JPH07224396A - 金属管の電気めっき方法及び装置 - Google Patents

金属管の電気めっき方法及び装置

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JPH07224396A
JPH07224396A JP3656494A JP3656494A JPH07224396A JP H07224396 A JPH07224396 A JP H07224396A JP 3656494 A JP3656494 A JP 3656494A JP 3656494 A JP3656494 A JP 3656494A JP H07224396 A JPH07224396 A JP H07224396A
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JP
Japan
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metal tube
electrode
tube
plating
annular space
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Application number
JP3656494A
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English (en)
Inventor
Kunihiro Fukui
国博 福井
Junichi Uchida
淳一 内田
Masaya Kimoto
雅也 木本
Kazuhiro Ogawa
和博 小川
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油井管やラインパイプに使用されるような超
長尺、大重量の金属管に対して、簡単な設備および操作
で高品質の電気めっきを行う。 【構成】 めっきされる金属管10の内側に内部電極3
0を同心状に配置する。その金属管10を回転機構20
により水平に支持すると共に、金属管10と内部電極3
0との間にめっき液を圧送しながら、周方向に回転させ
て、その内面を電気めっきする。金属管10の外面をめ
っきする場合は、管状の外部電極内に金属管10を同心
状に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油井管やラインパイプ
のような長尺で大重量の金属管に特に適した金属管の電
気めっき方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気めっきは通常、めっき槽中に被めっ
き物および電極を浸漬し、被めっき物を陰極、電極を陽
極として両者の間に電流を通じる電解処理により実施さ
れる。電気めっきの前には、前処理として被めっき物を
脱脂槽、酸洗槽等に浸漬するのが通例である。
【0003】このような電気めっきでは、被めっき物が
大きくなると、それに伴って各種の処理槽がそれぞれ大
型化し、設備規模が飛躍的に大きくなる。そのため、特
に長尺の被めっき物に対しては、電気めっきが本質的に
困難である。
【0004】この問題を解決することを目的として、被
めっき物が金属管の場合には、めっきされる金属管自身
を処理槽として利用する電気めっき方法が、特開昭54
−121239号公報、特開昭59−136494号公
報に開示されている。
【0005】例えば、特開昭54−121239号公報
に開示された電気めっき方法では、めっきされる金属管
を垂直に立て、その下端部を封止すると共に、管内中心
部に穴明き管を同心状に配置し、その穴明き管にめっき
液を供給しながら、穴明き管を陽極、金属管を陰極とし
て、両者の間に電流を通じる。穴明き管に供給されため
っき液は、その多数の穴から、穴明き管と金属管との間
に流入する。
【0006】また、特開昭59−136494号公報に
開示された電気めっき方法では、めっきされる金属管の
内側に隙間をあけて棒状の電極を同心状に配置し、金属
管と電極の間にめっき液を供給しながら、電極を陽極、
金属管を陰極として、両者の間に電流を通じることによ
り、金属管の内面が電気めっきされる。
【0007】いずれの方法も、めっきされる金属管とそ
の内側に配置された電極との間にめっき液を供給し、め
っきされる金属管をめっき槽として利用するので、固定
設備としてのめっき槽を必要としない。また、特開昭5
9−136494号公報に説明されているように、金属
管と電極との間に脱脂液、酸洗液、めっき液を順番に供
給することにより、めっき槽以外の処理槽も不要にな
る。従って、金属管が長尺になっても、めっき設備の大
型化が回避され、その結果、長尺管の電気めっきが可能
となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電気めっきで
はそのめっき反応に伴ってガスが生じる。金属管をめっ
き槽として利用する電気めっき方法では、このガスを管
外に逐一排出しないと、不めっきや気泡疵が発生する。
そのため、特開昭54−121239号公報、特開昭5
9−136494号公報に開示された方法では、金属管
を垂直姿勢あるは傾斜姿勢に起立させてめっきが行われ
る。
【0009】金属管の長さ数mで重さが数十kgの場合
は、その金属管を立ててめっきを行うことも、それほど
困難ではないが、油井管やライパイプのように長さが1
0mを超え、重量が100〜1000kgに及ぶような
金属管の場合は、立ててめっきを行うことが困難であ
る。従って、特開昭54−121239号公報、特開昭
59−136494号公報に開示された電気めっき方法
は、このような超長尺・大重量の金属管には適用できな
い。
【0010】このような超長尺・大重量の金属管は、安
定な水平姿勢でめっきを行うことが、設備的にも又ハン
ドリング上も不可欠であり、その場合、特開昭54−1
21239号公報、特開昭59−136494号公報に
開示されているような従来法では、ガス抜けの悪化によ
る不めっきや気泡疵が生じる。
【0011】また、従来法で金属管を水平にした場合
は、金属管や電極の撓みによる不均一めっきが問題にな
る。例えば、外側に位置する金属管の撓みは防止できて
も、管内に両端支持される電極の撓みは防止できない。
そのため、特に管中央部で電極から管内面までの距離が
周方向で不均一になり、その部分にめっき付着量の周方
向不均一が生じる。また、その不均一に伴って電流密度
がばらつくため、合金めっきをする場合には合金比が不
均一になることもある。これらの不均一は、めっきが防
錆を目的とする場合は耐食性の部分的な低下を生じ、表
面硬化を目的とする場合は局部的な硬度低下が問題にな
る。
【0012】更に、従来法は、金属管の内面しかめっき
でないという制約もある。
【0013】本発明の目的は、安定な水平姿勢で、良好
な内面めっきを行うことができる金属管の電気めっき方
法及び装置を提供することにある。本発明の他の目的
は、安定な水平姿勢で、良好な外面めっきを行うことが
できる金属管の電気めっき方法及び装置を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の電気めっ
き方法は、めっきされる金属管の内側に、少なくとも外
面が電極材料で構成された内部電極を隙間をあけて同心
状に配置し、その金属管を水平に支持した状態で、金属
管と内部電極との間に形成された環状空間に、めっき液
を一端から他端へ圧送し、且つ、金属管を陰極、内部電
極を陽極として両者の間に電流を通じながら、金属管を
周方向に回転させて、金属管の内面を電気めっきするも
のである。
【0015】本発明の第2の電気めっき方法は、めっき
される金属管を、少なくとも内面が電極材料で構成され
た管状の外部電極の内部に隙間をあけて同心状に配置
し、その外部電極を水平に支持した状態で、金属管と外
部電極との間に形成された環状空間に、めっき液を一端
から他端へ圧送し、且つ、金属管を陰極、外部電極を陽
極として両者の間に電流を通じながら、金属管を周方向
に回転させて、金属管の外面を電気めっきするものであ
る。
【0016】本発明の第1の電気めっき装置は、めっき
される金属管の内部に全長にわたって挿入され、少なく
とも外面が電極材料で構成された内部電極と、内部電極
の両端部に装着されて、内部電極の外側に内部電極を同
心状に支持すると共に、金属管と内部電極との間の環状
空間を密封する一対の封止蓋と、内側に内部電極が配置
された金属管を水平に支持し、且つ、その金属管を内部
電極と共に周方向に回転させる回転機構と、水平に支持
された金属管が陰極となり、その内側に配置された内部
電極が陽極となるように、両者に電圧を印加する電源
と、水平に支持された金属管とその内側に配置された内
部電極との間の環状空間に、前記封止蓋を介して接続さ
れ、めっき液を含む各種のめっき処理液を、前記環状空
間に一端から他端へ順次圧送する給液機構とを具備す
る。
【0017】本発明の第2の電気めっき装置は、めっき
される金属管が内側に全長にわたって挿入され、少なく
とも内面が電極材料で構成された管状の外部電極と、外
部電極の両端部に装着されて、外部電極の内側に金属管
を同心状に支持すると共に、金属管と外部電極との間の
環状空間を密封する一対の封止蓋と、内側に金属管が配
置された外部電極を水平に支持し、且つ、その外部電極
を金属管と共に周方向に回転させる回転機構と、水平に
支持された外部電極が陽極となり、その内側に配置され
た金属管が陰極となるように、両者に電圧を印加する電
源と、水平に支持された外部電極とその内側に配置され
た金属管との間の環状空間に、前記封止蓋を介して接続
され、電気めっき液を含む各種のめっき処理液を、前記
環状空間に一端から他端へ順次圧送する給液機構とを具
備する。
【0018】
【作用】本発明の第1の電気めっき方法及び装置におい
ては、水平に支持され、内側に内部電極が配置された金
属管をめっき槽として利用することにより、金属管の内
面が電気めっきされる。このとき、金属管と管内の内部
電極との間が電解室となり、この間に一端から他端へめ
っき液が圧送されるので、めっきに伴うガスが管外へ排
出され、残ったガスについても管軸方向の局在化が防止
される。また、めっき液の圧送と合わせて、金属管の周
方向回転が行われるので、管周方向のガス局在化が防止
されると共に、管周方向の不均一めっきが防止される。
従って、金属管を水平姿勢で処理するにもかかわらず、
その金属管に良好な内面めっきが施される。
【0019】本発明の第2の電気めっき方法及び装置に
おいては、水平に支持され、内側に金属管が配置された
管状の外部電極をめっき槽として利用することにより、
金属管の外面が電気めっきされる。このとき、外部電極
と電極内の金属管との間が電解室となり、この間に一端
から他端へめっき液が圧送されるので、めっきに伴うガ
スが管外へ排出され、残ったガスについても管軸方向の
局在化が防止される。また、めっき液の圧送と合わせ
て、金属管の周方向回転が行われるので、管周方向のガ
ス局在化が防止されると共に、管周方向の不均一めっき
が防止される。従って、金属管を水平姿勢で処理するに
もかかわらず、その金属管に良好な外面めっきが施され
る。
【0020】いずれの電気めっき方法及び装置において
も、めっき液の圧送条件は、単位時間当たりの圧送量
(リットル/分)で表わして、0.5×V以上が望まし
く、1.0×V以上が更に望ましい。Vは電解室の容積
(リットル)である。この圧送量が小さいと、充分なガ
ス排出効果が得られない。また、残ったガスが管軸方向
で局在化する。これらのため、不めっきや気泡疵が生じ
る。めっき品質の点からは圧送量の上限を特に限定する
必要はないが、必要以上の圧送量は外部ポンプの大型を
招き、設備費が高くなるので、4.0×V以下が望まし
く、3.0×V以下が更に望ましい。
【0021】金属管の回転パターンは、一方向連続回
転、一方向間欠回転、正逆繰り返し回転のいずれでもよ
く、ホース類のねじれが問題になる場合は正逆回転を採
用する。いずれの回転パターンを採用する場合にも、管
周方向の不均一めっきを防ぐために、1分間当たり2回
以上回転させるのが望ましく、4回以上が更に望まし
い。めっき品質の点からは回転数の上限を特に限定する
必要はないが、必要以上の回転は金属管の回転を不安定
にするので、10回以下が望ましく、8回以下が更に望
ましい。
【0022】金属管と電極の径差は、40mm以上が望
ましい。少なければ電解時に内部の電極(または管)が
撓み管(または電極)と接することにより、めっき電流
の短絡が生じたり、電解室(管と電極の間)内のめっき
液が少なくなることにより、電解ガスが充満し、管長手
方向でめっき厚さにバラツキが生じることがある。
【0023】本発明は、立ててめっきを行うことが困難
な長さが10m以上および/または重量が100kg以
上の金属管に特に適する。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0025】図1に本発明の第1実施例を示し、図2に
その主要部を示す。本実施例は、金属管10の内面を電
気めっきする第1のめっき方法および装置についての例
である。
【0026】めっきされる金属管10は水平姿勢のまま
回転機構20に載置される。金属管10の内側には、金
属管10より小径の内部電極30が挿入され、内部電極
30の両端部に装着された封止蓋40,40により、内
部電極30が金属管10内の中心部に同心状に支持され
ると共に、金属管10と内部電極30との間に形成され
た環状空間が密封される。
【0027】内部電極30は、金属管10の内面全長に
めっきを行うために、金属管10より長い管体または棒
体とされている。内部電極30の構成は、その全体を不
溶性電極材としたもの、可溶性電極材としたもののいず
れでもよく、或いは管体、棒体の外面にこれらの電極材
を被覆したものや、これらの電極材からなる外管を密着
させたものでもよい。
【0028】封止蓋40は、絶縁材料からなり、センタ
ーナット43によって内部電極30の両端部に取り付け
られる。封止蓋40には、環状空間の一端から他端へめ
っき液等の処理液を流通させるために、通液孔41が設
けられている。封止蓋40と金属管10との間および封
止蓋40と内部電極30との間には、環状のシールリン
グ42,42が介装されている。
【0029】回転機構20は、金属管10の管軸方向に
配列された複数の回転ローラ21,21を有し、これら
により金属管10を水平に支持する。各位置の回転ロー
ラ21,21は、モータにより正逆両方向に同期駆動さ
れて、金属管10をその内側の内部電極30と共に周方
向に繰り返し正逆回転させる。
【0030】金属管10および内部電極30が回転機構
20に載置されると、金属管10が陰極となり、内部電
極30が陽極となるように、これらを電源50に接続す
る。また、封止蓋40,40の各通液孔41をフレキシ
ブルなホースにより給液機構60に接続する。給液機構
60は、脱脂液タンク61、酸洗液タンク62、めっき
液タンク63を有し、ポンプPのオンオフとバルブV1
〜V8 の切り換えとにより、金属管10と内部電極30
との間の環状空間に、脱脂液、酸洗液、めっき液および
洗浄水をそれぞれ圧送する。
【0031】図3に第1実施例における電源50、ポン
プPおよびバルブV1 〜V8 の操作順序を示す。
【0032】電源50および給液機構60の接続が終わ
ると、まず電源50、ポンプPおよびバルブV1 ,V4
をONにする。各バルブはONで開となる。これの操作
により、脱脂液タンク61内の脱脂液が、金属管10と
内部電極30との間の環状空間に一端から他端へ循環圧
送され、金属管10の内面が電解脱脂される。回転機構
20は、電源50と連動し、電解脱脂の間、作動を続け
て、金属管10を内部電極30と共に正逆両方向に繰り
返し回転させる。
【0033】電解脱脂が終わると、休止期間を挟んで、
ポンプPおよびバルブV7 ,V8 がONになる。これに
より、金属管10と内部電極30との間の環状空間に一
端から他端へ洗浄水が圧送される。環状空間から排出さ
れた洗浄は、排水として処理される。
【0034】水洗が終わると、休止期間を挟んで、ポン
プPおよびバルブV2 ,V5 がONとなる。これによ
り、金属管10と内部電極30との間の環状空間に一端
から他端へ酸洗液が循環圧送される。
【0035】そして、酸洗、休止、水洗、休止の後に、
電源50、ポンプPおよびバルブV3 ,V6 がONにな
る。これにより、金属管10と内部電極30との間の環
状空間に一端から他端へめっき液が循環圧送されると共
に、この間にめっき電流が流れて、金属管10の内面が
電気めっきされる。また、電気めっきの間、回転機構2
0が作動して、金属管10を内部電極30と共に正逆方
向に繰り返し回転させる。
【0036】電気めっきが終わると、水洗が行われ、こ
れにより一連のめっき処理が終わる。
【0037】このようなめっき処理においては、めっき
される金属管10を処理槽として用い、その処理槽内に
脱脂液、酸洗液およびめっき液を順番に圧送して、一連
のめっき処理を行うので、脱脂槽、酸洗槽およびめっき
槽を必要としない。また、金属管10を安定な水平姿勢
にしてめっき処理を行うので、金属管10のハンドリン
グ操作および支持機構が簡単となる。従って、金属管1
0が油井管やラインパイプに使用される超長尺(10m
以上)、大重量(100kg以上)場合にも、そのめっ
きを行うことができる。
【0038】金属管10を水平にすると、その金属管1
0や管内の内部電極30が撓む。回転機構20によって
金属管10の撓みを抑えたとしても、両端部のみを支持
される管内の内部電極30は下方に撓む。その結果、内
部電極30から管内面までの距離は、例えば中央部で下
側が小、上側が大となる。これを放置すると、中央部で
管内方向のめっき付着量分布が不均一となり、合金めっ
きでは合金比率も不均一となるが、前記めっき処理で
は、電気めっき中に金属管10を周方向に回転させるの
で、これらの不均一が解消される。また、電解脱脂中に
も金属管10を回転させるので、脱脂も周方向で均一化
される。
【0039】電気めっき中には、金属管10内でガスが
発生するが、管内にめっき液が圧送されるので、金属管
10を水平姿勢で処理するにもかかわらず、そのガスが
管外へ効率よく排出される。また、管内に残った僅かの
ガスについても、めっき液の圧送により管軸方向の局在
化が回避され、更に管周方向についても金属管10の回
転によりその局在化が回避される。従って、金属管10
を水平姿勢で処理した場合に問題となる残留ガスによる
不めっき、気泡疵が防止される。
【0040】図4に本発明の第2実施例を示す。本実施
例は、金属管10の外面を電気めっきする第2のめっき
方法および装置についての例である。
【0041】本実施例が前記第1実施例と大きく異なる
のは、めっきされる金属管10を、管状の外部電極70
の内側に配置する点である。外部電極70は、金属管1
0の外面全体をめっきするため、金属管より若干長く、
その構成は、全体が可溶性電極材からなるもの、不溶性
電極材からなるもののいずれでもよく、また、管体内面
にこれらの電極材を被覆したものや、これらの電極材か
らなる内管を密着させたものでもよい。
【0042】外部電極70の内側に配置された金属管1
0は、外部電極70の両端部に装着されたねじ込みキャ
ップ式の封止蓋40,40により、外部電極70内の中
心部に同心状に支持される。封止蓋40は絶縁材料から
なり、外部電極70と金属管10との間の環状空間を、
環状のシールリング42,42を介して密封する。封止
蓋40の中心部には、金属管10を電源に接続するリー
ド線が通る開口が設けられている。また、各種の処理液
を前記環状空間に流通させるために、通液孔41が前記
開口の外周側に位置して設けられている。
【0043】めっきを行うには、前記第1実施例と同様
に、通液孔41を介して前記環状空間に一端から他端へ
脱脂液、酸洗液、めっき液を順番に循環圧送し、脱脂工
程およびめっき工程では金属管10を陰極、外部電極7
0を陽極として両者の間に電流を通じると共に、回転機
構20により外部電極70を金属管10と共に正逆両方
向へ繰り返し回転させる。
【0044】これにより、従来法では実施できなかった
外面めっきが実施される。しかも、外部電極70を処理
槽として利用し、且つ、その処理槽と共に金属管10を
水平姿勢に保持するので、金属管10が超長尺、大重量
の場合もその外面めっきを簡単に行うことができる。更
に、めっき液の圧送および金属管10の回転により、発
生ガスによる不めっきおよび気泡疵や、管周方向の不均
一めっきが防止される。
【0045】いずれの実施例においても、電源および液
種の切り換え操作並びに金属管10の回転操作は、外部
のプログラムコントローラにより自動制御することがで
きる。
【0046】また、ロータリージョイント等を使用し
て、ホースやケーブルがねじれないようにした場合は、
金属管10を一方向に回転させることができる。
【0047】めっき液の圧送条件およびめっき時の金属
管10の回転条件は、前述した通り選択される。脱脂液
の圧送条件および脱脂時の管回転条件は、めっき液の圧
送条件およびめっき時の管回転条件に準じて設定すれば
よい。
【0048】次に、本発明の実施結果を説明する。
【0049】図1〜図3に示す第1実施例において、ニ
ッケルめっきを表1の条件で実施した。
【0050】
【表1】
【0051】金属管の内面全体にニッケルめっき層が形
成された。めっき厚は管端部で max25μm、管中央部
で min23μmとなり、管軸方向の厚み差が2μmに抑
えられた。また、管中央部の管周方向厚み差は0.5μm
に抑えられた。更に、不めっきおよび気泡疵は発生しな
かった。
【0052】これに対し、管回転を行わなかった場合
は、管中央部の管周方向厚み差は8μmとなり、めっき
液の圧送条件を150リットル/分(3×V)に変更して
も、管中央部での管周方向厚み差は8μmで改善は見ら
れなかった。一方、管回転条件を6RPM、めっき液圧
送条件を15リットル/分(0.3×V)にしたところ、管長
手方向の液出側にニッケルめっきの気泡キズが微小発生
した。めっき液圧送条件を50リットル/分(1×V)、管
回転条件を1RPMとしてめっきを行ったところ、管の
中央から管端(めっき液出側)部にめっきムラ(気泡キ
ズの帯)が見られるようになった。
【0053】図4に示す第2実施例において、上記と同
じ金属管をニッケルめっきした。外部電極としてはSU
S304管(外径240mm、内径220mm)を用い
た。めっき液圧送条件は110リットル/分(2×V)とし
た。他の条件は上記と同じである。金属管の外面全体に
ニッケルめっき層が形成され、めっき厚さは管端部でma
x 25μm、管中央部でmin 24μmとなり、管中央部
の周方向厚み差は0.2〜0.3μmに抑えられた。
【0054】これに対し、管回転を行わなかった場合
は、管中央部で厚み差が5μmとなり、めっき液の圧送
条件を220リットル/分(4×V)に変更しても、中央部
の厚み差は改善されなかった。
【0055】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の第1の電
気めっき方法及び装置は、金属管を水平にしてその内面
めっきを行うので、設備が簡素化されると共に、ハンド
リングが簡単になり、従来法では実施困難であった超長
尺、大重量の金属管も処理することができる。また、め
っき液の高速圧送および管回転を行うので、金属管を水
平姿勢で処理するにもかかわらず、不めっき、気泡液、
不均一めっき等のめっき不良を防止できる。
【0056】本発明の第2の電気めっき方法及び装置
は、水平な管状の外部電極内に金属管を配置して回転操
作することにより、従来法では実施不可能であった外面
めっきを、第1の電気めっき方法及び装置と同様に簡単
な設備操作で高品質に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の装置構成の説明図であ
る。
【図2】第1実施例の主要部の説明図である。
【図3】第1実施例の操作手順の説明図である。
【図4】本発明の第2実施例の装置構成の説明図であ
る。
【符号の説明】
10 金属管 20 回転機構 30 内部電極 40 封止蓋 50 電源 60 給液機構 70 外部電極
フロントページの続き (72)発明者 小川 和博 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっきされる金属管の内側に、少なくと
    も外面が電極材料で構成された内部電極を隙間をあけて
    同心状に配置し、その金属管を水平に支持した状態で、
    金属管と内部電極との間に形成された環状空間に、めっ
    き液を一端から他端へ圧送し、且つ、金属管を陰極、内
    部電極を陽極として両者の間に電流を通じながら、金属
    管を周方向に回転させて、金属管の内面を電気めっきす
    ることを特徴とする金属管の電気めっき方法。
  2. 【請求項2】 めっきされる金属管を、少なくとも内面
    が電極材料で構成された管状の外部電極の内側に隙間を
    あけて同心状に配置し、その外部電極を水平に支持した
    状態で、金属管と外部電極との間に形成された環状空間
    に、めっき液を一端から他端へ圧送し、且つ、金属管を
    陰極、外部電極を陽極として両者の間に電流を通じなが
    ら、金属管を周方向に回転させて、金属管の外面を電気
    めっきすることを特徴とする金属管の電気めっき方法。
  3. 【請求項3】 めっきされる金属管の内部に全長にわた
    って挿入され、少なくとも外面が電極材料で構成された
    内部電極と、 内部電極の両端部に装着されて、内部電極の外側に内部
    電極を同心状に支持すると共に、金属管と内部電極との
    間の環状空間を密封する一対の封止蓋と、 内側に内部電極が配置された金属管を水平に支持し、且
    つ、その金属管を内部電極と共に周方向に回転させる回
    転機構と、 水平に支持された金属管が陰極となり、その内側に配置
    された内部電極が陽極となるように、両者に電圧を印加
    する電源と、 水平に支持された金属管とその内側に配置された内部電
    極との間の環状空間に、前記封止蓋を介して接続され、
    めっき液を含む各種のめっき処理液を、前記環状空間に
    一端から他端へ順次圧送する給液機構とを具備すること
    を特徴とする金属管の電気めっき装置。
  4. 【請求項4】 めっきされる金属管が内側に全長にわた
    って挿入され、少なくとも内面が電極材料で構成された
    管状の外部電極と、 外部電極の両端部に装着されて、外部電極の内側に金属
    管を同心状に支持すると共に、金属管と外部電極との間
    の環状空間を密封する一対の封止蓋と、 内側に金属管が配置された外部電極を水平に支持し、且
    つ、その外部電極を金属管と共に周方向に回転させる回
    転機構と、 水平に支持された外部電極が陽極となり、その内側に配
    置された金属管が陰極となるように両者に電圧を印加す
    る電源と、 水平に支持された外部電極とその内側に配置された金属
    管との間の環状空間に、前記封止蓋を介して接続され、
    電気めっき液を含む各種のめっき処理液を、前記環状空
    間に一端から他端へ順次圧送する給液機構とを具備する
    ことを特徴とする金属管の電気めっき装置。
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