JPH072177B2 - 炭酸泉製造方法ならびに装置 - Google Patents

炭酸泉製造方法ならびに装置

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JPH072177B2
JPH072177B2 JP30879489A JP30879489A JPH072177B2 JP H072177 B2 JPH072177 B2 JP H072177B2 JP 30879489 A JP30879489 A JP 30879489A JP 30879489 A JP30879489 A JP 30879489A JP H072177 B2 JPH072177 B2 JP H072177B2
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combustion gas
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治正 古谷
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、生理的に効果のある炭酸泉が容易に得られ
る炭酸泉製造方法ならびに装置に関する。
〔従来の技術〕
浴槽内の湯水が炭酸ガスを含む炭酸泉であると、入浴中
の人体内の血流量に増加がみられ、生理的な効果(疲労
感の軽減や保温効果など)があることが、たとえば、日
本医事新報No.3165(昭和59年12月22日発行)「人工炭
酸浴と微小循環」などによって認められている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記炭酸泉を得る方法として、炭酸塩と酸との配合物の
投入によりこれらの反応で炭酸ガスを発生させようとす
る方法や、炭酸ガス入りのボンベやタンクにより同炭酸
ガスを湯水中に供給する方法等がある。前記炭酸塩と酸
との配合物による方法によると、同配合物を購入し準備
しておく必要があるとともにその度ごとに浴槽中に配合
物を投入する必要があって、手数がかかる問題がある。
前記炭酸ガスをボンベ等により直接供給するようにする
方法であると、ボンベ等の設置により比較的長期にわた
って供給することができるが、ボンベ等の高圧容器によ
るので、その取扱いが煩わしくなるとともに、ボンベ等
の入手が必ずしも簡便ではないという問題がある。
この発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、その課
題とするところは、入手や取り扱いに不便や手数をとる
ようなことをなくし、炭酸泉が必要に応じていつでも得
られるとともに、生理的に効果のある炭酸泉が得られる
ようにすることにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するため、請求項1記載の発明にかかる
炭酸泉製造方法は、炭化水素を有する燃料から燃焼ガス
を得るプロセスと、前記燃焼ガス中の炭酸ガスを濃縮す
るプロセスと、前記濃縮された炭酸ガスを液中に送り込
むプロセスとを有する。
請求項2記載の発明にかかる炭酸泉製造装置は、炭化水
素を有する燃料から燃焼ガスを得る手段と、前記燃焼ガ
ス中の炭酸ガスを濃縮する手段と、前記濃縮された炭酸
ガスを液中に送り込む手段とを有する。
請求項3記載の発明にかかる炭酸泉製造装置は、請求項
2記載の装置において、炭化水素を有する燃料から燃焼
ガスを得る手段が、その前段に、空気中の酸素を濃縮す
る手段を備え、同濃縮された酸素と炭化水素を有する燃
料とから燃焼ガスを得るようになっている。
請求項4記載の発明にかかる炭酸泉製造装置は、請求項
2または3記載の装置において、燃焼ガス中の炭酸ガス
を濃縮する手段が、その前段に、燃焼ガス中に含まれる
水分を取り除く手段を備えている。
請求項5記載の発明にかかる炭酸泉製造装置は、請求項
2から4までのいずれかに記載の装置において、濃縮さ
れた炭酸ガスを液中に送り込む手段が、濃縮された燃焼
ガスを加圧して水中に溶解する手段を含むものである。
〔作用〕
この発明にかかる炭酸泉製造方法ならびに装置は、下記
式で示される燃焼ガス生成燃焼反応に基づき、炭化水
素を含有する燃料を燃焼し、炭酸ガスを生じさせて、こ
れを炭酸ガス源とするものである。
ここで、n,mは自然数である(但し、簡単のため、空気
中のO2,N2のモル比を概数でN2/O2=4としている)。
燃焼時に余剰空気(kO2,4kN2;kは正の実数)があるとす
ると、式は次のようになる。
この発明の装置において、炭化水素を有する燃料から燃
焼ガスを得る手段が、その前段に、空気中の酸素を濃縮
する手段を備え、同濃縮された酸素と炭化水素を有する
燃料とから燃焼ガスを得るようになっていると、前記燃
料の燃焼時に、濃縮前に比べ、相対的に小さい比率(対
酸素量比)の窒素しか混入しないことになる。従って、
燃焼ガス中に含まれるCO2比率は高まることになる。
この発明の装置において、燃焼ガス中の炭酸ガスを濃縮
する手段が、その前段に、燃焼ガス中に含まれる水分を
取り除く手段を備えていると、水分除去により炭酸ガス
の濃縮が助長される。
この発明の装置において、濃縮された炭酸ガスを液中に
送り込む手段が、濃縮された燃焼ガスを加圧して水中に
溶解する手段を含むものであると、少ない炭酸ガス源に
より炭酸ガスを水中に有効に溶解させ得る。
〔実 施 例〕
以下に、この発明を、その実施例をあらわす図面を参照
しつつ詳しく説明する。
これらの実施例では、炭化水素を有する燃料として都市
ガスを用いている。
−第1実施例− 第1図は、この発明の第1実施例のシステムの概略を示
すものである。この実施例のシステムの概要は、送風機
3、バーナー5などによる都市ガス2の燃焼部と冷却器
7、凝縮水溜14などによる燃焼ガス16の冷却部と炭酸ガ
ス分離膜9、真空ポンプ10などによる燃焼ガス中に含ま
れる炭酸ガスの濃縮部および浴槽12からなる。
以下、この実施例の作動内容について、順を追って開示
する。
送風機3は、空気1をダクト6に送り込み、バーナー5
による都市ガス2の燃焼を助けるとともに、燃焼ガス16
の搬送に寄与する。バーナー5の燃焼は、発生した燃焼
ガスが不必要に稀釈されないよう、ダクト6の内部での
み行なわれる。
燃焼ガス16は、冷却器7を用いて冷却され、その際、凝
縮水8が発生し、凝縮水溜14に溜められる。なお、発生
した凝縮水8が容易に凝縮水溜14に至ることができるよ
うに、凝縮水8が多量に滴下するダクト6の下部の部分
にテーパーがつけられ、凝縮水溜14に接続されている。
冷却され、除湿された燃焼ガス16は、包含する炭酸ガス
を濃縮するため、炭酸ガス分離膜9の非透過側に送られ
る。
炭酸ガス分離膜9の透過側には真空ポンプ10の吸引側が
接続され、燃焼ガス16の成分の一部が同炭酸分離膜9を
透過し、炭酸ガス濃度が高くなった膜透過ガス11は真空
ポンプ10により接続管24を経由し、浴槽12内の湯水13中
へ送り込まれ、気泡25となる。同気泡25に含まれる炭酸
ガスが湯水13中に溶解し、炭酸泉となる。
なお、バーナー5に示した都市ガス2の燃焼装置は、ボ
タン或いは、スイッチ1つで点火・消火が可能な使用便
利なものが、都市ガスの普及度の高さとあいまって、普
及性の高いものとなっている。また、炭化水素を含有す
る燃料として、プロパンガスも普及性の高いもので、こ
れらに合わせた燃料装置共々広く普及していることか
ら、利用度の高いものであると指摘できる。
都市ガス2の燃焼後、燃焼ガス16を冷却するようにして
いる。燃焼ガス16は発生した直後は、数100℃ないし数1
000℃と高温であり、同燃焼ガス16の一部が浴槽12の湯
水13中へ送入される際には、使用上の安全性を考慮し、
数10℃程度であることが望ましい。そのため、水冷、空
冷または、水冷と空冷併用による冷却器7を用いて、ダ
クト6の内部、外部またはダクト6の内外から燃焼ガス
16の冷却を行なうことが望ましい。
次いで、燃焼ガス16中に存する炭酸ガスの濃縮を行なう
理由を記す。文献(「人工炭酸浴と微小循環」)によれ
ば、湯水中における炭酸ガス濃度は約60ppm以上であれ
ば、入浴中の人体内の血流量に増加現象がみられ、炭酸
泉としての生理的な効果(疲労感の軽減や保温効果な
ど)があることがほぼ認められている。
ところで、炭酸泉を作るために必要な炭酸ガス源として
普及性の高い都市ガスやプロパンガスの燃焼ガスを用い
ることは、利便性の面から有効であるが、以下に記すよ
うに、燃焼ガス中の炭酸ガス濃度が低い点に問題があ
る。都市ガスの主成分のメタンガス(CH4)とプロパン
ガス(C2H8)の燃焼は、次の式で示される(簡単にする
ため、空気中の酸素と窒素の比を1:4としてある)。
CH4+2O2+8N2→CO2+2H2O+8N2 ……式 C3H8+5O2+20N2→3CO2+4H2O+20N2 ……式 但し、上式は理論燃焼式であって、通常は実質的完全燃
焼を図るため、空気量を上式の理論空気量の数割増〜数
倍増とする。たとえば、5割増とすると、上記式およ
び式は、次のようになる。
CH4+3O2+12N2→CO2+2H2O+O2+12N2 ……式 C3H8+7.5O2+30N2→3CO2+4H2O+2.5O2+30N2……式 燃焼ガスは、式,式ともに右辺に示されており、燃
焼ガス中に占める炭酸ガスの比率は、式の場合、6.3
%、水蒸気成分を除いた乾燥ガスにおいて7.1%、式
の場合7.6%、乾燥ガスにおいて8.5%であることがわか
る。
ここで、7%前後の炭酸ガス比率を持つ燃焼ガスが湯水
中に送られた場合の炭酸ガス溶解量を検討する。化学便
覧基礎編(改訂第3版;昭和59年6月25日丸善(株)発
行)によれば、水中に溶解する炭酸ガス濃度は、水温40
℃(通常の入浴水温度は40℃前後である)で約1000ppm
である。なお、この値は、気相中の炭酸ガス圧力が1atm
である場合の飽和平衡値であり、炭酸ガスと湯水との接
触時間が相当あって初めて達せられる値である。ガスが
湯水13中に気泡25となって存在する際には、ほぼ大気圧
1atmであり、内炭酸ガス比率が7%とすると、炭酸ガス
分圧は約0.07atmとなる。一般に、水に対するガスの溶
解量は気相中のガス分圧にほぼ比例することから考え
て、炭酸ガスを7%含有する全圧がほぼ1atmの燃焼ガス
を40℃程度の湯水13中に気泡25として存在せしめ、溶解
を行なわせた場合には、最大限1000ppm×0.07=70ppm程
度の溶解炭酸ガス濃度の炭酸泉ができるにすぎない。さ
らに、この70ppmなる値も、前述のように、炭酸ガスと
湯水との接触時間が相当経た後に初めて到達できる値で
ある。以下のことから、炭酸ガス比率が7%程度のガス
を単に気泡状態で湯水13中に送入せしめる程度では、生
理的効果を持つ炭酸ガス濃度60ppmを確実に達成するこ
とすら困難であるといわなければならない。
前述の文献(日本医事新報No.3165(昭和59年12月22日
発行)「人工炭酸浴と微小循環」)によると、入浴中の
血流量増加作用は、溶解炭酸ガスのガス濃度が約60ppm
の時に比べ約150ppmの時の方が数倍(4〜5倍程度)に
高まることが明らかになっている。そのため、単に燃焼
ガスを湯水13中に送入し、炭酸ガスを溶解せしめた程度
では、より生理的効果の高い炭酸ガス濃度レベルまで達
することが困難と考えられる。
炭酸泉製造に必要な炭酸ガス源としては、普及性の高さ
から炭化水素を含有する燃料(たとえば、都市ガスやプ
ロパンガスといったもの)の燃焼ガスを用いるものが有
力であるが、この場合、湯水中に溶解する炭酸ガス濃度
が、生理的効果を持つレベルに至るよう、本来希薄な燃
焼ガス中の炭酸ガスを濃縮する必要性のあることは明ら
かである。
そこで、この実施例では、燃焼ガス中の炭酸ガスの濃度
を高めるために、炭酸ガス分離膜9を用いている。その
装置構成および濃縮機構は次の通りである。
炭酸ガス分離膜9の透過側には真空ポンプ10の吸引側が
接続され、減圧状態となるので、同炭酸ガス分離膜9を
挟んでガスの非透過側から透過側への圧力勾配が存在
し、同圧力勾配を推進力としてガス成分の一部が同炭酸
ガス分離膜9を透過することになる。同炭酸ガス分離膜
9は比較的炭酸ガスを通しやすく、このため、同炭酸ガ
ス分離膜9の透過後のガス成分中の炭酸ガス比率が透過
前に比べ高くなっている。
なお、炭酸ガス分離膜9としては、エチレンジアミン含
有高分子膜、ポリジメチルシロキサン膜または天然ゴム
膜などが用いられる。この実施例においては、ポリジメ
チルシロキサン膜を用いている。このようにして得られ
た高濃度の炭酸ガスを含む膜透過ガス11は、真空ポンプ
10より送り出され、接続管24を経て、浴槽12内の湯水13
に送られ、気泡25となりつつ、膜透過ガス11中に存在す
る炭酸ガスの一部または全部が同湯水13中に溶解し炭酸
泉ができる。
−第2実施例− 第2図は、この発明の第2実施例のシステムの概略を示
すものである。この実施例は、第1図に示す第1実施例
と燃焼ガス16の濃縮部分のみが異なるものであって、以
下その点のみを記す。
都市ガス2の燃焼ガス16は、冷却され、除湿された後、
非炭酸ガス分離膜15の炭酸ガス濃縮分離を経て、送風機
3′に吸引され、接続管24を経由し、浴槽12中の湯水13
に気泡25として送入される。ここで、非炭酸ガス分離膜
15を有する炭酸ガス濃縮部の濃縮メカニズムを記すと、
非炭酸ガス分離膜15は、比較的、炭酸ガスを透過させに
くい機能を有し、そのために、非炭酸ガス分離膜15を介
して、燃焼ガスを真空ポンプ10にて吸引した時、炭酸ガ
ス以外のいくつかのガスが相対的に多く非炭酸ガス分離
膜15を透過し、その結果吸引されずに残存する燃焼ガス
は必然的にガス中の炭酸ガス濃度が高くなる。
−第3実施例− 第3図は、この発明の第3実施例のシステムの概略を示
すものである。この実施例は、第1図に示す第1実施例
と炭酸ガス分離膜9のガス透過側および非透過側に接続
するポンプの種類が異なる。以下その点のみを記す。
炭酸ガス濃縮部において、燃焼ガス16が炭酸ガス分離膜
9の膜透過に必要な推進力としての圧力差を、非透過側
を加圧状態にすることによって生じせしめる。すなわ
ち、燃焼ガス16は、加圧機17にて加圧され、炭酸ガス分
離膜9を透過する。その際、炭酸ガス分離膜9は、炭酸
ガスを比較的透過させやすく、そのために、炭酸ガス分
離膜9を透過後の膜透過ガス11は、炭酸ガス濃度が燃焼
ガス16に比べ高くなっている。
膜透過ガスは、送風機3′により、接続管24を通じて浴
槽12内の湯水13中へ送り込まれる。
−第4実施例− 第4図は、この発明の第4実施例のシステムの概略を示
すものである。この実施例は、第2図に示す第2実施例
と、炭酸ガス分離膜9のガス透過側および非透過側に接
続するポンプの種類が異なった例であり、以下その点の
みを記す。
炭酸ガス濃縮部において、燃焼ガス16が非炭酸ガス分離
膜15の膜透過に必要な推進力としての圧力差を、非透過
側を加圧することにより生じせしめる。すなわち、燃焼
ガス16は、加圧機17にて加圧され、非炭酸ガス分離膜15
を透過しようとする。その際、非炭酸ガス分離膜15は、
炭酸ガスが比較的透過しにくいため、非炭酸ガス分離膜
15を透過しなかった膜非透過ガス4の中の炭酸ガス濃度
は元の燃焼ガス16の炭酸ガス濃度に比べ高くなってい
る。
膜非透過ガス4は、加圧状態にて、接続管24を通じて浴
槽12内の湯水13中へ送り込まれる。
−第5実施例− 第5図は、この発明の第5実施例のシステムの概略を示
すものである。この実施例は、第1図に示す第1実施例
と燃焼ガス16の炭酸ガスの濃縮部のみが異なった例であ
り、以下その点のみを記す。
ダクト6に吸引側を接続した加圧機17と吸着塔21がバル
ブA18を挟んで接続され、同吸着塔21とバルブA18との間
の接続部にバルブB19を挟んで真空ポンプ10の吸い込み
側が接続されている。真空ポンプ10の吐出側は浴槽12内
の湯水13中に接続されている。ここで、炭酸ガス濃縮方
法をより詳細に説明するため、吸着塔21を一部切欠状に
して斜め方向からみた状態を第6図に示す。バルブC20
およびバルブA18は開いた状態、バルブB19は閉じた状態
にて、加圧機17により、吸着塔21の塔底から除湿冷却さ
れた燃焼ガス16が送られ、吸着塔21内に設置されたハニ
カム状の吸着剤23で炭酸ガスの吸着を行なった後、バル
ブC20およびバルブA18は閉じた状態、バルブB19は開い
た状態にて、真空ポンプ10を稼動させ、前記ハニカム状
の吸着剤23に吸着された炭酸ガスを離脱させ、炭酸ガス
濃度が高くなった燃焼ガスをバルブB19を経由し、湯水1
3へ送られる。
この実施例において、炭酸ガスの吸着剤としては活性炭
を用いている。これは比較的炭酸ガスを吸着し易いもの
である。
−第6実施例− 第7図は、この発明の第6実施例のシステムの概略を示
すものである。この実施例は、第5図に示す第5実施例
と、炭酸ガス濃縮部および炭酸ガス濃縮部からの経路が
異なった例であり、以下その点のみを記す。
ダクト6の延長上に加圧機17が接続され、加圧機17と吸
着塔21がバルブA18を挟んで接続され、さらには、同吸
着塔21とバルブA18との間の接続パイプに真空ポンプ10
の吸い込み側がバルブB19を挟んで接続されている。真
空ポンプ10の吐出側は大気に開放される。吸着塔21内の
吸着剤23は比較的炭酸ガス以外のガスを選択的に吸着す
るものが充填されている。吸着塔21の塔頂から出る接続
管24はバルブC20を介在し、浴槽12へ接続されている。
なお、加圧機17は送風機であってもよい。
燃焼ガス中の炭酸ガスの濃縮は次のようにして行なわれ
る。
バルブA18とバルブC20は開いた状態、バルブB19は閉じ
た状態において、除湿冷却された燃焼ガス16は、加圧機
17により加圧状態で吸着塔21に送られ、吸着塔21内では
炭酸ガスが比較的吸着されにくいため、結果として吸着
塔21から接続管24およびバルブC20を経由し、浴槽12内
の湯水13へ送り込まれる非吸着ガス22は、燃焼ガス16に
比べ高濃度の炭酸ガスを含有している。
吸着塔21の吸着剤23に吸着されたガスは、炭酸ガスの比
率の低いもので、バルブA18とバルブC20を閉じ、バルブ
B19を開けた状態にて、真空ポンプ10を稼動させること
により、吸着剤23に吸着されたガスを脱着させ、吸着剤
23を再生させる。
以下、第8図ないし第14図は、炭化水素を有する燃料か
ら燃焼ガスを得る手段が、その前段に、空気中の酸素を
濃縮する手段を備え、同濃縮された酸素と炭化水素を有
する燃料とから燃焼ガスを得るようになっている実施例
を示している。
−第7実施例− 第8図は、この発明の第7実施例のシステムの概略を示
すものである。この実施例のシステムは、送風機39、酸
素富化膜34、真空ポンプなどによる酸素濃縮部とダクト
45、バーナー36などによる都市ガス燃焼部と冷却器37、
凝縮水溜57などによる燃焼ガス冷却部および浴槽40から
なる。
以下、この実施例の作動内容について順を追って開示す
る。
この実施例においては、送風機39により空気31が酸素富
化膜34のガス非透過側29に送られるようになっている。
ガス透過側60には真空ポンプ33の吸引側が接続され、減
圧状態となるので、同酸素富化膜34を挟んでガスの非透
過側から透過側への圧力勾配が存在し、同圧力勾配を推
進力として空気成分の一部が同酸素富化膜34を透過する
ことになる。同酸素富化膜34は他のガスに比べ酸素を通
し易く、このため、同酸素富化膜34の透過後のガス成分
中の酸素比率が透過前に比べ高くなっている。高濃度の
酸素を含有する膜透過ガス35は真空ポンプ33を経て、真
空ポンプ33に接続されたダクト45内に燃焼部が組み込ま
れたバーナー36近傍まで送られ、都市ガスの燃焼を助け
る。燃焼ガスは稀釈されないよう、バーナー36の燃焼は
ダクト45の内部でのみ行なわれる。
次いで、燃焼ガス46は冷却器37を用いて冷却される。燃
焼ガス46中には相当量の水蒸気が含まれており、冷却に
より凝縮水38が発生し、凝縮水溜57に溜められる。な
お、発現した凝縮水38が容易に凝縮水溜38に至れるよう
に、凝縮水38が多量に滴下するダクト45の下部の部分に
テーパーがつけられ、凝縮水溜57に接続されている。冷
却され、除湿された燃焼ガスは送風器39′によって、接
続管を経て浴槽40内の湯水41に送られ、気泡42となりつ
つ、燃焼ガス中に存在する炭酸ガスの一部または全部が
同湯水41中に溶解し炭酸泉ができる。
なお、バーナー36に示した都市ガス32の燃焼装置とし
て、普及性の高いものがあること、ならびに炭化水素を
含有する燃料として、プロパンガスも利用度の高いもの
として挙げられる点などは前記と同様である。また、都
市ガス32の燃焼後に燃焼ガス46を冷却する必要がある点
についても前記と同様である。
この実施例においては、燃焼ガス中の炭酸ガスの濃度を
高める方法として、空気中の酸素濃度を高めることによ
り、燃焼ガス中の炭酸ガスの濃度を高め、生理効果の高
い炭酸泉を得るようにしている。このように通常空気に
よる燃焼ガスの中に存在する炭酸ガスより高濃度の炭酸
ガスを必要とする理由については、前記説明の通りであ
るので重複説明は省略する。
前記のように、この発明においては、燃焼ガス中の炭酸
ガスの濃度を高めるのに、空気中の酸素濃度を高める方
法を採っているが、この場合の作用は前記式から次の
ようになる。
(k,pは0または正の実数である。また、kは論理必要
酸素量を越えて存在する酸素量を示すものであり、実質
的に完全燃焼を期すためにはk>0である。空気中の酸
素を用いるため、燃焼反応式′式中には窒素が存在
し、式中のpはp=N2/O2(モル比)が小さくなり必然
的に燃焼ガス(前記式右辺)に占めるp(n+4/m+
k)N2が少なくなってCO2の占める比率が高まり、より
高濃度の炭酸泉を製造することができる。
なお、酸素富化膜34としては、ポリジメチルシロキサン
膜やポリ(4−メチルペンテン1)膜などが挙げられ
る。
−第8実施例− 第9図は、この発明の第8実施例のシステムの概略を示
すものである。この実施例は、第8図に示す第7実施例
と空気中の酸素の濃縮方法のみが異なるものであって、
酸素富化膜34のガス透過膜側および非透過側に接続する
ポンプの種類が異なる。以下その点のみを記す。
この実施例は、酸素濃縮部において空気31の酸素富化膜
34の膜透過に必要な推進力としての圧力差を、ガス非透
過側を加圧状態にすることによって生じせしめるように
したシステム例をあらわしている。すなわち、空気31
は、加圧機47により加圧され、酸素富化膜34を透過す
る。その際、酸素富化膜34は比較的酸素を透過させやす
く、ために酸素富化膜34を透過後の膜透過ガス35は、酸
素濃度が通常の空気に比べ高くなっている。
−第9実施例− 第10図は、この発明の第9実施例のシステムの概略を示
すものである。この実施例は、第8図に示す第7実施例
と酸素の濃縮方法のみが異なる。以下その点のみを記
す。
送風機39により空気31が非酸素富化膜58のガス非透過側
59に送られる。ガス透過側には真空ポンプ33の吸引側が
接続され、減圧状態となるので同富化膜58を挟んでガス
非透過側から透過側への圧力勾配が存在し、同圧力勾配
を推進力として空気成分の一部が同膜58を透過すること
になる。非酸素富化膜58は多くの他ガスに比べ酸素を通
し難く、このため、同非酸素富化膜58の透過後の膜透過
ガス成分中の酸素比率は通常の空気に比べ低くなってい
る。一方、逆にガス非透過側59に残留する気体の中に占
める酸素の濃度は通常の空気中の酸素濃度に比べ高くな
っている。
−第10実施例− 第11図は、この発明の第10実施例のシステムの概略を示
すものである。この実施例は、第10図に示す第9実施例
と非酸素富化膜58のガス透過側および非透過側に接続す
るポンプの種類が異なった例で、以下その点のみを記
す。
この実施例は、酸素濃縮部において空気31の非酸素富化
膜58の膜透過に必要な推進力として圧力差を非透過側を
加圧することにより生じせしめるようにしたものを示し
ている。すなわち、空気31は、加圧機47にて加圧され、
非酸素富化膜58を透過する。その際、非酸素富化膜58は
多くの他ガスに比べ酸素を通し難く、このため、同非酸
素富化膜58の透過後の膜透過ガス成分中の酸素比率は通
常の空気に比べ低くなっている。一方、逆にガス非透過
側59に残留する気体の中に占める酸素の濃度は通常の空
気中の酸素濃度に比べ高くなっている。
−第11実施例− 第12図は、この発明の第11実施例のシステムの概略を示
すものである。この実施例は、第8図に示す第7実施例
と空気31中の酸素濃度を濃縮する方法のみが異なった例
で、以下その点のみを記す。
吸着塔51とバルブA48が加圧機47とバルブC50とに挟んで
接続され、同吸着塔51とバルブA48との間の接続部に真
空ポンプ33の吸い込みパルプがバルブB49を挟んで接続
されている。さらには、吸着塔51の塔頂部分とダクト45
はバルブC50を挟んで接続管54により接続されている。
ここで、酸素濃縮方法をより詳細に説明するため、吸着
塔51の一部切り欠き斜視図を第13図に示す。吸着塔51内
には酸素以外のガスを吸着し易い吸着剤53がハニカム状
で設置されており、塔底から塔頂に至るガスの移動が容
易に行なえるようになっている。
空気中の酸素の濃縮は次のようにして行なわれる。バル
ブC50およびバルブA48は開いた状態、バルブB49は閉じ
た状態にて、吸着塔51の塔底から加圧機47にて空気31が
送られる。
吸着塔51内に設置された吸着剤53は比較的に窒素を多く
吸着し易く、結果として、元の空気31より酸素が高濃度
の状態にて塔頂よりダクト45へ送られる。
この実施例において、酸素以外のガスを吸着し易い吸着
剤としてはゼオライトを用いている。
所定時間後に、一旦バルブA18とバルブC50を閉じ、バル
ブB49を開けた状態において、真空ポンプ40を稼動させ
ることにより、吸着剤53に吸着されたガスを離脱させ、
大気中へ放出し、吸着剤53を再生させる。
−第12実施例− 第14図は、この発明の第12実施例のシステムの概略を示
すものである。この実施例は、第12図に示す第11実施例
と酸素を濃縮する方法および酸素濃縮部からの経路が異
なっており、以下その点のみを記す。
加圧機47と吸着塔51がバルブA48を挟んで接続され、さ
らには、同吸着塔51とバルブA48との間の接続パイプが
バルブB49を挟んで真空ポンプ33の吸い込み側に接続さ
れている。真空ポンプ33の吐出側はダクト45へ接続され
ている。吸着塔51内の吸着剤53は比較的に酸素を吸着し
易いものである。空気中の酸素濃度の濃縮は次のように
して行なわれる。
バルブA48とバルブC50は開いた状態、バルブB49は閉じ
た状態にて、空気31は加圧機47により加圧状態で吸着塔
51に送られ、吸着塔51内で酸素が比較的多く吸着され、
結果として非吸着ガス52中の酸素濃度は通常の空気に比
べ低くなっている。非吸着ガス52は吸着塔51の塔頂に接
続するバルブC50を介して大気中へ放出される。
吸着塔51内に設置されたハニカム状の吸着剤53で酸素の
吸着を行なった後、バルブC50およびバルブA48は閉じた
状態、バルブB49は開いた状態にて、真空ポンプ33を稼
動させ、前記ハニカム状の吸着剤53に吸着された酸素を
離脱させ、酸素濃度が高くなった気体をバーナー36の近
傍へ送る。
−第13実施例− 第15図は、この発明の第13実施例で、濃縮された炭酸ガ
スを液中に送り込む手段が、濃縮された燃焼ガスを加圧
して水中に溶解する手段を含むものである炭酸泉製造装
置にかかる発明の一実施例をあらわしている。
この実施例においては、炭化水素を有する燃料として都
市ガス72を用い、得られた炭酸ガスの濃縮装置として、
炭酸ガス分離膜79を用い、炭酸ガスを加圧溶解せしめる
装置として加圧ポンプ82と混合槽88を用いている。
この実施例のシステムの概要は、ダクト74、バーナー73
などによる都市ガス72の燃焼部、冷却器76による燃焼ガ
ス75の冷却部、炭酸ガス分離膜79と真空ポンプ82などに
よる燃焼ガス75中に含まれる炭酸ガスの濃縮部、加圧機
83と混合槽88による炭酸ガス溶解部および水槽84から構
成される。
以下、この実施例の炭酸水生成機能について、順を追っ
て開示する。
導入した空気71で都市ガス72を燃焼させる。バーナー73
の燃焼は、発生した燃焼ガス75が不必要に稀釈されない
よう、ダクト74の内部でのみ行なわれる。
燃焼ガス75は冷却器76を用いて冷却され、その際、凝縮
水77が発生し、系外へ排出される。
なお、発生した凝縮水77が容易に系外へ排出されるよう
に、凝縮水77が多量に滴下するダクト74の下部の部分に
はテーパーが付けられている。
冷却され、除湿された燃焼ガス75は、含有する炭酸ガス
を濃縮するため、膜モジュール81へ送られる。
膜モジュール81は、炭酸ガス分離膜79を挟んで非透過側
90と透過側91に分けられてあり、燃焼ガス75はまず膜モ
ジュール81の非透過側90へ送られる。透過側91には真空
ポンプ82の吸引側が接続され、減圧状態となるので同炭
酸ガス分離膜79を挟んでガスの非透過側90から透過側91
への圧力勾配が存在し、同圧力勾配を推進力としてガス
成分の一部が同炭酸ガス分離膜79を透過することにな
る。同炭酸ガス分離膜79は他ガスに比べ炭酸ガスを通し
易く、このため、同炭酸ガス分離膜79の透過後のガス成
分中の炭酸ガス比率が透過前に比べ高くなっている。
一方、炭酸ガス濃度が低くなった非透過ガス78は系外に
放出される。
ここで、炭酸ガス分離膜79としては、エチレンジアミン
含有高分子膜、ポリジメチルシロキサン膜または天然ゴ
ム膜などが用いられる。この実施例においては、ポリジ
メチルシロキサン膜を用いている。
炭酸ガス濃度が高くなった膜透過ガス80は、真空ポンプ
82により吐出され、次いで加圧機83および混合槽88とか
らなる炭酸ガス溶解部に送り込まれる。加圧機83の吸い
込み口は真空ポンプ82の吐出口と接続され、加圧機83の
吐出口は水槽84と混合槽88を挟んで管により接続されて
いる。また、加圧機83の吸い込み口は、圧力調整弁89を
挟んで水槽84と管により接続されている。
加圧機83を稼動させ、圧力調整弁89を調整することで、
真空ポンプ82から吐出された炭酸ガスが濃縮された膜透
過ガス80と水85が加圧混合されつつ混合槽88中へ送られ
る。この間に空気より数十倍の水への溶解性をもつ炭酸
ガスは、より選択的に水中に溶解することになる。
炭酸ガスが溶解した水85は、水流86となり水槽84を巡
り、圧力調整弁89を経て、再度加圧機83の吸い込み口に
至るところの経路を経ることにより高濃度炭酸ガスが溶
解した炭酸水を得る。
なお、バーナー73に示した都市ガス72の燃焼装置とし
て、普及性の高いものがあること、ならびに炭化水素を
含有する燃料として、プロパンガスも利用度の高いもの
として挙げられる点などは前記と同様である。しかし、
式の右辺から分かるように、燃焼ガス中に占める炭酸
ガス比率は10%程度と低く、単にこれを40℃の水中にバ
ブリングして得られる炭酸ガス濃度は約100ppm以上に設
定することが不可能であると言える。
得られる炭酸水を飲料とするにせよ、あるいは、浴用と
するにせよ、炭酸ガス濃度が高い程、清涼感が高まり、
あるいは、血行促進効果が高まることは周知の事実であ
る。
水中の炭酸ガスの濃度が数十ppm程度では使用上の効果
を得るには極めて低い濃度と言わざるを得ず、ここに燃
焼ガスを水中に溶解させ実用に供せられる炭酸水を得る
ためには水中の炭酸ガス濃度を濃縮する必要性がある。
この実施例では、炭酸水として水中の炭酸ガス濃度を高
めるために、炭酸ガス分離膜79により燃焼ガス75中の炭
酸ガスの濃度を高める方法と、炭酸ガスの濃度が高まっ
た燃焼ガス75を加圧機83により加圧して液中に溶解する
方法とを併用し目的を達成している。
炭酸ガス分離膜79のみによる場合では、濃縮レベルは自
ずと限られることが明らかであり、また、加圧機83のみ
による濃縮は、理論上はほぼ加圧する程炭酸ガスの溶解
量は増加せしめることは可能であるが、高圧の危険性、
騒音などから問題も多いと言える。
炭酸ガス分離膜79と加圧機83との併用は、上記の問題を
相補う形となり、安全で、利便性の高いものといえる。
なお、都市ガス72の燃焼後、燃焼ガス75を冷却するよう
にしているが、燃焼ガス75は発生した直後は、数100℃
ないし数1000℃と高温であり、この冷却が安全性を確保
するうえで有効である。
−第14実施例− 第16図および第17図は、燃焼ガス中の炭酸ガスを濃縮す
る手段が、その前段に、燃焼ガス中に含まれる水分を取
り除く手段を備えている第14実施例をあらわしている。
この炭酸泉製造装置は、これらの図にみるように、炭化
水素を含有する燃料から燃焼ガスを得る手段Aを有す
る。同手段Aは、加圧機107のポンピングにより空気101
が吸引されうようになるダクト103を備え、同ダクト103
内には、炭化水素を含有する都市ガス102が別途送り込
まれるようにバーナー127が臨んでいる。都市ガス102に
よる燃焼装置は、近年普及しているボタンあるいはスイ
ッチ1つで着火・消火が可能な使用簡便な形式のものが
好ましい。都市ガス102によるもののほか、普及性の高
いプロパンガスによるものでもよい。バーナー127をダ
クト103内に臨ませたのは、燃焼ガス104がダクト103外
の空気により稀釈されないようにするためである。これ
により、燃焼ガス104が得られる。その際の反応式は、
式の通りである。燃焼時に余剰の空気があるとした時
の反応式は式の通りである。
前記燃焼ガス104は、加圧機107により次に送られるが、
発生直後は数1000℃〜数100℃と高温であるため、その
ままで浴槽122内の湯水121中に送り込まれると、使用上
の安全性に欠ける。そのため、前記同様に、燃焼ガス10
4を数10℃程度に下げる必要から、ダクト103の外周囲に
冷却器105が設けられている。この冷却器105は、水冷
式、あるいは空冷式のいずれであってもよく、また、水
冷式および空冷式の併用タイプにしてもよい。同冷却器
105の配置は、ダクト103の外周囲以外に内周囲であった
り、内周および外周双方に配置されるものであってもよ
い。前記燃焼ガス104には水分が含まれていて、冷却に
伴いダクト103内に凝縮水106…としてあらわれるので、
これらの凝縮水106…をうまく除くため、ダクト103の底
部をテーパー103aにして流出しやすくしてあるととも
に、同テーパー103aの傾斜下端部には、凝縮水106…を
溜めるため凝縮水溜128が接続されている。ここにおい
て、前記冷却手段は除湿手段Bの一部にもなっている。
除湿手段Bの要部は、吸着塔113,113および加熱器112,1
12で主に構成されている。加圧機107からの接続管114
は、2つの管114a,114bに分岐しており、上方の接続管1
15は、2つの管115a,115bから1つに集束した管になっ
ている。管114a,115aの間には、吸着塔113の上下にある
ように1対のバルブ108,109が設けられ、下のバルブ108
と吸着塔113との間からの管上には真空ポンプ123が設け
られている。管114b,115b間の管部には、吸着塔113の上
下にあるように1対のバルブ110,111が設けられ、下の
バルブ110と吸着塔113との間からの管上には他の真空ポ
ンプ124が設けられている。両吸着塔113,113の一方は水
分吸着用として働き、そのとき他方の吸着塔11は再生用
となる。このように2本の吸着塔113,113を並設したの
は、水蒸気の吸着除湿を連続して行ない得るようにする
ためである。各吸着塔113の内部構造は第17図に一部切
り欠いて示されている。この吸着塔113は、塔本体の内
部空間に、上下に離間する吸着剤125…を有し、同吸着
剤125は、たとえば、活性アルミナなどの吸着特性に優
れたハニカム構造で円形をしたものになっている。同吸
着塔113内には、加圧機117により燃焼ガス114が送り込
まれて吸着剤125…により水分が吸着されるようになっ
ている。両吸着塔113,113のうちの一方、たとえば、第1
6図の左側のものが吸着用として機能し、他方が再生用
として機能する場合を想定して説明すると、一方の吸着
塔113側のバルブ108,109は共に開とされ、これにより、
加圧機117からの燃焼ガス114は水蒸気を伴って同吸着塔
113内に入り、吸着剤125…を通して主に水蒸気が除去さ
れるようになっている。水蒸気の一部または全部が除か
れた燃焼ガス104は、上方の接続管115を通して連続管13
0内に導かれる。一方の吸着塔113側の加熱器112および
真空ポンプ123は、吸着作用時は作動しないようになっ
ている。他方(第16図の右側)の吸着塔113内には、バ
ルブ110,111の双方が閉じられているので、加圧機117か
らの燃焼ガス104は一切導かれないが、加熱器112および
真空ポンプ124は作動して吸着剤125…に吸着した水分を
バルブ110,111間のポンプ124を通して塔外に排除するこ
とで、再生が行なわれるようになっている。前記再生に
は、加熱器112を稼動させたり、あるいは、真空ポンプ1
24により減圧再生するようにするほか、これらの双方の
手段を併用して再生機能を発揮させるようにしてもよ
い。再生のあった吸着塔113は次は吸着剤になり、それ
まで吸着側であった吸着塔113は次に再生側になるの
で、少なくとも一方の吸着塔113が再生済みで吸着用と
して常に使えるようになるのである。なお、加熱器112
の熱源は、他のシステムによる他に、この装置で発生す
る燃焼ガス104の排熱を利用するようにすれば熱の有効
利用が図られる。吸着側の塔113からの冷却除湿された
燃焼ガスは、吸着剤125への非吸着ガス126として連通管
130を通して分離膜117の非透過側に送られる。この送り
は、加圧機107と後述する真空ポンプ118とにより発生す
る。濃縮手段Cには空間が設けられ、同空間が、分離膜
117で前後に仕切られているとともに、分離膜117の前方
の空間からの膜非透過ガス131は管を通して導かれるよ
うになっている。分離膜117の透過側には真空ポンプ118
の吸引口が接続されているので、この透過側はポンプ11
8により減圧状態になって、非透過側から透過側へと圧
力勾配が発生し、この圧力勾配により、ガス成分の一部
が分離膜117を透過することになる。分離膜117は、他の
ガスよりも前記炭酸ガスを比較的通しやすく、これによ
り、分離膜117の透過側におけるガス中で占める炭酸ガ
ス比率が、非透過側のガス中で占める炭酸ガスの比率よ
りも高くなり、炭酸ガスの濃縮が行なわれるようにな
る。なお、分離膜117として、エチレンジアミン含有高
分子膜(たとえば、ポリ四フッ化エチレン膜にスチレン
をグラフト重合し、エチエンジアミン中に浸漬して得ら
れるもの)、ポリジメチルシロキサン膜、天然ゴム膜な
どが挙げられる。分離膜117を用いることで得られる膜
透過ガス116中で占める炭酸ガス比率は、都市ガス102の
燃焼直後に発生した燃焼ガス104中に占められる炭酸ガ
ス比率に比べて高くなる。この状態で膜透過ガス116は
真空ポンプ118により吐出され管119を通って浴槽122内
の湯水121中に送られて気泡120になりつつ、膜透過ガス
116内に存在する炭酸ガスの一部あるいは全部が湯水121
中に溶解して炭酸泉が得られる。なお、この濃縮された
炭酸ガスを浴槽122内に送り込む手段Dは、真空ポンプ1
18および接続管119により構成されている。
前記のように、炭酸ガス分離膜117の例として、ポリジ
メチルシロキサン膜や天然ゴム膜を挙げたが、その分離
例を文献(仲川勤著「膜のはたらき」共立出版社1985年
9月15日発行)より探ると、各ガス成分の膜透過選択性
(各ガス成分の膜透過係数Pi(i=co2,N2,o2)〔cm
3(sTp)・cm/cm2・sec・cmHg〕の比率の意)の例とし
て第1表が得られる。
第1表より、炭酸ガスが酸素、窒素に比べ膜の透過性が
高く、膜透過によって炭酸ガスの濃縮が容易に可能であ
ることがわかる。
つぎに、燃焼ガスの除湿の必要性について述べる。炭酸
ガスの濃縮システムでは炭酸ガスの分離特性の高いもの
(前述の炭酸ガス分離膜等がその例として挙げられる)
を用いるが、これらはまた、炭酸ガスと同様、極性を有
する水蒸気も選択的に分離することがしばしばある。た
とえば、文献(「膜分離プロセスの設計法」;日本膜学
会編集 喜多見書房発行)によれば、モンサント社で開
発され1979年より販売されているプリズムセパレーター
(ガス分離膜利用商品)のガス相対透過速度はH2O>CO2
>O2>N2となっている。このような場合、多量の水蒸気
(H2O)が存在すると、選択的な分離がまず水蒸気に対
して行なわれ、満足に炭酸ガスの選択的分離・濃縮が行
なわれなくなることがあり得ることは容易に考えられ
る。このような場合には濃縮の前にまず燃焼ガスの除湿
を行なうことが、炭酸ガス濃縮レベルをアップさせるた
めに必要であると言えよう。この発明はこのような場合
に対処すべく、特に燃焼ガスの除湿を行なうようにした
ものである。
〔発明の効果〕
請求項1ないし5記載の発明にかかる炭酸泉製造方法な
らびに装置は、以上のように構成されているため、都市
ガス、プロパンガスなどの普及性の高い燃焼ガスを用い
ることが可能になり、入手や取り扱いに不便や手数をと
るようなことがなくなり、炭酸泉が必要に応じていつで
も得られるようになるとともに、生理的に効果のある炭
酸泉が得られるようになる。
請求項3記載の発明にかかる炭酸泉製造装置は、請求項
2記載の装置において、炭化水素を有する燃料から燃焼
ガスを得る手段が、その前段に、空気中の酸素を濃縮す
る手段を備え、同濃縮された酸素と炭化水素を有する燃
料とから燃焼ガスを得るようになっているので、燃焼ガ
スを効率良く得ることができるようになる。
請求項4記載の発明にかかかる炭酸泉製造装置は、請求
項2または3記載の装置において、燃焼ガス中の炭酸ガ
スを濃縮する手段が、その前段に、燃焼ガス中に含まれ
る水運を取り除く手段を備えているので、炭酸ガスの濃
縮が容易になる。常設型で必要に応じていつでも稼動可
能であるとともに長期間使用可能な炭酸ガス供給源を提
供し得るとともに、炭酸ガスが除湿により効果的に濃縮
さて湯水に供給されるようになるので、生理的に効果的
な炭酸泉が得られる。
請求項5記載の発明にかかる炭酸泉製造装置は、請求項
2から4までのいずれかに記載の装置において、濃縮さ
れた炭酸ガスを液中に送り込む手段が、濃縮された燃焼
ガスを加圧して水中に溶解するプロセスを含むものであ
るので、加圧溶解により炭酸泉が効率良く得られるよう
になる。上記効果に加えて、通常の燃焼のままでは、炭
酸水として実用に供することができなかった燃焼ガス中
の炭酸ガスの濃度を実用可能な炭酸ガス濃度に濃縮させ
ることができ、簡便に、より高濃度の炭酸水を作り出す
ことことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかる炭酸泉製造装置の第1実施例
のシステム概略断面図、第2図は第2実施例のシステム
概略断面図、第3図は第3実施例のシステム概略断面
図、第4図は第4実施例のシステム概略断面図、第5図
は第5実施例のシステム概略断面図、第6図は吸着塔の
一部切り欠き斜視図、第7図は第6実施例のシステム概
略断面図、第8図は第7実施例のシステム概略断面図、
第9図は第8実施例のシステム概略断面図、第10図は第
9実施例のシステム概略断面図、第11図は第10実施例の
システム概略断面図、第12図は第11実施例のシステム概
略断面図、第13図は吸着塔の一部切り欠き斜視図、第14
図は第12実施例のシステム概略断面図、第15図は第13実
施例のシステム概略断面図、第16図は第14実施例のシス
テム概略断面図、第17図は吸着塔の一部切り欠き斜視図
である。 5,36,73,127,A……炭化水素を有する燃料から燃焼ガス
を得る手段、9,10,15,21,51,58,81……燃焼ガス中の炭
酸ガスを濃縮する手段、3′,10,17,35′,82,83,118…
…濃縮された炭酸ガスを液中に送り込む手段、34,58…
…空気中の酸素を濃縮する手段、B……燃焼ガス中を含
まれる水分を取り除く手段、88……濃縮された燃焼ガス
を加圧して水中に溶解する手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化水素を有する燃料から燃焼ガスを得る
    プロセスと、前記燃焼ガス中の炭酸ガスを濃縮するプロ
    セスと、前記濃縮された炭酸ガスを液中に送り込むプロ
    セスとを有する炭酸泉製造方法。
  2. 【請求項2】炭化水素を有する燃料から燃焼ガスを得る
    手段と、前記燃焼ガス中の炭酸ガスを濃縮する手段と、
    前記濃縮された炭酸ガスを液中に送り込む手段とを有す
    る炭酸泉製造装置。
  3. 【請求項3】炭化水素を有する燃料から燃焼ガスを得る
    手段が、その前段に、空気中の酸素を濃縮する手段を備
    え、同濃縮された酸素と炭化水素を有する燃料とから燃
    焼ガスを得るようになっている請求項2記載の炭酸泉製
    造装置。
  4. 【請求項4】燃焼ガス中の炭酸ガスを濃縮する手段が、
    その前段に、燃焼ガス中に含まれる水分を取り除く手段
    を備えている請求項2または3記載の炭酸泉製造装置。
  5. 【請求項5】濃縮された炭酸ガスを液中に送り込む手段
    が、濃縮された燃焼ガスを加圧して水中に溶解する手段
    を含むものである請求項2から4までのいずれかに記載
    の炭酸泉製造装置。
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