JPH07214682A - 難燃性繊維強化樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

難燃性繊維強化樹脂成形体の製造方法

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JPH07214682A
JPH07214682A JP6008342A JP834294A JPH07214682A JP H07214682 A JPH07214682 A JP H07214682A JP 6008342 A JP6008342 A JP 6008342A JP 834294 A JP834294 A JP 834294A JP H07214682 A JPH07214682 A JP H07214682A
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JP
Japan
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resin
powder
fiber
fibers
reinforcing fiber
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JP6008342A
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Masahiro Ishii
正裕 石居
Hajime Naito
一 内藤
Michihiko Watanabe
充彦 渡辺
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続生産により生産効率よく、強化繊維等の
含有率が充分である機械的強度に優れた難燃性繊維強化
樹脂成形体の製造方法を提供すること。 【構成】 多数のモノフィラメントよりなる強化繊維
f、Kの各フィラメントに、無機充填材の粒子からなる
粉体を付着させる工程、この粉体付着強化繊維を略筒状
の金型9中に導入して金型9内で粉体付着強化繊維に液
状の熱硬化性樹脂を含浸させる工程、およびこの熱硬化
性樹脂含浸繊維を引き取りつつ熱硬化性樹脂を加熱硬化
させて賦形する工程、を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、難燃性を有する高強
度の繊維強化樹脂成形体を高生産性で得ることの出来
る、難燃性繊維強化樹脂成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂よりなる成形体の難燃化の
ために、水酸化アルミニウムに代表される無機充填材を
熱硬化性樹脂に混合する方法は広く知られている(例え
ば1988年刊、日刊工業新聞社刊「ポリエステル樹脂
ハンドブック」p.462〜p.463参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記無
機充填材を樹脂に多量に混合する方法を、引き抜き成形
のように、一旦強化繊維に樹脂を付着させた後、該樹脂
含浸強化繊維をダイス中に引き込んで成形する方法に適
応しようとすると、ダイスの導入孔で樹脂量を調製する
際、繊維間に入った余分な高充填材含有樹脂は強化繊維
から流れ出てくることができないために体積が膨張状態
となり、導入孔で異常な抵抗がかかり、繊維が切れた
り、引き抜けなくなったりする問題があった。
【0004】上記問題を解決するために、繊維のモノフ
ィラメント間隔あるいは繊維束間隔を開けるために繊維
束本数を通常より減らす方法が考えられる。しかし、そ
のようにすると、成形体における強化繊維の体積含有率
が減少するので、得られた成形体の強度が低下するとい
った問題があった。
【0005】本発明の目的は、連続生産により生産効率
がよく、しかも強化繊維等の含有率が充分であって機械
的強度に優れた難燃性繊維強化樹脂成形体の製造方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の難燃性繊維強化樹脂成形体の製造方法
は、多数のモノフィラメントよりなる強化繊維の各フィ
ラメントに、無機充填材の粒子からなる粉体を付着させ
る工程、該粉体付着強化繊維を略筒状の金型中に導入し
て該金型内で該粉体付着強化繊維に液状の熱硬化性樹脂
を含浸させる工程、および該熱硬化性樹脂含浸繊維を引
き取りつつ熱硬化性樹脂を加熱硬化させて賦形する工
程、を包含するものである。
【0007】本発明で使用される上記強化繊維として
は、使用される熱硬化性樹脂の硬化工程の温度において
安定な繊維であり、かつ燃焼性の少ない繊維が用いられ
る。具体的には、ガラス繊維、炭素繊維、シリコン・チ
タン・炭素繊維、ボロン繊維、微細な金属繊維や、アラ
ミド繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の有機
繊維をあげることができ、所定の物性(引張弾性率等)
を有し安価な点でガラス繊維が好ましく用いられる。
【0008】強化繊維は通常、連続繊維として使用さ
れ、その連続繊維の形態としては、多数本のフィラメン
トを集束したロービング、フィラメント束のストランド
を2次元ランダムに配してバインダーにより接着したコ
ンティニアススランドマット、ストランド束を渦(スワ
ール)状に配してニードルパンチやバインダーにより結
合したスワールマット、ロービングを平織り、朱子織り
等したロービングクロス等が単独もしくは組み合わせて
用いられる。特に、所定の断面形状に配設し易く長手方
向に高強度を発現し得るロービングが好ましく用いられ
る。
【0009】強化繊維に使用されるモノフィラメントの
本数や直径は、得られる成形体の用途や目的、形状、サ
イズ等によって任意に変更することができるが、モノフ
ィラメントの直径は、強度、取扱い易さの点から1〜5
0μmが好ましい。
【0010】また本発明で使用される液状の(未硬化
の)熱硬化性樹脂は、公知の成形用熱硬化性樹脂が好適
に用いられる。具体的には、不飽和ポリエステル樹脂、
ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等
があげられる。以上の熱硬化性樹脂のうち、成形速度が
速い点、価格の安い点等により不飽和ポリエステル樹脂
が最も好適に用いられる。また成形体の難燃性を向上す
るためにはフェノール樹脂のような燃焼性、発煙性の少
ない樹脂を用いることもできる。
【0011】また上記熱硬化性樹脂に安定剤、滑剤、加
工助剤、可塑剤、着色剤のような添加剤等が配合されて
もよい。
【0012】含浸させる熱硬化性樹脂と上記強化繊維の
割合は、繊維強化樹脂成形体の必要とする物性により適
宜決定されるが、樹脂100重量部(重合性モノマー量
を含む)に対して強化繊維が50〜500重量部である
のが好ましい。強化繊維が50重量部未満であると成形
体の機械的強度が十分でなく、500重量部を越えると
強化繊維が樹脂中に均一に分散した成形体が得られにく
くボイド等の発生により、成形体の強度が低下する傾向
にあるからである。
【0013】また本発明で使用される無機充填材の粒子
からなる粉体は、平均粒径が3μm〜500μmの無機
充填材粒子が95%以上であるものが好ましく使用され
る。無機充填材粒子の平均粒径が500μmを超える
と、粉体の強化繊維への付着性もしくはモノフィラメン
ト間への侵入性が低下して難燃性に効果のある量にまで
粉体を付着させることが難しく、平均粒径が3μm未満
の無機充填材粒子を得ようとすると、粉砕、分級工程に
時間がかかり経済的でないからである。
【0014】後述する流動層aを形成し易い点で、平均
粒径が10μmから200μmがより好ましい。
【0015】また無機充填材の種類としては燃焼性を有
しないもの全てが使用される。例えば、水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、クレー
(カオリン)、タルク、マイカ、ガラスパウダー、酸化
マグネシウム等の金属酸化物等が使用される。これらの
中で難燃性向上に最も効果のある水酸化アルミニウムが
最も好適に用いられる。
【0016】無機充填材粒子からなる粉体の熱硬化性樹
脂に対する割合は、樹脂100重量部に対し50重量部
以上500重量部以下が好ましい。50重量部未満では
難燃性の発現が少なくまた本発明の効果が十分に発揮さ
れない。また500重量部を超えると粉体付着強化繊維
中に均一に樹脂を含浸させるのが困難となり、一体化さ
れた成形体が得られにくい。
【0017】これらの粉体付着繊維補強材に樹脂を含浸
させる方法としては、粉体付着強化繊維が通された金型
の中に、金型に設けられた注入孔より樹脂を注入する方
法が好ましく用いられる。粉体の付着量が調整された強
化繊維に、樹脂含浸量が調整された状態で該樹脂を注入
するので、樹脂の余分な絞り落し等の工程が不要で、従
って引取り抵抗が上昇することなく成形することができ
る。
【0018】次に、本発明の繊維強化樹脂成形体の製造
方法について説明する。
【0019】図1は本発明の製造方法の一例に用いられ
る装置の断面図である。以下の説明において、前とは強
化繊維の移動方向(図1の右方向)をいうものとする。
尚、図において、強化繊維束F、連続強化繊維マットf
は便宜上ただ2本、2枚のみが図示されているが、実際
には必要に応じ多数の強化繊維束、マットが並列に用い
られる。
【0020】まず、装置について説明すると、この装置
は次のように構成されている。
【0021】この装置は、一方向に引き揃えられた状態
で配されてなる強化繊維である強化繊維束Fを繰り出す
ためのロービングスタンド1と、平面上ランダムな状態
で配されてなる強化繊維からなるコンティニアスストラ
ンドマットfを巻戻すための巻戻しロール2と、粉体状
無機充填材が供給されている上方開口の容器3と、該容
器3を通過した強化繊維束Fおよびマットfに付着した
粉体の付着量をほぼ一定に調整するためのスクレーパー
4と、巻き戻しロール1、2から強化繊維Fおよびマッ
トfを巻き戻すための引き取り駆動ロール5及びピンチ
ロール6と、樹脂タンク7より樹脂組成物を金型中途に
注入するための注入孔8を有する略筒状の熱硬化性樹脂
含浸用注入含浸金型9と、この金型9に接続され熱硬化
性樹脂を硬化させるための略筒状の硬化金型10と、成
形体を引き取るための引き取り機11と、成形体を一定
長さに切断するカッター12とを備えている。
【0022】上記容器3の底部には多数の通気孔が設け
られていて、気体供給路から送られた空気や窒素等の気
体Gが通気孔を通って容器3内へ供給されるように構成
されており、容器3に供給された粉体はその気体Gの噴
出によって流動化した状態となり流動層aが形成され
る。容器3の内部及び壁部上端には強化繊維F、fを案
内するためのガイドロール13がそれぞれ設けられてい
る。
【0023】この実施例では、強化繊維f、Fに対する
粉体の付着量を調整するため、該強化繊維f、Fの移動
経路に上下一対のスクレーパー4を配し、両者の間隙を
調節し得るようになっているが、粉体付着の強化繊維
f、Fに振動を与えて過剰に付着した粉体を除去しても
良い。この場合には、与える振動の強弱により粉体の付
着量を調整することができる。
【0024】引き取り駆動ロール5及びピンチロール6
によって、ロービングスタンド1及び巻戻しロール2か
ら巻戻された強化繊維F、fは、ガイドロール13によ
り粉体の流動層a中に導かれる。この流動層aにおい
て、気体の噴出や流動層a中に発生する静電気や擦り揉
み効果等によって、強化繊維F、fのモノフィラメント
間に粉体が侵入し付着することになる。
【0025】流動層による方法以外に、粉体を強化繊維
に付着させる方法としては、例えば、粉体が分散された
液体中に強化繊維を通すことにより、該強化繊維に粉体
を付着させる方法や、強化繊維及び/又は粉体に静電気
を負荷、帯電させて粉体を吸着させる方法等が挙げられ
る。
【0026】粉体が付着した強化繊維はスクレーパー4
間を通過することで、過剰に付着した樹脂粉体が除去さ
れる。スクレーパー4の間隙を調整することにより、粉
体の付着量を調節することができる。
【0027】粉体の付着量が調整された強化繊維は、引
き取り駆動ロール5とピンチロール6間を通過した後、
熱硬化性樹脂注入含浸金型9中に導かれる。
【0028】該金型9の中に熱硬化性樹脂がタンク7よ
り注入孔8を通じて注入され強化繊維中に含浸される。
【0029】この場合、強化繊維および充填材の空隙が
ちょうど樹脂で埋まるように、タンク7にかけられる圧
力により樹脂の注入量を調節する。樹脂の注入量が多す
ぎると、繊維の導入孔より樹脂が逆流するおそれがあ
る。
【0030】樹脂の含浸した強化繊維はこの後硬化金型
10に導入されて引取機11により引き取られつつ樹脂
が加熱硬化し、金型10の内側断面形状に対応した形に
賦形され、連続した長尺な成形体が得られる。
【0031】次に、この連続成形体をカッター12によ
り切断して一定長さの成形体が得られる。
【0032】
【作用】本発明の難燃性繊維熱硬化性樹脂成形体の製造
方法によれば、難燃性を発現させるための無機充填材よ
りなる粉体を予め所定量強化繊維に付着させた後、該粉
体付着強化繊維に液状の熱硬化性樹脂を注入含浸させ
る。従って、粉体の強化繊維への付着量や樹脂の強化繊
維への含浸量を調整することにより、繊維、粉体が共に
高充填された難燃性繊維強化樹脂成形体を得ることが出
来る。
【0033】
【実施例】上述の図1の製造装置を用いて難燃性繊維強
化樹脂成形体を得た。
【0034】(実施例1)熱硬化性樹脂としては、無水
マレイン酸、ネオペンチルグリコール、無水フタル酸の
3成分共重合体に、スチレンが全体の40重量%となる
ように加えた不飽和ポリエステル樹脂100重量部に、
硬化剤としてt−ブチルパーベンゾエート1重量部加え
た不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いた。
【0035】強化繊維束Fとしては、4450texの
ガラス繊維ロービング20本を使用し、マット材fとし
ては目付け量450g/m2のコンティニアススランド
マット(幅100mm)を上下に最外層となるように2
枚使用した。
【0036】上記強化繊維を平均粒子径65μmの水酸
化アルミニウム粉体の流動層中に導入し、この粉体を強
化繊維に付着させ、スクレーパー4により、強化繊維と
粉体の重量割合が1:1となるように調整した。
【0037】この粉体付着強化繊維を幅100mm、厚
み3mmの矩形断面形状を有する金型9に導入し、金型
の注入口より該金型内に上記不飽和ポリエステル樹脂を
注入した。樹脂タンクの圧力を調整して、粉体付着強化
繊維と樹脂の重量割合が2:1となるようにした。この
結果、樹脂100重量部に対して、強化繊維が100重
量部、粉体が100重量部となった。
【0038】上記樹脂含浸粉体混合強化繊維は引続き同
型状の145℃に加熱された金型に導入されてここで樹
脂を加熱硬化し平板長尺体を得た。
【0039】上記平板をJIS−K−7055に規定す
る測定法に準拠した曲げ試験及びJIS−K−7201
に規定する測定法に準拠した酸素指数値試験を行った。
両試験の5個の試験片の結果の平均値を表1に示す。
【0040】(比較例1)実施例1で用いたのと同じ不
飽和ポリエステル樹脂組成物中の樹脂100重量部に対
し実施例1で使用したのと同じ粉体を100重量部混合
し、実施例1で使用した強化繊維をこの混合物中に導入
した後、実施例1で使用したのと同型状の引き抜き金型
に導入しようとしたが、金型の導入孔で強化繊維が詰ま
り、成形できなかった。
【0041】成形できるようになるまで強化繊維の割合
を減らすと、樹脂100重量部に対して強化繊維が40
重量部のとき引き抜き成形を行えるようになった。この
ようにして引抜成形して得られた平板を、JIS−K−
7055に規定する測定法に準拠した曲げ試験及びJI
S−K−7201に規定する測定法に準拠した酸素指数
値試験を行った。両試験の5個の試験片の結果の平均値
を表1に示す。
【0042】(比較例2)実施例1で使用した強化繊維
を同型状の樹脂注入孔を有する引き抜き金型に導入し、
実施例1と同様の樹脂100重量部に対して実施例1で
使用したのと同じ粉体を100重量部混合した組成物を
注入し含浸させようとしたが、強化繊維中にまで組成物
が入り込まずに成形体とはならなかった。
【0043】(実施例2)熱硬化性樹脂としては、無水
マレイン酸、プロピレングリコール、イソフタル酸の3
成分共重合体に、スチレン:ジアリルフタレート=1:
1の混合モノマ溶剤が全体の45重量%となるように加
えた不飽和ポリエステル樹脂100重量部に、t−ブチ
ルパーベンゾエート1重量部加えたものを用いた。
【0044】強化繊維束Fとしては、4450texの
ガラス繊維ロービング18本を使用し、マット材fとし
ては目付け量300g/m2のコンティニアスストラン
ドマット(幅100mm)を上下最外層となるように2
枚使用した。
【0045】上記強化繊維を粒径110μ以下の粉体が
99.9%以上の水酸化マグネシウムの流動層中に導入
し、この粉体を強化繊維に付着させ、スクレーパー4に
より、強化繊維と粉体の重量割合が2:3となるように
調整した。
【0046】この粉体付着強化繊維を幅45mm、厚み
55mmの矩形形状を有する注入金型に導入し上記不飽
和ポリエステル樹脂を注入した。樹脂タンクの圧力を調
整して、粉体付着強化繊維と樹脂の重量割合が5:2と
なるようにした。この結果、樹脂100重量部に対し
て、強化繊維が100重量部、粉体が150重量部とな
った。
【0047】上記樹脂含浸粉体混合強化繊維は、引続き
同型状の145℃に加熱された硬化金型に導入されここ
で樹脂を硬化し平板長尺体を得た。
【0048】上記平板をJIS−K−7055に規定す
る測定法に準拠した曲げ試験及びJIS−K−7201
に規定する測定法に準拠した酸素指数値試験を行った。
両試験の5個の試験片の結果の平均値を表1に示す。
【0049】(比較例3)実施例1で用いたのと同じ不
飽和ポリエステル樹脂組成物中の樹脂100重量部に対
し実施例1で使用したのと同じ粉体を100重量部混合
し、実施例1で使用した強化繊維をこの混合物中に導入
した後、実施例1で使用したのと同型状の引き抜き金型
に導入しようとしたが導入孔で強化繊維が詰まり、成形
できなかった。
【0050】成形できるようになるまで無機充填割合を
減らすと、樹脂100重量部に対し粉体が30重量部と
なると引き抜き成形を行えるようになった。このように
して得られた平板を、JIS−K−7055に規定する
測定法に準拠した曲げ試験及びJIS−K−7201に
規定する測定法に準拠した酸素指数値試験を行った。両
試験の5個の試験片の結果の平均値を表1に示す。
【0051】(比較例4)実施例2で使用した強化繊維
を同型状の樹脂注入孔を有する引き抜き金型に導入し、
実施例2と同様の樹脂100重量部に対し実施例2で使
用したのと同じ粉体を100重量部混合した組成物を注
入し含浸させようとしたが、強化繊維中にまで組成物が
入り込まずに成形体とはならなかった。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明の難燃性繊維強化樹脂成形体の製
造方法によれば、無機充填材の粒子からなる粉体の含有
割合が高い成形体を得ることができるので、高い難燃性
を発現し、かつ強化繊維の体積含有率を減らす必要もな
いので高強度の成形体を得ることができる。
【0054】さらに、従来のように、無機充填材により
高粘度化した樹脂組成物を強化繊維に含浸させる工程
や、このような高粘度の樹脂量を調整する工程を伴わな
いので、引き抜き成形において、繊維が切れたり引き抜
けなくなったりする問題もなく、連続生産により生産効
率よく、機械的強度に優れた難燃性繊維強化樹脂成形体
を製造することができる。
【0055】本発明の製造方法は、例えば、難燃性の必
要な鉄道車両用部材や、建築資材の製造に利用すること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維強化樹脂成形体の製造方法の実施
に好適に用いられる製造装置の一例を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 強化繊維束Fのためのロービングスタンド 2 コンティニアスストランドマットfを巻戻すための
巻戻しロール 3 粉体が供給されている容器 4 スクレーパー 5 引き取り駆動ロール 6 ピンチロール 7 樹脂タンク 8 金型に設けられた注入孔 9 熱硬化性樹脂含浸用注入金型 10 硬化金型 11 引き取り機 12 カッター 13 ガイドロール
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のモノフィラメントよりなる強化繊
    維の各フィラメントに、無機充填材の粒子からなる粉体
    を付着させる工程、 該粉体付着強化繊維を略筒状の金型中に導入して該金型
    内で該粉体付着強化繊維に液状の熱硬化性樹脂を含浸さ
    せる工程、および該熱硬化性樹脂含浸繊維を引き取りつ
    つ熱硬化性樹脂を加熱硬化させて賦形する工程、を包含
    する難燃性繊維強化樹脂成形体の製造方法。
JP6008342A 1994-01-28 1994-01-28 難燃性繊維強化樹脂成形体の製造方法 Pending JPH07214682A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102179945A (zh) * 2011-04-25 2011-09-14 陈分红 大口径环氧玻璃纤维及织带缠绕挤拉管生产工艺
CN102179944A (zh) * 2011-04-25 2011-09-14 陈分红 大口径环氧玻璃纤维挤拉管生产工艺
CN103286963A (zh) * 2012-03-02 2013-09-11 深圳光启创新技术有限公司 玻璃钢的制备方法、玻璃钢天线罩及其制备方法
KR20210029763A (ko) * 2017-09-27 2021-03-16 (주)엘지하우시스 복합소재 제조장치 및 방법

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