JPH07219210A - 位相シフトマスクの欠陥検査方法及び欠陥修正方法 - Google Patents

位相シフトマスクの欠陥検査方法及び欠陥修正方法

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JPH07219210A
JPH07219210A JP877494A JP877494A JPH07219210A JP H07219210 A JPH07219210 A JP H07219210A JP 877494 A JP877494 A JP 877494A JP 877494 A JP877494 A JP 877494A JP H07219210 A JPH07219210 A JP H07219210A
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shift mask
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JP877494A
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Hideyuki Jinbo
秀之 神保
Katsuhiro Takushima
克宏 宅島
Taro Saito
太郎 齋藤
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Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 位相シフトマスク形成用の基板11上にその
所定部分を露出するレジストパターンを形成し、レジス
トパターン形成済みの基板を厚さ方向の一部までエッチ
ングすることにより該基板に厚さが該基板本来の厚さよ
り薄い部分を形成して作製される位相シフトマスクの欠
陥を所望通り検査できる方法及び修正法を提供する。 【構成】 レジストパターンを形成した後でエッチング
を行なう前に、該レジストパターンにおけるレジスト部
分での穴欠陥及びレジスト開口部分17での残渣欠陥1
5の有無を検査し、位相シフトマスクの欠陥検査に代え
る。レジスト部分に穴欠陥がある場合、該穴欠陥を埋め
る処理を実施し、レジスト開口部分に残渣欠陥がある場
合、該残渣を除去する処理を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、位相シフトマスクの
欠陥を検査する方法及び欠陥を修正する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ホトマスクの一部分に露光光の位相を他
の部分に対し所定量ずらすための部分(シフタ部)を有
したホトマスクは、位相シフトマスクと称されている。
位相シフトマスクのシフタ部を作製する方法として、
:位相シフトマスク形成用の基板(露光光に対し透明
な基板例えば合成石英基板)の所定部分上に基板とは別
の材料例えばSOG(スピンオングラス)を付加してシ
フタ部とする方法や、:位相シフトマスク形成用の基
板の所定部分を基板の厚さ方向において一部エッチング
して基板に厚さの異なる領域を形成し、これら厚さが異
なる領域のいずれかの領域をシフタ部とする方法などが
ある。また、位相シフトマスクに欠陥があるとレジスト
上に不要なパターンが転写されるので、位相シフトマス
クの欠陥検査が行なわれる。位相シフトマスクの欠陥検
査は、一般に、完成した位相シフトマスクを光学的な方
法により検査することにより、行なわれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、位相シ
フトマスク形成用基板自体の各部の厚さを違えた型の位
相シフトマスク(上記の方法で作製される位相シフト
マスク)の場合、シフタ部とそうでない部分とは厚さが
異なることを除いていずれも基板の一部であるので(同
一材料で構成されているので)、穴欠陥の修正において
は穴を埋め込んだ後も基板と等価な光学的特性を示すよ
う修正する必要があり、また、基板の本来エッチングさ
れるべき部分が残存してしまったため生じた欠陥を修正
する場合には欠陥以外の基板部分が除去されないように
該欠陥を選択的に除去する必要がある。このような穴埋
めや選択的除去は難しいので、欠陥修正が非常に難し
い。さらに、この型の位相シフトマスク(の方法によ
るもの)の欠陥検査では検査光自体が欠陥部分をも透過
してしまうので、上記の方法で作製される位相シフト
マスク(SOG等を付加した型のもの)の欠陥を検査す
る場合に比べ、欠陥を発見しずらい。特に、位相シフト
マスク形成用基板のエッチング領域と非エッチング領域
との境界部分の厚みがなだらかに変化するようにされた
位相シフトマスクの場合はシフタのエッジ部の見分けす
ら困難となるので、欠陥検査及び修正はさらに難しくな
る。境界部分の厚みがなだらかに変化するような位相シ
フトマスクの一例としては、例えば、この出願の出願人
に係る文献I(93年春、応用物理学会予稿集、p.6
09、31p−L−10)に開示されているような位相
シフトマスクすなわち、位相シフトマスク形成用基板に
対する密着力の弱いレジストをエッチングマスクとして
用い、位相シフトマスク形成用基板の所定部をウエット
エッチング法でエッチングすることにより形成されるマ
スクがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、この出願の第一
発明では、位相シフトマスク形成用の基板上にこの基板
の所定部分を露出するレジストパターンを形成し、この
レジストパターン形成済みの基板を厚さ方向の一部まで
エッチングすることによりこの基板に厚さがこの基板本
来の厚さより薄い部分を形成して作製される位相シフト
マスクの欠陥検査を次のように行なう。すなわち、位相
シフトマスク形成用の基板の所定部のエッチングのため
のマスクとなるレジストパターンを形成した後で所定部
のエッチングを行なう前に、このレジストパターンにお
けるレジスト部分での穴欠陥及びレジスト開口部分での
残渣欠陥の有無をそれぞれ検査することで、位相シフト
マスクの欠陥検査を行なうのである。なお、レジストパ
ターン中に生じた穴欠陥や残渣欠陥のうちのどの程度の
ものが完成後の位相シフトマスクの欠陥になるかを予め
検討し、レジストパターンでの欠陥検査の基準を設ける
ようにしても良い。
【0005】また、この出願の第二発明は、第一発明の
位相シフトマスクの欠陥検査方法でレジスト部に穴欠陥
が及びまたはレジスト開口部に残渣欠陥が発見された場
合には、レジスト部分の穴欠陥を埋めたり、レジスト開
口部の残渣欠陥を除去することを行なって位相シフトマ
スクの欠陥の発生を未然に防止し、事実上の欠陥修正を
しようとするものである。
【0006】
【作用】この出願の第一発明の位相シフトマスクの欠陥
検査方法によれば、位相シフトマスクの製造工程中の所
定の中間体におけるレジストパターン中の欠陥は完成後
の位相シフトマスクの欠陥となる蓋然性が高いことに着
目し、該レジストパターン中の欠陥を位相シフトマスク
の欠陥として抽出する。このようなレジストパターン中
の欠陥は完成された位相シフトマスク上での欠陥より、
検査光によって発見し易い。
【0007】この出願の第二発明の位相シフトマスクの
修正方法によれば、レジストパターンでの欠陥を修正す
ることで、位相シフトマスクでの欠陥発生を防止し、実
質的に欠陥修正を行なう。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して、この出願の位相シフ
トマスクの欠陥検査法及び欠陥修正法の実施例について
それぞれ説明する。なお、説明に用いる各図はこれらの
発明を理解出来る程度に各構成成分の形状、寸法及び配
置関係を概略的に示してある。また、説明に用いるいく
つかの図の平面図においても、遮光膜13及び残渣15
を強調するためにこれらの領域に斜線を付してある。
【0009】1.欠陥検査方法の実施例の説明 1−1.第1実施例 先ず、図1(A)に平面図及びそのI−I線断面図で示
したような実験試料10を意図的に作製する。この実験
試料とは、位相シフトマスク形成用の基板(例えば合成
石英基板)11であって遮光膜(例えばクロム膜)13
を有した基板11上に、シフタ部形成のためのレジスト
パターン(図示せず)が形成され、かつ、レジストパタ
ーンの開口部に当たる領域17(図1(A)では図示し
た領域全部がレジストの開口部内の領域に相当する例と
している。)に、マスク欠陥発生の原因となる残渣(こ
こではレジスト残渣であるとする。)15を意図的に形
成してある実験試料である。
【0010】ここで、レジスト残渣15は通常のリソグ
ラフィ技術により形成している。ただし、このレジスト
残渣15はその膜厚dが、d=λ/[2(n−1)]若
しくはその奇数倍の値(それらの近傍も含む)となるよ
うに予め形成している。ここで、λは欠陥検査に用いる
光(以下、検査光ともいう。)の波長であり、nはレジ
スト残渣の屈折率すなわちレジストパターン形成に用い
たレジストの屈折率である。この実施例では、レジスト
としてOEBR1000(東京応化工業(株)製のレジ
スト)を用い、検査光の主波長が550nmであるの
で、レジスト残渣15の厚さが0.5μmとなるように
している。なお、ここでは残渣15をレジスト残渣とし
ているが、残渣15はマスク欠陥を生じさせ得る種々の
ものであることができる。
【0011】次に、残渣15が付着している状態のまま
欠陥検査装置によりこの実験試料の残渣15を含むその
周辺領域を検査する。なお、ここでは、欠陥検査装置と
してKLA社製の欠陥検査装置KLA239eを用いて
いる。この検査装置は、検査光として波長550nmの
光を主とする光線を用い、かつ、透過光により欠陥を検
査する型の欠陥検査装置である。欠陥検査装置KLA2
39eのモニタに写った実験試料10の検査像を模写し
た図を、図1(B)に示した。この第1実施例の方法で
は、実験試料10における遮光膜13の部分は暗部とし
て認識出来、また、レジスト残渣15の部分の輪郭がは
っきり観察できることが分かった。また、欠陥検査装置
KLA239eによる比較検査(2つの試料の画像除法
を比較して欠陥の有無を判断する検査法)を実施したと
ころ、欠陥検出が行なえた。
【0012】(比較例1)比較例として以下のような実
験をする。残渣15を有した状態のままの実験試料10
を緩衝フッ酸で5分間エッチングする。このエッチング
においては、基板11の遮光膜13で覆われている部分
および残渣15で覆われている部分以外の部分が、厚さ
方向にある程度エッチングされる。また、残渣15の基
板11への密着力がそれほど高くないと残渣15下の基
板部分にサイドエッチングが生じる。したがって、この
場合、図2(A)に平面図及び断面図で示したように、
遮光膜13間の基板部分には、残渣15と対応する部分
が凸状の欠陥19aとなりそれ以外の部分が凹部19b
となっているエッチング跡19が生じる。ただし、凸状
の欠陥19aは上記サイドエッチングに起因するスロー
プを有したものとなっている。次に、このエッチングが
済んだ試料であって残渣15を除去した試料(以下、比
較例1の試料ともいう。)の欠陥検査を、欠陥検査装置
KLA239eを用い、行う。欠陥検査装置KLA23
9eのモニタに写った比較例1の試料の検査像を模写し
た図を、図2(B)に示した。検査像中の凸状の欠陥1
9aに当たる部分はよほど注意して観察しないと凹部1
9bに当たる部分と見分けがつかないことが分かった。
また、比較検査による欠陥の検出率は低かった。基板の
みの状態での欠陥検査が容易でないことが理解出来る。
【0013】(比較例2)また、図3(A)に示したよ
うに、レジスト残渣15の膜厚tを0.3μm、0.7
μmとしたこと以外は第1実施例と同様にして2種類の
実験試料(比較例2の試料ともいう。)を作製する。次
に、欠陥検査装置KLA239eを用い、上記第1実施
例の手順と同様な手順で、これら比較例2の試料の欠陥
検査をそれぞれ行う。欠陥検査装置KLA239eのモ
ニタに写った比較例2の試料のうちのレジスト残渣15
の膜厚が0.7μmである試料の検査像を模写した図
を、図3(B)に示した。比較例2の場合もレジスト残
渣15の部分の輪郭は観察できるが、第1実施例の場合
に比べるとコントラストが低くなることが分かった。ま
た、レジスト残渣15の膜厚が0.3μmである試料の
検査像のコントラストも、レジスト残渣15の膜厚が
0.7μmである試料と同程度であった。このことか
ら、レジストパターンのレジスト部分の膜厚dを上記式
d=λ/[2(n−1)]を満たすようにしておいた方
が、欠陥検査に好適なことが理解出来る。
【0014】1−2.第2実施例 次に、レジストパターンにおけるレジスト部分の欠陥検
査に用いる光に対する吸収率が増すような処理を施した
例の一つを説明する。レジスト中に欠陥検査に用いる光
(検査光)に対する吸収率が高い物質を予め添加する例
である。ここでは、レジスト残渣15を形成するレジス
トとしてSAL601(商品名:シップレイ社製のレジ
スト)を用い、検査光に対する吸収率が高い物質として
クマリンを用いる。SAL601中にクマリンをSAL
601の特性を損ねることなくかつ所望の吸収が得られ
る程度に混入したものをレジストとして用いたこと以外
は、第1実施例と同様にして第2実施例の実験試料20
を作製する(図4(A)参照)。なお、図4(A)にお
いて、検査光に対する吸収率が高い物質21を模式的に
示してある。
【0015】次に、欠陥検査装置KLA239eを用
い、上記第1実施例の手順と同様な手順で、第2実施例
の実験試料20の欠陥検査を行う。欠陥検査装置KLA
239eのモニタに写った第2実施例の実験試料の検査
像を模写した図を、図4(B)に示した。この第2実施
例の方法の場合、検査像のレジスト残渣15中央部に当
たる部分も第1実施例に比べ暗部となっており、第1実
施例に比べよりコントラストの高い検査像が得られるこ
とが分かった。
【0016】1−3.第3実施例 次に、レジストパターンにおけるレジスト部分の欠陥検
査に用いる光に対する吸収率が増すような処理の他の例
として、レジストパターン下に検査光に対する吸収率が
高い層を用いる例を説明する。この説明を図5、図6及
び図7を参照して説明する。
【0017】遮光膜13の形成まで済んだ基板11(図
5(A))上に、欠陥検査光に対する吸収率が高い層の
形成材料31としてここではSWK436(商品名:東
京応化工業(株)製)を回転塗布法により塗布する(図
5(B))。この試料を140℃の温度で10分間ベー
キングした後、該形成材料31上にレジスト15aとし
てSAL601を回転塗布法により塗布する(図5
(C))。次に、レジスト15aがレジスト残渣15と
なるように該レジスト15aに対し電子線描画を行い、
その後、現像をする。これによりレジスト残渣15が得
られる(図5(D))。また、SWK436はSAL6
01の現像液に溶解するためSWK436のレジスト残
渣15で覆われていない部分もレジスト現像時に溶解す
るので、レジスト残渣15下部分に欠陥検査に用いる光
に対する吸収率が高い層(吸収層)31aが形成される
(図5(E))。
【0018】レジスト残渣15下に吸収層31aを具え
たこの試料(第3実施例の実験試料。図6(A)参照)
の欠陥検査を、欠陥検査装置KLA239eを用い、上
記第1実施例の手順と同様な手順で行う。欠陥検査装置
KLA239eのモニタに写った第3実施例の実験試料
の検査像を模写した図を、図6(B)に示した。この第
3実施例の方法の場合、検査像のレジスト残渣15中央
部に当たる部分も第1実施例に比べ暗部となっており、
第1実施例に比べよりコントラストの高い検査像が得ら
れることが分かった。
【0019】また、この第3実施例の方法の場合、図7
に示したような、一部の膜厚が薄い残渣15xの場合で
も残渣全域において検査光の吸収が吸収層31aによっ
て均一に確保できる。したがって、一部の膜厚が薄くな
りそのままでは検出されにくいと思われる残渣の検出も
容易に出来るという効果が得られる。
【0020】2.欠陥修正方法の実施例の説明 2−1.穴欠陥の修正例 穴欠陥の修正法の実施例及び比較例について、図8及び
図9に断面図により示した工程図を参照してそれぞれ説
明する。
【0021】(実施例)位相シフトマスク形成用基板1
1の一部分上にシフタ部形成のためのレジストパターン
41を形成する。ただし、レジストパターン41には穴
欠陥41aを意図的に形成してある(図8(A))。こ
れらレジストパターン41及び穴欠陥41aは公知のリ
ソグラフィ法ここでは、電子線レジスト及び電子線リソ
グラフィ技術を用い形成している。穴欠陥41aはこの
場合1.5μm□のものとしている。なお、この実施例
ではレジストパターン41aは基板11に対する密着力
が弱くなるよう形成している。基板への密着力が弱いレ
ジストパターンを得る方法としては、例えばベーク温度
を制御する方法とか、レジストパターン41aに加湿処
理をする方法等が挙げられる。これら方法及びさらに他
の具体的方法については、この出願の出願人にかかる特
願平4−335985号に提案されている。また、この
レジストパターン41の形成に当たっては、その膜厚を
上述の第一発明(欠陥検査方法)の第1実施例のごとく
所定膜厚dとし、また、検査光に対する吸収率の高い物
質を添加したレジストを用いたり、吸収層31aを下層
として形成するようにするのが好適である。
【0022】この穴欠陥41aは、レジストパターンの
状態で欠陥を検査しようという第一発明の方法により、
容易に発見出来る。しかし、この実施例では穴欠陥41
aは意図的に形成してあるのでその位置が予め分かって
いるので穴欠陥41aを保護膜43により埋める処理を
行う(図8(B))。ここでは、フォーカスド イオン
ビーム(Focused Ion Beam:FIB)法により、保護
膜43として炭素膜を穴欠陥41aに埋め込む。保護膜
43は穴欠陥41内及びその周囲のレジスト部分上にも
及ぶように形成するのが良い。穴欠陥41aの埋め込み
が確実にできるからである。また、FIBにより形成さ
れる炭素膜は下地への密着性が良くかつウエットエッチ
ングに耐性があり、またレジストと同様なドライエッチ
ング性を示すため、シフタ部をドライエッチングする場
合そのエッチングにも耐えるという利点がある。
【0023】保護膜43により穴欠陥41aを修正した
試料をここでは緩衝フッ酸で5分間エッチングする。基
板11のレジストパターン41(保護膜43も含む)で
覆われていない部分は所定深さエッチングされる。ま
た、レジストパターン41のエッジ部下の基板部分はサ
イドエッグされる。このため、基板11のエッチングサ
レタ部分と非エッチング部分とはなだらかな傾斜面11
aで連続する(図8(C))。
【0024】エッチングが終了した後、保護膜43及び
レジストパターン41を除去する。この除去の順序は任
意好適で良い。しかし、保護膜43の構成材料が位相シ
フトマスクに悪影響を与える危険性のあるものの場合
は、保護膜43を先ず除去するのが良い。基板11をレ
ジストパターン41で被覆した状態で保護膜43の除去
ができるからである。ここでは、レーザを用いたホトマ
スク修正装置のレーザ光45を保護膜43及びその周辺
部にのみ照射し(図8(D))、保護膜43とその周囲
のレジストパターン41の一部分とを除去している(図
8(E))。
【0025】次に、レジストパターン41の残存部を全
て除去することで所望の位相シフトマスク11xが得ら
れる。この位相シフトマスク11xの、意図的に作製し
た上記穴欠陥41aと対応する部分には、欠陥が生じて
いなかった。また、このマスク11xを用いウエハ上の
レジストを露光し、次いで、該レジストを現像してみた
ところ、不要なパターンが転写されるようなことはなか
った。したがって、レジストパターンに生じている欠陥
を修正することで位相シフトマスクの欠陥修正が行われ
る(欠陥発生を未然に防げる)ことが理解出来る。
【0026】(比較例)図9を参照して比較例を説明す
る。比較例として、穴欠陥41aを有したレジストパタ
ーン41の当該穴欠陥41aを修正することなくそのま
ま基板11を緩衝フッ酸でエッチングする(図9
(A)、図9(B))。エッチングが終えた後にレジス
トパターン41を除去し試料を観察する。この試料の、
意図的に作製した上記穴欠陥41aと対応する部分に
は、位相シフトマスクの欠陥となってしまう凹部47が
生じていることが分かった。また、このマスクを用いウ
エハ上のレジストを露光し、次いで、該レジストを現像
してみたところ、凹部47に起因する不要なパターンが
レジストに転写されてしまうことが分かった。
【0027】2−2.残渣欠陥の修正例 残渣欠陥の修正法の実施例及び比較例について、図10
〜図12に断面図により示した工程図を参照してそれぞ
れ説明する。
【0028】(第1実施例)位相シフトマスク形成用基
板11にレジストパターン15yであってそのレジスト
開口部に当たる領域15zにレジスト残渣15を意図的
に残存させてあるレジストパターン15yを形成して、
実験試料を得る(図10(A))。ここでは、レジスト
残渣15は2μm□の大きさのものとしている。
【0029】このレジスト残渣15は、レジストパター
ン15yの状態で欠陥を検査しようという第一発明の方
法により、容易に発見出来る。しかし、この実施例では
レジスト残渣15は意図的に形成してあるのでその位置
が予め分かっているのでレジスト残渣15の除去を行う
(図10(B)、(C))。ここでは、レジスト残渣1
5にレーザ光を照射することでレジスト残渣を除去す
る。
【0030】レジスト残渣15の除去の終えた試料を緩
衝フッ酸で所定時間エッチングする。このエッチングに
おいてレジスト開口部15zに当たる基板部分は所定深
さエッチングされる。また、レジストパターン15yの
エッジ下の基板部分はサイドエッチングされる。また、
基板11の、レジスト残渣15の除去跡に当たる部分も
所定通りエッチングされていた。(図10(D))。レ
ジストパターン15yを除去することで所望の位相シフ
トマスク11xが得られた。このマスク11xを用いウ
エハ上のレジストを露光し、次いで、該レジストを現像
してみたところ、不要なパターンが転写されるようなこ
とはなかった。
【0031】(第2実施例)上記第1実施例においては
レジスト残渣の除去をレーザにより行っていた。しかし
これはFIBミリングによっても可能である。この第2
実施例はその例である。残渣修正法の第1実施例と同様
な手順でレジスト残渣15を有するレジストパターン1
5yを基板11上に形成する(図11(A))。次に、
マスク用FIB修正装置を用いレジスト残渣15をFI
Bミリングし除去する(図11(B)、(C))。ミリ
ングを終えた試料のミリング処理した基板部分にはFI
Bミリングに用いたGaイオンが打ち込まれるためGa
ステイン49と呼ばれるものが残っていることが確認さ
れた。
【0032】レジスト残渣15のFIBミリングによる
除去の終えた試料を緩衝フッ酸で所定時間エッチングす
る。Gaステイン49が残っている基板部分も含め基板
のエッチング予定部分は所望通りエッチングされている
ことが分かった。また、このマスクを用いウエハ上のレ
ジストを露光し、次いで、該レジストを現像してみたと
ころ、不要なパターンが転写されるようなことはなかっ
た。
【0033】(比較例)残渣修正法の第1実施例と同様
な手順でレジスト残渣15を有するレジストパターン1
5yを基板11上に形成し(図12(A))、レジスト
残渣15が付着したままこの試料を緩衝フッ酸で所定時
間エッチングする(図12(B))。その後、レジスト
パターン15yを剥離する。この際レジスト残渣15も
除去される。この試料では、基板11のレジスト残渣1
5があった部分はエッチングが所望の通りに行なわれな
かったため、この部分に位相シフトマスクの欠陥となっ
てしまう凸部51が生じていることが分かった。このマ
スクを用いウエハ上のレジストを露光し、次いで、該レ
ジストを現像してみたところ、露光時の焦点が少しずれ
ると凸部51に起因する不要パターンがレジストに転写
されてしまうことが分かった。
【0034】この第二発明ではレジストパターン中の穴
欠陥や残渣欠陥を修正する必要があるが、これは現在マ
スク修正で使用されるFIB装置やレーザ装置で行なえ
るので、新たな装置を特に用意することなくかつ所望の
修正精度で修正処理が可能である。また、本発明の修正
工程はマスク完成後の修正工程と相殺されると考えられ
るので、ホトマスク製造工程数が増加することもないと
考える。
【0035】
【発明の効果】この出願の第一発明の位相シフトマスク
の欠陥検査方法によれば、位相シフトマスク形成用基板
に形成されたレジストパターンに発生している穴欠陥や
残渣欠陥を、完成後の位相シフトマスクの欠陥とみなし
て検査する。レジストパターンに発生している穴欠陥や
残渣欠陥は、完成後の位相シフトマスクの欠陥となる蓋
然性が高く、また、レジストパターン中の欠陥は完成さ
れた位相シフトマスク上での欠陥より、検査光によって
発見し易い。このため目的とする欠陥検査が達成され
る。この第一発明の欠陥検査方法は、特に、位相シフト
マスク形成用基板自体の各部の厚さを違えた型の位相シ
フトマスクの欠陥検査に用いて好適である。
【0036】また、この出願の第二発明の位相シフトマ
スクの修正方法によれば、レジストパターンでの穴欠陥
や残渣欠陥を修正することで、位相シフトマスクでの欠
陥発生を防止し、実質的に位相シフトマスクの欠陥修正
を行なう。この第二発明の欠陥修正方法は、特に、位相
シフトマスク形成用基板自体の各部の厚さを違えた型の
位相シフトマスクであって基板自体の穴部を埋めたり基
板の凸部を選択的に除去するのが困難な位相シフトマス
クの欠陥を修正する場合に用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】欠陥検査方法の第1実施例の説明図である。
【図2】欠陥検査方法の比較例1の説明図である。
【図3】欠陥検査方法の比較例2の説明図である。
【図4】欠陥検査方法の第2実施例の説明図である。
【図5】欠陥検査方法の第3実施例の説明図である。
【図6】欠陥検査方法の第3実施例の図5に続く説明図
である。
【図7】欠陥検査方法の第3実施例の図6に続く説明図
である。
【図8】第二発明の欠陥修正方法による穴欠陥の修正例
の説明図である。
【図9】穴欠陥修正法の比較例の説明図である。
【図10】残渣欠陥の修正法の第1実施例の説明図であ
る。
【図11】残渣欠陥の修正法の第2実施例の説明図であ
る。
【図12】残渣欠陥修正法の比較例の説明図である。
【符号の説明】
10:第一発明の第1実施例の実験試料 11:位相シフトマスク形成用基板 13:遮光膜 15:残渣(レジスト残渣) 15x:一部の膜厚が薄い残渣 15y:レジストパターン 15z,17:レジスト開口部に当たる領域 19エッチング跡 19a:凸状の欠陥 19b:凹部 20:第一発明の第2実施例の実験試料 21:欠陥検査に用いる光に対する吸収率が高い物質 31:吸収層形成材料 31a:欠陥検査に用いる光に対する吸収率が高い層
(吸収層) 41:レジストパターン 41a:穴欠陥 43:保護膜 45:レーザ光 47:位相シフトマスクの欠陥となってしまう凹部 49:Gaステイン 51:位相シフトマスクの欠陥となってしまう凸部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相シフトマスク形成用の基板上に該基
    板の所定部分を露出するレジストパターンを形成し、該
    レジストパターン形成済みの基板を厚さ方向の一部まで
    エッチングすることにより該基板に厚さが該基板本来の
    厚さより薄い部分を形成して作製される位相シフトマス
    クの欠陥を検査するに当たり、 前記レジストパターンを形成した後で前記エッチングを
    行なう前に、該レジストパターンにおけるレジスト部分
    での穴欠陥及びレジスト開口部分での残渣欠陥の有無を
    検査し、位相シフトマスクの欠陥検査に代えることを特
    徴とする位相シフトマスクの欠陥検査方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の位相シフトマスクの欠
    陥検査方法において、 欠陥検査に用いる光の波長をλとし、前記レジストパタ
    ーンのレジスト部分の屈折率をnとしたとき、 該レジスト部分の厚さdがd=λ/[2(n−1)]若
    しくはその奇数倍の値となるように、該レジストパター
    ンを形成しておくことを特徴とする位相シフトマスクの
    欠陥検査方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の位相シフトマスクの欠
    陥検査方法において、 前記レジストパターンにおけるレジスト部分中に欠陥検
    査に用いる光に対する吸収率が高い物質を予め添加する
    処理を行なうことを特徴とする位相シフトマスクの欠陥
    検査方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の位相シフトマスクの欠
    陥検査方法において、 前記レジストパターン形成前に位相シフトマスク形成用
    の基板上に欠陥検査に用いる光に対する吸収率が高い層
    を形成する処理を行なうことを特徴とする位相シフトマ
    スクの欠陥検査方法。
  5. 【請求項5】 位相シフトマスク形成用の基板上に該基
    板の所定部分を露出するレジストパターンを形成し、該
    レジストパターン形成済みの基板を厚さ方向の一部まで
    エッチングすることにより該基板に厚さが該基板本来の
    厚さより薄い部分を形成して作製される位相シフトマス
    クに生じた欠陥を修正するに当たり、 前記レジストパターンのレジスト部分に穴欠陥がある場
    合、該穴欠陥を埋める処理を実施し、 前記レジストパターンのレジスト開口部分に残渣欠陥が
    ある場合、該残渣を除去する処理を実施し、 その後、前記エッチングを行なうことを特徴とする位相
    シフトマスクの欠陥修正方法。
JP877494A 1994-01-28 1994-01-28 位相シフトマスクの欠陥検査方法及び欠陥修正方法 Withdrawn JPH07219210A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100607801B1 (ko) * 2004-07-15 2006-08-02 동부일렉트로닉스 주식회사 반도체 소자의 결함 검출 방법
JP2009020277A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Omron Laserfront Inc ホトマスクの白欠陥修正方法
JP2009110969A (ja) * 1999-07-09 2009-05-21 Hitachi Ltd パターン寸法測定方法、及びパターン寸法測定装置
JP2013190670A (ja) * 2012-03-14 2013-09-26 Sumitomo Precision Prod Co Ltd 描画物製造方法及び描画物製造装置

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