JPH07220158A - 卵自動販売機の排出システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、卵をフライして販売する自動販売
機の排出システムに関するもので、衛生的で安定的なフ
ライを提供する。 【構成】 卵収納箱から卵を順次排出するジグが形成さ
れた卵収納箱と、排出される卵を真空吸盤により正確に
引き出すための引出機と、引き出された卵を吸着板で固
定して移送する移送機と、この移送された卵を正確に感
知して打撃する打撃機と、フライパンを掃除し、フライ
された卵を排出する杓子付きのフライパンが設けられ、
前記移送機で割られた卵をフライするためのフライ機
と、フライを容易にするための油注入機と、フライされ
た卵を入れることができるように皿を排出する螺旋回動
体が形成された排出機と、卵を割る場合に生じる残液を
分離する残液分離機とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、卵自動販売機の排出シ
ステムに関し、卵収納箱に収納された卵が信号によって
順次排出されると、引出機から排出される卵を引き出し
て、これを移送機から吸着機により固定して打撃機へ移
送し打撃した後、移送機の吸着機を開けると、打撃機に
よってひびが入った卵が割れながら中身を排出し、卵の
殻は吸着機に吸着して移送機で回収され、中身はフライ
機に流入し、フライ機で卵を炒めて皿排出機から一つず
つ落ちてくる皿に入れて排出されるシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】現在、このように加工された状態で卵を
販売する自動販売機があるが、そのシステムの構成は、
排出される卵をプライアで取って殻を割り、これをコッ
プに収納してレンジで焼くシステムになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この卵
自動販売機では、卵を割る場合に殻も一緒に収納される
不都合が生じる。卵の形態がどろどろになった状態でコ
ップに収まって販売されるので、味もよくないし殻も一
緒に摂取される場合もある。さらに、プライアで割るた
めプライアに卵がくっ付いてしまい、そのまま残ること
があるので、細菌が繁殖することがあり、衛生上多くの
問題点がある。また、正確なシステムの作動が容易でな
く、故障がよく生じるという問題点があった。

【０００４】本発明の目的は、空圧（負圧−真空を含
む）により作動しながら動作後にはリミットスイッチを
用いて次の動作を作動させることにより、正確であり、
且つ順次的な動作により衛生的で安定的なフライを排出
する卵自動販売機の排出システムを提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、かかる問題点
を解決するため、空圧とリミットスイッチとを利用して
各々順次動作するようにしたものであり、卵がフライに
なりながら、黄身の破れなく、皿にそのまま載せられて
排出されるようになっていることを特徴とする。

【０００６】

【作用】本発明は、まず、作動のために電源をＯＮにす
ると、引出機の連結アームが卵収納箱の排出口の位置に
上昇されるとともに、卵収納箱に内蔵されている回転板
が回転して引出機の受皿に卵が安置される。この時、受
皿の中央に配置される真空吸盤に卵が載せられて揺れる
ことなく固定される。移送機は吸着板が左右に開いた形
状を有し、引出機が下降できるようになっている。打撃
機は後退されており、フライ機は閉鎖されている状態で
あり、フライ機のフライパンは備えられたヒータにより
定温度が維持される状態である。その後、コインを投入
して選択ボタンを押すと作動するようになっている。

【０００７】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図１０（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）に示すように、卵
収納箱２に積み重なる回動板２１の移送幹２２には、各
々の卵が収納されており、回動板２１は回動連結軸２３
によって上下に各々連結され、これらはモータの駆動で
チェーンによって回転され、卵収納箱の低板の一側には
移送幹２２に収納されている卵を排出する排出口２５が
形成され、排出口には卵の排出時一定の形態で引出機３
に落ちるように“六角形”状のジグ２６が設けられる。

【０００８】ジグ２６を通じて排出される卵を引き出す
引出機３は、図４（Ａ）、（Ｂ）に示すように、シリン
ダ３１、３２によって２段に作動する。シリンダ３１、
３２の外側には連結アーム３３が接続される案内棒３４
が配置され、案内棒３４の中央には連結棒３５が配置さ
れてナットにより連結板３６とともに胴体に固定され
る。連結アーム３３の先端には空圧が供給される真空吸
盤３７が受皿３８の中央に形成され、受皿３８の上面に
は密封用バッキング３９が形成されて、卵の収納箱の排
出口２５に正確に密着する。この際、連結アーム３３の
一側面には接点突起４０が形成されて胴体に取り付けら
れているリミットスイッチ９を順次作動させる。

【０００９】このように、引出し機３により引き出され
た卵を移送する移送機５を、図５に示す。対のギヤ５１
によって作動する作動軸５２の先端に空圧が供給される
吸着板５３が形成され、吸着板５３は回動幹５４により
回動自在にされている。回動幹５４と吸着板５３との間
に加圧バネ５５が配置されている。回動幹５４にはリミ
ットスイッチ９を作動させる作動棒５６が接続されてい
る。作動軸を正確に開けるためのシリンダ５７が両作動
軸５２間に設けられている。引出機３の真空吸盤３７に
位置している卵を吸着板５３で加圧挟持して打撃機１へ
移送する。

【００１０】このように移送機５によって移送された卵
は、吸着板５３の間に挟持されている。図９（Ａ）、
（Ｂ）に示すように、打撃機１の刃１１が固定板１２に
固定され、固定板１２の下方にはシリンダ１３が固定さ
れており、空圧により固定板１２を前進させながら卵に
ひびを入れる。

【００１１】この際、シリンダ１３にはリミットスイッ
チ９が設けられ、打撃機１の刃１１が作動したことを感
知して、移送機５の吸着板５３に吸着されている卵を作
動軸５２により開けると、ひびが入った状態から殻が割
れながら卵（黄身と白身）をフライ機４に落とす。

【００１２】このような打撃機の作動は吸着板に挟まれ
ている卵の大きさに応じて多少の差がある。刃を隠して
いる収納部の先端にセンサを取り付け、卵に接近したこ
とを感知して刃が打撃するようにする。この機構によ
り、卵の大小により打撃が行われなかったり、過度にな
ることを防止する。

【００１３】この時、卵はフライ機４に落ち込む。移送
機５が元の位置に戻りつつ、図６に示すように、蓋４１
が閉じるとともにマグネトロン４２から電磁波を発生さ
せ、同時にフライパンが加熱してあるから卵が炒めら
れ、決まったタイマにより一定時間が過ぎると、蓋４１
が開いて蓋４１の先端の直下方に形成された杓子４４が
フライパン４３を掻き出しながら卵を排出する。

【００１４】この時、フライパン４３は、図６及び図７
に示すように、中央に湾曲するように湾曲部４５が形成
されて卵がフライされる場合に一定の模様を維持するよ
うにする。蓋４１が開いている状態から閉じる場合にフ
ライパン４３に落ち込んでいる卵に損傷を与えないた
め、蓋の先端に設けられる杓子４４はローラ４７がフラ
イ機４の壁面に形成されるガイド板４８に乗って作動し
ながら開く場合にのみ、作動板がバネ４９の復元力によ
って直下方に広がりつつ作動板の下段に固定されている
杓子がフライパンを掻きながら卵を排出するとともに掃
除を行う。この時、蓋４１が開閉する状態を感知するた
めに胴体にリミットスイッチ９が取り付けられている。

【００１５】排出される卵は、図１２に示すように、皿
排出機８から一つずつ排出される。図１３に示すよう
に、皿は円筒の胴体８１に等分されて形成される収納箱
８２に積層されている。胴体に形成されているピン８３
が胴体を回転させながら一個ずつ卵が排出口８４の位置
に送られると、排出口８４の側方に突出して回転される
螺旋回転体８５に皿の突出部８６が掛かっていて、螺旋
回転体８５が回転するとともに、皿の突出部８６を巻い
て回転しながら落とす。この動作によって皿が排出され
る。

【００１６】また、打撃機１により卵にひびを入れた
後、移送機で卵を割る前には、図２に示すように、油注
入機７からポンプ７１により管７２に沿ってフライ機の
注入機４９へ油を注入させる。ポンプ７１はモータ７３
の作動によりポンピングされる。

【００１７】さらに、移送機で卵を割った後、吸着板に
は卵の殻がくっ付いている状態のまま元の位置に戻し、
戻された後には空圧を吹き込んで卵を落とし、同時に吸
着板の後段に形成されるホースを利用して残液分離機６
により付いている残液を排出する。前記残液分離機６
は、図８に示すように、ホース６１を用いて液筒６２を
通じて空圧で連結されて液体のみが液筒に落ちるように
した。

【００１８】図１は、卵自動販売機の動作を示すフロー
チャートである。図３は、各部分の作動時間を示すタイ
ミングチャートである。コイン投入後、選択ボタンを押
すと、卵が安置されている引出機が１次に下降すること
になり、下降する位置は移送機の吸着板が開いている中
央の位置まで下降する。

【００１９】この時、引出機が下降しながらリミットス
イッチを作動させると、同時にフライ機の蓋が開きなが
らフライ機の蓋に取り付けられている杓子によってフラ
イパンが掃除されながら開くことになる。

【００２０】その後、移送機の吸着板が引出機の真空吸
盤に固定されている卵を両側から加圧すると、空圧の作
動により真空の状態で卵をつかむことになる。この際、
吸着板の後方に設けられる作動棒が後退しながらリミッ
トスイッチを作動させるので、引出機の空圧が除去され
ながら真空吸盤にかかっていた空圧が消えて２次に下降
する。卵を載せている真空吸盤に安置されている卵が吸
着板に固定されるとともに、移送機が回転して打撃機の
位置へ移動する。

【００２１】この際、フライパンに油注入機から油がポ
ンピングされ注入された後、打撃機により卵にひびを入
れると、移送機の吸着板が左右に開きながら卵の黄身と
白身とをフライ機の内部に落とし入れる。移送機は元の
位置に戻りながら吸着機に付いている卵の殻を空圧によ
り吹いて除去する。引出機はさらに上昇して卵収納箱の
排出口に進入して卵を支える。

【００２２】次に、フライ機の電子レンジが作動して卵
を炒めるとともに、フライパンの温度が上がりながら卵
を炒める。その後、決まった時間に応じて電子レンジが
作動した後には、フライ機の蓋が開きながら杓子によっ
てフライされた卵が排出される。排出は皿排出機から皿
を回転しながら一つずつ落とし、この落ちた皿の上に卵
が排出される。なお、図１１は本実施例の空圧回路を示
す。

【００２３】

【発明の効果】各々の動作が空圧（真空を含む）により
作動しながら動作後にはリミットスイッチを用いて次の
動作を作動させることにより、正確であり、且つ順次的
な動作により衛生的で安定的なフライを提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の動作の流れを示すフローチャートであ
る。

【図２】本発明の概略的な構成を示す概略図である。

【図３】本発明の作動時間を示すタイミングチャートで
ある。

【図４】図４（Ａ）は卵引出機の斜視図、図４（Ｂ）は
リミットスイッチを作動させる状態を示す構成図であ
る。

【図５】卵移送機の斜視図である。

【図６】フライ機の一部切開の分解斜視図である。

【図７】フライパンの一部切開の斜視図である。

【図８】卵の残液分離機の斜視図である。

【図９】卵打撃機の動作状態を示す区分図および側面図
である。

【図１０】図１０（Ａ）は卵収納箱に積み重なる回動板
の平面図、図１０（Ｂ）は卵の正確な位置を取らせるた
めのジグの斜視図、図１０（Ｃ）は卵が排出される状態
を示す平面図である。

【図１１】システムの空圧ラインを示す回路図である。

【図１２】皿排出機の一部分解斜視図である。

【図１３】皿の概略図である。

【符号の説明】

１ 打撃機 ２ 卵収納箱 ３ 引出機 ４ フライ機 ５ 移送機 ６ 残液分離機 ７ 油注入機 ８ 皿排出機 ９ リミットスイッチ

【手続補正書】

【提出日】平成６年１２月８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【図１３】

【図２】

【図４】

【図５】

【図８】

【図３】

【図６】

【図７】

【図９】

【図１０】

【図１１】

【図１２】

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 卵収納箱から卵を順次排出するジグが形
   成された卵収納箱と、排出される卵を真空吸盤により正
   確に引き出すための引出機と、引き出された卵を吸着板
   で固定して移送する移送機と、この移送された卵を正確
   に感知して打撃する打撃機と、フライパンを掃除し、フ
   ライされた卵を排出する杓子付きのフライパンが設けら
   れ、前記移送機で割られた卵をフライするためのフライ
   機と、フライを容易にするための油注入機と、フライさ
   れた卵を入れることができるように皿を排出する螺旋回
   動体が形成された排出機と、卵を割る場合に生じる残液
   を分離する残液分離機とを有することを特徴とする卵自
   動販売機の排出システム。