JPH07219211A - 位相シフトマスクのパターン欠陥修正方法 - Google Patents

位相シフトマスクのパターン欠陥修正方法

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JPH07219211A JP1328094A JP1328094A JPH07219211A JP H07219211 A JPH07219211 A JP H07219211A JP 1328094 A JP1328094 A JP 1328094A JP 1328094 A JP1328094 A JP 1328094A JP H07219211 A JPH07219211 A JP H07219211A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 減衰型位相シフトパターンを有するフォトマ
スクの欠陥を集束イオンビームを用いて正確に修正し得
る方法を提供する。 【構成】 位相シフトパターン(2)の欠陥領域(3)
下において透光性基板(1)を集束イオンビーム(4)
を利用してエッチングするとともに、エッチング領域下
にイオン注入層(7)を形成し、その欠陥領域を通過す
る光の位相と透過率を修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はLSIの製造に用いられ
る位相シフトマスクの欠陥を修正する方法に関し、特
に、減衰型位相シフトパターンの欠陥を高い精度で修正
し得る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4において、欠陥を含む減衰型位相シ
フトマスクの一例が図解されている。図4(A)は位相
シフトマスクの上面図を表わし、図4(B)は図4
(A)中の線X−Xに沿った断面図を表わしている。
【0003】図4の位相シフトマスクにおいては、たと
えば石英ガラスで形成し得る透光性基板1を含んでい
る。透光性基板1上には、たとえば開口2aを含む減衰
型位相シフタのパターン2が形成されている。減衰型位
相シフタ2は、たとえばMo,Crなどの窒化物や酸化
物で形成することができる。減衰型位相シフトパターン
2は、パターンが欠けた白欠陥3を含んでいる。図面4
(A)においては位相シフトパターン2の開口2aの一
辺に接した欠陥3が示されているが、開口2aの2以上
の辺に接した欠陥や、開口2aから離れて孤立した欠陥
も存在し得る。
【0004】図5において、図4(B)に示されている
ような位相シフトマスクのパターン欠陥を修正するため
の従来の方法が図解されている。この従来のパターン欠
陥修正方法においては、図5(A)に示されているよう
に、欠陥領域3下の基板1上に、矢印8で表わされてい
るような炭化水素系ガスのデポジションガスとともに矢
印4で表わされているようなGa集束イオンビーム(F
IB)を矢印5で表わされているように走査しつつ照射
し、遮光膜12を堆積させる。図面5(B)に示されて
いるように形成された遮光膜12は、Gaを含有するカ
ーボン膜として形成される。このカーボン膜12は、欠
陥3がないとした場合の位相シフトパターン2の正しい
境界に沿ったエッジを有し、部分的に位相シフト膜2上
にオーバーラップさせられる。また、このカーボン膜1
2は、光を遮蔽するように100〜300nmの十分な
厚さに形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の減衰型位相シフ
トマスクのパターン欠陥修正方法は以上のように行なわ
れているので、欠陥3が位相シフトパターンの開口2a
のエッジに接している場合やそのエッジに接近している
場合に、カーボン膜12が形成された領域で光が遮蔽さ
れ、その部分の位相シフト効果が失われることになる。
特に、欠陥の面積が大きい場合や欠陥がパターン開口の
2辺以上に接している場合に、それらの欠陥を修正する
ためにカーボン膜を形成したときに、顕著に位相シフト
効果が失われる。
【0006】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、減衰型位相シフトマスクにおける
位相シフトパターンの白欠陥を位相シフト効果を失わし
めることなく修正する方法を提供することを目的として
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様によ
れば、フォトリソグラフィの解像力を高めるための減衰
型位相シフトパターンが透光性基板上に形成されたフォ
トマスクにおいてその位相シフトパターンの欠けた欠陥
領域を修正する方法は、欠陥領域下において基板を集束
イオンビームを用いてエッチングし、エッチング領域下
の基板内に集束イオンビームを用いてイオン注入し、そ
れによって欠陥領域下の基板を通過した光と基板の他の
領域を通過した光の位相差は、位相シフトパターンおよ
びその下の基板を通過した光と基板の前記他の領域を通
過した光との位相差と同様にされることを特徴としてい
る。
【0008】本発明のもう1つの態様によれば、フォト
リソグラフィの解像力を高めるための減衰型位相シフト
パターンが透光性基板上に形成されたフォトマスクにお
いてその位相シフトパターンの欠けた欠陥領域を修正す
る方法は、欠陥領域下において基板を集束イオンビーム
を用いてエッチングし、基板のエッチングされた領域上
に集束イオンビームを用いて薄膜を形成し、それによっ
て、欠陥領域下の薄膜および基板を通過した光と基板の
他の領域を通過した光との位相差は、位相シフトパター
ンおよびその下の基板を通過した光と基板の前記他の領
域を通過した光との位相差と同様にされることを特徴と
している。
【0009】
【作用】本発明の1つの態様による位相シフトマスクの
欠陥修正方法においては、FIBを用いて正確に欠陥領
域下の基板をエッチングして基板の厚さを変化させる。
したがって、欠陥領域下の基板を透過した光と位相シフ
トパターンおよびその下の基板を透過した光との間にお
いて位相差がなくなり、位相シフトパターンの欠陥が修
正されたことになる。また、欠陥領域下のエッチングさ
れた基板内にイオンを注入することによって、欠陥領域
下の基板を通過する光の透過率と位相シフトパターンお
よびその下の基板を通過する光の透過率が同様にされ、
これによって、欠陥領域がさらに精度よく欠陥のない状
態と等しくなるように修正される。
【0010】本発明のもう1つの態様による位相シフト
マスクの欠陥修正方法においては、欠陥領域下のエッチ
ングされた基板内に注入されたイオンよりもむしろ、欠
陥領域下のエッチングされた基板上に形成される薄膜に
よって光の透過率が主に制御される。
【0011】
【実施例】図1において、図4(B)に示されてるよう
な位相シフトパターン2の欠陥3を修正するための本発
明の一実施例による方法が図解されている。図1(A)
に示されているように、矢印4で示された集束イオンビ
ーム4を矢印5で示されているように走査しつつ照射
し、欠陥領域3下に露出されている基板1をエッチング
する。イオンビーム用のイオンとしては、Ga,Siな
どのイオンを用いることができる。このとき、エッチン
グと同時に、そのエッチングされている基板1の最表面
近傍にイオン注入層7が形成される。このイオン注入層
7は、光の透過率を低下させるように作用する。
【0012】イオン注入層7の厚さは照射するイオンビ
ームのエネルギに依存し、その注入層7の光透過率,反
射率,および屈折率は注入されるイオンの量で決定され
る。最終的なイオンの注入量は、欠陥修正の完了後にお
いてイオン注入層7の光透過率が減衰型位相シフト膜2
の光透過率と同程度となるように決定される。
【0013】なお、エッチングに際しては、破線の矢印
6で示されているようにフッ素系ガスや塩素系ガスなど
のエッチング増速効果を有するガスをエッチング面上に
導入するガスアシスト集束イオンビームエッチングを用
いることもできる。この場合、基板1内に注入されるイ
オンの量が低下するので、イオン注入層7の透過率の減
少は小さなものとなる。したがって、エッチングの最終
段階においてエッチング増速効果を有するガス6の導入
を停止して、集束イオンビーム4による直接エッチング
に切換えてイオン注入層7内のイオン量を制御する。そ
うすることによって、ガスアシスト集束イオンビームエ
ッチングを用いる場合にも、イオン注入層7の光透過率
を精度よく制御することができる。
【0014】図1(B)に示されているように、最終的
に基板1をエッチングする深さは、基板1のエッチング
されていない領域とエッチングされた領域を通過する光
の位相差がπ(180°)の奇数倍になるように設定さ
れる。ここでいう光の位相差とは、減衰型位相シフトマ
スクが用いられるフォトリソグラフィにおける光の位相
である。なお、注入層7の厚さが薄い場合には、注入層
7による位相シフト効果が無視できるが、注入層7が厚
い場合には注入層7と基板1との屈折率の差によって生
じる位相シフト効果をも考慮してエッチング深さを設定
する必要がある。
【0015】図2において、本発明のもう1つの実施例
による位相シフトマスクのパターン欠陥修正方法が図解
されている。図2(A)においては、図1(A)の場合
と同様に、矢印4で示された集束イオンビームを矢印5
で示されているように走査しつつ照射し、欠陥領域3下
に露出された基板1をエッチングするとともに、イオン
注入層7を形成する。このエッチングの際に、破線の矢
印6で示されているようなフッ素系ガスや塩素系ガスな
どのエッチング増速効果を有するガスをエッチング領域
に導入することによるガスアシスト集束イオンビームエ
ッチングを用いてもよい。
【0016】次に、図2(B)において矢印8で示され
ているように炭化水素系ガスや金属カルボニル系のガス
などのデポジションガスが基板1のエッチングされた領
域上に導入されるとともに、集束イオンビーム4を走査
することによって薄膜(FIB−CVD膜)9が形成さ
れる。このとき、炭化水素系ガスを用いた場合には、炭
素を主成分とする薄膜9が形成され、金属カルボニルガ
スを用いた場合にはその成分金属を主成分とする薄膜9
が形成される。なお、薄膜9は、炭素イオンまたは金属
イオンの集束イオンビームを用いて直接成膜することも
できる。
【0017】欠陥修正された部分の光透過率は、薄膜9
とイオン注入層7の光透過率によって制御される。した
がって、欠陥修正部分の光透過率が減衰型位相シフト膜
2の光透過率と同程度になるように、イオン注入層7中
のイオンの量および薄膜9の厚さが設定される。
【0018】エッチングされる深さは、基板1のエッチ
ングされた領域とエッチングされていない領域を通過す
る光の位相差がπ(180°)の奇数倍になるように設
定される。なお、イオン注入層7および薄膜9の厚さが
薄い場合には注入層7と薄膜9による位相シフト効果は
無視できるが、注入層7および/または薄膜9が厚い場
合には、これらと基板1との屈折率の差によって生じる
位相シフト効果をも考慮してエッチング深さを設定する
必要がある。
【0019】図3において、本発明のさらにもう1つの
実施例による位相シフトマスクのパターン欠陥修正方法
が図解されている。図3(A)においても、図1(A)
における場合と同様に、矢印4で示された集束イオンビ
ームを矢印5で示されているように走査しつつ照射し、
欠陥領域3下に露出された基板1がエッチングされると
ともに、イオン注入層7が形成される。このエッチング
の際に、破線の矢印6で示されているようなフッ素系ガ
スや塩素系ガスなどのエッチング増速効果を有するガス
をエッチング領域に導入することにより、ガスアシスト
集束イオンビームエッチングを用いてもよい。
【0020】エッチングする深さは、基板1のエッチン
グされていない領域を通過する光とエッチングされた領
域を通過する光の位相差がπ(180°)の奇数倍にな
るように設定される。
【0021】次に図3(B)に示されているように、矢
印8で示されているような炭化水素系ガスや金属カルボ
ニル系のガスなどのデポジションガスを集束イオンビー
ム4の走査領域に導入することにより、遮光膜10が形
成される。ここで、集束イオンビーム4を走査する領域
(すなわち、遮光膜10を形成する領域)は、欠陥領域
3がないと仮定した場合の位相シフトパターン2の正し
い境界から所定の距離11だけ欠陥領域の内側に向けて
後退させられた位置からその欠陥領域を囲む位相シフト
膜2の一部上に重ねられた領域である。このときの、オ
フセット量11は、エッジ強調型の位相シフト構造の条
件を満たす値に設定される。しかし、位相シフト膜2の
開口2aから隔てられて孤立している欠陥については、
集束イオンビーム4を走査させる領域にこのようなオフ
セットを設ける必要はない。
【0022】デポジションガス8として炭化水素系ガス
を用いた場合には炭素を主成分とする遮光膜10が形成
され、金属カルボニル系ガスを用いた場合にはその成分
金属を主成分とする遮光膜10が形成される。遮光膜1
0の厚さは、光を遮蔽するのに十分な厚さに設定され
る。なお、遮光膜10は、炭素イオンまたは金属イオン
の集束イオンビームを用いて直接成膜することもでき
る。
【0023】遮光膜10は開口2aを通過した光と干渉
しない不要な光を遮断するように働き、オフセット部1
1は開口2aを通過した光と干渉させる必要のある光を
通過させるように働く。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、位相シ
フトマスクの欠陥領域を通過する光の位相は主に集束イ
オンビームを用いた基板のエッチング深さによって修正
され、その欠陥領域を通過する光の透過率は主に集束イ
オンビームを利用してその欠陥領域下に形成されたイオ
ン注入領域または薄膜によって調節される。すなわち、
本発明は、位相シフトマスクのパターン欠陥部を通過す
る光の位相と透過率を正常なパターン部分を通過する光
と同様になるように、集束イオンビームを利用すること
によって正確に修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による位相シフトマスクのパ
ターン欠陥修正方法を図解する断面図である。
【図2】本発明のもう1つの実施例による位相シフトマ
スクのパターン欠陥修正方法を図解する断面図である。
【図3】本発明のさらにもう1つの実施例による位相シ
フトマスクのパターン欠陥修正方法を図解する断面図で
ある。
【図4】減衰型位相シフトパターンを有するフォトマス
クに含まれる欠陥の一例を示す図である。
【図5】従来の位相シフトマスクのパターン欠陥修正方
法を図解する断面図である。
【符号の説明】 1 透光性基板 2 減衰型位相シフトパターン 3 欠陥領域 4 集束イオンビーム 5 集束イオンビームの走査方向 6 エッチング増速効果を有するガス 7 イオン注入層 8 デポジションガス 9 薄膜 10 遮光膜 11 オフセット量 12 遮光膜

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトリソグラフィの解像力を高めるた
    めの減衰型位相シフトパターンが透光性基板上に形成さ
    れたフォトマスクにおいて前記位相シフトパターンの欠
    けた欠陥領域を修正する方法であって、 前記欠陥領域下において前記基板を集束イオンビームを
    用いてエッチングし、前記エッチングの領域下の前記基
    板内に集束イオンビームを用いてイオン注入し、 それによって、前記欠陥領域下の前記基板を通過した光
    と前記基板の他の領域を通過した光との位相差は、前記
    位相シフトパターンおよびその下の前記基板を通過した
    光と前記基板の前記他の領域を通過した光との位相差と
    同様にされることを特徴とする位相シフトマスクのパタ
    ーン欠陥修正方法。
  2. 【請求項2】 前記エッチングは、集束イオンビームミ
    リングを用いた直接エッチングおよびフッ素系ガスと塩
    素系ガスの少なくとも1つを用いたガスアシスト集束イ
    オンビームエッチングのいずれかであることを特徴とす
    る請求項1に記載の位相シフトマスクのパターン欠陥修
    正方法。
  3. 【請求項3】 前記欠陥領域下の前記基板を通過した光
    の透過率は、前記位相シフトパターンおよびその下の前
    記基板を通過した光の透過率と同様になるように、前記
    イオン注入によって制御されることを特徴とする請求項
    1または2に記載の位相シフトマスクのパターン欠陥修
    正方法。
  4. 【請求項4】 前記基板の前記エッチングされた領域内
    上に集束イオンビームを用いて遮光膜を形成し、そのと
    きに、前記遮光膜は前記欠陥領域がないと仮定した場合
    の前記位相シフトパターンの正しい境界から所定の距離
    だけ前記欠陥領域の内側に向けて後退させられて形成さ
    れることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの項
    に記載された位相シフトマスクのパターン欠陥修正方
    法。
  5. 【請求項5】 前記遮光膜は、集束イオンビームによる
    直接デポジションおよび炭化水素系ガスと金属カルボニ
    ル系ガスの少なくとも1つを用いたガスアシスト集束イ
    オンビームデポジションのいずれかによって形成される
    ことを特徴とする請求項4に記載の位相シフトマスクの
    パターン欠陥修正方法。
  6. 【請求項6】 フォトリソグラフィの解像力を高めるた
    めの減衰型位相シフトパターンが透光性基板上に形成さ
    れたフォトマスクにおいて前記位相シフトパターンの欠
    けた欠陥領域を修正する方法であって、 前記欠陥領域下において前記基板を集束イオンビームを
    用いてエッチングし、前記基板の前記エッチングされた
    領域上に集束イオンビームを用いて薄膜を形成し、 それによって、前記欠陥領域下の前記薄膜および前記基
    板を通過した光と前記基板の他の領域を通過した光との
    位相差は、前記位相シフトパターンおよびその下の前記
    基板を通過した光と前記基板の前記他の領域を通過した
    光との位相差と同様にされることを特徴とする位相シフ
    トマスクのパターン欠陥修正方法。
  7. 【請求項7】 前記エッチングは、集束イオンビームミ
    リングを用いた直接エッチングおよびフッ素系ガスと塩
    素系ガスの少なくとも1つを用いたガスアシスト集束イ
    オンビームエッチングのいずれかであることを特徴とす
    る請求項6に記載の位相シフトマスクのパターン欠陥修
    正方法。
  8. 【請求項8】 前記薄膜は、集束イオンビームによる直
    接デポジションおよび炭化水素系ガスと金属カルボニル
    系ガスの少なくとも1つを用いたガスアシスト集束イオ
    ンビームデポジションのいずれかによって形成されるこ
    とを特徴とする請求項6または7に記載の位相シフトマ
    スクのパターン欠陥修正方法。
  9. 【請求項9】 前記薄膜は、前記薄膜およびその下の前
    記基板を通過した光の透過率が前記位相シフトパターン
    およびその下の前記基板を通過した光の透過率と同様に
    なるように形成されることを特徴とする請求項6ないし
    8のいずれかの項に記載された位相シフトマスクのパタ
    ーン欠陥修正方法。
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