JPH0518849Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、乾電池を電源として使用するラジ
オ、計算機、電気かみそり、テープレコーダ等の
乾電池式小形電気器具に関する。

〔従来の技術〕

従来の小形電気器具において使用される複数本
の乾電池の取付け構造は、器具本体ケースの裏面
や底面等に開口する電源挿脱口を有した電源収納
凹部を設け、この凹部に乾電池の極に接離する弾
性を有した端子板を、収納電池数に応じて取付け
るとともに、上記電源挿脱口を開閉する蓋体を器
具本体ケースに着脱自在に取付けて形成されてい
る。そして、電源となる複数本の乾電池は、その
胴部を電源挿脱口に臨ませ一本一本電源挿脱口を
通して電源収納凹部に出入れされ、その収納状態
では対をなした端子板の弾性力で挟持されてがた
つかないようになつている。

また、以上のような従来例の他に、一本の乾電
池を使用する電気かみそりにあつて、乾電池を電
池ホルダに収納し、このホルダごと挿脱するよう
にしたものが最近提供された。このものは、第１
５図に示すように、モータａを収納固定した上部
ケースｂに、その下端開口から電池ホルダを兼ね
る下部ケースｃを挿脱自在に嵌入し、下部ケース
ｃ内には、一本の乾電池ｄを着脱自在に収納する
とともに、この乾電池ｄをモータａ方向に付勢す
る導電性コイルバネｅを収納固定している。各ケ
ースｂ，ｃはいずれも硬質な合成樹脂から略円筒
形に形成されている。そして、下部ケースｃの内
面に沿つて取付けられた端子板ｆの一端側は上記
コイルバネｅに連結されているとともに、他端部
は下部ケースｃの開口縁外面に露出されている。
さらに乾電池ｄを収納した下部ケースｃは上部ケ
ースｂの下側に嵌入される。この嵌入により、乾
電池ｄがモータａに当接するとともにコイルバネ
ｅが圧縮され、しかも端子板ｆの露出他端が上部
ケースｂ内に固定端子板ｇに係合するまで押込ん
だ状態にしてから、下部ケースｃを回動させるこ
とにより、下部ケースｃの上端部外面に突設した
係合凸部ｈを上部ケースｂの下端部内面に形成し
た鈎状の係合溝ｉに係合させて、乾電池ｄの取付
けを行ない、また以上と逆の手順で乾電池ｄの取
外しをするように構成されている。なお、ｊは下
部ケースｃの下端に一体に形成した自立用の座板
部である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、上記前者の従来構成では、電源挿脱口
に乾電池の胴部を臨ませて電池交換を行なうか
ら、電源挿脱口の開口面積が大きくなつて、電池
収納凹部内の端子板がよく見えて手等が触れて易
いから、変形するおそれが高い。これとともに電
池収納凹部からの乾電池の取出しに際して、乾電
池の胴部をつかみにくいことから、乾電池の極が
露出している端部に指を引掛けて取出すことに伴
つて、端子板がこじられて変形し易い。したがつ
て、接触不良を生じ易いという問題があつた。そ
して、電池の着脱が一本ずつ行われるとともに、
この操作とは別に蓋の開閉を必要とするので、電
池交換が面倒であるという問題があつた。

また、上記後者の従来構成においては、下部ケ
ースｃに対して遊挿状態に収納された乾電池ｄの
がたつきを防止するために、コイルバネｅが必要
であるとともに、下部ケースｃの着脱に際し、そ
の挿入状態で回動させる面倒があつた。

本考案の目的は、電源挿脱口を小さくできると
ともに、端子がこじられることをなくして簡単に
電池交換ができ、しかも、部品点数が少なく構造
および製造を簡単にできる乾電池式小形電気機器
を得ることにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案の乾電池式
小形電気機器は、スイツチが設けられた器具本体
ケースと、このケースに形成された電源挿脱口
と、電源として使用される乾電池および上記電源
挿脱口を塞ぐ蓋を有して、上記乾電池の軸方向に
沿つて上記電源挿脱口を通して上記器具本体ケー
スに挿脱自在に取付けられる電源装置と、上記器
具本体ケース内に取付けられたばね性を有する導
電性のリード板の一端部で形成され、上記電源挿
脱口と対向して上記乾電池の極で押されて弾性変
形するとともに上記電源装置を上記乾電池の軸方
向に沿つて上記電源挿脱口方向に押し返すばね性
を有した端子板と、上記リード板の他端部で形成
された上記スイツチのスイツチ接片と、上記器具
本体ケースに外部から操作可能に設けられ上記電
源装置に形成された係止部に着脱自在に係合して
上記電源装置を上記ばね性を有した端子板を弾性
変形させる上記器具本体ケース内挿入位置に固定
するロツク部材とを具備したものである。

〔作用〕

本考案において、電源装置は電源挿脱口を通し
て器具本体ケースに挿入して取付けられ、所定の
位置に挿入されると、電源装置の係止部にロツク
部材が係合して、器具本体ケースに電源装置を固
定するとともに、電源装置の蓋部が電源挿脱口を
閉じる。このような電源装置の取付けと同時に、
乾電池が器具本体ケース内のリード板の一端部か
らなるばね性を有した端子板と接触して、この端
子板を弾性変形させる。この弾性変形により端子
板は電源装置を電源挿脱口方向に押し返すばね力
を蓄える。また、器具本地ケース外からロツク部
材を操作すると、この部材と電源装置との係合が
外されるから、端子板のばね力によつて電源装置
が電源挿脱口から押し出され、電源装置を器具本
体ケースから容易に取出すことができる。そし
て、乾電池の極は電源装置が乾電池の軸方向に沿
つて器具本体ケースに挿脱されることに伴つて、
器具本体ケース内の端子板に接離されるから、こ
の端子板がこじられることはない。しかも、既述
のように電源装置が乾電池の軸方向に沿つて挿脱
されるから、電源挿脱口および蓋部の大きさを小
さくでき、器具本体ケース内の端子板の視認およ
び手等との接触のおそれをなくすことができる。
また、既述のように電源装置を押し返す端子板は
リード板の一端部で形成されるとともに、このリ
ードの他端部がスイツチのスイツチ接片をなして
いるから、スイツチ接片および電源装置を押し返
すばねを格別に必要とせず、部品点数を削減でき
るとともに、端子板とスイツチとの間を電気的に
接続するための配線作業も省略できる。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を第１図から第１４図
を参照して説明する。

図中１は小形電気器具例えば電気かみそりの器
具本体ケースであり、これは合成樹脂製の前ケー
ス部材２と後ケース部材３とを連結して形成され
ている。なお、第１図中４は連結ねじ、５はねじ
受けボスである。そして、第１図に示すように各
ケース部材２，３の例えば一側壁には溝６ａが
夫々設けられ、これらは器具本体ケース１の組立
てによつて合わさり第６図〜９図に示すように電
源挿脱口６を形成する。

器具本体ケース１の上部には前ケース部材２に
固定されてモータ７が内蔵されている。このモー
タ７の回転軸は前ケース部材２を貫通し、その貫
通端部には図示しない内刃体が着脱自在に嵌着さ
れている。さらに、器具本体ケース１の前面上部
には外刃体８が着脱自在にねじ込んで取付けら
れ、この外刃体８と上記内刃体とが夫々備える刃
板によりひげ剃りができるようになつている。

そして、後ケース部材３の内面にはばね性を有
する鋼板等からなる三枚のリード板９〜１１が
夫々熱かしめ等の固定手段によつて取付けられて
いる。リード板９の上端部は、モータ用端子部９
ａとして後ケース部材３の上部に配設されて弾性
変形が可能であるとともに、リード板９の下端部
側は、上記電源挿脱口６と対向する電池用の端子
板９ｂとして、上記溝６ａを設けた側壁と対向す
る他側壁の内面に沿うようにして折曲げられてい
る。リード板１０の上端部は、スイツチ接片１０
ａとして弾性変形可能に折曲げられて、後ケース
部材３の上部に配設されているとともに、リード
板１０の下端部側は、上記電池用端子板９ａと対
をなして電源挿脱口６と対向する電池用の端子板
１０ｂとして、上記溝６ａを設けた側壁と対向す
る他側壁の内面に沿うようにして折曲げられてい
る。さらにリード板１１の上端部は、上記スイツ
チ用接片１０ａの下側に近接対向して配置される
弾性変形可能なスイツチ接片１１ａとして折曲げ
られているとともに、リード板１１の下端部はモ
ータ用端子部１１ｂとして弾性変形可能に折曲げ
られている。そして、上記一対の端子板９ｂ，１
０ｂは、その材質、板厚、および深い曲げ角度θ
（第６図参照）等の選定により、後述する電源装
置１３を電源挿脱口６から出るように押し返すば
ね性を有して形成されている。

上記モータ用端子部９ａ，１１ｂは、器具本体
ケース１の組立てによつてモータ７の後面に突出
されている端子７ａ，７ｂに、弾性変形して圧接
保持されるようになつている。また、器具本体ケ
ース１の上部にはスイツチ接片１０ａに常時押し
上げられるスイツチ摘み１２が取付けられてい
る。摘み１２は器具本体ケース１の外部から節動
的に例えばスライド操作されるようになつてい
る。この摘み１２と上記各スイツチ接片１０ａ，
１１ａとでスイツチを形成しており、このスイツ
チは第６図中矢印方向に移動させることにより閉
じられる（スイツチ接片１０ａ，１１ａ同志が弾
性的に圧接する。）ようになつている。

また、器具本体ケース１にはその電源挿脱口６
を挿通して電源装置１３が挿脱自在に取付けられ
ている。電源装置１３は、本実施例の構成に限定
されるものではないが、電池ホルダ１４と、ばね
性を有する鋼板等からなる接続端子１５と、数本
例えば二本の乾電池１６，１７とから形成されて
おり、以下、この装置１３について第９図から第
１４図等を参照して詳述する。

電池ホルダ１４は、ポリアセタールやABS等
の弾性を有する合成樹脂製であつて、二本の乾電
池１６，１７を平行に並べて抱持収納する電池保
持部１８の一端部に、上記電源挿脱口６を開閉す
る蓋部１９を一体に設けるとともに、この電池保
持部１８の蓋部１９側の一側壁を除去して電池露
出部２０を設けて形成されている。なお、第７図
および第１０図〜第１３図中１９ａは蓋部１９の
一側に形成した引掛け凹部である。上記電池保持
部１８は、細長い端面形状を有した筒状の構成で
あるとともに、電池露出部２０を設けたことによ
つて蓋部１９に拘束されることなく弾性変形が可
能である。そして、自由状態において電池保持部
１８の短軸方向の筒幅Ａ（第１２図参照）は、乾
電池１６，１７の直径Ｄ（第１３図参照）よりも
やや小さく形成されている。これとともに、自由
状態において上記短軸方向と直交する長軸方向の
筒幅Ｂ（第１２図参照）は各乾電池１６，１７の
直径Ｄの合計寸法よりも大きく形成してあり、例
えば電池保持部１８の長軸方向両端部内面と、こ
の保持部１８に抱持収納された乾電池１６，１７
の胴部周面との間に僅かな隙間Ｃを設ける長さと
してある。さらに、電池保持部１８の上記露出部
２０を設けた一側壁と対向する他側壁の内面に
は、長さ方向全体にわたつてリブ２１が一体に突
設されている。図示のリブ２１は例えば山形状を
なしている。このリブ２１は電池ホルダ１４に収
納抱持された乾電池１６，１７の隣接する胴部の
対向する周面で形取られるくぼみ状部分２４内に
突出配置されるようになつている。そして、電池
ホルダ１４の一部例えば電池保持部１８の上記露
出部２０を設けた一側壁の上記蓋部１９と反対側
先端面には、例えば孔からなる係止部２２を有し
た突起２３が一体に突設されている。しかも、こ
れら係止部２２および突起２３は、乾電池１６，
１７の隣接する胴部の対向する周面で形取られる
くぼみ状部分２４（第１３図、第１４図参照）に
対向して配設されている。また、接続端子１５は
上記電池露出部２０を通して上記蓋部１９の内面
に熱かしめにより取付けられて、電池保持部１８
に収納抱持された電池１６，１７の蓋部１９側の
極に弾性的に圧接して、これらの極同志を接続す
るようになつている。さらに、乾電池１６，１７
は電池ホルダ１４に対して軸方向から着脱自在に
収納保持されるものであつて、これらを乾電池１
６，１７の蓋部１９と反対側の極側端部は、第１
図および第４図等に示すように電池保持部２０よ
り突出されるようになつている。

一方、第１図、および第６図〜第９図に示され
るように器具本体ケース１の例えば前ケース部材
２の下部内面に形成した凹溝２５には、ポリアセ
タールなどの弾性を有した合成樹脂製のロツク部
材２６が熱かしめ等によつて取付けられている。
この部材２６は、弾性変形が可能な帯状板部２７
の熱かしめ部２８と反対側端部にフツク状をなす
ロツク部２９を一体に設けるとともに、操作凸部
３０を一体に設けて形成されている。そして、ロ
ツク部２９は上記くぼみ状部分２４に配置可能で
あるとともに、係止部２２に着脱自在に係合され
るようになつている。また、操作凸部３０は前ケ
ース部材２に形成した通孔３１を挿通して外部に
突出されている。

上記構成の電源装置１３において、乾電池１
６，１７は電池ホルダ１４に次ぎのようにして収
納抱持される。つまり、まず、筒状電池保持部１
８をその長軸方向に沿つて潰すように挟圧して、
この保持部１８をその短軸方向に沿つて脹らむよ
うに弾性変形させる。次ぎに、この状態で電池保
持部１８に乾電池１６，１７を挿通させるととも
に、その挿入先端側の極を夫々接続端子１５に押
付ける。そして、同時に上記電池保持部１８の挟
圧を止める。そうすると、元の状態に復元しよう
とする電池保持部１８の弾性力によつて、乾電池
１６，１７は、その胴部を電池収納部１８の対向
する側壁で挟持されて、上記接続端子１５に圧接
した状態を維持して電池ホルダ１４に平行に並べ
て収納抱持される。しかも、本実施例では電池ホ
ルダ１４がリブ２１を有しているから、乾電池１
６，１７の挿入を位置決めして円滑に挿入させる
ことができるとともに、これら電池１６，１７の
極を接続端子１５に対して斜め方向から接続され
たりすることを防止できるから、以上の電池ホル
ダ１４に対する乾電池１６，１７の取付けをより
容易に実施できる。

上記の手順で組立てられた電源装置１３は、第
６図中矢印に示す乾電池１６，１７の軸方向より
器具本体ケース１の電源挿脱口６に挿入して、器
具本体ケース１内に取付けられる。この電源装置
１３の挿入完了間近の状態では、第７図に代表し
て一方が示されるように乾電池１６，１７の極が
器具本体ケース１内の電池用端子板９ｂ，１０ｂ
に夫々接して、これら端子板９ｂ，１０ｂを弾性
変形させる。これとともに、ロツク部材２６のロ
ツク部２９が電池１６，１７間のくぼみ状部分２
４に入り込んで、その斜面と電池ホルダ１４の突
起２３先端とが当接されて、ロツク部材２６の帯
状板部２７を器具本体ケース１内に引き込むよう
に弾性変形させる。そして、この後にさらに挿入
が深くなると、第８図に代表して一方が示される
ように上記端子板９ｂ，１０ｂがさらに押されて
大きく弾性変形される（これにより、端子板９
ｂ，１０ｂが電源装置１３を乾電池１６，１７の
軸方向に沿つて電源挿脱口６方向に押し返すばね
力を蓄える。）とともに、ロツク部２９が電池ホ
ルダ１４の係止部２２に係合して、帯状板部２７
が正規の位置に復帰する。これにより、電源装置
１３の器具本体ケース１への挿入完了状態が固定
される。同時に、電池ホルダ１４の蓋部１９が電
源挿脱口６を閉じる。すなわち、以上の手順で電
源装置１３の取付けがなされる。

また、電源装置１３を器具本体ケース１から取
出すには、まず、第１４図に示すように指で操作
凸部３０を押込むことにより、帯状板部２７を弾
性変形させてロツク部２９を係止部２２から外し
て電源装置１３の固定を解除する。そうすると、
同時に弾性変形されている端子板９ｂ，１０ｂが
第６図に示す元の曲げ角度θとなるように復元す
るから、その復元作用に伴つて電源装置１３の蓋
部１９側が電源挿脱口６から自然に押し出され
る。これにより、使用者は電池ホルダ１４の蓋部
１９側を容易に掴んで電源装置１３全体を電源挿
脱口６から引き抜くことができる。

こうして取出された電源装置１３において、そ
の電池ホルダ１４から乾電池１６，１７を取出す
には、まず第１４図に示すように筒状電池保持部
１８の長軸方向両端部を指で掴んで、図中矢印に
示すように電池保持部１８を長軸方向に沿つて潰
すように挟圧する。そうすると、電池保持部１８
は短軸方向に沿つて脹らんでその対向する側壁が
乾電池１６，１７の胴部から離れるか軽微に接す
るようになるから、既述の弾性挟持作用が消失さ
れる。このため、例えば第１図に示すように電源
装置１３を傾けるだけで、既述のようにして保持
された各乾電池１６，１７を、その自重によつて
筒状電池保持部１８の弾性挟持作用の消失と同時
に滑り落として、電池ホルダ１４から取出すこと
ができる。

以上のように電源装置１３は、数本の乾電池１
６，１７をばらばらではなく電池ホルダ１４に収
納保持して、このホルダ１４ごと器具本体ケース
１に挿脱して取付けるとともに、電池ホルダ１４
は電源挿脱口６を開閉する蓋部１９を一体に有し
て形成されているから、蓋部１９の開閉と同時に
数本の乾電池１６，１７の着脱を同時に行うこと
ができる。

そして、数本の乾電池１６，１７同志は電池ホ
ルダ１４に平行に並べて取付けられるとともに、
その一方の極は電池ホルダ１４の蓋部１９内面に
取付けられた接続端子１５に当接されているの
で、電池ホルダ１４の挿脱時に接続端子１５がこ
じられることはない。また、電池保持部１８側の
乾電池１６，１７の他方の極は電池ホルダ１４が
乾電池１６，１７の軸方向に沿つて器具本体ケー
ス１に挿脱されることに伴つて、器具本体ケース
１内の電池用端子板９ｂ，１０ｂに接離されるか
ら、この端子板９ｂ，１０ｂもこじられることが
ない。しかも、既述のように乾電池１６，１７は
軸方向より挿脱されるから、電源挿脱口６および
蓋部１９の大きさを小さくでき、器具本体ケース
１内部の電池用端子板９ｂ、１０ｂなどの視認お
よび手等との接触のおそれをなくすことができ
る。

しかも、電池ホルダ１４はその電池保持部１８
で乾電池１６，１７を保持することにより、相対
向するばね性端子板を必要とすることなく数本の
乾電池１６，１７を平行に並べて取付けることが
できる。なお、本実施例の場合には対向する側壁
で乾電池１６，１７の胴部を弾性的に挟持する構
成であるから、乾電池１６，１７の多少の径差に
拘らず電池ホルダ１４内でがたつくようなことが
なく保持でき、また、がたつき防止用の部材も必
要としない。したがつて、電源装置１３を手荒く
取扱つても、また、どのような向きにして取扱つ
ても、筒状の電池保持部１８の弾性挟持作用で電
池ホルダ１４から乾電池１６，１７が抜け落ちる
ことことが防止される。

また、上記構成の電気かみそりは、その器具本
体ケース１内に配置した配線部品としてのリード
板１０の一端部を、電源装置１３を押し返すばね
性を有した端子板１０ｂとして利用するととも
に、他端部をスイツチのスイツチ接片１０ａとし
て利用しているので、電源装置１３を押し返すば
ねおよびスイツチのスイツチ接片を格別に必要と
しない。したがつて、部品点数を削減でき、構造
が簡単になるとともに、端子板１０ｂとスイツチ
のスイツチ接片１０ａとの間を電気的に接続する
ための半田付けなどを伴う面倒な配線作業も省略
できるので、簡単に製造できる。しかも、本実施
例のように電源装置１３を挿入して取付けた状態
で、乾電池１６，１７間のくぼみ状部分２４にロ
ツク部材２６のロツク部２９を配置する構成によ
れば、デツドスペースの利用を図れるとともに、
ロツク部２９を配設するためのスペースを器具本
体ケース１の厚み方向には格別に必要としないの
で、器具本体ケース１を薄形化できる。しかも、
この薄形化は器具本体ケース１の内面に凹溝２５
を設けて、そこにロツク部材２６を収納配置し
て、電源装置１３の挿脱の邪魔とならないように
配慮したことによつても実現されている。

なお、上記一実施例は以上のように構成した
が、本考案の実施に当たつては、考案の要旨に反
しない限り、器具本体ケース、電源挿脱口、スイ
ツチ、リード板とその端子板およびスイツチ接
片、ロツク部材、電源装置とその蓋部、係止部等
の具体的な構造、形状、位置、および材質等は、
上記一実施例に制約されることなく種々の態様に
構成して実施できることは勿論である。

〔考案の効果〕

上記実用新案登録請求の範囲に記載の構成を要
旨とする本考案によれば、器具本体ケースに対す
る電源装置の挿着および取出しに電源装置の回動
操作を必要とすることがないことと相俟つて、乾
電池が接離される端子板のばね性を利用して電源
装置を乾電池の軸方向に移動させて電源挿脱口か
ら押し出せるので、電池交換を簡単にできる。そ
して、その際において端子板がこじられることを
なくして接触不良の発生を防止でき、さらに器具
本体ケースに設ける電源挿脱口を小さくできて、
端子板に手などが接触するおそれをなくすことが
できる。また、器具本体ケース内に配置したリー
ド板の一端部を、電源装置を押し返すばね性を有
した端子板として利用するとともに、他端部をス
イツチのスイツチ接片として利用したので、電源
装置を押し返すばねおよびスイツチのスイツチ接
片を格別に必要とすることがなくなり、したがつ
て、部品点数を削減でき、構造を簡単にできると
ともに、端子板とスイツチのスイツチ接片との間
を電気的に接続するための半田付けなどを伴う面
倒な配線作業も省略できるので、簡単に製造でき
る等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図から第１４図は本考案の一実施例を示
し、第１図は電気かみそりの分解斜視図、第２図
は電気かみそりの斜視図、第３図は電気かみそり
の一部を示す斜視図、第４図は前ケースを取外し
て示す電気かみそりの下部の斜視図、第５図はロ
ツク部材の斜視図、第６図から第８図は電源装置
を器具本体ケースに取付ける手順を順番に示した
横断平面図、第９図は電源装置を器具本体ケース
から取外す時の横断平面図、第１０図は乾電池取
出し状態を示す電源装置の斜視図、第１１図は乾
電池を取外して示す電源装置の斜視図、第１２図
は自由状態での電池保持部の正面図、第１３図は
乾電池を取付けた状態での電池ホルダの正面図、
第１４図は電池保持部を挟圧した状態の正面図で
ある。第１５図は従来例を示し上部ケースと下部
ケースとを分離した状態の断面図である。 １……器具本体ケース、６……電源挿脱口、９
ｂ，１０ｂ……端子板、１０ａ……スイツチ接片
（スイツチ）、１１ａ……スイツチ接片（スイツ
チ）、１２……摘み（スイツチ）、１３……電源装
置、１４……電池ホルダ、１５……接続端子、１
６，１７……乾電池、１８……電池保持部、１９
……蓋部、２２……係止部、２６……ロツク部
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スイツチが設けられた器具本体ケースと、この
   ケースに形成された電源挿脱口と、電源として使
   用される乾電池および上記電源挿脱口を塞ぐ蓋を
   有して、上記乾電池の軸方向に沿つて上記電源挿
   脱口を通して上記器具本体ケースに挿脱自在に取
   付けられる電源装置と、上記器具本体ケース内に
   取付けられたばね性を有する導電性のリード板の
   一端部で形成され、上記電源挿脱口と対向して上
   記乾電池の極で押されて弾性変形するとともに上
   記電源装置を上記乾電池の軸方向に沿つて上記電
   源挿脱口方向に押し返すばね性を有した端子板
   と、上記リード板の他端部で形成された上記スイ
   ツチのスイツチ接片と、上記器具本体ケースに外
   部から操作可能に設けられ上記電源装置に形成さ
   れた係止部に着脱自在に係合して上記電源装置を
   上記ばね性を有した端子板を弾性変形させる上記
   器具本体ケース内挿入位置に固定するロツク部材
   とを具備したことを特徴とする乾電池式小形電気
   器具。