JPH07216395A - 塗装を施した車の洗滌剤及び洗滌方法 - Google Patents
塗装を施した車の洗滌剤及び洗滌方法Info
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- JPH07216395A JPH07216395A JP4170394A JP4170394A JPH07216395A JP H07216395 A JPH07216395 A JP H07216395A JP 4170394 A JP4170394 A JP 4170394A JP 4170394 A JP4170394 A JP 4170394A JP H07216395 A JPH07216395 A JP H07216395A
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- Japan
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- cleaning
- ammonium
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C11—ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
- C11D—DETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
- C11D3/00—Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
- C11D3/16—Organic compounds
- C11D3/34—Organic compounds containing sulfur
- C11D3/3472—Organic compounds containing sulfur additionally containing -COOH groups or derivatives thereof
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C11—ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
- C11D—DETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
- C11D3/00—Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
- C11D3/16—Organic compounds
- C11D3/20—Organic compounds containing oxygen
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- C11D3/2086—Hydroxy carboxylic acids-salts thereof
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- Vehicle Cleaning, Maintenance, Repair, Refitting, And Outriggers (AREA)
- Detergent Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目 的】 車輌の塗装面に付着した汚れ、特に鉄
分系汚れを塗装塗膜に悪影響を及ぼすことなく、簡単に
洗滌除去できる洗滌剤及び洗滌方法の提供を目的とす
る。 【構 成】 主要成分として、少なくとも、クエン
酸アンモニウム又はチオグリコール酸アンモニウムの何
れか1種若しくは2種混合の水溶液を配合してなること
を特徴とする塗装を施した車の洗滌剤、並びにクエン
酸,酒石酸,リンゴ酸,グルコン酸又はチオグリコール
酸の各アンモニウム塩の何れか1種若しくは2種以上混
合の水溶液を用いて、塗装面に塗布、撒布又は浸漬処理
する第1の工程の後、少なくとも鉄分の溶解に要する反
応時間を経過した後水洗処理の第2の工程を行うことを
特徴とする塗装を施した車の洗滌方法。
分系汚れを塗装塗膜に悪影響を及ぼすことなく、簡単に
洗滌除去できる洗滌剤及び洗滌方法の提供を目的とす
る。 【構 成】 主要成分として、少なくとも、クエン
酸アンモニウム又はチオグリコール酸アンモニウムの何
れか1種若しくは2種混合の水溶液を配合してなること
を特徴とする塗装を施した車の洗滌剤、並びにクエン
酸,酒石酸,リンゴ酸,グルコン酸又はチオグリコール
酸の各アンモニウム塩の何れか1種若しくは2種以上混
合の水溶液を用いて、塗装面に塗布、撒布又は浸漬処理
する第1の工程の後、少なくとも鉄分の溶解に要する反
応時間を経過した後水洗処理の第2の工程を行うことを
特徴とする塗装を施した車の洗滌方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車,鉄道車輌等塗
装を施した車の新規な洗滌剤及び洗滌方法に係る。
装を施した車の新規な洗滌剤及び洗滌方法に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車や鉄道車輌は、走行中又は駐車中
に大気粉塵を主体とする汚れが付着するため、ほゞ定期
的に洗滌処理する所謂洗車を施すことが必要となる。而
して、この大気粉塵の成分は地域によって可成りの相違
があるが、一般には砂塵による無水硅酸が主体であり、
これに次ぐ鉄分の占める比率も極めて大きく、殊に工場
地帯などでは、その約半分は鉄分であると云われてお
り、又鉄道車輌の走行する近郊では、レールや車輪の摩
耗による鉄粉、一般道路や高速道路でも車輌のブレーキ
などから発生する鉄分も極めて多く、粉塵中に含まれ飛
散し、車輌塗装面に付着する。このような塗膜表面の汚
れ取り洗滌剤としては、塗膜自体が損傷し易いため、
酸,アルカリ或いは有機溶剤などは使用できず、一般に
は界面活性剤が専ら使用されているが,地域によっては
界面活性剤では洗滌効果が不充分なため、これに次ぐワ
ックス掛け工程において、ワックス中に配合されている
研磨剤の物理的作用効果によって研削除去しているのが
通常である。又、地域的に特に鉄粉の多い場合の車輌汚
れの洗滌には、ワックス掛けに依っても鉄粉の除去が困
難なため、プラスチック粘土に研磨剤を配合したタイプ
のクリーナー(商品名 マジック粘土、メーカー名 英
国ホルツ社,株式会社オートルック等)を用いて、水を
塗膜面にスプレーしながら機械的に研磨する所謂水研ぎ
方式のクリーナーが専ら用いられているが、この方式の
洗滌法の施工には、極めて多大の労力,工数と特殊な専
門技術とを必要とする欠点があった。
に大気粉塵を主体とする汚れが付着するため、ほゞ定期
的に洗滌処理する所謂洗車を施すことが必要となる。而
して、この大気粉塵の成分は地域によって可成りの相違
があるが、一般には砂塵による無水硅酸が主体であり、
これに次ぐ鉄分の占める比率も極めて大きく、殊に工場
地帯などでは、その約半分は鉄分であると云われてお
り、又鉄道車輌の走行する近郊では、レールや車輪の摩
耗による鉄粉、一般道路や高速道路でも車輌のブレーキ
などから発生する鉄分も極めて多く、粉塵中に含まれ飛
散し、車輌塗装面に付着する。このような塗膜表面の汚
れ取り洗滌剤としては、塗膜自体が損傷し易いため、
酸,アルカリ或いは有機溶剤などは使用できず、一般に
は界面活性剤が専ら使用されているが,地域によっては
界面活性剤では洗滌効果が不充分なため、これに次ぐワ
ックス掛け工程において、ワックス中に配合されている
研磨剤の物理的作用効果によって研削除去しているのが
通常である。又、地域的に特に鉄粉の多い場合の車輌汚
れの洗滌には、ワックス掛けに依っても鉄粉の除去が困
難なため、プラスチック粘土に研磨剤を配合したタイプ
のクリーナー(商品名 マジック粘土、メーカー名 英
国ホルツ社,株式会社オートルック等)を用いて、水を
塗膜面にスプレーしながら機械的に研磨する所謂水研ぎ
方式のクリーナーが専ら用いられているが、この方式の
洗滌法の施工には、極めて多大の労力,工数と特殊な専
門技術とを必要とする欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように塗装表面の
汚れは、大気粉塵がその原因となるが、その汚れ成分の
約半分は鉄分が占めており、特にその形態が金属状の鉄
粉として付着した場合は、時間の経過に伴って塗膜表面
において水分や海塩粒子、更には大気中のSOx,NO
x等の腐食性ガスとの相乗作用で腐食反応が進行し、金
属鉄が種々の鉄酸塩や水酸化物などになって、塗膜表面
に固着乃至は膠着することとなるため、前述の従来法に
よる洗滌方法では殆んど効果がないのが実状である。ま
た、その他鉄分の形態が鉄粉の状態でなくとも、水酸化
鉄や酸化鉄などの状態で付着した場合も上記の諸反応に
基づく化学反応を伴うため、単に堆積した状態ではな
く、塗膜に膠着した状態となり、勿論水には溶解しない
ため洗滌性は甚だ悪い。
汚れは、大気粉塵がその原因となるが、その汚れ成分の
約半分は鉄分が占めており、特にその形態が金属状の鉄
粉として付着した場合は、時間の経過に伴って塗膜表面
において水分や海塩粒子、更には大気中のSOx,NO
x等の腐食性ガスとの相乗作用で腐食反応が進行し、金
属鉄が種々の鉄酸塩や水酸化物などになって、塗膜表面
に固着乃至は膠着することとなるため、前述の従来法に
よる洗滌方法では殆んど効果がないのが実状である。ま
た、その他鉄分の形態が鉄粉の状態でなくとも、水酸化
鉄や酸化鉄などの状態で付着した場合も上記の諸反応に
基づく化学反応を伴うため、単に堆積した状態ではな
く、塗膜に膠着した状態となり、勿論水には溶解しない
ため洗滌性は甚だ悪い。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の課題に対し、これ
らを解決するための手段として、少なくとも、クエン酸
アンモニウム又はチオグリコール酸アンモニウムの何れ
か1種若しくは2種混合の水溶液を配合してなる洗滌剤
若しくはクエン酸,酒石酸,リンゴ酸,グルコン酸又は
チオグリコール酸の各アンモニウム塩の何れか1種又は
2種以上混合の水溶液を調製した上、洗滌の第1の工程
として、塗装表面にこの洗滌剤を塗布、撒布若しくは浸
漬した後、汚れの程度及び気温の高低に応じ、鉄分の溶
解に要する反応時間を経過して、第2の工程として水洗
処理することを要旨とする。
らを解決するための手段として、少なくとも、クエン酸
アンモニウム又はチオグリコール酸アンモニウムの何れ
か1種若しくは2種混合の水溶液を配合してなる洗滌剤
若しくはクエン酸,酒石酸,リンゴ酸,グルコン酸又は
チオグリコール酸の各アンモニウム塩の何れか1種又は
2種以上混合の水溶液を調製した上、洗滌の第1の工程
として、塗装表面にこの洗滌剤を塗布、撒布若しくは浸
漬した後、汚れの程度及び気温の高低に応じ、鉄分の溶
解に要する反応時間を経過して、第2の工程として水洗
処理することを要旨とする。
【0005】
【作 用】本願発明の洗滌剤は、略々中性でありなが
ら、鉄の水酸化物又は酸化物を溶解する特性があるた
め、塗装面や他の金属面に対しては全く悪影響を及ぼす
ことなく、上述の鉄化合物を溶解してイオン状にするこ
とにより、汚れ被膜の塗膜に対する密着性を阻止する作
用を生じて、次の水洗工程において極めて容易に汚れが
除去されることになる。本願発明の好ましい洗滌剤成分
は、前述の如く、少なくともクエン酸アンモニウム及
び、又はチオグリコール酸アンモニウム等を主剤とする
水溶液であるが、必要に応じては浸透性を改善するため
に界面活性剤を配合しても良く、又塗布やスプレー処理
に適するように、有機系若しくは無機系の一般的増粘剤
を配合して適度な粘度を調節するようにすることも可能
である。更に、その他の添加物としては、洗車用ワック
ス剤として、一般に使用されている無水硅酸系や炭酸カ
ルシウム系、或いは酸化アルミニウム系などの微粒子状
の研磨剤を適宜配合することにより、主剤のクエン酸ア
ンモニウム又はチオグリコール酸アンモニウムの化学的
鉄分溶解作用に、これら研磨剤による物理的研磨効果を
付加すれば、更に飛躍的にその洗滌効果が増強されるこ
とは勿論である。
ら、鉄の水酸化物又は酸化物を溶解する特性があるた
め、塗装面や他の金属面に対しては全く悪影響を及ぼす
ことなく、上述の鉄化合物を溶解してイオン状にするこ
とにより、汚れ被膜の塗膜に対する密着性を阻止する作
用を生じて、次の水洗工程において極めて容易に汚れが
除去されることになる。本願発明の好ましい洗滌剤成分
は、前述の如く、少なくともクエン酸アンモニウム及
び、又はチオグリコール酸アンモニウム等を主剤とする
水溶液であるが、必要に応じては浸透性を改善するため
に界面活性剤を配合しても良く、又塗布やスプレー処理
に適するように、有機系若しくは無機系の一般的増粘剤
を配合して適度な粘度を調節するようにすることも可能
である。更に、その他の添加物としては、洗車用ワック
ス剤として、一般に使用されている無水硅酸系や炭酸カ
ルシウム系、或いは酸化アルミニウム系などの微粒子状
の研磨剤を適宜配合することにより、主剤のクエン酸ア
ンモニウム又はチオグリコール酸アンモニウムの化学的
鉄分溶解作用に、これら研磨剤による物理的研磨効果を
付加すれば、更に飛躍的にその洗滌効果が増強されるこ
とは勿論である。
【0006】
実施例 1.白色ウレタン系塗料を施した乗用車,商品
名トヨタマークIIについて、その塗装表面を等面積の
2区画に分け、その1区画に対しては、クエン酸アンモ
ニウム10%(重量比、以下同じ)ノニオン系界面活性
剤2%、残部水よりなる水溶液をスプレー塗りし、鉄分
の溶解反応のための所要時間を考慮して、この実施例で
は10分間放置後、水洗処理した。一方、残りの1区画
に対しては、界面活性剤よりなる市販の洗車用洗滌剤を
用い、スポンジに含浸させた状態で洗滌した結果、本発
明により処理した前者の区画では、従来法による後者の
処理区画に比較して残存汚れや鉄粉の残存によるザラザ
ラ感は殆んどなくなり、明らかに前者の仕上がり性の良
いことが認められた。尚、薬剤塗布後の前述放置時間
は、汚れの程度や気温の高低によって、鉄分の溶解に要
する時間に長短を生ずるので、実施に当っては、それら
の条件を考慮して適宜決定するものとする。 実施例 2.前記実施例1の従来法による対象区画に対
し、残存する鉄粉によるザラザラを解消するために、英
国ホルツ社製「ホルツねんどクリーナー」を用い、その
使用書通りに水をスプレーしながら一方向に伸ばす感じ
で作業し、処理した粘土の表面が黒ずんで来たら粘土を
折りたたんで新しい面を出しながら研磨処理した結果、
実施例1における本発明方法に基づいて処理した区画面
と同程度のザラザラ感のない程度まで仕上げることが出
来たが、その仕上げ処理に要した時間は、本発明による
前記の区画処理に要した時間の約10倍以上もかかり、
しかも手動による研磨処理のため、極めて疲労感を伴う
重労働であった。又その仕上げ面を精査すると、粘土材
に吸着した鉄粉による細かい擦り傷が多数見受けられ、
その補修には更に高度の専門的修練を必要とする。 実施例 3.ウレタン系メタリック塗装仕様の乗用車、
日産グローリア(商品名)を対象とし、その塗装面を等
面積の2区画に分け、その1区画に対し、チオグリコー
ル酸アンモニウム5%の水溶液に増粘剤としてカルボキ
シメチルセルローズを1.5%添加して混練したペース
ト状のものを調製し、これをハケ塗りして5分間放置
後、ポリウレタン製スポンジを用い軽く擦りながら水洗
処理した。一方、残りの対象区画については、実施例1
におけると同様の従来方法で洗滌処理して両者の仕上げ
を比較した結果、本発明方法による洗滌区画面は、他の
従来法による対象区画に比べて残存汚れや鉄粉の残存に
よるザラザラ感は全くなく、また塗装表面の状態も新車
同様の光沢性を回復した。 実施例 4.クエン酸アンモニウムとチオグリコール酸
アンモニウムの濃度を変えて種々比較試験した結果、汚
れや鉄分の付着程度によるため正確には決め難く、一般
的には濃い程効果的であるが、実用的濃度としては、夫
々5乃至10%程度が適当であり、又1乃至5%未満で
も条件次第では充分洗滌効果のあることが認められた。 実施例 5.チオグリコール酸アンモニウムを対象に、
その濃度を一定にした場合の水溶液と、それに更に浸透
性向上のための界面活性剤の配合有無による洗滌効果を
比較した結果、汚れの度合や、ワックスの残存有無によ
って違いはあるものの、浸漬方式の場合は極めて顕著
に、また塗布方式の場合は反応時間の短縮にも役立つな
ど、界面活性剤の添加は効果的であった。またその他有
機系や無機系の通常の増粘剤についてもその添加有無に
よる比較を行ったところ、塗布方式の場合の垂れ防止効
果が顕著であった。 実施例 6.ウレタン系塗料に代り、メラミン系塗料を
施した軽四輪商用車について本発明を実施した洗滌効果
でも、塗料の変更に拘わらず上記諸実施例と同様の好結
果を得た。尚、本発明は上記諸実施例のみに限定するも
のではなく、配合薬品として、酒石酸、リンゴ酸又はグ
ルコン酸の各アンモニウム塩などの如く、略々中性に近
く塗装被覆に対して腐食性がなく、鉄さびを溶解するが
如き塩類も採用でき、能率面では劣るものの同様の洗滌
効果が得られる。
名トヨタマークIIについて、その塗装表面を等面積の
2区画に分け、その1区画に対しては、クエン酸アンモ
ニウム10%(重量比、以下同じ)ノニオン系界面活性
剤2%、残部水よりなる水溶液をスプレー塗りし、鉄分
の溶解反応のための所要時間を考慮して、この実施例で
は10分間放置後、水洗処理した。一方、残りの1区画
に対しては、界面活性剤よりなる市販の洗車用洗滌剤を
用い、スポンジに含浸させた状態で洗滌した結果、本発
明により処理した前者の区画では、従来法による後者の
処理区画に比較して残存汚れや鉄粉の残存によるザラザ
ラ感は殆んどなくなり、明らかに前者の仕上がり性の良
いことが認められた。尚、薬剤塗布後の前述放置時間
は、汚れの程度や気温の高低によって、鉄分の溶解に要
する時間に長短を生ずるので、実施に当っては、それら
の条件を考慮して適宜決定するものとする。 実施例 2.前記実施例1の従来法による対象区画に対
し、残存する鉄粉によるザラザラを解消するために、英
国ホルツ社製「ホルツねんどクリーナー」を用い、その
使用書通りに水をスプレーしながら一方向に伸ばす感じ
で作業し、処理した粘土の表面が黒ずんで来たら粘土を
折りたたんで新しい面を出しながら研磨処理した結果、
実施例1における本発明方法に基づいて処理した区画面
と同程度のザラザラ感のない程度まで仕上げることが出
来たが、その仕上げ処理に要した時間は、本発明による
前記の区画処理に要した時間の約10倍以上もかかり、
しかも手動による研磨処理のため、極めて疲労感を伴う
重労働であった。又その仕上げ面を精査すると、粘土材
に吸着した鉄粉による細かい擦り傷が多数見受けられ、
その補修には更に高度の専門的修練を必要とする。 実施例 3.ウレタン系メタリック塗装仕様の乗用車、
日産グローリア(商品名)を対象とし、その塗装面を等
面積の2区画に分け、その1区画に対し、チオグリコー
ル酸アンモニウム5%の水溶液に増粘剤としてカルボキ
シメチルセルローズを1.5%添加して混練したペース
ト状のものを調製し、これをハケ塗りして5分間放置
後、ポリウレタン製スポンジを用い軽く擦りながら水洗
処理した。一方、残りの対象区画については、実施例1
におけると同様の従来方法で洗滌処理して両者の仕上げ
を比較した結果、本発明方法による洗滌区画面は、他の
従来法による対象区画に比べて残存汚れや鉄粉の残存に
よるザラザラ感は全くなく、また塗装表面の状態も新車
同様の光沢性を回復した。 実施例 4.クエン酸アンモニウムとチオグリコール酸
アンモニウムの濃度を変えて種々比較試験した結果、汚
れや鉄分の付着程度によるため正確には決め難く、一般
的には濃い程効果的であるが、実用的濃度としては、夫
々5乃至10%程度が適当であり、又1乃至5%未満で
も条件次第では充分洗滌効果のあることが認められた。 実施例 5.チオグリコール酸アンモニウムを対象に、
その濃度を一定にした場合の水溶液と、それに更に浸透
性向上のための界面活性剤の配合有無による洗滌効果を
比較した結果、汚れの度合や、ワックスの残存有無によ
って違いはあるものの、浸漬方式の場合は極めて顕著
に、また塗布方式の場合は反応時間の短縮にも役立つな
ど、界面活性剤の添加は効果的であった。またその他有
機系や無機系の通常の増粘剤についてもその添加有無に
よる比較を行ったところ、塗布方式の場合の垂れ防止効
果が顕著であった。 実施例 6.ウレタン系塗料に代り、メラミン系塗料を
施した軽四輪商用車について本発明を実施した洗滌効果
でも、塗料の変更に拘わらず上記諸実施例と同様の好結
果を得た。尚、本発明は上記諸実施例のみに限定するも
のではなく、配合薬品として、酒石酸、リンゴ酸又はグ
ルコン酸の各アンモニウム塩などの如く、略々中性に近
く塗装被覆に対して腐食性がなく、鉄さびを溶解するが
如き塩類も採用でき、能率面では劣るものの同様の洗滌
効果が得られる。
【0007】
【発明の効果】本発明に依れば、従来の塗装車輌用洗滌
剤や各種洗滌用具を以てしては、その除去が甚だ困難視
されている鉄分系汚れを塗装に何らの悪影響を与えない
で極く簡単且つ軽度の労力を以て除去することを可能と
したもので、塗装を施した車の洗滌作業に画期的な効果
をもたらすものである。
剤や各種洗滌用具を以てしては、その除去が甚だ困難視
されている鉄分系汚れを塗装に何らの悪影響を与えない
で極く簡単且つ軽度の労力を以て除去することを可能と
したもので、塗装を施した車の洗滌作業に画期的な効果
をもたらすものである。
Claims (2)
- 【請求項1】少なくとも、クエン酸アンモニウム又はチ
オグリコール酸アンモニウムの何れか1種若しくは2種
混合の水溶液を配合してなる塗装を施した車の洗滌剤。 - 【請求項2】クエン酸,酒石酸,リンゴ酸,グルコン酸
又はチオグリコール酸の各アンモニウム塩の何れか1種
若しくは2種以上混合の水溶液を用いて、塗装面に塗
布,撒布又は浸漬処理する第1の工程の後、少なくと
も、鉄分の溶解に要する時間を経て水洗処理の第2の工
程を施すことにより、塗装の汚れ被膜中の鉄分を溶出さ
せて、該汚れ被膜の塗装面に対する膠着性を破壊しなが
ら水洗除去する如くしたことを特徴とする塗装を施した
車の洗滌方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4170394A JPH07216395A (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | 塗装を施した車の洗滌剤及び洗滌方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4170394A JPH07216395A (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | 塗装を施した車の洗滌剤及び洗滌方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07216395A true JPH07216395A (ja) | 1995-08-15 |
Family
ID=12615791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4170394A Pending JPH07216395A (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | 塗装を施した車の洗滌剤及び洗滌方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07216395A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102239622B1 (ko) * | 2019-11-25 | 2021-04-12 | 유융준 | 자동차용 시멘트 백화 제거제 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62185796A (ja) * | 1986-02-12 | 1987-08-14 | 第一工業製薬株式会社 | 車両用洗浄剤組成物 |
-
1994
- 1994-02-01 JP JP4170394A patent/JPH07216395A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62185796A (ja) * | 1986-02-12 | 1987-08-14 | 第一工業製薬株式会社 | 車両用洗浄剤組成物 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102239622B1 (ko) * | 2019-11-25 | 2021-04-12 | 유융준 | 자동차용 시멘트 백화 제거제 |
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