JPH07213057A - 絶縁形信号伝達用素子 - Google Patents

絶縁形信号伝達用素子

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JPH07213057A
JPH07213057A JP6017715A JP1771594A JPH07213057A JP H07213057 A JPH07213057 A JP H07213057A JP 6017715 A JP6017715 A JP 6017715A JP 1771594 A JP1771594 A JP 1771594A JP H07213057 A JPH07213057 A JP H07213057A
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JP
Japan
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pulse
signal
transformer
converting means
polarity
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Application number
JP6017715A
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English (en)
Inventor
Kazuo Tsukamoto
一男 塚本
Masato Mino
正人 三野
Toshiaki Yanai
利明 谷内
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のものに比べて大幅な小形化・薄形化
が可能で、高速動作できる絶縁形信号伝達用素子を提供
する。 【構成】 入力パルス信号のパルスの前縁部分を正又
は負の一方の極性の第1パルスに、後縁部分を他方の極
性の第2パルスに変換した第1パルス信号を第1パルス
変換手段1で生成する。この第1パルス信号を薄膜トラ
ンス3を介して第2パルス変換手段2に伝達する。第2
パルス変換手段2では、第1パルスを前縁部分に、第2
パルスを後縁部分に対応させたパルスをもつ第2パルス
信号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波コンバータやス
イッチング電源等の制御信号伝達用素子として好適で高
周波特性にも優れた絶縁形信号伝達用素子に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、交換機、コンピュータ、携帯形電
話機等の種々の電子機器においては、小形化・軽量化の
要請が強く、それら構成部品であり高品質な電力を供給
するために用いられるスイッチング電源についても、小
形化・軽量化は必須の課題となっている。
【0003】このようなスイッチング電源の小形化に
は、スイッチング周波数を高周波化するとともに、トラ
ンス、コンデンサ等のLC部品を小形化する方法が広く
用いられ、現在では、スイッチング周波数は商品レベル
で数百KHz、研究開発レベルで数MHzに達してい
る。
【0004】一般に、商用電力に接続する等の理由か
ら、1次、2次間の電気的絶縁を必要とするスイッチン
グ電源では、トランスによりその絶縁を行なっている。
図6に一例として、パルス幅変調方式を用いた絶縁形ス
イッチング電源(PWMコンバータ)の回路ブロックを
示す。
【0005】図6において、入力フィルタ4は、コイル
とコンデンサから構成され、主スイッチ5のスイッチン
グ動作により生じる高周波パルス電流が入力側端子6を
経由して電力供給源を含む電力系統へ還流することを抑
制する低域通過フィルタおよび帯域素子フィルタとして
機能する。
【0006】主スイッチ5は、入力側端子6に供給され
た直流電力を高周波パルス電力に変換してパワートラン
ス7の1次巻線701に印加するためのCMOSトラン
ジスタからなるスイッチング素子で構成されている。
【0007】パワートランス7は、入力側端子6と出力
側端子8との間を直流的に分離絶縁するとともに、1次
巻線701に印加されたパルス電圧を昇圧又は降圧する
ためのものである。
【0008】整流回路9は、ダイオードから構成され、
主スイッチ5のスイッチングによってパワートランス7
の2次巻線702に発生したパルス電力を単極性のパル
ス電力に変換するためのものである。
【0009】出力フィルタ10は、コイルとコンデンサ
から構成され、整流回路9で変換された単極性パルス電
力から高周波成分を抑制して直流に変換するための平滑
回路として機能する。
【0010】誤差増幅器11は、出力側端子8に得られ
た電圧と基準電圧回路12の出力電圧との差電圧を検出
し増幅して誤差信号を形成すたるためのもので、差動増
幅回路から構成される。
【0011】パルス幅変換器13は、誤差増幅器11で
生成された誤差信号の大きさに応じてパルス幅と周期の
比率(デューティ比)を変化させたパルス幅変調信号を
生成するためのパルス幅変調回路からなる。
【0012】パルストランス14は、パルス幅変換器1
3で形成されたパルス幅変調信号を1次側制御回路15
に伝達するとともに、パルス幅変換器13とその1次側
制御回路15との間を直流的に分離するためのものであ
り、絶縁形信号伝達用素子である。
【0013】1次側制御回路15は、パルストランス1
4を介して伝達されたパルス幅変調信号に応じて、主ス
イッチ5をオン・オフ駆動するための駆動回路である。
【0014】以上において、出力フィルタ10は一種の
積分器として作用するから、出力側端子8の電圧は、主
スイッチ5のオン・オフのデューティ比に概ね比例す
る。
【0015】よって、出力側端子8の出力電圧が基準電
圧回路12の電圧よりも低下すると、誤差増幅器11で
形成された誤差信号が増加し、パルス幅変換器13で形
成されるパルス幅変調信号のデューティ比が増加し、主
スイッチ5のオン・オフのデューティ比も増加するた
め、出力側端子8の出力電圧が増加する。
【0016】一方、出力側端子8の出力電圧が基準電圧
回路12の電圧よりも増加すると、誤差増幅器11で形
成された誤差信号は減少し、パルス幅変換器13で形成
されるパルス幅変調信号のデューティ比が減少し、主ス
イッチ5のオン・オフのデューティ比も減少するため、
出力側端子8の出力電圧が減少する。
【0017】このようにして、スイッチング電源の出力
電圧は、負帰還制御動作による安定化が行なわれる。さ
らに、スイッチング電源の1次側(入力側)に構成され
ている入力フィルタ4、主スイッチ5および1次側制御
回路15と、2次側(出力側)に構成されている整流回
路9、出力フィルタ10、誤差増幅器11、基準電圧回
路12およびパルス幅変換器13との間に、パワートラ
ンス7およびパルストランス14が設けられるので、入
力側端子6と出力側端子8との間が、直流的に分離され
る。
【0018】出力電圧を安定化するための負帰還制御系
に挿入されているパルストランス14は、例えばホトカ
プラ等に置換可能ではあるが、動作遅延の面でパルスト
ランスがより高速であることから、入力側端子と出力側
端子との間を直流的に分離する形式のスイッチング電源
では、その動作速度の高速な絶縁形信号伝達用素子とし
て、パルストランスが広く用いられている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、既存の
パルストランスは、フェライト等のバルクコアに巻線を
施しているため、小形化することが難しく、スイッチン
グ電源の小形化・薄形化の障害となっている。また、ト
ランスの小形化・薄形化の点からは、薄膜技術を用いた
薄膜トランスが研究されている(例えば、山口他:日本
応用磁気学会第17回学術講演会概要集、12aD−
8、1993)が、現状の薄膜トランスでは得られるイ
ンダクタンスの値が数μH程度と小さいため、パルスト
ランスとしての使用は困難である。
【0020】このように、既存のパルストランスは体積
が大きいためにスイッチング電源の小形化に対応するこ
とは難しく、小形で高効率な絶縁形信号伝達用素子の開
発が強く望まれていた。
【0021】上述のように、スイッチング電源のより一
層の小形化には、パワートランスの小形化とともに、パ
ルストランスの小形化・薄形化、さらには薄膜トランス
の特性向上が必須あるが、これらの大幅の改善は現在見
られない。
【0022】本発明の目的は、上記した点に鑑みてなさ
れたもので、小形化・薄形化が可能で高速動作可能とし
た絶縁形信号伝達用素子を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、パ
ルス信号を伝達する入力側と出力側との間を直流的に絶
縁する絶縁形信号伝達用素子において、上記入力側に入
力した上記パルス信号のパルスの前縁部分に対応しかつ
該パルスよりパルス幅の狭い第1極性パルス、上記パル
スの後縁部分に対応しかつ該パルスよりパルス幅が狭く
上記第1極性パルスと反対極性の第2極性パルスを有す
る第1パルス信号を発生する第1パルス変換手段と、1
次側と2次側が直流的に絶縁され、かつ該1次側に入力
する上記第1パルス信号を上記2次側に伝達するパルス
トランスと、該パルストランスの上記2次側から出力さ
れた上記第1パルス信号の上記第1極性パルスを前縁部
分に対応させ、上記第2極性パルスを後縁部分に対応さ
せた第2パルス信号を発生する第2パルス変換手段と、
を有することを特徴とする絶縁形信号伝達用素子によっ
て達成される。
【0024】本発明では、上記第1パルス変換手段およ
び上記第2パルス変換手段を同一又は別個の半導体基板
上に形成し、該半導体基板に接して上記パルストランス
として機能する薄膜トランスを形成し、該薄膜トランス
を上記第1パルス変換手段および上記第2パルス変換手
段に電気的に接続した構成することができる。
【0025】
【作用】本発明の絶縁形信号伝達用素子は、パルス信号
のパルスの前縁と後縁の部分を別々の情報として伝達さ
せるものである。この前縁の情報はパルス幅の狭い第1
極性パルスで、後縁の情報はパルス幅が狭く第1極性と
反対極性の第2極性パルスに変換される。このようにパ
ルス幅の狭い第1極性パルス、第2極性パルスは、パル
ストランスを流れる電流により生じる磁束を少なくでき
ることを意味し、所望するインダクタンスを少なくでき
るため、小形のパルストランスや薄膜トランスを使用で
きる。
【0026】これにより、従来のバルクコア形のパルス
トランスに比べて、そのパルストランスの大幅な小形化
・薄形化が達成できる。また、薄膜トランスは、ドライ
プロセス等の薄膜形成技術を用いて作製できるので、第
1、第2パルス変換手段を構成する半導体回路素子を作
製した半導体基板上への製作・一体化も可能となり、小
形・薄形で高速動作可能な絶縁形信号伝達用素子を実現
できる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1はその第1の実施例のスイッチング電源回路のブロッ
ク図である。本実施例は、図6で説明したスイッチング
電源回路のパルストランス14の部分を、第1パルス変
換手段1、第2パルス変換手段2、および薄膜トランス
3から構成した絶縁形信号伝達用素子Aに変更したもの
である。
【0028】ここでは、誤差増幅器11により出力側端
子8の出力電圧と基準電圧回路12の電圧との差電圧を
増幅した誤差信号量に基づいて、図6におけるものと同
様にして、パルス幅変換器13でパルス幅変調信号が生
成される。
【0029】そして、このパルス幅変調信号は、絶縁形
信号伝達用素子Aの第1パルス変換手段1で変調され、
薄膜トランス3に適したパルス幅の狭い第1パルス信号
に変換される。この第1パルス信号は、薄膜トランス3
で絶縁・変圧された後に、第2パルス変換手段2で上記
したパルス幅変調信号と相似な主スイッチ駆動用信号と
しての第2パルス信号に復調される。
【0030】そして、この第2パルス信号が1次側制御
回路15に入力して、その1次側制御回路15により主
スイッチ5を誤差信号量に応じたデューティ比で駆動し
て、出力側端子8の出力電圧が一定に保たれる。
【0031】図1では、1石フォーワード回路の例を示
したが、ハーフブリッジ回路、プッシュプル回路等の各
種コンバータ回路にも、本発明を適用できることはいう
までもない。
【0032】図2は、本発明の1例として、NRZ変調
方式を利用した場合の例を示すもので、第1パルス変換
手段1、第2パルス変換手段2および薄膜トランス3か
らなる絶縁形信号伝達用素子Aの第1具体例の回路図で
ある。図3はその図2の回路の動作のタイムチャートで
ある。
【0033】第1パルス変換手段1および第2パルス変
換手段2は、ともに論理回路からなり、MOSトランジ
スタ等の素子を用いて構成される。2次側のパルス幅変
換器13で生成したパルス幅変調信号は、本発明の絶縁
形信号伝達用素子Aを経由して1次側制御回路15に伝
達され、スイッチング動作が制御される。
【0034】次に、図2に示した絶縁形信号伝達用素子
Aの動作を説明する。2次側のパルス幅変換器13から
出力するパルス幅変調信号(以下では、入力パル信号I
Nと呼ぶ。)は、第1パルス変換手段1に入力する。
【0035】この第1パルス変換手段1は、4個が直列
接続されたインバータQ1〜Q4を有し、それぞれのイ
ンバータQ1〜Q4は動作遅延Tdを有する。このイン
バータQ1〜Q4の出力O1〜O4は、図3に示される
ように時系列信号となる。N1、N2はナンドゲートで
ある。
【0036】この第1パルス変換手段1において、入力
パルス信号INとインバータQ3の出力O3の反転論理
積をナンドゲートN1で、またインバータQ1、Q4の
出力O1、O4の反転論理積をナンドゲートN2で実施
することにより、パルス幅の短い低電圧タイミング部分
を有するパルス信号P1と、P2が得られる。このパル
ス信号P1、P2が高電圧から低電圧に変化するタイミ
ングは、それぞれ入力パルス信号INのパルスの前縁部
分、後縁部分に対応している。
【0037】このパルス信号P1、P2を図2に示すよ
うに薄膜トランス3の第1巻線301の両端に印加する
と、その薄膜トランスの第1巻線301には、パルス信
号P2が低電圧(パルス信号P1は高電圧)であるとき
には正極性電圧(ナンドゲートN1側端子が正、N2側
端子が負)が、パルス信号P1が低電圧(パルス信号P
2は高電圧)であるときに負極正電圧(ナンドゲートN
1側端子が負、N2側端子が正)が印加される。
【0038】この薄膜トランス3には中間タップからみ
て、第1巻線301に印加した電圧と逆方向の電圧が発
生するように巻かれた第2巻線302、同一方向の電圧
が発生するように巻かれた第3巻線303が形成されて
いる。つまり、第2巻線302と第3巻線303の巻方
向は同じである。よって、第2巻線302、第3巻線3
03の外側端子(中間タップ側でない端子側)には、図
3に示したパルス信号S1、S2が発生する。
【0039】1次側に設けられた第2パルス変換手段2
は、フリップフロップ接続されたpMOSトランジスタ
M1、M2、そのMOSトランジスタM2を制御するた
めののセット用のnMOSトランジスタM3、MOSト
ランジスタM1を制御するためのリセット用のnMOS
トランジスタM4を有する。Q5はMOSトランジスタ
M2、M4のドレイン電極共通接続点に接続される緩衝
増幅用のインバータ、R1は薄膜トランス3の両端間に
接続される抵抗である。そして、MOSトランジスタM
3、M4のゲート電極は各々薄膜トランス3の両端に接
続され、ソース電極は中間タップおよび接地端子GND
に接続されている。
【0040】この第2パルス変換手段は、パルス信号S
1が正極性パルスであるとき、MOSトランジスタM4
がターンオンするから、MOSトランジスタM2、M4
のドレイン電極共通接続点のパルス信号P3は、図3に
示すように高電圧から低電圧に変化し、このためMOS
トランジスタM1がターンオンして、MOSトランジス
タM1、M3のドレイン電極共通接続点のパルス信号P
4は、図3に示すように、低電圧から高電圧に変化す
る。このとき、パルス信号S2は負極性であるため、M
OSトランジスタM3はオフ状態である。
【0041】次に、パルス信号S2が正極性になると、
MOSトランジスタM3がターンオンしてMOSトラン
ジスタM1、M3のドレイン電極共通接続点のパルス信
号P4が高電圧から低電圧に変化し、これによってMO
SトランジスタM2がターンオンして、トランジスタM
2、M4のドレイン電極共通接続点のパルス信号P3が
低電圧から高電圧に変化する。さらにこれによりMOS
トランジスタM1はオフ状態になる。このとき、パルス
信号S1は負極性であるので、MOSトランジスタM4
はオフ状態である。
【0042】図2に示した絶縁形信号伝達用素子Aは、
以上のように動作するので、MOSトランジスタM2、
M4のドレイン電極共通接続点に接続されたインバータ
Q5の出力側、つまり1次側制御回路15の入力には、
パルス幅変換器5の出力である入力パルス信号INに対
応したパルス信号が現れる。
【0043】なお、図2では、NRZ方式を実現する回
路例を説明したが、本発明の主旨を変更することなく、
種々の回路を構成できることは言うまでもない。
【0044】次に、本発明の絶縁形信号伝達装置Aの作
製方法について説明する。図4に本発明の絶縁形信号伝
達用素子Aを製作する例を示す。まず図4の(a)は、
第1パルス変換手段1および第2パルス変換手段2を構
成した半導体集積回路16の基板と薄膜トランス3を形
成した基板とをハンダバンプ17で接続した構成例であ
る。
【0045】図4の(b)は、第1パルス変換手段1
(又は第2パルス変換手段2)を構成した半導体集積回
路18の基板と、第2パルス変換手段2(又は第1パル
ス変換手段1)を構成した半導体集積回路19の基板上
に直接薄膜トランス3を形成した基板とをハンダダンプ
20で接続した構成例である。
【0046】図4の(c)は、第1パルス変換手段1お
よび第2パルス変換手段2を形成した半導体集積回路2
1上に、直接的に薄膜トランス3を形成したものであ
る。
【0047】上記した半導体集積回路基板16、18、
19、21の形成には、従来のCMOSプロセスあるい
はBiCMOSプロセスを用いることができる。また、
薄膜トランス3の形成には、半導体プロセスに類似した
プロセス(例えは、M.Minoetal.,IEEE Trans. Magn.,vo
l 28, pp.1969-1973 (1992).) を使用することができ
る。
【0048】図4の(a)、(c)の構成では、第1パ
ルス変換手段1と第2パルス変換手段2とを絶縁するた
め、半導体集積回路の形成には、誘電体分離基板を用い
ることができる。
【0049】次に、図5に絶縁形信号伝達用素子Aの第
2具体例の回路を示す。この図5に示す第2具体例の回
路と前述の図2に示した第1具体例の回路の違いは、薄
膜トランス3と第2パルス変換手段2との接続方法であ
る。図2の第1具体例では、薄膜トランス3の2次巻線
として中点付きの巻線を使用したが、この第2具体例で
は、単体の巻線304を2次巻線として使用する。
【0050】図5において、薄膜トランス3の2次巻線
304に接続されている第2パルス変換手段2の入力側
には、アノード電極を共通接続したダイオードD1、D
2のカソード電極が各々接続され、そのダイオードD
1、D2には各々抵抗R2、R3が並列接続されてい
る。そして、ダイオードD1、D2のアノード電極共通
接続点がMOSトランジスタM3、M4のソース電極お
よび接地端子GNDに接続されている。
【0051】いま、薄膜トランス3の2次巻線304に
現れるパルス信号S1が正極性を示す(パルス信号S2
は負極性を示す。)と、ダイオードD1は逆方向にバイ
アスされ、ダイオードD2は順方向にバイアスされるた
め、後者のダイオードD2がオン状態となり、MOSト
ランジスタM3のゲート電極と接地端子GNDの間の電
圧は概ね0Vとなり、MOSトランジスタM3はオフ状
態となり、2次巻線304の正極性パルス電圧はほぼM
OSトランジスタM4のゲート電極と接地端子GND間
に印加され、そのMOSトランジスタM4がターンオン
し、第2パルス変換手段2の出力端子OUTの電圧が0
Vとなる。
【0052】一方、薄膜トランス3の2次巻線304に
現れるパルス信号S1が負極性を示す(パルス信号S2
は正極性を示す。)と、ダイオードD1は順方向にバイ
アスされ、ダイオードD2は逆方向にバイアスされるた
めに、そのダイオードD1はオン状態に、ダイオードD
2はオフ状態になり、MOSトランジスタM4のゲート
電極と接地端子GNDとの間の電圧が概ね0Vとなり、
MOSトランジスタM4がオフ状態になり、2次巻線3
04のパルス電圧はほぼMOSトランジスタM3のゲー
ト電極と接地端子GND間に印加され、そのMOSトラ
ンジスタM3がターンオンし、第2パルス変換手段の出
力端子OUTの電圧が高電圧となり、以上から第1具体
例と同等の動作が行なわれる。
【0053】この第2実施例では、薄膜トランス3の2
次巻線304が単一巻線で構成できるので、巻数の減少
が可能であり、パルストランスとしての形状のより小形
化を実現できる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明では、2次側のパ
ルス変換器で形成された主スイッチ駆動用のパルス幅変
調信号を、第1パルス変換手段によってパルストランス
に適した狭パルス幅のパルス信号に変換し、小形で高周
波数特性の優れたパルストランスで絶縁・変圧した後
に、第2パルス変換手段によって本来のパルス幅変調信
号に戻すものである。
【0055】このため、パルストランスに要求されるイ
ンダクタンスは小さくなり、従来のバルクコアのパルス
トランスに比べて、大幅な小形化・薄膜化が達成できる
薄膜トランスを使用できる。
【0056】また、薄膜トランスは、半導体集積回路の
製作に用いられるドライプロセス等の薄膜形成技術を用
いて作製できるため、第1パルス変換手段あるいは第2
パルス変換手段を構成する半導体集積回路、又は第1パ
ルス変換手段および第2パルス変換手段を構成する半導
体集積回路を作製した基板上への薄膜トランスの作製・
一体化も可能となり、小形・薄形で高速の絶縁形信号伝
達用素子の実現が可能となる。
【0057】さらに、これまでの個別部品実装の場合に
比べ、大幅な小形化・軽量化が実現できるとともに、配
線の余分な引き回しを低減することもでき、消費電力の
低減、ノイズの低減が実現され、より一層の高周波化が
達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の絶縁形信号伝達用素子をスイッチン
グ電源回路に適用した実施例の回路ブロック図である。
【図2】 本発明の絶縁形信号伝達用素子の第1具体例
の回路図である。
【図3】 該第1具体例の絶縁形信号伝達用素子の動作
を表すタイムチャートである。
【図4】 本発明の第1具体例の絶縁形信号伝達用素子
の構成例を示す説明図である。
【図5】 本発明の絶縁形信号伝達用素子の第2具体例
の回路図である。
【図6】 従来のパルストランスを用いたスイッチング
電源回路の回路ブロック図である。
【符号の説明】
A:絶縁形信号伝達用素子、1:第1パルス変換手段、
2:第2パルス変換手段、3:薄膜トランス、4:入力
フィルタ、5:主スイッチ、6:入力側端子、7:パワ
ートランス、8:出力側端子、9:整流回路、10:出
力フィルタ、11:誤差増幅器、12:基準電圧回路、
13:パルス幅変換器、14:パルストランス、15:
1次側制御回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルス信号を伝達する入力側と出力側との
    間を直流的に絶縁する絶縁形信号伝達用素子において、 上記入力側に入力した上記パルス信号のパルスの前縁部
    分に対応しかつ該パルスよりパルス幅の狭い第1極性パ
    ルス、上記パルスの後縁部分に対応しかつ該パルスより
    パルス幅が狭く上記第1極性パルスと反対極性の第2極
    性パルスを有する第1パルス信号を発生する第1パルス
    変換手段と、 1次側と2次側が直流的に絶縁され、かつ該1次側に入
    力する上記第1パルス信号を上記2次側に伝達するパル
    ストランスと、 該パルストランスの上記2次側から出力された上記第1
    パルス信号の上記第1極性パルスを前縁部分に対応さ
    せ、上記第2極性パルスを後縁部分に対応させた第2パ
    ルス信号を発生する第2パルス変換手段と、 を有することを特徴とする絶縁形信号伝達用素子。
  2. 【請求項2】上記第1パルス変換手段および上記第2パ
    ルス変換手段を同一又は別個の半導体基板上に形成し、
    該半導体基板に接して上記パルストランスとして機能す
    る薄膜トランスを形成し、該薄膜トランスを上記第1パ
    ルス変換手段および上記第2パルス変換手段に電気的に
    接続したことを特徴とする請求項1に記載の絶縁形信号
    伝達用素子。
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