JPH0721930A - カラー陰極線管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラー陰極線管のシャドウマスク構体９のフ
レーム７に、内部磁気シールド１０を取り付ける際の位
置合わせと固定を、正確かつ簡単に行えるようにする。 【構成】 シャドウマスク構体９のフレーム７に取り付
けられて支持部材８を構成するクリップ１４またはスプ
リング１５に、位置決め用の突起部１６を設け、内部磁
気シールド１０に設けた嵌合孔１２と嵌合させることで
位置決めを行ない、両者を固着するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、カラー陰極線管特に
その内部磁気シールド部材をシャドウマスク構体に取り
付ける際の位置決め構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】シャドウマスクを内蔵する３電子ビーム
形のカラー陰極線管においては、地磁気などの外部磁場
の影響を受けて電子ビームの軌道が振れ、この電子ビー
ムの軌道の変化にともなって、所望しない蛍光体を発光
させて色ずれなどの好ましくない結果を招くことが知ら
れている。

【０００３】このような外部磁場の影響を除去するため
に、シャドウマスクからファンネルの内壁に沿って延在
する内部磁気シールド部材を装着したものが知られてい
る。

【０００４】図３は、従来のこの種のカラー陰極線管の
縦断面図で、１は管体で、ネック１ａ，ファンネル１ｂ
およびパネル１ｃで構成されている。２は電子銃で、ネ
ック１ａ内に配設されており、この電子銃２より発射さ
れた電子ビーム３は、シャドウマスク４に設けられた通
過孔５を通ってパネル１ｃの内面に形成されている蛍光
面６を発光させる。シャドウマスク４はフレーム７に固
着されて補強されており、さらにフレーム７にはパネル
１ｃの内周面に取り付けるための支持部材８が固着され
ており、シャドウマスク４，フレーム７および支持部８
でシャドウマスク構体９を構成している。１０は内部磁
気シールド部材で磁気遮蔽部材で構成され、通常、図４
に示すように、フレーム７に設けられた嵌合孔１１と、
内部磁気シールド部材１０に設けられた嵌合孔１２と
を、弾性部材からなるホルダ１３によって連結して固定
するように構成されており、この連結箇所は、フレーム
７の周囲に沿って数カ所設けられて、内部磁気シールド
部材１０がシャドウマスク構体９のフレーム７に固着さ
れている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来のフレームと内部
磁気シールド部材の位置決め・取付構造では、フレーム
７に設けられた嵌合孔１１と、内部磁気シールド部材１
０に設けた嵌合孔１２とを正確に位置合わせをし、その
状態を保つてホルダ１３をその開放端を押し縮めて嵌合
孔１１，１２に挿通し、ホルダ１３の開放端を解放して
その拡がる弾性力によってフレーム７と内部磁気シール
ド部材１０を固定するという作業を複数回繰り返さなけ
ればならないため、位置決めと取付け作業に手間と時間
がかかるだけでなく、必要な部品点数も多いという問題
点があった。

【０００６】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、内部磁気シールド部材をシャ
ドウマスク構体のフレームに容易に、かつ正確に位置決
めして取り付けることができる構造を得ることを目的と
する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明によるカラー陰
極線管の内部磁気シールド部材のフレームへの位置決め
構造は、シャドウマスク構体をパネルの内面に取り付け
る支持部材に、位置決め用の突起部を一体に形成し、こ
の突起部に内部磁気シールド部材に設けた嵌合孔を挿入
して位置決めしたのち、フレームと内部磁気シールド部
材とを固着するように構成したものである。

【０００８】

【作用】シャドウマスク構体は、通常、小型カラー陰極
線管では３点、中型以上のカラー陰極線管では４点でパ
ネルの内周面に支持部材を介して固定されている。この
支持部材に、内部磁気シールド部材の位置決め用の突起
部を形成したので、３箇所ないし４箇所の突起部を内部
磁気シールド部材に形成した嵌合孔に挿入することで正
確な位置決めができ、フレームと内部磁気シールド部材
とを溶接などの方法によって簡単に固着することができ
る。

【０００９】

【実施例】

実施例１．以下、この発明の実施例１を図について説明
する。図１において、フレーム７に取り付けられている
支持部材８は、クリップ１４とスプリング１５で構成さ
れており、クリップ１４には、プレス成形によって先細
形状の突起部１６が一体に形成されている。１７はスプ
リング１５の一端に形成された嵌合孔で、図示していな
いパネル１ｃの内周面に植立てられているピンに嵌合し
てシャドウマスク構体９をパネル１ｃ内に装着する。他
方、内部磁気シールド部材１０には、突起部１６に対応
する位置に嵌合孔１２が形成されている。

【００１０】このように構成されたシャドウマスク構体
９に内部磁気シールド部材１０を位置決めして取り付け
る作業は、突起部１６の先端に嵌合孔１２を挿入するこ
とによって行なうことでフレーム７と内部磁気シールド
部材１０の位置合わせを容易かつ正確に行うことがで
き、次に、両者を数カ所点溶接することによって固着す
ることができる。

【００１１】実施例２．図２は、この発明の実施例２を
示す図で、突起部１６をスプリング１５と一体に設けた
もので、各部の構成，作用は実施例１と同様である。こ
の実施例２においても、前記実施例１と同様の効果が得
られる。

【００１２】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、シャ
ドウマスク構体のフレームに固着される支持部材に突起
部を設けるとともに、内部磁気シールド部材に設けら嵌
合孔と嵌合させて位置決めする構成としたので、互いの
位置を正確かつ容易に位置決めすることができ、かつ、
両者を正確な位置でもって容易に固着することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例１の要部の一部拡大斜視図で
ある。

【図２】この発明の実施例２の要部の一部拡大斜視図で
ある。

【図３】従来のカラー陰極線管の構成を示す縦断面図で
ある。

【図４】従来の内部磁気シールド部材のシャドウマスク
構体のフレームへの取付構造を示す一部拡大斜視図であ
る。

【符号の説明】

７ フレーム ８ 支持部材 ９ シャドウマスク構体 １０ 内部磁気シールド部材 １２ 嵌合孔 １４ クリップ １５ スプリング １６ 突起部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パネルの内周面にシャドウマスク構体を
   構成するフレームを取り付ける支持部材、この支持部材
   の一部に形成された突起部に嵌合する孔を有する内部磁
   気シールド部材を備え、上記支持部材の突起部に内部磁
   気シールド部材の孔を嵌合させて内部磁気シールド部材
   を上記フレームに固着するようにしたカラー陰極線管。