JPH07224643A - ガス浄化手段を備えた車両用エンジン - Google Patents

ガス浄化手段を備えた車両用エンジン

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JPH07224643A
JPH07224643A JP6013773A JP1377394A JPH07224643A JP H07224643 A JPH07224643 A JP H07224643A JP 6013773 A JP6013773 A JP 6013773A JP 1377394 A JP1377394 A JP 1377394A JP H07224643 A JPH07224643 A JP H07224643A
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JP
Japan
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gas
metal layer
high frequency
plasma
exhaust valve
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Withdrawn
Application number
JP6013773A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Ota
博昭 太田
Taihei Kobayashi
大平 小林
Takeshi Yanobe
剛 弥延
Toshio Shishido
敏雄 宍戸
Yuji Hayashi
佑二 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokushin Industries Corp
Fujitsu Ltd
Hokushin Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokushin Industries Corp
Fujitsu Ltd
Hokushin Industry Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 高周波印加手段によって、点火プラグ34の
中心電極40と接地電極36との間に高周波が印加され
て、中心電極40と接地電極36との間にプラズマが発
生する。このプラズマによる汚染ガスの分解作用、及び
接地電極36に形成された触媒金属層38による浄化作
用によって、汚染ガスが浄化される。 【効果】 小型でしかもエンジンから排出される汚染ガ
スを十分に抑制できる、ガス浄化手段を備えた車両用エ
ンジンを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス浄化手段を備えた
車両用エンジンに関するものであって、より詳しくは、
小型でしかもエンジンから排出される汚染ガスを十分に
抑制できるガス浄化手段を備えた車両用エンジンに関す
る。
【0002】
【従来技術及びその問題点】自動車台数の急速の増加に
伴って、自動車から排出されるCOX 、NOX 、SOx
等の汚染ガスが大気汚染の大きな原因となっていること
は、全世界的な問題として認識されており、その対策が
急がれている。そのため、従来、触媒を利用して、自動
車のエンジンから排出される汚染ガスを浄化するガス浄
化装置が知られている。
【0003】しかしながら、従来のガス浄化装置は、単
一の物理的又は化学的作用を利用して汚染ガスを浄化す
る方式を採用しており、汚染ガスの浄化性能に限界があ
るという欠点を持っている。さらに、この場合、汚染ガ
スの浄化性能を上げるためには、装置を複雑に組合わせ
たり、触媒の量を多くしたりする必要があり、したがっ
て、装置が大型化したり、装置のコスト高くなるという
問題があった。
【0004】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、小型でかつエ
ンジンから排出される汚染ガスを十分に抑制することが
できるガス浄化手段を備えた車両用エンジンを提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために提案されたものであって、その最大の技術
的特徴は、車両用エンジン内のガス通気路の少なくとも
1部に、高周波によるプラズマ発生機能および/または
触媒作用を有する金属層を設けたことにある。本発明の
第1の態様によれば、点火プラグにおける中心電極の先
端部、及び点火プラグにおける接地電極の前記中心電極
の先端部と対向する部位の少なくとも一方に設けられた
触媒作用を有する金属層と前記触媒作用を有する金属層
と共にガス浄化手段を構成し、前記中心電極と接地電極
との間にプラズマを発生し得る高周波を印加する高周波
印加手段と、を有することを特徴とするガス浄化手段を
備えた車両用エンジンが提供される。
【0006】さらに、本発明の第2の態様によれば、排
気工程において排気バルブとの密着状態から離間状態と
されガスの排出口を形成する壁部、及び前記排気バルブ
の前記壁部と対向する部位の少なくとも一方に設けられ
た触媒作用を有する金属層と、前記触媒作用を有する金
属層と共にガス浄化手段を構成し、前記壁部と、前記排
気バルブの前記壁部と対向する部位との間にプラズマを
発生し得る高周波を印加する高周波印加手段と、を有す
ることを特徴とするガス浄化手段を備えた車両用エンジ
ンが提供される。
【0007】
【作用】請求項2は本発明の第1の態様を示すものであ
って、この発明では、高周波印加手段によって、点火プ
ラグの中心電極と接地電極との間に高周波が印加され、
これにより中心電極と接地電極との間にプラズマが発生
する。そして、このプラズマによる汚染ガスの分解作用
で、NOX 、SOX 等の汚染ガスが浄化される。また、
これに加えて、中心電極及び接地電極の少なくとも一方
に設けられた触媒作用を有する金属層による汚染ガスの
浄化作用によって汚染ガスが浄化される。
【0008】すなわち、請求項2記載の発明によれば、
プラズマによる汚染ガスの分解作用と、金属層の触媒作
用との相乗作用により、汚染ガスが浄化される構成なの
で、汚染ガスの浄化性能が向上する。また、請求項2記
載の発明では、汚染ガスをエンジンから排出後に浄化す
るのではなく、エンジンからの排出前に直接的に汚染ガ
スを浄化する構成としているので、汚染ガスの浄化を効
率的にできる。
【0009】さらに、請求項2記載の発明では、触媒作
用を有する金属層と、高周波発生手段を設けるだけでよ
いので、ガス浄化手段を小型化できるという利点があ
る。また、汚染ガスの浄化をプラズマを併用して行って
いるため、触媒を多量に使用する必要はなく、その分、
ガス浄化手段のコストを抑えられる。
【0010】触媒作用を有する金属は、従来より知られ
ており、例えば、遷移金属として分類されるイリジウ
ム、クロム、コバルト、ジルコニウム、セシウム、タン
グステン、タンタル、チタン、鉄、テルル、ニオブ、ニ
ッケル、白金、バナジウム、ハフニウム、パラジウム、
マンガン、モリブデン、ルテニウム、レニウム、ロジウ
ムなどが例示される。これらの中でも、白金、パラジウ
ム、ルテニウム、ロジウムの貴金属が最も好ましく使用
される。
【0011】これらの金属層を形成するには、自体公知
の電気メッキ方法または化学メッキ方法によるメッキ法
が好ましく採用されるが、該金属を箔状にして接着剤で
固着するなどの任意の方法が採用できる。メッキ法にて
金属層を形成する場合には、金属の種類によっても相違
するが、通常、室温ないし50℃で20分ないし2時間
の条件でメッキ層を構成することができる。金属層の厚
みは特に限定されるわけではないが、通常、3ないし1
0μm程度に形成されることが好ましい。
【0012】また、この金属層は形成箇所に複数の金
属、例えば、白金とパラジウムが露出した状態で任意の
形状に組み合わせて金属層を形成する態様が挙げられ
る。また、それぞれ異なる金属層を隣接ないしは適宜の
間隔をもって形成する態様、つまり、白金層を形成した
部分と、パラジウム層を形成した部分を別々に設けるご
とき態様も、ガス浄化効率を効率的に達成するために有
効である。
【0013】さらに、複数の金属を積層状態で形成する
態様、つまり、例えば、形成箇所の表面に第1層として
白金の層を形勢し、その上からパラジウムの層を形成す
る例が挙げられる。この場合は、表面層を構成する金属
が摩耗等によって消耗したとしても、第2層を形成する
金属層が、新たにガス浄化機能を発揮することができる
ようになる。このような金属層の形成態様は、本発明全
般に当て嵌まることは当然である。
【0014】請求項4記載の発明では、高周波印加手段
によって、壁部と、排気バルブの前記壁部と対向する部
位との間に高周波が印加され、排気バルブと壁部との間
にプラズマが発生する。また、壁部、及び排気バルブの
壁部と対向する部位の少なくとも一方に触媒作用を有す
る金属層が設けられている。
【0015】排気工程においては、壁部に密着状態とな
っていた排気バルブが壁部から離間し、この排気バルブ
と壁部とのギャップをガスが通過するようになる。請求
項2の発明は、このことに着目して、上記の如く、前記
ギャップにプラズマを発生させて、プラズマによる汚染
ガスの分解作用により汚染ガスを浄化するようにしてい
る。すなわち、請求項4記載の発明によれば、請求項2
記載の発明と同様に、プラズマによる汚染ガスの分解作
用と、触媒作用を有する金属層による汚染ガスの浄化作
用とによって汚染ガスを浄化するものであり、この方法
も、汚染ガスの浄化能力が優れているものである。
【0016】これに加えて、請求項4記載の発明では、
排気ガス(汚染ガス)が必ず通過する、排気バルブと壁
部との間にプラズマを発生させると共に、この通過部に
触媒作用を有する金属層をも形成しているので、汚染ガ
スは100%近くプラズマと接触すると共に、汚染ガス
は、触媒作用を有する金属層に極めて高い確率で接触す
ることになり、より効率のよい汚染ガスの浄化が可能と
なる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の第1実施例を図1及び図2に
したがって説明する。図1には、自動車の4サイクル・
エンジンの断面図が示されている。この4サイクル・エ
ンジン10は、シリンダヘッド12の上部に、吸気孔1
4及び排気孔16が穿設されており、吸気孔14には、
吸気バルブ18が配置され、排気孔16には、排気バル
ブ20が配置されている。
【0018】吸気バルブ18と吸気孔14との間には、
バルブシート22が設けられており、排気バルブ20と
排気孔16との間にもバルブシート24が設けられてい
る。これにより、図1に示す圧縮工程(又は燃焼工程)
では、吸気バルブ18とバルブシート22とが密着され
て吸気孔14が閉止されると共に、排気バルブ20とバ
ルブシート42とが密着されて排気孔16が閉止され
て、燃焼室26が密閉状態とされる。
【0019】なお、吸気バルブ18及び排気バルブ20
は、リテーナ30に保持されたバルブスプリング32に
よって、各々、常に、バルブシート22、24と密着す
る方向へ付勢されている。また、吸気バルブ18及び排
気バルブ20は、各々、吸入及び排気の各工程におい
て、クランクシャフト(図示省略)の回転に基づいて回
転するカム11、13によって各々押圧されて、各々吸
気バルブ18、排気バルブ20を開口するようになって
いる。
【0020】また、燃焼室26の上方側における排気バ
ルブ18と吸気バルブ20との間には、点火プラグ34
が設けられている。図2に示す如く、点火プラグ34の
接地電極36には、中心電極40の先端部40Aと対向
する部位に、触媒作用を有する金属層38(以下、触媒
金属層38と記す)が形成されている。
【0021】なお、本実施例では、触媒金属層38を接
地電極36側に形成しているが、中心電極40の先端部
40Aに形成してもよく、これらの両方に形成してもよ
い。また、接地電極38に形成する触媒金属層38は、
単独の金属ばかりではなく、複数個の金属層を重ねて、
あるいは、複数個の金属層を隣接させて形成してもよ
い。なお、点火プラグ34の電極が白金等の触媒作用を
有する金属で形成されている場合には、触媒作用を有す
る金属層を特に形成しなくても、電極自体の触媒作用
と、プラズマによる分解作用との相乗作用により、ガス
の浄化を効率的に行える。
【0022】なお、上記点火プラグ34における、接地
電極36と中心電極40とのギャップは、通常の点火プ
ラグは0.7ないし0.8mmとなっており、市販の点
火プラグがそのまま使用できる。接地電極36と中心電
極40とのギャップは0.5ないし1.2mmとするの
が好ましく、0.8ないし1.1mmとするのがより好
ましい。0.5mmより小さいと汚染ガスの浄化に十分
なプラズマが得られず、また1.2mmより大きいと、
必要とする印加電圧が大きくなり過ぎ、実用的ではなく
なる。
【0023】点火プラグ34における接地電極36と中
心電極40には、図4に示す高周波印加手段50が接続
されており、高周波が印加されるようになっている。こ
れにより、接地電極36と中心電極40との微小ギャッ
プにグロー放電によるプラズマを発生できるようになっ
ている。本実施例では、印加する高周波の周波数は10
KHz以上であればよく、特に、100KHzないし1
MHzに設定するのがよい。この高周波の波形は、正弦
波、パルス波等いずれの形状であっても良い。
【0024】高周波印加手段50は、発振器52を備え
ており、この発振器52は、点火プラグ34を点火させ
るタイミングを設定するためのパルスを出力するように
なっている。なお、本実施例では、点火プラグ34が4
本の場合を示しており、高周波印加手段50の一部を構
成するディストリビューター54には、4本の接続用の
コード56が設けられ、各々のコード56が各々の点火
プラグ34に接続されている。前記発振器52には、増
幅器58が接続されており、発振器52から出力された
パルスが増幅器58に入力されるようになっている。な
お、増幅器58はインピーダンスマッチングがなされて
おり、最大の出力が得られるようになっている。
【0025】増幅器58は、ゲート回路60に接続され
ており、増幅器58の出力がゲート回路60に入力され
るようになっている。ゲート回路60は、時間設定回路
として機能しており、これによって、燃焼工程の期間の
みに、かつ、この期間継続して増幅器58からの出力を
ディストリビューター54に供給するようになってい
る。また、高周波印加手段50は、点火プラグ34を点
火するタイミングを取るためのポイント62を備えてい
る。
【0026】このポイント62は、カム11及びカム1
3のシャフトに連結されており、カム11及びカム13
の回転に同期して回転する接点で構成されている。この
ポイント62は、トリガー回路64に接続されており、
このポイント62がONされた時に、電圧を発生してタ
イミングパルスをトリガー回路64に供給するようにな
っている。なお、この場合、ポイント62がOFFされ
たときにタイミングパルスをトリガー回路64に供給す
るようにしてもよい。
【0027】トリガー回路64は、タイミング回路66
及びゲート回路60の動作開始用パルス整形回路として
の機能を有しており、前記タイミングパルスに同期し
て、ディストリビューター54に接続されたタイミング
回路66を作動させるためのパルス(トリガー)をタイ
ミング回路66に供給するようになっていると共に、ゲ
ート回路60を作動させるためのパルスをゲート回路6
0に供給するようになっている。タイミング回路66
は、点火プラグ34の各々に電気を配電するタイミング
をとるためのものであり、前記トリガーに同期して配電
のタイミングをとるための信号をディストリビューター
54に供給するようになっている。これにより、ディス
トリビューター54は、このタイミング回路66からの
信号に基づいて、点火プラグ34の各々に電気を分配す
るようになっており、これにより、各々の点火プラグ3
4が、燃焼工程中において継続して放電するようになっ
ている。
【0028】以下に本実施例の作用を説明する。吸入工
程においは、吸気バルブ18が開き、ピストン(図示省
略)の下降によるシリンダー(図示省略)内の負圧によ
ってガソリンと空気との混合ガスが燃焼室26内に吸い
込まれる(吸入工程)。下降したピストンは、クランク
シャフト(図示省略)の作用で上昇し、燃焼室26内の
混合ガスが圧縮される(圧縮工程)。なお、この時、吸
気バルブ18及び排気バルブ20は閉じている。ピスト
ンが上限に達したのちに、点火プラグ34の中心電極4
0と接地電極36との間に、高周波印加手段50によっ
て、上記の如く燃焼工程の期間継続して高周波が印加さ
れて、混合ガスが点火(高周波放電)される。これによ
り、中心電極40と接地電極36との間にグロー放電に
よるプラズマが発生する。
【0029】これにより、汚染ガスが、燃焼室26内で
プラズマによる分解作用によって浄化される。さらに、
汚染ガスは、接地電極36に形成された触媒金属層36
による浄化作用によっても浄化される。上記の如く放電
は、燃焼工程の間継続して発生するので、汚染ガスの浄
化のための時間を十分に確保できる。さらに、本実施例
では、このプラズマによる汚染ガスの浄化作用に加え
て、接地電極36に形成された触媒金属層38による汚
染ガスの浄化作用も機能してより浄化性能の高い状態
で、汚染ガスを浄化できる。
【0030】上記の如く、混合ガスが燃焼(燃焼工程)
すると、この際のガス圧により、ピストンが押下げられ
る。押下げられたピストンは、再び上昇するが、この
時、排気バルブ20は、カム13に押圧されてバルブス
プリング32の付勢力に抗して、燃焼室26の内方へ押
下げられる。これにより、排気孔16が開いて、十分に
浄化されたガスが外部へ押し出されて、4サイクル・エ
ンジンの最終工程を終了する。その後は、上記工程を必
要なだけ繰り返す。
【0031】本実施例では、4サイクル・エンジン10
の燃焼室26内で直接に、汚染ガスを浄化する構成とな
っているので、エンジンから排出後の汚染ガスを除去す
る従来の浄化方法に比べて、汚染ガスを効率的に浄化で
きる。
【0032】ところで、従来は、直流点火方式によって
混合ガスを点火しているため、点火後に、点火点からの
火炎伝搬によって燃焼がなされるようになっている。す
なわち、混合気体が一気に燃焼してしまうのではなく、
火炎の伝搬には、数mSないし数10mS程度の時間が
かかりこの時間が無駄になっているばかりでなく、未燃
焼ガスが残り、一部の混合ガスが無駄になる。しかしな
がら本実施例では、高周波によって点火(高周波放電)
しているので、従来の直流点火と異なり、点火は一度で
はなく、周期的に繰り返して行われるようになってい
る。そして、この期間(数mSないし数10mS)を有
効利用して放電させることにより、燃焼工程における未
燃焼を防ぎ、完全燃焼に極めて近い燃焼とすることがで
きる。
【0033】したがって、混合ガスを最大限にエネルギ
ーとして活用できる。さらに、本実施例では、完全燃焼
に極めて近い燃焼を実現できるので、酸素濃度を十分に
抑えることができるので、NOの生成を極力抑えること
ができる。この実施例は、上記構成に限定されるもので
ないことは言うまでもない、すなわち、上記では、点火
プラグ34を単一個設けているが、放電を安定にするこ
とや、汚染ガスの浄化性能を向上させること等を考慮し
て、複数個設けてもよい。さらに、上記では、本発明を
4サイクル・エンジン10を例にとって具体的に説明し
たが、2サイクルエンジン等の点火プラグによって点火
する方式のエンジン一般に適用できる。
【0034】以下に本発明の第2実施例を図3を用いて
説明する。本実施例では、ガス浄化手段は、点火プラグ
34側ではなく、排気孔16側へ設けられている。すな
わち、図3に示す如く、排気バルブ20における先端の
周縁部20Aにはガス浄化手段の一部を構成する触媒金
属層38が形成されている。この触媒金属層38の材料
としては、第1実施例と同様の材料を使用でき、触媒金
属層38の形成方法も、第1実施例と同様の形成方法を
使用できる。触媒金属層38は、バルブシート42の内
面42Aに形成してもよく、この内面42Aと排気バル
ブ20の周縁部20Aの両方に形成してもよい。
【0035】なお、バルブシート42及び排気バルブ2
0を形成する材料としては、従来使用している触媒作用
のよい硬質の材料を使用できる。
【0036】図3に示す如く、4サイクル・エンジン1
0の排気工程においては、排気バルブ20の先端部が燃
焼室26内に入り込んで、バルブシート42と排気バル
ブ20との間に微小ギャップ44が形成されるようにな
っている。そして、排気バルブ20の周縁部20Aと、
バルブシート42の内面42Aとの間に図4に示す高周
波印加手段50によって高周波が印加されるようになっ
ており、微小ギャップ44に、グロー放電によるプラズ
マが発生する。なお、高周波印加手段50のゲート回路
60は、排気工程の期間のみに、かつ、この期間継続し
て増幅器58からの出力をディストリビューター54に
供給するようになっている。
【0037】なお、自動車の4サイクル・エンジン10
における上記微小ギャップ44の大きさは、通常0.7
ないし0.8mmであり、通常仕様の4サイクル・エン
ジンをそのまま適用できる。また、この微小ギャップ4
4の大きさは、0.5ないし1.2mmとするのが好ま
しく、0.8ないし1.1mmとするのがより好まし
い。微小ギャップ44の大きさが0.5mmより大きい
と、汚染ガスの浄化に十分な出力のプラズマが得られ
ず、また、1.2mmより小さいと、必要とする印加電
圧が大きくなり過ぎて、実用的でなくなる。
【0038】本実施例では、排気工程において、排気バ
ルブ20は、カム13(図1参照)に押圧されて、バル
ブスプリング32(図1参照)の付勢力に抗して燃焼室
26内方へ押し下げられて、排気バルブ20がバルブシ
ート42に密着した図1の状態から排気バルブ20とバ
ルブシート42との間に微小ギャップ44が形成された
図3の状態とされる。この状態で、高周波印加手段50
によって、排気バルブ20の周縁部20Aとバルブシー
ト42の内面42Aとの間に排気工程の期間継続して高
周波が印加される。これにより、微小ギャップ44にグ
ロー放電によるプラズマが発生する。なお、点火する高
周波の周波数は10KHz以上でよく、特に、100K
Hzないし1MHzがよい。
【0039】燃焼工程で生じた燃焼ガス(汚染ガス)
は、微小ギャップ44、すなわち、プラズマ発生領域を
通り、このプラズマによる汚染ガスの分解作用により、
汚染ガスが浄化される。さらに、汚染ガスは、触媒金属
層38と接触して、浄化される。
【0040】以上のように構成したので、本実施例にお
いても第1実施例の同様な効果が得られる。これに加え
て、本実施例では、燃焼工程で燃焼後のガスは、確実に
微小ギャップ44を通過することを利用し、この微小ギ
ャップ44に汚染ガスを浄化するプラズマを発生させて
おり、汚染ガスの100%近くがプラズマ発生領域を通
過するので、きわめて効率がよく汚染ガスが浄化される
という優れた効果が得られる。
【0041】上記では、本発明を実施例に基づいて具体
的に説明したが、前述した技術思想を逸脱しない限りに
おいて、本発明はこれに限定されるものではない。すな
わち、例えば、プラズマを点火プラグ34の接地電極3
6と中心電極40との間、及び微小ギャップ44の両方
に発生させると共に、接地電極36と中心電極40の少
なくとも一方、及び排気バルブ20の周縁部20Aとバ
ルブシート42の内面42Aの少なくとも一方に触媒金
属層38を設けてもよい。
【0042】さらに、上記実施例では、点火プラグ34
を、燃焼室26の図1の上部で、排気バルブ20と吸気
バルブ18との中間部に配置された場合について説明し
ているが、点火プラグ34の位置は、燃焼室26内の排
気バルブ20の近傍に配置するのが、汚染ガスの浄化能
力向上の点(できるだけ汚染ガスが放電領域を通過する
ようにする点)から望ましいが、燃焼室26内であれば
何れであっても浄化能力を発揮できる。
【0043】さらに上記実施例では、点火プラグ34
は、いわゆる標準型を例にとって説明しているが、これ
に限定されるものではなく、2極型、4極型、U字型等
種々のタイプの点火プラグに適用できる。
【0044】また、上記第2実施例では、4サイクル・
エンジンを例にとって説明しているが、2サイクルエン
ジン等にも適用できることは第1実施例と同様である。
【0045】
【発明の効果】以上のように構成したので、本発明によ
れば、小型で、しかもエンジンから排出される汚染ガス
を十分に抑制できるガス浄化装置を備えた車両用エンジ
ンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、ガス浄化手段を備えた車両用エンジ
ンの一例を示す断面図である。
【図2】図1の点火プラグの拡大断面図であり、接地電
極にガス浄化手段を構成する触媒金属層が形成された状
態を示している。
【図3】図1の車両用エンジンの排気バルブが開いた状
態を示す断面図である。
【図4】高周波印加手段のブロック図である。
【符号の説明】
30 排気バルブ 34 点火プラグ 36 接地電極 38 触媒金属層(ガス浄化手段) 40 中心電極 42 バルブシート 42A 内面(壁部) 50 高周波印加手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/74 53/86 ZAB F01N 3/08 ZAB C F02P 13/00 303 Z B01D 53/36 ZAB C (72)発明者 小林 大平 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目3番6号 北辰工業株式会社内 (72)発明者 弥延 剛 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目3番6号 北辰工業株式会社内 (72)発明者 宍戸 敏雄 福島県郡山市田村町徳定字下河原41番地5 (72)発明者 林 佑二 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用エンジン内のガス通気路の少なく
    とも1部に、高周波によるプラズマ発生機構および/ま
    たは触媒作用を有する金属層を設けたことを特徴とする
    車両用エンジン。
  2. 【請求項2】 点火プラグにおける中心電極の先端部、
    及び点火プラグにおける接地電極の前記中心電極の先端
    部と対向する部位の少なくとも一方に設けられた触媒作
    用を有する金属層と、 前記触媒作用を有する金属層と共にガス浄化手段を構成
    し、前記中心電極と接地電極との間にプラズマを発生し
    得る高周波を印加する高周波印加手段と、 を有することを特徴とするガス浄化手段を備えた請求項
    1記載の車両用エンジン。
  3. 【請求項3】 点火プラグが複数個設けられた請求項2
    記載の車両用エンジン。
  4. 【請求項4】 排気工程において排気バルブとの密着状
    態から離間状態とされガスの排出口を形成する壁部、及
    び前記排気バルブの前記壁部と対向する部位の少なくと
    も一方に設けられた触媒作用を有する金属層と、 前記触媒作用を有する金属層と共にガス浄化手段を構成
    し、前記壁部と、前記排気バルブの前記壁部と対向する
    部位との間にプラズマを発生し得る高周波を印加する高
    周波印加手段と、 を有することを特徴とするガス浄化手段を備えた請求項
    1記載の車両用エンジン。
  5. 【請求項5】 前記触媒作用を有する金属層が、白金、
    パラジウム、ルテニウム、およびロジウムからなる群よ
    り選ばれた少なくとも1種によって形成されたものであ
    る請求項1ないし4のいずれか1項記載の車両用エンジ
    ン。
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