JPH07215340A - 回収可能型合成樹脂パレット - Google Patents

回収可能型合成樹脂パレット

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JPH07215340A
JPH07215340A JP852694A JP852694A JPH07215340A JP H07215340 A JPH07215340 A JP H07215340A JP 852694 A JP852694 A JP 852694A JP 852694 A JP852694 A JP 852694A JP H07215340 A JPH07215340 A JP H07215340A
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JP
Japan
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pallet
synthetic resin
slip
recoverable
elastomer
Prior art date
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Pending
Application number
JP852694A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Sawada
享 澤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
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Publication of JPH07215340A publication Critical patent/JPH07215340A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 グロメット型の滑り止め材が嵌合した状態で
取付けられた合成樹脂パレットであって、滑り止め材を
取り除くことなしに粉砕回収可能なパレットを提供す
る。 【構成】 ポリオレフィン樹脂からなるパレットの適宜
位置に熱可塑性のオレフィン系エラストマー又はスチレ
ン系エラストマーから形成されたグロメット型滑り止め
を嵌着してなる回収可能型合成樹脂製パレット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回収可能型合成樹脂パレ
ットに関する。詳しくは、使用されて古くなったり、破
損したりしても、粉砕して成形し直すことの容易な回収
可能型合成樹脂製パレットに関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂製のパレットは、その衛生性、
耐水性、耐腐食性等の点が注目され、食品分野、水産分
野、薬品分野等を初めとして種々の分野で多用されるに
至っている。合成樹脂パレットは上記のような特徴を有
する反面、腐食しないため経時的に長期間に渡って存在
し、例えば一部破損して使用不能となったりした場合、
その処分に困るという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】合成樹脂のリサイクル
法としては、第1に、粉砕して成形し直すことが考えら
れるが、合成樹脂製パレットの場合は、この方法が簡単
には採用し難い問題があった。それは、合成樹脂製パレ
ットは、その材質上摩擦係数が小さく、荷物等を載置し
て使用する場合に滑りにより荷くずれすることがあるた
め、ほとんど全ての合成樹脂製パレットにはゴム製の滑
り止め材が設けられているためである。
【0004】このゴム製の滑り止め材は架橋したゴムか
らなるため、パレットを粉砕して再度成形しようとして
も成形時の加熱によっても溶融せず、成形機中で閉塞の
原因となったり、無理に成形しても成形品中にツブ状で
残留し、母材強度を低下させるため強度的に使用し得な
くなるためである。このため、ゴム製の滑り止め材は粉
砕時に合成樹脂に混入しないように、予め取り除くこと
が必要となる。ゴム製滑り止め材は、パレットの使用時
に荷物との摩擦等により外れてしまっては困るので、相
当強固に嵌合等により設けられているのが通常であるか
ら、この取外しにも手間と工程が掛り、能率的とは云え
ない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ポリオレフ
ィン樹脂を用いたパレットにつき、滑り止め効果が良好
で、粉砕、再度成形が簡単にできるパレットを提供する
ことを目的に鋭意検討を重ねた結果、特定の材質からな
る滑り止め材とポリオレフィン樹脂製パレットとの組合
せにより良好な回収が行なえる回収可能型合成樹脂製パ
レットが得られることを見出し、本発明を完成した。
【0006】本発明の要旨は、ポリオレフィン樹脂から
なるパレットの適宜位置に熱可塑性のオレフィン系エラ
ストマー又はスチレン系エラストマーから形成されたグ
ロメット型滑り止めを嵌着してなる回収可能型合成樹脂
製パレットに存する。本発明に用いるパレット本体は、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂
から形成される。
【0007】使用済みパレットを粉砕して再度成形して
パレットや他の成形品に成形する場合、劣化した部分
や、ゴミ等が混入するため衝撃強度や曲げ強度等の諸物
性が低下するのが普通である。このため元のままの強度
の成形品とするのは難かしい。しかし、ポリオレフィン
樹脂に少量の発泡剤を添加して射出成形した場合、樹脂
自体の衝撃強度は低下するが、パレットの肉厚を厚くす
ることができ、このため設計的にパレットの強度を向上
させることができる。
【0008】この低発泡成形技術を応用すれば母材自体
の衝撃強度が低下してしまった再生樹脂であっても、元
の製品と同等の強度のパレットや他の成形品に再生する
ことが可能となる。従って、本発明のパレット本体は、
原料樹脂に発泡剤を少量添加して1.05〜1.3倍程
度に発泡させて射出成形した低発泡射出成形品からなる
ことが好ましい。
【0009】パレット本体に設けられる滑り止め材とし
ては熱可塑性のオレフィン系エラストマーや熱可塑性の
スチレン系エラストマーから形成されたものが用いられ
る。これらのエラストマーは回収時の分散性の上からビ
カット軟化点が50〜150℃のものであるのが良い。
このようなエラストマーを用いることにより滑り止め材
が嵌着されたままの合成樹脂製パレットを粉砕し、滑り
止めの粉砕物が混入した状態で成形に供しても、滑り止
めの粉砕物は加熱により良好に溶融分散することとな
り、得られる成形品中にツブ状で残るようなことがな
い。
【0010】成形は前述もしたように、強度上から低発
泡射出成形を用いることが望ましい。熱可塑性のオレフ
ィン系エラストマーとは、オレフィン系重合体とゴム成
分(通常50〜95重量%程度)との混合物である。オ
レフィン系重合体としては、例えば、エチレン、プロピ
レン、ブテン−1、3−メチル−ブテン−1、4−メチ
ルペンテン−1等のα−オレフィンの単独重合体、又は
共重合体が挙げられる。
【0011】ゴム成分としては、例えば、エチレン、プ
ロピレン、ブテン−1、ペンテン−1等のα−オレフィ
ンの共重合体、またはこれらとジエンとの共重合体のよ
うなオレフィン系ゴム、ポリブタジエン、天然ゴム等の
ポリジエン化合物、アクリロニトリルとジエン共重合体
等が挙げられる。ゴム成分であるオレフィン系ゴムとし
ては初期弾性率が400kg/cm2 以下、好ましくは
200kg/cm2 以下の無定形または低結晶性である
ことが好ましい。具体的にはエチレン−プロピレン共重
合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム及び
それらの混合物が好適に用いられる。
【0012】ゴム成分の他の一例であるポリブタジエン
ゴムとしては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、NB
R、NR等のゴムあるいはこれらの混合物が挙げられ
る。さらにこれらとオレフィン系ゴムとの混合物も用い
られる。熱可塑性のオレフィン系エラストマーの具体例
としてはポリプロピレン(PP)とエチレン−プロピレ
ン共重合体(EPM)との5〜70:95〜30(P
P:EPM)(%)の混合物、PPをポリエチレンに替
えた混合物、ポリプロピレン(PP)とエチレン−プロ
ピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)との5〜7
0:95〜30(PP:EPDM)(%)の混合物、P
Pをポリエチレンに替えた混合物、PPとEPRとEP
DMとの5〜70:0〜30:1〜95(PP:EP
M:EPDM)(%)、PPをポリエチレンに替えた混
合物等が挙げられる。
【0013】熱可塑性のスチレン系エラストマーとして
はスチレン(S)とブタジエン(B)との15〜45:
85〜55(S:B)(%)との共重合物であり、ジブ
ロックタイプ、トリブロックタイプのいずれでも良い。
また、これらの水素化物(SEBS)、スチレン(S)
−イソプレン(I)−スチレンの15〜20(S):8
5〜80(I)(S:I)(%)の共重合物及びこれの
水素化物等が挙げられる。
【0014】これらの熱可塑性のエラストマーとして
は、耐摩擦性(対鉄)がドライ状態で0.8以上、ウエ
ット状態で0.16以上のものが好ましい。(ASTM
D−3208D−1894)耐摩耗性がピコ摩耗指数に
して160以上(ASTMD−2228)、硬度がJI
S A75±5°(JISK−6301)、ひっかき性
(引裂強度)70kg/cm以上(JISK−6301
B)、圧縮永久歪(70℃×22Hr)22%以上(J
ISK−6301)程であることが望ましい。
【0015】これらの熱可塑性のエラストマーには、通
常、適宜の添加剤、充填剤、着色剤等が添加され、射出
成形等によりグロメット型、すなわち、両端部が膨出し
た形状(キノコ型)に成形される。この形状は、パレッ
トの開孔に無理嵌めし得る形状であり、パレットに設け
られた開孔に嵌合される。グロメットの設けられる位置
は、荷物との接触部、フォークリフトのフォークとの接
触部等任意であるが、滑り止めの全量が、パレットの重
量の0.1〜5重量%程度であることが回収時の分散性
の上から好ましい。
【0016】
【実施例】
実施例1 低発泡射出成形して成形したポリエチレン製パレット
(発泡倍率1.2倍)にポリスチレン(S)とポリブタ
ジエン(B)とのブロック共重合体(S:B=40:6
0)を射出成形して得たグロメットを嵌合したパレット
を製造した。このパレットは滑り止め効果も良好でパレ
ットとして好ましいものであった。グロメットの重量は
パレット本体(20kg)に対し2.5%(500g)
であった。このパレットをグロメットを取り外さず、粉
砕し、再度低発泡射出成形してパレットを成形した(発
泡倍率(1.2)倍)。得られたパレットにつき曲げ強
度、衝撃強度を測定したが、再生前のパレットとほぼ同
等の強度を示した。
【0017】実施例2パレットとしてポリプロピレン製
低発泡射出成形パレットを用い、グロメットとしてポリ
プロピレンとEPDMとの40:60の混合物(熱可塑
性エラストマー)を成形したものも用いたほかは実施例
1と同様にして再生パレットを成形した。得られたパレ
ットは再生前のパレットと曲げ強度、衝撃強度において
遜色のないものであった。
【0018】
【発明の効果】本発明のパレットは、グロメットを取り
除くことなく、粉砕して再度成形してパレットや他の成
形品に成形しても、成形不良や強度の大幅な低下を起す
ことがないパレットであり、再生が容易で実用上大変効
果的である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン樹脂からなるパレットの
    適宜位置に熱可塑性のオレフィン系エラストマー又はス
    チレン系エラストマーから形成されたグロメット型滑り
    止めを嵌着してなる回収可能型合成樹脂製パレット。
  2. 【請求項2】 パレットがポリオレフィン樹脂を1.0
    5〜1.3倍に低発泡射出成形してなるものであること
    を特徴とする請求項1に記載の回収可能型合成樹脂製パ
    レット。
  3. 【請求項3】 熱可塑性のオレフィン系エラストマー又
    はスチレン系エラストマーが、そのビカット軟化点が5
    0〜150℃のものであることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の回収可能型合成樹脂製パレット。
  4. 【請求項4】 滑り止めがパレットの重量の0.1〜5
    %を占めることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の回収可能型パレット。
JP852694A 1994-01-28 1994-01-28 回収可能型合成樹脂パレット Pending JPH07215340A (ja)

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JP852694A JPH07215340A (ja) 1994-01-28 1994-01-28 回収可能型合成樹脂パレット

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JP852694A JPH07215340A (ja) 1994-01-28 1994-01-28 回収可能型合成樹脂パレット

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JPH07215340A true JPH07215340A (ja) 1995-08-15

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JP852694A Pending JPH07215340A (ja) 1994-01-28 1994-01-28 回収可能型合成樹脂パレット

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6737583B2 (en) 2000-05-25 2004-05-18 Yazaki Corporation Grommet and method of producing the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6737583B2 (en) 2000-05-25 2004-05-18 Yazaki Corporation Grommet and method of producing the same

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