JPH07222548A - 不快害虫忌避手段を備えた物品 - Google Patents

不快害虫忌避手段を備えた物品

Info

Publication number
JPH07222548A
JPH07222548A JP1463294A JP1463294A JPH07222548A JP H07222548 A JPH07222548 A JP H07222548A JP 1463294 A JP1463294 A JP 1463294A JP 1463294 A JP1463294 A JP 1463294A JP H07222548 A JPH07222548 A JP H07222548A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
repellent
cockroach
unpleasant
heat
article
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1463294A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiichi Tomioka
敏一 富岡
Katsumi Tomita
勝巳 冨田
Hiroaki Oka
弘章 岡
Atsushi Nishino
西野  敦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP1463294A priority Critical patent/JPH07222548A/ja
Publication of JPH07222548A publication Critical patent/JPH07222548A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱により誘引される不快害虫の侵入を防止す
るための不快害虫忌避薬剤を存在させた部材を備えたこ
とにより、効率よく合理的にゴキブリなどの不快害虫を
忌避し、故障など被害を防止する。 【構成】 炊飯器本体底部の内面及び間隙開口部に熱誘
引に効果のある誘引忌避剤を含む塗膜7を形成した。こ
の塗膜7は、ウレタン系樹脂に経皮効果性ゴキブリ忌避
剤を配合したもので、ゴキブリ忌避性材料として、ゴキ
ブリ忌避性材料としてO,O−ジメチル O−(p−シ
アノフェニル)ホスフォロチオエートを用い、10mg
/m2 の割合で塗装した。回路基板8を支えるための保
持部材、保温用ヒーター9に至る経路の本体底部の延長
部などにも重点的に塗布した。この塗膜を実使用環境下
で約3年の忌避持続効果が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴキブリ等の不快害虫を
忌避する手段を備えた物品に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭内特に台所で使用する機器はゴキブ
リをはじめとする不快害虫に大きな被害を被る場合があ
る。これらゴキブリは、餌により誘引され、機器内に侵
入するため、機器内を清潔にし残菜を残さない等の工夫
がなされてきた。またそれを逆に利用したゴキブリ誘引
捕獲器も市販されている。また、ゴキブリの侵入を防止
するため、例えば防水構造の機器などが開発されている
が、一般的でなく、家庭で使用されるものは未だ提案さ
れていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ゴキブリは、物の陰に
隠れようという性質から、機器の陰に隠れる。一方、機
器は完全密閉を考慮しても、放熱部、開閉部など完全な
密閉構造を取りにくい。また、幼齢期のゴキブリは、小
さな間隙からでも侵入する。侵入したゴキブリは内部で
成長し、様々な被害を発生させる。卵を持ったゴキブリ
が侵入した場合は内部で増殖もする。例えばコンピュー
タやワードプロセッサーなどのOA機器やテレビジョン
等にゴキブリが侵入すると、絶縁破壊や電気的短絡事故
などの重要な障害を発生させる場合がある。
【0004】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、効率よく合理的に不快害虫を忌避する手段を備えた
物品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の不快害虫忌避手段を備えた物品は、加熱源
または保温源を備えた物品であって、熱により誘引され
る不快害虫の侵入を防止するための不快害虫忌避薬剤を
存在させた部材を備えたことを特徴とする。
【0006】前記構成においては、不快害虫がゴキブリ
の場合に特に効果的に適用できる。また前記構成におい
ては、加熱源または保温源を備えた物品が、27℃±5
℃の温度環境をその内部または表面に保有する機器に好
ましく適用できる。
【0007】また前記構成においては、不快害虫忌避薬
剤が、物品を構成する基材表面の塗膜、物品を構成する
基材内に混練、不織布もしくは発泡体に含浸またはコー
ティングのいずれかの状態で存在することが好ましい。
【0008】また前記構成においては、ゴキブリ忌避剤
がマイクロカプセル化されたものであり、徐放性効果を
有することが好ましい。また前記構成においては、ゴキ
ブリ忌避剤が、経皮効果性のゴキブリ忌避性材料である
ことが好ましい。
【0009】また前記構成においては、ゴキブリ忌避剤
が、ガス化蒸散性のゴキブリ忌避性材料であることが好
ましい。
【0010】
【作用】前記した本発明の不快害虫忌避手段を備えた物
品の構成によれば、熱により誘引される不快害虫の侵入
を防止するための不快害虫忌避薬剤を存在させた部材を
備えたことにより、効率よく合理的に不快害虫を忌避す
ることができる。すなわち、加熱源または保温源を備え
た物品は、ゴキブリ等の電気的障害を発生しやすい不快
害虫が好んで侵入したり卵を生み付けたりする習性があ
るので、本発明の不快害虫忌避手段を備えた物品は、こ
れらの不快害虫の侵入を効果的に防止できる。
【0011】前記において、不快害虫はどのようなもの
であってもよいが、一例として電気的障害が発生しやす
いゴキブリの場合に特に効果的に適用できる。また前記
において、加熱源または保温源を備えた物品が、27℃
±5℃の温度環境をその内部または表面に保有する機器
であるという好ましい構成によれば、ゴキブリ等の不快
害虫の侵入を効果的に防止できる。
【0012】また前記において、不快害虫忌避薬剤が、
物品を構成する基材表面の塗膜、物品を構成する基材内
に混練、不織布もしくは発泡体に含浸またはコーティン
グのいずれかの状態で存在するという好ましい構成によ
れば、製品の外観や見栄えを良好に保ったまま適用でき
る。
【0013】また前記において、ゴキブリ忌避剤がマイ
クロカプセル化されたものであり、徐放性効果を有する
という好ましい構成によれば、長期間安定して使用する
ことができる。
【0014】また前記において、ゴキブリ忌避剤が経皮
効果性のゴキブリ忌避性材料であると、ゴキブリ忌避を
効果的に行える。また前記において、ゴキブリ忌避剤が
ガス化蒸散性のゴキブリ忌避性材料であると、ゴキブリ
が周辺に寄り付かなくなるので好ましい。
【0015】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。不快害虫は餌、水などより棲息環境の誘引力
が大きい。すなわち、不快害虫のうち、最も一般的で被
害に遭遇する事が日本国内に於いて頻度の高い害虫は、
チャバネゴキブリである。つぎにこのチャバネゴキブリ
の生育至適温度は図1に示すように測定される。すなわ
ち、チャバネゴキブリの場合27℃±5℃の温度環境に
誘引される。
【0016】この誘引動作に対して忌避効果のある薬剤
を例えば塗膜中に存在させ、機器への侵入口、機器内
部、最適温度環境壁に適用することでゴキブリの忌避効
果が得られる。またゴキブリの学習効果を利用しさらに
忌避効果の向上が期待できる。たとえば、家電機器の場
合構成樹脂中及び内部の回路基板には、オレイン酸など
の脂肪酸が多く使用されており、これらの物質はゴキブ
リの摂食行動誘引物質として知られている。また一方、
ゴキブリは家電機器内部の生息適温にも誘引され、家電
機器本体樹脂の間隙より内部に侵入しようとする。家電
機器内部、押しボタン、あるいは家電機器本体ににガス
化蒸散性のゴキブリ忌避剤を設置することによりそれら
部品からゴキブリを忌避させる作用が発揮される。
【0017】一方、樹脂間隙部に経皮効果性のゴキブリ
忌避剤を設置することで侵入しようとするゴキブリの触
角及び足の皮膚より忌避剤が浸透し忌避効果を発揮す
る。さらにガス化することで効力持続期間が限られるゴ
キブリ忌避剤を袋体に封入し、時間を追って開封する構
成、あるいはゴキブリ忌避剤をマイクロカプセル化する
構成で効力の延長を実現させる作用を発揮するものであ
る。
【0018】以下具体的実施例を図面を用いて説明す
る。 (実施例1)図2は、本発明の一実施例の電話機本体の
説明断面図である。1は本体底部材、2は本体底部材内
面に塗布したゴキブリ忌避剤を含む樹脂塗膜、3はマイ
クロカプセル化ゴキブリ忌避剤を含む吸着体でビスによ
り電話機内部に固定されている。4は本体樹脂、5は押
しボタンでそれぞれゴキブリ忌避剤が各々の樹脂に混練
されている。
【0019】本体底部の内面及び間隙開口部に塗布した
塗膜2は、ウレタン樹脂に経皮効果性ゴキブリ忌避剤を
配合したもので、ゴキブリ忌避性材料として1重量%の
アニリセンBPD−21(大和化学株式会社製品)をウ
レタン樹脂に添加し、塗膜の厚さ約100μm、面積約
20cm×20cmの全面に均一に塗布した。この結
果、下記(表1)に示す忌避効果が得られた。忌避試験
は、チャバネゴキブリ成虫30匹を用い、内部に餌を設
置した電話機内部に侵入した数を測定した。その結果表
1に示す実用的な忌避率を得た。
【0020】
【表1】
【0021】以下実施例1の応用例を説明する。前記実
施例1において電話機内部に設置したゴキブリ忌避剤を
ふくむ吸着体として、有機りん系のダイアジノン:ジエ
チル2−イソプロピル−四ほう酸ナトリウム−メチル−
6−ヒピリミジニル ホスホロチオネート(diethyl 2-i
sopropyl-sodium tetraborate-methyl-6-pyrimidinyl p
hosphorothionate) をポリアミド系樹脂でマイクロカプ
セル化したダイアジノンMC剤を不織布に展着した。不
織布としてポリエステル製スパンボンド(目付100g
/m2 を用い、展着剤としてポリビニルアルコールを用
い、前記ダイアジノンMC剤を10重量%添加して塗布
し乾燥させた。この不織布を10cm×5cmの大きさ
に切断し、電話機の内部に両面接着テープを用いて固定
した。この電話機は、ゴキブリに対して約2年の忌避持
続効果が得られた。
【0022】別の応用例として、電話機本体樹脂部4、
押しボタン部5のポリプロピレンを主体とする低成型温
度樹脂にゴキブリ忌避剤としてアニリセンCE(大和化
学株式会社製商品)を混練、成形した。この例もゴキブ
リに対して長期間の忌避持続効果が得られた。
【0023】また別の応用例として、ガス化蒸散性ゴキ
ブリ忌避剤としてジエチルトルアミド(一般名ディー
ト)を用いた。これを薄いポリエチレンフィルムで密封
し、使用経過と共に拡散するようにした。この例もゴキ
ブリに対して長期間の忌避持続効果が得られた。
【0024】さらに別の応用例として、カートリッジ式
にして取り替え可能にすることで、長期間維持と同様の
事が可能である。これらの構成を選択併用することによ
り、ゴキブリの電話機内部への侵入がなくなり、絶縁不
良の発生が防止できた。
【0025】(実施例2)図3は、本発明の一実施例の
炊飯器本体の説明断面図である。6は本体底部材、7は
本体底部材内面に塗布したゴキブリ忌避剤を含む樹脂塗
膜、8は回路基板、9は保温用ヒーター、10はコード
リールである。
【0026】まず、炊飯器本体及び内部の温度分布を測
定した結果、炊飯状態では、本体内部はかなり高温にな
るものの、保温状態あるいは使用後かなり長時間にわた
り、上記ゴキブリの至適温度である27±5℃の領域が
広いことがわかった。
【0027】このことから、熱誘引に効果のある誘引忌
避剤を塗装により被着させた。本体底部の内面及び間隙
開口部に塗布した塗膜7は、ウレタン系樹脂に経皮効果
性ゴキブリ忌避剤を配合したもので、ゴキブリ忌避性材
料として、ゴキブリ忌避性材料としてO,O−ジメチル
O−(p−シアノフェニル)ホスフォロチオエート
[O,O-Dimethyl O-(p-cyanophenyl) phosphorothioate
]を用い、10mg/m2 の割合で塗装した。
【0028】特に、回路基板8を支えるための保持部
材、保温用ヒーター9に至る経路の本体底部の延長部な
どにも、上記温度分布測定結果至適温度域とされた部分
を重点的に塗布した。
【0029】このようにゴキブリ忌避剤を塗装した炊飯
器を底部がガラス張りになった飼育容器の中央に設置
し、その周囲に2週齢のゴキブリ雌雄それぞれ30匹を
放し、底部よりビデオカメラで、22時より明朝4時ま
での6時間ゴキブリの挙動を撮影録画した。
【0030】その結果、本体底部材に寄り付くゴキブリ
は多数見られたが、本体底部の内面及び間隙開口部に侵
入するゴキブリは見られず、充分な忌避効果が得られ
た。この塗膜を実使用環境下で約3年の忌避持続効果が
得られた。
【0031】なお本実施例においては、塗膜成分中に不
快害虫の忌避剤と併用して抗菌剤を存在させても良い。
抗菌剤としてはCuまたはAgなどの金属を含むかまた
は含まない公知のいかなる薬剤でも使用できる。このよ
うに抗菌剤を併用すると、不快害虫の忌避とともに清潔
性を高く保持できる。
【0032】(実施例3)図4は、本発明の一実施例の
ワードプロセッサー(以降ワープロと省略)本体の説明
断面図である。11は本体底部材、12はプリンター機
構部構造部材、13は本体底部材内面に塗布したゴキブ
リ忌避剤を含む樹脂塗膜、14は回路基板、15はキー
ボード基板である。樹脂塗膜13は実施例2と同様に作
成した。
【0033】まず、ワープロ本体及び内部の温度分布を
測定した結果、使用状態では、本体内部はやや高温にな
るものの、使用後も温調の効いた室内にそのまま放置さ
れる事が多く、使用後かなり長時間にわたり、上記ゴキ
ブリの至適温度である27±5℃の領域が広いことがわ
かった。
【0034】このことから、使用後放置されたワープロ
の広く開口したプリンター部あるいは底部放熱より、侵
入し蓄電された内部に接触しメモリー等のIC部に導通
を起こしたり、ローチスポットによる事故を誘発させて
いると思われる。このことは事故品の検査により多く裏
付けられている。
【0035】そこで、実施例2と同様に特に、開口した
プリンター部12あるいは底部放熱の、人の手の触れな
い部分、プリント紙の触れない部分を中心に、回路基板
14を中心とした発熱部あるいはそれに至る経路の本体
底部の延長部などにも、上記温度分布測定結果至適温度
域とされた部分を重点的に塗布した。
【0036】その結果、本体底部材に寄り付くゴキブリ
は多数見られたが、本体底部の内面及び間隙開口部に侵
入するゴキブリは見られず、また事故品と同様の環境で
実用試験を実施したが、本体内部にローチスポットも見
受けられず、充分な忌避効果が得られた。
【0037】(実施例4)図5は、本発明の一実施例の
冷蔵庫用圧縮機起動用継電器(以降リレーと略す)本体
の説明断面図である。リレー本体は本体筐体底部材16
と、本体筐体蓋部材17から成り、18は本体筐体底部
材16、本体筐体蓋部材17それぞれの部材内面に塗布
したゴキブリ忌避剤を含む樹脂塗膜、19はリレー機構
部材である。樹脂塗膜18は実施例2と同様に作成し
た。
【0038】従来よりリレー筺体の僅かな隙間より、ゴ
キブリ幼虫が侵入し内部接点に体の一部分が接触し導通
不良や、体が炭化し導電体となり短絡を引き起こすとい
う事故が報告されている。その原因としてリレー内部の
塗料添加物などの構成材料への餌誘引とされていた。
【0039】しかし、同様の物質は他の箇所でも使用さ
れており、リレー独自の他の箇所との誘引事故率の違い
から、熱誘引について調査した。まず、リレー本体及び
内部の温度分布を測定した結果、リレー機構部材19は
稼動時コイルの発熱と、密閉に近い構造で、上記ゴキブ
リの至適温度である27±5℃の領域が広いことがわか
った。
【0040】特に、本体筐体底部材16、本体筐体蓋部
材17それぞれの部材の接合部は部材端面にも、実施例
2と同様にゴキブリ忌避性材料を重点的に塗布した。本
体側面の筐体底部、蓋部の接合部間隙開口部がよく観察
できる位置から、ビデオカメラで22時より明朝4時ま
での6時間ゴキブリの挙動を撮影録画した。
【0041】その結果、本体筐体部材表面を這うゴキブ
リは多数見られたが、本体筐体接合部の内側及び間隙開
口部に侵入するゴキブリは見られず、充分な忌避効果が
得られた。
【0042】(実施例5)図6(1)は本発明の一実施
例の流し台本体の説明断面図であり、図6(2)は図6
(1)のA部分の拡大断面図である。図6(1)〜
(2)において、20は本体食品収納容器部材、21は
扉パッキン部材、22は本体食品収納容器部材外面に塗
布したゴキブリ忌避剤を含む樹脂塗膜、23は扉パッキ
ン部材に塗布したゴキブリ忌避剤を含む樹脂塗膜であ
る。樹脂塗膜22及び23は実施例2と同様に作成し
た。
【0043】まず、流し台各部分の温度分布を測定した
結果、生活時間帯では、本体内部はキッチンと同程度あ
るいは若干低温になるものの、使用後はキッチン温度は
急激に低下するが食料収納部分の温度低下は少なく、使
用後かなり長時間にわたり、上記ゴキブリの至適温度で
ある27±5℃の領域が広く、またキッチン内部に較べ
て冬季はやや高い温度に保持されることがわかった。さ
らに夏季は外壁への放熱により、食料収納部分外壁の温
度低下は大きく至適温度である27±5℃の領域が作ら
れる事もわかった。
【0044】このことから、流し台食料収納部分内部お
よび外壁に、それぞれ冬季、夏季にゴキブリが侵入し易
く、それぞれの場所に不潔感を与えている。このことは
事故品の検査のローチスポットにより多く裏付けられて
いる。
【0045】そこで、実施例2と同様に特に、本体食品
収納容器部材20外面、扉パッキン部材21の、人の手
の触れない部分、収納する食品の触れない部分を中心
に、あるいはそれに至る経路の本体の延長部などにも、
上記温度分布測定結果至適温度域とされた部分を重点的
に塗布した。
【0046】その結果、本体流し台部材に寄り付くゴキ
ブリは多数見られたが、本体塗装部、食料収納部に侵入
するゴキブリは見られず、また事故品と同様の環境で実
用試験を実施したが、本体内部にローチスポットも見受
けられず、充分な忌避効果が得られた。
【0047】(実施例6)図7は、本発明の一実施例の
自動販売機本体の説明断面図である。自動販売機本体は
本体筐体および筺体底部材24と、商品加熱部材部分2
5、制御装置部分26、商品展示広告装置部材27から
成り部材内面に塗布したゴキブリ忌避剤を含む樹脂塗膜
28である。樹脂塗膜28は実施例2と同様に作成し
た。
【0048】従来より、自動販売機中に不快害虫が侵入
する事故は多くみられた。自動販売機筺体の僅かな隙間
より、ゴキブリ幼虫が侵入し内部接点に体の一部分が接
触し導通不良や、体が炭化し導電体となり短絡を引き起
こすという事故のみならず自動販売機で販売する商品に
対する被害が報告されている。その原因として自動販売
機は立地条件から外部温度条件は劣悪であるのに対して
特に冬季に於いては内部には、商品の加熱など発熱部分
も多く内部にはゴキブリの至適温度である27±5℃の
領域が広い。従来では内部商品への餌誘引とされてい
た。
【0049】しかし、缶入り清涼飲料水の販売機に於い
ても同様の事故が発生しており、熱誘引について調査し
た。まず、自動販売機本体、底部材24及び内部の温度
分布を測定した結果、商品加熱部分25のみならず、制
御装置部分26、商品展示広告装置部分27等販売時間
以外にも連続して電力を消費する部分に於いてゴキブリ
の至適温度である27±5℃の領域が広い範囲で確認で
きた。
【0050】そこで上記実施例と同様に特に、本体筐体
底部材24、本体筐体構成部材接続部それぞれの部材の
接合部は部材端面にも、人の手の触れない部分、収納す
る食品の触れない部分を中心に、あるいはそれに至る経
路の本体の延長部などにも、上記温度分布測定結果至適
温度域とされた部分を重点的に、実施例2と同様のゴキ
ブリ忌避性材料を重点的に塗布した。
【0051】本体筐体底部、接合部間隙開口部がよく観
察できる位置から、ビデオカメラで、22時より明朝4
時までの6時間ゴキブリの挙動を撮影録画した。その結
果、本体筐体部材表面を這うゴキブリは多数見られた
が、本体筐体接合部の内側及び間隙開口部に侵入するゴ
キブリは見られず、充分な忌避効果が得られた。
【0052】以上説明した通り本発明の各実施例によれ
ば、不快害虫忌避塗膜は、機器内部に発熱部を有するか
あるいは機器内部に保温機能を有するため、機器外部に
対し内部がより不快害虫の生育至適温度に近づくことに
よる害虫誘引に対し、機器内部の不潔感の増大を防ぐ効
果がある。さらに上記害虫誘引による導通不良、害虫炭
化による電流短絡など多くの事故につながる可能性を低
減できる効果がある。
【0053】殺虫剤より毒性が低い害虫忌避剤を用いる
ことにより安全性を確保すると同時に、蒸気圧の低い忌
避剤を用い異臭性が低いという特長を有するため生活空
間に設置する機器としての条件に合致するという効果も
得られる。
【0054】また、経皮効果性ゴキブリ忌避材料とガス
化蒸散性ゴキブリ忌避剤の併用で忌避効果の持続性が得
られるという効果があり、その工業的価値は大である。
【0055】
【発明の効果】前記した本発明の不快害虫忌避手段を備
えた物品の構成によれば、熱により誘引される不快害虫
の侵入を防止するための不快害虫忌避薬剤を存在させた
部材を備えたことにより、効率よく合理的に不快害虫を
忌避することができる。すなわち、加熱源または保温源
を備えた物品は、ゴキブリ等の電気的障害を発生しやす
い不快害虫が好んで侵入したり卵を生み付けたりする習
性があるので、本発明の不快害虫忌避手段を備えた物品
は、これらの不快害虫の侵入を効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チャバネゴキブリの生育至適温度測定結果を示
す図である
【図2】本発明の一実施例の電話機本体の説明断面図で
ある。
【図3】本発明の一実施例の炊飯器本体の説明断面図で
ある。
【図4】本発明の一実施例のワープロ本体の説明断面図
である。
【図5】本発明の一実施例の冷蔵庫接点本体の説明断面
図である。
【図6】(1)は本発明の一実施例の流し台本体の説明
断面図であり、(2)は(1)のA部分の拡大断面図で
ある。
【図7】本発明の一実施例の自動販売機の説明断面図で
ある。
【符号の説明】
1 本体底部材 2 ゴキブリ忌避剤を含む樹脂塗膜 3 ゴキブリ忌避剤を含む吸着体 4 ゴキブリ忌避剤を含む本体樹脂 5 ゴキブリ忌避剤を含む押しボタン 6 本体底部材 7 本体底部材内面に塗布したゴキブリ忌避剤を含む樹
脂塗膜 8 回路基板 9 保温用ヒーター 10 コードリール 11 本体底部材 12 プリンター機構部構造部材 13 本体底部材内面に塗布したゴキブリ忌避剤を含む
樹脂塗膜 14 回路基板 15 キーボード基板 16 本体筐体底部材 17 本体筐体蓋部材 18 部材内面に塗布したゴキブリ忌避剤を含む樹脂塗
膜 19 リレー機構部材 20 本体食品収納容器部材 21 扉パッキン部材 22 本体食品収納容器部材外面に塗布したゴキブリ忌
避剤を含む樹脂塗膜 23 扉パッキン部材に塗布したゴキブリ忌避剤を含む
樹脂塗膜 24 本体筐体および筺体底部材 25 商品加熱部材部分 26 制御装置部分 27 商品展示広告装置部材 28 部材内面に塗布したゴキブリ忌避剤を含む樹脂塗
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 57/14 B (72)発明者 西野 敦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱源または保温源を備えた物品であっ
    て、熱により誘引される不快害虫の侵入を防止するため
    の不快害虫忌避薬剤を存在させた部材を備えたことを特
    徴とする不快害虫忌避手段を備えた物品。
  2. 【請求項2】 不快害虫が、ゴキブリである請求項1に
    記載の不快害虫忌避手段を備えた物品。
  3. 【請求項3】 加熱源または保温源を備えた物品が、2
    7℃±5℃の温度環境をその内部または表面に保有する
    機器である請求項1に記載の不快害虫忌避手段を備えた
    物品。
  4. 【請求項4】 不快害虫忌避薬剤が、物品を構成する基
    材表面の塗膜、物品を構成する基材内に混練、不織布も
    しくは発泡体に含浸またはコーティングのいずれかの状
    態で存在する請求項1に記載の不快害虫忌避手段を備え
    た物品。
  5. 【請求項5】 ゴキブリ忌避剤がマイクロカプセル化さ
    れたものであり、徐放性効果を有する請求項1に記載の
    不快害虫忌避手段を備えた物品。
  6. 【請求項6】 ゴキブリ忌避剤が、経皮効果性のゴキブ
    リ忌避性材料である請求項1に記載の不快害虫忌避手段
    を備えた物品。
  7. 【請求項7】 ゴキブリ忌避剤が、ガス化蒸散性のゴキ
    ブリ忌避性材料である請求項1に記載の不快害虫忌避手
    段を備えた物品。
JP1463294A 1994-02-08 1994-02-08 不快害虫忌避手段を備えた物品 Pending JPH07222548A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1463294A JPH07222548A (ja) 1994-02-08 1994-02-08 不快害虫忌避手段を備えた物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1463294A JPH07222548A (ja) 1994-02-08 1994-02-08 不快害虫忌避手段を備えた物品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07222548A true JPH07222548A (ja) 1995-08-22

Family

ID=11866577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1463294A Pending JPH07222548A (ja) 1994-02-08 1994-02-08 不快害虫忌避手段を備えた物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07222548A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007271074A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 San-Ei Faucet Mfg Co Ltd 流し栓用樹脂製排水ホース

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007271074A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 San-Ei Faucet Mfg Co Ltd 流し栓用樹脂製排水ホース

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5149183B2 (ja) 南京虫監視装置
US8316578B2 (en) Bedbug trap
US9220254B2 (en) Bed bug trap or barrier surrounding a bed
AU2009208773B2 (en) An insect trap
US6625922B1 (en) Disposable insect trap, kit, and method of luring and retaining insects therein
US7712247B2 (en) Use of electromagnetic fields to affect insect movement
WO2006069378A2 (en) Repelling rodents
US6415545B1 (en) Attractant miticide and capturing device
US20030159324A1 (en) Attracting mite confirmation apparatus and mite capturing method thereof
EP0367539A1 (en) Flying insect control device
JPH07222548A (ja) 不快害虫忌避手段を備えた物品
JP3393951B2 (ja) 不快・衛生害虫忌避機器
JP2003045629A (ja) 誘導加熱調理器
JP3393952B2 (ja) 不快・衛生害虫忌避機器
JP3718657B2 (ja) ゴキブリ駆除装置
JPH07112902A (ja) ゴキブリ忌避剤組成物
JPH09205975A (ja) ゴキブリ忌避部材
JP3180110U (ja) 防虫シート
JPH097757A (ja) 電子レンジ
JP3697491B2 (ja) ゴキブリ忌避シート
JP2003158987A (ja) 不快・衛生害虫忌避部材を搭載した機器
JP2002068905A (ja) ヒメマルカツオブシムシの誘引剤
JPH06152710A (ja) 電話機
JP2001273553A (ja) 自動販売機の害虫侵入防止器
Nasir Design A Smart Insect Repeller Using Ultrasonic Sensor