JPH0721616A - 光ファイバプローブ顕微鏡 - Google Patents

光ファイバプローブ顕微鏡

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JPH0721616A
JPH0721616A JP16772793A JP16772793A JPH0721616A JP H0721616 A JPH0721616 A JP H0721616A JP 16772793 A JP16772793 A JP 16772793A JP 16772793 A JP16772793 A JP 16772793A JP H0721616 A JPH0721616 A JP H0721616A
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JP
Japan
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sample
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optical fiber
light
fiber probe
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JP16772793A
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English (en)
Inventor
Toshimichi Shintani
俊通 新谷
Yoji Maruyama
洋治 丸山
Sumio Hosaka
純男 保坂
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】従来の光ファイバプローブ顕微鏡及び記録装置
において、試料からの反射光又は透過光を二分し、それ
ぞれ角度の異なる偏光板を通過した光強度を検出し、得
られた二信号を差分処理する。 【効果】試料内や表面に存在する不純物等に起因する試
料に固有な雑音と試料の磁気的情報との分離が可能な光
ファイバプローブ顕微鏡及び記録装置が実現される。更
に、光ファイバプローブ記録装置に応用した際には、高
速プローブ型記録装置が実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバをプローブ
とし、光ファイバプローブを試料表面に接近・走査させ
観察及び情報記録する光ファイバプローブ顕微鏡及び記
録装置技術に係り、特に、試料上の磁気的情報の高精度
及び高速検出に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバプローブ顕微鏡については、
アプライド・フィジックス・レターズ(Appl.Phys.Let
t.)1992年第61巻第2号142〜144頁及びサ
イエンス(Science)1992年第257巻189〜19
5頁において提唱されており、表面形状については約1
2nmの分解能を有し、かつ、直径約60nmの微小磁
区書き込み・読み出しが可能であった。上記文献、サイ
エンスにおいては、試料からの透過レーザ光を3分する
方式が提案されている。得られる3情報は、試料の表面
形状情報・磁気的情報・蛍光情報であった。
【0003】光ファイバプローブ顕微鏡を記録装置に応
用する動きもある。上記文献においては、光ファイバプ
ローブ顕微鏡が高密度光磁気記録装置への応用の可能性
を有することも述べられている。上記技術では、試料か
らの反射及び透過レーザ光の光量がプローブと試料間の
距離に非常に敏感であり、かつ、試料上の“0”,
“1”情報を、得られる光信号の強弱によって判定して
いたため、プローブと試料間の距離を一定に保つサーボ
を、光ファイバプローブ走査間常時かけていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の光ファイバプロ
ーブ顕微鏡では、試料の光学的情報等の磁気的情報とは
無関係の情報を磁気的情報とともに検出しており、か
つ、複数情報を分離する機構を持たなかったため、試料
内や表面に存在する不純物等に起因する、試料に固有な
雑音の除去が不可能であった。
【0005】更に、従来の光ファイバプローブ顕微鏡及
び記録装置では、プローブ走査中常時サーボが必要であ
ったが、サーボは走査時間を遅らせるという問題があ
り、このことは特に、高速記録装置の実現に大きな障壁
となっていた。
【0006】本発明の目的は、試料の光学的情報の観察
を可能とする光ファイバプローブ顕微鏡及び記録装置・
偏光顕微鏡の実現、及び、磁区の高速書き込み・読み出
し可能な光ファイバプローブ顕微鏡及び記録装置の実現
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、試料からの
反射光又は透過光を二つに分け、それぞれ角度の異なる
偏光板を透過させ、該光強度を測定し、かつ、2信号を
差分演算処理することによって解決される。
【0008】上記手段の構成を図1(a)に示す。従来
技術と同様に、試料(図示せず)に偏光したレーザ光を
入射した。該試料からの反射或いは透過レーザ光100
を、プリズム又はビームスプリッタ101において2分
した。二レーザ光路上に偏光板102及び103を設置
し、偏光板を通過した光の強度を光検出器或いは光電子
増倍管104及び105で検出した。偏光板102,1
03の設定角度についての説明図を図1(b)に示す。
試料に入射したレーザ光は矢印108の方向に偏光して
いる。直線109は、矢印108と直交する直線であ
る。偏光板102,103の角度はそれぞれ点線11
0,111の方向に設定されている。点線110と直線
109とのなす角をθ1 ,点線111と直線109との
なす角をθ2 とする。ここではθ1 とθ2 が等しくなる
ように偏光板102及び103の角度を設置した。未知
試料の情報を得る走査を行う前に、既知試料を用いて光
検出器或いは光電子増倍管104,105の感度設定
を、104,105において得られる2信号が、該既知
試料内の消磁状態にある領域において同じ値になるよう
に、即ち、2信号の差分が0になるように設定した。
【0009】104,105において得られた2信号
を、差分回路106において差分処理した。差分信号を
フレームメモリ等のデータ処理機構107において観察
した。
【0010】更に本技術は、光ファイバプローブ顕微鏡
及び記録装置において、差分回路106において得られ
た信号を基準に算出される信号が、所定の値より低下或
いは増大した場合のみプローブの位置合わせを行う機構
を有する。この機構は、データ処理機構107とプロー
ブサーボ機構とを連結させておき、差分回路106にお
いて得られた差分信号の値が所定の値より低下或いは増
大したか否かをデータ処理機構107において判定さ
せ、該所定値の領域外であった場合のみプローブサーボ
機構に信号を送り、該演算信号が、該所定値より小さい
場合にはプローブを試料に接近させ、該所定値よりも大
きい場合には離すというプローブサーボ構成によって実
現した。
【0011】
【作用】上記技術の説明を、図2に従って行う。図2
(a)は試料の微小領域の表面を試料上面から見た図を
模式的に表している。試料内及び試料表面には、上向き
磁化を有する磁区200,消磁状態にある領域でかつ孔
201を有する領域、下向き磁化を有する磁区202,
磁区202の領域上に存在する不純物203、及び消磁
状態にある領域でかつ試料内に不純物204を有する領
域が存在する。
【0012】図2(b)には、試料206の断面図が示
してある。光ファイバプローブ又は偏光したレーザ光を
図2(a)205の矢印の方向に走査させたとき、技術
の光検出器或いは光電子増倍管において得られる偏光強
度は、例えば、図2(c),(d)の207,208の
ようになる。信号207,208の差分をとると,図2
(e)209のような信号が得られる。図2(a),
(b)と(e)を比較すると、信号209は試料の磁気
的情報を表していることがわかる。よって、この手段を
用いることにより、試料内や表面に存在する不純物等に
起因する、試料に固有な雑音と試料の磁気的情報との分
離が可能となる。
【0013】サイエンス(Science)1992年第257
巻189〜195頁においては、試料からの透過光を3
分する方式が提唱されているが、そこで得られる3情報
は試料の表面形状情報・磁気的情報及び蛍光情報であ
り、かつ3信号を独立に処理しているので、本発明の方
式とは異なり、本発明において達成される高感度は、上
記文献の方法においては達成されていない。
【0014】また、光ファイバプローブ顕微鏡及び記録
装置のサーボ機構について、差分回路において得られた
信号を基準に算出される信号が、所定の値より低下或い
は増大した場合のみプローブの位置合わせを行う機構を
用いれば、プローブのサーボは間欠的に行われるように
なり、サーボを常時行っていた従来技術と比較してサー
ボ時間は短縮され、高速プローブ走査が可能となる。
【0015】
【実施例】本発明の第一実施例は、光ファイバプローブ
顕微鏡への応用である。構成が図3に示されている。レ
ーザ光源300から偏光レーザ光を発射し、光ファイバ
301に入射した。光ファイバの先端は、光ファイバの
1点を熱し両端を強くひっぱること、或いは、フッ酸系
の液体によるエッチングによって尖鋭化した。先端には
空間を伝播しないエバネッセント光と呼ばれる光の場が
局在している。エバネッセント光が試料302に接する
と、試料302内を自由光が伝播する。今、試料302
は磁性体試料であるとする。Zサーボ回路304が、光
ファイバ301上のピエゾ素子303に連結されてお
り、光ファイバ303と試料302の間の距離を一定に
保った。そのサーボ信号はフレームメモリ305におい
て、試料302の表面形状の情報として検出した。
【0016】本例では、レーザ光源300から発射した
偏光レーザ光を、試料302内に透過させた。試料30
2を透過した光は対物レンズ306を通過し、プリズム
307を用いて2分した。2分された光の光路上には偏光
板308,309を挿入しておき、光電子増倍管31
0,311において、308,309の透過光の強度を
検出した。偏光板308,309の角度を、レーザ光源
300から発射された光の偏光面の垂直方向を基準とし
て対称な方向に約±1°傾けて設定した。即ち、図1
(b)においてθ1 及びθ2 が1°になるように設定し
た。この設定角度は、試料の組成,磁化量に応じて変化
させることが可能である。
【0017】光電子増倍管310,311において検出
される2信号は、図2(c),(d)の信号207,20
8のようになる。この2信号は差分回路312に送られ
差分され、図2(e)の信号209に示すような信号が
得られる。得られた差分信号は試料302の磁気的情報
を示しており、該差分信号をフレームメモリ305にお
いて観察した。なお、差分回路312を加算回路に変え
れば、差分処理の場合とは逆に、試料の磁気的性質は打
ち消され、試料の表面形状・不純物等の情報が得られ
た。
【0018】本方法を用いることにより、試料内や表面
に存在する不純物等に起因する、試料に固有な雑音と試
料の磁気的情報との分離が可能となり、それにより磁区
検出の高分解能化が実現した。
【0019】本発明の第二実施例は、第一実施例の光フ
ァイバプローブ顕微鏡を光磁気記録装置に応用したもの
である。
【0020】原理図を図4に示す。偏光レーザ光線をレ
ーザ光源40から発射させ、第一実施例において述べた
方法で先端を尖鋭化された光ファイバ41に入射した。
光ファイバの先端付近において、光磁気ディスク42が
回転する機構を作製した。試料を透過した光の強度を、
偏光強度検出系43において検出した。43の構成は、
図3の306〜311と同様である。ただし、未知試料
の情報を得る走査を行う前に、既知試料を用いて43内
の光電子増倍管の感度設定を、光電子増倍管において得
られる2信号が、既知試料内の消磁状態にある領域にお
いて同じ値になるように設定した。光電子増倍管におい
て検出される2信号を差分回路44において差分演算処
理し、差分信号をデータ処理機構45へ転送した。
【0021】データ処理機構45はデータ記憶と共に、
ディスク位置サーボ機構46へサーボ信号を送る機構を
有している。データ処理機構45において得られた信号
の値が所定の値よりも大きい場合、サーボ機構46はデ
ィスクを下に下げ、該信号の値が所定の値よりも小さい
場合はディスクを上に上げる。信号強度が所定の値の領
域内であった場合はサーボは行わない。
【0022】この方法を用いることにより、消磁状態に
ある領域では0、上向き磁化の領域では正、下向き磁化
の領域では負の信号が得られた。即ち、磁化の“上向
き”“下向き”が信号の“正”,“負”に対応させるこ
とにより、光磁気記録が可能となる。更にこの方法によ
り、プローブ走査中常時サーボを行っていた従来の方法
と比べサーボ時間が短縮し、高速書き込み・読み出しプ
ローブ型記録装置を実現できた。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、試料内や表面に存在す
る不純物等に起因する、試料に固有な雑音と試料の磁気
的情報との分離が可能な光ファイバプローブ顕微鏡及び
記録装置が実現される。更に、光ファイバプローブ記録
装置に応用した際には、高速プローブ型記録装置の実現
が達成される。
【0024】これらの性能は従来技術では実現不可能で
あり、本発明により初めて実現することが可能となった
機能である。これにより、市場競争の極めて高い光ファ
イバプローブ顕微鏡及び記録装置を実現することが出来
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理の説明図。
【図2】本発明の作用の説明図。
【図3】本発明の第一実施例の説明図。
【図4】本発明の第二実施例の説明図。
【符号の説明】
100…試料からの透過光又は反射光、101…ビーム
スプリッタ、102、103…偏光板、104、105
…光検出器又は光電子増倍管、106…差分回路、10
7…データ処理機構、108…試料入射レーザ光の偏光
面の方向、109…108に垂直な軸、110…偏光板1
02の角度、111…偏光板103の角度。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】尖鋭化した先端を有する光ファイバをプロ
    ーブとし、そのファイバ内に偏光したレーザ光を入射
    し、先端を試料に接近・走査させることにより、試料の
    光学的情報・表面情報及び磁気的情報を観察する光ファ
    イバプローブ顕微鏡、または前記ファイバプローブを試
    料に接近・走査させ、かつ情報の“0”,“1”に対応
    させてレーザ光をオン・オフさせることにより試料上に
    情報を記録する機能と、前記ファイバプローブを試料に
    接近・走査させることにより、試料上の記録情報を検出
    する機能を有する光ファイバプローブ記録装置におい
    て、試料からの反射光又は透過光を複数に分割し、分離
    したレーザ光路上に挿入されたそれぞれ角度の異なる偏
    光板を透過した光強度を別々に検出し、得られた複数の
    信号を信号処理回路において合成することによって、試
    料の磁気的情報検出の高感度化を可能としたことを特徴
    とする光ファイバプローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】請求項1において、レーザ光路に挿入した
    複数の偏光板のうち複数枚が、試料に入射したレーザ光
    の偏光面に垂直な方向を基準に対称な角度で設置されて
    いる光ファイバプローブ顕微鏡及び記録装置。
  3. 【請求項3】請求1または2において、複数に分離され
    た試料からの反射又は透過レーザ光を、光検出器又は光
    電子増倍管によって検出し、検出信号を差分回路におい
    て差分処理をする機構を有する光ファイバプローブ顕微
    鏡。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3において、差分回路
    において得られた信号を基準に算出される信号が、所定
    の値より低下或いは増大した場合、プローブの位置合わ
    せを行う機能を持たせることにより、試料−プローブ間
    距離の制御を間欠的に行う光ファイバプローブ顕微鏡。
JP16772793A 1993-07-07 1993-07-07 光ファイバプローブ顕微鏡 Pending JPH0721616A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6428836B1 (en) 2000-08-07 2002-08-06 National Starch And Chemical Investment Holding Corporation Starch phosphate ester composition, process and method of use in food
JP2008025996A (ja) * 2006-07-18 2008-02-07 Niigata Univ 透光体の内部歪の測定方法及び測定装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6428836B1 (en) 2000-08-07 2002-08-06 National Starch And Chemical Investment Holding Corporation Starch phosphate ester composition, process and method of use in food
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