JPH07213512A - 係数校正機能を備えた生体測定装置 - Google Patents

係数校正機能を備えた生体測定装置

Info

Publication number
JPH07213512A
JPH07213512A JP6029107A JP2910794A JPH07213512A JP H07213512 A JPH07213512 A JP H07213512A JP 6029107 A JP6029107 A JP 6029107A JP 2910794 A JP2910794 A JP 2910794A JP H07213512 A JPH07213512 A JP H07213512A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
change
coefficient
living body
component
measurement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6029107A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Tsunasawa
義夫 綱沢
Shinichi Iwamoto
慎一 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP6029107A priority Critical patent/JPH07213512A/ja
Publication of JPH07213512A publication Critical patent/JPH07213512A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 目的成分を算出するための重み係数の一部を
実測の検体を用いて修正する。 【構成】 測定光学系50は生体に測定光を入射させ、
生体の状態変化の過程における生体での拡散反射・透過
光による吸光度変化量を、目的成分数と同数以上の波長
数で測定し、目的成分算出部52は通常測定モードで測
定波長での吸光度変化量に、係数メモリ部54に記憶さ
れている測定波長ごとの重み係数を用いて各目的成分の
変化量を算出する。通常測定モードのほかに校正モード
を備えており、校正モードでは限定した特定成分のみが
変化する反応を全波長で、すなわち過剰の波長数で測定
する。係数校正部56は波長の重複情報を利用して、限
定成分の重み係数を再計算し係数メモリ部54の既設定
の値を差し替える。校正された項目の重み係数は実検体
に即した値となり、校正されない項目への悪影響が除か
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は測定光を生体に入射さ
せ、その拡散反射・透過光(いったん生体内に入射し、
生体から拡散や反射により生体外に出射してきた光)の
吸光度変化の測定により、血液中のヘモグロビンなどを
モニタする生体酸素モニタなどに関するものである。
【0002】
【従来の技術】700〜1000nmの光は生体内を比
較的通りやすいので、この領域の測定光を生体に照射し
てヘモグロビン量などを無侵襲で測定することが試みら
れている。酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン
及びチトクロームオキシダーゼの濃度変化量は、複数の
測定波長に対して測定した吸光度変化量に重み係数をか
けて合計した、いわゆる一次結合で求めることができる
(例えば、特開平2−95262号公報、「人工臓
器」,18(5),1573-1580(1989)などを参照)。
【0003】そこで用いられる重み係数は予め赤血球懸
濁液を用いる実験( in vitro 法)又は動物実験( in
situ 法)によって決定されている(「人工臓器」,18
(5),1573-1580(1989), J. Appl. Physiol., 64, 769-
802(1988)などを参照)。in vitro 法では、ヘモグロビ
ンが酸素化された赤血球懸濁液やヘモグロビンが脱酸素
化された赤血球懸濁液の種々の赤血球濃度のものを光学
セルを用いて測定し、まず、吸光度対濃度の直線の傾き
の各波長の比から酸素化又は脱酸素化ヘモグロビンの所
定の波長における吸光係数の相対値を求める。これらよ
り連立方程式を解いて重み係数を求める。また、 in si
tu 法では光学セルの代わりにラットなどの動物を用
い、酸素化又は脱酸素化赤血球懸濁液を動物の脳血管に
ポンプにより還流させ、その動物の脳に取りつけた光学
プローブを用いて吸光度を測定する。後は in vitro 法
と同様に、所定の波長における吸光係数の相対値を求
め、続いて連立方程式を解いて重み係数を定めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の係数決定実験で
定めた重み係数は実測検体に対して定めたわけではな
い。in vitro 法や in situ 法の実験は人間に対しては
適用できないし、動物に対しても実測前に係数決定時の
作業と同じ条件で係数決定実験を行なうことはできな
い。そのため、「実測の検体」と「係数を決めたときの
試料」との間に散乱特性に差がある場合には既設定の重
み係数を用いて算出された目的成分変化量の計算結果が
不正確になる。特に、チトクロームオキシダーゼはその
吸光度変化が微少である上に、酸素化ヘモグロビン並び
に脱酸素化ヘモグロビンの吸収の変化を差し引いた残り
の部分に生ずる吸光度の変化を基にして測定するので、
ヘモグロビンの重み係数が正確でないときはチトクロー
ムオキシダーゼを正しく測定することができない。本発
明は目的成分を算出するための重み係数を実測の検体を
用いて微調整することにより、目的成分の正しい算出結
果を得ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】図1(A)に本発明を示
す。測定光学系50は生体に測定光を入射させ、生体の
状態変化の過程における生体での拡散反射・透過光によ
る吸光度変化量を、同時に測定しようとする目的成分と
同数以上の波長数で測定する。重み係数メモリ部54は
各測定成分につき全波長の重み係数を記憶する。モード
切換え部53は通常測定モードと校正モードとを切り換
える。目的成分算出部52は、同図(B)に示されるよ
うに、通常測定モード時に各測定波長ごとの重み係数を
用いて目的成分の変化量を算出する。係数校正部56
は、同図(B)に示されるように、校正モードにおい
て、全測定成分中から校正用の反応過程において変化す
ることが期待される限定された特定成分を指定し、校正
用の反応過程の終了後、限定された成分のみが変化しそ
れ以外の成分の変化はないものとして該当する限定した
成分の修正した重み係数を算出し、重み係数メモリ部5
4に含まれる係数のうち校正を行なった成分の重み係数
のみを新しい値に置き換える。校正モードでは限定した
特定成分のみが変化する反応を全波長で測定することに
なる。係数校正部56は波長の重複情報を利用して、限
定成分の重み係数を再計算し、重み係数メモリ部54の
既設定の値を差し替える。
【0006】
【作用】実検体の重み係数について次に述べる。酸素化
ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン及びチトクローム
オキシダーゼを測定する場合について考えると、校正の
ための成分限定方法としてチトクロームオキシダーゼが
変化しないと予測される条件で、オキシ、デオキシヘモ
グロビンの酸素化度を変化させることができる。すなわ
ち、検体が極端に嫌気状態にならない範囲内で酸素化状
態を変えればよい。このときの変化は酸素化ヘモグロビ
ンと脱酸素化ヘモグロビンの2成分であるが、3波長
(原理的には3波長以上であればよい)で測定を行なえ
ば、3波長に対する重み係数のうち、過剰な1波長相当
分についてチェックすることができる。この場合、3波
長に対する重み係数は酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘ
モグロビンについてそれぞれ3波長分存在し、合計6個
存在する。
【0007】校正モードにおけるプログラムの流れの概
要を図7に示すが、以下具体例により説明する。まずよ
り信用のおける2つの波長の重み係数を用いて酸素化ヘ
モグロビンと脱酸素化ヘモグロビンの変化量を算出し、
残りの波長の重み係数を酸素化ヘモグロビンと脱酸素化
ヘモグロビンの変化量がその算出された変化量になるよ
うに修正する。
【0008】いま例えば690nm、780nm、83
0nmの各波長で血液の吸光係数を測定するものとす
る。それらの吸光係数は、図2に示されるような波長特
性をもっているものとする。各波長の吸光係数は予め定
められているとするが、例えば780nmと830nm
の2波長に対しては予め定められた吸光係数が信頼でき
るものとしてその2波長780nmと830nmを基準
測定波長とし、690nmの吸光係数を修正するものと
する。
【0009】780nmと830nmそれぞれの酸素化
ヘモグロビンの吸光係数a1,a2と、脱酸素化ヘモグロ
ビンの吸光係数b1,b2が与えられていると、酸素化ヘ
モグロビンの濃度変化をΔ〔HbO2〕、脱酸素化ヘモ
グロビンの濃度変化をΔ〔Hb〕とすると、下記の
(1)式が成り立つ。 a1Δ〔HbO2〕+b1Δ〔Hb〕=ΔA12Δ〔HbO2〕+b2Δ〔Hb〕=ΔA2 (1) ただし、ΔA1は780nmでの吸光度変化、ΔA2は8
30nmでの吸光度変化である。
【0010】(1)式をΔ〔HbO2〕,Δ〔Hb〕に
ついて解くと、次の(2)式が求まる。 Δ〔HbO2〕=k1ΔA1+k2ΔA2 Δ〔Hb〕 =k1'ΔA1+k2'ΔA2 (2) ここで、チトクロームオキシダーゼは変化せず、ヘモグ
ロビンの酸素化状態を変化させてΔA1とΔA2を時間の
関数として測定すれば、Δ〔HbO2〕,Δ〔Hb〕の
時間変化が求まる。ただし、(2)式の係数は
【0011】
【数1】
【0012】とするとき、 k1=b2/D k2=−b1/D k1'=−a2/D k2'=a1/D である。
【0013】Δ〔HbO2〕,Δ〔Hb〕の各時刻の値
と第3の波長(ここでは690nm)での吸光度変化Δ
3の各時刻の値とを用いて第3の波長での吸光係数を
次のように求める。例えば、上腕部を100mmHgの
圧力で縛って静脈だけを止める。上腕部を200mmH
gと強く縛ると、動脈と静脈がともに止まるので、ここ
では縛る圧力を意図的に100mmHgにする。そうす
ると、図3(A)に示されるように、吸光度変化が測定
される。図3(A)で、記号MからMの間が腕を縛って
いる時間である。図3(A)では4波長のデータを示し
ているが、説明では690,780,830nmの3波
長のデータを用いる。図3(A)のうち、780nmと
830nmの2波長のデータを用いてΔ〔HbO2〕,
Δ〔Hb〕の時間変化を計算すると、図3(B)に示さ
れるように得られる。図3(B)を算出するのに用いる
計算式は次の式である。 Δ〔HbO2〕=-3.33ΔA780+3.83ΔA830 Δ〔Hb〕 = 3.58ΔA780−3.11ΔA830 この式は(2)式に該当し、係数は予め求められた信頼
できると考えられる係数である。
【0014】各時刻の690nmでの吸光度変化量ΔA
3と〔HbO2〕,Δ〔Hb〕の間には次の(3)式が成
立している筈である。 a3Δ〔HbO2〕+b3Δ〔Hb〕=ΔA3 (3) 〔HbO2〕,Δ〔Hb〕として基準測定波長780n
m,830nmでの算出値を用いると、第3の波長69
0nmでの吸光度変化測定値ΔA3は、図4に示される
ようになり、(3)式は各測定時刻での(Δ〔Hb
2〕,Δ〔Hb〕,ΔA3)の組の数だけ存在する連立
方程式であり、未知数がa3とb3である。式の数が未知
数の数より多いので、a3とb3は最小二乗法により求め
ることができる。すなわち、(Δ〔HbO2〕,Δ〔H
b〕,ΔA3)の各組を(xi,yi,Ai)(i=
1,2,……)と略記することにすれば、(3)式はa
3xi+b3yi=Ai (3’)となり、通例の
最小二乗法の解法により、 Σxiyi=〔x,y〕 Σxi2 =〔x,x〕 ΣxiAi=〔x,A〕 などと略記すれば、正規方程式 a3〔x,x〕+b3〔x,y〕=〔x,A〕 a3〔x,y〕+b3〔y,y〕=〔y,A〕 (4) の解として
【0015】
【数2】
【0016】が求まる。このようにして波長690nm
での係数a3とb3を求め、その算出された係数a3とb3
を用い、波長690nmと780nmの2波長により計
算した酸素化ヘモグロビン量変化Δ〔HbO2〕と脱酸
素化ヘモグロビン量変化Δ〔Hb〕の時間変化を図3
(C)に示す。この計算式は以下の通りである。 Δ〔HbO2〕=-1.80ΔA690+2.37ΔA780 Δ〔Hb〕 = 1.47ΔA690−1.07ΔA780 図3(B)と(C)は極めてよく一致していることか
ら、690nmの吸光係数は他の2波長の吸光係数とよ
く適合していると判断される。
【0017】求められた690nmの係数が妥当なもの
であるかどうかの判断は、図3のように図で比較する方
法の他、残差ρiの標準偏差σがその指標となる。各点
の残差ρiは ρi=Ai−(a3xi+b3yi) であり、Aiは波長690nmで測定した各時点の吸光
度、(a3xi+b3yi)は算出された各時点の吸光度
である。標準偏差σは
【0018】
【数3】
【0019】として求められる。標準偏差σが小さいほ
ど、重み係数(a1,a2,a3,b1,b2,b3)が妥当
であることになる。重み係数をさらに妥当なものとする
ためには、今度は例えば(a2,a3,b2,b3)を基準
として(a1,b1)を同様の手順により修正する。この
ように、修正を繰り返して重み係数を校正していくこと
により、一層実測検体の重み係数として妥当なものを得
ることができる。以上で図7に示す係数校正プログラム
が終了すれば、修正された係数が係数メモリ部に書き込
まれ、校正モードは終了する。
【0020】次に、通常測定モードにおいて酸素化ヘモ
グロビンと脱酸素化ヘモグロビンに加え、チトクローム
オキシダーゼの変化量を求める方法について説明する。
酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンの3つの測
定波長に対する吸光係数が定まっているとすると、チト
クロームオキシダーゼの吸光係数を用いた3元連立方程
式から3成分を求めることができる。
【0021】チトクロームオキシダーゼは酸化、還元に
対し図5に示されるように690〜780nmでの変化
はなく、830nmの変化だけが存在する。すなわち、
3つの波長780nm(λ1)、830nm(λ2)、6
90nm(λ3)でのチトクロームオキシダーゼの吸光
係数をc1,c2,c3とすると、c1=c3=0である。
【0022】3波長3成分に対する連立方程式は、
(1)式に対応するものとして次の(7)式が成立す
る。 a1Δ〔HbO2〕+b1Δ〔Hb〕 =ΔA12Δ〔HbO2〕+b2Δ〔Hb〕+c2〔cyto〕=ΔA23Δ〔HbO2〕+b3Δ〔Hb〕 =ΔA3 (7) ここでは、c1=c3=0のためそれぞれに該当する項は
消えている。これを解くと Δ〔HbO2〕=K1ΔA1+K2ΔA2+K3ΔA3 Δ〔Hb〕 =K1'ΔA1+K2'ΔA2+K3'ΔA3 Δ〔cyto〕 =K1''ΔA1+K2''ΔA2+K3''ΔA3 (8) が求まる。ただし、
【0023】
【数4】
【0024】として K1=(−b32)/D K2=0 K3=(b12)/D K1'=(a32)/D K2'=0 K3'=(−a12)/D K1''=(a23−a32)/D K2''=(a31−a13)/D K3''=(a12−a21)/D (9) である。
【0025】酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビ
ン及びチトクロームオキシダーゼがともに変化する条件
で、図3(A),(B),(C)と同じように測定した
例を図6の(A)から(C)に示す。図6の(B)と
(C)に大きな差が現われている。これは、チトクロー
ムオキシダーゼも変化しているためである。そこで、3
成分の式である(8),(9)式を用いて演算を行なっ
た。その計算式は以下の通りである。 Δ〔HbO2〕=-1.80ΔA690+2.37ΔA780+ 0A830 Δ〔Hb〕 = 1.47ΔA690−1.07ΔA780+ 0A830 Δ〔cyto〕 = 0.47ΔA690−1.49ΔA780+ 1.0A
830 この結果、酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン
及びチトクロームオキシダーゼの変化が図6(D)のよ
うに求められる。ただし、図6(D)ではチトクローム
オキシダーゼの変化量は10倍に拡大して表示されてい
る。図6(D)と(C)の酸素化ヘモグロビンと脱酸素
化ヘモグロビンの変化はよく一致している。
【0026】以上に示した重み係数を修正する動作と、
酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン及びチトク
ロームオキシダーゼの変化量を求める動作を図7にまと
めて示す。
【0027】
【実施例】図8は本発明が適用される一例としての酸素
モニタ装置を示したものである。プローブ6は人体12
に装着され、装置本体2内の光源からの光を人体12に
入射させる送光部8と、人体12での透過光又は反射光
を受光してその光又は受光信号を装置本体2へ送る受光
部10とを備えている。腕の酸素状態を変動させるため
に、血圧測定用のカフ3を用いて腕を縛り、その吸光度
の変化を測定する。
【0028】カフ3を用いて腕を100mmHg程度に
縛ると、静脈だけが止まり、チトクロームオキシダーゼ
は変化することなく酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモ
グロビンのみが変化する。それに対し、カフ3により腕
を200mmHgに縛ると、動脈と静脈がともに止ま
り、腕が強い嫌気状態になって酸素化ヘモグロビンと脱
酸素化ヘモグロビンの外、チトクロームオキシダーゼも
変化する。
【0029】図9は本発明の一実施例としての酸素モニ
タ装置の校正を概略的に示したものである。図9では、
光源16に波長の異なる3種類の半導体レーザ装置が設
けられており、その3つの波長λ1,λ2,λ3の半導体
レーザが光源駆動部18によって順次切り換えて点灯さ
れ、またいずれの半導体レーザも点灯されないダークレ
ベル又は外乱チェックモードのための期間も設けられ
る。半導体レーザ16からの測定光は光ファイバ20に
よってプローブの送光部8へ送られ、送光部8からの測
定光は被測定体の人体12を拡散反射・透過してプロー
ブの受光部10としての検出器に入射する。検出器10
の信号を増幅するために、プリアンプ22が設けられて
いる。プリアンプ22の出力信号は波長の異なる測定光
ごとに設けられたサンプルホールド回路26に取り込ま
れる。サンプルホールド回路26は3波長に対するアナ
ログ信号を分別するものである。
【0030】サンプルホールド回路26の出力を選択し
て取り出すためにマルチプレクサ28が設けられ、マル
チプレクサ28で選択されたアナログ信号はA/D変換
器30でデジタル信号に変換されて演算部32へ取り込
まれ、酸素化ヘモグロビン変化量、脱酸素化ヘモグロビ
ン変化量、及びチトクロームオキシダーゼ変化量が算出
される。これらの変化量を算出する際に用いる重み係数
は係数メモリー部54に記憶されている。
【0031】演算部32はまた、係数メモリー部54に
記憶されている重み係数を、作用の欄で示された手順に
より実測検体に適合するするように校正する機能も備え
ている。算出された酸素化ヘモグロビン変化量、脱酸素
化ヘモグロビン変化量、及びチトクロームオキシダーゼ
変化量は表示部34に表示される。36は制御部であ
り、光源駆動部18での光源の点灯を制御したり、プリ
アンプ22のゲインを設定したり、サンプルホールド回
路26の積分及びサンプルホールド動作を制御したり、
A/D変換器30の動作、演算部32の演算処理動作、
及び表示部34の表示動作などを制御する。3つの光源
16は各波長につき順次切り換えられて1サイクル1/
50秒で点灯し、この測定信号がサンプルホールド回路
26で分割して保持される。図1における目的成分算出
部52と係数校正部56は演算部32に該当する。
【0032】ヘモグロビンの酸素化を穏やかに変化させ
る方法としては、図8に示したカフを用いる方法の他、
図10に示されるように人体12をティルティングベッ
ド60に載せ、ベッド60をゆらせることにより、頭部
を上下させ、脳の血液量を変化させる方法もある。この
とき頭部に取りつけたプローブ6により血液の状態を測
定することもできる。この場合、頭部が下がると血液量
が増え、頭部が上がると血液量が減る。
【0033】説明では3成分を3波長で測定する例につ
いて述べているが、3成分の測定を4波長以上で行なう
こともできる。例えば2波長で定まる酸素化ヘモグロビ
ンと脱酸素化ヘモグロビンの変化から残りの2波長での
吸光係数を決めるような場合である。さらに、4成分以
上についてもその中の一部の成分だけを変化させる系が
あれば、同様にして本発明を適用することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明では生体に測定光を入射させ、生
体の状態変化の過程における生体での拡散反射・透過光
について吸光度変化量を測定し、その吸光度変化量に目
的成分及び測定波長ごとの重み係数を用いて各目的成分
の変化量を算出する。この際、限定された成分に対して
重み係数を実測の検体に合うように修正する校正モード
を有するので、限定成分について実検体に即した重み係
数を使用することができる。したがって、校正された成
分の、校正されない成分に対する悪影響を最小限に抑え
ることができる。特に、校正が難しいチトクロームのよ
うな成分と校正が可能なヘモグロビンのような変化量が
大きい成分が共存する場合、わずかなチトクロームの変
化を抽出することができるので有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明を示すブロック図、(B)は全
体の動作を示すフローチャート図である。
【図2】血液の吸光係数の波長依存性を示す図である。
【図3】静脈だけをとめた場合の測定例であり、(A)
は吸光度の変化、(B)は780nmと830nmでの
測定値を用いて計算された酸素化ヘモグロビンと脱酸素
化ヘモグロビンの変化、(C)は690nmと780n
mでの測定値を用いて計算された酸素化ヘモグロビンと
脱酸素化ヘモグロビンの変化を示している。
【図4】算出された酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモ
グロビンの変化と、第3の波長での吸光度変化測定値を
示す図である。
【図5】チトクロームオキシダーゼの吸光度の波長依存
性を示す図である。
【図6】静脈と動脈をともにとめた場合の測定例であ
り、(A)は吸光度の変化、(B)は780nmと83
0nmでの測定値を用いて計算された酸素化ヘモグロビ
ンと脱酸素化ヘモグロビンの変化、(C)は690nm
と780nmでの測定値を用いて計算された酸素化ヘモ
グロビンと脱酸素化ヘモグロビンの変化、(D)はチト
クロームオキシダーゼも考慮して計算された酸素化ヘモ
グロビン、脱酸素化ヘモグロビン及びチトクロームオキ
シダーゼの変化を示す図である。
【図7】重み係数を修正する手順を示すフローチャート
図である。
【図8】一実施例の酸素モニタ装置を示す外観斜視図で
ある。
【図9】同実施例の酸素モニタ装置を示すブロック図で
ある。
【図10】人体の脳の血液量を変化させる装置を示す正
面図である。
【符号の説明】
50 測定光学系 52 目的成分算出部 54 係数メモリ部 56 係数校正部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体に測定光を入射させ、生体の状態変
    化の過程における生体での拡散反射・透過光による吸光
    度変化量を、同時に測定しようとする目的成分と同数以
    上の波長数で測定する測定光学系と、各測定成分につき
    全波長の重み係数を記憶する重み係数メモリ部と、通常
    測定モードと校正モードとを切り換えるモード切換え部
    と、通常測定モード時に各測定波長ごとの重み係数を用
    いて目的成分の変化量を算出する目的成分算出部と、校
    正モードにおいて、全測定成分中から校正用の反応過程
    において変化することが期待される限定された特定成分
    を指定し、校正用の反応過程の終了後、限定された成分
    のみが変化しそれ以外の成分の変化はないものとして該
    当する限定した成分の修正した重み係数を算出し、前記
    重み係数メモリ部に含まれる係数のうち校正を行なった
    成分の重み係数のみを新しい値に置き換える係数校正部
    と、を備えたことを特徴とする生体測定装置。
JP6029107A 1994-01-31 1994-01-31 係数校正機能を備えた生体測定装置 Pending JPH07213512A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6029107A JPH07213512A (ja) 1994-01-31 1994-01-31 係数校正機能を備えた生体測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6029107A JPH07213512A (ja) 1994-01-31 1994-01-31 係数校正機能を備えた生体測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07213512A true JPH07213512A (ja) 1995-08-15

Family

ID=12267120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6029107A Pending JPH07213512A (ja) 1994-01-31 1994-01-31 係数校正機能を備えた生体測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07213512A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004535219A (ja) * 2001-04-05 2004-11-25 ロード アイランド ホスピタル 血液成分の非侵襲的測定方法
JP2007330381A (ja) * 2006-06-13 2007-12-27 Hitachi Medical Corp 生体光計測装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004535219A (ja) * 2001-04-05 2004-11-25 ロード アイランド ホスピタル 血液成分の非侵襲的測定方法
US7711403B2 (en) 2001-04-05 2010-05-04 Rhode Island Hospital Non-invasive determination of blood components
JP2007330381A (ja) * 2006-06-13 2007-12-27 Hitachi Medical Corp 生体光計測装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6501974B2 (en) Compensation of human variability in pulse oximetry
US20040176670A1 (en) Apparatus for measuring concentration of light-absorbing substance in blood
US4819752A (en) Blood constituent measuring device and method
US5776060A (en) Method and apparatus for measuring blood oxygen saturation within a retinal vessel with light having several selected wavelengths
EP0224571B1 (en) Method and apparatus for determining oxygen saturation in vivo
US5983122A (en) Apparatus and method for improved photoplethysmographic monitoring of multiple hemoglobin species using emitters having optimized center wavelengths
US6456862B2 (en) Method for non-invasive spectrophotometric blood oxygenation monitoring
US8515514B2 (en) Compensation of human variability in pulse oximetry
US5048524A (en) Blood parameter measurement
US6104938A (en) Procedure, apparatus and detector for the determination of fractional oxygen saturation
EP0380664B1 (en) Apparatus for measuring concentration and oxygen saturation of hemoglobin
RU2199723C2 (ru) Источник света с регулируемой длиной волны для оксигемометра
US5766125A (en) Apparatus for determining the concentration of light-absorbing materials in blood
US7124048B2 (en) System and method for a self-calibrating non-invasive sensor
EP0860142A2 (en) Method & apparatus for improved photoplethysmographic monitoring of blood analyte parameters
WO2001003577A9 (en) Adaptive calibration pulsed oximetry method and device
JP3763687B2 (ja) 血糖値測定装置
WO2008117338A1 (en) Oxygen consumption measurement system and diagnostic system
JPH05269116A (ja) 改良された動脈血のモニター装置
JPH05212016A (ja) 非観血式オキシメータ
JP4072240B2 (ja) 非侵襲血液分析装置
EP0240742A2 (en) Apparatus and method for measuring amount of oxygen in blood
CN116746917B (zh) 黄疸测试仪校准装置
JPH07213512A (ja) 係数校正機能を備えた生体測定装置
JP2014032146A (ja) 濃度測定装置及び濃度測定装置の制御方法