JPH0721860Y2 - 船外機用内燃機関 - Google Patents
船外機用内燃機関Info
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- JPH0721860Y2 JPH0721860Y2 JP1989129185U JP12918589U JPH0721860Y2 JP H0721860 Y2 JPH0721860 Y2 JP H0721860Y2 JP 1989129185 U JP1989129185 U JP 1989129185U JP 12918589 U JP12918589 U JP 12918589U JP H0721860 Y2 JPH0721860 Y2 JP H0721860Y2
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- Japan
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- cooling water
- internal combustion
- combustion engine
- water passage
- oil
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- Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、船外機用内燃機関に関するものである。
(従来の技術) 第7図に過給機を備えた船外機の一部破断側面図を示
す。この船外機の内燃機関(以下、エンジンともいう)
1は、4気筒の4サイクル・ガソリン・エンジンであ
る。気化器(図示しない)の下流には過給機3を備えて
おり、過給機3とシリンダ・ヘッド4の各ポートとの間
は、吸気管5で接続されている。過給機3によって過給
された空気または混合気は、吸気管5の各給気通路6を
通り、シリンダ・ヘッド4の各ポートに供給される。
す。この船外機の内燃機関(以下、エンジンともいう)
1は、4気筒の4サイクル・ガソリン・エンジンであ
る。気化器(図示しない)の下流には過給機3を備えて
おり、過給機3とシリンダ・ヘッド4の各ポートとの間
は、吸気管5で接続されている。過給機3によって過給
された空気または混合気は、吸気管5の各給気通路6を
通り、シリンダ・ヘッド4の各ポートに供給される。
しかしながら、過給機3で圧縮された過給気は、温度が
約110℃にまで上昇する。そしてこのような高温の空気
または混合気がエンジンに供給された場合、過給による
出力の増加率が低下するという問題点があった。
約110℃にまで上昇する。そしてこのような高温の空気
または混合気がエンジンに供給された場合、過給による
出力の増加率が低下するという問題点があった。
また4サイクルの船外機用エンジン1においては、潤滑
油を燃料中に混合して使用する2サイクル・エンジンと
異なり、エンジン1の潤滑油溜めとしてオイル・パンを
設ける必要がある。
油を燃料中に混合して使用する2サイクル・エンジンと
異なり、エンジン1の潤滑油溜めとしてオイル・パンを
設ける必要がある。
しかしながら、シリンダ・ブロック2の下端に設けられ
たオイル・パンの潤滑油の温度が上昇し、エンジン1の
焼付きの原因となるという問題点があった。
たオイル・パンの潤滑油の温度が上昇し、エンジン1の
焼付きの原因となるという問題点があった。
また4サイクルの船外機用エンジン1においては、シリ
ンダ・ブロック2の下端に設けられたオイル・パンの潤
滑油の補給口が、シリンダ・ヘッド4のカバーに設けら
れている。
ンダ・ブロック2の下端に設けられたオイル・パンの潤
滑油の補給口が、シリンダ・ヘッド4のカバーに設けら
れている。
しかしながら、船外機用エンジンはクランク軸16を垂直
方向に配設しているので、シリンダ・ヘッド4を船外機
の後方に位置させることになる。このため潤滑油の補給
口の位置が船上から遠くなり、船上での潤滑油の補給、
またオイル・パン内の油面点検が困難で、適正油量が保
ちにくくエンジンの焼付きを生じるおそれがあった。
方向に配設しているので、シリンダ・ヘッド4を船外機
の後方に位置させることになる。このため潤滑油の補給
口の位置が船上から遠くなり、船上での潤滑油の補給、
またオイル・パン内の油面点検が困難で、適正油量が保
ちにくくエンジンの焼付きを生じるおそれがあった。
さらにまた、第8図に示すクランク軸軸受部のシリンダ
・ブロック2およびベアリング・キャップ19には、クラ
ンク軸16の荷重を受けるスラスト・メタルが配設されて
いる。第9図(a)の一体形のスラスト・メタル20の場
合は、組付け位置がクランク軸16の最下端部に限定さ
れ、取付け位置の自由度がない。第9図(b)のスラス
ト・メタル21,22は、この点を改良するため分割構造に
したものである。
・ブロック2およびベアリング・キャップ19には、クラ
ンク軸16の荷重を受けるスラスト・メタルが配設されて
いる。第9図(a)の一体形のスラスト・メタル20の場
合は、組付け位置がクランク軸16の最下端部に限定さ
れ、取付け位置の自由度がない。第9図(b)のスラス
ト・メタル21,22は、この点を改良するため分割構造に
したものである。
しかしながら、従来のスラスト・メタル20,21は、クラ
ンク軸16とともに回転しないようにするため、図示のよ
うな回り止めの突起部20a,21aが形成されている。また
回り止めの突起部20a,21aを収容するため、クランク軸
軸受部の固定構造側に溝が設けられている。このような
回り止め構造は、加工工数の増大によりコストアップの
原因になっていた。
ンク軸16とともに回転しないようにするため、図示のよ
うな回り止めの突起部20a,21aが形成されている。また
回り止めの突起部20a,21aを収容するため、クランク軸
軸受部の固定構造側に溝が設けられている。このような
回り止め構造は、加工工数の増大によりコストアップの
原因になっていた。
(考案が解決しようとする課題) この考案は、上記問題点を解決するため、過給機で過給
された空気または混合気を、過給機とシリンダ・ヘッド
の各ポートを接続する吸気管において冷却することがで
きる船外機用内燃機関を提供することを目的とする。
された空気または混合気を、過給機とシリンダ・ヘッド
の各ポートを接続する吸気管において冷却することがで
きる船外機用内燃機関を提供することを目的とする。
またこの考案は、オイル・パンの潤滑油を冷却すること
により焼付を防止することができる船外機用内燃機関を
提供することを目的とする。
により焼付を防止することができる船外機用内燃機関を
提供することを目的とする。
またこの考案は、オイル・パンの潤滑油の補給が船上か
ら容易に行なわれ、かつ船上からオイル・パン内の油面
点検が正確に行なわれる潤滑油の補給口を有する船外機
用内燃機関を提供することを目的とする。
ら容易に行なわれ、かつ船上からオイル・パン内の油面
点検が正確に行なわれる潤滑油の補給口を有する船外機
用内燃機関を提供することを目的とする。
またこの考案は、クランク軸に対する組付け位置の自由
度があり、かつ回り止めのための特別な加工工数を必要
としないスラスト・メタルを有する船外機用内燃機関を
提供することを目的とする。
度があり、かつ回り止めのための特別な加工工数を必要
としないスラスト・メタルを有する船外機用内燃機関を
提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的は、過給機を備えた船外機用内燃機関におい
て、前記過給機とシリンダ・ヘッドの各ポートとの間の
吸気管の外周を覆う給気冷却水通路を形成するととも
に、シリンダ・ブロックの下端に設けられたオイル・パ
ンの底部に沿って前記給気冷却水通路と連通するオイル
冷却水通路を形成し、該オイル冷却水通路の下部には、
船外の水を該オイル冷却水通路へ導入するウォータ・ポ
ンプを接続し、さらに、前記オイル・パンの上面のクラ
ンク軸に対して船体側の位置には潤滑油の補給口を形成
してなる船外機用内燃機関によって達成される。
て、前記過給機とシリンダ・ヘッドの各ポートとの間の
吸気管の外周を覆う給気冷却水通路を形成するととも
に、シリンダ・ブロックの下端に設けられたオイル・パ
ンの底部に沿って前記給気冷却水通路と連通するオイル
冷却水通路を形成し、該オイル冷却水通路の下部には、
船外の水を該オイル冷却水通路へ導入するウォータ・ポ
ンプを接続し、さらに、前記オイル・パンの上面のクラ
ンク軸に対して船体側の位置には潤滑油の補給口を形成
してなる船外機用内燃機関によって達成される。
また、運転時にクランク軸がほぼ垂直に位置する船外機
用内燃機関において、板厚の異なるほぼ半円形の2枚の
分割片の組合せからなり、この各分割片をクランク軸軸
受部ののシリンダ・ブロック側とベアリング・キャップ
側とにそれぞれ設けたほぼ半円形の溝に配設し、板厚の
大きい方の分割片の合わせ面を前記一方の半円形溝の端
面に接するように位置決めしたスラスト・メタルを有す
る船外機用内燃機関によって達成される。
用内燃機関において、板厚の異なるほぼ半円形の2枚の
分割片の組合せからなり、この各分割片をクランク軸軸
受部ののシリンダ・ブロック側とベアリング・キャップ
側とにそれぞれ設けたほぼ半円形の溝に配設し、板厚の
大きい方の分割片の合わせ面を前記一方の半円形溝の端
面に接するように位置決めしたスラスト・メタルを有す
る船外機用内燃機関によって達成される。
(作用) 前記第1の考案による船外機用内燃機関においては、ウ
ォータ・ポンプにより船外の水を導入してオイル冷却水
通路に流し、オイル・パンを良好に冷却するとともに、
さらに給気冷却水通路に水を流して吸気管を冷却するこ
とができる。
ォータ・ポンプにより船外の水を導入してオイル冷却水
通路に流し、オイル・パンを良好に冷却するとともに、
さらに給気冷却水通路に水を流して吸気管を冷却するこ
とができる。
即ち、過給機で過給された空気または混合気が吸気管を
通ってシリンダ・ヘッドの各ポートに導かれる間に、吸
気管の外周を覆う冷却水通路を循環する船外の水が空気
または混合気の熱を奪うため、過給機の圧縮によって高
温となった空気または混合気が良好に冷却され、過給に
よるエンジン出力の増大が効率よく達成され、インター
・クーラを設置する必要がなく、コンパクトな小スペー
スの構造とすることができる。
通ってシリンダ・ヘッドの各ポートに導かれる間に、吸
気管の外周を覆う冷却水通路を循環する船外の水が空気
または混合気の熱を奪うため、過給機の圧縮によって高
温となった空気または混合気が良好に冷却され、過給に
よるエンジン出力の増大が効率よく達成され、インター
・クーラを設置する必要がなく、コンパクトな小スペー
スの構造とすることができる。
されに、水がオイル・パン底部のオイル冷却水通路を循
環する過程で、内燃機関を冷却して高温になったオイル
・パン内の潤滑油が冷却され、常時低温の潤滑油によっ
て内燃機関が冷却されることとなり、内燃機関の焼き付
けが良好に防止される。
環する過程で、内燃機関を冷却して高温になったオイル
・パン内の潤滑油が冷却され、常時低温の潤滑油によっ
て内燃機関が冷却されることとなり、内燃機関の焼き付
けが良好に防止される。
また、オイル・パンの潤滑油の補給口が、船体に近い位
置に設けられているので、船上から潤滑油の補給を容易
に行なうことができ、また、船上から潤滑油の点検を正
確に行なうことができるものとなる。
置に設けられているので、船上から潤滑油の補給を容易
に行なうことができ、また、船上から潤滑油の点検を正
確に行なうことができるものとなる。
また、第2の考案による船外機用内燃機関においては、
板厚の異なるほぼ半円形の2枚の分割片の組合わせから
なるスラスト・メタルをクランク軸の軸受部に配設し、
板厚の大きい方の分割片の合わせ面を相手側の分割片の
溝端面に接するように位置決めして回り止めし、この分
割片の合わせ面により反対側の分割片の回り止めも可能
となり、従来のような突起部を有する回り止め構造とは
異なり、従来のように突起部を収容するための溝をクラ
ンク軸軸受部の固定構造側に形成する必要がなく、簡単
な構造とすることができ、加工工数が減少してコストを
低減させることができ、又、分割することにより取付位
置が限定されず、極めて小型化することができる。
板厚の異なるほぼ半円形の2枚の分割片の組合わせから
なるスラスト・メタルをクランク軸の軸受部に配設し、
板厚の大きい方の分割片の合わせ面を相手側の分割片の
溝端面に接するように位置決めして回り止めし、この分
割片の合わせ面により反対側の分割片の回り止めも可能
となり、従来のような突起部を有する回り止め構造とは
異なり、従来のように突起部を収容するための溝をクラ
ンク軸軸受部の固定構造側に形成する必要がなく、簡単
な構造とすることができ、加工工数が減少してコストを
低減させることができ、又、分割することにより取付位
置が限定されず、極めて小型化することができる。
(実施例) 以下実施例を示す図面に基づいて、この考案をさらに詳
細に説明する。第1図は第1の考案による実施例の船外
機の一部破断側面図、第2図は第1図のA−A線断面図
である。この船外機は、4サイクル4気筒ガソリン・エ
ンジン1を装着しており、その気化器(図示しない)の
下流側には過給機3が取り付けられている。過給機3と
シリンダ・ヘッド4の各ポートは吸気管5で接続され、
吸気管5の各給気通路6を通って混合気がエンジン1に
供給される。吸気管5の外周には、第2図に示すような
断面を有する冷却水通路7が設けられている。この冷却
水通路7には、ウォータ・ポンプ8によって冷却水取入
口9から船外の水がウォータ・パイプ10,接続ホース11
を介して導入される。
細に説明する。第1図は第1の考案による実施例の船外
機の一部破断側面図、第2図は第1図のA−A線断面図
である。この船外機は、4サイクル4気筒ガソリン・エ
ンジン1を装着しており、その気化器(図示しない)の
下流側には過給機3が取り付けられている。過給機3と
シリンダ・ヘッド4の各ポートは吸気管5で接続され、
吸気管5の各給気通路6を通って混合気がエンジン1に
供給される。吸気管5の外周には、第2図に示すような
断面を有する冷却水通路7が設けられている。この冷却
水通路7には、ウォータ・ポンプ8によって冷却水取入
口9から船外の水がウォータ・パイプ10,接続ホース11
を介して導入される。
ウォータ・ポンプ8で汲み上げられ、冷却水通路7に導
入された船外の水は、吸気管5の各給気通路6の混合気
を冷却しながら循環して吐出部Oより再び船外へ戻され
る。この間に、過給機3の過給によって約110℃にまで
加熱された混合気は、冷却水通路7を循環する冷却水に
よって冷却され、温度が約25℃低下する。この結果、通
常の船外機用エンジンの場合、出力が従来より約5%増
加する。
入された船外の水は、吸気管5の各給気通路6の混合気
を冷却しながら循環して吐出部Oより再び船外へ戻され
る。この間に、過給機3の過給によって約110℃にまで
加熱された混合気は、冷却水通路7を循環する冷却水に
よって冷却され、温度が約25℃低下する。この結果、通
常の船外機用エンジンの場合、出力が従来より約5%増
加する。
しかも、この考案によれば、吸気管5自体を冷却水通路
7によって冷却するため、特別のインター・クーラ等を
必要とせず、低コスト、省スペースで過給気の冷却が実
現できる。
7によって冷却するため、特別のインター・クーラ等を
必要とせず、低コスト、省スペースで過給気の冷却が実
現できる。
第3図は、第2の考案による実施例の船外機の一部破断
側面図である。この船外機は、シリンダ・ブロック2の
下端に潤滑油溜めとしてオイル・パン12が設けられてい
る。オイル・パン12の下面にエンジン・ベース13が設け
られ、その上面にオイル・パン12の壁面に沿って冷却水
が流れるようにオイル冷却水通路14が形成されている。
オイル冷却水通路14の底面は、ウォーター・パイプ10、
ウォーター・ポンプ8、冷却水取入口9に接続されてい
る。オイル冷却水通路14の上部にはウォーター・ホース
15が接続され、エンジン1を経て船外へ連通している。
側面図である。この船外機は、シリンダ・ブロック2の
下端に潤滑油溜めとしてオイル・パン12が設けられてい
る。オイル・パン12の下面にエンジン・ベース13が設け
られ、その上面にオイル・パン12の壁面に沿って冷却水
が流れるようにオイル冷却水通路14が形成されている。
オイル冷却水通路14の底面は、ウォーター・パイプ10、
ウォーター・ポンプ8、冷却水取入口9に接続されてい
る。オイル冷却水通路14の上部にはウォーター・ホース
15が接続され、エンジン1を経て船外へ連通している。
エンジン1の運転中はクランク・シャフトによりウォー
ター・ポンプ8が駆動され、冷却水取入口9から船外の
水が導入され、ウォーター・パイプ10を通ってエンジン
・ベース13に設けられている冷却水通路14に流入し、オ
イル・パン12の底面に沿って循環しながら潤滑油を冷却
し、ウォーター・ホース15を通って船外へ排出される。
したがってエンジン1は常時低温の潤滑油で冷却され、
焼付きが防止される。
ター・ポンプ8が駆動され、冷却水取入口9から船外の
水が導入され、ウォーター・パイプ10を通ってエンジン
・ベース13に設けられている冷却水通路14に流入し、オ
イル・パン12の底面に沿って循環しながら潤滑油を冷却
し、ウォーター・ホース15を通って船外へ排出される。
したがってエンジン1は常時低温の潤滑油で冷却され、
焼付きが防止される。
またいうまでもなく、上記二つの考案を組み合せて、吸
気管5の外周には、第2図のような断面を有する冷却水
通路7を設け、エンジン・ベース13には、オイル・パン
12の底面に沿って循環する第3図のような冷却水通路14
を設けた船外機用エンジンとすることも可能である。
気管5の外周には、第2図のような断面を有する冷却水
通路7を設け、エンジン・ベース13には、オイル・パン
12の底面に沿って循環する第3図のような冷却水通路14
を設けた船外機用エンジンとすることも可能である。
第4図は、第3の考案による実施例の船外機の一部破断
側面図である。船外機用エンジン1の、シリンダ・ブロ
ック2の下端には、潤滑油溜めとしてオイル・パン12が
設けられている。このオイル・パン12は、クランク軸16
に対して船体側に位置する上面に潤滑油の補給口17が設
けられている。そして補給口17には、ねじで止まる検油
棒18が取り付けられている。したがってエンジン1のオ
イル・パンの12に対する潤滑油の補給は、船体上からも
容易に行なわれ、また手元で油面の点検ができるため正
確な油量の補給が可能となる。この結果常時適正な潤滑
油量が保たれるので、エンジン1の焼付きが防止でき
る。
側面図である。船外機用エンジン1の、シリンダ・ブロ
ック2の下端には、潤滑油溜めとしてオイル・パン12が
設けられている。このオイル・パン12は、クランク軸16
に対して船体側に位置する上面に潤滑油の補給口17が設
けられている。そして補給口17には、ねじで止まる検油
棒18が取り付けられている。したがってエンジン1のオ
イル・パンの12に対する潤滑油の補給は、船体上からも
容易に行なわれ、また手元で油面の点検ができるため正
確な油量の補給が可能となる。この結果常時適正な潤滑
油量が保たれるので、エンジン1の焼付きが防止でき
る。
第5図は、第4の考案による実施例の船外機のスラスト
・メタル23,24の斜視図である。このスラスト・メタル
は、ほぼ半円形の分割片23,24の組合せからなり、第6
図の断面図に見られるように、分割片23,24の板厚に差
が設けられている。そしてクランク軸軸受部のシリンダ
・ブロック2側とベアリング・キャップ19側には、各分
割片23,24が組み込まれるほぼ半円形の溝2a,19aが設け
られている。各溝2a,19aの深さは、それぞれの分割片2
3,24の厚さに合わせて深さが異なるように形成されてい
る。この実施例では、厚さの大きい分割片23がシリンダ
・ブロック2側の半円形溝2aに組み込まれ、その合せ面
23aがベアリング・キャップ19側の半円形溝19aの端面19
bと接して回り止めされている。反対側の分割片24は、
その合せ面24aが相手側の分割片23の合せ面23aと接する
ことにより回り止めされている。
・メタル23,24の斜視図である。このスラスト・メタル
は、ほぼ半円形の分割片23,24の組合せからなり、第6
図の断面図に見られるように、分割片23,24の板厚に差
が設けられている。そしてクランク軸軸受部のシリンダ
・ブロック2側とベアリング・キャップ19側には、各分
割片23,24が組み込まれるほぼ半円形の溝2a,19aが設け
られている。各溝2a,19aの深さは、それぞれの分割片2
3,24の厚さに合わせて深さが異なるように形成されてい
る。この実施例では、厚さの大きい分割片23がシリンダ
・ブロック2側の半円形溝2aに組み込まれ、その合せ面
23aがベアリング・キャップ19側の半円形溝19aの端面19
bと接して回り止めされている。反対側の分割片24は、
その合せ面24aが相手側の分割片23の合せ面23aと接する
ことにより回り止めされている。
(考案の効果) この考案は、過給機を備えた船外機用内燃機関におい
て、前記過給機とシリンダ・ヘッドの各ポートとの間の
吸気管の外周を覆う給気冷却水通路を形成するととも
に、シリンダ・ブロックの下端に設けられたオイル・パ
ンの底部に沿って前記給気冷却水通路と連通するオイル
冷却水通路を形成し、該オイル冷却水通路の下部には、
船外の水を該オイル冷却水通路へ導入するウォーター・
ポンプを接続し、さらに、前記オイル・パンの上面のク
ランク軸に対して船体側の位置には潤滑油の補給口を形
成したことにより、ウォーター・ポンプにより船外の水
を導入してオイル冷却水通路に流し、オイル・パンを良
好に冷却するとともに、さらに給気冷却水通路に水を流
して吸気管を冷却することができる。
て、前記過給機とシリンダ・ヘッドの各ポートとの間の
吸気管の外周を覆う給気冷却水通路を形成するととも
に、シリンダ・ブロックの下端に設けられたオイル・パ
ンの底部に沿って前記給気冷却水通路と連通するオイル
冷却水通路を形成し、該オイル冷却水通路の下部には、
船外の水を該オイル冷却水通路へ導入するウォーター・
ポンプを接続し、さらに、前記オイル・パンの上面のク
ランク軸に対して船体側の位置には潤滑油の補給口を形
成したことにより、ウォーター・ポンプにより船外の水
を導入してオイル冷却水通路に流し、オイル・パンを良
好に冷却するとともに、さらに給気冷却水通路に水を流
して吸気管を冷却することができる。
即ち、過給機で過給された空気または混合気が吸気管を
通ってシリンダ・ヘッドの各ポートに導かれる間に、吸
気管の外周を覆う冷却水通路を循環する船外の水が空気
または混合気の熱を奪うため、過給機の圧縮によって高
温となった空気または混合気が良好に冷却され、過給に
よるエンジン出力の増大が効率よく達成され、インター
・クーラを設置する必要がなく、コンパクトな小スペー
スの構造とすることができる。
通ってシリンダ・ヘッドの各ポートに導かれる間に、吸
気管の外周を覆う冷却水通路を循環する船外の水が空気
または混合気の熱を奪うため、過給機の圧縮によって高
温となった空気または混合気が良好に冷却され、過給に
よるエンジン出力の増大が効率よく達成され、インター
・クーラを設置する必要がなく、コンパクトな小スペー
スの構造とすることができる。
さらに、水がオイル・パン底部のオイル冷却水通路を循
環する過程で、内燃機関を冷却して高温になったオイル
・パン内の潤滑油が冷却され、常時低温の潤滑油によっ
て内燃機関が冷却されることとなり、内燃機関の焼き付
けが良好に防止される。
環する過程で、内燃機関を冷却して高温になったオイル
・パン内の潤滑油が冷却され、常時低温の潤滑油によっ
て内燃機関が冷却されることとなり、内燃機関の焼き付
けが良好に防止される。
また、オイル・パンの潤滑油の補給口が、船体に近い位
置に設けられているので、船上から潤滑油の補給を容易
に行なうことができ、また、船上から潤滑油の点検を正
確に行なうことができるものとなる。
置に設けられているので、船上から潤滑油の補給を容易
に行なうことができ、また、船上から潤滑油の点検を正
確に行なうことができるものとなる。
また、運転時にクランク軸がほぼ垂直に位置する船外機
用内燃機関において、板厚の異なるほぼ半円形の2枚の
分割片の組合せからなり、この各分割片をクランク軸軸
受部のシリンダ・ブロック側とベアリング・キャップ側
とにそれぞれ設けたほぼ半円形の溝に配設し、板厚の大
きい分割片の合わせ面を前記一方の半円形溝の端面に接
するように位置決めしたスラスト・メタルを有する船外
機用内燃機関であるため、板厚の異なるほぼ半円形の2
枚の分割片を組合わせからなるスラスト・メタルをクラ
ンク軸の軸受部に配設し、板厚の大きい方の分割片の合
わせ面を相手側の分割片の溝端面に接するように位置決
めして回り止めし、この分割片の合わせ面により反対側
の分割片の回り止めも可能となり、従来のような突起部
を有する回り止め構造とは異なり、従来のように突起部
を収容するための溝をクランク軸軸受部の固定構造側に
形成する必要がなく、簡単な構造とすることができ、加
工工数が減少してコストを低減させることができ、又、
分割することにより取付位置が限定されず、極めて小型
化することができる。
用内燃機関において、板厚の異なるほぼ半円形の2枚の
分割片の組合せからなり、この各分割片をクランク軸軸
受部のシリンダ・ブロック側とベアリング・キャップ側
とにそれぞれ設けたほぼ半円形の溝に配設し、板厚の大
きい分割片の合わせ面を前記一方の半円形溝の端面に接
するように位置決めしたスラスト・メタルを有する船外
機用内燃機関であるため、板厚の異なるほぼ半円形の2
枚の分割片を組合わせからなるスラスト・メタルをクラ
ンク軸の軸受部に配設し、板厚の大きい方の分割片の合
わせ面を相手側の分割片の溝端面に接するように位置決
めして回り止めし、この分割片の合わせ面により反対側
の分割片の回り止めも可能となり、従来のような突起部
を有する回り止め構造とは異なり、従来のように突起部
を収容するための溝をクランク軸軸受部の固定構造側に
形成する必要がなく、簡単な構造とすることができ、加
工工数が減少してコストを低減させることができ、又、
分割することにより取付位置が限定されず、極めて小型
化することができる。
第1図は第1の考案による船外機の一実施例の一部破断
側面図、第2図は第1図のA−A線断面図、第3図は第
2の考案による船外機の一実施例の一部破断側面図、第
4図は第3の考案による船外機の一実施例の一部破断側
面図、第5図は第4の考案による船外機のスラストメタ
ルの斜視図、第6図は第5図のB−B線断面図である。 第7図は従来の船外機の一部破断側面図、第8図は同じ
くエンジン本体の一部破断側面図、第9図(a)(b)
は第8図のクランク軸軸受部のスラストメタル2例の斜
視図である。 1…船外機用エンジン 2…シリンダ・ブロック 2a…半円形溝 3…過給機 4…シリンダ・ヘッド 5…吸気管 7…吸気冷却水通路 8…ウォーター・ポンプ 12…オイル・パン 14…オイル冷却水通路 16…クランク軸 17…潤滑油補給口 19…ベアリング・キャップ 19a…半円形溝 19b…溝端面 23,24…スラスト・メタル分割片 23a…合せ面
側面図、第2図は第1図のA−A線断面図、第3図は第
2の考案による船外機の一実施例の一部破断側面図、第
4図は第3の考案による船外機の一実施例の一部破断側
面図、第5図は第4の考案による船外機のスラストメタ
ルの斜視図、第6図は第5図のB−B線断面図である。 第7図は従来の船外機の一部破断側面図、第8図は同じ
くエンジン本体の一部破断側面図、第9図(a)(b)
は第8図のクランク軸軸受部のスラストメタル2例の斜
視図である。 1…船外機用エンジン 2…シリンダ・ブロック 2a…半円形溝 3…過給機 4…シリンダ・ヘッド 5…吸気管 7…吸気冷却水通路 8…ウォーター・ポンプ 12…オイル・パン 14…オイル冷却水通路 16…クランク軸 17…潤滑油補給口 19…ベアリング・キャップ 19a…半円形溝 19b…溝端面 23,24…スラスト・メタル分割片 23a…合せ面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01M 5/00 H 7718−3G 11/00 M 7604−3G F16C 9/02 17/04 Z 8613−3J 33/04 6814−3J
Claims (2)
- 【請求項1】過給機を備えた船外機用内燃機関におい
て、前記過給機とシリンダ・ヘッドの各ポートとの間の
吸気管の外周を覆う給気冷却水通路を形成するととも
に、シリンダ・ブロックの下端に設けられたオイル・パ
ンの底部に沿って前記給気冷却水通路と連通するオイル
冷却水通路を形成し、該オイル冷却水通路の下部には、
船外の水を該オイル冷却水通路へ導入するウォータ・ポ
ンプを接続し、さらに、前記オイル・パンの上面のクラ
ンク軸に対して船体側の位置には潤滑油の補給口を形成
してなる船外機用内燃機関。 - 【請求項2】運転時にクランク軸がほぼ垂直に位置する
船外機用内燃機関において、板厚の異なるほぼ半円形の
2枚の分割片の組合せからなり、この各分割片をクラン
ク軸軸受部のシリンダ・ブロック側とベアリング・キャ
ップ側とにそれぞれ設けたほぼ半円形の溝に配設し、板
厚の大きい方の分割片の合わせ面を前記一方の半円形溝
の端面に接するように位置決めしたスラスト・メタルを
有する船外機用内燃機関。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989129185U JPH0721860Y2 (ja) | 1989-11-04 | 1989-11-04 | 船外機用内燃機関 |
AU47050/89A AU621436B2 (en) | 1988-12-26 | 1989-12-21 | An outboard engine |
EP89313502A EP0380883B1 (en) | 1988-12-26 | 1989-12-22 | An outboard engine |
US07/454,987 US5072707A (en) | 1988-12-26 | 1989-12-22 | Split thrust bearing for outboard engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989129185U JPH0721860Y2 (ja) | 1989-11-04 | 1989-11-04 | 船外機用内燃機関 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0368521U JPH0368521U (ja) | 1991-07-05 |
JPH0721860Y2 true JPH0721860Y2 (ja) | 1995-05-17 |
Family
ID=31676835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989129185U Expired - Lifetime JPH0721860Y2 (ja) | 1988-12-26 | 1989-11-04 | 船外機用内燃機関 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0721860Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101384616B1 (ko) * | 2005-06-01 | 2014-04-17 | 페더럴-모걸 코오포레이숀 | 스러스트 베어링 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58184017U (ja) * | 1982-06-01 | 1983-12-07 | ダイハツ工業株式会社 | スラストベアリング付軸受装置 |
JPS6057734U (ja) * | 1983-09-28 | 1985-04-22 | 三菱重工業株式会社 | 舶用エンジンの冷却水配管構造 |
JPS6129996U (ja) * | 1984-07-26 | 1986-02-22 | 本田技研工業株式会社 | 船外機の水冷装置 |
-
1989
- 1989-11-04 JP JP1989129185U patent/JPH0721860Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101384616B1 (ko) * | 2005-06-01 | 2014-04-17 | 페더럴-모걸 코오포레이숀 | 스러스트 베어링 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0368521U (ja) | 1991-07-05 |
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