JPH07214447A - 駆動装置及び該駆動装置を備えた工具交換装置 - Google Patents

駆動装置及び該駆動装置を備えた工具交換装置

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JPH07214447A
JPH07214447A JP2917594A JP2917594A JPH07214447A JP H07214447 A JPH07214447 A JP H07214447A JP 2917594 A JP2917594 A JP 2917594A JP 2917594 A JP2917594 A JP 2917594A JP H07214447 A JPH07214447 A JP H07214447A
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JP
Japan
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fixed case
rotary wheel
wheel
planetary gear
radial direction
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JP2917594A
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Inventor
Katsutoshi Hori
勝敏 堀
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Nabtesco Corp
Original Assignee
Teijin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工具交換装置のマガジン板がマシニングセン
ターの主軸ヘッドに従来より接近可能とし、短い工具の
確実な主軸ヘッドへの止着を可能とする。 【構成】 減速装置37のハブ部材39に外側回転輪1
1を取り付け、遊星歯車43を支承するブロック体47
に内側回転輪25を取り付ける。切り換えピン71を移
動させ、固定ケース7に対し外側回転輪と内側回転輪と
の一方を回転不能にし、他方を回転可能にする。内側回
転輪が回転するときは螺旋運動し、その前後進運動のみ
が外側回転輪に伝えられる。切り換えピンを作動させる
作動装置77のシリンダ室83を固定ケース内部に形成
し、その中に収納され移動可能なピストン85で切り換
えピンを作動させる。固定ケースのフランジ9を薄型化
でき、さらには不要にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊星歯車減速装置を利
用した駆動装置であって、その駆動装置の出力として、
その減速装置の内歯を備えたハブ部材の回転、あるい
は、ハブ部材に噛合する遊星歯車を支承し、ハブ部材に
対し回転可能な回転部材の回転として、選択的に切り換
えて取り出せる駆動装置に関する。さらには、そのよう
な駆動装置を備えた、例えばマシニングセンター等の工
具交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、産業用機械の多様化に伴い、その
駆動装置として、低速かつ安定した動作の駆動装置が必
要とされ、そのような低速安定動作の駆動装置を必要と
する産業機械の一例として、マシニングセンターの工具
交換装置がある。
【0003】そのような低速運動を得るためには、モー
タの高速回転を大きな減速比で減速する減速装置が必要
とされ、そのような大きな減速比を有する減速装置とし
て、例えば、特開平1−210641号公報に記載され
た遊星歯車減速装置等が知られている。
【0004】そして、本件出願人は、特願平3−393
18号(特開平4−256539)において、そのよう
な大きな減速比を有する減速装置を利用し、その減速装
置の内歯を備えたハブ部材の回転、あるいは、このハブ
部材と噛合する遊星歯車を支承し、ハブ部材に回転可能
に取り付けられた回転部材の回転を、その出力として選
択的に切り換えて取り出せる駆動装置と、この駆動装置
を利用した工具交換装置を提供した。
【0005】その駆動装置は、略円筒状の固定ケース
と、固定ケースの外側に固定ケースに対して回転及び軸
方向移動が可能に嵌合され、その内周面に軸方向に延び
る溝を備えた略円筒状の外側回転輪と、固定ケース内に
固定ケースに対して回転及び軸方向移動が可能に挿入さ
れ、半径方向に延びる孔を備えた内側回転輪と、固定ケ
ースに取り付けられたモータと、固定ケースの一端に配
置された前述の如き遊星歯車減速装置を備えている。そ
して、固定ケースと内側回転輪とには、内側回転輪の固
定ケースに対する移動が螺旋移動となるように案内する
螺旋移動案内装置が設けられている。そして、この駆動
装置はさらに、固定ケースに形成された径方向に延びる
孔に、固定ケースの径方向に摺動自在に挿入された軸部
材と、この軸部材を固定ケースの径方向に移動させ、軸
部材の端部を外側回転輪の溝と内側回転輪の孔とのいず
れかに選択的に係合させ、外側回転輪と内側回転輪との
いずれか一方を選択的に固定ケースに対して回転不能に
する作動装置とを備えている。そして、そこに開示され
た工具交換装置は、そのような駆動装置を利用し、その
駆動装置の外側回転輪にマガジン板を取り付けた構成と
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の駆動
装置あるいは工具交換装置では、軸部材を移動させるカ
ムを備えたスライダとその押し棒を作動させるために、
固定ケースのフランジの端面に電磁アクチュエータを備
え、そのアクチュエータの出力ロッドに結合されたピス
トンを、フランジにその厚み方向に延びて形成されたシ
リンダ孔内で移動するようにし、さらにフランジ内部に
形成された空洞内に揺動可能に支承されたレバーをもっ
てピストンの運動を方向を逆にして押し棒に伝達するよ
うにしている。従って、作動装置の部品点数が多くな
り、その構造も複雑になる。さらに、上記のような構成
を取ることにより、固定ケースのフランジの厚みが厚く
なり、その厚いフランジの存在により、工具交換装置の
マガジン板をマシニングセンターの工具を保持する主軸
ヘッドに接近させられる距離に制限が生じている。これ
がため、たとえば寸法の短い工具をマガジン板に保持し
て主軸ヘッドに把持させる際に、必要な距離までマガジ
ン板が主軸ヘッドに接近できず、工具が主軸ヘッドによ
り確実かつ安定的に把持されないという不具合を生じ
る。また、上記の装置では、電磁アクチュエータが消磁
された際、スライダを復帰させるために、スライダを挟
んで押し棒と反対側にスプリングを配設しているため、
その分、装置が軸方向に長くなっている。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、固定ケースのフランジ部を薄くし或いはそれを
無くし、駆動装置の外側回転輪の軸方向移動量の制限を
軽減し、この駆動装置を使用した工具交換装置で、マガ
ジン板が主軸ヘッドへ従来のものよりより近くまで接近
することを可能とし、従来では不確実であった短い寸法
の工具の交換をより確実に行えるようにすることを目的
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、固定ケース内部にシリンダ室を
形成し、このシリンダ室に固定ケースの軸方向に移動可
能な隔壁部材を収受し、この隔壁部材の両側でシリンダ
室内に選択的に圧力流体を供給する装置と、隔壁部材の
運動を軸部材の運動に変換する運動変換装置を軸部材と
隔壁部材との間に設けている。
【0009】ある実施例においては、軸部材の位置を検
知して、それにより圧力流体のシリンダ室への供給を制
御する制御装置を設けてある。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の具体的実施例を
説明する。しかしながら、本発明の範囲は、以下に説明
される実施例の具体的構成に限定されるものではない。
【0011】図1は、本発明の駆動装置を備えた工具交
換装置の一実施例を示す全体断面図であり、図2は図1
に工具交換装置に使用されている駆動装置の拡大断面図
である。但し、一部の部材については図示を省略し、或
いはその一部を破断して示してある。
【0012】図1及び2において、符号1はマシニング
センターの工具交換装置であり、この工具交換装置は1
は、マシニングセンター(図示省略)本体に取り付けら
れるコラム3を備え、そのコラム3の上部に全体が符号
5で示された駆動装置が取り付けられている。
【0013】駆動装置5は略円筒状の固定ケース7を備
え、その固定ケース7はその一端すなわち後端部(図1
において右端)にフランジ9が形成され、そのフランジ
9においてボルト等適宜な締結手段(図示せず)を用い
てコラム3に取り付けられている。(なお、以下の説明
においても、図1において左側、図2において下側を
「前部」あるいは「前端」等と称し、その方向への移動
を「前進」と称し、それらの反対側、あるいは反対側へ
の移動を「後部」、「後端」、「後退」等と称するが、
これらは説明の便宜のためであり、それ以上の意味はな
い。)固定ケース7の後端部開口には、後に詳述する固
定ケースキャップ10が嵌め込まれ、図示しないボルト
等の適宜締結手段を用いて固定ケース7に取り付けられ
ている。
【0014】固定ケース7の外側には、これも略円筒状
の外側回転輪11が嵌められ、固定ケース7に対し回転
可能かつ軸方向移動可能になっている。外側回転輪11
の前端部(図1において左端)には、後に詳述する減速
装置37が取り付けられ、全端部には、これも後に説明
するマガジン板111が、それぞれ図示しないボルト等
の適宜締結手段で取り付けられている。外側回転輪11
の内周壁には、軸方向に延びる複数の内溝13が、円周
方向で互いに隔てられ、かつ互いに平行に設けられてい
る。この内溝13の数は、マガジン板111が割り出さ
れる割り出し位置の数に等しく、その円周方向の位置
は、マガジン板111の割り出し位置に対応している。
この内溝13についてはさらに後述する。
【0015】符号15は、固定ケース7内をその軸方向
に延びる入力軸であり、その軸心は固定ケース7の軸心
と同軸である。入力軸15は、その後端部において一対
の軸受け17を介して、固定ケースキャップ10すなわ
ち固定ケース7に回転可能に支持されている。19は、
コラム3内に位置し、取り付け板21を介してボルト等
適宜締結手段により固定ケース7のフランジ9の後端面
に取り付けられている逆転可能なブレーキ機能付きAC
サーボモータであり、その出力軸23は例えばスプライ
ン結合により入力軸15に結合され、その回転を入力軸
15に伝えるようにようになっている。
【0016】符号25は、固定ケース7内に挿入され、
一対の軸受け27により入力軸15の外周上に支持され
ている内側回転輪である。内側回転輪25は、入力軸2
5に対し回転可能であり、固定ケース7に対し、回転且
つ軸方向移動が可能になっている。
【0017】固定ケース7と内側回転輪25とには、内
側回転輪25の固定ケース7に対する移動がネジの運動
と同様に、回転とともに一定のピッチで前後進する螺旋
運動となるように案内する螺旋運動案内装置が設けられ
ている。
【0018】種々の螺旋運動案内装置が可能であるが、
本実施例での螺旋運動案内装置28は、内側回転輪25
の外周上に形成された一対の螺旋状に延びる案内溝29
を備えている。案内溝29は、図1及び図2においては
図示の便宜上軸方向に直線状に示してあるが、実際には
図3に示されるように所定のリードで螺旋状に延びてい
る。案内溝29は本実施例では二本設けられ、この二本
の案内溝29はその位相が円周方向で180度互いにず
れている。
【0019】螺旋運動案内装置28はさらに、案内溝2
9に係合する係合子をも備えている。種々の態様の係合
子が可能であるが、本実施例で採用された係合子は、固
定ケース7の前端部においてその内部に、ブラケット3
1を介して取り付けられたローラ33である。ローラ3
3は、ブラケット31に、その軸心が内側回転輪25の
軸心に対して直交して伸びるように取り付けられた軸3
5により回転可能に支持され、案内溝29内に収受され
ている。ローラ33は二本の案内溝29にそれぞれ対応
して二個設けられ、円周方向で180度隔てて設けられ
ている。案内溝29とローラ33とにより、内側回転輪
25の固定ケース7に対する運動は、ネジの運動のよう
に螺旋運動となる。
【0020】他の実施例では、回転可能なローラ33に
代えて、固定ケース5から径方向に内側回転輪25に向
かって伸び、先端が案内溝29内に収受される、固定ケ
ース5に固定されたピンのような突起でもよい。また、
雄ねじと雌ねじの関係となるように、固定ケースの内周
面に螺旋状の突条を設けてもよい。
【0021】37は、固定ケース7、外側回転輪11、
内側回転輪25の前方に配置された遊星歯車減速装置で
ある。この減速装置37は各種の物が採用可能である
が、本実施例で用いる減速装置37は、例えば特開平1
−210641号等に示されたものと同様のものであ
り、その構成については同公報に詳細に記載されている
が、図1、2及び図2の5−5線における断面図である
図5を用いて簡単に説明する。
【0022】この減速装置37は、内周にピンから構成
される多数の内歯41を備えたハブ部材39と、このハ
ブ部材39内に配置され、外歯45を備えた一対の遊星
歯車43を備えている。遊星歯車43の歯数は、ハブ部
材39の歯数より例えば1つ少なくなっている。47は
回転部材としてのブロック体であり、このブロック体4
7は遊星歯車43の左右に位置する左右円板部49、5
1と遊星歯車43に設けられた孔44を通って左右円板
部49、51を一体に連結している連結柱部53とから
構成され、左右円板部49、51の部分において、軸受
け54を介してハブ部材39の内周面に回転可能に嵌合
している。孔44と柱部53との間には、後に説明する
遊星歯車の運動を可能とするのに十分なクリアランスが
設けられている。
【0023】55は、その両端を軸受け59を介してブ
ロック体47の左右円板部に支承されたカム軸である。
本実施例においては3本のカム軸を設けてある。そのカ
ム軸55の中央部には、軸心から偏心して形成された偏
心カム部57が2箇所、二枚の遊星歯車43に対応して
形成されている。この偏心カム部57は、ニードル軸受
け61を介して遊星歯車43の孔に挿入されている。従
って、遊星歯車43はニードル軸受け61、カム軸5
5、軸受け59を介してブロック体47に支持されてい
ることとなる。
【0024】カム軸55の一端には、前述の入力軸の端
部に取り付けられた歯車16と噛合する被動歯車63が
取り付けられている。65は、この減速装置37のケー
スである。そして、減速装置37のハブ部材39は、ボ
ルト等適宜手段により外側回転輪11に結合され、ブロ
ック体47は、内側回転輪25に結合された中間部材6
7に、これもやはりボルト等適宜手段で結合されてい
る。減速装置37のケース65も外側回転輪11に結合
されている。
【0025】ここで、入力軸15が回転して被動歯車6
3が回転すると、カム軸55が回転し、その偏心カム部
57によって遊星歯車43はハブ部材39あるいはブロ
ック体47の中心Oを中心として偏心回転(公転)する
と同時に、その外歯が順次ハブ部材39の内歯に噛合す
る。この際、ハブ部材39と遊星歯車43の歯数の違い
により、ハブ部材39と、遊星歯車43すなわちそれを
支承するブロック体47との間に相対回転が生じる。従
って、ブロック体47が回転を阻止された場合にはハブ
部材39が回転し、ハブ部材39の回転が阻止された場
合にはブロック体47がが回転することとなる。いずれ
が回転するとしても、その回転は入力軸15の回転に比
べて大幅に減速される。なお、本実施例において遊星歯
車を一対設けたのは、二つの遊星歯車のハブ部材39の
中心Oの回りの偏心回転すなわち公転の位相を180度
ずらすことにより、減速装置の振動、騒音を防止するも
のであり、カム軸55の偏心カム部57も当然そのよう
に位相をずらして形成されている。
【0026】駆動装置5は、減速装置37の出力を、ハ
ブ部材39すなわちそれに結合された外側回転輪11の
回転としての出力と、ブロック体47すなわちそれに結
合された内側回転輪25の回転としての出力との間で切
り換える出力切り換え装置69を備えている。種々の出
力きり代え装置が可能であるが、本実施例における出力
切り換え装置69は、外側回転輪11と内側回転輪25
とを選択的にその一方を固定ケース7に対し回転不能と
し、他方を固定ケース7に対し回転可能にする構成とな
っている。
【0027】出力切り換え装置69は、固定ケース7の
円筒壁部に設けられた、固定ケース7の径方向に伸びる
ピン孔73に挿入され、固定ケース7の径方向に移動自
在な切り換えピン71を備えている。さらに出力切り換
え装置69は、先に説明した外側回転輪11の内周面に
形成された内溝13をその構成要素として備えている。
切り換えピン71が固定ケース7の径方向外方へ移動し
たときにその外方端部が複数の内溝13のうち、切り換
えピン71に対応した位置にある内溝13の一つに嵌入
し、外側回転輪11は固定ケース7に対し軸方向移動は
可能であるが、回転不能となる。この時、内側回転輪2
5の固定ケース7に対する回転は可能である。
【0028】出力切り換え装置69は、内側回転輪25
の円筒壁部に設けられた、内側回転輪25の径方向に伸
びる掛け止め孔75をも備えている。掛け止め孔75の
内側回転輪25の円周方向での位置は、図2の位置から
内側回転輪25が所定回数回転し、前進したときに、軸
方向及び円周方向で固定ケース7のピン孔73に一致す
るようになっている。従って内側回転輪25が前進(図
2において下方へ移動)して掛け止め孔75がピン孔7
3に一致した位置へ移動すると、切り換えピン71の内
方端部が掛け止め孔75に嵌入可能となる。切り換えピ
ン71が内方へ移動され、その内方端部が掛け止め孔7
5に嵌入すると、内側回転輪25の固定ケース7に対す
る回転は阻止されることとなる。一方この時、切り換え
ピン71の外方端部は内溝13から外れるので、外側回
転輪11は固定ケース7に対し回転が可能となる。
【0029】出力切り換え装置69は、切り換えピン7
1の移動を制御する作動装置77を備えている。種々の
作動装置が採用可能であるが、本実施例での作動装置7
7は、固定ケース7内にその軸方向に伸び、ピン孔73
と交差するようにして形成された収納孔78内に摺動自
在に設けられたスライダー79を備えている。切り換え
ぴん71にはその長手方向の略中央部で、図2に示され
るようにその軸方向に対し所定の角度で傾斜している傾
斜孔72が貫通して形成されている。本実施例ではこの
傾斜孔72の断面形状は四角形である。この傾斜孔72
に、スライダー79の前端部(図2において下方)に設
けられ、断面形状が傾斜孔72に対応した形になってい
るカム部81が進退可能に挿入されている。従って、ス
ライダー79が収納孔78内で移動すると、切り換えピ
ン71は、その軸方向すなわち固定ケース7の径方向に
移動することとなる。
【0030】作動装置77はさらに、固定ケース7の後
端部において、固定ケース7の内周壁と固定ケースキャ
ップ10の外周壁とのあいだに画成された円環状のシリ
ンダ室83と、このシリンダ室83内に固定ケース7の
軸方向に移動可能に配置される隔壁部材としてのピスト
ン85とを備えている。ピストン85は固定ケース7の
内周壁とキャップ10の外周壁と気密或いは液密になっ
ている。87、89は本実施例では圧縮空気である圧力
流体のための流路であり、それぞれピストン85を挟ん
で反対側に位置する開口88、90でシリンダ室83に
通じている。流路87、89には後述するように、図示
しない圧縮空気源から選択的に圧縮空気が供給される。
なお、本実施例ではシリンダ室83を円環状のものとし
たが、シリンダ室の形状はそれに限定されず、収納孔7
8の後部にのみ位置するような形状とすることも勿論可
能である。また、圧縮空気にかえて油圧を利用すること
も可能である。
【0031】91はピストン85に一体的に移動するよ
うに結合された押し棒であり、その前端部においてスラ
イダー79に結合されている。したがって、圧縮空気が
選択的に流路87、89のいずれかに供給されると、そ
れに応じてピストン85が移動し、押し棒91を介して
スライダー79を移動させ、それにより切り換えピン7
1が移動する。
【0032】本実施例の駆動装置は、作動装置の作動を
制御する制御装置93をも備えている。種々の制御装置
が採用可能であるが、本実施例での制御装置93は、ピ
ストン85すなわち切り換えピン71が所定の位置まで
移動したことを検出して、圧縮空気の流路87、89へ
の供給の停止或いは切り換えを行うようになっている。
【0033】すなわち、押し棒91は、スライダー79
とは反対側へも伸びており、気密或いは液密の状態で固
定ケースキャップ10を貫通して伸び、その後端部に図
2に示されるような傾斜カム95を備えている。そし
て、97は固定ケース7のフランジ9内に径方向に伸び
て形成されたガイド孔96内に軸方向移動可能に挿入さ
れたフォロワーで、その一端には傾斜カム95に当接転
動するローラ99を備え、他端側には所定の距離を隔て
て配置された二つの磁石101、102が装着されてい
る。そして固定ケース7のフランジ9には、取り付け部
材106を介して近接スィッチ103、104がこれも
所定の距離を隔てて取り付けられている。105はフォ
ロワ97を傾斜カム95に,向けて付勢しているバネで
ある。
【0034】図1において、111は内径部において外
側回転輪11に一体的に取り付けられたマガジン板で、
このマガジン板111には円周方向に互いに隔てられて
複数、すなわち通常は外側回転輪11の内溝13の数と
同数の把持爪113が取り付けられている。この把持爪
113は従来使用されているタイプの物と同じであり、
詳細な説明は省略するが、開閉して工具あるいは工具が
装着されたツールホルダー115を挟持し、或いは開放
する一対の爪を有している。
【0035】次に、本実施例の工具交換装置の作用につ
いて説明する。マシニングセンターの主軸ヘッド(図示
せず)に装着されている工具を交換するときには、先ず
主軸ヘッドを工具交換位置まで移動させ、そこに待機し
ている空の把持爪113に図1に示されるように使用済
みの工具115を把持させる。此のとき、ピストン8
5、スライダー79、切り換えピン71は図1及び図2
に示す位置にある。したがって、外側回転輪11は固定
ケース7に対して回転不能であり、一方内側回転輪25
は固定ケース7に対し回転可能である。ここでモータ1
9を一方向に回転させると、遊星歯車43が偏心回転す
るが、この際外側回転輪11の回転が規制されていてハ
ブ部材39が回転できないので、ブロック体47と内側
回転輪25とが所定の方向に回転する。そして先に説明
した螺旋移動案内装置の作用により、内側回転輪25は
回転しながら、前進すなわち図2において下方へ移動す
る。この内側回転輪25の運動のうち、前進運動のみが
減速装置37のハブ部材39を介して外側回転輪11に
伝えられ、これにより使用済み工具115が主軸ヘッド
から抜き出され、マガジン板111すなわち工具115
が所定の退避位置まで退避するとモータ19が停止す
る。このとき、内側回転輪25の掛け止め孔75が固定
ケース7の孔73に対応した位置に来るように螺旋状の
案内溝219のピッチ及び内側回転輪に与えられる回転
数が決められていることは前述したとおりである。。
【0036】次に、圧縮空気が流路87に供給されて開
口88からシリンダ室83内に噴射され、ピストン85
を後退(図2において上方へ移動)させる。これによ
り、切り換えピン71は外側回転輪11の内溝13から
外れ、その内方端部が内側回転輪25の掛け止め孔75
に嵌入する。その際、フォロワ97が図2において左方
へ移動し、切り換えピン71が掛け止め孔75内へ所定
の深さだけ入ると、磁石102が近接スイッチ104を
閉じる一方、近接スイッチ103は開かれた状態にな
り、流路87への圧縮空気の供給が停止される。この状
態では、外側回転輪11が固定ケース7に対し回転可能
になり、内側回転輪は固定ケース7に対し回転不能にな
る。その後、モータ19が先と同じ方向に回転させられ
ると、今度は外側回転輪が回転する。この回転は、次に
マシニングセンターの主軸ヘッドに装着する工具115
が割り出し位置に到達すると停止する。このとき、選択
された工具に把持する把持爪に対応した内溝13が、円
周方向で切り換えピン71に対応した位置に来ている。
【0037】今度は、圧縮空気が流路89に供給され、
開口90から噴射され、ピストン85を前進(図2にお
いて下方へ移動)させる。これにより、切り換えピン7
1が掛け止め孔75から外れ、内溝13内へ入る。所定
の深さだけ切り換えピン71が内溝13内に入ると、磁
石101により近接スイッチ103が閉じられ、近接ス
イッチ104は開かれた状態になり、流路89への圧縮
空気の供給が停止される。この状態では、再び外側回転
輪11が固定ケース7に対し回転不能になり、内側回転
輪は固定ケース7に対し回転可能になる。
【0038】次に、モータ19が先程とは反対側に回転
させられる。これにより、内側回転輪25が回転しつ
つ、後退する。この後退運動のみが外側回転輪11に伝
えられ、マガジン板111が後退し、把持爪に把持され
た新たに選択された工具を、待機していたマシニングセ
ンターの主軸ヘッドに止着する。そして把持爪113を
開いて工具115を開放し、主軸ヘッドは加工位置へと
移動する。以上が工具交換の1サイクルの作動である。
【0039】なお上記の実施例では、制御装置93のフ
ォロワ97を固定ケース7のフランジ9内で径方向に移
動するように配置したが、押し棒91の傾斜カム95が
形成されている端部側をさらに伸長し、その先端に磁石
を装着し、それに対応してコラム3等の適宜位置に近接
スイッチを配置するなどすれば、フランジ9そのものが
不要となり、マガジン板をさらに主軸ヘッドに近づける
ことが可能となる。また、スライダー79のカム部81
の傾斜は前述の実施例と逆にすることも可能であり、そ
の場合それに合わせてピストン85の位置、移動方向が
変更される。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明においては、出力切
り換え装置の切り換えピンを作動させる作動装置のシリ
ンダ室を、固定ケース内に設け、従来きわめて厚くされ
る必要のあった固定ケースのフランジを、極めて薄く出
来、さらにはそれを廃止することが出来る。これによ
り、マガジン板をマシニングセンターの主軸ヘッドに十
分接近させることが可能となり、従来主軸ヘッドへの止
着が不確実になりがちであった短い工具でも確実に取り
付けることが可能となる。また、各種寸法の工具に対
し、外側回転輪の軸方向ストロークの変更のみで対応で
き、複数種の寸法の工具に対し、共用化が図れることと
なる。
【0041】また、切り換えピンを作動させるスライダ
が、シリンダ室内に配置され、圧量流体で移動するピス
トンで直接的に作動させられるので、作動装置の構造が
極めて簡単なものとなった。
【0042】また、ピストンの移動は前後進とも圧力流
体で置行うことにしたので、重等入れで使用していたス
ライダの戻しバネが不要となり、装置の軸方向寸法の小
型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る工具交換装置の全体の
断面図である。
【図2】駆動装置の断面図である。
【図3】内側回転輪の部分平面図である。
【図4】図2の4−4線での断面図である。
【図5】図2の5−5線での断面図である
【符号の説明】
1 工具交換装置 3 コラム 5 駆動装置 7 固定ケース 9 フランジ 11 外側回転輪 13 内溝 15 入力軸 19 モータ 25 内側回転輪 29 案内溝 33 ローラ 37 減速装置 39 ハブ部材 43 遊星歯車 47 ブロック体 55 カム軸 57 偏心カム部 69 出力切り換え装置 71 切り換えピン 75 掛け止め孔 77 作動装置 79 スライダ 81 カム部 83 シリンダ室 85 ピストン 87、89 流路 91 押し棒 93 制御装置 95 傾斜カム 97 フォロワ 101、102 磁石 103、104 近接スイッチ 111 マガジン板 113 把持爪 115 工具

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒状の固定ケースと、前記固定ケー
    スの外側に、前記固定ケースに対して回転及び軸方向移
    動が可能に嵌合された略円筒状の外側回転輪と、前記固
    定ケース内に、前記固定ケースに対して回転及び軸方向
    移動が可能に挿入された内側回転輪と、前記固定ケース
    と前記内側回転輪とに設けられた、前記内側回転輪の前
    記固定ケースに対する移動が螺旋移動となるように案内
    する螺旋移動案内装置と、前記固定ケースに取り付けら
    れた可逆転モータと、前記モータの出力軸に連結された
    減速装置であって、内歯を有し、前記外側回転輪に一体
    的に結合されたハブ部材と、前記ハブ部材の前記内歯に
    噛合可能な外歯を有する遊星歯車と、前記遊星歯車を回
    転可能に支承するとともに、前記内側回転輪に一体的に
    結合された回転部材とを備え、前記モータからの入力を
    減速して前記ハブ部材あるいは前記回転部材の回転とし
    て出力を取り出し可能な遊星歯車減速装置とを備えてな
    り、前記外側回転輪はその内周面に軸方向に延びる溝を
    備え、前記内側回転輪は半径方向に延びる孔を備え、さ
    らに、前記固定ケースに形成された径方向に延びる孔に
    挿入され、前記固定ケースの径方向に摺動自在にされた
    軸部材と、前記軸部材を前記固定ケースの径方向に移動
    させ、前記軸部材の端部を前記外側回転輪の前記溝と前
    記内側回転輪の前記孔とのいずれかに選択的に係合さ
    せ、前記外側回転輪と前記内側回転輪とのいずれか一方
    を選択的に前記固定ケースに対して回転不能にする作動
    装置とを備えた駆動装置において、前記作動装置は、前
    記固定ケース内に前記一端側において形成されたシリン
    ダ室と、該シリンダ室内に収受され、前記固定ケースの
    軸方向に移動可能な隔壁部材と、前記隔壁部材の両側で
    前記シリンダ室に選択的に圧力流体を供給し、前記隔壁
    部材を移動させる圧力流体供給装置と、前記隔壁部材と
    前記軸部材との間に設けられ、前記隔壁部材の前記軸方
    向移動を前記軸部材の前記固定ケースの径方向の運動に
    変換する運動方向変換装置とを備えていることを特徴と
    する、駆動装置。
  2. 【請求項2】 コラムと、前記コラムに取り付けられた
    駆動装置と、工具を把持する複数の把持爪が円周方向に
    隔てて設けられたマガジン板とを備えた工具交換装置に
    おいて、前記駆動装置は、略円筒状の固定ケースと、前
    記固定ケースの外側に、前記固定ケースに対して回転及
    び軸方向移動が可能に嵌合され、前記マガジン板が一体
    的に取り付けられた略円筒状の外側回転輪と、前記固定
    ケース内に、前記固定ケースに対して回転及び軸方向移
    動が可能に挿入された内側回転輪と、前記固定ケースと
    前記内側回転輪とに設けられた、前記内側回転輪の前記
    固定ケースに対する移動が螺旋移動となるように案内す
    る螺旋移動案内装置と、前記固定ケースに取り付けられ
    た可逆転モータと、前記固定ケースの出力軸に連結され
    た減速装置であって、内歯を有し、前記外側回転輪に一
    体的に結合されたハブ部材と、前記ハブ部材の前記内歯
    に噛合可能な外歯を有する遊星歯車と、前記遊星歯車を
    回転可能に支承するとともに、前記内側回転輪に一体的
    に結合された回転部材とを備え、前記モータからの入力
    を減速して前記ハブ部材あるいは前記回転部材の回転と
    して出力を取り出し可能な遊星歯車減速装置とを備えて
    なり、前記外側回転輪はその内周面に軸方向に延びる溝
    を備え、前記内側回転輪は半径方向に延びる孔を備え、
    さらに前記駆動装置は、前記固定ケースに形成された径
    方向に延びる孔に挿入され、前記固定ケースの径方向に
    摺動自在にされた軸部材と、前記軸部材を前記固定ケー
    スの径方向に移動させ、前記軸部材の端部を前記外側回
    転輪の前記溝と前記内側回転輪の前記孔とのいずれかに
    選択的に係合させ、前記外側回転輪と前記内側回転輪と
    のいずれか一方を選択的に前記固定ケースに対して回転
    不能にする作動装置とを備え、前記作動装置は、前記固
    定ケース内に前記一端側において形成されたシリンダ
    と、該シリンダ内に収受されて前記シリンダ内を2つの
    室を画成し、前記固定ケースの軸方向に移動可能な隔壁
    部材と、前記2つの室に選択的に圧力流体を供給し、前
    記隔壁部材を移動させる圧力流体供給装置と、前記隔壁
    部材と前記軸部材との間に設けられ、前記隔壁部材の前
    記軸方向移動を前記軸部材の前記径方向の運動に変換す
    る運動方向変換装置とを備えていることを特徴とする、
    工具交換装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101850427A (zh) * 2009-03-31 2010-10-06 山崎马扎克公司 立式转塔车床
WO2017202505A1 (en) * 2016-05-25 2017-11-30 Bobst Bielefeld Gmbh Cover bearing system

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US11052652B2 (en) 2016-05-25 2021-07-06 Bobst Bielefeld Gmbh Cover bearing system

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