JPH0721297B2 - 摩擦材 - Google Patents

摩擦材

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JPH0721297B2
JPH0721297B2 JP28421686A JP28421686A JPH0721297B2 JP H0721297 B2 JPH0721297 B2 JP H0721297B2 JP 28421686 A JP28421686 A JP 28421686A JP 28421686 A JP28421686 A JP 28421686A JP H0721297 B2 JPH0721297 B2 JP H0721297B2
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friction material
friction
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mohs hardness
brake
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保 林
達弥 今井
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Aisin Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば自動車のブレーキパッド、ブレーキラ
イニング、クラッチフェーシングとして使用される摩擦
材に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、自動車のブレーキパッド、ブレーキライニング、
クラッチフェーシング等に使用される摩擦材の基材とし
てアスベストが多く使用されている。しかしアスベスト
が人体に有害であるという報告が出されてからは、非ア
スベスト系摩擦材の研究がなされている。
非アスベスト系の摩擦材には、例えば特開昭61−136027
号公報に開示されているような摩擦材用粒状組成物が使
用されている。同公報に開示の摩擦材用粒状組成物は、
モース硬度7以上の無機物粉末を含むものである。摩擦
材にモース硬度7以上の粒状物(ジルコニア、アルミ
ナ、炭化ケイ素等)を添加すると摩擦係数が向上し、こ
の点に関しては好ましいもになる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、これらの粒状物が添加された摩擦材は、いわゆ
るブレーキ鳴きが増大するといった問題を生じる。これ
らの粒状物は、粉砕品であるため外側形状が角ばった形
状(ブロッキー)であり、しかもモース硬度7以上と非
常に硬い。そのため制動時には、第3図に示すように、
摩擦材1の表面に出ている粉砕粒状物2が相手材である
ディスクロータ3を攻撃して食い込み、その状態でディ
スクロータ3は矢示方向に移動する。いわゆるスティッ
クスリップ現象を起こし、ディスクロータ3を必要以上
に傷つけるだけではなく、スキール音(またはキー音と
も言われる)の発生原因となる。その結果、いわゆるブ
レーキ鳴きを生じ、運転者に不快感を与えることにな
る。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、相手材であるデ
ィスクロータを必要以上に傷つけることなく、異常音の
発生がない摩擦材を提供しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するための本発明の摩擦材は、モース
硬度が7〜8、平均粒径が1〜3μmでかつ形状が中空
部を有する球状である無機物粉末0.5〜10重量%と、繊
維成分と、熱硬化樹脂と、摩擦調整剤とを含有してい
る。
無機物粉末として、例えばセラミックバルーンが使用さ
れる。なお無機物粉末は、球状の度合いが90%以上、耐
圧強度が60000psi以上が好ましい。
繊維成分としては、例えば耐熱性有機繊維(芳香族ポリ
アミド繊維、ノボロイド繊維など)、無機繊維(ガラス
ファイバ、ロックウール、炭素繊維、スチールファイバ
や真鍮ファイバ、銅ファイバ等の金属繊維)である。熱
硬化性樹脂としては、例えばフェノール系樹脂、エポキ
シ系樹脂、メラミン系樹脂などである。摩擦調整剤は、
例えばカシューダスト、グラファイト、金属硫化物(二
硫化モリブデン、三硫化アンチモン、硫化鉛等)、金属
酸化物(酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化ア
ルミニウム、酸化硅素等)、金属粉(銅粉、真鍮粉、亜
鉛粉等)で単数種または複数種混合して用いられる。
〔作用〕
上記本発明の摩擦材で、無機物粉末は、モース硬度が7
〜8、平均粒径が1〜3μm、比率が0.5〜10重量%で
あるから、摩擦係数μが適度になり、ディスクロータへ
の攻撃性も少ない。モース硬度が6以下、平均粒径が1
μm以下では、ディスクロータに対する摩耗効果(アブ
レーシブ効果)が少ないために摩擦係数が向上しない。
また比率が0.5重量%に満たないと摩擦係数が不足して
しまう。モース硬度が9以上、平均粒径が3μm以上で
は、ディスクロータへの攻撃性が増してスティックスリ
ップ現象を起こしやすい。また比率が10重量%を超える
と、ディスクロータへの攻撃性が大きくなってしまう。
無機物粉末の形状が球状であるため、第2図に示すよう
に、摩擦材1の表面に出ている無機物粉末5が相手材で
あるディスクロータ3に食い込みにくい。したがって、
その状態でディスクロータ3は矢示方向に移動してもス
ティックスリップ現象を起こすことはない。
第1図に示すように、摩擦材1の無機物粉末5は中空部
6を有しているので、ディスクロータ3との摺動面で発
生した微小振動が矢印のように中空部6に侵入してくる
と、その振動を拡散し、吸収する。そのため異常音の発
生が抑制される。なお無機物粉末の耐圧強度が小さい
と、摺動により摩耗したり、破損により中空部が無くな
るため、微小振動を減少させる作用がなくなってしま
う。そのため中空部を有する無機物粉末がシラスバルー
ンやガラスバルーンでは耐圧強度が弱く、異常音の発生
を抑制する効果は短寿命である。
また摩擦材の無機物粉末は、耐熱温度が低いと耐フェー
ド性を悪化させる傾向にある。
〔実施例〕
以下、本発明を適用する摩擦材としてブレーキ摩擦材を
製造し、その性能試験をした例を詳細に説明する。
実施例のブレーキ摩擦材は、従来から知られた、いわゆ
るモールド法で製造できる。先ず所定量の繊維基材と熱
硬化性樹脂と摩擦調整剤を混合機で約15分間混合する。
その混合材料を加圧型内に入れ、常温のまゝ、300Kg/cm
2で1分間加圧して予備成形する。この予備成形物をホ
ットプレス型に入れて150℃、300Kg/cm2で10分間加圧し
て加熱成形する。それを250℃で3時間熱処理してアフ
タキュアが完了する。そして平面研磨機で所定の厚みに
研磨し、ブレーキ摩擦材が出来上がる。
下記の第1表の実施例1〜実施例3および比較例4〜比
較例9には、上記方法により試作したブレーキ摩擦材の
各成分の配合組成(重量%)が示してある。実施例1〜
実施例3は本発明を適用した配合組成であり、比較例4
〜比較例9は本発明を適用外の配合組成である。
表中の無機物粉末は、実施例1〜実施例3・比較例4・
比較例5については、ゼラン工業社(ZEELAN INDUSTRIE
S INC.)製のゼオスファース(ZEEOSPHERES商品名)を
用いる。同品は略球形の形状をしており中空部を有する
シリカ−アルミナ・セラミックのバルーンで、モース硬
度が7である。比較例6に使用した無機物粉末はアルミ
ナの粉砕粒(モース硬度9)、比較例7に使用した無機
物粉末はマグネシアの粉砕粒(モース硬度)、比較例8
に使用した無機物粉末はジルコニアの粉砕粒(モース硬
度7)、比較例9に使用した無機物粉末はシラスバルー
ン(球形、中空部有り)である。その他、繊維成分とし
てスチールファイバ、熱硬化製樹脂としてフェノールレ
ジン、摩擦調整剤としてグラファイト、カシューダスト
を用いた。
表の各例の配合によって得たブレーキ摩擦材について、
摩擦係数μ、耐フェード性、相手材に対する攻撃性(ロ
ータの摩耗度)、ブレーキ鳴きの各項目について性能試
験をし、その評価結果を総合評価とともに第2表に示し
てある。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明を適用した摩擦材は、相手
材であるディスクロータを必要以上に傷つけることな
く、異常音の発生が殆どない。また摩擦係数も適度で、
耐フェード性も高い。したがって本発明の摩擦材は要求
に適合した総合的に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図・第2図は本発明の摩擦材の動作の説明する図、
第3図は従来の摩擦材のスティックスリップ現象を説明
する図である。 1……摩擦材 2・5……無機物粉末 3……ディスクロータ 6……中空部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モース硬度が7〜8、平均粒径が1〜3μ
    mでかつ形状が中空部を有する球状である無機物粉末0.
    5〜10重量%と、繊維成分と、熱硬化樹脂と、摩擦調整
    剤とを含有することを特徴とする摩擦材。
JP28421686A 1986-12-01 1986-12-01 摩擦材 Expired - Lifetime JPH0721297B2 (ja)

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JPS63140134A JPS63140134A (ja) 1988-06-11
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JP2901376B2 (ja) * 1991-05-14 1999-06-07 曙ブレーキ工業株式会社 複合摩擦材
JP3717271B2 (ja) * 1997-04-11 2005-11-16 光洋精工株式会社 可変速プーリの偏心リング

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