JPH0721262B2 - 符号錠装置 - Google Patents

符号錠装置

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JPH0721262B2
JPH0721262B2 JP12170290A JP12170290A JPH0721262B2 JP H0721262 B2 JPH0721262 B2 JP H0721262B2 JP 12170290 A JP12170290 A JP 12170290A JP 12170290 A JP12170290 A JP 12170290A JP H0721262 B2 JPH0721262 B2 JP H0721262B2
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gear
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初夫 中井
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株式会社クローバー
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、施錠及び解錠にキーを必要としない符号錠
装置に関し、詳しくは解錠番号を任意に設定できる符号
錠装置に関するものである。
[従来の技術] 近年、キーを用いることなく施錠及び解錠をすることが
できる符号錠が、例えばスポーツ施設のロッカーや金庫
等に用いられている。
従来の機械式符号錠としては、固有の解錠番号を有しそ
の変更が不可能なものと、その機構を操作することによ
り、解錠番号を変更することが可能なものとがある。さ
らに、近年において電気式符号錠も用いられるようにな
ってきた。
[発明が解決しようとする課題] しかし、解錠番号を変更できない符号錠は、その解錠番
号を記憶した第三者により不正に解錠されるという問題
点がある。また解錠番号を変更できる符号錠においても
解錠番号を変更するには、所定のピンあるいはレバーを
錠本体に挿入して、内部機構を操作しなければならず、
使用の都度、専門家でない使用者自らが解錠番号を変更
することは困難であるという問題点があった。
さらに電気式符号錠は、例えばテンキーを操作し、電子
回路に解錠番号を記憶させることにより任意の解錠番号
を設定することは可能であるが、電源を必要とし、また
停電により操作不能になったり電子回路の記憶が消失し
てしまい解錠できなくなるというような問題点を有して
いる。
この発明は、上記の問題点を解決し、使用に際して任意
の解錠番号を容易に設定できる機械式の符号錠装置を提
供し、解錠番号の設定操作を正確に、かつ、確実に行う
ことのできる符号錠装置を得ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係る符号錠装置は、解錠番号を設定する設定
部と、当該設定部と連動して扉を施錠・解錠する施錠部
とを具備する符号錠装置であって、当該施錠部が、 解錠時に前記扉内部に収納され、施錠時に前記扉より突
出する掛がね手段と、 前記掛がね手段に係合して前記掛がね手段を施錠及び解
錠状態とするための伝達手段と、 前記伝達手段に係合する歯部と、互いに反対方向へ傾斜
する形状を有する一対の傾斜ラックと、前記一対の傾斜
ラックの間に突設された突出部とを有し、施錠・解錠を
行うために所定距離の間を往復移動する移動体と、 前記一対の傾斜ラックに交互に係合して、前記移動体の
移動方向を一方向に限定する一対のストッパと、 前記移動体の往動作における所定距離移動後に前記突出
部と当接する第1の突起と、前記移動体の複動作におけ
る所定距離移動後に前記突出部と当接する第2の突起と
を有し、前記突出部が前記第1の突起又は前記第2の突
起に当接することにより、前記一対のストッパの一方に
形成された切欠き部と係合して当該ストッパを対応する
前記傾斜ラックと歯合しないように係止するとともに、
他方の前記ストッパに形成された切欠き部との係合が外
れて当該ストッパを対応する前記傾斜ラックに歯合させ
る切換レバーとを具備する。
[作用] 設定部のダイアルを解錠番号に設定した後の施錠部にお
いて、移動体、例えばスライドバーを一方向に摺動させ
ることにより、扉内部に収納された施錠手段、例えばロ
ック板を扉より突出させて扉外部の対応する部分と係合
させ施錠状態とする。この時、前記ダイアルは予め決め
られた所定の番号に復帰している。次に、設定部におい
て前記解錠番号に設定した後、前記スライドバーを施錠
時の方向と逆の方向へ摺動させて前記ロック板の扉外部
との係合を解除し解錠状態とする。前記スライドバーの
往復摺動すなわち二方向の移動は、スライドバーに設け
た2種類のラチェット部に交替で係合する2種類の係合
部を有する係合手段により、施錠時及び解錠時のスライ
ドバーの摺動方向は一方向に限定されている。
[実施例] 以下、この発明の符号錠装置の一実施例を図を参照して
説明する。
第1図は、本発明の符号錠装置の一実施例の全体を示す
正面図である。この符号錠装置は、例えばスポーツ施設
のロッカー等の扉内部に組み込んで、扉の施錠及び解錠
を行うものである。本実施例の符号錠装置は、設定部
(100)において4桁の符号を、各符号に対応する手動
操作板(2)によりゼロ以外の任意の数字(解錠番号)
に設定して、施錠部(200)の操作部(24)を下方へ摺
動させることによって扉を施錠するものである。第1図
はこの施錠状態を示す。第1図に示すように、この設定
部(100)はスライドバー(10)、連結棒(16)及びラ
ック棒(23)等により施錠部(200)に連結されてお
り、操作部(24)の摺動動作は設定部(100)に伝えら
れる。第1図に示す符号錠装置を解錠する場合、前記解
錠番号を設定部(100)に表示させ、操作部(24)を上
方へ摺動させることによってこの扉の解錠を行う。この
ように、本発明の符号錠装置は施錠者が任意の解錠番号
を設定して、扉の施錠、解錠を行うものである。以下、
本実施例の細部について説明する。
1.設定部 第2図及び第3図は本実施例の解錠状態の符号錠装置の
設定部(100)の内部を示す正面図及び側面図である。
第1のケース(1)内部に収納された設定部(100)の
主要な構成要素を次に示す。側断面が10角形であり、そ
の外周面に10種類の符号がマークされ、同軸上に配設さ
れている複数のダイヤル(3)(本実施例では4個)が
第1のケース(1)の略中央に配設されている。この10
種類の符号のうち1種類の符号は、第1図に示すよう
に、第1のケース(1)に設けた窓(1a)を通して表示
されている。各ダイヤル(3)の一方の側面にはゼロ復
帰ギア(6)及び第1のギア歯(3a)を有するギアがそ
れぞれ形成されている。又、各ダイアル(3)の他方の
側面にはハート形カム(8)が形成されている。このハ
ート形カム(8)と係合して、ダイヤル(3)の符号を
所定の符号、例えば「ゼロ」を表示するように復帰させ
るアーム(7)が各ダイヤル(3)の近傍に配置されて
いる。第4図はダイヤル(3)、ハート形カム(8)及
びアーム(7)等の位置関係を示す図である。前記ゼロ
復帰ギア(6)はダイヤル(3)がゼロのとき連動レバ
ー(18)と係合する切欠き(6a)をその外周面に有して
いる。連動レバー(18)及びゼロ復帰ギア(6)等の関
係を第5図及び第6図に示す。この連動レバー(18)は
軸(18b)により軸承されており、スライドバー(10)
の動作を規制する突起(18a)を有している。
前記各ダイヤル(3)に対応する個数を設けられた手動
操作板(2)は、解錠番号を設定するためのものであ
り、第3図に示すように、その一部は第1のケース
(1)に形成された開口部(1b)から突出するように設
けられている。各手動操作板(2)の一方の側面には第
2のギア歯(2a)がそれぞれ形成されている。手動操作
板(2)の回動は、第2のギア歯(2a)と第1のギア歯
(3a)に係合する中間ギア歯(4b)を介してダイヤル
(3)に伝えられる。この中間ギア歯(4b)を有する複
数の中間ギア(4)は同軸上に配設されており、各中間
ギア(4)の各中心を貫通する軸上にはロックピン
(9)が配設されている。第7図及び第8図は、各中間
ギア(4)とこのロックピン(9)との配設関係を示す
側断面図である。各中間ギア(4)はロックギア(5)
を介してロックピン(9)により軸承されており、この
ロックギア(5)は中間ギア(4)と係脱するように配
設されている。第9図はこのロックギア(5)を示す平
面図である。第7図に示すように、ロックピン(9)は
回転しないようにその両端において保持プレート(12)
により支持されており、ロックピン(9)の両端近傍に
は第1のブッシュ(21)及び第2のブッシュ(22)が設
けられている。又、ロックピン(9)の右端近傍には、
ロックピン(9)をスライドバー(10)に当接する方向
(第7図、矢印C方向)に押圧する第1のバネ(15)、
及びロックギア(5)を矢印C方向に押圧する第2のバ
ネ(11)が設けられている。
第2図の設定部(100)の平面図に示されているよう
に、第1のケース(1)内部の左側面に沿ってスライド
バー(10)が配設されている。このスライドバー(10)
は、施錠部(200)における施錠・解錠操作を規制する
ものであり、スライドバー(10)には連結棒(16)を介
して施錠部(200)の操作部(24)からの摺動動作が伝
えられる構成となっている。第10図はスライドバー(1
0)は第2図の右方向から見た側面図であり、第11図、
第12図及び第13図は、このスライドバー(10)の部分拡
大図である。前記ロックピン(9)の一端が当接するス
ライドバー(10)の側面には第12図及び第13図に示す凹
部(10c)及び凸部(10b)が形成されている。したがっ
て、スライドバー(10)が、施錠時又は解錠時に摺動
(第11図の矢印A方向又は矢印B方向)されることによ
り、この凹部(10c)又は凸部(10b)に当接しているロ
ックピン(9)は、第11図の矢印C方向又は矢印D方向
へ移動される構成となっている。また、第10図に示すよ
うに、このスライドバー(10)には第1の孔(10g)と
第2の孔(10h)が形成されている。
第4図に示すように、第1の孔(10g)は、その縁を前
記アーム(7)の一端に設けられたピン(7a)が摺動す
るように略台形状に形成されている。一方、このアーム
(7)の他端は、各ダイヤル(3)の側面に同軸上に設
けられたハート形カム(8)を押圧するように構成され
ている。アーム(7)は、軸(7b)を中心に第4図にお
ける反時計方向にばね(図示せず)により常に回動する
よう押圧されている。
第3図に示すスライドバー(10)の第2の孔(10h)
は、連動レバー(18)の一端に形成されたフック(18
c)の位置を規制するために設けられている。この第2
の孔(10h)の内側には、への字の形状の第1のリター
ンカム(20a)と第2のリターンカム(20b)が対向する
位置に配設されている。第10図において、第1のリター
ンカム(20a)は軸(20c)を中心に反時計方向へ、第2
のリターンカム(20b)は軸(20d)を中心に時計方向に
それぞれ回動するよう押圧されている。そのため、第10
図に示すように、解錠状態においては、第1のリターン
カム(20a)及び第2のリターンカム(20b)の各端部
は、第2の孔(10h)の縁にそれぞれ当接している。
第5図に示すように、第1のリターンカム(20a)等に
よってその位置が規制される連動レバー(18)のフック
(18c)は、軸(18b)を中心にゼロ復帰ギア(6)の外
周面に当接する方向へ押圧手段、例えば、ばねにより常
に付勢されている。このゼロ復帰ギヤ(6)の外周面の
一部には切欠き(6a)が形成されており、ダイヤル
(3)が「ゼロ」を表示しているとき、この連動レバー
(18)のフック(18c)はこの切欠き(6a)に係合する
よう構成されている。第5図に示す符号錠装置は解錠装
置である。
上記のように構成された本実施例の符号錠装置の設定部
(100)の動作について、以下に説明する。
[設定部の解錠状態から施錠状態への動作] この符号錠装置が解錠状態にある場合、複数のダイヤル
(3)はすべて「ゼロ」を表示しており、前述のよう
に、ダイヤル(3)と対応する複数の連動レバー(18)
はゼロ復帰ギヤ(6)の切欠き(6a)に押付けられ係合
している。このため、第5図に示すように、連動レバー
(18)に設けられている突起(18a)はスライドバー(1
0)の第2の孔(10h)の第1の段部(10i)に当接する
位置にあり、スライドバー(10)の施錠方向(矢印A方
向)への摺動は阻止されている。
次に、中間ギア(4)の内側に配設されているロックピ
ン(9)の動作について説明する。このロックピン
(9)の近傍の解錠時の状態を第7図に示し、施錠時の
状態を第8図に示す。
第7図に示す解錠状態において、各中間ギア(4)を軸
承しているロックピン(9)は、その一端がスライドバ
ー(10)の側面に設けられた凸部(10b)に当接してい
る。一方、ロックギア(5)は、第2のブッシュ(22)
により押圧されて、第1のブッシュ(21)の段部(21
a)が保持プレート(12)と当接する位置まで移動して
いる。従って、ロックピン(9)に形成されている突起
(9a)はロックギア(5)の内側に形成されたゲート
(5a)内に嵌入し、ロックピン(9)とロックギア
(5)は係合状態である。しかし、ロックギア(5)は
第2のバネ(11)により第2のブッシュ(22)を介して
押圧されているため、ロックギア(5)の外側に形成さ
れている外周ギア歯(5b)と、中間ギア(4)の内側に
形成されている内周ギア歯(4a)とは係合しておらず、
中間ギア(4)は自由に回転可能な状態である。中間ギ
ア(4)の外周に形成されている外周ギア歯(4b)は、
ダイヤル(3)の第1のギア歯(3a)と、手動操作板
(2)の第2のギア歯(2a)とに常に歯合しており、従
って、この状態のとき手動操作板(2)により、ダイヤ
ル(3)は任意に回転させることができ、解錠番号の設
定が可能となる。また、この連動レバー(18)には、ダ
イアル(3)の第1のギア歯(3a)に常に圧接された圧
接レバーが設けられており、この圧接レバーはダイヤル
(3)の番号を、第1のケース(1)に設けられた窓
(1a)から表示するように正確に止めることができる。
次に複数のダイヤル(3)に対応して同じ個数設けられ
た手動操作板(2)の少なくとも一つを回転させて「ゼ
ロ」以外の番号に設定(解錠番号の設定)すると、その
回転したダイヤル(3)の側面に形成されたゼロ復帰ギ
ア(6)は回転し、連動レバー(18)のフック(18c)
はゼロ復帰ギア(6)の切欠き(6a)と嵌合しなくな
る。(第6図)これにより、一体に形成されている全て
の連動レバー(18)は、ゼロ復帰ギア(6)より持上が
る方向へ軸(18b)を中心に回動され、連動レバー(1
8)の突起(18a)はスライドバー(10)の第1の段部
(10i)と係合しない位置となる。この結果、スライド
バー(10)を施錠方向(矢印A方向)に摺動させること
が可能となる。すなわち、解錠番号設定後に初めて旋錠
が可能となる。
次に、スライドバー(10)が矢印A方向に移動すると、
連動レバー(18)の突起(18a)は、第1のリターンカ
ム(20a)を押し広げ(第6図において軸20cを中心にし
て反時計方向へ回動)ながら孔(10h)の縁を移動す
る。そして第2のリターンカム(20b)においては、第
2のリターンカム(20b)の縁に沿って乗り上がって移
動する。このため、連動レバー(18)のフック(18c)
はゼロ復帰ギア(6)よりさらに遠ざかる方向へ移動す
る。すなわち、スライドバー(10)を施錠方向へ摺動さ
せると、連動レバー(18)のフック(18c)は実質的に
ゼロ復帰ギア(6)より遠ざかる方向に2段動作をす
る。突起(18a)が第2のリターンカム(20b)の縁に沿
って移動する2段階目の状態の時、連動レバー(18)の
フック(18c)は、ダイヤル(3)と当接しない位置と
なる。この時、ダイヤル(3)は任意に回転できる状態
となる。
一方、スライドバー(10)が施錠方向(矢印A方向)へ
摺動されると、第4図において反時計方向へ回動するよ
うに付勢されているアーム(7)のピン(7a)は、スラ
イドバー(10)に設けられている第1の孔(10g)の縁
に沿って摺動する。すなわち、アーム(7)のピン(7
a)は、第1の孔(10g)の孔縁(10k,10e,10m)に沿っ
て摺動する。このピン(7a)の摺動により、アーム
(7)は軸(7b)を中心に回動する。ピン(7a)が孔縁
(10k)に沿って移動するとき、アーム(7)はハート
形カム(8)から徐々に離れていく。そして、ピン(7
a)が孔縁(10e)を摺動し、さらに孔縁(10m)に沿っ
て摺動するとき、アーム(7)は徐々にハート形カム
(8)に接近し、当接する。この時、アーム(7)の端
部はハート形カム(8)を押圧し、最終的にアーム
(7)の端部はハート形カム(8)の凹部の当接して、
ハート形カム(8)を係止させる。このハート形カム
(8)の凹部にアーム(7)が当接してハート形カム
(8)が係止した時、各ダイヤル(3)は「ゼロ」を表
示するように構成されている。
ダイヤル(3)が「ゼロ」に復帰すると、連動レバー
(18)のフック(18c)は、ゼロ復帰ギア(6)の切欠
き(6a)に係合し(第5図)、連動レバー(18)の突起
(18c)はスライドバー(10)の第2の段部(10j)に係
合する位置となる。このため、スライドバー(10)の解
錠方向、すなわち上方向(第3図矢印B方向)への動作
は阻止される。
スライドバー(10)が前述のように施錠方向へ引下げら
れると、中間ギア(4)の内側に配設されているロック
ピン(9)の端部は、第8図に示すようにスライドバー
(10)の側面に設けた凹部(10c)に嵌入し、第8図の
左方向(矢印C方向)に移動している。また、この凹部
(10c)は第1のブッシュ(21)を矢印D方向へ移動さ
せる。この時、ロックギア(5)は第1のブッシュ(2
1)に押圧され、右方向(矢印D方向)に移動する。こ
の結果、ロックギア(5)の外周ギア歯(5b)は中間ギ
ア(4)の内周ギア歯(4a)と係合する。一方、ロック
ピ(9)の突起(9a)はロックギア(5)のゲート(5
a)から脱出するために、ロックピン(9)とロックギ
ア(5)の係合は解除される。
この状態で、前述のようにハート形カム(8)及びアー
ム(7)等の動作により、ダイヤル(3)が「ゼロ」に
復帰されると、その中間ギア(4)とともにロックギア
(5)は回転し、ゲート(5a)とロックピン(9)の突
起(9a)の周方向の位置は一致しなくなる。このため、
突起(9a)は「ゼロ」以外に設定したダイヤル(3)と
係合するロックギア(5)に衝突するため、ロックピン
(9)の矢印C方向又は矢印D方向への動作は阻止され
る。この状態を第8図に示す。これにより、スライドバ
ー(10)を解錠方向(矢印B方向)に引上げようとした
とき、ロックピン(9)の端部がスライドバー(10)に
設けてある凹部(10c)の斜面(10n)に当接するため、
スライドバー(10)の解錠方向への引上げ動作は阻止さ
れる。以上のように、スライドバー(10)は、連動レバ
ー(18)の突起(18a)と第2の段部(10j)の係合及び
スライドバー(10)の斜面(10n)とロックピン(9)
の一端との当接により、解錠方向への摺動は禁止されて
いる。こうして符号錠装置は施錠状態となり、ダイアル
(3)の番号は「ゼロ」を表示している。
[設定部の施錠状態から解錠状態への動作] 次に、本実施例の符号錠装置の施錠状態から解錠状態へ
の動作を説明する。施錠状態において、「ゼロ」に復帰
している設定部(100)のダイヤル(3)を、手動操作
板(2)により回動して解錠番号を窓(1a)に表示させ
ると、各ロックギア(5)のゲート(5a)とロックピン
(9)の各突起(9a)の周方向の位置は一致する。従っ
て、ロックピン(9)は、第8図に示すD方向へ移動可
能な状態となる。また、ダイヤル(3)を「ゼロ」以外
の番号を含む解錠番号にすることにより、「ゼロ」以外
の番号を表示するダイヤル(3)の側面に形成されたゼ
ロ復帰ギア(6)が回転されることになり、連動レバー
(18)がこのゼロ復帰ギア(6)の切欠き(6b)と係合
しなくなる。これにより、連動レバー(18)は、ゼロ復
帰ギア(6)から持上がった状態となり、連動レバー
(18)の突起(18a)はスライドバー(10)の第2の段
部(10j)と係合しない位置となる。この状態でスライ
ドバー(10)を解錠方向へ引上げると(矢印B方向)、
ロックピン(9)はスライドバー(10)の凸部(10b)
により右方向(矢印D方向)へ移動される。このよう
に、スライドバー(10)は解錠方向である上方(矢印B
方向)へ引上げることが可能となる。
このように、スライドバー(10)が引上げられていくと
き、連動レバー(18)の突起(18a)は、第2のリター
ンカム(20b)を軸(20c)を中心に回動させて押し広
げ、スライドバー(10)の第2の孔(10h)の縁に沿っ
て移動し、そして第1のリターンカム(20a)の縁に沿
って乗り上がって移動する。このため、連動レバー(1
8)はゼロ復帰ギア(6)よりさらに遠ざかる方向へと
移動される。このように解錠状態への移行時に連動レバ
ー(18)は、施錠時の連動レバー(18)の動作と同様
に、実質的にゼロ復帰ギア(6)より遠ざかる方向に2
段動作をする。連動レバー(18)がこの2段階目の状態
のとき、すなわち、突起(18a)が第1のリターンカム
(20a)に乗り上げているとき、フック(18c)はゼロ復
帰ギア(6)に全く当接しない位置となり、ダイアル
(3)は自由に回転できる状態となる。
また、スライドバー(10)が解錠方向へ引上げられる
と、アーム(7)のピン(7a)はスライドバー(10)の
第1の孔(10g)の孔縁(10m,10e,10k)に沿って摺動す
る。この時の移動方向は、施錠時にピン(7a)が摺動し
た方向と反対の方向である。すなわち、スライドバー
(10)が引上げられるとピン(7a)は孔縁(10m)から
孔縁(10e)を通って孔縁(10k)に沿って摺動する。ピ
ン(7a)が孔縁(10k)に沿って摺動するとき、アーム
(7)の端部はハート形カム(8)を押圧し、最終的に
アーム(7)の端部はハート形カム(8)の凹部に当接
してハート形カム(8)を係止させる。このハート形カ
ム(8)の凹部にアーム(7)が当接してハート形カム
(8)の回転が止った時、各ダイヤル(3)は「ゼロ」
を表示する。
ダイヤル(3)が「ゼロ」に復帰すると、連動レバー
(18)のフック(18c)は、ゼロ復帰ギア(6)の切欠
き(6a)に嵌合し、連動レバー(18)の突起(18a)は
スライドバー(10)の第1の段部(10i)に係合する位
置となる。このため、スライドバー(10)の施錠方向、
すなわち下方向(矢印A方向)への動作は阻止される。
また、スライドバー(10)が解錠方向へ引上げられると
き、第7図に示すように、スライドバー(10)の凸部
(10b)と、ロックピン(9)の一端は当接する。この
時、中間ギア(4)と同軸上に配設されている第1のブ
ッシュ(21)は、スライドバー(10)の凸部(10b)に
は当接せず、第1のブッシュ(21)の段部(21a)が保
持プレート(12)に当接する位置まで第1のブッシュ
(21)は左方向(矢印C方向)に移動している。このた
め、第1のブッシュ(21)と当接しているロックギア
(5)は、第2のバネ(11)により付勢された第2のブ
ッシュ(22)に押圧され、左方向(矢印C方向)に移動
している。この結果、中間ギア(4)の内周ギア歯(4
a)とロックギア(5)の外周ギア歯(5b)との係合は
解除されている。
以上のように、本実施例の符号錠装置は解錠状態におけ
る初期段階に復帰しており、各ダイアル(3)は任意に
回転させることが可能な状態となっている。
2.施錠部 第14図から第17図は本実施例の符号錠装置の施錠部(20
0)の内部を示す正面図及び側面図である。第14図及び
第15図は同じ解錠状態の施錠部(200)の内部を示す正
面図及び側面図、第16図及び第17図は施錠状態の施錠部
(200)の内部を示す正面図及び側面図である。第14図
及び第15図において、第2のケース(43)から外部へ導
出しているラック棒(23)は、前述の設定部(100)の
スライドバー(10)と接続部材である連結棒(16)を介
して接続されている。また、このラック棒(23)には、
扉の外側から操作するための把手となる操作部(24)が
設けられており、第2のケース(43)外部に突設されて
いる。
この第2のケース(43)内部に収納された施錠部(20
0)の構成を次に示す。第2のケース(43)内部へ導入
されたラック棒(23)には、ラック(23a)が形成され
ている。また、このラック(23a)と歯合する外筒ギア
歯(34a)を有する外筒(34)と、この外筒(34)と鍵
操作により係脱可能な内筒(37)を持つシリンダ錠(3
3)が配設されている。シリンダ錠(33)の内筒(37)
には内筒ギア筒(37a)が軸(37b)を介して設けられて
いる。この内筒ギア歯(37a)と歯合するギア歯(38a)
を有するピニオンギア(38)は、ラック板(39)のラッ
ク(39a)と歯合している。このラック板(39)には、
階段形状の第3の孔(39b)が形成されている。この第
3の孔(39b)と係合する突起(40a)を持つロック板
(40)は、軸(40b)を中心に回動して、第2のケース
(43)から突出するように構成されている。
上記のように構成された本実施例の符号錠装置の施錠部
(200)の動作について、以下に説明する。
[施錠部の解錠状態から施錠状態への動作] 前述の設定部(100)の解錠状態から施錠状態への動作
において、スライドバー(10)は第1図における矢印A
方向へ移動されるが、このスライドバー(10)の移動
は、施錠部(200)における操作部(24)を、第14図に
示す矢印A方向へ移動させることによるものである。こ
の操作部(24)の施錠方向(矢印A方向)への引下げに
より、ラック棒(23)のラック(23a)と係合する外筒
ギア歯(34a)を有する外筒(34)は、第14図の矢印E
方向に回動する。この外筒(34)の矢印E方向への回動
にともない、シリンダ錠(33)の内筒(37)も、シリン
ダ錠(33)が施錠されているかぎり、同方向に回動す
る。この内筒(37)と連動する内筒ギア歯(37a)と歯
合するギア歯(38a)をもつピニオンギア(38)は、矢
印G方向へ回動する。このピニオンギア(38)の矢印G
方向への回動により、ギア歯(38a)と歯合するラック
(39a)が形成されたラック板(39)は、矢印I方向へ
移動する。
この時、ラック板(39)に設けられている第3の孔(39
b)の段部(39c)と、ロック板(40)の突起(40a)が
係合し、ロック板(40)は矢印K方向へ軸(40b)を中
心に回動する。これにより、ロック板(40)の突起(40
a)は、ラック板(39)の段部(39c)から外れ、凹部
(39d)の底部に嵌入する。この状態を第16図に示す。
なお、第2のケース(43)には、第14図及び第16図に示
すように、軸(40b)を中心に回動させる方向に付勢し
て、ロック板(40)を第2のケース(43)への収納又は
突出を確実なものとする板バネ(41)が設けられてい
る。
以上の動作により、ロック板(40)は施錠部(200)の
第2のケース(43)より突出し、施錠部(200)は施錠
状態となる。この状態において、ロック板(40)の突起
(40a)は凹部(39d)の底部に嵌入しているため、ロッ
ク板(40)に対して外部より強制的な力により回転力を
加えられても、ロック板(40)の回動は強固に禁止され
ている。
[施錠部の施錠状態から解錠状態への動作] 次に、施錠部(200)における施錠状態から解錠状態へ
の動作を説明する。施錠状態において、「ゼロ」に復帰
している設定部(100)のダイヤル(3)を手動操作板
(2)により解錠番号に設定すると、前述のようにスラ
イドバー(10)の移動は可能となる。第16図に示す施錠
状態において、操作部(24)を解錠方向(矢印B方向)
へ引上げ、ラック棒(23)を上方向移動させると、ラッ
ク棒(23)のラック(23a)と係合する外筒ギア歯(34
a)を有する外筒(34)は、矢印F方向に回動する。こ
の外筒(34)の矢印F方向への回動にともない、このシ
リンダ錠(33)の内筒(37)も同方向(矢印F方向)に
回動する。そして、この内筒(37)と連動する内筒ギア
歯(37a)に歯合するギア歯(38a)をもつピニオンギア
(38)は、矢印H方向へ回動する。このピニオンギア
(38)の矢印H方向への回動により、ギア歯(38a)と
歯合するラック(39a)をもつラック板(39)は矢印J
方向へ移動する。この時、ラック板(39)に設けられて
いる第3の孔(39b)の凹部(39d)に嵌合していたロッ
ク板(40)の突起(40a)は、第3の孔(39b)内を摺動
して第3の孔(39b)の斜縁(39e)に当接し、ロック板
(40)は軸(40b)を中心に矢印L方向へ回動する。こ
れにより、ロック板(40)は施錠部(200)の第2のケ
ース(43)の内部へ収納されて、施錠部(200)は解錠
状態となる。
[誤操作防止手段] 前述の符号錠装置においては、設定部(100)で解錠番
号を設定した後、もし施錠者が操作部(24)を一旦始動
させてから途中で引戻したり、または操作部(24)を摺
動させることにより、設定した解錠番号が前述のアーム
(7)やハート形カム(8)などの機能により変更され
たり、「ゼロ」に復帰してしまう等の問題がある。この
ため、本実施例の符号錠装置には、これらの施錠者の誤
操作を禁止するために、次に示す誤操作防止手段が設け
られている。
以下、この誤操作防止手段を第18図から第22図を参照し
て説明する。第18図は施錠部(200)のラック棒(23)
の側面図であり、第19図から第22図は本実施例の誤操作
防止手段の動作説明図である。第18図に示すように、そ
の側面にはシリンダ錠(33)の外筒ギア歯(34a)に歯
合するラック(23a)が形成されており、さらに第1の
傾斜ラック(23b)と第2の傾斜ラック(23c)が設けら
れている。この第1の傾斜ラック(23b)と第2の傾斜
ラック(23c)のラック形状は、第19図から第22図に示
すように、対向する方向に傾斜するよう形成されてい
る。この第1の傾斜ラック(23b)と第2の傾斜ラック
(23c)との間には、台座(23d)が形成されている。ま
た、ラック棒(23)の同じ側面には、突出部(25)が、
第18図の紙面において垂直方向の手前側に突出するよう
形成されている。
第19図から第22図に示すように、前記の第1の傾斜ラッ
ク(23b)と第2の傾斜ラック(23c)には、第1の爪
(27b)を有する第1のストッパ(27)と第2の爪(28
b)を有すると第2のストッパ(28)がそれぞれ係合可
能に設けられている。第1のストッパ(27)と第2のス
トッパ(28)は、第1のバネ(29)と第2のバネ(30)
により第1の傾斜ラック(23b)と第2の傾斜ラック(2
3c)をそれぞれ押圧するよう常に付勢されている。
前記の第1のストッパ(27)と第2のストッパ(28)の
間には、切換レバー(26)が配設されており、ラック棒
(23)の突出部(25)はラック棒(23)の移動により切
換レバー(26)の側面に沿って移動するよう構成されて
いる。切換レバー(26)の両端近傍には、突出部(25)
と係合する第1の突起(26a)と第2の突起(26b)が形
成されている。また切換レバー(26)の略中央には第1
の凹部(26c)及び第2の凹部(26d)が隣り合う位置に
形成されている。この第1の凹部(26c)と第2の凹部
(26d)には、1つの係止ボール(31)が交互に係合す
るよう構成されており、係止ボール(31)は係止バネ
(32)により第1の凹部(26c)又は第2の凹部(26d)
に係合するように常に押圧されている。したがって、前
記切換レバー(26)は、係止ボール(31)が第1の凹部
(26c)又は第2の凹部(26d)と係合する2ヶ所の位置
で係止される。また、第1のストッパ(27)と第2のス
トッパ(28)には、切換レバー(26)の両端部がそれぞ
れが係合する第1の切欠き部(27a)と第2の切欠き部
(28a)が形成されている。
以上のように構成された誤操作防止手段の動作につい
て、第19図から第22図を参照して以下に説明する。
[誤操作防止手段の解錠状態から施錠状態への動作] 第19図から第22図は、本実施例の誤操作防止手段の要部
を示した動作説明図である。第19図は、解錠時の誤操作
防止手段の状態を示したものであり、第21図は施錠時の
状態を示したものである。第20図は、第19図の状態から
第21図の状態へ移行する動作途中を示し、第22図は、第
21図の状態から第19図の状態へ移行する動作途中を示
す。第19図において、第1のストッパ(27)の第1の爪
(27b)は第1の傾斜ラック(23b)の下側に係合してお
り、一方、第2のストッパ(28)の第2の爪(28b)は
台座(23d)上に当接している。したがって、第2のス
トッパ(28)は第1のストッパ(27)より、第19図にお
ける右側へ移動している。この時、第2のストッパ(2
8)の第2の切欠き(28a)には、切換レバー(26)の一
方の端部が挿入されている。また、この切換レバー(2
6)の他方の端部は、第1のストッパ(27)の縁部(27
c)に当接している。
前述したように、設定部(100)の解錠状態から旋錠状
態への移行は、スライドバー(10)を第1図における矢
印A方向へ移動させることであり、この時、第19図にお
いてはラック棒(23)の移動方向は矢印A方向である。
この解錠状態から施錠状態へ移行する誤操作防止手段の
動作途中の状態を第20図に示す。第20図の第1のストッ
パ(27)の第1の爪(27b)は、第1の傾斜ラック(23
b)と係合している。ただし、この第1の爪(27b)と第
1の傾斜ラック(23b)との係合は、一方向(矢印A方
向)だけ摺動できる係合である。すなわち、第19図に示
すラック棒(23)は矢印A方向へ移動可能であるが、反
対方向への移動は禁止されている。
第20図に示すラック棒(23)をさらに矢印A方向へ移動
させると、第1のストッパ(27)の第1の爪(27b)は
台座(23d)へ乗り上げる状態となり、この状態を第21
図に示す。この時、ラック棒(23)に設けられている突
出部(25)が切換レバー(26)の第1の突起(26a)に
当接し、切換レバー(26)を矢印A方向へ押圧する。こ
れにより、切換レバー(26)の一方の端部は、第1のス
トッパ(27)の第1の切欠き(27a)へ挿入され、係止
ボール(31)は第2の凹部(26d)と係合する。従っ
て、第2のストッパ(28)の第2の切欠き(28a)と切
換レバー(26)との係合が外れて、第2のストッパ(2
8)は第2の傾斜ラック(23c)に当接し係合する。この
状態は、施錠部(200)が施錠状態のときである。
以上のように、本実施例の符号錠装置を解錠状態から施
錠状態に移行するとき、ラック棒(23)は矢印A方向へ
移動される。このとき、ラック棒(23)の逆方向の移動
は、第1のストッパ(27)と第1の傾斜ラック(23b)
との係合により禁止されている。
[誤操作防止手段の施錠状態から解錠状態への動作] 第22図は、第21図に示す施錠状態から第19図に示す解錠
状態へ移行する動作途中を示す。第21図に示すように、
施錠状態において、第1のストッパ(27)は第1の傾斜
ラック(23b)との係合は外れており、第2のストッパ
(28)が第2の傾斜ラック(23c)と係合している。こ
の第2の爪(28b)と第2の傾斜ラック(23c)との係合
は、一方向(矢印B方向)だけ摺動できる係合である。
第22図に示すように、施錠状態から解錠状態への移行時
における第2の爪(28b)は、第2の傾斜ラック(23c)
と係合しており、ラック棒(23)は第21図の矢印B方向
のみ移動可能となる。
第22図に示すラック棒(23)をさらに矢印B方向へ移動
させると、第2のストッパ(28)の第2の爪(28b)
は、台座(23d)へ乗り上げる。この時、ラック棒(2
3)の突出部(25)は切換レバー(26)の第2の突起(2
6b)に当接し、切換レバー(26)を矢印B方向へ押圧す
る。これにより、切換レバー(26)の端部は第2のスト
ッパ(28)の第2の切欠き(28a)へ挿入される。この
時、係止ボール(31)は第1の凹部(26c)と係合す
る。したがって、第1のストッパ(27)と切換レバー
(26)との係合が外れて、第1のストッパ(27)は第1
の傾斜ラック(23b)に当接し係合する。この状態は第1
9図に示す状態である。このように、施錠状態から解錠
状態へラック棒(23)が矢印B方向へ移動されるとき、
ラック棒(23)の逆方向の移動は第2のストッパ(28)
と第2の傾斜ラック(23c)との係合により禁止されて
いる。
以上のように、誤操作防止手段を本実施例の符号錠装置
に設けることにより、施錠部(200)の操作部(24)の
移動方向は一方向のみに限定されたものとなり、施錠者
が設定部(100)における解錠番号を設定した後におい
て、施錠者が操作部(24)を一旦始動させてから途中で
引戻したり、または操作部(24)を揺動させる等の誤操
作をすることを禁止し、確実に施錠・解錠を行うことが
できる符号錠装置となる。
また、シリンダ錠(33)は、使用者が解錠番号を忘れた
場合に扉を開ける非常用の解錠手段であるが、シリンダ
錠(33)を用いて扉を開いた場合に、施錠者が設定して
いた解錠番号を検索するための解錠番号検索手段が、本
実施例の符号錠装置には設けられている。この解錠番号
検索手段は、第3図に示すように、第1のケース(1)
の裏面に、各ロックギア(5)に対向する検索ピン(1
7)を設けたものである。各ロックギア(5)には小孔
が形成されており、この小孔は検索ピン(17)と係合し
たときにロックギア(5)のゲート(5a)とロックピン
(9)の突起(9a)の位置が一致し、ロックピン(9)
の動作が可能になる位置に形成されている。上記検索ピ
ン(17)を押し、対応するダイアル(3)を回転させる
と、検索ピン(17)が小孔に対向する位置に来たとき、
この検索ピン(17)は小孔と係合してダイヤル(3)の
回転が禁止される。この時、第1のケース(1)の窓
(1a)には解錠番号が表示されており、このようにして
解錠番号を検索することができる。このように、施錠位
置に固定されたスライドバー(10)は自由に動作させる
ことが可能となり、符号錠装置を通常の使用に供するこ
とが可能となる。
また、第1図に示すように、施錠者が持運びできるカー
ド状のスライドバー解放手段(13)を設定部(100)へ
挿入したときのみ解錠番号が設定できる、不当使用防止
手段が本実施例には設けられている。この不当使用防止
手段はスライドバー解放手段(13)が設定部(100)に
挿入されたとき、設定部(100)内のスライドバー(1
0)の移動を禁止しているストッパー(14)を外すもの
である。このカード状のスライドバー解放手段(13)に
は、使用者の氏名又はロッカー番号を記載しておき、符
号錠装置に装着したとき、その氏名等が第1のケース
(1)の窓(1c)から表示されるよう構成されている。
したがって、この不当使用防止手段をこの符号錠装置に
設けることにより、第三者の不当使用はさらに確実に防
止できる符号錠装置となる。
なお、本実施例では施錠の瞬間及び解錠時にダイヤル
(3)が「ゼロ」に復帰するように構成したが、他の符
号になるように構成してもよい。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば、ダイヤル操作のみで
解錠番号の設定、変更を容易に行える機械式の符号錠装
置に誤操作防止手段を設けることにより、施錠者の誤操
作(操作部を一旦始動させてから途中で引戻したり、ま
たは操作部を揺動させる等の行為)を禁止して、符号錠
装置の施錠・解錠を正確に、かつ、確実に行わせること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の符号錠装置の一実施例の全体を示す
正面図、第2図は第1図の符号錠装置の設定部の内部を
示す正面図、第3図は第2図の側面図、第4図はこの実
施例のダイアル、ハート形カム及びアーム等の関係を示
す図、第5図と第6図はこの実施例の連動レバーとゼロ
復帰ギア等との関係を示す図、第7図と第8図はこの実
施例の各中間ギアとロックピンの関係を示す図、第9図
はこの実施例のロックギアを示す平面図、第10図はこの
実施例のスライドバーの側面図、第11図、第12図及び第
13図はこの実施例のスライドバーの部分拡大図、第14図
はこの実施例の解錠時の施錠部の内部を示す正面図、第
15図は第14図の側面図、第16図はこの実施例の施錠時の
施錠部の内部を示す正面図、第17図は第16図の側面図、
第18図はこの実施例のラック棒の側面図、第19図、第20
図、第21図及び第22図はこの実施例の誤操作防止手段を
示す動作説明図である。 図において、(2)は手動操作板、(3)はダイヤル、
(10)はスライドバー、(23)はラック棒、(23a)は
ラック、(23b)は第1の傾斜ラック、(23c)は第2の
傾斜ラック、(27)は第1のストッパ、(28)は第2の
ストッパ、(33)はシリンダ錠、(38)はピニオンギ
ア、(39)はラック板、(40)はロック板、(100)は
設定部、(200)は施錠部である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】解錠番号を設定する設定部と、当該設定部
    と連動して扉を施錠・解錠する施錠部とを具備する符号
    錠装置であって、当該施錠部が、 解錠時に前記扉内部に収納され、旋錠時に前記扉より突
    出する掛がね手段、 前記掛がね手段に係合して前記掛がね手段を施錠及び解
    錠状態とするための伝達手段、 前記伝達手段に係合する歯部と、互いに反対方向へ傾斜
    する形状を有する一対の傾斜ラックと、前記一対の傾斜
    ラックの間に突設された突出部とを有し、施錠・解錠を
    行うために所定距離の間を往復移動する移動体、 前記一対の傾斜ラックに交互に係合して、前記移動体の
    移動方向を一方向に限定する一対のストッパ、 前記移動体の往動作における所定距離移動後に前記突出
    部と当接する第1の突起と、前記移動体の複動作におけ
    る所定距離移動後に前記突出部と当接する第2の突起と
    を有し、前記突出部が前記第1の突起又は前記第2の突
    起に当接することにより、前記一対のストッパの一方に
    形成された切欠き部と係合して当該ストッパを対応する
    前記傾斜ラックと歯合しないように係止するとともに、
    他方の前記ストッパに形成された切欠き部との係合が外
    れて当該ストッパを対応する前記傾斜ラックに歯合させ
    る切換レバー、 を具備することを特徴とする符号錠装置。
  2. 【請求項2】前記ストッパを前記傾斜ラックに当接する
    ように押圧する付勢手段と、前記切換レバーを所定位置
    に係止する手段とを有する請求項(1)記載の符号錠装
    置。
  3. 【請求項3】前記移動体の往復移動における各動作にお
    いて、前記切換レバーを所定位置に係止するために、前
    記切換レバーの略中央部に形成された2箇所の凹部に交
    互に係合する係止ボールと、前記係止ボールを前記切換
    レバーの凹部に当接するように押圧する係止バネとを有
    する請求項(2)記載の符号錠装置。
  4. 【請求項4】前記移動体における一対の傾斜ラックが、
    対向する方向に傾斜した歯を有する請求項(3)記載の
    符号錠装置。
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