JPH07223185A - 産業用ロボット制御方法およびその装置 - Google Patents

産業用ロボット制御方法およびその装置

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JPH07223185A
JPH07223185A JP1346494A JP1346494A JPH07223185A JP H07223185 A JPH07223185 A JP H07223185A JP 1346494 A JP1346494 A JP 1346494A JP 1346494 A JP1346494 A JP 1346494A JP H07223185 A JPH07223185 A JP H07223185A
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JP
Japan
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torque
industrial robot
cycle
speed
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Application number
JP1346494A
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English (en)
Inventor
Akira Fukuda
晃 福田
Shinichi Sakamoto
真一 坂本
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い動作軌跡精度および高い運動性を両立さ
せ、しかも機械的振動、衝撃を低減する。 【構成】 補間周期毎に必要トルクを算出して制限トル
クを越える状態を検出し、必要トルクが制限トルクを越
えることになる場合に、補間周期を補正することによ
り、必要トルクが制限トルクを越えないようにし、高い
動作軌跡精度を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は産業用ロボット制御方
法およびその装置に関し、さらに詳細にいえば、与えら
れた動作目標データに基づいて内挿処理を行なって産業
用ロボットの速度を制御する方法およびその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から産業用ロボットを制御する場合
には、実際の作業空間を規定する作業空間座標系におけ
る動作目標データを、産業用ロボットの軸構成等により
定まるロボット座標系における動作目標データに変換
し、変換された動作目標データに基づいて複数の補間点
における動作目標データを得、得られた動作目標データ
に基づいてロボットの各軸の速度および加速度を得る。
そして、得られた速度、加速度に基づいてロボット固有
の運動方程式の演算を行なうことにより、産業用ロボッ
トの各軸の駆動トルクを得ることができ、得られた駆動
トルクを発生すべく産業用ロボットの各軸の駆動源を動
作させることにより、産業用ロボットを所望の動作軌跡
に沿わせて動作させるようにしている。
【0003】具体的には、産業用ロボットの手先部を直
線軌道上を移動させる場合には、手先部が移動する直線
上に適当な間隔で目標点を設定し、決まった周期で連続
的にこれらの目標点に向かうように産業用ロボットの駆
動源を動作させる。この場合に、内挿の周期が一定であ
るから、上記間隔を広げていくことにより加速を達成
し、上記間隔を狭めていくことにより減速を達成し、内
挿処理を中止することにより停止させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の産業用ロボット
制御方法を採用した場合において、各軸の実際の駆動ト
ルクが限界トルクを越えない保証があれば、産業用ロボ
ットの機械系に大きな衝撃、振動を発生させることがな
く、動作軌跡の乱れを発生させることもない。しかし、
実際には、例えば局部的に駆動トルクが限界トルクを越
えてしまうことがあり、このような場合には、駆動源に
過大な負荷がかかることになるので、産業用ロボットの
機械系に大きな衝撃、振動を発生させ、動作軌跡の乱れ
を発生させるという不都合が発生する。
【0005】この点についてさらに詳細に説明する。例
えば、関節型の産業用ロボットにより手先部を、直線軌
道上を一定速度で移動させるような場合に、直交座標系
と関節座標系との間の非線形性により、関節型産業用ロ
ボットの姿勢に依存して各軸の駆動トルクが常に変動す
る。したがって、手先部の移動速度が十分に小さく設定
された場合であっても、関節型産業用ロボットの特定の
姿勢と移動方向において何れかの軸の駆動トルクが突出
して大きくなることがある。したがって、この駆動トル
クに起因して、駆動源に過大な負荷がかかり、産業用ロ
ボットの機械系に大きな衝撃、振動を発生させ、動作軌
跡の乱れを発生させることになってしまう。
【0006】また、このような不都合の発生を防止する
ためには、上記突出した駆動トルクが限界トルクを越え
ないようにすればよいのであるが、このようにすれば、
非突出駆動トルクも必然的に小さくなってしまい、関節
型産業用ロボットの運動性をいたずらに損なってしまう
ことになる。したがって、十分に高い軌跡精度を達成す
ることと、十分に高い運動性を達成することとを両立さ
せることは不可能であると思われていた。なぜならば、
座標系間の非線形性により、産業用ロボットの姿勢と移
動方向とに起因して必要なトルク値が大きく変動し、し
かも必要の駆動トルクの最大値と発生位置、時刻が事前
に予測不可能だからである。
【0007】尚、以上には関節型産業用ロボットを例に
とって説明したが、他の軸構成の産業用ロボットであっ
ても、程度の多少はあるものの、同様の不都合を生じさ
せることになる。
【0008】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、十分に高い軌跡精度、および十分に高い
運動性を達成することができる新規な産業用ロボット制
御方法およびその装置を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの、請求項1の産業用ロボット制御方法は、与えられ
た動作目標データに基づいて内挿処理を行なって産業用
ロボットの速度を制御する方法であって、産業用ロボッ
トの動作中に先の時点の駆動トルクを算出し、算出され
た駆動トルクが産業用ロボットに許容されている限界ト
ルクを越える状態を検出し、この状態の検出に応答し
て、少なくとも動作目標データに基づいて定まる駆動ト
ルクおよび限界トルクに基づいて内挿処理の周期を変更
する方法である。
【0010】請求項2の産業用ロボット制御方法は、動
作目標データに基づいて定まる駆動トルクに対する限界
トルクの比に基づいて内挿処理の周期を変更する方法で
ある。請求項3の産業用ロボット制御方法は、産業用ロ
ボットの動作中に先の時点の動作速度をも算出し、動作
目標データに基づいて定まる動作速度に対する限界速度
の比をも考慮して内挿処理の周期を変更する方法であ
る。
【0011】請求項4の産業用ロボット制御装置は、与
えられた動作目標データに基づいて内挿処理を行なって
産業用ロボットの速度を制御する装置であって、産業用
ロボットの動作中に先の時点の駆動トルクを算出する駆
動トルク算出手段と、駆動トルク算出手段により算出さ
れた駆動トルクが産業用ロボットに許容されている限界
トルクを越える状態を検出する検出手段と、この状態が
検出手段により検出されたことに応答して、少なくとも
動作目標データに基づいて定まる駆動トルクおよび限界
トルクに基づいて内挿処理の周期を変更する周期変更手
段とを含んでいる。
【0012】請求項5の産業用ロボット制御装置は、周
期変更手段として、動作目標データに基づいて定まる駆
動トルクに対する限界トルクの比に基づいて内挿処理の
周期を変更するものを採用している。請求項6の産業用
ロボット制御方法は、産業用ロボットの動作中に先の時
点の動作速度を算出する動作速度算出手段をさらに含
み、周期変更手段として、動作目標データに基づいて定
まる動作速度に対する限界速度の比をも考慮して内挿処
理の周期を変更するものを採用している。
【0013】
【作用】請求項1の産業用ロボット制御方法であれば、
与えられた動作目標データに基づいて内挿処理を行なっ
て産業用ロボットの速度を制御するに当って、産業用ロ
ボットの動作中に先の時点の駆動トルクを算出し、算出
された駆動トルクが産業用ロボットに許容されている限
界トルクを越える状態を検出し、この状態の検出に応答
して、少なくとも動作目標データに基づいて定まる駆動
トルクおよび限界トルクに基づいて内挿処理の周期を変
更するのであるから、算出された駆動トルクが限界トル
クを越える場合にのみ内挿処理の周期を変更して実際の
駆動トルクが限界トルクを越えることがないように産業
用ロボットを制御することができ、十分に高い動作軌跡
精度を達成することができる。具体的には、産業用ロボ
ットの各軸の駆動トルクは、自身の軸を駆動するための
主慣性相当分、他の軸の運動の影響による相互慣性相当
分、および遠心力、コリオリ力相当分等に大別され、そ
れぞれ軸の質量、慣性モーメント、加速度、速度に比例
するのであるから、上述のように内挿処理の周期を変更
することにより産業用ロボットの速度、加速度を変更す
ることができ、駆動トルクが限界トルクを越えない状態
を得ることができる。また、算出された駆動トルクが限
界トルクを越えない場合には内挿処理の周期を変更しな
いのであるから、このような範囲における産業用ロボッ
トの高い運動性を達成することができる。即ち、十分に
高い動作軌跡精度および高い運動性を両立することがで
きる。
【0014】請求項2の産業用ロボット制御方法であれ
ば、動作目標データに基づいて定まる駆動トルクに対す
る限界トルクの比に基づいて内挿処理の周期を変更する
のであるから、請求項1と同様の作用を達成することが
できる。請求項3の産業用ロボット制御方法であれば、
産業用ロボットの動作中に先の時点の動作速度をも算出
し、動作目標データに基づいて定まる動作速度に対する
限界速度の比をも考慮して内挿処理の周期を変更するの
であるから、駆動トルクのみならず、移動速度が限界速
度を越えないように内挿処理の周期を変更することがで
き、一層高い動作軌跡精度を達成することができる。
【0015】請求項4の産業用ロボット制御装置であれ
ば、与えられた動作目標データに基づいて内挿処理を行
なって産業用ロボットの速度を制御するに当って、産業
用ロボットの動作中に駆動トルク算出手段により先の時
点の駆動トルクを算出し、駆動トルク算出手段により算
出された駆動トルクが産業用ロボットに許容されている
限界トルクを越える状態を検出手段により検出し、この
状態が検出手段により検出されたことに応答して、少な
くとも動作目標データに基づいて定まる駆動トルクおよ
び限界トルクに基づいて周期変更手段により内挿処理の
周期を変更する。したがって、算出された駆動トルクが
限界トルクを越える場合にのみ内挿処理の周期を変更し
て実際の駆動トルクが限界トルクを越えることがないよ
うに産業用ロボットを制御することができ、十分に高い
動作軌跡精度を達成することができる。また、算出され
た駆動トルクが限界トルクを越えない場合には内挿処理
の周期を変更しないのであるから、このような範囲にお
ける産業用ロボットの高い運動性を達成することができ
る。即ち、十分に高い動作軌跡精度および高い運動性を
両立することができる。
【0016】請求項5の産業用ロボット制御装置であれ
ば、周期変更手段として、動作目標データに基づいて定
まる駆動トルクに対する限界トルクの比に基づいて内挿
処理の周期を変更するものを採用しているので、請求項
4と同様の作用を達成することができる。請求項6の産
業用ロボット制御方法であれば、産業用ロボットの動作
中に先の時点の動作速度を算出する動作速度算出手段を
さらに含み、周期変更手段として、動作目標データに基
づいて定まる動作速度に対する限界速度の比をも考慮し
て内挿処理の周期を変更するものを採用しているので、
駆動トルクのみならず、移動速度が限界速度を越えない
ように内挿処理の周期を変更することができ、一層高い
動作軌跡精度を達成することができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1はこの発明の産業用ロボット制御方法の
一実施例を説明するフローチャートであり、ステップS
P1において移動目標座標値が設定されるまで待ち、ス
テップSP2において、移動目標座標値に基づいて加速
時間、減速開始時刻、減速時間を算出し、ステップSP
3において補間処理を開始する。ステップSP4におい
て内挿座標値を算出し、ステップSP5において、算出
された内挿座標値に基づいて速度、加速度を算出し、ス
テップSP6において、算出された速度、加速度に基づ
いて必要なトルクを算出し、ステップSP7において、
算出された必要トルクが限界トルクを越えるか否かを判
別する。そして、算出された必要トルクが限界トルクを
越えると判別された場合には、ステップSP8において
補間周期(内挿周期)を変更し、ステップSP9におい
て補間処理が終了したか否かを判別する。上記ステップ
SP7において、算出された必要トルクが限界トルクを
越えないと判別された場合には、直ちにステップSP9
の判別を行なう。そして、ステップSP9において補間
処理が終了していないと判別された場合には、再びステ
ップSP4の処理を行なう。逆に、補間処理が終了して
いれば、そのまま一連の処理を終了する。
【0018】したがって、何れの内挿座標値に対しても
必要なトルクが限界トルクを越えない場合には、補間周
期を変更することなく、内挿座標値に基づいて算出され
た必要トルクを発生すべくモータ等の原動部を動作させ
ることにより、高い動作軌跡精度を維持したままで、高
い運動性を達成することができる。逆に、何れかの内挿
座標値に対して必要なトルクが限界トルクを越える場合
には、該当する内挿座標値のみに対応させて補間周期を
変更する。したがって、該当する内挿座標値に対応させ
て、実際の必要トルク(補間周期変更後の必要トルク)
が限界トルクを越えてしまうという不都合を未然に解消
することができる。この結果、限界トルクを越えるトル
クを発生すべく原動部を動作させるという不都合を未然
に防止できるので、高い動作軌跡精度を維持することが
できる。また、補間周期を変更することにより運動性が
低下させられる区間は、必要トルクが限界トルクを越え
ると判別された内挿座標値のみに対応しているので、運
動性の低下を必要最小限に抑制することができ、ひいて
は高い動作軌跡精度は高い運動性とを両立させることが
できる。
【0019】図2はこの発明の産業用ロボット制御方法
が適用される産業用ロボットの一例を示す概略側面図、
図3は概略正面図である。この産業用ロボットは2軸垂
直関節型産業用ロボットであり、ベース部材11に対し
て第1アーム12、第2アーム13がこの順に設けられ
てあり、ベース部材11に設けた1対の原動部(モータ
および減速機構からなる)14の一方により第1アーム
12が直接駆動され、他方の原動部14の出力をリンク
15を介して第2アーム13に伝達することにより、第
1アーム12の先端部において第2アーム13が揺動す
る。尚、第2アーム13の先端部に、作業ツール等(図
示せず)を装着するための手先部16が設けられてい
る。
【0020】この具体例に基づいてこの発明の産業用ロ
ボット制御方法を説明する。尚、以下の説明において、
Unはn軸の駆動トルクを、Anはn軸の関節速度を、
Vnはn軸の関節速度を、Tnはn軸の関節角度を、M
nはn軸アームの質量を、Jnはn軸アームの重心を通
り、揺動軸と平行な軸まわりの慣性モーメントを、Pn
はn軸アームの揺動中心から重心までの距離を、Lnは
n軸アームの長さを、Gは重力加速度をそれぞれ示して
いる。但し、添え字n=1,2である。
【0021】したがって、ラグランジュの方法により、
各関節の駆動トルクは数1で現わすことができる。
【0022】
【数1】
【0023】この数1を、主慣性項、相互慣性項、遠心
力項、重力項にまとめて数2に示すように現わすことが
できる。
【0024】
【数2】
【0025】数2は時間を単位量とした場合の瞬時値で
あるから、時間軸を延長した場合の延長係数の逆数をt
とすれば、速度、加速度の単位がそれぞれrad/se
c、rad/sec2であるから、数2は数3で表すこ
とができる。但し、数3においてAn、Vnは時間を単
位量とした時の値である。
【0026】
【数3】
【0027】数3から明らかなように、速度、加速度の
制限値に基づいて最適なtの値を算出することにより、
駆動トルクが制限トルクを越えないようにすることがで
きる。したがって、先ず、各軸の関節速度V1、V2と
それぞれの制限速度LV1、LV2との比に基づいてt
vの初期値を算出する。但し、各軸の関節速度V1、V
2がそれぞれの制限速度LV1、LV2よりも小さい場
合には、補間周期を変更する必要がないので、tvの値
を1に設定する。即ち、 V1>LV1の場合にはt1=V1/LV1、 V1≦LV1の場合にはt1=1 V2>LV2の場合にはt2=V2/LV2、 V2≦LV2の場合にはt2=1 であり、 t1>t2の場合にはtv=t1 t2<t1の場合にはtv=t2 とする。したがって、各軸の駆動トルクを示す数4が得
られる。
【0028】
【数4】
【0029】次いで、各軸の駆動トルクUv1、Uv2
とそれぞれの制限トルクLU1、LU2との比に基づい
てtuの初期値を算出する。但し、各軸の駆動トルクU
v1、Uv2がそれぞれの制限トルクLU1、LU2よ
りも小さい場合には、補間周期を変更する必要がないの
で、tuの値を1に設定する。即ち、 Uv1>LU1の場合にはt1=Uv1/LU1、 Uv1≦LU1の場合にはt1=1 Uv2>LU2の場合にはt2=Uv2/LU2、 Uv2≦LU2の場合にはt2=1 であり、 t1>t2の場合にはtu´=t1 t2<t1の場合にはtu´=t2 とし、tu=(tu´)1/2とする。
【0030】そして、これら得られたtv、tuに基づ
いて、t=tv・tuを算出し、補間周期として採用す
ればよい。図4中Aは駆動トルクを全く制限しなかった
場合におけるトルク値の変化を示す図、図4中Bは駆動
トルクを全く制限しなかった場合における各軸の関節速
度を示す図であり、加減速時に制限トルク値(図4中A
における上下の横線参照)を越えてしまうことが分る。
そして、制限トルクを越える部分を強制的にカットすれ
ば、トルクが不足することになるので動作軌跡精度が低
下してしまうとともに、機械的振動を招いてしまう。こ
れに対して、図5中Aは駆動トルクを制限した場合にお
けるトルク値の変化を示す図、図5中Bは駆動トルクを
制限した場合における各軸の関節速度を示す図であり、
加減速時にも制限トルク値(図5中Aにおける上下の横
線参照)を越えていないことが分る。したがって、タク
トタイムは多少長くなるが、補間時間を補正することに
より図4の場合と異なりトルクの不足を未然に防止する
ことができ、この結果、高い動作軌跡精度を達成するこ
とができる。また、運動性についても、全般的にトルク
が低減されるのではなく、制限トルクを越える領域にお
いてのみトルクが低減されるのであるから、かなり高い
運動性を確保することができる。もちろん、機械的振動
を低減することができ、機械的寿命を長くすることがで
きる。
【0031】以上には、関節速度、駆動トルクに基づい
て補間周期を補正する場合について説明したが、駆動ト
ルクのみに基づいて補間周期を補正することも可能であ
る。即ち、この場合には、(Un/LUn)1/2を乗算
して補間周期を補正すればよい。
【0032】
【実施例2】図6はこの発明の産業用ロボット制御装置
の一実施例を示すブロック図であり、設定された目標座
標値を保持する目標座標値保持部1と、目標座標値に基
づいて加速時間、減速開始時刻、減速時間を算出する第
1算出部2と、補間周期を算出する補間周期算出部9
と、加速時間、減速開始時刻、減速時間等に基づいて内
挿座標値を算出する内挿座標値算出部3と、内挿座標値
に基づいて速度、加速度を算出する第2算出部4と、速
度、加速度に基づいて必要トルクを算出するトルク算出
部5と、必要トルクが制限トルクを越える状態を検出す
る検出部6と、必要トルクが制限トルクを越える状態で
あることを示す検出部6の検出結果に応答して、少なく
とも必要トルクと制限トルクとに基づいて補間周期を補
正する補間周期補正部7と、補正され、または補正され
ていない補間周期に基づいて補間処理を行なう補間処理
部8とを有している。
【0033】尚、構成各部の作用は図1のフローチャー
トの該当ステップの処理と同様であるから、詳細な説明
は省略する。したがって、何れの内挿座標値に対しても
必要なトルクが限界トルクを越えない場合には、補間周
期を変更することなく、内挿座標値に基づいて算出され
た必要トルクを発生すべくモータ等の原動部を動作させ
ることにより、高い動作軌跡精度を維持したままで、高
い運動性を達成することができる。
【0034】逆に、何れかの内挿座標値に対して必要な
トルクが限界トルクを越える場合には、該当する内挿座
標値のみに対応させて補間周期を変更する。したがっ
て、該当する内挿座標値に対応させて、実際の必要トル
ク(補間周期変更後の必要トルク)が限界トルクを越え
てしまうという不都合を未然に解消することができる。
この結果、限界トルクを越えるトルクを発生すべく原動
部を動作させるという不都合を未然に防止できるので、
高い動作軌跡精度を維持することができる。また、補間
周期を変更することにより運動性が低下させられる区間
は、必要トルクが限界トルクを越えると判別された内挿
座標値のみに対応しているので、運動性の低下を必要最
小限に抑制することができ、ひいては高い動作軌跡精度
は高い運動性とを両立させることができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明は、算出さ
れた駆動トルクが限界トルクを越える場合にのみ内挿処
理の周期を変更して実際の駆動トルクが限界トルクを越
えることがないように産業用ロボットを制御することが
でき、十分に高い動作軌跡精度、機械的振動の低減、機
械的寿命の延長を達成することができるとともに、算出
された駆動トルクが限界トルクを越えない場合には内挿
処理の周期を変更しないのであるから、このような範囲
における産業用ロボットの高い運動性を達成することが
でき、この結果、十分に高い動作軌跡精度および高い運
動性を両立することができるという特有の効果を奏す
る。
【0036】請求項2の発明も、請求項1と同様の効果
を奏する。請求項3の発明は、駆動トルクのみならず、
移動速度が限界速度を越えないように内挿処理の周期を
変更することができ、一層高い動作軌跡精度を達成する
ことができるという特有の効果を奏する。請求項4の発
明は、算出された駆動トルクが限界トルクを越える場合
にのみ内挿処理の周期を変更して実際の駆動トルクが限
界トルクを越えることがないように産業用ロボットを制
御することができ、十分に高い動作軌跡精度、機械的振
動の低減、機械的寿命の延長を達成することができると
ともに、算出された駆動トルクが限界トルクを越えない
場合には内挿処理の周期を変更しないのであるから、こ
のような範囲における産業用ロボットの高い運動性を達
成することができ、この結果、十分に高い動作軌跡精度
および高い運動性を両立することができるという特有の
効果を奏する。
【0037】請求項5の発明も、請求項4と同様の効果
を奏する。請求項6の発明は、駆動トルクのみならず、
移動速度が限界速度を越えないように内挿処理の周期を
変更することができ、一層高い動作軌跡精度を達成する
ことができるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の産業用ロボット制御方法の一実施例
を説明するフローチャートである。
【図2】この発明の産業用ロボット制御方法が適用され
る産業用ロボットの一例を示す概略側面図である。
【図3】同上、概略正面図である。
【図4】トルクを制限しなかった場合のトルクの変化、
関節速度の変化を示す図である。
【図5】トルクを制限した場合のトルクの変化、関節速
度の変化を示す図である。
【図6】この発明の産業用ロボット制御装置の一実施例
を示すブロック図である。
【符号の説明】
5 トルク算出部 6 検出部 7 補間周期補正部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 19/416

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 与えられた動作目標データに基づいて内
    挿処理を行なって産業用ロボットの速度を制御する方法
    であって、産業用ロボットの動作中に先の時点の駆動ト
    ルクを算出し、算出された駆動トルクが産業用ロボット
    に許容されている限界トルクを越える状態を検出し、こ
    の状態の検出に応答して、少なくとも動作目標データに
    基づいて定まる駆動トルクおよび限界トルクに基づいて
    内挿処理の周期を変更することを特徴とする産業用ロボ
    ット制御方法。
  2. 【請求項2】 動作目標データに基づいて定まる駆動ト
    ルクに対する限界トルクの比に基づいて内挿処理の周期
    を変更する請求項1に記載の産業用ロボット制御方法。
  3. 【請求項3】 産業用ロボットの動作中に先の時点の動
    作速度をも算出し、動作目標データに基づいて定まる動
    作速度に対する限界速度の比をも考慮して内挿処理の周
    期を変更する請求項2に記載の産業用ロボット制御方
    法。
  4. 【請求項4】 与えられた動作目標データに基づいて内
    挿処理を行なって産業用ロボットの速度を制御する装置
    であって、産業用ロボットの動作中に先の時点の駆動ト
    ルクを算出する駆動トルク算出手段(5)と、駆動トル
    ク算出手段(5)により算出された駆動トルクが産業用
    ロボットに許容されている限界トルクを越える状態を検
    出する検出手段(6)と、この状態が検出手段(6)に
    より検出されたことに応答して、少なくとも動作目標デ
    ータに基づいて定まる駆動トルクおよび限界トルクに基
    づいて内挿処理の周期を変更する周期変更手段(7)と
    を含んでいることを特徴とする産業用ロボット制御装
    置。
  5. 【請求項5】 周期変更手段が、動作目標データに基づ
    いて定まる駆動トルクに対する限界トルクの比に基づい
    て内挿処理の周期を変更するものである請求項4に記載
    の産業用ロボット制御方法。
  6. 【請求項6】 産業用ロボットの動作中に先の時点の動
    作速度を算出する動作速度算出手段をさらに含み、周期
    変更手段が、動作目標データに基づいて定まる動作速度
    に対する限界速度の比をも考慮して内挿処理の周期を変
    更するものである請求項5に記載の産業用ロボット制御
    方法。
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