JPH07216583A - 外観の優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法および電気めっき装置 - Google Patents

外観の優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法および電気めっき装置

Info

Publication number
JPH07216583A
JPH07216583A JP2303494A JP2303494A JPH07216583A JP H07216583 A JPH07216583 A JP H07216583A JP 2303494 A JP2303494 A JP 2303494A JP 2303494 A JP2303494 A JP 2303494A JP H07216583 A JPH07216583 A JP H07216583A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
steel sheet
strip
conductor
horizontal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2303494A
Other languages
English (en)
Inventor
Chikako Kawasaki
智香子 河崎
Kenji Takao
研治 高尾
Toru Honjo
徹 本庄
Nobuyuki Morito
延行 森戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP2303494A priority Critical patent/JPH07216583A/ja
Publication of JPH07216583A publication Critical patent/JPH07216583A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表裏両面間でめっき外観に差のない良好な電
気亜鉛めっき鋼板を製造すること。 【構成】 水平型の電気亜鉛めっき装置にて電気亜鉛め
っきを行うに当たり、水平に通過する鋼帯に通電するた
めの、上側に位置する金属製コンダクターロールによる
該鋼帯への圧下力を40〜100 kgf/cm2 に制御すると共
に、下側に位置するゴム製ゴムロールとしてその硬度が
70〜90°s のものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気亜鉛めっき鋼板の
表裏両面におけるめっき特性の差をなくし、表裏両面を
ともに美麗均一面とする上で有効な手段を提案する電気
亜鉛めっき鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気亜鉛めっき鋼板は、外観が優れてい
ることから自動車の車体、家電製品、自動販売機あるい
はショーケース等の主として防錆素材として広い分野で
使用されている。ところで、この電気亜鉛めっき鋼板
は、冷延鋼板をZnイオンを含む電解液中で陰極処理する
ことによって得られる。そのための電気めっき装置とし
ては、電解槽の形式によって、縦型、水平型、ラジアル
型の3種類が知られている。このうち、ラジアル型につ
いては、片面づつを順次処理することによって両面めっ
きする方法であるから、裏面へのめっき液回り込みによ
るエッチング不良が原因となる処理ムラが発生し易い。
さらに、両面めっき材を製造しようとする場合、他の2
つに比べてセル数が多くなる問題点があった。一方、縦
型は、コンダクターロールや支持ロールに大きな強度を
必要とし、ストリップの巾方向に反りを生じ易く板形状
不良を招くという問題を抱えていた。このような理由か
ら従来は、工業的には水平型のものが広く用いられてい
る。
【0003】図1は、一般的に使用されている電気亜鉛
めっき装置の水平セル型電解槽の概略図である。この形
式のものは、鋳鉄製のコンダクターロール4を通じて鋼
帯に負の電位を印加し、電極(アノード)3に正の電位
を印加することにより、電解液6中のZnイオンを該鋼帯
2上へ金属亜鉛として電析させる形式のものである。と
ころが、この水平セル型電解槽を用いてめっきを行う場
合、コンダクターロール4,4’が接する側の鋼帯面に
のみ、金属光沢を発する部分が散在した外観を呈する
(“キラキラ”と称する)ことがあり、めっき後の外観
が表裏で差を生じるという問題があった。
【0004】このようなめっき面の表裏差をなくす方法
として、従来、特開平4−26794 号公報では、ライン方
向に複数組配置されたコンダクターロールとバックアッ
プロールとの上下の配置を、上側と下側とを交互に替え
る方法を提案している。しかし、この従来技術の場合、
次のような問題点があった。それは、コンダクターロー
ルが下側に位置するところでは、コンダクターロールに
何か問題があって、そのために外観欠陥( 例えば押し疵
等) が発生したような時にそれを発見することが困難で
ある。しかも、めっきの表裏差をなくすことはできても
押しつぶされた痕が残るために、その部分だけ光沢を発
し均一な外観にならない。そのため、特にクロメート処
理鋼板や薄膜型有機被覆鋼板のように無塗装で使用する
場合、しばしば外観を損なうという問題があった。その
上、ブスバーの配置が複雑になって、メインテナンスが
困難になるという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術が抱えている問題点をいかに解決するかという視
点の下に研究して開発した電気亜鉛めっき技術であり、
水平型(横型)の電気亜鉛めっき装置の硫酸浴または塩
化物浴で陰極処理することにより電気亜鉛めっきを行う
際、亜鉛めっき鋼帯の表裏両面間でめっき外観に差のな
い良好な電気亜鉛めっき鋼板を製造する方法とそのため
の装置とを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上掲の課題を解決するた
めに鋭意研究した結果、金属製コンダクターロールとス
トリップ表面との接触の状態をコントロールすることが
必要であることが判り、以下に述べるような解決手段に
想到した。すなわち、本発明は、(1) 電解槽に対し、水
平搬送鋼帯の上下に設けられた金属製コンダクターロー
ルおよびゴム製バックアップロールとの組合わせからな
る通電部を備えてなる、水平型電気亜鉛めっき装置に
て、その電解槽内で陰極処理することによって電気めっ
きを行うに当たり、前記鋼帯上側に位置する通電用コン
ダクターロールによる該鋼帯への圧下を40〜100 kgf/cm
2 の圧下力に制御すると共に、鋼帯下側に位置する前記
バックアップロールとしてその硬度が70〜90゜s のもの
を用いることを特徴とする外観の優れた電気亜鉛めっき
鋼板の製造方法、および(2) 電解槽に付帯して設けら
れ、水平に搬送される鋼帯を挟む上下に設けられた金属
製コンダクターロールとゴム製バックアップロールとを
介して該鋼帯に通電し、電解槽内に具える電極との間で
めっきを行う水平型の電気亜鉛めっき装置において、前
記金属製コンダクターロールとして、ロール圧下力が40
〜100 kgf/cm2 のものを用い、一方、前記ゴム製バック
アップロールとしては、硬度が70〜90゜s のものを用い
たことを特徴とする電気めっき装置、である。上記圧下
力ならびに硬度の下で得られるめっきの外観は、平坦部
面積率が5%以下、より好ましくは1%以下である。ま
た、上記の圧下力は、好ましくは60〜90 kgf/cm2, 上記
の硬度は、好ましくは75〜85°S の範囲とする。そし
て、上記の構成は、通電部(コンダクターロールとバッ
クアップロール)のうちの電解槽の出側に配置するもの
について適用することが望ましい。
【0007】
【作用】水平セル型電解槽を備える電気亜鉛めっき装置
を用いて電気亜鉛めっきを行う場合、鋼帯(以下は「ス
トリップ」という)への通電を行う際、そのストリップ
の反りを防止するために、コンダクターロールと水平通
板ストリップとの間には圧下力が加えられる。それは、
巾方向の反り(C反り)が発生した場合、電極間距離の
違いによるめっき付着量の分布差を生じさせたり、とき
にはストリップとアノードとの接触を招いて、スパーク
を発生することさえあるため、この圧下力の付与は不可
避的な作業である。ところが、こうしたC反りを防止す
るための圧下による上述したコンダクターロールとスト
リップとの接触はまた、上述したキラキラ発生の原因と
もなっている。
【0008】図2は、キラキラ部を操作型電子顕微鏡で
観察したときの写真である。この写真観察の結果から、
キラキラ感を呈するめっき表面は、Znめっきが崩れ、平
坦になった部位が多い。とくに、このキラキラが著しい
めっき表面は、Znめっき結晶がつぶされて平坦になった
部位に多く散在し、この部位が金属光沢を放つことによ
り、目視でキラキラ感が感知されることを見い出した。
しかも、このキラキラ面は金属製のコンダクターロール
に接する面にのみ見られることから、めっき結晶の崩れ
はコンダクターロールの圧下力により生じた変形であ
り、亜鉛めっき層が鋳鉄製のコンダクターロールと比較
して著しく硬度が低いために生じる本質的な問題である
ことが判った。
【0009】そこで、発明者らはさらに、めっき表面の
平坦部面積H’をビデオマイクロスコープおよび画像解
析装置により詳細に調査した。その結果、めっき平坦部
面積率を5%以下、より望ましくは1%以下にすること
により、目視でキラキラを感知することなく良好な外観
が確保されることを突き止めた。
【0010】このような知見に基づいて発明者らは、か
かる金属製コンダクターロールとめっき鋼帯との接触に
よるめっき層の変形量を低減する方法について鋭意検討
した。その結果、めっき層の変形による平坦部の出現
は、金属製コンダクターロールとストリップ間に加わる
単位面積当たりの荷重を規制することが必要であるとの
知見を得た。 そして、これを達成するためには、 金属製コンダクターロールによりストリップに加わる
加圧力を調整すること、 ゴム製バックアップロールの硬度を調整すること、 により、ロールとストリップの接触面積を制御する方法
が有効であることを見い出し、本発明を完成するに至っ
たものである。
【0011】このような知見に基づいて構成した本発明
は、コンダクターロールの圧下力を40〜100 kgf/cm2 ,
バックアップロールの硬度を70〜90°s とすることとし
た。以下に、この数値限定の理由について述べる。 (1) コンダクターロールの圧下力を40〜100 kgf/cm2
限定したのは、100 kgf/cm2 を越えると押し付け痕が発
生し、また40kgf/cm2 未満ではストリップとの接触面積
が小さくなるため、コンダクターロールへの漏れ電流密
度が高くなり、Znがコンダクターロール上に析出 (以
下、「Zn巻き」と称する) し、ストリップを傷つけるか
らである。上記の作用効果が一層顕著になるには、上記
の圧下力は60〜90 kgf/cm2の範囲にすることが好まし
い。 (2) ゴム製バックアップロールの硬度を70〜90゜s の範
囲に限定した理由は、90°s を越えると接触面積が小さ
くなりZn巻きを生じる。一方、70°s 未満ではストリッ
プ巾方向にC反りを生じるために、極間距離が巾方向で
変動するため、巾方向におけるZn付着量が不均一となる
ことから、70〜90°s に限定した。これらの作用効果が
顕著になるのは75〜85°s の範囲がよく、この範囲にコ
ントロールすることが好ましい。
【0012】以下、本発明の実施例を説明する。図1に
示す金属製コンダクターロール4, 4’およびゴム製バ
ックアップロール5, 5’を設けた水平セル型実験用電
気めっき装置を用い、表1に示すめっき条件で電気亜鉛
めっき鋼板を製造した。製造した亜鉛めっき鋼板の押し
付け痕によるめっき平坦部は、実体顕微鏡で1cm2 視野
を観察し、画像処理にてめっき平坦部面積率を算出し
た。その結果を表2にまとめて示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】表2に示すとおり、本発明法の下で製造し
た電気亜鉛めっき鋼板は、押し付け痕による平坦部の面
積率が小さく、とくに実施例2の場合、0.5 %を示して
特に外観が良好である。これに対して、比較例1のよう
に圧下力が過大な例では、目視欠陥が発生し、一方バッ
クアップロール硬度が外れるもの(比較例3,4)では
Zn巻きや反りが発生し、好適範囲制御が必要になること
が確かめられた。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、め
っき面の表裏でめっき性状に差のない外観の良好な、し
かも反りの全くない電気亜鉛めっき鋼板を高い歩留りで
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いた水平型電気亜鉛めっき装置の概
略図である。
【図2】めっきキラキラ部の金属組織写真(×2000倍)
である。
【符号の説明】
1 水平型電気めっき装置 2 鋼帯 3, 3’ 電極 4, 4’ コンダクターロール 5, 5’ バックアップロール 6 電解液
フロントページの続き (72)発明者 本庄 徹 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号 川 崎製鉄株式会社東京本社内 (72)発明者 森戸 延行 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解槽に対し、水平搬送鋼帯の上下に設
    けられた金属製コンダクターロールおよびゴム製バック
    アップロールとの組合わせからなる通電部を備えてな
    る、水平型電気亜鉛めっき装置にて、その電解槽内で陰
    極処理することによって電気めっきを行うに当たり、前
    記鋼帯上側に位置する通電用コンダクターロールによる
    該鋼帯への圧下を40〜100 kgf/cm2 の圧下力に制御する
    と共に、鋼帯下側に位置する前記バックアップロールと
    してその硬度が70〜90゜s のものを用いることを特徴と
    する外観の優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 電解槽に付帯して設けられ、水平に搬送
    される鋼帯を挟む上下に設けられた金属製コンダクター
    ロールとゴム製バックアップロールとを介して該鋼帯に
    通電し、電解槽内に具える電極との間でめっきを行う水
    平型の電気亜鉛めっき装置において、前記金属製コンダ
    クターロールとして、ロール圧下力が40〜100 kgf/cm2
    のものを用い、一方、前記ゴム製バックアップロールと
    しては、硬度が70〜90゜s のものを用いたことを特徴と
    する電気めっき装置。
JP2303494A 1994-01-25 1994-01-25 外観の優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法および電気めっき装置 Pending JPH07216583A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2303494A JPH07216583A (ja) 1994-01-25 1994-01-25 外観の優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法および電気めっき装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2303494A JPH07216583A (ja) 1994-01-25 1994-01-25 外観の優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法および電気めっき装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07216583A true JPH07216583A (ja) 1995-08-15

Family

ID=12099195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2303494A Pending JPH07216583A (ja) 1994-01-25 1994-01-25 外観の優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法および電気めっき装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07216583A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002053995A (ja) * 2000-08-07 2002-02-19 Nkk Corp 金属ストリップの電気めっき方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002053995A (ja) * 2000-08-07 2002-02-19 Nkk Corp 金属ストリップの電気めっき方法
JP4586247B2 (ja) * 2000-08-07 2010-11-24 Jfeスチール株式会社 鋼帯の連続電気めっき方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100371524B1 (ko) 동박의표면조화처리방법
EP2133448B1 (en) Production method and device for surface roughening of a copper plate
DE60021140T2 (de) Verfahren zur Herstellung eines Aluminiumträgers für lithographische Druckplatten
CN101397691B (zh) 耐指纹板生产线上控制和提升镀液ph值的装置和工艺
EP1342818B1 (en) Method and apparatus for indirect-electrification-type continuous electrolytic etching of metal strip
KR100487646B1 (ko) 금속띠판의전해산세척방법및장치
JPH0841679A (ja) 優れた外観を有する電気亜鉛めっき鋼板
CN1382231A (zh) 用于电解处理电绝缘箔材的表面上的相互电绝缘的可导电结构的方法和装置及该方法的应用
CN107740173B (zh) 一种高锡量镀锡板的边部质量控制方法
KR20020042730A (ko) 상호 절연된 판 및 막 재료 피스의 도전성 표면을 전해처리하는 방법 및 장치와 그 방법의 이용
JPH07216583A (ja) 外観の優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造方法および電気めっき装置
JP3263223B2 (ja) 亜鉛めっき用下地鋼板と電気亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
JPH04504444A (ja) 帯材の片面又は両面に金属を電着する装置
JP3470634B2 (ja) 電気めっき用下地鋼板ならびに電気めっき鋼板およびそれらの製造方法
US5344552A (en) Process for electroplating a metal strip
JP2001342589A (ja) 銅箔の製造方法及び製造装置
KR101373167B1 (ko) 강판 도금장치 및 강판 도금방법
JP2558134B2 (ja) 高能率電解クロムめっき鋼板の製造方法
KR20130065940A (ko) 가상전극을 이용한 전기 도금 장치
JPS63293200A (ja) 電気メッキ装置
KR100349153B1 (ko) 전기도금장치및이를이용한강판의밴드자국제거방법
JPH0417695A (ja) 金属帯の表面処理方法
JP2003247100A (ja) 帯状金属板の連続電気めっき方法
JPS5822369A (ja) 片面合金化溶融亜鉛メツキ鋼板の非メツキ面酸化膜の除去方法
JPH05125591A (ja) 銅線に黒色酸化皮膜を形成する方法