JPH07214609A - 射出成形用金型装置 - Google Patents

射出成形用金型装置

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JPH07214609A
JPH07214609A JP2915494A JP2915494A JPH07214609A JP H07214609 A JPH07214609 A JP H07214609A JP 2915494 A JP2915494 A JP 2915494A JP 2915494 A JP2915494 A JP 2915494A JP H07214609 A JPH07214609 A JP H07214609A
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JP
Japan
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stripper plate
mold
runner
plate
movable
Prior art date
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Application number
JP2915494A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Shimane
伸浩 島根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Niigata Polymer Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Niigata Polymer Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd, Niigata Polymer Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
Priority to JP2915494A priority Critical patent/JPH07214609A/ja
Publication of JPH07214609A publication Critical patent/JPH07214609A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 成形製品の離型を容易かつ確実に行え、高い
生産性を達成でき、また、成形品の品質を一定化できる
射出成形用金型装置を提供する。 【構成】 固定型板12と可動型板14との間にストリ
ッププレート41をキャビティ21およびランナ31を
連続して画成することができるように介設するととも
に、ストリッププレート41を所定の相対変位を許容し
て可動型板14と連結し、また、固定型板12とストリ
ッププレート41とにそれぞれランナ31に開口する湯
溜まり39a,39bを形成し、固定型板12の湯溜ま
り39aをストリッププレート41の湯溜まり39bよ
りも緩くし、さらに、ストリッププレート41の湯溜ま
り39b内に突没可能なエジェクトピン44を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、射出成形用金型装
置、詳しくは、ストリッパプレートとエジェクトピンと
を有し、ストリッパプレートとエジェクトピンとを作動
させて成形された製品の離型を行う射出成形用金型装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形においては、周知のように、ツ
ー・プレート型やスリー・プレート型等の金型内部にラ
ンナを画成する射出成形用金型装置が種々実用に供され
ている。この種の金型装置では、固定型と可動型との間
にストリッパプレートを介設し、このストリッパプレー
トを固定型あるいは可動型に対し変位させて成形品の離
型を行っている。従来、このような金型装置としては、
ストリッパプレートに加えてエジェクトピンを用いる2
段突出し式のものが知られ、エジェクトピンを作動させ
た後にストリッパプレートを作動、また、ストリッパプ
レートを作動させた後にエジェクトピンを作動させるよ
うにしている。
【0003】そして、ストリッパプレートを作動させた
後にエジェクトピンを作動させる突出し装置では、スト
リッパプレートにパーティング面からプラスチック製の
円柱状部材を取り付け、相対するキャビティプレートに
円柱形状の小径の孔を彫り、型締めの際にストリッパプ
レートに取り付けられた円柱部材をキャビティプレート
の孔に圧入させ、型開きの際にキャビティプレートの孔
に圧入した円柱部材の引き抜き抵抗(摩擦抵抗)でスト
リッパプレートを作動させるように構成したもの(便宜
上、従来例1と記す)、また、ストリッパプレートを引
張リンク機構を用いて作動させるように構成したもの
(便宜上、従来例2と称す)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例1にあっては、繰り返しの使用でプラスチック
の円柱部材が磨耗するため、ストリッパプレートの引張
力を一定に維持するには頻繁な調整が不可欠であり、ま
た、金型摺動部に用いられている潤滑油等が円柱部材の
表面等に付着した場合には摩擦力が変化するためストリ
ッパプレートの作動が不安定となり、生産性や生産され
る製品の品質に悪影響を及ぼすという問題があった。
【0005】また、上述した従来例2にあっては、スト
リッパプレートの作動は従来例1に比較して安定化する
ものの、運転により金型装置の温度が上昇すると、型開
きの時の停止位置がずれを生じることがあり、このずれ
の発生でリンクに過大な力が作用してリンクが破損する
おそれがある。この発明は、上記問題に鑑みてなされた
もので、ストリッパプレートの作動を安定化でき、か
つ、型開き時の停止位置も一定に維持できる射出成形用
金型装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、固定側金型とストリッパプレー
トとのセパレート面にランナ、ゲートのある射出成形用
金型ストリッパプレートタイプの射出成形用金型装置に
おいて、固定側金型とストリッパプレートとにそれぞれ
前記ランナに通じアンダーカットを有する湯溜まりを形
成するとともに、前記ランナ内で硬化した樹脂を前記ラ
ンナから離間する方向に押圧するエジェクトピンを可動
側金型に変位可能に設けた。
【0007】そして、この請求項1の射出成形用金型装
置は、前記可動側金型と前記ストリッパプレートとの離
間する方向の変位を所定変位以下に規制する態様、ある
いは、前記固定側金型の湯溜まりのアンダーカットを前
記ストリッパプレートの湯溜まりのアンダーカットより
も緩くする態様に構成することができる。
【0008】また、請求項2記載の発明は、固定側金型
とストリッパプレートとのセパレート面にランナのある
射出成形用金型装置において、前記ストリッパプレート
の可動側金型から離間する方向の最大変位を規制するス
トッパ機構を設けるとともに、前記ランナに通じアンダ
ーカットを有する湯溜まりを前記ストリッパプレートに
形成し、前記ランナ内で硬化した樹脂を前記ストリッパ
プレートから離間する方向に押圧するエジェクトピンを
可動側金型に変位可能に設けた。
【0009】そして、請求項2の射出成形用金型装置
は、前記ストリッパプレートを前記可動側金型に向けて
付勢する付勢機構を設ける態様に構成でき、さらに、こ
の請求項5の態様は前記湯溜まりのアンダーカットを内
部で硬化した硬化樹脂の抜け抵抗が前記付勢機構の付勢
力より大きくなるように設定することができる。
【0010】さらに、請求項1および請求項2の射出成
形用金型装置は、前記ランナを離型時に切断されないゲ
ートでキャビティと連通する態様、前記ランナを離型時
に自動的に切断されるゲートでキャビティと連通し、製
品押出用エジェクトピンを前記エジェクトピンと別個に
設ける態様、前記ランナを離型時に自動的に切断される
ゲートでキャビティと連通し、前記可動側金型に製品の
押出部を形成する態様に構成することができ、またさら
に、湯溜まりを各種の形状のものを採用することができ
る。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明の射出成形用金型装置によ
れば、成形時においてランナを経て溶融樹脂がキャビテ
ィ内に射出され、ランナ内で樹脂が硬化する。そして、
冷却後に固定型に対し可動型を変位させると、可動型の
変位が小さい場合は各湯溜まりとランナとに樹脂が連続
して硬化しているためストリッパプレートが固定型に保
持され、可動型が単独で変位して可動型が製品から離型
される。この後、可動型の変位が所定値を越えるとスト
リッパプレートと可動型とが係合し、固定型の湯溜まり
から樹脂が外れてランナ内硬化樹脂とともにストリッパ
プレートが可動型と一体的に変位する。そして、可動型
がさらに変位して所定位置に到達すると、エジェクトピ
ンが作動してストリッパプレートの湯溜まりの樹脂を外
し、ランナ内硬化樹脂をストリッパプレートから離型す
る。したがって、ストリッパプレートを安定的に作動さ
せることができ、生産性を安定化でき、また、製品の品
質を安定化できる。
【0012】また、請求項2記載の発明の射出成形用金
型装置によれば、ランナ内硬化樹脂が湯溜まり内で硬化
した樹脂によりストリッパプレートに結合しているた
め、先ず、可動側金型がストリッパプレートおよび成形
製品と一体に固定側金型に対し変位してランナ内硬化樹
脂が固定側金型から離れる。次いで、エジェクトピンが
突出作動し、このエジェクトピンの突出作動で付勢機構
の付勢力に抗してストリッパプレートとランナ内硬化樹
脂とが可動側金型に対し一体に移動し、可動側金型と製
品とが分離される。そして、ストリッパプレートが可動
金型に対して所定の変位を生じると変位が禁止されるた
め、この後のエジェクトピンの突出作動でランナ内硬化
樹脂がストリッパプレートから分離される。
【0013】そして、これら請求項1および請求項2に
記載の射出成形用金型装置は、ゲートを離型時に自動的
に分断されるゲート、あるいはランナ内硬化樹脂と製品
とを結合した状態で離型するゲートに適宜選択すること
ができる。また、これら請求項の射出成形用金型装置
は、湯溜まりの形状、態様を適宜選択することができる
が、ランナを画成する溝自体にアンダーカットを形成す
ることで、特別に湯溜まりを形成する必要がなく、金型
の構造を簡素化でき、また、その加工も容易となる。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1から図3にはこの発明の第1実施例にかか
る射出成形用金型装置を示し、図1が型締め状態の模式
断面図、図2が図1に続く状態の模式断面図、図3が図
2に続く状態の模式断面図である。
【0015】図中、12は固定側取付板11の下面に固
定された固定型板(固定型)、14は可動側取付板13
上にスペーサブロック15を介して固定された可動型板
(可動型)であり、固定側取付板11は図示しない装置
基体に固設され、可動側型板14は図示しないアクチュ
エータにより上下動自在に支持されている。固定型板1
2には、スプル12aが上下に貫通して形成され、図中
下面に製品キャビティ画成用の半球状の凹部21aと長
溝31aとが形成されている。スプル12aは、上端部
が図示しないノズル等を介して溶融樹脂供給源に連絡さ
れ、下端部が長溝31a底面に開口している。
【0016】また、固定型板12の長溝31aには、図
中上面左側に窪み(湯溜まり)39aが形成されてい
る。窪み39aは、逆勾配の側面(アンダーカット)、
すなわち、側面が開口側で接近するように傾斜してい
る。後に詳述するが、型締め状態において、固定型板1
2の凹部21aは可動型板14のコア部およびストリッ
パプレートとともに製品のキャビティを、長溝31aが
ストリッパプレートの長溝ととともにランナを画成す
る。
【0017】可動型板14には、上方にストリッパプレ
ート41が支持され、また、エジェクトピン44が上下
に貫通して摺動自在に支持されている。この可動型板1
4には上部にコア部14aが突設され、このコア部14
aが固定型板12やストリッパプレート41とともに製
品のキャビティ21を画成する。
【0018】ストリッパプレート41は、可動型板14
に対して上下方向に相対変位可能、かつ、図示しないス
トッパ機構により離間方向所定変位を越える変位を禁止
されて可動型板14に支持される。このストリッパプレ
ート41には、上面の図中左側に凹部21bが、上面の
右側に長溝31bが形成され、また、長溝31bの底面
に開口する窪み(湯溜まり)39bがエジェクトピン4
4と対応して形成されている。ストリッパプレート41
の凹部21bと固定型板12の凹部21aとは型締め状
態で製品成形用のキャビティ21を画成し、同様に、ス
トリッパプレート41の長溝31bと固定型板12の長
溝31aとは型締め状態でランナ31を画成する。
【0019】窪み39bは、上述した固定型板12の窪
み39aと同様に側面が逆勾配を有する(アンダーカッ
ト)。このストリッパプレート41の窪み39bは、前
述した固定型板12の窪み39aよりも大きな傾斜角で
(アンダーカットの度合いを大きく)形成され、内部に
硬化した樹脂が固定型板12の窪み39aよりも抜けに
くく(外れにくく)なっている。
【0020】なお、上述した実施例では、窪み39a,
39bの傾斜角度を異ならせているが表面積を異ならせ
て硬化樹脂の抜け(外れ)に対する抵抗を異ならせるこ
ともでき、また、各窪み39a,39bを1つだけ示す
が、これらの窪み39a,39bは複数を設けることも
でき、さらに、窪み39aと窪み39bとの数を異なら
せることもできる。
【0021】エジェクトピン44は、下端部が突出し板
52に取り付けられ、可動型板14とストリッパプレー
ト41とを上下に摺動自在に貫通し、上端がストリッパ
プレート41の窪み39b内に突没自在に配置されてい
る。このエジェクトピン44は、突出し板52を介して
駆動され、ランナ31と各窪み39a,39b内に硬化
した樹脂を押し上げて外すように作用する。
【0022】この第1実施例にあっては、成形に際し
て、固定型板12と可動型板14とを型閉めして、キャ
ビティ21とランナ31とを画成し、この状態でスプル
12aに溶融樹脂を注入する。ここで、溶融樹脂はスプ
ル12aからランナ31に流入し、ランナ31から各窪
み39a,39bおよびキャビティ21内に流入し、キ
ャビティ21内で成形製品Sが成形され、また、ランナ
31および窪み39a,39b内の樹脂も硬化して成形
製品Sと連続した硬化樹脂Mが形成される(図1参
照)。
【0023】次に、、樹脂を冷却硬化させ、以下に述べ
るようにして成形された製品Sと硬化樹脂Mとを離型す
る。すなわち、離型に際しては先ず可動型板14を下降
させる。この時、ストリッパプレート41は硬化樹脂M
の窪み39a,39b内の部分を介して固定型板12と
結合され、また、可動型板14とストリッパプレート4
1とは所定の範囲の相対変位を許容されているため、図
2に示すように、所定の位置までは可動型板14のみが
単独で下降し、コア部14aが製品Sから外れる。
【0024】この後、可動型板14がさらに下降する
と、ストリッパプレート41が可動型板14と一体的に
変位し、図3に示すように、ストリッパプレート41は
固定型板12に対し下降して固定型板12から離脱す
る。ここで、窪み39a内の硬化樹脂部分Mは窪み39
b内の硬化樹脂部分Mよりも外れやすいため、製品Sと
硬化樹脂Mとは連続した状態でストリッパプレート41
に付随して一体的に下降する。
【0025】次に、図3に示す状態でエジェクトピン4
4を上動させ、製品Sと硬化樹脂Mとを連続した状態で
取り外す。すなわち、エジェクトピン44の上端を窪み
39b内に突出させ、窪み39b内の硬化樹脂部分Mを
押し出して、製品Sと硬化樹脂Mを離型する。
【0026】上述のように、この実施例では、固定型板
12と可動型板14との間にストリッパプレート41を
可動型板14に対し所定の相対変位を許容して型締め状
態でキャビティ21とランナ31とを画成するように配
置するとともに、固定型板12にランナ31に開口する
窪み39aを、また、ストリッパプレート41に固定型
板12の窪み39aよりも硬化樹脂が外れにくい窪み3
9bを形成する。そして、離型する際には、可動型板1
4を移動させると、可動型板14のコア部14aが成形
品Sから離脱し、この後、可動型板14がさらに変位す
るとストリッパプレート41が成形品Sを保持した状態
で固定型板12から離間し、このストリッパプレート4
1が離間した状態でエジェクトピン44を作動させて成
形製品S,M等の離型を行うため、離型を確実かつ容易
に行え、また、潤滑油の付着等に影響されることなく高
い信頼性をもって行える。
【0027】なお、上述した第1実施例では、製品Sと
硬化樹脂部分Mとを連結した状態で離型、すなわち、サ
イドゲート等の樹脂が切断されないゲートでランナ31
をキャビティ21に連通するが、トンネルゲート等の離
型時に樹脂が切断されるゲートを採用することも可能で
ある。そして、トンネルゲート等を採用した場合は、コ
ア部14aにより製品Sが離型されるように、あるいは
製品Sを離型するためのエジェクトピンを別個に設ける
ことが望ましい。
【0028】また、この実施例において、湯溜まりは上
述した窪み39a,39bに限られるものではなく、図
4あるいは図5に示すように形成することも可能であ
る。すなわち、図4に示す態様では、固定型板12のラ
ンナ31を構成する長溝31aの上部に長手方向に連続
する蟻溝状の凹部61aを、また同様に、ストリッパプ
レート41の長溝31bの下部に連続する蟻溝状の凹部
61bを形成する。
【0029】さらに、図5に示す態様では、固定型板1
2の長溝31a自体、また、ストリッパプレート41の
長溝31b自体を蟻溝状に成形してアンダーカットの効
果を付与する。そして、これら図4,図5の態様では、
ランナ31の長手方向に複数のエジェクトピン44を適
宜な間隔で設けることが望ましい(図5中では図示せ
ず)。
【0030】図6はこの発明の第2実施例を示す要部の
模式断面図である。なお、この第2実施例および以下に
述べる実施例では上述した第1実施例と同一の部分には
同一の番号を付して説明を省略する。
【0031】この第2実施例は、ストリッパプレート4
1に形成した長溝31bのみでランナ31を構成し、ま
た、ストリッパプレート41に長溝31bに開口する2
つの窪み39b,39bを離間して形成し、これら窪み
39b,39bに対応して2つのエジェクトピン44,
44を設ける。そして、固定型板12には、基端が長溝
31bに開口する一対の湯溜まり通路71a,71b、
すなわち型締め状態でランナ31に開口する湯溜まり通
路71a,7bを形成する。これら湯溜まり通路71
a,71bは、先端に向かって縮径するテーパ状をな
し、先端が接近するように傾斜して先端部が小さな断面
積の連通部分72で互いに連通する。なお、この第2実
施例では、ストリッパプレート41の長溝31bのみで
ランナ31を構成するが、固定型板12に形成した長溝
等と共同してランナ31を構成することも可能であるこ
とは述べるまでもない。
【0032】この第2実施例にあっては、製品Sの成形
完了で湯溜まり通路71a,72bおよび連通部分72
内でも樹脂が硬化する。そして、離型に際しては、先ず
可動型板14が図中下動するが、ランナ31の樹脂が湯
溜まり通路71a,71b内の樹脂と一体に連続硬化す
るため製品Sが固定型板12に保持され、また、製品S
は窪み39b内で硬化した樹脂によりストリッパプレー
ト41とも結合しているため、可動型板14のみが下動
して可動型板14の下動でコア部14aが製品Sから外
れる。
【0033】次に、可動型板14とストリッパプレート
41とが所定寸法離間するとストリッパプレート41が
可動型板14と一体に下動し、湯溜まり通路71a,7
1b内の樹脂は連通部分72で破断して通路71a,7
1bから抜け出す。この後、可動型板14が規定位置ま
で変位すると、エジェクトピン44が上動してランナ3
1内の樹脂、すなわち、製品Sを押し上げ、離型が完了
する。
【0034】なお、この第2実施例においては、固定型
板12に図7に示すような湯溜まり穴73a,73bを
形成することも可能である。すなわち、同図に示すよう
に、固定型板12には、基端がランナ31に開口し、他
端が離間するように傾斜する一対の湯溜まり穴73a,
73bが形成される。これら湯溜まり穴73a,73b
も、先端に向かって断面積が縮小するテーパ形状を有
し、実質的なアンダーカット部として機能する。
【0035】図8から図12はこの発明の第3実施例に
かかる射出成形用金型装置の要部の断面図であり、離型
時の作動を時系列的に示す。この実施例は、固定型板1
4のコア部14aを抜き勾配を有さない形状あるいは逆
テーパ形状に成形する。また、固定型板14にはストッ
パロッド19とガイドロッド18とが起設され、これら
ストッパロッド19とガイドロッド18とがストリッパ
プレート41を摺動自在に貫通してストリッパプレート
41のパーティング面側に突出する。ストッパロッド1
9は、先端にストッパ片19aが設けられ、ストッパプ
レート41の固定型板14に対する最大変位を規制す
る。ガイドロッド18には先端にリテーナ部18aが設
けられ、このリテーナ部18aとストリッパプレート4
1のパーティング面との間にストリッパプレート41を
固定型板14に向けて付勢するスプリング17が縮装さ
れる。これらストッパロッド19、ガイドロッド18お
よびスプリング17が付勢機構を構成する。
【0036】そして、スプル31は固定型板12に形成
された長溝31aで構成され、上述した図6で説明した
ように、ストリッパプレート41には連通部分72で連
通する一対の湯溜まり通路71a,71bが形成され、
また、トンネルゲート(符号を省略する)が形成され
る。なお、固定型板12には上記ストッパロッド19と
ガイドロッド18が進入可能な孔が形成されるが、図中
明瞭であるため、符号を省略する。
【0037】この第3実施例にあっては、成形が終了す
ると(図8参照)、可動型板14を固定型板12から離
間するように変位させて型開きし離型する。ここで、図
9に示すように、型開きした状態では、湯溜まり通路7
1a,71b内および連通部分72で硬化した樹脂によ
り硬化樹脂部分Mはストリッパプレート41に結合し、
また、製品Sは硬化樹脂部分と分離された状態でコア部
14aの嵌合でコア部14aに保持される。
【0038】次いで、離型に際して可動型板14を下動
させると、ストリッパプレート41はスプリング17で
固定型板12に密着するように付勢されているため、可
動型板14と一体にストリッパプレート41が製品Sお
よび硬化樹脂部分Mとともに変位し、製品Sが固定型板
12から離れる。そして、可動型板14が規定位置に達
すると、エジェクトピン44が上動してストリッパプレ
ート41と結合した硬化樹脂部分Mと当接する。
【0039】ここで、上述したように湯溜まり通路71
a,71b内で硬化した硬化樹脂部分Mはストリッパプ
レート41に結合しているため、図10に示すように、
エジェクトピン44の突出に伴いストリッパプレート4
1が可動型板14から離間するように変位する。そし
て、図11に示すように、このストリッパプレート41
の変位がボルト46により規制されるとエジェクトピン
44に押し出されて硬化樹脂部分Mがストリッパプレー
ト41から離れる。
【0040】この後、図12に示すように、ストリッパ
プレート41はスプリング47の弾性力で可動型板14
側に付勢されて変位すると、製品Sはコア部14aに押
し出され、離型が完了する。すなわち、コア部14aは
抜き勾配を有さない形状、あるいは逆勾配形状であるた
め、ストリッパプレート41が可動型板14に向かって
変位する際にコア部14aの先端が製品Sと当接して製
品Sを離型する。
【0041】なお、この第3実施例ではゲートをトンネ
ルゲート(サブマリンゲート)から構成するが、サイド
ゲート等の離型時に分断されないゲートから構成するこ
とも可能である。そして、ゲートをサイドゲート等によ
り構成した場合は、製品Sが硬化樹脂部分Mとゲート内
の硬化樹脂で結合した状態にあるため、エジェクトピン
44により硬化樹脂部分Mが押し出されると、製品Sも
硬化樹脂部分Mと一体に離型される。
【0042】また、この第3実施例において、ストリッ
パプレート41に図13に示すような湯溜まり穴73
a,73bを形成することも可能である。すなわち、第
7図に関して説明したように、ストリッパプレート41
には、基端がランナ31に開口し、他端が離間するよう
に傾斜する一対の湯溜まり穴73a,73bが形成され
る。これら湯溜まり穴73a,73bも、先端に向かっ
て断面積が縮小するテーパ形状を有し、実質的なアンダ
ーカット部として機能する。
【0043】図14から図17にはこの発明の第4実施
例にかかる射出成形用金型装置の要部の模式断面図であ
り、離型時の作動を時系列的に示す。この第3実施例
は、略有底円筒状の容器を製品Sとして成形するもの
で、成形キャビティとランナ31とはサイドゲートで連
通する。そして、可動型板14には上面にストリッパプ
レート41を貫通するストッパロッド19が立設され、
このストッパロッド19の先端にストリッパプレート4
1の所定変位を超える変位を禁止するストッパ片19a
が固設される。
【0044】この第4実施例では、図14の状態で成形
が完了する。そして、離型に際しては、可動型板14と
ストリッパプレート41とが製品Sとともに固定型板1
2から離間するように移動し(図15参照)、製品Sお
よび硬化樹脂部分Mは固定型板12から離型される。次
に、エジェクトピン44が突出作動する。この時、製品
Sは硬化樹脂部分Mとゲート部分で結合され、また、硬
化樹脂部分は湯溜まり通路71a,71bと連通部分7
2との内部で硬化した樹脂によりストリッパプレート4
1と結合しているため、図16に示すように、エジェク
トピン44の先端がランナ31内の硬化樹脂と当接して
エジェクトピン44の伸長作動に伴いストリッパプレー
ト41が変位する。このため、製品Sはコア部14aか
ら離型される。
【0045】続いて、図17に示すように、ストリッパ
プレート41がストッパロッド19のストッパ片19a
と当接して変位を禁止されると、湯溜まり通路71a,
71b内で硬化した樹脂が湯溜まり通路71a,71b
から離脱し、硬化樹脂部分Mはエジェクトピン44によ
り押し出され、硬化樹脂部分Mと製品Sとが結合した状
態で離型される。
【0046】なお、この第4実施例においても、サイド
ゲートに替えてトンネルゲートやサブマリンゲートを採
用することが可能である。そして、トンネルゲート等を
採用した場合はランナ31内の硬化樹脂と製品Sとが型
開き時に分離されるため、図16には示していないが、
コア部14aを貫通してコア部14a先端から突出可能
なエジェクトピン44を設け、エジェクトピン44で製
品Sを突き出すようにすることが望ましい。
【0047】また、上述した第4実施例では、ストリッ
パプレート41を固定型板14に向けて付勢するスプリ
ングを備えないが、上述した第3実施例と同様にしてス
プリング17を設けることも可能である。さらに、上述
した各実施例においては、図4,5,6,7等に示した
各種の湯溜まりを適宜選択して使用できることは述べる
までもない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の射出成
形用金型装置によれば、固定型と可動型との間に可動型
に対して所定の変位を許容されて一体的に変位するスト
リッパプレートを設け、このストリッパプレートを固定
型との間で型締め時にキャビティとともにランナを画成
するように配置するとともに、ストリッパプレートと固
定型とにそれぞれランナに開口する湯溜まりをストリッ
パプレートの湯溜まりが固定型の湯溜まりよりも硬化樹
脂が外れにくくなるように形成し、可動型にエジェクト
ピンをストリッパプレートの湯溜まりに突没可能に設け
て湯溜まり内の硬化樹脂を外せるように構成したため、
可動側金型とエジェクトピンを作動させるのみでランナ
内硬化樹脂を可動側金型、固定側金型およびストリッパ
プレートから順次離型させることができ、潤滑油等の影
響を受けることなく、確実かつ容易に離型することがで
きるという効果が得られる。
【0049】また同様に、請求項2の射出成形用金型装
置によれば、ストリッパプレートの可動側金型から離間
する方向の最大変位を規制するストッパ機構を設けると
ともに、ランナに通じアンダーカットを有する湯溜まり
をストリッパプレートに形成し、ランナ内で硬化した樹
脂をストリッパプレートから離間する方向に押圧するエ
ジェクトピンを可動側金型に変位可能に設けたため、可
動側金型とエジェクトピンを作動させるのみでランナ内
硬化樹脂を固定側金型、可動側金型およびストリッパプ
レートから順次離型することができ、潤滑油等の影響を
受けることなく、確実かつ容易に離型することができる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例にかかる射出成形用金型
装置の成形状態の模式断面図である。
【図2】同射出成形用金型装置の図1に続く離型作動状
態の模式断面図である。
【図3】同射出成形用金型装置の図2に続く離型作動状
態の模式断面図である。
【図4】同射出成形金型装置の要部の他の態様を示す模
式断面図である。
【図5】同射出成形用金型装置の要部のまた他の態様を
示す模式断面図である。
【図6】同射出成形用金型装置の要部の更に他の態様を
示す模式断面図である。
【図7】同射出成形用金型装置の要部のまた更に他の態
様を示す模式断面図である。
【図8】この発明の第2実施例にかかる射出成形用金型
装置の成形状態の模式断面図である。
【図9】同射出成形用金型装置の図8に続く離型作動状
態の模式断面図である。
【図10】同射出成形用金型装置の図9に続く離型作動
状態の模式断面図である。
【図11】同射出成形用金型装置の図10に続く離型作
動状態の模式断面図である。
【図12】同射出成形用金型装置の図11に続く離型作
動状態の模式断面図である。
【図13】同射出成形用金型装置の要部の他の態様を示
す模式断面図である。
【図14】この発明の第3実施例にかかる射出成形用金
型装置の成形状態の模式断面図である。
【図15】同射出成形用金型装置の図14に続く離型作
動状態の模式断面図である。
【図16】同射出成形用金型装置の図15に続く離型作
動状態の模式断面図である。
【図17】同射出成形用金型装置の図16に続く離型作
動状態の模式断面図である。
【図18】同射出成形用金型装置の他の態様を示す模式
断面図である。
【符号の説明】
12 固定型板 14 可動型板 14a コア部 21 キャビティ 21a 凹部 21b 凹部 31 ランナ 31a 長溝 31b 長溝 39a 窪み(湯溜まり) 39b 窪み(湯溜まり) 41 ストリッパプレート 44 エジェクトピン 71a,71b 湯溜まり通路(湯溜まり) 72 連通部分 73a,73b 湯溜まり穴(湯溜まり) S 成形製品 M ランナ内硬化樹脂

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定側金型とストリッパプレートとのセ
    パレート面にランナ、ゲートのある射出成形用金型スト
    リッパプレートタイプの射出成形用金型装置において、
    固定側金型とストリッパプレートとにそれぞれ前記ラン
    ナに通じアンダーカットを有する湯溜まりを形成すると
    ともに、前記ランナ内で硬化した樹脂を前記ランナから
    離間する方向に押圧するエジェクトピンを可動側金型に
    変位可能に設けたことを特徴とする射出成形用金型装
    置。
  2. 【請求項2】 固定側金型とストリッパプレートとのセ
    パレート面にランナのある射出成形用金型装置におい
    て、前記ストリッパプレートの可動側金型から離間する
    方向の最大変位を規制するストッパ機構を設けるととも
    に、前記ランナに通じアンダーカットを有する湯溜まり
    を前記ストリッパプレートに形成し、前記ランナ内で硬
    化した樹脂を前記ストリッパプレートから離間する方向
    に押圧するエジェクトピンを可動側金型に変位可能に設
    けたことを特徴とする射出成形用金型装置。
JP2915494A 1994-02-02 1994-02-02 射出成形用金型装置 Pending JPH07214609A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101417257B1 (ko) * 2012-04-02 2014-07-09 김헌철 축전지 극주 성형장치

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