JPH07221710A - 光空間通信装置 - Google Patents

光空間通信装置

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JPH07221710A
JPH07221710A JP6034113A JP3411394A JPH07221710A JP H07221710 A JPH07221710 A JP H07221710A JP 6034113 A JP6034113 A JP 6034113A JP 3411394 A JP3411394 A JP 3411394A JP H07221710 A JPH07221710 A JP H07221710A
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JP
Japan
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light
wavelength
semiconductor laser
optical
transmission
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JP6034113A
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Tetsuo Sakanaka
徹雄 坂中
Tateki Orino
干城 折野
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大気の吸収スペクトルの減衰を受けずに、可
視光により双方向通信を行う。 【構成】 送信に際しては、電気信号入力端子22から
の入力信号は増幅器23で増幅された後に、半導体レー
ザー25で強度変調されて光信号に変換される。半導体
レーザー25の発振光は、P偏光であるため偏光ビーム
スプリッタ34を透過し、集光光学系32により平行ビ
ーム光L2となって空間に送出される。受信に際しては、
相手側装置からの光ビームは、S偏光であるため偏光ビ
ームスプリッタ31で反射されて受光素子36に受光さ
れ、増幅器37を介して電気信号出力端子38から出力
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光信号を伝搬させるこ
とにより離れた地点間で通信を行う光空間通信装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】このような光空間通信装置は、光信号を
光ビームで自由空間中を伝搬させることにより、数10
0m〜数kmの遠隔地点間での通信を行うものであっ
て、例えば図7に示すように構成されている。
【0003】図7においては、送受信が可能な2台の送
受信器1、2が対面している状態であり、送受信器1の
内部には半導体レーザー3、受光素子4が設けられ、偏
光ビームスプリッタ5、集光光学系6を介して送受信す
るようになっている。半導体レーザー3には増幅器7、
電気信号入力端子8が接続され、受光素子4の出力は増
幅器9、電気信号出力端子10に接続されている。ま
た、送受信器2の内部にも同様に半導体レーザー11、
受光素子12が設けられ、偏光ビームスプリッタ13、
集光光学系14を介して送受信を行う。半導体レーザー
11の出力には増幅器15、電気信号入力端子16が接
続され、受光素子12の出力には増幅器17、電気信号
出力端子18が接続されている。
【0004】このような送受信器1、2において、偏光
ビームスプリッタ5及び13はその貼り合わせ面で、P
偏光を透過してS偏光を反射する偏光分割特性を備え、
半導体レーザー3の発振光はP偏光として偏光ビームス
プリッタ5に入射し、半導体レーザー11の発振光はS
偏光として偏光ビームスプリッタ13に入射するように
構成されている。また、受光素子4、12はアバランシ
ェ・フォトダイオードやPINフォトダイオード等で構
成されている。
【0005】送受信器1が送信時には、電気信号入力端
子8からの入力信号は増幅器7により増幅された後に、
半導体レーザー3において強調変調されて光信号に変換
される。半導体レーザー3の発振光は、電場の方向ベク
トルが入射面に平行なP偏光として偏光ビームスプリッ
タ5に入射し、貼り合わせ面を殆ど透過し、集光光学系
6でビーム径を拡大され、ほぼ平行ビームL1となって空
間を伝搬して送信器2に受信される。送受信器2では、
平行ビームL1は集光光学系14で集光されて偏光ビーム
スプリッタ13を透過し、受光素子12に受光されて電
気信号に変換され、増幅器17で増幅された後に電気信
号出力端子18から出力される。
【0006】送受信器1が受信時には、送受信器2の内
部の半導体レーザー11からの発振光はS偏光であるた
め、偏光ビームスプリッタ13で反射され、集光光学系
14を経て空間に射出される。送受信器1では、光ビー
ムは偏光ビームスプリッタ5で殆ど反射されて、受光素
子4で受光されて電気信号に変換され、電気信号出力端
子10から出力される。
【0007】このように送受信器1、2において、それ
ぞれ偏光ビームスプリッタ5、13で、互いに90°偏
光している送信光と受信光を分離することにより、大気
中で双方向通信を行うことができる。
【0008】上述したような光空間通信は 地上の大気
圏内で使用する場合には、大気による散乱や吸収の影響
を受けるために、光強度が減衰する。このうち散乱に関
しては、レーリー散乱、ミー散乱、粒子による幾何光学
的散乱が主な減衰要因となる。レーリー散乱は大気分子
によるものであり、散乱の大きさは光の波長の4乗に逆
比例する。ミー散乱は光の波長とあまり大きさが変わら
ない大気中の塵等の微粒子(エアロゾル)、霜、もや等
によって発生する。
【0009】図8はミー散乱の波長特性図であり、複数
の曲線はそれぞれの粒子径に対応している。また、この
図は全ての粒子径が等しいと仮定して計算したものであ
り、実際の大気中には様々の径の粒子が分布している
が、波長が短くなるにつれて散乱が大きくなることは同
様である。
【0010】図9はエアロゾルによる減衰の観測データ
であり、視程の違いは主に大気中の粒子数に対応し、波
長が短くなる程減衰量は増加している。これに対して、
比較的大きな粒子径を持つ雨滴や雪等による幾何光学的
な散乱では、波長に対する依存性はない。
【0011】大気を構成する分子による吸収に関して
は、従来から水蒸気や二酸化炭素等による吸収帯が広い
範囲に渡って存在することが知られている。波長が1.
0μm以下の可視から近赤外域では、図10〜図12に
示すように太陽放射光のスペクトル分布が測定され公表
されており、これにより吸収スペクトルが存在すること
が知られている。ただし、この波長域のデータは太陽の
大気と地球の高層大気の影響も含んでおり、実際に光空
間通信を行う地表に近い場所では大気の構成要素も異な
るために、図10〜図12のデータとは必ずしも同じス
ペクトル分布になるとは限らない。
【0012】更に、100kmの大気圏を透過後の吸収
スペクトルであるために、地表近くにおける数100m
〜数kmの伝搬時にどの程度の影響があるかということ
は、直接これらのデータからは判別できない。大気中に
おいて光空間通信を行う際には、これらの大気の伝搬特
性を把握し、それに基づいて使用する発光源とその波長
を決定しなければならない。
【0013】光通信に用いる発光源としては、高出力の
点光源であって、光ビームを容易に拡がりの小さい平行
ビームとすることができ、電気信号で直接高速変調が行
え偏光を発振できる半導体レーザーが、送受信可能な装
置には適している。この場合に、発振波長が810〜8
40nmの範囲内にある半導体レーザーでは、従来から
高出力でかつ信頼性の高いものが開発されている。ま
た、この波長帯域では大気の散乱による減衰も可視域に
比べて小さく、高感度で低雑音の受光素子が入手し易い
という利点がある。
【0014】ただし吸収に関しては、上述のように従来
のデータは太陽放射光のデータであるという問題点があ
り、更に図10〜図12のように或る幅を持った吸収帯
が示されているが、正確な波長が記述されていない上
に、図10〜図12では少しずつ波長が異なるため、使
用する半導体レーザーの波長がどの程度の吸収の影響を
受けるかということは、実験的に確認する必要がある。
【0015】実際に、810〜840nmの波長帯にお
いて、波長の異なる何種類かの半導体レーザーを用いて
大気中を伝搬させた場合には、吸収による影響は殆ど観
測されないため、この波長帯域では吸収による伝送特性
への影響はなく、十分に実用可能であると判断すること
ができる。このような理由により、従来の半導体レーザ
ーを用いた光空間通信装置では、810〜840nmの
波長域の半導体レーザーが使用されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな通信装置の設置台数が増加し、稼動期間も長期間に
なると、一部の装置で屡々数秒間から数分間の一時的な
信号の減衰が観測されている。特に、通信距離の長い装
置において減衰が大きく、信号断に至る場合もある。こ
の現象の原因について調査を行った結果として、信号の
減衰は大気の吸収によるものであることが分った。
【0017】半導体レーザーの発振光の大気吸収の機構
を把握するためには、大気の吸収スペクトルを詳細に測
定する必要があり、従来のような太陽放射光ではなく、
実際に地上で光ビームを伝搬させ、分解能の高い測定系
を用いて大気の吸収を正確に測定する。図13、図14
は発明者らが行った波長700〜900nmの大気の吸
収スペクトルの測定結果のグラフ図であり、気温22
℃、湿度38%の室内において、図15に示すように白
色光源Sからの白色光を平行光として150m伝搬さ
せ、伝搬後のスペクトル強度を光ファイバF、光スペク
トルアナライザA(アドバンテストTQ8345)を用
いて測定したものである。
【0018】結果として、従来は或る幅を持った吸収帯
とされていたスペクトルは、実際は連続した吸収体では
なく、非常に幅の狭い多数の線スペクトルの集合体であ
ることが判明した。また、個々のスペクトルの正確な波
長を測定し、各スペクトルによる地表上での減衰率も推
定した。この減衰量の測定は、半導体レーザーの光ビー
ムを同じ距離だけ伝搬させ、半導体レーザーの発振波長
を吸収スペクトルの波長と等しくなるように設定し、光
パワーメータで測定した減衰量とその時の吸収スペクト
ルの大きさとを比較することにより行った。測定時の検
出パワーの変化から、図13、図14での1目盛が約2
dBの減衰と推定される。
【0019】なお、この測定の分解能は、測定器の規格
では0.05nm以下であるが、実際には0.03nm
以下であり、それぞれの吸収スペクトルの幅は0.06
nm程度であり、吸収スペクトルの大部分はO2 又はH
2 Oの分子による吸収と考えられる。
【0020】図16は発明者らが測定した波長600〜
900nm帯域の太陽放射光のスペクトル分布のグラフ
図であり、680〜700nm付近にある小さな吸収ス
ペクトル帯をも検出することができた。太陽スペクトル
の分布から地上での減衰量を直接知ることはできない
が、太陽スペクトルは大気中の伝搬距離が長いために、
吸収による変化が大きく現れるので、大気吸収による半
導体レーザーの発振光の減衰量は、図13、図14と図
16との比較で推定することができる。
【0021】従来、光空間通信に使用されている近赤外
域の高出力の半導体レーザーは、通常は単一縦モードで
発振しており、スペクトル幅は0.01nm以下と非常
に狭い。また、素子の温度や順電流により半導体レーザ
ーの発振波長が変化する。図17は半導体レーザーの発
振波長の温度特性の代表的な例を示し、半導体レーザー
の波長は0〜50℃の温度変化に対して約15nm程度
変化し、変化の様子が所謂モードホッピングにより階段
状となることを示している。
【0022】図18はこの温度特性図の拡大図であり、
或る吸収スペクトルの位置を同時に示している。半導体
レーザーの発振波長はステップ状に変化するために、こ
の波長が吸収スペクトルの何れかと一致する確率は比較
的低いが、半導体レーザーの波長特性ではステップ間の
平坦部でも僅かな傾斜を有するため、偶然に動作点がA
の波長と一致することがある。その状態では、半導体レ
ーザーの発振スペクトルと大気の吸収スペクトルの波長
が重なり、しかも半導体レーザーの発振スペクトルの方
が幅が狭いために、スペクトル全体が減衰する。
【0023】即ち、一部の装置において通常の動作状態
では、半導体レーザーの発振光が全く吸収の影響を受け
ていなくても、使用環境の変化により半導体レーザーの
動作温度等の変化に伴って発振波長が変化し、図18の
Aで示すような点を通過する際に、一時的に信号が減衰
するという現象が起こる。吸収による減衰は、単位をd
Bで表すと伝送距離に比例して増大するため、伝送距離
が大きくなるとこの影響は特に強くなる。
【0024】このように従来の光空間通信装置では、た
とえ光信号を長距離伝送を行って信号の減衰がないこと
を確認した装置でも、動作温度等の使用環境の変化によ
る発振波長の変動を考慮に入れると、確実には通信状態
を保障することができないという問題点がある。
【0025】更に他の問題点として、半導体レーザーの
出射光の人間の眼に対する安全性がある。半導体レーザ
ーは高輝度の点光源であり、コヒーレンスが高い。この
ような光ビームは通信の用途には好都合であるが、人間
の眼に入射した場合には、網膜上に極めて小さなスポッ
トとなって結像するために危険性が高い。大気の吸収に
よる光の減衰の問題を解決する手段として、大出力の半
導体レーザーを使用して減衰に対する許容量を増やし、
吸収の影響を小さくすることは技術的には可能である
が、人間の眼に対する危険性を考慮すると、むやみに半
導体レーザーの出力を大きくすることはできない。
【0026】人間の眼に対する影響に対しては半導体レ
ーザー光の全放射パワーではなく、単位断面積当りのパ
ワーである放射照度で考える必要がある。全放射パワー
が等しければ出射ビーム径を大きくすると放射照度は小
さくなるが、このためにはコリメートレンズ径を大きく
する必要があり、コストや容積、重量等の面で実用上コ
リメートレンズを大きくすることは限界がある。従来の
光伝送装置には出射ビーム径が小さいため、放射照度が
危険レベルを越えており、取り扱いの際には保護眼鏡を
掛ける必要がある場合もある。これは、試験的に特定の
場所で特定の人間が使用する場合には余り問題にならな
いが、実用的に使用するためには人間の眼に対する安全
性を考慮する必要がある。
【0027】また、従来の半導体レーザーの発振光は近
赤外光であるので、光を直接観察することができないた
め、製造時の部材の位置調節や、設置時の装置の方向調
節の作業に、極めて不便である。
【0028】本発明の目的は、半導体レーザーの出力を
人体に安全なレベルに抑え、大気による吸収スペクトル
の減衰の影響を受けずに長距離通信を可能とし、製造
時、使用時の装置の調節作業を容易に行い得る光空間通
信装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る光空間通信装置は、発光素子として半導
体レーザーを用いて大気中に光ビームを伝搬させて双方
向通信を行う光空間通信装置において、受光素子と、該
発光素子からの光を略平行なビーム状にして空間に射出
し、かつ相手側装置からの光ビームを集光する光学系
と、互いに異なる所定の偏波面を有する送信光と受信光
とを分離する偏光ビーム分離手段とを備え、伝送光路内
の任意の位置での光の放射照度が、発振波長Lが450
〜700nmの場合は25.5(W/m2 )以下であ
り、発振波長Lが700〜715nmの場合は25.5
×10(L-700)/500 (W/m2 )以下であり、前記半導
体レーザーの使用環境条件において、発振波長の全領
域、及び前記偏光ビーム分離手段の分離したP偏光とS
偏光の透過率が共に最大となる波長領域の少なくとも一
部は、伝送距離が450m以上の場合は450〜715
nmの波長領域に含まれ、伝送距離が1500m以上の
場合は450〜687nm又は705〜715nmの波
長領域に含まれていることを特徴とする。
【0030】
【作用】上述の構成を有する光空間通信装置は、半導体
レーザーと受光素子を備え、互いに異なる所定の偏波面
を有する送信光と受信光を偏光ビーム分離手段により分
離して双方向通信を行う際に、伝送光路内の任意の位置
での光の放射照度が、発振波長Lが450〜700nm
の場合は25.5(W/m2 )以下であり、発振波長L
が700〜715nmの場合は25.5×10
(L-700)/500 (W/m2 )以下であり、半導体レーザー
の使用環境条件において、発振波長の全領域及び偏光ビ
ーム分離手段の分離したP偏光とS偏光の透過率が共に
最大となる波長領域の少なくとも一部は、伝送距離が4
50m以上の場合は450〜715nmの波長領域に含
まれ、伝送距離が1500m以上の場合は450〜68
7nm又は705〜715nmの波長領域に含まれてい
る。
【0031】
【実施例】本発明を図1〜図6に図示の実施例に基づい
て詳細に説明する。図1は第1の実施例の構成図であ
り、送受信が可能な通信器21において、電気信号入力
端子22は増幅器23を介してパッケージ24の内部に
設けられた半導体レーザー25に接続されている。ま
た、パッケージ24の内部には半導体レーザー25の出
力を検出する出力モニタ用フォトダイオード26が設け
られ、このフォトダイオード26の出力は半導体レーザ
ー25の出力を制御する出力制御回路27に接続されて
いる。更に、パッケージ24には冷却素子28が設けら
れ、冷却素子28はその制御を行う温度制御回路29に
接続されている。
【0032】半導体レーザー25の前方に延びる光路上
には、コリメートレンズ30、偏光ビームスプリッタ3
1、集光光学系32が順次に配列されている。また、偏
光ビームスプリッタ31内の反射方向の光路上には、バ
ンドパスフィルタ33、受光素子35が順次に配列さ
れ、受光素子35には高圧のバイアス電圧を供給する電
源36が接続されている。更に、受光素子35の出力は
増幅器37を介して電気信号出力端子38に接続されて
いる。受光素子35としてはシリコン素子であるAPD
(アバランシェフォトダイオード)や、PINフォトダ
イオード等が使用できる。本実施例では増倍作用があっ
て高感度なAPDが使用されている。
【0033】ここで、偏光ビームスプリッタ31はP偏
光を透過し、S偏光を反射する偏光分割特性を有し、偏
光ビームスプリッタ31において半導体レーザー25の
発振光はP偏光で入射し、図示しない相手側通信器から
の発振光はS偏光で入射する。
【0034】送信に際しては、電気信号入力端子22か
ら情報が入力され、この入力信号は増幅器23で増幅さ
れた後に、パッケージ24の内部の半導体レーザー25
で強度変調されて光信号に変換される。半導体レーザー
25の発振光はコリメートレンズ30で平行光とされ、
P偏光として偏光ビームスプリッタ34に入射し、その
貼り合わせ面を殆ど透過し、集光光学系32においてビ
ーム径を拡大されて平行ビーム光L2となって空間に送出
される。受信に際しては、相手側装置からの光ビームは
集光光学系32を経て、偏光ビームスプリッタ31の貼
り合わせ面で殆ど反射されて受光素子36に入射し、光
信号は電気信号に変換され、増幅器37を通った後に電
気信号出力端子38から出力される。
【0035】この通信器21において、送信時には半導
体レーザー25の出力制御回路27は出力モニタ用フォ
トダイオード36の出力を監視し、予め設定した一定値
に出力パワーを保つように半導体レーザー25の駆動電
流を制御する所謂APC(Auto Power Control)動作を
行う。また、冷却素子28は温度制御回路29からの電
流の方向に応じて、半導体レーザー25の温度制御を行
う。なお、これらの温度制御部は必要に応じて装備すれ
ばよい。
【0036】APCで制御される半導体レーザー25の
出力パワーの設定は、通信上の要求からは高出力なほど
良好であるが、従来例の課題で述べたように人間の眼に
対する安全性を考慮して決定しなければならない。半導
体レーザーを含むレーザーの安全基準に関しては、安全
性の指標としてJISC6802等により、人間の眼等
に対する露光と角膜における最大許容露光量(MPE)
が次の表1に示すように定められている。
【0037】
【表1】
【0038】本実施例では、通信器21の出射口、即ち
集光光学系32の射出口において放射照度がMPEを越
えないように、出力制御回路27で半導体レーザー33
の出力を設定し、相手側装置までの間の光路中のどの場
所においても、平行ビームL2を裸眼で直視しても安全に
している。通常、ビームは多少の拡がり角を有するた
め、送信ビームの出射口が条件的に最も放射照度が高く
なる。
【0039】表1に示すようにMPEは波長に依存する
が、本実施例では使用波長域を可視光に設定する。この
種の通信装置では、半導体レーザーと受光素子との間の
相互対的な位置関係や光ビームの射出方向、拡がり角等
の調節を製造時に精密に行わなくてはならないが、従来
の課題で述べたように、光ビームが赤外光であると眼に
見えないため極めて不便であるが、可視光であれば光の
状態を直接観察することができるので、製造時の調整作
業や使用時の装置の方向調節の作業を容易に行うことが
できるという利点が生ずる。また可視光の場合は、強い
光が眼に入ると瞼をつむる等の嫌悪反射が生ずるので、
人間の眼に対する安全性にも優れている。
【0040】可視光と近赤外光の境界には明確な規定は
ないが、この実施例では図13や図16に現れている7
20nm付近の吸収スペクトル帯による光ビームの減衰
を避けるため、使用波長の範囲を400〜720nmと
する。瞬き等の眼の嫌悪反射の時間は0.25秒程度で
あるので、可視光の場合は露光時間を0.25秒として
MPEを表1から求めると、放射照度は波長Lが400
〜700nmの場合は式(1) のように、波長Lが700
nm以上の場合は式(2) のようになる。なお、表1では
MPEを放射エネルギーJ/m2 で表しているがこの場
合は連続発振光であるので、放射照度W/m2 に換算し
て表すことができる。 25.5(W/m2 ) ・・・ (1) 25.5×C4 (W/m2 ) ・・・ (2) ただし、C4 =10(L-700)/500
【0041】例えば、波長L(nm)が650nmの周
辺の半導体レーザー25を使用する場合には、MPEは
式(1) から25.5(W/m2 )となる。半導体レーザ
ー25からの光ビームは中心部が強度の強いガウス分布
となり、集光光学系32の凸レンズの出射口径を100
mm、レンズのF値を1.8程度とすると、ビーム中心
の最大照度を25.5(W/m2 )以下に抑えるために
は、半導体レーザーの出力パワーは37mW以下とする
必要がある。
【0042】大気の吸収による光の減衰量の許容値は、
通信のシステムや信号の形態等に依存し一概に決めるこ
とはできないが、通常はコスト等の制限から、あまり大
きな余裕を持つ、即ち無駄の大きいシステム設計は行え
ないので、3〜6dB(強度1/2〜1/4)程度を減
衰量の許容値とするのが妥当である。実際に、一般の光
受信機は最小受信レベルが−30〜−40dBm程度で
設計されており、それに対して出力パワーを前述のよう
に安全を考慮して、37mW(約15.7dBm)程度
に抑える場合に、途中の損失を考えるとビームの拡が
り、偏心等による受信効率が20〜23dB程度、雨、
霧等による波長依存性のない散乱による損失が視界ぎり
ぎりの場合の13dBに3dBの余裕を持たせて最大1
6dB程度、シンチレーション変動によるレベル低下が
3〜6dBとなる。これらから受信点での光パワーを計
算すると−23〜−29dBm程度となり、吸収のみに
よる減衰の許容量は3〜6dB程度が妥当である。ここ
では、減衰の許容量を6dBとして考えることにする。
【0043】図13、図14に示すスペクトル線の長さ
は吸収の大きさを表しており、前述したように測定距離
が150mでは1目盛が約2dBの減衰を示している。
これから、波長715〜734nmに存在する吸収スペ
クトルによる減衰量はほぼ2dB/150mのレベルで
あるので、減衰量が6dBになる伝搬距離は約450m
となる。また、図16に示す687〜705nmの吸収
スペクトルによる吸収の大きさは、715〜734nm
での吸収の大きさと687〜704nmでの吸収の大き
さとを比較することと、715〜734nmの吸収スペ
クトルを図16と図13において比較することにより、
推定することができる。
【0044】図2は700nm付近の吸収スペクトルの
拡大図であり、図3は720nm付近の吸収スペクトル
の拡大図である。図2に示す吸収スペクトルの大きさは
図3の約1/3であることから、687〜704nm域
での吸収による減衰量は0.6〜0.7dB/150m
程度と推定できる。従って、この波長域では減衰量が6
dB以上となる伝送距離は1500m以上となる。とこ
ろで、発明者らは600nm以下の波長域では吸収スペ
クトルの測定を行っていないが、図10〜図12のデー
タに基づくと、400〜600nmの間には問題となる
ような吸収帯が存在しないことが推定できる。
【0045】従って、大気の吸収による減衰を考慮する
と、半導体レーザー25の発振波長を400〜720n
mにした場合、大気中の伝送距離が500mを越える場
合は715nm以下の波長を使用する必要があり、伝送
距離が1500mを越える場合は、687〜704nm
の波長域を避ける必要がある。
【0046】ミー散乱等の波長依存性のある散乱は、波
長に対する特性が粒子径や粒子数に依存して変わるの
で、定量的に把握することが難しいが、図8、図9に見
られるように波長が短くなると減衰が急激に増大する傾
向があり、図9で視程が5kmの場合には、波長400
nm付近での減衰量は、波長700nmの減衰との差が
約1.5dB/kmになって無視できなくなっている。
【0047】更に、使用波長が短くなってくると受光素
子の感度も問題になってくる。図4は代表的なシリコン
系フォトダイオードの感度の波長特性のグラフ図であ
り、波長700nmを基準とすると、受光感度は450
nm付近で約1/3となる。受光素子の光電流は光強度
に比例しているので、これは受光素子に達する光量が約
1/3になって5dB程度減衰したことと同等である。
波長依存性の散乱による減衰、及び受光素子の感度低下
による損失を含めて、6dB程度の損失を許容するとす
ると、使用波長は450nm以上である必要がある。
【0048】以上を総合すると、伝送距離に応じた使用
可能な波長は、伝送距離が450m以上1500nm未
満である場合は450〜715nmとなり、伝送距離が
1500m以上では450〜687nm、704〜71
5nmとなる。これらの波長域にも、測定では検出され
なかった減衰率の低い吸収スペクトルが存在すると考え
られるが、通信に大きな影響を与えることはない。従っ
て、半導体レーザー25の発振波長はこの条件を満たす
ように制御すればよい。冷却素子28と温度制御回路2
9を省略して温度制御をしない場合は、例えば使用環境
温度を−10〜+60℃とすると、半導体レーザー25
の発振波長は室温値に対して、±10nm程度変動する
ので、温度によって波長が変動しても上述した波長域か
ら外れないようにする必要がある。
【0049】なお、この場合における伝送距離とは、使
用者が実際にどの距離で使用するかは装置製作時点では
予想できないため、仕様や規格等で規定された装置自体
の伝送距離を示している。更に、図10〜図12の吸収
スペクトルの多くは水蒸気によると考えられるが、この
測定は湿度が38%という比較的大気中の水蒸気量の少
ない条件下で行われているため、より湿度の高い条件下
では、吸収による減衰量が更に大きくなると考えられ
る。しかし、図10〜図12以上に減衰量が大きくなっ
ても、強い吸収スペクトル帯を避けている限り、安定し
た長距離通信が行える。
【0050】従って、可視域で使用する光空間伝送装置
では、半導体レーザー25の出力パワーが大きい場合
や、伝送距離が450m未満のように短い場合には、大
気の吸収や散乱による減衰の影響を受けずに使用するこ
とができるが、安全性を考慮して出力パワーを制限し、
長距離で使用する場合には、吸収等による光の減衰を受
けない波長領域を選択して使用する必要がある。
【0051】前述の波長領域で双方向通信を行うために
は、偏光ビームスプリッタ31は使用波長域で偏光特性
を有するものを用いなければならない。図5は代表的な
偏光ビームスプリッタの偏光特性のグラフ図である。P
偏光とS偏光とを最も効率良く分離できる波長は、P偏
光の透過率が100%で、S偏光の透過率が0であるよ
うなグラフが平坦になる領域、即ち相対波長g=L0
Lが1.00〜1.05となる波長であり、例えばL=
650nmとすると、L0 =650〜683nmとな
る。偏光ビームスプリッタ31はP偏光とS偏光を最も
効率良く分離できる波長域が半導体レーザー25の発振
波長を含むように、貼り合わせ面に誘電体多層膜が蒸着
されている。
【0052】更に、偏光ビームスプリッタ31の特性を
決定する際には、半導体レーザー25の室温での発振
と、温度変化に伴う波長変化を考慮しておく必要があ
る。通常の半導体レーザーでは、製造時の発振波長の変
動は標準値に対して±15〜20nm程度ある。使用可
能な波長で発振する半導体レーザー25を適宜に選別
し、半導体レーザーの温度制御を行う場合には、半導体
レーザー25の発振波長の範囲は限定することができる
ので、偏光ビームスプリッタ31を効果的に使用できる
波長範囲の一部が、使用波長域に含まれていればよい。
半導体レーザー25の温度制御をしない場合には、温度
によって発振波長が変動しても、偏光ビームスプリッタ
31が有効に作用するために、偏光ビームスプリッタ3
1の有効波長域の幅とその中心波長を適切に設定する。
【0053】バンドパスフィルタ33は信号以外の背景
光等の波長成分を除去するためのものである。光空間通
信装置は殆どは屋外に設置して使用されるため、昼間は
信号光の波長以外の周囲からの光が受光素子35に入射
する。これは一般に背景光と呼ばれ、この背景光が受光
素子35に入射すると、光起電流の直流成分によるショ
ット雑音が増加し、信号のS/N比が低下する。そのた
めに、バンドパスフィルタ33は信号光の波長成分だけ
を透過し、不要な背景光の波長成分を除去するために受
光素子36の前面に設けられている。このバンドパスフ
ィルタ33の透過波長域も、伝送距離に応じた使用波長
に合わせる必要がある。
【0054】背景光による雑音を減少させるには、バン
ドパスフィルタ33の透過可能な波長域の範囲を狭める
ほど好ましい。適切な波長で発振する半導体レーザー2
5を用い、この半導体レーザー25を温度制御する場合
は、バンドパスフィルタ33の透過波長域を狭くして
も、信号光は受光素子35に到達することが可能であ
る。しかしながら、半導体レーザー25の温度制御を行
わない場合には、半導体レーザー25の発振波長の標準
値からの変動及びその温度依存性だけでなく、更に、バ
ンドパスフィルタ33自体の温度依存性及び角度依存性
をも考慮しなければならない。
【0055】前述したように、半導体レーザー25の発
振波長の標準値からの変動は15〜20nmであり、温
度に対する変化は10nm程度である。また、バンドパ
スフィルタ33の透過波長の変化は、温度に対して5n
m程度であり、角度に対しても5nm程度であるので、
バンドパスフィルタ33は透過波長域が最高で80nm
程度の幅を有するものを使用する必要がある。なお、バ
ンドパスフィルタ33の透過波長とは、その透過率が最
大透過率の90%以上となる波長とする。この条件を満
たす波長であれば、温度等の影響によりバンドパスフィ
ルタ33の透過率が変化しても、信号光が通信に可能な
レベルで受光素子35に到達することができる。
【0056】本実施例では、偏光ビームスプリッタ31
において、送信光と受信光とが互いに所定の角度に異な
る偏波面を持つ偏光であれば送受信可能であって、空間
を伝搬している光ビームの偏光状態には制限はない。例
えば、偏光ビームスプリッタ31と集光光学系32の間
に1/4波長板を挿入して、信号光を円偏光にして相手
側通信器に送信することも可能である。
【0057】図6は第2の実施例の構成図であり、自動
追尾(トラッキング)機能を有する送受信器を示してい
る。通信器41において、電気信号入力端子42は増幅
器43を介して、パッケージ44の内部に設けられた可
視光域の波長で発振する半導体レーザー45に接続され
ている。また、パッケージ44内には半導体レーザー4
5の出力を検出する出力モニタ用フォトダイオード46
が設けられ、出力モニタ用フォトダイオード46の出力
は半導体レーザー45を制御する出力制御回路47に接
続されている。更に、パッケージ44には冷却素子48
が取り付けられ、冷却素子48を制御する温度制御回路
49に接続されている。
【0058】半導体レーザー45から通信器41の射出
口に至る光路上には、コリメートレンズ50、偏光ビー
ムスプリッタ51、トラッキング用制御回路52により
角度が変化される2枚の可動ミラー53、54、集光光
学系55が配置されている。そして、偏光ビームスプリ
ッタ51の反射方向の光路上には、バンドパスフィルタ
56、ハーフミラー57、レンズ58、受光素子59が
順次に配列され、受光素子59には高圧のバイアス電圧
を供給する電源60が接続されている。更に、受光素子
59の出力は増幅器61を介して電気信号出力端子62
に接続されている。ハーフミラー57の反射方向の光路
上には、レンズ63、4分割されたPINフォトダイオ
ードから成る受信ビーム角度検出センサ64が配置さ
れ、受信ビーム角度検出センサ64の出力はトラッキン
グ用制御回路52に接続さている。
【0059】送信に際して、情報が電気信号入力端子4
2から入力され、増幅器43で増幅された後にパッケー
ジ44に出力される。パッケージ44の内部の半導体レ
ーザー45は入力信号に基づいて発振光を変調し光信号
に変換する。半導体レーザー45からの発振光は、P偏
光としてコリメートレンズ30を通って偏光ビームスプ
リッタ51を透過し、可動ミラー53、54でそれぞれ
反射されて集光光学系55を経て平行ビームL3として空
間に出射される。
【0060】受信に際しては、相手側通信器からの光信
号は、集光光学系55から入射して集光され可動ミラー
53、54で反射される。その後に、S偏光であるため
偏光ビームスプリッタ51で反射されてバンドパスフィ
ルタ56を経て、ハーフミラー57で2方向に分割され
る。ハーフミラー57を透過した光束は、レンズ58を
通って受光素子59で受信されて電気信号に変換され
る。この信号は増幅器61で増幅された後に、電気信号
出力端子62から出力される。
【0061】他方、ハーフミラー57を反射した光束は
レンズ63を通り、1個の小円から成るスポット像とし
て受信ビーム角度検出センサ64に受光されて電気信号
に変換され、トラッキング用制御回路52に出力され
る。トラッキング制御回路52において、この信号に基
づいて、受信ビーム角度検出センサ64の4つの受光要
素の光量を比較して受信ビーム角度検出センサ64上の
スポット像の位置を計算し、光信号の受信方向を監視し
ている。
【0062】この実施例では、最初に使用者が方向調整
を行った後は、常に最適方向で送受信できるように、受
信ビーム角度検出センサ64と可動ミラー53、54に
よるトラッキング制御を行っている。即ち、通信を行う
2台の装置において、使用者は送信状態にし、通信器4
1に入射してくる平行ビームL3を目視しながら、装置の
方向を手動で調整する。そして、図示しないスイッチ等
によりトラッキング開始を入力すると、トラッキング制
御回路52は受信ビーム角度検出センサ64の4つのP
INフォトダイオードからの受光信号を比較してスポッ
ト像の位置を求め、可動ミラー53、54の駆動信号を
作成する。この駆動信号に基づいて可動ミラー53、5
4の角度が調整され、スポット像が受信ビーム角度検出
センサ64の中心で受光されるようにして、通信器41
の送信光路と受信光路とを一致させる。
【0063】相手側装置でも同様に光ビームの射出方向
が調整されて両装置において送受信可能な状態になる。
通信開始後にも、トラッキング用制御回路52は受信ビ
ーム角度検出センサ64のスポット像の位置を逐次に監
視し、可動ミラー53、54の角度を調整しているの
で、振動や衝撃等により通信器41の方向がずれても直
ちにそのずれが修正され、送信光が相手側装置に確実に
入射することになる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る光空間
通信装置は、半導体レーザーの出力を眼に危険のないレ
ベルに制御し、更に半導体レーザーの発振波長と、偏光
ビーム分離手段の透過波長域とを大気による吸収スペク
トルを避け、かつ伝送距離に応じた波長に設定して減衰
の影響から逃れることにより、双方向での長距離空間通
信時の信頼性の向上と、人体に対する安全性の確保を同
時に実現することができる。更に、発振波長を可視光域
に設定したことにより、光ビームを直接観察することが
できるので、製造時の部材の調整や設置時、使用時の方
向調整の作業を簡易化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成図である。
【図2】700nm付近の大気の吸収スペクトルのグラ
フ図である。
【図3】720nm付近の大気の吸収スペクトルのグラ
フ図である。
【図4】フォトダイオードの受光感度の波長特性のグラ
フ図である。
【図5】偏光ビームスプリッタの偏光特性のグラフ図で
ある。
【図6】第2の実施例の構成図である。
【図7】従来例の構成図である。
【図8】ミー散乱の散乱特性のグラフ図である。
【図9】エアロゾルによる減衰特性のグラフ図である。
【図10】太陽放射光のスペクトル分布を示すグラフ図
である。
【図11】太陽放射光のスペクトル分布を示すグラフ図
である。
【図12】太陽放射光のスペクトル分布を示すグラフ図
である。
【図13】大気の吸収スペクトルのグラフ図である。
【図14】大気の吸収スペクトルのグラフ図である。
【図15】スペクトルアナライザによる測定方法の説明
図である。
【図16】太陽放射光のスペクトル分布のグラフ図であ
る。
【図17】半導体レーザーの発振波長の温度特性図であ
る。
【図18】半導体レーザーの発振波長の温度特性図であ
る。
【符号の説明】
21、41 通信器 23、37、43、61 増幅器 25、45 半導体レーザー 26、46 出力モニタ用フォトダイオード 28、48 冷却素子 29、49 温度制御回路 31、51 偏光ビームスプリッタ 33、56 バンドパスフィルタ 35、59 受光素子 52 トラッキング制御回路 53 可動ミラー 64 受信ビーム角度検出センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子として半導体レーザーを用いて
    大気中に光ビームを伝搬させて双方向通信を行う光空間
    通信装置において、受光素子と、該発光素子からの光を
    略平行なビーム状にして空間に射出し、かつ相手側装置
    からの光ビームを集光する光学系と、互いに異なる所定
    の偏波面を有する送信光と受信光とを分離する偏光ビー
    ム分離手段とを備え、伝送光路内の任意の位置での光の
    放射照度が、発振波長Lが450〜700nmの場合は
    25.5(W/m2 )以下であり、発振波長Lが700
    〜715nmの場合は25.5×10(L-700)/500 (W
    /m2 )以下であり、前記半導体レーザーの使用環境条
    件において、発振波長の全領域、及び前記偏光ビーム分
    離手段の分離したP偏光とS偏光の透過率が共に最大と
    なる波長領域の少なくとも一部は、伝送距離が450m
    以上の場合は450〜715nmの波長領域に含まれ、
    伝送距離が1500m以上の場合は450〜687nm
    又は705〜715nmの波長領域に含まれていること
    を特徴とする光空間通信装置。
  2. 【請求項2】 前記偏光ビーム分離手段と前記受光素子
    との間の光路上に、所定の波長成分の光のみを透過する
    光学的バンドパスフィルタを設け、該光学的バンドパス
    フィルタの透過波長域の中心波長は、伝送距離が450
    m以上の場合は450〜715nmの間にあり、伝送距
    離が1500m以上の場合は450〜687nm又は7
    05〜715nmの間にあり、前記光学バンドパスフィ
    ルタの最大透過率の90%以上の透過率を有する波長域
    の幅が80nm以下であることを特徴とする請求項1に
    記載の光空間通信装置。
JP6034113A 1994-02-07 1994-02-07 光空間通信装置 Pending JPH07221710A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4796145B2 (ja) * 2005-09-21 2011-10-19 ザ デザック グループ リミテッド レーザ脱毛装置
JP2011229735A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Canon Inc 測定装置
JPWO2016088157A1 (ja) * 2014-12-05 2018-01-18 オーエスシー株式会社 光通信用受光装置、光通信モジュールおよび可視光通信システム

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