JPH07221643A - アナログ・ディジタル変換器及びこれを用いた携帯用通信端末装置 - Google Patents

アナログ・ディジタル変換器及びこれを用いた携帯用通信端末装置

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JPH07221643A
JPH07221643A JP3546194A JP3546194A JPH07221643A JP H07221643 A JPH07221643 A JP H07221643A JP 3546194 A JP3546194 A JP 3546194A JP 3546194 A JP3546194 A JP 3546194A JP H07221643 A JPH07221643 A JP H07221643A
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digital
voltage
signal
analog
circuit
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JP3546194A
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English (en)
Inventor
Hiroko Tanba
裕子 丹場
Kazuo Yamakido
一夫 山木戸
Katsuhiro Furukawa
且洋 古川
Takao Okazaki
孝男 岡崎
Hayato Ishihara
走人 石原
Norimitsu Nishikawa
法光 西川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アナログ・ディジタル変換器のオフセット調
整及び利得調整を高精度にしかも同時に行う。 【構成】 並列型アナログ・ディジタル変換回路に入力
するアナログ信号の最大電圧値と最大電圧値を用いてア
ナログ・ディジタル変換回路の参照電圧範囲とすること
により、入力するアナログ信号のダイナミックレンジと
並列型アナログ・ディジタル変換回路のダイナミックレ
ンジが一致され、その一致により並列型アナログ・ディ
ジタル変換回路のオフセット調整及び利得調整が同時に
実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アナログ信号に対応し
たディジタル信号を出力するアナログ・ディジタル変換
器(以下、A/D変換器とも記す)に関し、詳しくはオ
フセット調整及び利得調整を高精度且つ高安定に調整す
るA/D変換器に係り、例えば携帯用通信端末装置に適
用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、回路構成素子の特性ばらつき等
によって回路の出力に不所望なオフセットが存在する場
合がある。例えば、回路の出力波形の基準レベルが期待
する基準レベルと異なるようなオフセットが存在する。
従来公知のこのようなオフセットの調整には、通常次の
2通りの方法が挙げられる。その第1の方法は、電子回
路から出力される交流信号の正負極性成分を比較的長時
間に渡って積分し、得られた極低周波成分、すなわち近
似的な直流成分を、該電子回路の適当なノードに逐次負
帰還させる方法である。この第1の方法は、例えば音声
信号のように、対象とする信号に本来直流成分が含まれ
ず、かつ、途中で電子回路の動作を止めることができな
い用途の場合に多く用いられる。これについては、例え
ば、本発明者らが「シングルチップ シーモス フィル
タ/コーデック(A Single−Chip CMO
S Filter/Codec)」と題して発表した文
献、アイ・イー・イー・イー、ジャーナル・オブ・ソリ
ッドステ−ト−サーキッツ、エスシー16、302頁〜
307頁(1981年8月)(IEEE JOURNA
L OF SOLID−STATE CIRCUIT
S,SC−16,PP302〜307(AUG.198
1)の中で述べられている。
【0003】一方、第2の方法は、電子回路への交流入
力信号の印加に先立って適当な時間だけ基準となる直流
信号を入力し、該電子回路の出力直流信号を検出した
後、その出力値を所望の値に補償又は調整する直流信号
を該電子回路の適当なノードに固定的に負帰還させる方
法である。この第2の方法は、該電子回路からの出力に
含まれる直流成分自体も重要な信号として取り扱われる
場合に多く用いられる。この第2の方法例としては、米
国特許第5061900号(1991年10月29日)
等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のオフセット調整回路は、従来、単一の出力信号に対し
てのみ行われており、入力信号と出力信号との利得誤差
が生じる場合、若しくはA/D変換器のダイナミックレ
ンジに誤差を生じる場合には、その調整手段が必要であ
った。
【0005】本発明の目的は、高精度のオフセット調整
及び利得調整を同時に実行可能とするA/D変換器を提
供することにある。また、本発明の別の目的は、オフセ
ット調整及び利得調整を同時に実行可能なA/D変換器
を搭載して成る携帯用通信端末装置をも提供することに
ある。
【0006】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるで
あろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0008】(1)すなわち、第1の電圧と第2の電圧
を抵抗分圧する抵抗分圧回路によって作られる複数の電
圧を参照信号としてアナログ信号をディジタル信号に変
換するアナログ・ディジタル変換回路と、記憶手段に保
持された第1のディジタル制御データに基づいて上記第
1の電圧を形成する第1のディジタル・アナログ変換回
路と、記憶手段に保持された第2のディジタル制御デー
タに基づいて上記第2の電圧を形成する第2のディジタ
ル・アナログ変換回路と、アナログ信号の最大値電圧に
対するディジタル信号の期待値を採り得るための第1の
電圧を形成するように第1のディジタル制御データを設
定し、且つアナログ信号の最小値電圧に対するディジタ
ル信号の期待値を採り得るための第2の電圧を形成する
ように第2のディジタル制御データを設定する演算回路
とを備えてアナログ・ディジタル変換器を構成する。
【0009】(2)また、上記手段(1)において、演
算回路は、上記アナログ・ディジタル変換回路から出力
されるディジタル信号がアナログ信号の最大値電圧に対
するディジタル信号の期待値であるか否か又はアナログ
信号の最小値電圧に対するディジタル信号の期待値であ
るか否かを判断する判別回路と、当該ディジタル信号が
アナログ信号の最大値電圧に対する期待値であるときは
第1のディジタル・アナログ変換回路の出力電圧を上昇
させる方向に上記第1のディジタル制御データを変更
し、当該ディジタル信号がアナログ信号の最大値電圧に
対する期待値でないときは第1のディジタル・アナログ
変換回路の出力電圧を降下させる方向に上記第1のディ
ジタル制御データを変更し、当該ディジタル信号がアナ
ログ信号の最小値電圧に対する期待値であるときは第2
のディジタル・アナログ変換回路の出力電圧を降下させ
る方向に上記第2のディジタル制御データを変更し、当
該ディジタル信号が期待値でないときは第2のディジタ
ル・アナログ変換回路の出力電圧を上昇させる方向に上
記第2のディジタル制御データを変更する加減算回路と
から構成することができる。
【0010】(3)また、上記手段(2)において、入
力が上記判別回路の出力に接続され、出力が上記加減算
回路の入力に接続される平均化回路を備えてアナログ・
ディジタル変換器を構成することができる。
【0011】(4)また、第1の電圧と第2の電圧を初
期設定する動作モードに着目した場合、第1の電圧と第
2の電圧を抵抗分圧する抵抗分圧回路によって作られる
複数の電圧を参照信号としてアナログ信号をディジタル
信号に変換するアナログ・ディジタル変換回路と、前記
第1の電圧と第2の電圧を調整する初期設定動作モード
と、初期設定動作モード後にアナログ・ディジタル変換
を行う通常動作モードとを選択する制御回路と、第1の
ディジタル制御データに基づいて上記第1の電圧を形成
する第1のディジタル・アナログ変換回路と、第2のデ
ィジタル制御データに基づいて上記第2の電圧を形成す
る第2のディジタル・アナログ変換回路と、上記第1の
電圧がアナログ信号の最大値電圧に対するディジタル信
号の期待値を生成するための第1のディジタル制御デー
タが設定される第1の記憶手段と、上記第2の電圧がア
ナログ信号の最小値電圧に対するディジタル信号の期待
値を生成するための第2のディジタル制御データが設定
される第2の記憶手段とを備えてアナログ・ディジタル
変換器を構成することができる。
【0012】(5)さらに、上記手段のアナログ・ディ
ジタル変換回路としては、アナログ信号を上記抵抗分圧
回路で形成された複数の電圧の夫々を参照信号として並
列比較するコンパレータを備えた並列比較型のアナログ
・ディジタル変換器を採用することができる。
【0013】(6)また、上記手段(5)において、演
算回路は、上記参照信号のうち最大の信号が参照信号と
なっている第1のコンパレータの出力を当該ディジタル
信号がアナログ信号の最大値電圧に対する期待値となる
かを判断するための信号として選択する状態と、上記参
照信号のうち最小の信号が参照信号となっている第2の
コンパレータの出力を当該ディジタル信号がアナログ信
号の最小値電圧に対する期待値となるかを判断するため
の信号として選択する状態とを切り替え可能なスイッチ
と、当該ディジタル信号がアナログ信号の最大値電圧に
対する期待値であるときは第1のディジタル・アナログ
変換回路の出力電圧を上昇させる方向に上記第1のディ
ジタル制御データを変更し、当該ディジタル信号がアナ
ログ信号の最大値電圧に対する期待値でないときは第1
のディジタル・アナログ変換回路の出力電圧を降下させ
る方向に上記第1のディジタル制御データを変更し、当
該ディジタル信号がアナログ信号の最小値電圧に対する
期待値であるときは第2のディジタル・アナログ変換回
路の出力電圧を降下させる方向に上記第2のディジタル
制御データを変更し、当該ディジタル信号が期待値でな
いときは第2のディジタル・アナログ変換回路の出力電
圧を上昇させる方向に上記第2のディジタル制御データ
を変更する加減算回路とから構成することができる。
【0014】(7)一方、上記アナログ・ディジタル変
換器と、このアナログ・ディジタル変換器の出力が入力
に接続される位相復調器とを含んで携帯通信端末装置を
構成する。
【0015】
【作用】上記した手段(1)によれば、入力アナログ信
号のダイナミックレンジとA/D変換器のダイナミック
レンジを一致させる。換言すれば、入力アナログ信号の
レベルが最大値とされるときA/D変換されたディジタ
ル信号の全ビットは第1の論理値とされ、入力アナログ
信号のレベルが最小値とされるときA/D変換されたデ
ィジタル信号の全ビットが第2の論理値とされる。ま
た、上記した手段(2)によれば、判別回路は上記アナ
ログ・ディジタル変換回路から出力されるディジタル信
号がアナログ信号の最大値電圧に対するディジタル信号
の期待値であるか否か又はアナログ信号の最小値電圧に
対するディジタル信号の期待値であるか否かを分けて判
別し、加減算回路は夫々の判別結果に対して、夫々のデ
ィジタル信号を期待値に近づくようにフィードバック制
御して対応するディジタル制御データを変更する。この
ことは、A/D変換器のダイナミックレンジを入力アナ
ログ信号のダイナミックレンジに一致させるための演算
系統を単一化し、回路規模を小さくする。また、上記し
た手段(3)によれば、平均化回路は演算回路から出力
される判別結果を平均化する。このことは、ノイズ等に
よる該判別結果を無視し得るように作用し、よって、ア
ナログ信号のダイナミックレンジとA/D変換器のダイ
ナミックレンジとの一致精度を高くする。また、上記し
た手段(4)によれば、通常動作モード前に初期設定動
作モードにおいて、A/D変換器のダイナミックレンジ
を入力アナログ信号のダイナミックレンジに一致させる
第1の電圧と第2の電圧の出力値を決定する。このこと
は、通常動作モード時において、決定された第1の電圧
と第2の電圧を常時用いて、入力アナログ信号を高精度
なディジタル信号に変換できる。また、上記した手段
(5)によれば、用いるコンパレータの数が入力アナロ
グ信号の量子化を決定する。このことは、用いるコンパ
レータの数を増すことにより、より高精度のディジタル
信号を出力できる。また、上記した手段(6)によれ
ば、上記選択は、上記判別回路を不要とする。このこと
は、演算速度を速め演算回路内の物理構成を簡略化する
ことができる。また、上記した手段(7)によれば、位
相復調器の前段に配置される上記A/D変換器は、その
ダイナミックレンジが入力アナログ信号のダイナミック
レンジと一致するので、上記ダイナミックレンジの不一
致に起因するような復調誤差の発生を防止する。
【0016】
【実施例】図1には、本発明に係るA/D変換器の一実
施例ブロック図が示される。A/D変換器1は、第1の
電圧V1と第2の電圧V2を抵抗分圧する抵抗分圧回路
によって作られる複数の電圧を参照信号としてアナログ
信号Ain,アナログ信号Ainの最大値電圧を示す直
流信号Amax,アナログ信号Ainの最小値電圧を示
す直流信号Aminをディジタル信号Doutに変換す
るアナログ・ディジタル変換回路Mと、第1のディジタ
ル制御データDD1を保持する記憶手段であるレジスタ
R1と、基準電圧生成回路VCから出力される基準電圧
RV1に基づいて形成される複数種の電圧から所定の電
圧を上記第一のディジタル制御データDD1により選択
することにより、上記第1の電圧V1を形成する第1の
ディジタル・アナログ変換回路D1と、第2のディジタ
ル制御データDD2を保持する記憶手段であるレジスタ
R2と、基準電圧生成回路VCから出力される基準電圧
RV2に基づいて形成される複数種の電圧から所定の電
圧を上記第2の電圧V2(第1の電圧V1より小さいも
の)を形成する第2のディジタル・アナログ変換回路D
2と、アナログ信号Ainの最大値電圧を示す直流信号
Amaxに対するディジタル信号Doutの期待値を採
り得るための第1の電圧V1を形成するように第1のデ
ィジタル制御データDD1を設定し、且つアナログ信号
Ainの最小値電圧を示す直流信号Aminに対するデ
ィジタル信号Doutの期待値を採り得るための第2の
電圧V2を形成するように第2のディジタル制御データ
DD2を設定する演算回路ACと、演算回路ACに第1
又は第2のディジタル制御データDD1,DD2の初期
値を提供すると共に演算されるべき第1又は第2のディ
ジタル制御データDD1,DD2を演算回路ACに出力
する経路をスイッチ接続させるデータスイッチ回路DR
と、アナログ信号Ain,アナログ信号Ainの最大値
電圧を示す直流信号Amax,アナログ信号Ainの最
小値電圧を示す直流信号Aminの入力を選択する入力
選択回路ISと該直流信号Amax又はAminが選択
されたとき夫々のアナログ信号が入力された際に直流信
号Amaxが入力される場合に動作すべきレジスタR
1、又は直流信号Aminが入力される場合に動作すべ
きレジスタR2を上記演算回路ACとスイッチ接続させ
るレジスタ選択回路SRと、上記演算回路ACの演算結
果STに基づき上記データスイッチ回路DRを制御する
制御回路CC、及びA/D変換器1を起動させるタイマ
Tmとから構成される。
【0017】上記タイマTmは、リセット信号RSが外
部より供給されることにより、A/D変換器1の電源電
圧を印加させる図示しないスイッチに呼応して例えば基
準電圧発生回路VCの出力の安定化をクロック信号CK
を用いて計り、所定の時間を経過後に動作可能を意味す
る論理レベル信号OKを制御回路CCへ出力する回路で
ある。上記タイマTmから論理レベル信号OKが供給さ
れた制御回路CCは、本実施例のA/D変換器1の動作
モードを指示する制御信号CSを出力する。具体的に
は、制御信号CSが論理値”00”のときA/D変換器
1は、アナログ信号Ainを処理する通常動作モードと
なり、論理値”11”のときA/D変換器1は第1の電
圧V1を上記直流信号Amaxを用いて調整する初期設
定動作モードとなり、論理値”10”のときA/D変換
器1は第2の電圧V2を上記直流信号Aminを用いて
調整する初期設定動作モードとなる。
【0018】図2には、本実施例で用いられる上記A/
D変換回路Mの一例が示される。A/D変換回路Mは、
上記アナログ信号Ain,直流信号Amax,直流信号
Aminを6ビットのディジタル信号Doutに変換す
る回路であり、第1の電圧V1と第2の電圧V2を抵抗
r1乃至r65によって抵抗分圧することにより、64
種の電圧を参照信号s1乃至s64とし形成する抵抗分
圧回路を有する。参照信号s1乃至s64は夫々に1対
1対応して設けられたオペアンプ型コンパレータCP1
乃至CP64の反転入力端子(−)に供給され、それら
の非反転入力端子(+)には上記アナログ信号Ain,
Amax,Aminが共通に供給される。また、A/D
変換回路Mには、上記コンパレータCP1乃至CP64
から出力される信号をエンコードして6ビットのディジ
タル信号Doutに変換するエンコーダECが設けられ
ている。上記より明かなように、コンパレータCP1乃
至CP64の出力は、入力アナログ信号のレベルが上記
参照信号のレベルを越えると論理値”1”とされ、それ
以外の場合は論理値”0”とされる。本実施例では、入
力アナログ信号として直流信号Amaxを入力した際に
A/D変換器から出力されるべき期待値は”11111
1”とされ、直流信号Aminに対応する期待値は”0
00000”とされる。
【0019】図4には、上記D/A変換回路D1の一例
が示される。D/A変換回路D1は、上記第1のディジ
タル制御データDD1に基づいて第1の電圧V1を調整
する回路であり、例えば演算増幅器OPと、バッファB
Fと、アナログスイッチ回路as1乃至as32と、第
1のディジタル制御データDD1を解読するデコーダD
Cと、演算増幅器OPの出力と接地電圧との間に直列接
続された抵抗r101乃至r132によって構成され
る。演算増幅器OPは、基準電圧RV1に対し、ノード
N1までを境とする抵抗r101乃至r115までの合
成抵抗値と抵抗r116乃至r132までの合成抵抗値
との比に応じた電圧を出力する。上記アナログスイッチ
回路as1乃至as32は、抵抗r101乃至r132
によって構成される直列抵抗回路の分圧点を選択してバ
ッファBFの非反転入力端子(+)の接続する。特に制
限されないが、上記分圧点の分圧電圧は0.05Vきざ
みとされる。ここで、上記アナログスイッチ回路as1
乃至as32は、公知のCMOSアナログスイッチとさ
れ、デコーダから出力される制御信号によりオン・オフ
制御される。また、デコーダDCはレジスタR1に格納
される第1のディジタル制御データDD1の初期値”0
0000”に対してはアナログスイッチ回路as16を
選択し、その初期値がインクリメントされるに従い順次
第1の電圧V1を増加する方向にアナログスイッチ回路
を選択し、逆にディクリメントされるに従い順次第1の
電圧V1を減少する方向にアナログスイッチ回路を選択
する。
【0020】第2の電圧V2を調整するためのD/A変
換回路D2も上記D/A変換回路D1と同様に構成され
る。特に制限されないが、上記タイマTmによるパワー
オンリセット後は第1の電圧V1を調整する動作モード
とされ、第1の電圧V1の調整が終了すると、制御信号
CSは論理値”10”を出力し、第2の電圧V2を上記
直流信号Aminを用いて調整する初期設定動作モード
を指示する。第2の電圧V2の調整も、制御信号CSで
選択されるレジスタ選択回路SRなどの回路,第2のデ
ィジタル制御データDD2(初期値は”0000
0”),ディジタル信号Doutの期待値”00000
0”を用いること以外は、上記第1の電圧V1の調整と
同様に行われる。こうして、上記期待値に見合った第1
の電圧V1と第2の電圧V2の調整が終了して初めて、
制御回路CCは通常動作モードである制御信号CS”0
0”を出力し、上記制御信号CS”11”又は”10”
で制御されていた回路動作を停止させ、入力アナログ信
号AinをA/D変換器1に入力させる。
【0021】図3には、本実施例で用いられる上記演算
回路ACの一例が示される。演算回路ACは、上記A/
D変換回路Mから出力されるディジタル信号Doutが
直流信号Amax,Aminに対する期待値であるか否
かを判定しその結果に基づいてレジスタR1,R2の値
を変更する回路であり、例えば論理回路EOと平均化回
路MCと加減算回路RCから構成される。論理回路EO
は、上記アナログ・ディジタル変換回路Mで出力された
6ビットのディジタル信号Doutと上記制御信号CS
の下位ビット(以下、単にCSLとも記す)とを入力と
する6個の排他的論理和ゲートa、排他的論理和ゲート
aからの出力を3入力とする論理和ゲートb1,b2、
論理和ゲートb1,b2の2出力を入力とする論理和ゲ
ートc、論理和ゲートcの出力と制御信号CSLとを2
入力とする排他的論理和ゲートdから構成される。従っ
て、上記CSL=1(直流信号Amaxによって第1の
電圧V1を調整する動作モード)のとき、ディジタル信
号Doutが全ビット”1”ならば上記ゲートdの出力
は”1”にされ、それ以外ならば”0”とされる。ま
た、上記CSL=0(直流信号Aminによって第2の
電圧V2を調整する動作モード)のとき、ディジタル信
号Doutが全ビット”0”ならば上記ゲートdの出力
は”0”にされ、それ以外ならば”1”とされる。この
ゲートdの出力は、A/D変換回路Mのダイナミックレ
ンジ誤差の極性を表す情報と見なすことができる。すな
わち、この極性が”1”であるとは第1の電圧V1又は
第2の電圧V2のレベルが所望とするレベルよりも低い
ことを意味し、極性が”0”であるとは第1の電圧V1
又は第2の電圧V2のレベルが所望とするレベルよりも
高いことを意味する。
【0022】平均化回路MCは、加算回路e,3ビット
レジスタR3及びフリップフロップffによって構成さ
れる。上記加算回路eは、レジスタR3の出力に論理回
路EOの出力を加算し、加算結果をレジスタR3に出力
する。論理回路EOの出力は、レジスタR3の出力の最
下位ビットに加算される。図9に示されるように、上記
加算回路eはクロックCKAの立ち上がり変化に同期し
て加算演算を行う。また、上記レジスタR3はクロック
CKBの立ち上がり変化に同期して全ビット”0”にリ
セットされる。フリップフロップffにはレジスタR3
の最上位ビット(MSB)が供給される。このフリップ
フロップffは、レジスタR3のリセット後に加算回路
eによる7回の加算結果が上記レジスタR3のMSBに
反映されるタイミング毎に当該レジスタR3のMSBを
ラッチする。すなわち、フリップフロップffは、上記
CKCの立ち上がり変化に同期してラッチ動作を行う。
この平均化回路MCにより、上記ゲートdの出力が”
1”である場合、その出力がクロックCKBの立ち上が
り変化から数えはじめてクロックCKAの7周期中4周
期以上”1”であったときはじめて、フリップフロップ
ffに”1”がラッチされる。この平均化回路MCによ
り、ゲートdの出力がノイズ等により不所望に”0”に
された場合に、その影響が後段に伝達されなくなる。ゲ
ートdの出力が”0”とされるべき場合も上記同様の多
数決の論理が実現される。加減算回路RCは、フリップ
フロップ回路ffから出力された値により、”1”であ
ればレジスタR1の値をインクリメントし、”0”であ
ればレジスタR1の値をディクリメントする回路であ
る。また、上記フロップフロップffの出力は演算結果
STとして制御回路CCにも供給され、制御信号CSの
切り替えの情報とされる。
【0023】上記レジスタR1,R2には全ビット”
0”が初期設定される。上記直流信号Amaxによって
第1の電圧V1を調整する初期設定動作モードにおい
て、フリップフロップffの出力が”1”ならば、加減
算回路RCはレジスタR1の第1のディジタル制御デー
タDD1を1だけインクリメントする。第1のディジタ
ル制御データDD1の値がインクリメントされると、図
4のD/A変換回路D1においてデコーダDCは現在よ
りも0.05Vだけレベルの高い分圧電圧を選択して第
1の電圧V1のレベルを上昇させる。逆に、フリップフ
ロップffの出力が”0”ならば加減算回路RCはレジ
スタR1の第1のディジタル制御データDD1を1だけ
ディクリメントする。第1のディジタル制御データDD
1の値が1だけディクリメントされると、図4のD/A
変換回路D1においてデコーダDCは現在よりも0.0
5Vだけレベルの低い分圧電圧を選択して第1の電圧V
1のレベルを下降させる。上記直流信号Aminによっ
て第2の電圧V2を調整する初期設定動作モードにおい
て、フリップフロップffの出力が”0”ならば、加減
算回路RCはレジスタR2の第2のディジタル制御デー
タDD2を1だけディクリメントする。第2のディジタ
ル制御データDD2の値がディクリメントされると、図
4のD/A変換回路D2においてデコーダDCは現在よ
りも0.05Vだけレベルの低い分圧電圧を選択して第
2の電圧V2のレベルを下降させる。逆に、第2のディ
ジタル制御データDD2の値が1だけインクリメントさ
れると、図4のD/A変換回路D2においてデコーダD
Cは現在よりも0.05Vだけレベルの高い分圧電圧を
選択して第2の電圧V2のレベルを上昇させる。
【0024】図10には、制御回路CCのブロック図の
一例が示される。制御回路CCは、図9に示されるクロ
ックCKA,CKB,CKCなどを生成するクロック生
成回路Cと、上記演算回路ACの演算結果STを入力す
るレジスタCRと、当該レジスタCRの情報と演算結果
STから上記動作モードを設定する制御信号CSの切り
替えタイミングを検出する検出回路ADと、これによる
検出結果に応じて制御信号CS等の各種制御信号を発生
する制御信号発生回路CPを備える。上記レジスタCR
は、例えば、上記クロックCKCに同期して演算結果S
Tをラッチする。上記制御信号発生回路CP及びクロッ
ク生成回路Cに論理レベル信号OKが供給されると、制
御信号発生回路CPは制御信号CSを”11”として出
力すると共に、クロック発生回路Cは上記クロックCK
A,CKB,CKCの各種クロックを発生する。1周期
前の上記演算結果STであるレジスタCRの値と、現在
のSTの値が異なる場合、これを上記検出回路ADが検
出することにより、制御信号発生回路CPから出力すべ
き制御信号CSを”11”から”10”に切り替え、第
1の電圧V1の調整を終了させ、第2の電圧V2の調整
を開始させる。同様に前回と今回のSTの値が異なった
場合、これを検出回路ADが検出することにより、制御
信号発生回路CPから出力すべき制御信号CSを”1
0”から”00”に切り替え、第2の電圧V2の調整を
終了させ、通常動作モードを実行させる。但し、本実施
例に従えば、レジスタCRの初期は”0”であるため、
最初の一周期後の演算結果STの値が1である場合に不
所望に第1の電圧V1や第2の電圧V2の調整動作が終
了されないようにするため、検出回路ADは、レジスタ
CRの初期値に対する最初の一周期の演算結果STの変
化は判定の対象とはしない。すなわち、その変化がマス
クされる。特に制限されないが、検出回路ADがない場
合、V1の値は調整値の前後で切りかわり続ける。従っ
て、タイマによって調整に充分な一定時間を計った後、
終了させることによって、検出回路ADをはぶくことが
できる。
【0025】以下、上記A/D変換器1の具体的な動作
について主に図9に基づいて説明する。先ず、上記制御
回路CCは、タイマTmより論理レベル信号OKが供給
されると、レジスタCRを初期化し”0”とし、A/D
変換器1の動作モードを指示する制御信号CS”11”
を出力し、A/D変換器1は第1の電圧V1を上記直流
信号Amaxを用いて調整する初期設定動作モードとな
る。この制御信号CS”11”に基づき第1の電圧V1
の調整を行うため、入力選択回路ISでスイッチ制御さ
れて選択された上記直流信号AmaxがA/D変換回路
Mに入力される。ここで、上記初期設定動作モード指定
の際、レジスタR1のディジタル制御データDD1は”
00000”に初期化され、D/A変換器D1のアナロ
グスイッチ回路as16がオン状態になる。そのときに
出力される第1の電圧V1は1.80Vとする。また、
この第1の電圧V1をA/D変換器Mに入力した結果、
出力されるディジタル信号Doutが”111110”
とすると、以下のようにしてディジタル信号Doutが
期待値”111111”となるように第1の電圧V1の
調整が行われる。なお、”111110”のようなビッ
ト列の標記において、MSBは左端とされる。ここで出
力されたディジタル信号Dout”111110”は、
次いで演算回路ACに入力される。A/D変換回路Mか
ら出力されるディジタル信号Doutが”11111
0”の場合、上記CSLは”1”であることから排他的
論理和ゲートaの出力は”100000”となり、論理
和ゲートbの出力は”10”となり、論理和ゲートcの
出力は”1”となり、排他的論理和ゲートdの出力は”
0”となる。ゲートd出力”0”は、加算回路で7回加
算され、レジスタR3は”000”を保持する。よっ
て、フリップフロップ回路ffに取り込まれるレジスタ
R3のMSBは論理値”0”となる。また、7回の加算
の内、ノイズ等によって3回”1”が加算されても、レ
ジスタR3のMSBは”0”で誤動作しない。この値
は、演算結果STとして制御回路CCのレジスタCRに
供給され、レジスタCRは一周期後に”0”となる。
【0026】上記レジスタR3のMSBによって、制御
信号CS”11”によってスイッチ制御されるデータス
イッチ回路DRにより加減算回路RCに接続されたレジ
スタR1の第1のディジタル制御データDD1の初期
値”00000”は、レジスタR3のMSBが”0”で
あることから加減算回路RCにてディクリメントされ”
11111”となる。このディクリメントされた値は、
制御信号CS”11”によってスイッチ制御されるレジ
スタ選択回路SRを介して第1のディジタル制御データ
DD1としてレジスタR1に格納される。レジスタR1
に格納された第1のディジタル制御データDD1”11
111”は、D/A変換回路D1及びレジスタR1のデ
ータを加減算回路RCに接続するデータスイッチ回路D
Rに出力される。上記レジスタR1に格納された第1の
ディジタル制御データDD1”11111”は、D/A
変換回路D1のデコーダDCにて解読され、アナログス
イッチの制御をアナログスイッチas16がオン状態か
ら、第1の電圧V1を降下させる方向、すなわちアナロ
グスイッチas17がオン状態となるように作用する。
こうしてD/A変換器D1から出力される第1の電圧V
1は、1.80Vから1.75Vに下降される。V1が
1.75VとなってもDoutが”111110”で変
化しなければV1をさらに下降させるように上記動作が
繰り返される。
【0027】例えば、1.70VがA/D変換器Mに入
力され、出力されるディジタル信号Doutは”111
111”となった場合、上記と同様にして、演算回路A
Cのゲートdの出力は”1”となり、加算回路で7回加
算され、レジスタR3はビット”111”を保持する。
よって、フリップフロップ回路ffに取り込まれたレジ
スタR3のMSBは論理値”1”であることから、演算
結果STの値は”1”となる。
【0028】演算結果ST”1”は、前回のSTである
レジスタCRの値”0”と異なるので、検出回路ADで
その変化を認識した時点で、制御回路CCは、制御信号
CSを”11”から”10”に切り替え、第1の電圧V
1の調整を終了し、第2の電圧V2の調整を指示する。
よって、制御回路CCの制御の下にディジタル信号Do
utが所望の期待値となる第1の電圧V1(1.70
V)を得ることができる。
【0029】第2の電圧V2の調整も上記第1の電圧V
1の調整と同様に行われ、STが前回のSTと変化した
時点で第2の電圧V2の調整を終了し、通常動作モード
を指示する。上記のようにして、所望の第1の電圧V1
と第2の電圧V2が調整された後、アナログ信号Ain
をA/D変換回路Mに入力することは、入力アナログ信
号AinのダイナミックレンジとA/D変換回路Mのダ
イナミックレンジを一致されることを意味し、高精度の
A/D変換が可能とされる。
【0030】第5図には、本実施例で用いられる上記D
/A変換回路D1(D2)の他の例が示される。D/A
変換回路D’は、上記基準電圧RV1を用いて第1の電
圧V1及び第2の電圧V2を調整する。すなわち、上記
D/A変換回路D1の抵抗r132に直列にディジタル
・アナログ変換回路D1と同じ回路を接続したものであ
る。このD/A変換回路D’は、上記D/A変換回路D
1及びD2を用いるよりも、演算増幅器OPを1個分節
約することができる。
【0031】第6図には、本実施例で用いられるD/A
変換回路の他の例が示される。D/A変換回路D’’
は、演算増幅器OPを2つ必要とするものの、抵抗r1
32のような高抵抗を1つで済ますものである。すなわ
ち、D/A変換回路D’’は、2重のカレントミラー回
路WCを介して電流A1と等しい電流A2を形成する回
路とを有し、電流A1の経路には上記D/A変換回路D
1と同じような回路が接続される。但し、演算増幅器O
Pの出力はMOSFETQ1のゲートで受け、r132
を含むN1と接地点間の抵抗と、RV2の電圧に応じた
電流を電流A1として流すようになっている。電流A1
は、ノードN1が基準電圧RV2となるために必要な電
流とされる。電流A2もこの電流A1に等しくされる結
果、電流A2の経路には抵抗r132のような高抵抗を
必要としない。すなわち、上記D/A変換回路D’’
は、所望とする電流を回路WCによって生成することが
でき、第1の電圧V1を調整するD/A変換回路の接地
抵抗である抵抗r132を不要にすることができる。
【0032】図7には、本実施例で用いられる上記演算
回路ACの他の例が示される。演算回路AC’は、上記
演算回路ACにおいて排他的論理和ゲートa,b,c,
dを用いることなく、代わりに図2のコンパレータCP
1〜CP64のうちCP1とCP64の出力を2入力と
するスイッチ制御回路SCを用いて構成される。上記ス
イッチ制御回路SCは、第1の電圧V1を調整中はCP
1、第2の電圧V2を調整中はCP64を出力する。出
力された情報は前記演算回路ACのゲートdの出力と同
じくA/D変換器Mのダイナミックレンジ誤差極性を表
す情報として用いられる。この演算回路AC’を用いる
ことにより、演算回路の物理構成を簡単にできる。
【0033】図8には本発明に係るA/D変換器を搭載
して成る携帯通信端末装置の一例が示される。この携帯
通信端末装置100は、音声符号化復号化部(音声符復
号部と記す)201、位相変復調部202、及び高周波
部203から構成される。そして、それら各部201〜
203の動作順序や回路の活性・非活性などがマイクロ
コンピュータ240にて制御される。
【0034】音声符復号部201は、マイクロフォン2
10から入力された送信アナログ音声信号のうち高域雑
音成分を抑圧するプレフィルタ211、その出力をディ
ジタル信号に変換するA/D変換器212、その出力を
ディジタル信号処理によって帯域圧縮し、また、上記と
は逆に、帯域圧縮された受信ディジタル音声信号を元の
帯域に伸長するためのディジタル・シグナル・プロセッ
サ(以下DSPとも記す)213、DSP213で帯域
伸長された出力をアナログ音声信号に変換するD/A変
換器214、その出力に含まれる高調波成分を抑圧し、
且つその出力を増幅するためのポストフィルタ215、
このポストフィルタ215の出力によって駆動されるス
ピーカ216などによって構成される。
【0035】前記位相変復調部202は、前記DSP2
13から出力される信号に対して無線伝送に適した変
調、例えばπ/4シフト・キュー・ピー・エス・ケー
(QPSK)変調などを行うための位相変調器220、
その出力をアナログ信号に変換するD/A変換器22
1、その出力に含まれる高調波成分を抑圧するポストフ
ィルタ222、及び上記とは逆に、受信変調信号に含ま
れる広域雑音成分を抑圧するとともに、位相情報を一旦
電圧に変換する位相/電圧変換器223、位相/電圧変
換器223の出力をディジタル信号に変換する本発明の
A/D変換器1、及びこのA/D変換器1の出力から元
の基本信号成分を復調する位相復調器225などによっ
て構成される。なお、上記の位相変調器220は、通
常、読み出し専用メモリROMによって実現されること
が多く、この位相変調器220とD/A変換器221、
及びポストフィルタ222は、システムの構成に応じ
て、互いに90°の位相差、すなわち直交した信号出力
を行うために、或いは、正相及び逆相の信号出力を行う
ために、並列に複数組設けられる。図においては221
−1,222−1で示されるD/A変換器及びポストフ
ィルタの系統と、221−2,222−2で示されるD
/A変換器及びポストフィルタの系統と、の2系統が示
されている。
【0036】前記高周波部203は、前記ポストフィル
タ222から出力される信号を直交変調し、さらに例え
ば800MHzから2GHz程度の無線周波数キャリア
信号で変調するための直交変調器230、この変調器2
30の出力を所定の送信電力にまで増幅し、送受信切り
替えスイッチ231を介してアンテナ232を励振する
ための高電力増幅器233、前記アンテナ232及びス
イッチ231を介して受信した信号を増幅する増幅器2
34、及びその増幅器234の出力から所望の信号を検
波するための検波器235などから構成される。なお、
上記の直交変調器230は、システムの構成に応じて、
例えば455kHzや90MHz程度のやや低い周波数
で変調した後、所定の800MHzから2GHz程度の
無線周波数キャリア信号で変調する等の、複数段に分け
た構成がなされることがある。また、検波器235につ
いても、システムの構成に応じて、同様に複数段に分け
た構成がなされることがある。さらに尚、図には示され
ていないが、キーパッド、ダイヤル信号発生器、呼出信
号発生器、制御用マイクロコンピュータ、クロック信号
発生器、並びにバッテリーを電源とする電源回路などが
備えられている。
【0037】この携帯通信端末装置に含まれ、前記説明
に係るA/D変換器1を内蔵した位相変復調部202、
及びその他の電子回路201、203は、それぞれが低
電源電圧動作並びに低消費電力化可能に構成される。例
えば、音声符復号部201においては音声の無音状態を
検出して回路主要部の動作を停止させ、また、位相変復
調部202と高周波部203においては、上記無音時の
回路主要部の動作停止のほかにも、無線通話が時分割多
重であることのシステム構成仕様を利用して、回路主要
部を間歇的に動作させること等により、電力消費を抑え
るよう構成される。このような制御はマイクロコンピュ
ータ240が各部の状態を検出して行う。
【0038】これに合わせて、本発明のA/D変換器1
も、上記説明で言及したように、電源投入時及びスタン
バイ解除時のみに制御信号CSによって動作され、オフ
セット及び利得調整が終了したら、通話時間中に限っ
て、所定の参照信号の供給を維持するために最低限必要
なレジスタR1,R2、及びD/A変換器D1,D2の
みの動作が維持され、他の回路部分は不活性状態とされ
て動作不可能にされる。これにより、バッテリー駆動に
最適な位相変復調部202、及びこれを搭載した携帯通
信端末装置が実現できる。即ち、携帯通信端末に電源が
投入されてパワーオンリセットされるとき、及び、電源
投入後に前記携帯通信端末の位相変復調部202に含ま
れる全部又は一部の回路のが非通話とされるスタンバイ
状態から通話を可能にする通話準備状態にされたとき、
マイクロコンピュータ240は、A/D変換器1の各構
成回路部分を活性化し、電源オン時毎にオフセット及び
利得調整動作を開始させる。オフセット及び利得調整動
作が開始された後、マイクロコンピュータ240はそれ
に含まれる図示しないタイマ等を用いて、オフセット及
び利得調整が既に完了しているとみなすことができるよ
うな期間に亘って当該信号に変化がないときは、A/D
変換器1の各構成回路のうちR1,R2及びD/A変換
器D1,D2のみを動作可能な状態に維持して、上記確
定したオフセット及び利得調整の信号を継続的の出力さ
せることができるようにする。これによって、第1の電
圧V1及び第2の電圧V2を設定するためにのみ利用さ
れる回路、即ち、図1に従えば演算回路AS、データラ
ッチ回路DR、レジスタ選択回路SRなどは、非活性化
されて、実質的に無駄な電力消費が押さえられる。
【0039】上記実施例によれば、以下の作用効果を得
るものである。 (1)入力アナログ信号Ainのダイナミックレンジと
A/D変換器1のダイナミックレンジを一致させること
により、A/D変換器1のオフセット調整と利得調整を
高精度に且つ同時に行うことが可能になる。 (2)A/D変換器1のダイナミックレンジを入力アナ
ログ信号Ainのダイナミックレンジに一致させるため
の演算系統を単一化し、回路規模を小型化を行うこと
に、A/D変換器1の物理構成を簡略化できる。 (3)平均化回路を用いてアナログ信号Ainのダイナ
ミックレンジとA/D変換器のダイナミックレンジとの
一致精度を高めることにより、出力されるディジタル信
号の信頼性を高めることができる。 (4)通常動作モード時においては、決定された第1の
電圧と第2の電圧を常時用いて、入力アナログ信号を高
精度なディジタル信号に変換することにより、安定した
高精度のディジタル信号の出力が可能になる。 (5)並列型A/D変換器において、用いるコンパレー
タの数を増すことにより、より高精度のディジタル信号
の出力は、A/D変換器1自体の精度をも高めることが
可能になる。 (6)演算速度を速め演算回路内の物理構成を簡略化す
ることにより、A/D変換器1の性能の向上及び物理構
成の簡略化を実現できる。 (7)高精度のA/D変換器1を備えた携帯用通信端末
装置100の信頼性をも向上させることができる。
【0040】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲におい
て種々変更可能であることは言うまでもない。
【0041】例えば、上記実施例では、A/D変換器の
構成要素である抵抗分圧された参照電圧の発生に必要な
高低2つの基準電圧を調整することによって、並列型A
/D変換器のオフセット補償と利得補償を実現すること
に関して説明したが、本発明はそれに限定されることは
なく、抵抗分圧回路を用いたD/A変換器などにも広く
適用することができる。また、上記演算回路を設けてデ
ィジタル信号が期待値であるか否かの判断を行ったが、
加減算回路に直接コンパレータCP1又はCP64の出
力を入力して判断させることも可能である。また、上記
実施例では出力するディジタル信号の期待値を”111
111”、又は”000000”と限定したが、期待値
に余裕をもたせて第1の電圧と第2の電圧を調整するこ
ともできる。
【0042】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である無線電
話のための携帯通信端末装置に適用した場合について説
明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、そ
の他の通信用LSI、更にはディジタル信号の検出並び
に調整を必要とするLSIなどに広く適用することがで
きる。
【0043】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
の通りである。すなわち、アナログ・ディジタル変換器
において、入力させるアナログ信号のダイナミックレン
ジとアナログ・ディジタル変換回路のダイナミックレン
ジを一致させることによって、アナログ・ディジタル変
換器の高精度なオフセット調整及び利得調整を同時に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るアナログ・ディジタル
変換器のブロック図である。
【図2】本実施例で用いられるアナログ・ディジタル変
換回路の回路図である。
【図3】本実施例で用いられる演算回路の回路図であ
る。
【図4】本実施例で用いられるディジタル・アナログ変
換回路の回路図である。
【図5】本実施例で用いられる他のディジタル・アナロ
グ変換回路の回路図である。
【図6】本実施例で用いられるその他のディジタル・ア
ナログ変換回路の回路図である。
【図7】本実施例で用いられる他の演算回路の回路図で
ある。
【図8】本発明に係るA/D変換器を搭載して成る携帯
通信端末装置のブロック図である。
【図9】本実施例において第1の電圧が調整されるまで
のタイムチャートである。
【図10】本実施例で用いられる制御回路のブロック図
である。
【符号の説明】
1 アナログ・ディジタル変換器 Ain アナログ信号 Amax アナログ信号の最大電圧を示す直流信号 Amin アナログ信号の最小電圧を示す直流信号 Dout ディジタル信号 IS アナログ入力信号選択回路 M A/D変換回路 AC 演算回路 RV 基準電圧供給回路 D1 D/A変換器 D2 D/A変換器 DR データラッチ回路 R1 レジスタ R2 レジスタ SR レジスタ選択回路 CC 制御回路 ST 演算結果
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 孝男 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日立 製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 石原 走人 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日立 製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 西川 法光 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日立 製作所デバイス開発センタ内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電圧と第2の電圧を抵抗分圧する
    抵抗分圧回路によって作られる複数の電圧を参照信号と
    してアナログ信号をディジタル信号に変換するアナログ
    ・ディジタル変換回路と、 記憶手段に保持された第1のディジタル制御データに基
    づいて上記第1の電圧を形成する第1のディジタル・ア
    ナログ変換回路と、 記憶手段に保持された第2のディジタル制御データに基
    づいて上記第2の電圧を形成する第2のディジタル・ア
    ナログ変換回路と、 アナログ信号の最大値電圧に対するディジタル信号の期
    待値を採り得るための第1の電圧を形成するように第1
    のディジタル制御データを設定し、且つアナログ信号の
    最小値電圧に対するディジタル信号の期待値を採り得る
    ための第2の電圧を形成するように第2のディジタル制
    御データを設定する演算回路と、を備えて成ることを特
    徴とするアナログ・ディジタル変換器。
  2. 【請求項2】 上記演算回路は、 上記アナログ・ディジタル変換回路から出力されるディ
    ジタル信号がアナログ信号の最大値電圧に対するディジ
    タル信号の期待値であるか否か又はアナログ信号の最小
    値電圧に対するディジタル信号の期待値であるか否かを
    判断する判別回路と、 当該ディジタル信号がアナログ信号の最大値電圧に対す
    る期待値であるときは第1のディジタル・アナログ変換
    回路の出力電圧を上昇させる方向に上記第1のディジタ
    ル制御データを変更し、当該ディジタル信号がアナログ
    信号の最大値電圧に対する期待値でないときは第1のデ
    ィジタル・アナログ変換回路の出力電圧を降下させる方
    向に上記第1のディジタル制御データを変更し、当該デ
    ィジタル信号がアナログ信号の最小値電圧に対する期待
    値であるときは第2のディジタル・アナログ変換回路の
    出力電圧を降下させる方向に上記第2のディジタル制御
    データを変更し、当該ディジタル信号が期待値でないと
    きは第2のディジタル・アナログ変換回路の出力電圧を
    上昇させる方向に上記第2のディジタル制御データを変
    更する加減算回路と、から成ることを特徴とする請求項
    1記載のアナログ・ディジタル変換器。
  3. 【請求項3】 入力が上記判別回路の出力に接続され、
    出力が上記加減算回路の入力に接続される平均化回路を
    備えて成ることを特徴とする請求項2記載のアナログ・
    ディジタル変換器。
  4. 【請求項4】 第1の電圧と第2の電圧を抵抗分圧する
    抵抗分圧回路によって作られる複数の電圧を参照信号と
    してアナログ信号をディジタル信号に変換するアナログ
    ・ディジタル変換回路と、 前記第1の電圧と第2の電圧を調整する初期設定動作モ
    ードと、初期設定動作モード後にアナログ・ディジタル
    変換を行う通常動作モードとを選択する制御回路と、 第1のディジタル制御データに基づいて上記第1の電圧
    を形成する第1のディジタル・アナログ変換回路と、 第2のディジタル制御データに基づいて上記第2の電圧
    を形成する第2のディジタル・アナログ変換回路と、 上記第1の電圧がアナログ信号の最大値電圧に対するデ
    ィジタル信号の期待値を生成するための第1のディジタ
    ル制御データが設定される第1の記憶手段と、 上記第2の電圧がアナログ信号の最小値電圧に対するデ
    ィジタル信号の期待値を生成するための第2のディジタ
    ル制御データが設定される第2の記憶手段と、を備えて
    成ることを特徴とするアナログ・ディジタル変換器。
  5. 【請求項5】 上記アナログ・ディジタル変換回路は、
    アナログ信号を上記抵抗分圧回路で形成された複数の電
    圧の夫々を参照信号として並列比較するコンパレータを
    備えて成ることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1
    項に記載のアナログ・ディジタル変換器。
  6. 【請求項6】 上記演算回路は、上記参照信号のうち最
    大の信号が参照信号となっている上記第1のコンパレー
    タの出力を当該ディジタル信号がアナログ信号の最大値
    電圧に対する期待値となるかを判断するための信号とし
    て選択する状態と、上記参照信号のうち最小の信号が参
    照信号となっている上記第2のコンパレータの出力を当
    該ディジタル信号がアナログ信号の最小値電圧に対する
    期待値となるかを判断するための信号として選択する状
    態とを切り替え可能なスイッチと、 当該ディジタル信号がアナログ信号の最大値電圧に対す
    る期待値であるときは第1のディジタル・アナログ変換
    回路の出力電圧を上昇させる方向に上記第1のディジタ
    ル制御データを変更し、当該ディジタル信号がアナログ
    信号の最大値電圧に対する期待値でないときは第1のデ
    ィジタル・アナログ変換回路の出力電圧を降下させる方
    向に上記第1のディジタル制御データを変更し、当該デ
    ィジタル信号がアナログ信号の最小値電圧に対する期待
    値であるときは第2のディジタル・アナログ変換回路の
    出力電圧を降下させる方向に上記第2のディジタル制御
    データを変更し、当該ディジタル信号が期待値でないと
    きは第2のディジタル・アナログ変換回路の出力電圧を
    上昇させる方向に上記第2のディジタル制御データを変
    更する加減算回路と、から成ることを特徴とする請求項
    5記載のアナログ・ディジタル変換器。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れか1項に記載のア
    ナログ・ディジタル変換器と、このアナログ・ディジタ
    ル変換器の出力が入力に接続される位相復調器とを含ん
    で成る携帯通信端末装置。
JP3546194A 1994-02-08 1994-02-08 アナログ・ディジタル変換器及びこれを用いた携帯用通信端末装置 Pending JPH07221643A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10126717A (ja) * 1996-10-18 1998-05-15 Fujitsu General Ltd 映像表示装置
US6229663B1 (en) 1997-06-27 2001-05-08 International Business Machines Corporation Disk drive loading/unloading apparatus and method for controlling the apparatus
JP2005033606A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd A/d変換器並びにa/d変換器のオフセット電圧及び利得調整方法
JP2014165649A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Fujitsu Semiconductor Ltd アナログデジタル変換装置

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