JPH07112902A - ゴキブリ忌避剤組成物 - Google Patents
ゴキブリ忌避剤組成物Info
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- JPH07112902A JPH07112902A JP5280729A JP28072993A JPH07112902A JP H07112902 A JPH07112902 A JP H07112902A JP 5280729 A JP5280729 A JP 5280729A JP 28072993 A JP28072993 A JP 28072993A JP H07112902 A JPH07112902 A JP H07112902A
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- Japan
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- repellent
- cockroaches
- cockroach
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- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 OA機器類、電話機、電気冷蔵庫、テレビ、
パソコンなどの電気機器類に使用されているプリント配
線基盤,IC基盤にゴキブリが集まり、生息,繁殖する
ことを防止するゴキブリ忌避剤組成物を提供する。 【構成】 ピレスロイド系化合物および/またはその誘
導体ならびに害虫忌避剤による配合組成物を主成分とす
るゴキブリ忌避剤に、有機溶剤可溶性の天然樹脂を1:
10〜1:50の割合で併用したゴキブリ忌避剤組成
物。
パソコンなどの電気機器類に使用されているプリント配
線基盤,IC基盤にゴキブリが集まり、生息,繁殖する
ことを防止するゴキブリ忌避剤組成物を提供する。 【構成】 ピレスロイド系化合物および/またはその誘
導体ならびに害虫忌避剤による配合組成物を主成分とす
るゴキブリ忌避剤に、有機溶剤可溶性の天然樹脂を1:
10〜1:50の割合で併用したゴキブリ忌避剤組成
物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴキブリが生息、繁殖
のために最も好む28℃前後という高い温度条件におい
て優れた忌避剤としての効力を発揮する組成物に関す
る。OA機器類にはプリント配線基盤、IC基盤などの
発熱を伴う基盤が多数使用されている。このような電気
機器類のゴキブリ忌避剤組成物として使用することに関
する。さらに詳しくは、ゴキブリは、温度が誘引剤とし
て最優先的に働くことが知られている。ゴキブリが最も
好む25〜35℃の温度においては、たとえ如何に有効
な忌避剤が処理されてあっても、その効力により温度の
方が誘引剤として強く働き、忌避剤の効力が全く作用さ
れないために、ゴキブリを忌避することができない。本
発明は、従来のゴキブリ忌避剤組成物と異なり、ゴキブ
リの好む温度においても通常と変わらない忌避効力を発
揮する組成物に関する。
のために最も好む28℃前後という高い温度条件におい
て優れた忌避剤としての効力を発揮する組成物に関す
る。OA機器類にはプリント配線基盤、IC基盤などの
発熱を伴う基盤が多数使用されている。このような電気
機器類のゴキブリ忌避剤組成物として使用することに関
する。さらに詳しくは、ゴキブリは、温度が誘引剤とし
て最優先的に働くことが知られている。ゴキブリが最も
好む25〜35℃の温度においては、たとえ如何に有効
な忌避剤が処理されてあっても、その効力により温度の
方が誘引剤として強く働き、忌避剤の効力が全く作用さ
れないために、ゴキブリを忌避することができない。本
発明は、従来のゴキブリ忌避剤組成物と異なり、ゴキブ
リの好む温度においても通常と変わらない忌避効力を発
揮する組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭内で見られる不快害虫に用いる忌避
剤は、古くから多数の研究が行なわれており、それなり
の効果の認められる薬剤も開発されたが、それらは主と
して蚊、ブユなど吸血害虫に対する忌避剤が多かった。
吸血害虫以外に対する薬剤は、忌避剤より殺虫剤が使用
されていた。それらの使用方法は、室内に直接散布また
は燻煙あるいは加熱による薬剤の蒸散法などの方法が行
なわれていた。また、ゴキブリ駆除方法としても、これ
らの殺虫剤やホウ酸を主剤とした毒餌が家庭内で多く使
用され効果をあげている。ゴキブリの忌避剤としては、
従来から使用されている忌避剤が用いられているが、2
5〜35℃というゴキブリの好む温度の場所では、殆ど
ゴキブリの忌避を行なうことができず、高温度における
忌避剤の開発が望まれていた。
剤は、古くから多数の研究が行なわれており、それなり
の効果の認められる薬剤も開発されたが、それらは主と
して蚊、ブユなど吸血害虫に対する忌避剤が多かった。
吸血害虫以外に対する薬剤は、忌避剤より殺虫剤が使用
されていた。それらの使用方法は、室内に直接散布また
は燻煙あるいは加熱による薬剤の蒸散法などの方法が行
なわれていた。また、ゴキブリ駆除方法としても、これ
らの殺虫剤やホウ酸を主剤とした毒餌が家庭内で多く使
用され効果をあげている。ゴキブリの忌避剤としては、
従来から使用されている忌避剤が用いられているが、2
5〜35℃というゴキブリの好む温度の場所では、殆ど
ゴキブリの忌避を行なうことができず、高温度における
忌避剤の開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ゴキブリは、見た目に
も不快になる害虫であるが、そのほかに病原菌の媒介を
することもあるので、不衛生な害虫である。ゴキブリ
は、吾々の目に触れない場所、特に夜間などに、食品に
群がり汚染するほか、家庭の食器戸棚に入り込み、食品
を喫食したり食器類を糞で汚染することは、多くの人た
ちの経験していることである。ゴキブリの好む温度を発
生する機器類、例えば、OA機器類で企業が広く使用し
ているコンピューター、各種自動化機器、自動販売機を
はじめ、殆どの家庭において使用している電話器、電気
冷蔵庫、テレビ、パソコンなど精密な電気機器類におい
ては、その内部から発生する熱により、ゴキブリが誘引
され、それらの機器内部に生息し、繁殖するようになる
が、これが原因で種々のトラブルが発生する。本発明
は、これを未然に防止することができるゴキブリ忌避剤
組成物を開発しようとするものである。
も不快になる害虫であるが、そのほかに病原菌の媒介を
することもあるので、不衛生な害虫である。ゴキブリ
は、吾々の目に触れない場所、特に夜間などに、食品に
群がり汚染するほか、家庭の食器戸棚に入り込み、食品
を喫食したり食器類を糞で汚染することは、多くの人た
ちの経験していることである。ゴキブリの好む温度を発
生する機器類、例えば、OA機器類で企業が広く使用し
ているコンピューター、各種自動化機器、自動販売機を
はじめ、殆どの家庭において使用している電話器、電気
冷蔵庫、テレビ、パソコンなど精密な電気機器類におい
ては、その内部から発生する熱により、ゴキブリが誘引
され、それらの機器内部に生息し、繁殖するようになる
が、これが原因で種々のトラブルが発生する。本発明
は、これを未然に防止することができるゴキブリ忌避剤
組成物を開発しようとするものである。
【0004】ゴキブリには、殺虫剤も勿論使用されてい
るが、家庭などにおけるゴキブリは、食品およびそれに
関連するものに被害を与える害虫であるために、まず安
全性が求められる。この安全性のために、安易に殺虫剤
を使用することができなかった。できれば食品、食器類
にゴキブリを近づけないようにすることが良好な策とさ
れている。一般家庭で見られるゴキブリの種類として
は、ヤマトゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、
サツマゴキブリ等の大型のものから、小型のチャバネゴ
キブリなどが多く見られる。このようなことから、ゴキ
ブリの確実な駆除方法と、充分な効力を有する忌避剤が
多く要望されている。しかし、一般的使用方法では有効
に作用する忌避剤も、ゴキブリが好んで生息する25〜
35℃と高い温度の場所であると、たとえ忌避効果の優
れた薬剤であっても、全くその効力が発揮されないこと
が分かった。その原因は、高温度が誘引剤として強く働
き、忌避効果が殆ど発揮されないためである。その証明
として、ジエチル−m−トルアミドを用いた実験では、
ゴキブリに優れた忌避効力を示しているが、その忌避効
果は、18〜22℃と通常の室温の場合であって、ゴキ
ブリの好むような25〜35℃と高い温度の場所では、
忌避効力が殆ど認められなかった。また、普通であれば
餌には好んで集まるが、その付近にゴキブリの好む温度
の場所があると、餌には見向きもしないで高温度の場所
に集まる性質を有している。
るが、家庭などにおけるゴキブリは、食品およびそれに
関連するものに被害を与える害虫であるために、まず安
全性が求められる。この安全性のために、安易に殺虫剤
を使用することができなかった。できれば食品、食器類
にゴキブリを近づけないようにすることが良好な策とさ
れている。一般家庭で見られるゴキブリの種類として
は、ヤマトゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、
サツマゴキブリ等の大型のものから、小型のチャバネゴ
キブリなどが多く見られる。このようなことから、ゴキ
ブリの確実な駆除方法と、充分な効力を有する忌避剤が
多く要望されている。しかし、一般的使用方法では有効
に作用する忌避剤も、ゴキブリが好んで生息する25〜
35℃と高い温度の場所であると、たとえ忌避効果の優
れた薬剤であっても、全くその効力が発揮されないこと
が分かった。その原因は、高温度が誘引剤として強く働
き、忌避効果が殆ど発揮されないためである。その証明
として、ジエチル−m−トルアミドを用いた実験では、
ゴキブリに優れた忌避効力を示しているが、その忌避効
果は、18〜22℃と通常の室温の場合であって、ゴキ
ブリの好むような25〜35℃と高い温度の場所では、
忌避効力が殆ど認められなかった。また、普通であれば
餌には好んで集まるが、その付近にゴキブリの好む温度
の場所があると、餌には見向きもしないで高温度の場所
に集まる性質を有している。
【0005】ゴキブリは元来、寒さに弱い昆虫で、寒く
なると運動が鈍くなる。そのため冬期は、比較的暖かい
天井裏や床下、衣類の間などの狭い隙間を利用して冬眠
する。このような関係で、従来は、関東以北には殆ど生
息していなかったと思われていたが、最近は、暖房の普
及と家屋構造の改良によって、寒さの厳しい地方でもゴ
キブリは、夏期同様室内で繁殖するようになった。ゴキ
ブリは夜行性で、どんな狭い隙間でも自由に出入りでき
るような体形になっているので、我々が想像もできない
場所にも生息し繁殖を続けている。ゴキブリは、一般家
庭で特に食品類の豊富なキッチンや食品を取扱う場所に
多い。また、キッチンは熱源もある上、電気冷蔵庫の熱
交換器から放出される熱などのために、他の部屋より比
較的温度が高いことも関係していると思われる。また、
ゴキブリに必要な温暖な場所を提供としている例とし
て、企業や家庭に多量に進出している電気製品があげら
れる。例えば、一般家庭の電話器本体特に、最も移動で
きる受話器が普及しているが、この電話器の本体内部に
取り付けられているIC基盤や集積回路から発生する温
度にゴキブリが集まる。本体には放熱のために小さな孔
が開けてあるが、これが逆にゴキブリの侵入口となって
いる。このようなことから、本体には気の付かない間に
ゴキブリが住みつくことになる。この他、電気冷蔵庫、
テレビ、パソコン、空調機器類から企業におけるコンピ
ューターおよび多方面に応用されている自動販売機等の
自動化機器などOA機器類の数は、数えあげたらきりが
ないほどである。
なると運動が鈍くなる。そのため冬期は、比較的暖かい
天井裏や床下、衣類の間などの狭い隙間を利用して冬眠
する。このような関係で、従来は、関東以北には殆ど生
息していなかったと思われていたが、最近は、暖房の普
及と家屋構造の改良によって、寒さの厳しい地方でもゴ
キブリは、夏期同様室内で繁殖するようになった。ゴキ
ブリは夜行性で、どんな狭い隙間でも自由に出入りでき
るような体形になっているので、我々が想像もできない
場所にも生息し繁殖を続けている。ゴキブリは、一般家
庭で特に食品類の豊富なキッチンや食品を取扱う場所に
多い。また、キッチンは熱源もある上、電気冷蔵庫の熱
交換器から放出される熱などのために、他の部屋より比
較的温度が高いことも関係していると思われる。また、
ゴキブリに必要な温暖な場所を提供としている例とし
て、企業や家庭に多量に進出している電気製品があげら
れる。例えば、一般家庭の電話器本体特に、最も移動で
きる受話器が普及しているが、この電話器の本体内部に
取り付けられているIC基盤や集積回路から発生する温
度にゴキブリが集まる。本体には放熱のために小さな孔
が開けてあるが、これが逆にゴキブリの侵入口となって
いる。このようなことから、本体には気の付かない間に
ゴキブリが住みつくことになる。この他、電気冷蔵庫、
テレビ、パソコン、空調機器類から企業におけるコンピ
ューターおよび多方面に応用されている自動販売機等の
自動化機器などOA機器類の数は、数えあげたらきりが
ないほどである。
【0006】さらに、大きな問題として産業用に使用さ
れるコンピューター、パソコン、銀行をはじめとする自
動支払機、計算機あるいは交通関係で使用されている種
々のオンライン自動化機器類など、精密さを誇る機器類
のゴキブリ対策として、本発明のゴキブリ忌避剤を有益
に活用することができる。これらの電化製品には、何れ
も多数のプリント配線基盤やIC基盤が取付けられてい
る。また、機内には無数に配線されているので、これら
の機器の使用中は勿論、使用されていないときでも多少
の電流がながれている。これらIC基盤や集積回路を通
るために生ずる電気抵抗から、電流が熱エネルギーに変
わり熱が発生する。この発生した熱も空気冷却が充分に
行なえる場所であればよいが、ゴミの入ることを防止す
るために比較的密封状態に近い多くの電気器具では、機
内の温度はかなり上昇していると思われる。
れるコンピューター、パソコン、銀行をはじめとする自
動支払機、計算機あるいは交通関係で使用されている種
々のオンライン自動化機器類など、精密さを誇る機器類
のゴキブリ対策として、本発明のゴキブリ忌避剤を有益
に活用することができる。これらの電化製品には、何れ
も多数のプリント配線基盤やIC基盤が取付けられてい
る。また、機内には無数に配線されているので、これら
の機器の使用中は勿論、使用されていないときでも多少
の電流がながれている。これらIC基盤や集積回路を通
るために生ずる電気抵抗から、電流が熱エネルギーに変
わり熱が発生する。この発生した熱も空気冷却が充分に
行なえる場所であればよいが、ゴミの入ることを防止す
るために比較的密封状態に近い多くの電気器具では、機
内の温度はかなり上昇していると思われる。
【0007】これら精巧を極めた電器製品の暖かい配線
回路の中に多数のゴキブリが生息するために、精度の必
要な機器類が絶縁不良のために発生する誤作動や原因不
明の故障、あるいはこれらのことが重なって火災を起こ
した例も見られる。このように多くがゴキブリが起因し
ているようである。このようなことで家庭、ホテル、旅
館、学校給食、食品販売店、スーパー、オフィスや工場
または学校の給食室などのほか、一般の食堂などの食事
作業室におけるキッチン用電化製品、その他、街で見か
ける多数の自動販売機なども、ゴキブリの生息による機
内汚染や衛生的問題が取り上げられている。本発明は、
これらゴキブリの好む高温度に対応できる忌避剤の開発
で、その利用価値は非常に大きなものと考えられる。実
際に忌避剤組成物として従来から使用されている化合
物、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、ジエチル−m−トルアミド、2,3,4,5−ビス
(Δ2 −ブチレン)−テトラヒドロフルフラールの他
に、一般によく使用されている化合物は、MGKリペレ
ント、MGKリペレント328、あるいはタブトレック
スなどがよく用いられていて、目的に応じて使用すれば
優れた忌避剤組成物であるが、高温度では無効である
し、何れも長時間効力が維持できない欠点を有してい
る。
回路の中に多数のゴキブリが生息するために、精度の必
要な機器類が絶縁不良のために発生する誤作動や原因不
明の故障、あるいはこれらのことが重なって火災を起こ
した例も見られる。このように多くがゴキブリが起因し
ているようである。このようなことで家庭、ホテル、旅
館、学校給食、食品販売店、スーパー、オフィスや工場
または学校の給食室などのほか、一般の食堂などの食事
作業室におけるキッチン用電化製品、その他、街で見か
ける多数の自動販売機なども、ゴキブリの生息による機
内汚染や衛生的問題が取り上げられている。本発明は、
これらゴキブリの好む高温度に対応できる忌避剤の開発
で、その利用価値は非常に大きなものと考えられる。実
際に忌避剤組成物として従来から使用されている化合
物、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、ジエチル−m−トルアミド、2,3,4,5−ビス
(Δ2 −ブチレン)−テトラヒドロフルフラールの他
に、一般によく使用されている化合物は、MGKリペレ
ント、MGKリペレント328、あるいはタブトレック
スなどがよく用いられていて、目的に応じて使用すれば
優れた忌避剤組成物であるが、高温度では無効である
し、何れも長時間効力が維持できない欠点を有してい
る。
【0008】これらの忌避剤組成物も、一般的な使用方
法であれば優れた効力を有しているのであるが、ゴキブ
リの好む高い温度の場所で用いた時は、その効果が殆ど
現われない。この原因は、既に述べたように温度が優れ
たゴキブリの誘引剤として作用するために、忌避剤とし
ての効果が発揮できないものと考えられている。こうい
う事実はあまり知られていないが、現在の社会情勢で要
求される多数のコンピューターや関連精密電気製品類に
よって運営されている使用状況から見ると、その安全管
理上見過ごすことのできない問題である。そのほか、先
にも触れたように、ゴキブリは、病原菌の媒介など衛生
的観念からも、社会的に大きな問題と言わねばならな
い。特に、食生活に直接関係する場所において繁殖を繰
り返しているので、これを完全に阻止することを考えな
ければならない問題である。ゴキブリの繁殖状態を見る
と、生息に適した場所があるからである。ゴキブリが生
息と繁殖に最も好む温度は、28〜30℃とされてい
る。しかし、この温度に限ったことではなく、30℃の
そばに35℃の温度の場所があると、その方に移行する
性質を有する。その安住の場所となっているのが、精密
電気機器が多いに関係していることが分かった。
法であれば優れた効力を有しているのであるが、ゴキブ
リの好む高い温度の場所で用いた時は、その効果が殆ど
現われない。この原因は、既に述べたように温度が優れ
たゴキブリの誘引剤として作用するために、忌避剤とし
ての効果が発揮できないものと考えられている。こうい
う事実はあまり知られていないが、現在の社会情勢で要
求される多数のコンピューターや関連精密電気製品類に
よって運営されている使用状況から見ると、その安全管
理上見過ごすことのできない問題である。そのほか、先
にも触れたように、ゴキブリは、病原菌の媒介など衛生
的観念からも、社会的に大きな問題と言わねばならな
い。特に、食生活に直接関係する場所において繁殖を繰
り返しているので、これを完全に阻止することを考えな
ければならない問題である。ゴキブリの繁殖状態を見る
と、生息に適した場所があるからである。ゴキブリが生
息と繁殖に最も好む温度は、28〜30℃とされてい
る。しかし、この温度に限ったことではなく、30℃の
そばに35℃の温度の場所があると、その方に移行する
性質を有する。その安住の場所となっているのが、精密
電気機器が多いに関係していることが分かった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ゴキブリ
に一応の忌避効果の認められている薬剤を、各種配合
し、相乗的効果でさらに優れた忌避効果のある配合物を
発見すると共に、この配合物に、水に不溶で有機溶剤に
可溶な天然樹脂を併用することによって、ゴキブリの好
む高い温度においても優れた忌避効果のあることを発見
し、本発明を完成するに至った。相乗効果に関する実験
に使用した忌避剤組成物は、ジメチルフタレート、ジエ
チルフタレート、ジプロピルフタレート、ジブチルフタ
レート、テルペンオイル、テルピネオール、1,8−シ
ネオール、m−ジエチルトルアミド、およびピレスロイ
ド系、例えば、3−フェノキシベンジルdl−シス/ト
ランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジ
メチルシクロプロパン−1−カルボキシシラート、2,
3,4,5−ビス(Δ2 ブチレン)テトラヒドロフルフ
ラール等で、これらの薬剤を各種配合し、ゴキブリの忌
避効果を試験した結果、相乗効果の認められることが分
かった。
に一応の忌避効果の認められている薬剤を、各種配合
し、相乗的効果でさらに優れた忌避効果のある配合物を
発見すると共に、この配合物に、水に不溶で有機溶剤に
可溶な天然樹脂を併用することによって、ゴキブリの好
む高い温度においても優れた忌避効果のあることを発見
し、本発明を完成するに至った。相乗効果に関する実験
に使用した忌避剤組成物は、ジメチルフタレート、ジエ
チルフタレート、ジプロピルフタレート、ジブチルフタ
レート、テルペンオイル、テルピネオール、1,8−シ
ネオール、m−ジエチルトルアミド、およびピレスロイ
ド系、例えば、3−フェノキシベンジルdl−シス/ト
ランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジ
メチルシクロプロパン−1−カルボキシシラート、2,
3,4,5−ビス(Δ2 ブチレン)テトラヒドロフルフ
ラール等で、これらの薬剤を各種配合し、ゴキブリの忌
避効果を試験した結果、相乗効果の認められることが分
かった。
【0010】この他、現在殺虫剤として広く使用されて
いるピレスロイド系化合物は、主に殺虫剤として使用さ
れているが、殺虫剤としての使用最低濃度よりさらに低
い濃度で使用するときは、忌避剤としての効果の認めら
れることが判明している。このピレスロイド系化合物を
用いても、高温時におけるゴキブリ忌避効果は、殆ど認
められなかった。しかし、このピレスロイド系化合物
に、有機溶剤可溶の天然樹脂を併用するときは、常温時
におけると同様な結果が得られた。忌避剤に配合して高
温度におけるゴキブリ忌避効果を発揮させる天然樹脂
は、コーパルガム、カルナウバワックス、ダンマルガ
ム、コロホニウム、マスチックガム、タラカントガム、
セラック、コロホニウムエチルエステル等で、これらを
忌避剤組成物と共に溶剤に配合して使用することで解決
した。天然樹脂と忌避剤組成物との配合割合は、天然樹
脂の単独または2種以上配合したものを、忌避剤組成物
1部に対し10〜50部(以下、全て重量部で示す)を
配合して忌避剤組成物とするものである。
いるピレスロイド系化合物は、主に殺虫剤として使用さ
れているが、殺虫剤としての使用最低濃度よりさらに低
い濃度で使用するときは、忌避剤としての効果の認めら
れることが判明している。このピレスロイド系化合物を
用いても、高温時におけるゴキブリ忌避効果は、殆ど認
められなかった。しかし、このピレスロイド系化合物
に、有機溶剤可溶の天然樹脂を併用するときは、常温時
におけると同様な結果が得られた。忌避剤に配合して高
温度におけるゴキブリ忌避効果を発揮させる天然樹脂
は、コーパルガム、カルナウバワックス、ダンマルガ
ム、コロホニウム、マスチックガム、タラカントガム、
セラック、コロホニウムエチルエステル等で、これらを
忌避剤組成物と共に溶剤に配合して使用することで解決
した。天然樹脂と忌避剤組成物との配合割合は、天然樹
脂の単独または2種以上配合したものを、忌避剤組成物
1部に対し10〜50部(以下、全て重量部で示す)を
配合して忌避剤組成物とするものである。
【0011】この他のピレスロイド系殺虫剤は、ピレト
リン、アレスリン、フタルスリン、レスメトリン、フェ
ノトリン、ペルメトリンなどがよく知られた殺虫剤であ
るが、忌避剤としては、殺虫剤としての最低使用量(最
低使用量は、各薬剤によって一様ではない)の約1/1
0以下の使用量で目的を達成することができる。これら
忌避剤組成物の、本発明における配合例を次に示す。テ
ルピネオール0.5〜3.0部、1,8−シネオール
0.5〜3.0部、m−ジエチルトルアミド0.5〜
3.0部の忌避剤、およびピレスロイド系殺虫剤、例え
ば、3−フェノキシベンジルdl−シス/トランス−3
−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシク
ロプロパン−1−カルボキシシラートを0.005〜
0.1部の配合である。
リン、アレスリン、フタルスリン、レスメトリン、フェ
ノトリン、ペルメトリンなどがよく知られた殺虫剤であ
るが、忌避剤としては、殺虫剤としての最低使用量(最
低使用量は、各薬剤によって一様ではない)の約1/1
0以下の使用量で目的を達成することができる。これら
忌避剤組成物の、本発明における配合例を次に示す。テ
ルピネオール0.5〜3.0部、1,8−シネオール
0.5〜3.0部、m−ジエチルトルアミド0.5〜
3.0部の忌避剤、およびピレスロイド系殺虫剤、例え
ば、3−フェノキシベンジルdl−シス/トランス−3
−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシク
ロプロパン−1−カルボキシシラートを0.005〜
0.1部の配合である。
【0012】以上の配合薬剤にメチルアルコール、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール等の低級アルコー
ル、アセトン、有機酸エステル類またはベンゼン、トル
エン、キシレンなどの脂肪族、芳香族系溶剤に溶解す
る。さらに、溶剤可溶の天然樹脂を配合した薬剤を、ゴ
キブリの忌避剤として塗布あるいはエアゾールにより、
IC基盤またはプリント配線基盤、その他、発熱を伴う
電化部品に処理すればゴキブリ忌避剤として優れた効果
を発揮する。本発明は、高温時におけるゴキブリ忌避剤
であるが、高温によって薬剤の蒸散も考えられるので、
薬剤をマイクロカプセル化することによって、高温度に
も充分に耐えられる製剤とすることができる。また、他
の忌避剤との併用、殺虫剤の使用、その他酸化防止剤や
紫外線吸収剤、殺菌剤、防カビ剤、消臭剤、着色剤など
を併用することができる。また、忌避剤の効力増強剤と
してピペロニルブトキサイド、N,N−ジエチル−3−
メチルベンズアミド、イソボルニルチオシアノアセテー
ト、N−オクチルビシクロヘプテン・ジカルボキシイミ
ド、オクタクロロジプロピルエーテル、P−フェニルフ
ェノール、O−フェニルフェノールの1種または2種以
上を、本発明の配合忌避剤に配合することで相乗効果が
期待できる。
ルアルコール、プロピルアルコール等の低級アルコー
ル、アセトン、有機酸エステル類またはベンゼン、トル
エン、キシレンなどの脂肪族、芳香族系溶剤に溶解す
る。さらに、溶剤可溶の天然樹脂を配合した薬剤を、ゴ
キブリの忌避剤として塗布あるいはエアゾールにより、
IC基盤またはプリント配線基盤、その他、発熱を伴う
電化部品に処理すればゴキブリ忌避剤として優れた効果
を発揮する。本発明は、高温時におけるゴキブリ忌避剤
であるが、高温によって薬剤の蒸散も考えられるので、
薬剤をマイクロカプセル化することによって、高温度に
も充分に耐えられる製剤とすることができる。また、他
の忌避剤との併用、殺虫剤の使用、その他酸化防止剤や
紫外線吸収剤、殺菌剤、防カビ剤、消臭剤、着色剤など
を併用することができる。また、忌避剤の効力増強剤と
してピペロニルブトキサイド、N,N−ジエチル−3−
メチルベンズアミド、イソボルニルチオシアノアセテー
ト、N−オクチルビシクロヘプテン・ジカルボキシイミ
ド、オクタクロロジプロピルエーテル、P−フェニルフ
ェノール、O−フェニルフェノールの1種または2種以
上を、本発明の配合忌避剤に配合することで相乗効果が
期待できる。
【0013】
【作用】ゴキブリの忌避剤として、ピレスロイド系化合
物および/またはその誘導体ならびにゴキブリ忌避剤の
配合組成物は、通常の使用方法であれば優れた忌避作用
を有する薬剤も、ゴキブリの好む25〜35℃の高温度
の場所では、全く忌避効果を現すことができない。この
原因は、高い温度にあった。ゴキブリは如何に優れた忌
避剤であっても、薬剤効果より温度が最優先に働くため
である。本発明は、この配合忌避剤に有機溶剤に可溶な
天然樹脂、例えば、コーパルガム等を忌避剤に対し1:
10〜1:50の割合に併用することによって、たとえ
温度が25〜35℃であっても温度に関係なく、忌避剤
の効果が得られる忌避剤組成物である。この他、効力増
強剤の併用あるいは薬剤をマイクロカプセル化すること
によってさらに温度による影響を受けにくくするほか、
忌避剤の効力の増強と効力を延長することも可能になっ
た。
物および/またはその誘導体ならびにゴキブリ忌避剤の
配合組成物は、通常の使用方法であれば優れた忌避作用
を有する薬剤も、ゴキブリの好む25〜35℃の高温度
の場所では、全く忌避効果を現すことができない。この
原因は、高い温度にあった。ゴキブリは如何に優れた忌
避剤であっても、薬剤効果より温度が最優先に働くため
である。本発明は、この配合忌避剤に有機溶剤に可溶な
天然樹脂、例えば、コーパルガム等を忌避剤に対し1:
10〜1:50の割合に併用することによって、たとえ
温度が25〜35℃であっても温度に関係なく、忌避剤
の効果が得られる忌避剤組成物である。この他、効力増
強剤の併用あるいは薬剤をマイクロカプセル化すること
によってさらに温度による影響を受けにくくするほか、
忌避剤の効力の増強と効力を延長することも可能になっ
た。
【0014】
【実施例】以下、実施例により詳細に説明する。しか
し、本発明は、これらの実施例に限定されるものではな
い。 ゴキブリ忌避試験方法 (財)日本環境衛生センターの試験方法に準じて行なっ
た。試験は、検体を処理したシェルター中の供試虫の潜
伏状況から効力を判定する。図1に示すように、高さ2
0cm、横26cm、縦15cmの樹脂製の容器1中
に、70×70mmに切った試験試料2および無処理試
料2′を対にして両面テープで固定する。試験試料2お
よび無処理試料2′の上に、同試料と同じ大きさで一面
が開放した高さ5mmの木枠3の上面にベニヤ板4を載
置したシェルターを置く。容器1の中央部には水を含ま
せた脱脂綿5と固形飼料6を置き、ゴキブリの逃亡を防
止するため、容器内壁にワセリンを薄く塗った後に、ゴ
キブリの成虫20匹を入れて、一晩放置する。試験に
は、すべてチャバネゴキブリ成虫を使用した。翌朝シェ
ルターに潜伏するゴキブリを計数し、下記の計算式によ
って忌避効果を判定した。試験は、光源、温湿度差、固
体差等によるバラツキを考慮して、試験は3回繰り返し
て行ない、その合計値によって忌避率を算出した。その
計算方式を次に示す。
し、本発明は、これらの実施例に限定されるものではな
い。 ゴキブリ忌避試験方法 (財)日本環境衛生センターの試験方法に準じて行なっ
た。試験は、検体を処理したシェルター中の供試虫の潜
伏状況から効力を判定する。図1に示すように、高さ2
0cm、横26cm、縦15cmの樹脂製の容器1中
に、70×70mmに切った試験試料2および無処理試
料2′を対にして両面テープで固定する。試験試料2お
よび無処理試料2′の上に、同試料と同じ大きさで一面
が開放した高さ5mmの木枠3の上面にベニヤ板4を載
置したシェルターを置く。容器1の中央部には水を含ま
せた脱脂綿5と固形飼料6を置き、ゴキブリの逃亡を防
止するため、容器内壁にワセリンを薄く塗った後に、ゴ
キブリの成虫20匹を入れて、一晩放置する。試験に
は、すべてチャバネゴキブリ成虫を使用した。翌朝シェ
ルターに潜伏するゴキブリを計数し、下記の計算式によ
って忌避効果を判定した。試験は、光源、温湿度差、固
体差等によるバラツキを考慮して、試験は3回繰り返し
て行ない、その合計値によって忌避率を算出した。その
計算方式を次に示す。
【数1】
【0015】高温度におけるゴキブリ忌避試験 室温20±2℃の実験室に設定した室内に、日本環境衛
生センターの試験方法で使用するシェルターを置いた。
シェルターには抵抗器を1ケ取り付け、1.5ボルトの
電流を通した。温度測定は、デジタル表面温度計〔HL
C−60安立計器(株)〕でシェルター内部およびシェ
ルター上部の温度を測定した結果、シェルター内部は2
7℃、シェルター上部は39℃を示していた。このシェ
ルター内部温度は、ゴキブリの最も好む温度であるの
で、この温度で実験を行なった。
生センターの試験方法で使用するシェルターを置いた。
シェルターには抵抗器を1ケ取り付け、1.5ボルトの
電流を通した。温度測定は、デジタル表面温度計〔HL
C−60安立計器(株)〕でシェルター内部およびシェ
ルター上部の温度を測定した結果、シェルター内部は2
7℃、シェルター上部は39℃を示していた。このシェ
ルター内部温度は、ゴキブリの最も好む温度であるの
で、この温度で実験を行なった。
【0016】忌避剤のスプレー缶製造法 上記処方に示し各処方忌避剤を内容200mlのスプレ
ー用耐圧瓶に配合処方で示した各種忌避剤10gと50
mlのエタノールを入れた後、ジクロロジフルオルメタ
ン50mlを充填し、ゴキブリ忌避試験用アクリル板に
処理し実験に使用した。
ー用耐圧瓶に配合処方で示した各種忌避剤10gと50
mlのエタノールを入れた後、ジクロロジフルオルメタ
ン50mlを充填し、ゴキブリ忌避試験用アクリル板に
処理し実験に使用した。
【0017】忌避剤の処理方法 ゴキブリ忌避試験に使用する試料で、アクリル板(厚さ
約0.5mm)の片面に上記の忌避剤成分として0.1
g/m2 になるようにスプレー缶でスプレーした。 使用薬剤No.(1)テルピネオール (2)1,8−
シネオール (3)m−ジエチルトルアミド (4)エクスミン(ピ
レスロイド系殺虫剤) (5)2−(P−エトキシフェニル)−2−メチルプロ
ピル−3−フェノキシベンジルエーテル。 (薬剤配合例)本発明のゴキブリの忌避剤の配合例とし
て、上記薬剤No.1〜4を用い、表1および表2に示
した各種忌避剤を作成し、忌避効果の試験を行なった。
各種忌避剤の常温時の忌避試験として、18〜22℃の
温度におけるゴキブリ忌避試験を行なった。その結果を
表4および表5に示す。使用薬剤No.5に示したピレ
スロイド系化合物誘導体およびNo.1、No.2配合
による忌避剤配合例を表3に示す。また、その効果を表
8に示す。各種忌避剤の高温時の忌避試験として、27
〜30℃の高温度におけるゴキブリ忌避試験を行なっ
た。その結果を表6および表7に示す。各種忌避剤の2
7〜30℃の高温時ゴキブリ試験で、天然樹脂併用忌避
剤による試験を行なった。配合薬剤No.4〜14につ
いては、それぞれにコーパルガムを5重量%(以後、す
べて重量%で示す)添加した忌避剤による結果を表9
に、また、コロホニウムを5%添加した忌避剤による結
果を表10に示す。また、配合薬剤No.17〜22に
コロホニウムを5%添加した結果を表11に示す。忌避
剤の長期試験として、30日間の連続忌避試験を配合忌
避剤No.4〜10にコーパルガムを5%添加した忌避
剤により行なった。その結果を表12に示す。また、コ
ロホニウム5%添加試験結果を表13に示す。
約0.5mm)の片面に上記の忌避剤成分として0.1
g/m2 になるようにスプレー缶でスプレーした。 使用薬剤No.(1)テルピネオール (2)1,8−
シネオール (3)m−ジエチルトルアミド (4)エクスミン(ピ
レスロイド系殺虫剤) (5)2−(P−エトキシフェニル)−2−メチルプロ
ピル−3−フェノキシベンジルエーテル。 (薬剤配合例)本発明のゴキブリの忌避剤の配合例とし
て、上記薬剤No.1〜4を用い、表1および表2に示
した各種忌避剤を作成し、忌避効果の試験を行なった。
各種忌避剤の常温時の忌避試験として、18〜22℃の
温度におけるゴキブリ忌避試験を行なった。その結果を
表4および表5に示す。使用薬剤No.5に示したピレ
スロイド系化合物誘導体およびNo.1、No.2配合
による忌避剤配合例を表3に示す。また、その効果を表
8に示す。各種忌避剤の高温時の忌避試験として、27
〜30℃の高温度におけるゴキブリ忌避試験を行なっ
た。その結果を表6および表7に示す。各種忌避剤の2
7〜30℃の高温時ゴキブリ試験で、天然樹脂併用忌避
剤による試験を行なった。配合薬剤No.4〜14につ
いては、それぞれにコーパルガムを5重量%(以後、す
べて重量%で示す)添加した忌避剤による結果を表9
に、また、コロホニウムを5%添加した忌避剤による結
果を表10に示す。また、配合薬剤No.17〜22に
コロホニウムを5%添加した結果を表11に示す。忌避
剤の長期試験として、30日間の連続忌避試験を配合忌
避剤No.4〜10にコーパルガムを5%添加した忌避
剤により行なった。その結果を表12に示す。また、コ
ロホニウム5%添加試験結果を表13に示す。
【0018】ゴキブリ忌避剤のマイクロカプセル化方法 フタル酸ジオクチル65部に忌避剤配合処方表1のN
o.10に示した忌避剤を20部溶解し、これをスチレ
ン無水マレイン酸樹脂を少量のNaOHと共に溶解して
調製したPHが4.5の3%水溶液150部中に分散さ
せ、O/W型のエマルジョンを調製した。一方、メラミ
ンホルマリンプレボリマー水溶液「スミレズレジン61
3」(商品名、住友化学社製)50%50部を、上部エ
マルジョンに撹拌しながら適下し、70℃で3時間撹拌
を続け、メラミン樹脂膜の水中懸濁状マイクロカプセル
を調製した。このマイクロカプセルの粒径は、5μm〜
100μmの範囲に96%あり、平均粒径は30μmで
あった。上記のマイクロカプセル化した忌避剤液100
部に対し、分散剤として「デモールN」(商品名、花王
株式会社製)を5部加えた液を使用し、アクリル板(厚
さ約0.5mm)に0.1g/m2 になるようスプレー
した後、乾燥してゴキブリ忌避試験に使用した。忌避試
験は27〜30℃の高温時のゴキブリ忌避試験を行なっ
た。対照はカプセル化しない同忌避剤を使用した。その
結果を表14に示す。また、この忌避剤にコーパルガム
を5%添加した忌避剤の30日間の長期ゴキブリ忌避試
験を行なった。その結果を表15に示す。
o.10に示した忌避剤を20部溶解し、これをスチレ
ン無水マレイン酸樹脂を少量のNaOHと共に溶解して
調製したPHが4.5の3%水溶液150部中に分散さ
せ、O/W型のエマルジョンを調製した。一方、メラミ
ンホルマリンプレボリマー水溶液「スミレズレジン61
3」(商品名、住友化学社製)50%50部を、上部エ
マルジョンに撹拌しながら適下し、70℃で3時間撹拌
を続け、メラミン樹脂膜の水中懸濁状マイクロカプセル
を調製した。このマイクロカプセルの粒径は、5μm〜
100μmの範囲に96%あり、平均粒径は30μmで
あった。上記のマイクロカプセル化した忌避剤液100
部に対し、分散剤として「デモールN」(商品名、花王
株式会社製)を5部加えた液を使用し、アクリル板(厚
さ約0.5mm)に0.1g/m2 になるようスプレー
した後、乾燥してゴキブリ忌避試験に使用した。忌避試
験は27〜30℃の高温時のゴキブリ忌避試験を行なっ
た。対照はカプセル化しない同忌避剤を使用した。その
結果を表14に示す。また、この忌避剤にコーパルガム
を5%添加した忌避剤の30日間の長期ゴキブリ忌避試
験を行なった。その結果を表15に示す。
【0019】忌避剤の効力増強剤併用試験 忌避剤の効力増強剤としてピペロニルブトキサイドおよ
びO−フェニルフェノールを、配合処方の忌避剤No.
7にそれぞれを5%添加した試料と無添加試料のゴキブ
リに対する忌避効果の比較試験を行なった。試験条件
は、温度を27〜30℃でコーパルガム5%添加した忌
避剤により試験した。その結果を表16に示す。
びO−フェニルフェノールを、配合処方の忌避剤No.
7にそれぞれを5%添加した試料と無添加試料のゴキブ
リに対する忌避効果の比較試験を行なった。試験条件
は、温度を27〜30℃でコーパルガム5%添加した忌
避剤により試験した。その結果を表16に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】
【表10】
【0030】
【表11】
【0031】
【表12】
【0032】
【表13】
【0033】
【表14】
【0034】
【表15】
【0035】
【表16】
【0036】
【発明の効果】優れた効果を有するゴキブリ忌避剤も、
ゴキブリの最も好む28〜30℃の温度の場所では、殆
ど効果がでない。これは、ゴキブリは忌避剤より温度が
優先するので、たとえ忌避剤が処理されてあっても、温
度のために忌避効力が発揮されない。しかし、忌避剤に
溶剤可溶の天然樹脂を配合すると、温度に関係なく効力
を発揮することができ、OA機器、例えば、コンピュー
ター、パソコン、テレビ、電話器、電器冷蔵庫等の精密
電機機器類は、その内部より発生する熱がゴキブリの好
む温度であるため、その機内に好んで生息、繁殖を繰り
返すが、これを防ぐことができる。
ゴキブリの最も好む28〜30℃の温度の場所では、殆
ど効果がでない。これは、ゴキブリは忌避剤より温度が
優先するので、たとえ忌避剤が処理されてあっても、温
度のために忌避効力が発揮されない。しかし、忌避剤に
溶剤可溶の天然樹脂を配合すると、温度に関係なく効力
を発揮することができ、OA機器、例えば、コンピュー
ター、パソコン、テレビ、電話器、電器冷蔵庫等の精密
電機機器類は、その内部より発生する熱がゴキブリの好
む温度であるため、その機内に好んで生息、繁殖を繰り
返すが、これを防ぐことができる。
【図1】図1のaおよびbは、本発明にかかるゴキブリ
忌避試験に用いるシェルターの配置図である。
忌避試験に用いるシェルターの配置図である。
1 容器 2 試験試料 2′ 無処理試料 3 木枠 4 ベニヤ板 5 水を含ませた脱脂綿 6 固形飼料
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【表1】
Claims (2)
- 【請求項1】 ゴキブリ忌避剤としてピレスロイド系化
合物および/またはその誘導体2−(p−エトキシフェ
ニル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベンジル
エーテルならびに害虫忌避剤による配合組成物を主成分
とするゴキブリ忌避剤に、有機溶剤可溶性の天然樹脂を
1:10〜1:50の割合で併用してなることを特徴と
するゴキブリの忌避剤組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の忌避剤組成物をマイクロ
カプセル化してなることを特徴とするゴキブリの忌避剤
組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5280729A JPH07112902A (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | ゴキブリ忌避剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5280729A JPH07112902A (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | ゴキブリ忌避剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07112902A true JPH07112902A (ja) | 1995-05-02 |
Family
ID=17629136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5280729A Pending JPH07112902A (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | ゴキブリ忌避剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07112902A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2007069448A1 (ja) * | 2005-12-12 | 2007-06-21 | Sumitomo Chemical Company, Limited | マイクロカプセル化された農薬 |
JP2007186496A (ja) * | 2005-12-12 | 2007-07-26 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 固体農薬活性化合物を含有するマイクロカプセル |
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JPH02270803A (ja) * | 1989-04-13 | 1990-11-05 | Dainippon Jochugiku Co Ltd | 防虫ネット |
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JPH05132402A (ja) * | 1991-11-11 | 1993-05-28 | Hosokawa Kigyo Kk | 防虫忌避処理剤及び防虫忌避構造体 |
JPH05201821A (ja) * | 1991-06-11 | 1993-08-10 | Nippon Getsutou Kk | 防虫抗菌性物質 |
-
1993
- 1993-10-15 JP JP5280729A patent/JPH07112902A/ja active Pending
Patent Citations (8)
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EP0856556A3 (en) * | 1997-01-31 | 1998-09-09 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Electronic component material containing pest repellent, electronic component using the same, and its manufacturing method |
US6387387B1 (en) | 1997-01-31 | 2002-05-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Electronic component material containing pest repellent, electronic component using the same, and its manufacturing method |
US6475328B2 (en) | 1997-01-31 | 2002-11-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Electronic component material containing pest repellent, electronic component using the same, and its manufacturing method |
WO1999009826A1 (fr) * | 1997-08-21 | 1999-03-04 | Kabushiki Kaisha Nihon Tekuma | Agent de traitement et de nettoyage de surfaces et materiau de construction en bois impregne par ledit agent de traitement |
WO2007069448A1 (ja) * | 2005-12-12 | 2007-06-21 | Sumitomo Chemical Company, Limited | マイクロカプセル化された農薬 |
JP2007186496A (ja) * | 2005-12-12 | 2007-07-26 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 固体農薬活性化合物を含有するマイクロカプセル |
US8790676B2 (en) | 2005-12-12 | 2014-07-29 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Microencapsulated pesticide |
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