JPH07219329A - 現像装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 静電潜像に対向してユニット状に構成される
現像手段を小型化し、構成を容易とし、メンテナンス時
の操作性を向上させることのできる現像装置を提供す
る。 【構成】 現像剤を静電潜像担持体１に付与する現像手
段２と、現像手段２と別体に設けられたトナー貯留手段
３と、トナー貯留手段３に供給されたトナー１８を撹拌
・搬送するトナー供給手段４と、トナー供給手段４より
現像手段２にトナー１８と空気との混合気を移送するト
ナー移送手段５を具備した現像装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式を用いた
現像装置に関し、詳しくは、乾式現像剤を用いたプリン
ター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に用いる
現像装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】静電潜像を顕像化するための現像装置に
関する技術として次のものがある。 ．現像手段と一体に設けられたトナー貯留手段と補給
装置とを具備し、現像手段より上部に取り付けられたト
ナー貯留手段から現像手段へのトナーの移送において、
トナーの重力を利用した２成分現像装置に係る技術（特
開昭６３−３０１０７１号公報参照）。 ．現像手段と別体に設けられたトナー貯留手段と、ト
ナー貯留手段と現像手段との間に配設され、内部にトナ
ー移送用スクリューを有するトナー供給パイプとを具備
し、現像装置より上部に取り付けられたトナー貯留手段
から現像手段へのトナーの移送において、スクリューと
トナーの重力とを利用した２成分現像装置に係る技術
（特公昭６４−８３３０号、特開平４−７８８７６号各
公報参照）。 ．感光体ドラムの内部に現像剤の撹拌手段を有し、現
像器とパイプで連結し、現像剤の循環を行う２成分現像
装置に係る技術（特公平５−２１０８２号公報参照）。 ．現像容器へ現像剤またはキャリアを供給し、同時に
これと同量の現像剤を排出し、現像で消費されたトナー
を体積検知手段で検知してトナーを供給し、現像容器内
の現像剤濃度を簡単に常時一定に保つ技術（特公昭６０
−１８０６５号公報参照）。 ．現像部と、該現像部に所定現像時間あるいは所定複
写量に応じて定量のキャリアを供給する手段と、現像剤
中のキャリアとトナーの比率変化を検知して信号を発す
る検知手段と、該信号によりトナーを現像部に供給する
手段と、現像部内の所定量以上の現像剤を排出する手段
とを有する現像装置に係る技術（特開昭５１−１３２４
９号公報参照）。 ．トナー及びキャリアを含む追加現像剤を現像装置内
の現像剤に供給することにより、現像剤の寿命を引き伸
ばすことに係る技術（特開平４−３５３８８１号公報参
照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の現像装置では、
静電潜像担持体としての感光体に対向して設けられる現
像スリーブに現像剤を供給するべく現像剤を貯留してお
く貯留部分や、トナーを補給するタンクが現像スリーブ
の近傍に、この現像スリーブを収めたユニットとして構
成される現像手段と一体的に構成されるため、この構成
部分が大型となり、装置構成が複雑になると共に、装置
のメンテナンス時における操作性が低下するという問題
点があった。

【０００４】従って、本発明は、静電潜像に対向してユ
ニット状に構成される現像手段を小型化し、構成を容易
とし、メンテナンス時の操作性を向上させることのでき
る現像装置の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
静電潜像を顕像化するための現像装置において、現像剤
を静電潜像担持体に付与する現像手段と、前記現像手段
と別体に設けられたトナー貯留手段と、前記トナー貯留
手段に供給されたトナーを撹拌・搬送するトナー供給手
段と、前記トナー供給手段より前記現像手段にトナーと
空気との混合気を移送するトナー移送手段を具備したこ
とを特徴とする。

【０００６】請求項２記載の発明は、請求項１記載の現
像装置において、さらに、前記現像手段として、乾式２
成分現像方式または乾式１成分現像方式を用いたことを
特徴とする。

【０００７】請求項３記載の発明は、請求項１記載の発
明において、さらに、前記トナー移送手段がスクリュー
ポンプであることを特徴とする。

【０００８】請求項４記載の発明は、請求項３記載の発
明において、さらに、前記スクリューポンプは、回転す
るローターと、該ローターを包み込むように配置され、
該ローターの通路を有し、該ローターと接触係合する固
定されたステイターとを有するポンプユニットと、前記
ポンプユニットに空気を供給する空気供給手段とを具備
したことを特徴とする。

【０００９】請求項５記載の発明は、請求項１記載の発
明において、さらに、前記現像手段内に、前記トナー移
送手段から移送された空気の減圧手段を具備したことを
特徴とする。

【００１０】請求項６記載の発明は、請求項５記載の発
明において、さらに、前記現像手段はトナー補給手段を
有し、前記減圧手段が空気抜き孔であり、前記トナー補
給手段に前記空気抜き孔を設けたことを特徴とする。

【００１１】

【作用】本発明によれば、現像手段から離れた任意の部
位に、トナー貯留手段、トナー供給手段、トナー移送手
段をそれぞれ配置し、トナー移送手段により、トナー供
給手段から現像手段にトナーと空気との混合気を移送す
る。

【００１２】

【実施例】図１は、本発明の一実施例を採用した現像装
置と潜像担持体の概略側断面図を、また、図２は、図１
に示した現像手段の斜視図をそれぞれ示している。

【００１３】図１において、符号１は、潜像担持体とし
ての感光体ドラムを示す。感光体ドラム１は、図示しな
い側板に回転自在に支持されており、駆動手段により、
図において時計方向に回転駆動される。感光体ドラム１
の幅方向の長さは、この感光体ドラム１を具備した画像
形成装置が使用可能な転写シートの最大幅と対応するよ
うに設定されている。感光体ドラム１上には、周知の電
子写真作像工程により帯電、露光が行われて静電潜像が
形成される。この静電潜像は、周知の乾式２成分現像方
式で磁気ブラシ現像方式を採用した現像装置により供与
される現像剤により可視像化される。この感光体ドラム
１は、ドラム状以外にベルト状に構成してもよい。

【００１４】現像装置は、現像手段２、トナー貯留手段
３、トナー供給手段４、トナー移送手段５等から主に構
成されている。

【００１５】現像手段２は、現像剤を感光体ドラム１に
供与する現像スリーブ６、トナー補給手段７、現像剤撹
拌部材８，９、現像剤層規制部材１０、撹拌搬送手段１
１及びこれらを収容保持するケース１２等から構成され
ている。現像手段２は、感光体ドラム１の周りであっ
て、光像Ｐを照射して感光体ドラム１上に静電潜像を形
成する露光位置と、該静電潜像を可視像化したトナー像
を転写シートに転写する転写チャージャーＱが配置され
た転写位置との間に、図１において現像スリーブ６を感
光体ドラム１に対向させた状態で配置されている。ま
た、この現像手段２には、図示しない減圧手段が設けら
れており、現像手段２内部の圧力を減圧して現像剤が現
像スリーブ６とケース１２との隙間から外部に飛散しな
いように構成されている。

【００１６】現像スリーブ６は、非磁性体からなるスリ
ーブ、及びこのスリーブの内部に配置された磁石からな
る周知の構成を有しており、駆動手段により反時計方向
に回転駆動される。現像スリーブ６の幅方向長さは、感
光体ドラム１の幅方向長さと略同じ長さに設定されてい
る。

【００１７】トナー補給手段７は、トナー搬送用のスク
リュー７ａと、周面に母線方向の溝を有するトナー吐出
用のパドル７ｂとを有する周知の構成であり、トナー移
送手段５によって供給されたトナーを、図示しないトナ
ー検知手段からの信号に基づいて現像手段２の内部に均
一に供給する。トナー補給部材７は、図２に示すよう
に、現像手段２の側板１３から突出した位置に、トナー
移送手段５より移送されるトナーを受け入れるトナー供
給口１４を具備している。トナー供給口１４より取り入
れられたトナーは、スクリュー７ａの一端部に供給され
る。また、トナー補給手段７には、その上板７ｃのパド
ル７ｂの上方に空気抜き孔７ｄが形成されており、この
空気抜き孔７ｄには、エアーフィルター１５が嵌合して
いる。

【００１８】現像剤撹拌部材８，９は、現像手段２内部
のトナーとキャリアとを撹拌して現像スリーブへと送
る、パドルからなる周知の構成である。現像剤層規制部
材１０は、現像スリーブ６上に形成された現像剤の穂の
高さを規制する。現像剤層規制部材１０によって削り取
られた余剰の現像剤は、図１に矢印で示すように撹拌搬
送部材１１の上部へと搬送される。撹拌搬送部材１１
は、スクリュー１１ａとフィン１１ｂとによって搬送さ
れた現像剤を現像剤撹拌部材８，９へとそれぞれ振り分
けて搬送する。

【００１９】図３は、本発明のトナー貯留手段３、トナ
ー供給手段４、トナー移送手段５を示す側断面図であ
る。

【００２０】トナー貯留手段３は、上部に開口３ａを、
下部に開口３ｂを有する略漏斗状に形成された貯留手段
本体１６と、開口３ａを塞ぐように設けられた開閉自在
の蓋１７とから構成されている。開口３ａから貯留手段
本体１６の内部へトナー１８が適宜供給される。

【００２１】トナー貯留手段３と連結して、トナー供給
手段４が配置されている。トナー供給手段４は、供給手
段本体１９、モーター２０、スクリュー２１等から主に
構成されている。

【００２２】トナー収納容器である供給手段本体１９
は、下部が筒状、上部が漏斗状に形成されており、右上
方において開口３ｂと接続するように、貯留手段本体１
６と連結されている。貯留手段本体１６に開口３ａから
供給されたトナー１８は、開口３ｂより供給手段１９内
部へと自重により流下する。

【００２３】供給手段本体１９の左上方には、モーター
２０を支持するモーター取付部材２２が取り付けられて
いる。モーター２０の出力軸には、スリーブ２３を介し
てスクリュー２１が取り付けられている。スクリュー２
１は、供給手段本体１９を上部から下部へと貫き、その
下端は供給手段本体１９の下端部と略同じ位置まで延出
している。供給手段１９内のトナー１８は、このスクリ
ュー２１により撹拌されながら下方へと搬送される。

【００２４】トナー供給手段４の下端には、トナー移送
手段５が接続されている。トナー移送手段５は粉体ポン
プユニットであり、スクリューポンプ（通称モーノポン
プ、従来周知）によって構成されている。このトナー移
送手段５は、スクリュー状に形成されたローター２４、
ステイター２５、上ポンプホルダー２６、下ポンプホル
ダー２７、空気供給手段２８等から主に構成されてい
る。

【００２５】ローター２４は、スクリュー２１を介して
モーター２０に連結されている。ローター２４の周りに
は、ゴム材料等の弾性体で形成されたステイター２５
が、ローター２４を包み込むように設けられており、ス
テイター２５には、ローター２４が回転しながらトナー
１８を送る通路が形成されている。ステイター２５は、
上ポンプホルダー２６と下ポンプホルダー２７とで保持
されている。

【００２６】上ポンプホルダー２６は筒状に形成され、
トナー移送手段５とトナー供給手段４とを連結してお
り、その側部には、トナー移送手段５とトナー供給手段
４との接続部と外部とを連通する空気供給口２９が形成
されている。下ポンプホルダー２７は段付きの筒状に形
成され、上部にはステイター２５が隙間を持ってはめ込
まれており、下部にはローター２４が搬送してきたトナ
ー１８を吐出するトナー通路３０が形成されている。下
ポンプホルダー２７の側部には、外部とトナー通路３０
とを連通する空気供給口３１が形成されている。

【００２７】モーター２０の上方に配置された空気供給
手段としてのファン２８は、モーター２０により駆動さ
れ、上部に設けられた空気取り入れ口２８ａより外気を
吸入し、側部に設けられた空気吐出口２８ｂ，２８ｃよ
り空気を吐出する。空気吐出口２８ｂ，２８ｃは、管を
通じて空気供給口２９，３１とそれぞれ連通されてお
り、ファン２８の回転によって、トナー移送手段５に入
るトナー１８には空気供給口２９より、また、トナー移
送手段より出るトナー１８には空気供給口３１より、そ
れぞれ０．５〜２リットル／分程度の空気が送り込まれ
る。この空気流により、トナー１８は流動化が促進され
て、トナー移送手段５での移送が確実に行われる。トナ
ー移送手段５より吐出されたトナー１８は、供給管３２
を介してトナー補給手段７に送られる。ファン２８で供
給される空気量は微量であり、この空気は、トナー１８
の移送に寄与した後、エアーフィルター１５を介して空
気抜き孔７ｄより外部へ排出される。空気を空気抜き孔
７ｄより外部へ排出させることにより、トナー移送の安
定化とトナー補給の安定化、及び現像手段２からのトナ
ー飛散を防止する効果がある。このファン２８は、本実
施例においてはモーター２０と同軸に配置したが、モー
ター２０の他に駆動手段を用い、他の任意の場所に配置
してもよい。

【００２８】本実施例で使用しているモーノポンプとし
て周知のスクリューポンプは、回転容積式で圧送式移送
によるものであり、極小空気による高い固気比で移送す
るので、粉体であるトナー１８は供給管３２内部を充満
して連続的に移送される。従って、高い定量性と連続移
送の高精度流量コントロールが可能であり、かつ、使用
する移送用空気も、粉体の流動化の促進と移送ライン全
長に均一の流動状態を保持させるためのごく少量の空気
量でよい。さらに、低速・高濃度移送であるので、粉体
の破砕もなく、小径の配管で済み、かつ、移送管の摩耗
のトラブルがない、騒音が少ない、構造が簡易で、経済
性、信頼性、メンテナンス性に優れる等の特徴を有して
いる。

【００２９】本実施例において、トナー貯留手段３、ト
ナー供給手段４、トナー移送手段５は、それぞれ現像手
段２とは別体でユニット化され、供給管３２で連結して
いるだけであるので、設置場所の制約が少なく、レイア
ウト上の自由度が拡大するため、経済的なトナー収納容
量の確保とトナー補給の作業性の向上、組み付け・調整
等の作業性の向上を図ることができる。

【００３０】トナー貯留手段３においては、貯留手段本
体１６に代えて従来用いられている着脱可能なトナーカ
ートリッジ方式を用いることで、トナー補給の作業性を
一層向上させることができる。この場合、トナーカート
リッジの形状は現像手段２には依存しないので、トナー
補給の作業性を向上させると共に、他機種間との標準化
も容易となり、コストダウンが可能となる。また、トナ
ー貯留手段３を、トナー供給手段４及びトナー移送手段
５とは別体とし、異なる位置に配置してトナー１８のみ
をトナー供給手段４に移送させてもよい。

【００３１】図４は、本発明の他の実施例を説明する側
断面図であり、上記実施例と同様の部位には同じ符号を
付し、個々の詳細な説明は省略する。この実施例におい
て上記実施例と相違する点は、貯留手段本体１６に代え
て貯留手段本体３３を、供給手段本体１９に代えて供給
手段本体３４を設け、トナー供給手段４とトナー移送手
段５とを横置きにした点のみ相違する。

【００３２】貯留手段本体３３は漏斗状に形成されてお
り、上部に開口３３ａを、下部に開口３３ｂをそれぞれ
有している。貯留手段本体３３の上部には、開口３３ａ
を塞ぐように、開閉自在の蓋３５が設けられている。貯
留手段本体３３の下方には、開口３３ｂと接続して筒状
に形成された供給手段本体３４が配置されている。図４
に示す構成とすることで、図３に示した構成よりも、貯
留手段３３を大きく形成することができる。この実施例
においても、貯留手段本体３３を、供給手段本体３４と
は別体とし、異なる位置に配置してトナー１８のみを供
給手段本体３４に移送させてもよい。

【００３３】なお、上記各実施例では、２成分現像方式
を採用した例を説明したが、１成分現像方式を採用して
もよい。

【００３４】

【発明の効果】本発明によれば、現像手段から離れた任
意の部位に、トナー貯留手段、トナー供給手段、トナー
移送手段をそれぞれ配置し、トナー移送手段により、ト
ナー供給手段から現像手段にトナーと空気との混合気を
移送するので、設置場所の制約が少なく、レイアウト上
の自由度が拡大するため、静電潜像に対向してユニット
状に構成される現像手段を小型化し、構成を容易とし、
経済的なトナー収納容量の確保とトナー補給の作業性の
向上、組み付け・調整等の作業性の向上を図ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を採用した潜像担持体と現像
装置の概略側面図である。

【図２】本発明の一実施例を説明する現像手段の斜視図
である。

【図３】本発明の一実施例を説明するトナー貯留手段、
トナー供給手段、トナー移送手段の概略側断面図であ
る。

【図４】本発明の他の実施例を説明するトナー貯留手
段、トナー供給手段、トナー移送手段の概略側断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 静電潜像担持体（感光体ドラム） ２ 現像手段 ３ トナー貯留手段 ４ トナー供給手段 ５ トナー移送手段 ７ トナー補給手段 ７ｄ 空気抜き孔 ２４ ローター ２５ ステイター ２８ 空気供給手段

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】静電潜像を顕像化するための現像装置にお
   いて、 現像剤を静電潜像担持体に付与する現像手段と、 前記現像手段と別体に設けられたトナー貯留手段と、 前記トナー貯留手段に供給されたトナーを撹拌・搬送す
   るトナー供給手段と、 前記トナー供給手段より前記現像手段にトナーと空気と
   の混合気を移送するトナー移送手段を具備したことを特
   徴とする現像装置。
2. 【請求項２】前記現像手段として、乾式２成分現像方式
   または乾式１成分現像方式を用いたことを特徴とする請
   求項１記載の現像装置。
3. 【請求項３】前記トナー移送手段がスクリューポンプで
   あることを特徴とする請求項１記載の現像装置。
4. 【請求項４】前記スクリューポンプは、 回転するローターと、該ローターを包み込むように配置
   され、該ローターの通路を有し、該ローターと接触係合
   する固定されたステイターとを有するポンプユニット
   と、 前記ポンプユニットに空気を供給する空気供給手段とを
   具備したことを特徴とする請求項３記載の現像装置。
5. 【請求項５】前記現像手段内に、前記トナー移送手段か
   ら移送された空気の減圧手段を具備したことを特徴とす
   る請求項１記載の現像装置。
6. 【請求項６】前記現像手段はトナー補給手段を有し、前
   記減圧手段が空気抜き孔であり、前記トナー補給手段に
   前記空気抜き孔を設けたことを特徴とする請求項５記載
   の現像装置。