JPH06252858A - 赤外光空間通信装置 - Google Patents

赤外光空間通信装置

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JPH06252858A
JPH06252858A JP5341259A JP34125993A JPH06252858A JP H06252858 A JPH06252858 A JP H06252858A JP 5341259 A JP5341259 A JP 5341259A JP 34125993 A JP34125993 A JP 34125993A JP H06252858 A JPH06252858 A JP H06252858A
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less
wavelength range
wavelength
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light
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JP5341259A
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English (en)
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Tetsuo Sakanaka
徹雄 坂中
Tateki Orino
干城 折野
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大気による吸収スペクトルの影響を受けず、
眼に安全な出力レベルの光信号を使用した光空間通信装
置を提供する。 【構成】 送信機11に設けられた半導体レーザー15
から出射された光信号を、受信機12内の受光素子24
で検出することにより、光空間通信を行うように構成さ
れている。送信機11から出射される光信号の出力は眼
に安全なレベルに抑えられ、またその波長には、大気に
よる吸収スペクトルの影響を受けないものを選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大気中に変調を施され
た光信号を伝搬させることにより、離れた地点間で通信
を行う赤外光空間通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光空間通信は光信号を自由空間中を伝搬
させ、数100m〜数kmの遠隔地点間での通信を行う
ものであり、例えば図4に示すように構成されている。
送信側の発光素子1から出射された光ビームはコリメー
ト用光学系2により平行ビームL1となり、大気中を伝達
して受信側の集光用光学系3で集光された後に、受光素
子4で受光される。受光素子4で受光された光信号は電
気信号に変換されて出力される。
【0003】発光源としては、高出力の点光源であっ
て、光ビームを容易に拡がりの小さい平行ビームとする
ことができ、電気信号で直接高速変調が行える半導体レ
ーザーが好適に使用されている。この場合に、発振波長
が810nm〜840nmの範囲内にある半導体レーザ
ーでは、従来から高出力でかつ信頼性の高いものが開発
されている。また、この波長帯域では大気の散乱による
減衰も可視域に比べて小さく、高感度で低雑音の受光素
子が入手し易いという利点がある。
【0004】地上の大気圏で使用する場合には、この方
式は大気による散乱や吸収の影響を受けるために、光強
度が減衰する。大気による散乱には、大気分子によるレ
ーレ散乱、光の波長とほぼ同じ大きさのちり等の微粒子
(エアロゾル)、霧、もや等によるミー散乱、及び雨滴
や雪などの大きな粒子による幾何光学的な散乱等に分類
される。
【0005】このうち幾何光学的な散乱は波長に対する
依存性を持たないので、使用波長を決める際には考慮し
なくてよい。レーレ散乱の大きさは波長の4乗に反比例
して変化し、可視光域では比較的大きいが、波長1μm
近辺以上の赤外域では殆ど問題にならない。
【0006】ミー散乱の大きさはエアロゾル等の粒子径
の分布により決まり、理論的な解析は複雑であるが、図
5に示すように波長が長くなるほど小さくなる。図5は
ミー散乱の散乱特性を示すグラフ図である。図5の各曲
線はそれぞれの粒子径を持つ粒子だけが存在すると仮定
して計算したものであり、実際には様々の径の粒子が分
布しているが、波長が長くなるほど散乱が小さくなると
いう傾向は同様である。
【0007】このようなことから散乱による減衰を考え
た場合は、波長が長くなるほど減衰は小さくなり、可視
光に近い近赤外域よりも波長1.0μm近辺以上の赤外
域を使用する方が、光空間通信装置には有利であると云
える。
【0008】大気を構成する分子による吸収に関して
は、図6〜図9に示すように従来から水蒸気や二酸化炭
素等による吸収帯が赤外域の広い範囲に渡って存在する
ことが知られている。ここで、図6は大気中の分子によ
る吸収スペクトルのグラフ図であり、図7は炭酸ガスに
よる吸収スペクトルのグラフ図である。図8は水蒸気に
よる吸収スペクトルのグラフ図であり、図9は大気の透
過率を示すグラフ図である。波長が1.0μm以下の近
赤外域では、図10、図11、図12の太陽放射光のス
ペクトル分布のグラフ図に示すように、吸収スペクトル
が存在することが知られている。
【0009】ただし、この近赤外域のデータは太陽の大
気と地球の高層大気の影響も含んでおり、実際に光空間
通信を行う地表に近い場所とは大気の構成要素も異なる
ために、図10、図11、図12とは必ずしも同じスペ
クトル分布になるとは限らない。更に、100kmもの
大気圏を透過後の吸収スペクトルであるために、地表近
くにおける数100m〜数kmの伝搬時にどの程度の影
響があるかということは、直接これらのデータからは判
別できない。
【0010】更に、図10、図11、図12では或る幅
を持った吸収帯が示されているが、正確な波長が記述さ
れていない上に、図10、図11、図12では少しずつ
波長の値が異なるため、使用する半導体レーザーの波長
がどの程度の吸収の影響を受けるかということは、実験
的に確認する必要がある。
【0011】このような理由から、大気の吸収の影響を
考慮して光空間通信装置の設計を行うためには、正確な
吸収波長の把握と、太陽スペクトルだけでなく実際に地
上で光を伝搬させて測定した吸収のデータとが必要であ
る。ここで、太陽スペクトルの測定は大気中の伝搬距離
が長いために、吸収による変化が大きく現れるという利
点があり、それに対して地上での測定は伝搬距離が長く
取れないため吸収による変化量が小さく、吸収の小さな
スペクトルが出難くなるが、実際の伝送時の減衰量が分
かるという利点がある。
【0012】図13は先に述べたように、発明者らが太
陽光の大気透過後の分光分布を詳細に測定したものであ
り、図14は地上で白色光を約50m伝搬させた場合の
分光分布を示すグラフ図である。また、図15はこれら
の分光分布を測定した際の測定系の構成図である。ま
た、別に半導体レーザー光を大気中を伝搬させて、吸収
による減衰量を光パワーメータを使用して測定した結果
との比較から、図14における1目盛が50mに対して
約15dBの減衰であることが分かった。
【0013】以上は吸収、散乱といった信号に減衰を与
える要素について説明したが、その外に光空間通信に影
響を及ぼす要素として背景光雑音がある。これは本来の
信号光つまり半導体レーザー発振光以外の周辺からの外
来光が受光素子に入射し、光起電流の直流成分によるシ
ョット雑音が増加することにより、信号のS/N比を低
下させるものである。光空間通信装置は殆どが屋外設置
であるために、外来光はその殆どが太陽によるものであ
る。太陽放射光のスペクトル成分は図10、図11、図
12からも分かるように波長が長くなるに従って小さく
なるので、長波長側では短波長側に比べて背景光雑音が
小さくできる。この意味からも、波長1μm近辺以上の
赤外域が有利ということができる。
【0014】以上の検討により、半導体レーザーを発光
素子として用いた光空間通信装置では、使用波長つまり
半導体レーザーの発振波長は1μm近辺以上の赤外域
で、かつ吸収による影響の少ない波長帯で選択すること
がよいということになる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
発振波長が810nm〜840nmの間にある半導体レ
ーザーを用いた光空間通信装置では、図13の太陽光の
大気透過後の分光分布のグラフ図に示すように、この付
近に大気の吸収帯が存在するため、吸収による光の減衰
を受けて、受信信号レベルが低下する場合がある。
【0016】大気の吸収帯は、発明者らの測定によると
吸収スペクトル幅が通常0.1nm以下の狭いスペクト
ルが集合したものである。また、発振波長が810nm
〜840nmの間の高出力の半導体レーザーは一般に単
一縦モード発振しており、発振波長が0.01nm以下
と非常に狭い。ここで、半導体レーザーの発振波長は動
作温度により図16の半導体レーザーの発振波長の温度
特性を示すグラフ図に示すように階段状に変化し、通常
の使用状態では半導体レーザーの発振波長が大気の吸収
スペクトルと重なることは少ない。しかし、半導体レー
ザーの動作温度が変化して、図16の拡大図である図1
7中のAで示すように半導体レーザーの発振波長と大気
の吸収スペクトルとが重なる位置に来た場合に、大気の
吸収スペクトル幅に比べて半導体レーザーの発振波長の
方が狭いため、一時的に吸収による減衰が発生すること
が起こり得る。
【0017】従って、従来の光空間通信装置は、大気に
よる吸収を十分考慮して設計されたものではなく、特に
大気中の伝搬距離の長いものについては信頼性に問題の
あるものであったと云える。
【0018】もう1つの従来の光空間通信装置の問題点
として、半導体レーザーの出射光の人間の眼に対する安
全性がある。半導体レーザーは高輝度の点光源であり、
コヒーレンス性が高い。これは通信の用途には好都合で
あるが、人間の眼に入射した場合に、網膜上に極めて小
さなスポットとなって結像するため危険性が高い。
【0019】上記の大気の吸収による信号光の減衰の問
題を解決する手段として、大出力の半導体レーザーを使
用して減衰に対する許容量を増やし、吸収の影響を小さ
くすることは技術的には可能であるが、人間の眼に対す
る危険性を考慮するとむやみと大出力の半導体レーザー
を使用することはできない。人間の眼に対する影響に対
しては、半導体レーザー出射光の全放射パワーではな
く、単位断面積当たりのパワー(以下放射照度と云う)
で考える必要がある。全放射パワーが同じであれば出射
ビーム径を大きくする、つまりコリメートレンズ径を大
きくすると放射照度が小さくなるが、コストや容積、重
量等の面で実用上大きくするにも限界がある。
【0020】従来の光空間通信装置には出射ビーム径が
小さいため、放射照度が眼に危険なレベルとなり、取り
扱いに当たっては保護眼鏡を必要と場合もある。このよ
うな光空間通信装置は、試験的に特定の場所で特定の人
間が使用する限りは余り問題にならいが、実用的な装置
として広く一般的に普及するためには、常に安全に使用
できるものでなくてはならない。そのためには、光信号
の出力を眼に安全なレベルに抑え、大気による吸収等に
よる光の減衰の影響を受けず、長距離通信を可能にす
る、という3つの課題を同時に解決する必要がある。
【0021】本発明の目的は、光信号の出力を眼に安全
なレベルに抑え、大気による吸収スペクトルの影響を受
けずに、長距離通信を可能とする赤外光空間通信装置を
提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの第1発明に係る赤外光空間通信装置は、発光素子に
半導体レーザーを用い、波長950nm〜1400nm
の赤外波長域の光信号を大気中を伝搬させて通信を行う
赤外光空間通信装置であって、前記赤外光空間通信装置
の全使用温度環境下で、前記赤外光空間通信装置の伝送
距離が100m以上200m未満の場合は967nm以
上1100nm未満の波長範囲内又は1165nm以上
1315nm未満の波長範囲内の何れかの発振波長L
(nm)を持つ前記半導体レーザーを使用し、前記伝送
距離が200m以上の場合は986nm以上1090n
m未満の波長範囲内又は1225nm以上1295nm
未満の波長範囲内の何れかの発振波長L(nm)を持つ
前記半導体レーザーを使用し、更に送信部出射口から受
信部入射口に至る伝送路内の如何なる場所においても、
前記半導体レーザーの発振波長L(nm)が950nm
〜1050nmの波長範囲内である場合は、放射照度が
6.47・10(L-700)/500 (W/m2 )以下とし、1
050nm〜1400nmの波長範囲内である場合は3
2.3(W/m2 )以下とするように前記半導体レーザ
ーの出力を制御することを特徴とする。
【0023】また第2発明に係る赤外光空間通信装置
は、発光素子に半導体レーザーを用い、波長950nm
〜1400nmの赤外波長域の光信号を大気中を伝搬さ
せて通信を行う赤外光空間通信装置であって、前記赤外
光空間通信装置の全使用温度環境下で、前記赤外光空間
通信装置の伝送距離が100m以上200m未満の場合
は967nm以上1100nm未満の波長範囲内又は1
165nm以上1315nm未満の波長範囲内の何れか
の発振波長L(nm)を持つ前記半導体レーザーを使用
し、前記伝送距離が200m以上の場合は986nm以
上1090nm未満の波長範囲内又は1225nm以上
1295nm未満の波長範囲内の何れかの発振波長L
(nm)を持つ前記半導体レーザーを使用し、更に送信
部出射口から受信部入射口に至る伝送路内の如何なる場
所においても、前記半導体レーザーの発振波長L(n
m)が950nm〜1050nmの波長範囲内である場
合は、放射照度が11.5・10(L-700)/500 (W/m
2 )以下とし、1050nm〜1400nmの波長範囲
内である場合は57.5(W/m2 )以下とするように
前記半導体レーザーの出力を制御することを特徴とす
る。
【0024】
【作用】上述の構成を有する第1発明に係る赤外光空間
通信装置は、伝送距離が100m以上200m未満の場
合は967nm以上1110nm未満の波長範囲内又は
1165nm以上1315nm未満の波長範囲内の発振
波長L(nm)を持つ半導体レーザーを使用し、伝送距
離が200m以上の場合は986nm以上1090nm
未満の波長範囲内又は1225nm以上1295nm未
満の波長範囲内の発振波長L(nm)を持つ半導体レー
ザーを使用し、更に、送信部出射口から受信部入射口に
至る伝送路内の如何なる場所においても放射照度は半導
体レーザーの発振波長L(nm)が950nm〜105
0nmの波長範囲内である場合は6.47・10
(L-700)/500 (W/m2 )以下に抑え、1050nm〜
1400nmの波長範囲である場合は32.3(W/m
2 )以下に抑えるように半導体レーザーの出力を制御す
る。
【0025】また第2発明に係る赤外光空間通信装置
は、伝送距離が100m以上200m未満の場合は96
7nm以上1110nm未満の波長範囲内又は1165
nm以上1315nm未満の波長範囲内の発振波長L
(nm)を持つ半導体レーザーを使用し、伝送距離が2
00m以上の場合は986nm以上1090nm未満の
波長範囲内又は1225nm以上1295nm未満の波
長範囲内の発振波長L(nm)を持つ半導体レーザーを
使用し、更に、送信部出射口から受信部入射口に至る伝
送路内の如何なる場所においても放射照度は半導体レー
ザーの発振波長L(nm)が950nm〜1050nm
の波長範囲内である場合は11.5・10(L-700)/500
(W/m2 )以下に抑え、1050nm〜1400nm
の波長範囲である場合は57.5(W/m2 )以下に抑
えるように半導体レーザーの出力を制御する。
【0026】
【実施例】本発明を図1〜図3に図示の実施例に基づい
て詳細に説明する。図1は第1の実施例の構成図であ
り、送信機11及び受信機12が対面した光通信装置で
ある。人力信号は増幅器13を介して、パッケージ14
内に設けられ単一縦モード又はそれに近似されるモード
で発振する半導体レーザー15に接続されている。ま
た、パッケージ14内には半導体レーザー15の出力を
検出する出力モニタ用フォトダイオード16が設けら
れ、出力モニタ用フォトダイオード16の出力は半導体
レーザー15を制御する出力制御回路17に接続されて
いる。更に、パッケージ14には冷却素子18及び温度
センサ19が設けられ、温度センサ19の出力は冷却素
子18を制御する温度制御回路20に接続されている。
そして、半導体レーザー15による光ビームはコリメー
トレンズ21を介して受信機12への送信を行うように
なっている。
【0027】また、受信機12内の送信機11からの光
路上には、集光光学系22、バンドパスフィルタ23、
受光素子24が順次に配列され、受光素子24には高圧
のバイアス電圧を供給する電源25が接続されている。
更に、受光素子24からは増幅器26を介して出力信号
が出力されるようになっている。
【0028】送信に際しては、入力信号は増幅器13に
より増幅された後にパッケージ14に入力され、半導体
レーザー15はこの入力信号を光信号に変換する。半導
体レーザー15の発振光はコリメートレンズ21により
平行ビームL2となって空間に送出される。このとき、出
力制御回路17は出力モニタ用フォトダイオード16か
らの信号を予め設定した基準値と比較し、半導体レーザ
ー15の出力を一定に保つように、半導体レーザー15
の順方向直流電流を制御する所謂APC(AutoPower Con
trol)動作を行う。また、温度センサ19はパッケージ
14の温度を検出し、温度制御回路20からの出力に従
ってパッケージ14を冷却する。
【0029】また、APCで制御される半導体レーザー
15の出力パワーの設定は、通信上の要求からは高出力
なほど良好であるが、従来例の問題で述べたように、人
間の眼に対する安全性を考慮して決定しなければならな
い。半導体レーザーを含むレーザの安全基準に関して
は、安全性の指標としてJIS−C6802等により、
人間の眼等に対する露光と角膜における最大許容露光量
(MPE)が表1のように定められている。
【0030】
【表1】
【0031】本実施例では、送信機11の出射口、即ち
コリメートレンズ21の出口において放射照度がMPE
を越えないように出力制御回路17から半導体レーザー
15の出力を設定し、送信機11から受信機12までの
間の光路中のどの場所においても、平行ビームL2を裸眼
で直視しても安全にしている。通常では、ビームは多少
の拡がり角を有するため、送信機11の出射口が条件的
に最も放射照度が高くなる。
【0032】なお、表1における露光時間tの決定方法
は「実際に起こり得る時間」とされているだけであり、
明確な規定はない。本発明の赤外光空間通信装置は意図
してコリメートレンズ21から送信機11内を覗き込む
ような作業を想定したものではないため、実際に起こり
得る時間は通常は数秒程度である。ただし、作業対象者
を特定の作業者から不特定の第三者まで拡げた場合に、
「実際に起こり得る時間」を予想することが難しくなる
ので、時間を多めに考えておく必要がある。そこで、安
全係数を10倍程度として露光時間を60秒とすれば十
分に安全性を確保できると考えられる。
【0033】波長L(nm)が1000nm〜1400
nm付近の赤外域での露光時間60秒に対するMPEを
表1から求めると、波長L(nm)が950nm〜10
50nmの場合は式(1) 、波長L(nm)が1050n
m〜1400nmの場合は式(2) のようになる。なお、
表1では放射エネルギで表現しているが、この場合は連
続発振光なので放射照度H(W/m2 )で表現すること
ができる。 H=6.47・C4 [ただし、C4 =10
(L-700/500) ](W/m2 )…(1) H=32.3(W/m2 )…(2)
【0034】例えば、波長L(nm)が1000nm近
辺の半導体レーザー15を使用することを考えると、M
PEは式(1) から25.7(W/m2 )が得られる。半
導体レーザー15からのビームは中心部が強度の強いガ
ウス型強度分布をしており、コリメートレンズ21の径
が仮に100mmで、レンズのF値が1.8程度とする
と、平行ビームL2の中心部の最大照度を25.7(W/
2 )以下に抑えるためには、半導体レーザー15の出
力パワーは37(mW)以下にする必要がある。当然、
コリメートレンズ21の径がこれよりも小さい場合は更
に出力を抑える必要がある。
【0035】ところで、上述した式(1) 、(2) において
は、作業者を不特定の第三者まで拡げた場合について考
えた。しかし、空間に光ビームを伝搬させて通信を行う
と云う装置の性格から考えて、不特定の第三者が光ビー
ムを覗いて通信を遮断する可能性のある場所での接地は
実用性から見て通常では考えられない。また、雨や霧等
による散乱や、ミー散乱による減衰を考えると、出力パ
ワーを多くしたほうが通信の信頼性を高くする点で有利
である。
【0036】このような理由から「実際に起こり得る時
間」を数秒程度とすることにより、実用的な範囲内で安
全性を確保し、かつ出力を大きくして通信の信頼性を高
くすることができる。露光時間tとしては、前述した数
秒を多めに考えて6秒として、表1から放射照度Hを計
算すると、次の式(3) 、式(4) のようになる。 H=11.5・C4 [ただし、C4 =10
(L-700/500) ](W/m2 )…(3) H=57.5(W/m2 )…(4)
【0037】例えば、波長L(nm)が1000nm近
辺の半導体レーザー15を使用することを考えると、M
PEは式(1) から45.7(W/m2 )が得られる。コ
リメートレンズ21の径が100mmで、レンズのF値
が1.8程度とすると、平行ビームL2の中心部の最大照
度を45.7(W/m2 )以下に抑えるためには、半導
体レーザー15の出力パワーは65.8(mW)以下に
する必要がある。
【0038】また、特に不特定の第三者に対する対策を
必要とするのであれば、例えば図1において、半導体レ
ーザー15とコリメートレンズ21の間に、必要な場合
のみ光減衰フィルタを挿入できるような機構や、或いは
出力制御回路17の設定を切り換えて、半導体レーザー
15の出力を必要な時だけ小さくする機能を付する等の
手段を設けてもよい。
【0039】図1において、冷却素子18は半導体レー
ザー15の発振波長の変動を或る程度抑えることと、半
導体レーザー15の動作温度の上昇を防止して寿命を長
くする目的のものであり、厳密に半導体レーザー15の
温度管理はしていない。使用環境温度が−10〜+60
℃程度であれば、10nm程度の発振波長の変化は起こ
り得るので、半導体レーザー15は通常室温での値で規
定される標準的な発振波長だけでなく、使用環境温度内
で所要の波長条件を満たすようなものを使用しなければ
ならない。
【0040】半導体レーザー15の出力が安全性のため
に制限されるという条件下で長距離の伝送を行うために
は、吸収スペクトルの場所と大きさ、或いは散乱等の大
気中の光の伝搬特性を正確に把握して、長距離伝送に必
要な伝送特性が得られるような波長条件を求める必要が
ある。
【0041】大気の吸収による光の減衰量の許容値は、
通信のシステムや信号の形態等に依存し、一概に決める
ことはできないが、通常はコスト等の制限から余り大き
な余裕を持ったシステム設計は行えないので、3dBか
ら6dB(強度1/2〜1/4)程度を減衰の許容値と
することが妥当である。
【0042】実際に、一般の光受信機は最小受信レベル
が−30dBm〜−40dBm程度で設計されており、
それに対して先の式(1) 、(2) より安全性を考慮して出
力パワーを37mW(約16dBm)程度に抑えた場合
に、途中の損失を考えるとビームの拡がり、偏心等によ
る受信効率が20dB〜23dB程度、雨、霧等散乱に
よる損失が視界ぎりぎりの場合の13dBに3dBの余
裕を持たせて最大16dB程度、シンチレーション変動
によるレベル低下が3dB〜6dBとなる。これから、
受信点での光パワーを計算すると23dBm〜29dB
m程度となり、それ以外の吸収による減衰を含めた損失
の許容量は、7dB〜10dB程度というのが妥当であ
るということが分かる。ここでは、吸収による損失のみ
の許容量として、大きめに取って減衰を6dBを目安と
して考えることにする。
【0043】先の式(3) 、(4) より安全性を考慮して出
力パワーを65mW(約18dBm)程度に押さえた場
合に、途中の損失を考えると最大16dB程度、レベル
低下が3dB〜6dBとなる。これから、受信点での光
パワーを計算すると−21dBm〜−27dBm程度と
なり、損失の許容量は9dB〜13dB程度というのが
妥当である。
【0044】先に述べたように、吸収による減衰の大き
さは図14のスペクトルの大きさで推定することがで
き、1目盛が約15dB/50mに相当する。許容でき
る減衰量を6dBとして、光が伝搬して減衰が6dB程
度に達する距離は、図14の1目盛に対して20m、図
14の0.5目盛に対して40m、図14の0.2目盛
に対して100m、図14の0.1目盛に対して200
mとなる。ここで、0.1目盛程度の大きさの吸収スペ
クトルとなると、図14上では単なるギザギザ状とな
り、ノイズと区別し難くなるが、図13を合わせて見比
べると図13上では0.5目盛以上の明確なスペクトル
となっているので識別できる。因みに、図14上の0.
2目盛に相当するスペクトルは図13上では1〜1.5
目盛に、図14上の0.5目盛は図13上で3目盛前
後、図14上の1目盛は図13上の4〜5目盛に相当し
ている。ここで、吸収スペクトルの大きさといっている
のは、吸収のない位置のレベルを基準として、そのレベ
ルからの落ち込みの大きさである。
【0045】このようにして図13も参考にして、図1
4から伝送距離に応じた使用可能な波長範囲を求める
と、伝送距離が100m以上では967nm以上111
0nm未満、1165nm以上1315nm未満、20
0m以上では986nm以上1090nm未満、122
5nm以上1295nm未満となる。
【0046】本発明に係る赤外光空間通信装置は長距離
通信をターゲットしているので、伝送距離100m以上
についてのみ求めたが、100m未満では全波長が使え
るというわけではない。ここまで、「波長1μm近辺以
上の赤外域」という表現をしてきたが、赤外域と近赤外
域の間に明確な境界があるわけではなく、それよりも吸
収帯で区切って、それに狭まれた吸収のない波長域をひ
とまとめに取り扱うほうが妥当と考えられるので、ここ
では950nmを中心とした吸収帯より上の波長を対象
としている。また、波長1400nm以上では、光が角
膜等で吸収されて網膜に達しないため眼に安全な波長域
となるので、本発明の対象外となる。なお、本明細書で
云う伝送距離は、使用者が実際にどの距離で使うかは装
置製作時点では予測できないので、仕様や規格等で示さ
れる光空間通信装置自体の設計上の伝送距離とする。
【0047】大気の吸収スペクトルのうち多くのものは
水蒸気によるものであり、図14に示す吸収スペクトル
の大きさは気温や湿度により異なる。図14の測定は気
温24℃、湿度42%で比較的大気の水蒸気量の少ない
条件下である。従って、先の伝送距離別の波長帯はその
分を考慮して1dB〜2dBの余裕を設けてある。
【0048】このようにして伝送距離に応じて使用波長
範囲を選択することにより、途中の伝送路での大気の吸
収による影響を少なくすることができ、またこれらの波
長域は散乱による減衰や、背景光による雑音も小さいた
め、伝送路の減衰が少なく外乱雑音も少ないため、安全
性の要求により半導体レーザーの出力が制限されても、
信頼性の高い長距離での光空間通信が可能となる。
【0049】受光素子24には高速応答ができ、かつ増
倍作用のあるInGaAsアバランシェフォトダイオー
ド(以下APDと云う)が使用している。光空間通信装
置の用途により受光素子にはInGaAsのPINフォ
トダイオードを使用することも可能である。APD、P
INフォトダイオード何れの場合でも950nm〜14
00nmの波長域では十分な感度(量子効率)を有して
いる。InGaAsの代りにGeのAPD又はPINフ
ォトダイオードを使用することも可能である。
【0050】バンドパスフィルタ23は信号光の波長以
外の、背景光等の波長成分を除去するためのものであ
る。前述のように光空間通信装置は殆どが屋外に設置し
て使用されるため、昼間は信号光以外の周囲からの光が
受光素子24に入射する。これを一般に背景光と呼んで
いるが、この背景光が受光素子24に入射すると光起電
流の直流成分によるショット雑音が増加し、信号のS/
N比が低下する。そのために信号光の波長成分だけを通
過させ、不要な背景光の波長成分を除去する目的で、バ
ントパスフィルタ23を受光素子24の前面に設けてい
る。このバンドパスフィルタ23の透過域の波長は、発
光源である半導体レーザー15の発振波長に合わせる必
要があるから、先に述べた伝送距離に応じた波長範囲内
になければならない。送信機11及び受信機12に用い
ているコリメートレンズ21及び集光光学系22に関し
ては、当然のことながら前述の波長帯において、必要な
光学性能が得られるようにコーティング、収差等の設計
が成されたものでなくてはならない。
【0051】図2は第2の実施例の構成図であり、2台
の送受信機31、32が対向している。送受信機31内
には半導体レーザー33、APD34が設けられ、それ
ぞれ偏光ビームスプリッタ35を介して送受信するよう
になっている。また、送受信機32内にも同様に、半導
体レーザー36、APD37が設けられ、偏光ビームス
プリッタ38を介して送受信を行う。このとき、半導体
レーザー33、36の発振光の偏光特性を利用して、半
導体レーザー33からの光束がAPD37に入射し、半
導体レーザー36からの光束がAPD34に入射するよ
うに構成され、双方向通信が可能となっている。これら
の2台の送受信機31、32は互いに偏波面が90°ず
つ異なる偏光により送信光と受信光を分離して、大気中
で双方向通信を行う光空間通信装置であって、90°ず
つ偏波面の異なる前記偏光を互いに分離するための偏光
ビームスプリッタ35、38を備えている。
【0052】この場合にも、半導体レーザー33、36
の発振波長を第1の実施例と同様の伝送距離に応じた波
長域とし、偏光ビームスプリッタ35、38もP偏光と
S偏光を最も効率良く分離できる波長域が半導体レーザ
ー33、36の発振波長と一致するように設計されたも
のを使用することにより、双方向通信での信号の伝送効
率を高くすることができる。なお、このような効率良く
分離できる波長域は、先に述べた伝送距離に応じた波長
範囲内になければならない。
【0053】ここで、図3は偏光ビームスプリッタ3
5、38の代表的な偏光特性のグラフ図であり、図3中
でP偏光とS偏光を最も効率良く分離できる波長域は、
相対波長gが1.00以上で1.05以下の波長域であ
る。つまり、P偏光の透過率が95%以上でS偏光の透
過率が5%以下の波長域である。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る赤外光
空間通信装置は、半導体レーザーの出力を眼に危険のな
いレベルに制御し、かつ発振波長を大気による吸収スペ
クトルを避けた波長に設定して減衰の影響から逃れるこ
とにより、長距離空間通信時の信頼性の向上と、人体に
対する安全性の確保を同時に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成図である。
【図2】第2の実施例の構成図である。
【図3】偏光ビームスプリッタの偏光特性のグラフ図で
ある。
【図4】従来例の構成図である。
【図5】ミー散乱の散乱特性のグラフ図である。
【図6】大気中の分子による吸収スペクトルのグラフ図
である。
【図7】炭酸ガスによる吸収スペクトルのグラフ図であ
る。
【図8】水蒸気による吸収スペクトルのグラフ図であ
る。
【図9】大気の透過率のグラフ図である。
【図10】太陽放射光のスペクトル分布のグラフ図であ
る。
【図11】太陽放射光のスペクトル分布のグラフ図であ
る。
【図12】太陽放射光のスペクトル分布のグラフ図であ
る。
【図13】太陽放射光の吸収スペクトルのグラフ図であ
る。
【図14】地上で白色光を50m伝搬させた場合の吸収
スペクトルのグラフ図である。
【図15】吸収スペクトルを測定した際の測定系の構成
図である。
【図16】半導体レーザーの発振波長の温度特性図であ
る。
【図17】半導体レーザーの発振波長の温度特性図であ
る。
【符号の説明】
11 送信機 12 受信機 13、26 増幅器 14 パッケージ 15 半導体レーザー 16 出力モニタ用フォトダイオード 17 出力制御回路 18 冷却素子 19 温度センサ 20 温度制御回路 21 コリメートレンズ 22 集光光学系 23 バンドパスフィルタ 24 受光素子 25 電源

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子に半導体レーザーを用い、波長
    950nm〜1400nmの赤外波長域の光信号を大気
    中を伝搬させて通信を行う赤外光空間通信装置であっ
    て、前記赤外光空間通信装置の全使用温度環境下で、前
    記赤外光空間通信装置の伝送距離が100m以上200
    m未満の場合は967nm以上1100nm未満の波長
    範囲内又は1165nm以上1315nm未満の波長範
    囲内の何れかの発振波長L(nm)を持つ前記半導体レ
    ーザーを使用し、前記伝送距離が200m以上の場合は
    986nm以上1090nm未満の波長範囲内又は12
    25nm以上1295nm未満の波長範囲内の何れかの
    発振波長L(nm)を持つ前記半導体レーザーを使用
    し、更に送信部出射口から受信部入射口に至る伝送路内
    の如何なる場所においても、前記半導体レーザーの発振
    波長L(nm)が950nm〜1050nmの波長範囲
    内である場合は、放射照度が6.47・10
    (L-700)/500 (W/m2 )以下とし、1050nm〜1
    400nmの波長範囲内である場合は32.3(W/m
    2 )以下とするように前記半導体レーザーの出力を制御
    することを特徴とする赤外光空間通信装置。
  2. 【請求項2】 前記受信部において受光素子前面に、波
    長の透過域が、前記伝送距離が100m以上200m未
    満の場合は967nm以上1110nm未満の波長範囲
    内又は1165nm以上1315nm未満の波長範囲内
    の光学的バンドパスフィルタを設け、前記伝送距離が2
    00m以上の場合は986nm以上1090nm未満の
    波長範囲内又は1225nm以上1295nm未満の波
    長範囲内の光学的バンドパスフィルタを設けた請求項1
    に記載の赤外光空間通信装置。
  3. 【請求項3】 互いに偏波面が90°ずつ異なる偏光に
    より送信光と受信光を分離して、大気中で双方向通信を
    行う赤外光空間通信装置であって、90°ずつ偏波面の
    異なる前記偏光を互いに分離するための偏光ビームスプ
    リッタを備え、該偏光ビームスプリッタは効率良く分離
    できる波長が前記伝送距離が100m以上200m未満
    の場合は967nm以上1110nm未満の波長範囲内
    又は1165nm以上1315nm未満の波長範囲内に
    あるものを使用し、前記伝送距離が200m以上の場合
    は986nm以上1090nm未満の波長範囲内又は1
    225nm以上1295nm未満の波長範囲内にあるも
    のを使用した請求項1に記載の赤外光空間通信装置。
  4. 【請求項4】 発光素子に半導体レーザーを用い、波長
    950nm〜1400nmの赤外波長域の光信号を大気
    中を伝搬させて通信を行う赤外光空間通信装置であっ
    て、前記赤外光空間通信装置の全使用温度環境下で、前
    記赤外光空間通信装置の伝送距離が100m以上200
    m未満の場合は967nm以上1100nm未満の波長
    範囲内又は1165nm以上1315nm未満の波長範
    囲内の何れかの発振波長L(nm)を持つ前記半導体レ
    ーザーを使用し、前記伝送距離が200m以上の場合は
    986nm以上1090nm未満の波長範囲内又は12
    25nm以上1295nm未満の波長範囲内の何れかの
    発振波長L(nm)を持つ前記半導体レーザーを使用
    し、更に送信部出射口から受信部入射口に至る伝送路内
    の如何なる場所においても、前記半導体レーザーの発振
    波長L(nm)が950nm〜1050nmの波長範囲
    内である場合は、放射照度が11.5・10
    (L-700)/500 (W/m2 )以下とし、1050nm〜1
    400nmの波長範囲内である場合は57.5(W/m
    2 )以下とするように前記半導体レーザーの出力を制御
    することを特徴とする赤外光空間通信装置。
  5. 【請求項5】 前記受信部において受光素子前面に、波
    長の透過域が、前記伝送距離が100m以上200m未
    満の場合は967nm以上1110nm未満の波長範囲
    内又は1165nm以上1315nm未満の波長範囲内
    の光学的バンドパスフィルタを設け、前記伝送距離が2
    00m以上の場合は986nm以上1090nm未満の
    波長範囲内又は1225nm以上1295nm未満の波
    長範囲内の光学的バンドパスフィルタを設けた請求項4
    に記載の赤外光空間通信装置。
  6. 【請求項6】 互いに偏波面が90°ずつ異なる偏光に
    より送信光と受信光を分離して、大気中で双方向通信を
    行う赤外光空間通信装置であって、90°ずつ偏波面の
    異なる前記偏光を互いに分離するための偏光ビームスプ
    リッタを備え、該偏光ビームスプリッタは効率良く分離
    できる波長が前記伝送距離が100m以上200m未満
    の場合は967nm以上1110nm未満の波長範囲内
    又は1165nm以上1315nm未満の波長範囲内に
    あるものを使用し、前記伝送距離が200m以上の場合
    は986nm以上1090nm未満の波長範囲内又は1
    225nm以上1295nm未満の波長範囲内にあるも
    のを使用した請求項4に記載の赤外光空間通信装置。
JP5341259A 1992-12-30 1993-12-10 赤外光空間通信装置 Pending JPH06252858A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5341259A JPH06252858A (ja) 1992-12-30 1993-12-10 赤外光空間通信装置
US08/614,263 US5680241A (en) 1992-12-30 1996-03-12 Optical space communication

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35983892 1992-12-30
JP4-359838 1992-12-30
JP5341259A JPH06252858A (ja) 1992-12-30 1993-12-10 赤外光空間通信装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6771678B1 (en) 2000-06-13 2004-08-03 International Business Machines Corporation Laser system and method of operation having improved signal continuity and safety
CN114089488A (zh) * 2021-10-22 2022-02-25 中航光电科技股份有限公司 一种自由空间传输的光组件、光通信模块及光通信系统

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