JPH07211686A - 基板乾燥方法と乾燥槽と洗浄装置 - Google Patents

基板乾燥方法と乾燥槽と洗浄装置

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JPH07211686A
JPH07211686A JP6002683A JP268394A JPH07211686A JP H07211686 A JPH07211686 A JP H07211686A JP 6002683 A JP6002683 A JP 6002683A JP 268394 A JP268394 A JP 268394A JP H07211686 A JPH07211686 A JP H07211686A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウェーハなどの基板の両面を良好に且つ短時
間で乾燥させることができ、枚葉式ウェーハ洗浄装置に
用いて好適なウェーハ乾燥方法と乾燥槽と洗浄装置とを
提供すること。 【構成】 乾燥すべきウェーハなどの基板に対し、アル
コール系蒸気を吐出し、基板を乾燥させる。アルコール
系蒸気としては、イソプロピルアルコール蒸気を用い
る。ウェーハを回転させつつ、当該ウェーハに対して、
アルコール系蒸気を吐出することが好ましい。ウェーハ
に対して、アルコール系蒸気を吐出する前に、前記ウェ
ーハを比較的低速で回転させることが好ましい。アルコ
ール系蒸気を吐出した後には、アルコール系蒸気を吐出
することなく、比較的高速でウェーハを回転させること
もできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板乾燥方法と乾燥槽
と洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化は急速に進み、メモ
リ容量も64MDRAM、256MDRAM、そしてそ
の次へと増加する一途を辿り、そのための研究開発が活
発に進んでいる。
【0003】そのような状況の中、ウェーハ洗浄技術
は、今後のデバイスの信頼性、製品歩留まりを確保する
上で非常に重要な技術となっている。特に、最小パター
ン寸法が1/10程度までのパーティクルが、製品歩留
まりに影響すると言われ、デバイスの微細化と共に、洗
浄装置への要求も一段と厳しくなっている。
【0004】一般的なウェーハの洗浄方法としては、R
CA洗浄方法があり、その洗浄方法を実施する装置とし
ては、バッチ式のウェット洗浄装置が主流であった。し
かしながら、ウェーハの大口径化による装置の大型化
(フットプリントの増大)、ウェーハ裏面からのウェー
ハ表面への汚染などの問題もあり、枚葉式の自動洗浄機
も見直されている。
【0005】また、ウェーハを洗浄する方法として、ウ
ェーハを回転させつつ、薬液をスプレーする方法は、パ
ーティクル除去効果および金属汚染効果に優れているこ
とが知られ始めている(リアライズ社のブレークスルー
(BREAK THROUGH)1993年8−9号第37〜38
頁)。
【0006】図3に示すように、枚葉式自動ウェーハ洗
浄装置10は、第1洗浄槽2と第2洗浄槽4とリンス兼
乾燥槽6とを有する。第1洗浄槽2は、ウェーハ8をア
ルカリ性薬液で洗浄する洗浄槽であり、槽2の内部に、
第1洗浄ノズル12a,12aが装着してある。
【0007】第1洗浄ノズル12a,12aは、ウェー
ハ8の両面位置に装着してあり、たとえばアンモニア−
過酸化水素などのアルカリ性薬液をウェーハの両面にス
プレー可能に配置してある。ウェーハ8の両面位置に
は、ウェーハ8の両面に対し、純水をスプレーする第1
純水ノズル14a,14aも配置してある。
【0008】第1洗浄槽2に搬送されたウェーハ8は、
回転可能な第1回転チャック16aに保持される。第1
回転チャック16aは、ウェーハ8の裏面にもスプレー
処理が可能なように構成してある。ウェーハ8は、第1
洗浄槽2内に搬送アームなどを用いて搬入される。第1
回転チャック16aに保持されたウェーハ8は、約10
00rpmの回転数で回転されながら、第1洗浄ノズル
12aからアンモニア−過酸化水素のスプレー処理がな
され、次いで、同一槽2内で、第1純水ノズル14aか
ら純水がスプレー処理され、粗リンス処理が成される。
【0009】第2洗浄槽4は、ウェーハ8を酸性薬液で
洗浄する洗浄槽であり、槽4の内部に、第2洗浄ノズル
12b,12bおよび第3洗浄ノズル12c,12cが
装着してある。第2洗浄ノズル12b,12bは、ウェ
ーハ8の両面位置に装着してあり、たとえば塩酸−過酸
化水素などの酸性薬液をウェーハの両面にスプレー可能
に配置してある。第3洗浄ノズル12c,12cは、ウ
ェーハ8の両面位置に装着してあり、たとえばDHF
(希フッ酸)またはBHF(バッファードフッ酸または
フッ化アンモニウムなど)などの酸性薬液をウェーハの
両面にスプレー可能に配置してある。ウェーハ8の両面
位置には、ウェーハ8の両面に対し、純水をスプレーす
る第2純水ノズル14b,14bも配置してある。
【0010】第1洗浄槽2から第2洗浄槽4に搬送され
たウェーハ8は、回転可能な第2回転チャック16bに
保持される。第2回転チャック16bは、ウェーハ8の
裏面にもスプレー処理が可能なように構成してある。ウ
ェーハ8は、第1洗浄槽2から第2洗浄槽4内にロボッ
トハンドなどを用いて搬入される。第2回転チャック1
6bに保持されたウェーハ8は、約1000rpmの回
転数で回転されながら、第2洗浄ノズル12bおよび第
3洗浄ノズル12cから、薬液のスプレー処理がなされ
る。当然、薬液処理間には、第2純水ノズル14bから
純水がスプレー処理され、粗リンス処理が成される。
【0011】リンス兼乾燥槽6は、ウェーハ8をリンス
処理した後、乾燥する槽であり、槽6の内部に、第3純
水ノズル14c,14cおよび第4純水ノズル14dが
装着してある。第3純水ノズル14c,14cは、ウェ
ーハ8の両面位置に装着してあり、純水をウェーハの両
面にスプレー可能に配置してある。第4純水ノズル14
dは、ウェーハ8の上面位置に装着してあり、微小振動
(約1MHZ )が加えられた純水(M-Sonic)をウェー
ハの上表面にスプレー可能に配置してある。
【0012】第2洗浄槽4からリンス兼乾燥槽6に搬送
されたウェーハ8は、回転可能な第3回転チャック16
cに保持される。第3回転チャック16cは、ウェーハ
8の裏面にもスプレー処理が可能なように構成してあ
る。ウェーハ8は、第2洗浄槽4からリンス兼乾燥槽6
内にロボットハンドなどを用いて搬入される。
【0013】第3回転チャック16cに保持されたウェ
ーハ8は、約1000rpmで回転しながら、純水ノズ
ル14c,14dから純水をスプレーし、最終リンス処
理を行い、残った薬液を十分除去する。その後、ウェー
ハを約3000rpm程度の高速に回転させ、水分を振
り切り乾燥させる。
【0014】最後に、乾燥したウェーハ8をアンローダ
ーに搬出し、ウェーハの洗浄および乾燥工程の1サイク
ルが終了する。枚葉式洗浄装置10では、ウェーハ8
は、一枚毎に、各槽2,4,6内に送られる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】リンス兼乾燥槽6にお
いて行われるウェーハのスピン乾燥工程では、図4
(a)に示すように、ウェーハ回転時に発生する遠心力
でウェーハ8上の水滴18を飛ばして乾燥させるため、
ウェーハ8の表面が親水面か疎水面かで、乾燥状態が大
きく変化する。酸化シリコン膜は親水面であるが、シリ
コン基板およびポリシリコン膜の表面は疎水面である。
ウェーハの表面が疎水面の場合、遠心力が得られないウ
ェーハ中心部に水滴が残り易く、乾燥不良が発生し易
い。
【0016】そこで、ウェーハの上表面に関しては、ス
ピン乾燥前に、極低速(約70rpm)で回転させるこ
とで、ウェーハ中心部の水滴を周辺方向に移動させ、乾
燥不良を防止している。しかしながら、ウェーハ8の裏
面(下表面)に関しては、図4(b)に示すように、水
滴18の自重なども作用し、低速回転でも、水滴18が
周辺に移動せず、乾燥不良およびそれに基づくパーティ
クル数の増大を招いている。
【0017】ウェーハの乾燥不良があると、その乾燥不
良のウェーハに近接したウェーハの表面へ水分ミストが
付着し、そのウェーハでは、微少なパーティクルおよび
ヘイズとして残る。そのため、次工程でそのウェーハ
に、たとえばCVD膜を成膜した場合に、表面の平坦性
に悪影響を与えたり、膜を構成する粒子の異常成長など
の問題を発生させるおそれがある。
【0018】なお、特開平4−122024号公報に
は、ウェーハの洗浄効果を高めるために、水蒸気中にI
PA蒸気を含有させた混合蒸気をウェーハに吐出する構
成が開示してある。しかし、この公報に開示してある技
術は、IPAとの混合蒸気をウェーハに吐出して洗浄効
果を高める技術であり、ウェーハの乾燥方法に用いるこ
とはできない。
【0019】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、ウェーハなどの基板の両面を良好に且つ短時間で乾
燥させることができ、枚葉式ウェーハ洗浄装置に用いて
好適なウェーハ乾燥方法と乾燥槽と洗浄装置とを提供す
ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る基板乾燥方法は、乾燥すべき基板に対
し、アルコール系蒸気を吐出し、基板を乾燥させること
を特徴とする。前記アルコール系蒸気としては、水分と
任意に混じり合うアルコール系蒸気が好ましく、メチル
アルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル(以下、単に「IPA」と称することもある)を用い
ることができるが、中でもIPAが好ましい。IPAが
好ましいのは、安価であること、純度が高いこと、安全
面で有利なことなどのためである。
【0021】前記アルコール系蒸気が、沸点以上の高温
であることが好ましい。前記基板を回転させつつ、当該
基板に対して、アルコール系蒸気を吐出することが好ま
しい。基板の回転速度は、1000rpm以上、好まし
くは、2000rpm以上、さらに好ましくは3000
rpmもしくはこれ以上である。
【0022】前記基板は、略水平状態で回転され、当該
基板の裏面にのみ、アルコール系蒸気を吐出すれば良
い。前記基板に対して、アルコール系蒸気を吐出する前
に、前記基板を比較的低速で回転させることが好まし
い。基板の回転速度は、100rpm以下、好ましく
は、80rpm以下、さらに好ましくは70rpmもし
くはこれ以下である。
【0023】前記基板に対して、アルコール系蒸気を吐
出した後には、アルコール系蒸気を吐出することなく、
比較的高速で基板を回転させることが好ましい。基板の
回転速度は、1000rpm以上、好ましくは、200
0rpm以上、さらに好ましくは3000rpmもしく
はこれ以上である。
【0024】上記目的を達成するために、本発明に係る
乾燥槽は、基板を一枚づつ回転させる手段と、前記基板
の少なくとも裏面に、アルコール系蒸気を吐出する蒸気
ノズル手段とを有する。前記基板の表裏面に対し、純水
を吐出する純水ノズル手段をさらに有することが好まし
い。また、前記アルコール系蒸気を回収する機構をさら
に有することが好ましい。
【0025】本発明に係る洗浄装置は、上記乾燥槽と、
基板洗浄槽とを有する。洗浄槽は、乾燥槽に送られてく
る前の基板を一枚づつ回転させる手段、および当該基板
の表裏面に、洗浄液を吐出する洗浄ノズル手段を有す
る。なお、本発明において、「吐出」とは、スプレー処
理を含む広い概念で用いる。
【0026】
【作用】本発明に係る基板洗浄方法では、乾燥すべき基
板に対し、アルコール系蒸気を吐出するので、アルコー
ル系蒸気が凝縮反応を起こし、効果的に水分を凝縮液膜
中に取り込み、乾燥能力を向上させる。
【0027】基板を回転させつつ、IPAなどのアルコ
ール系蒸気を吐出すれば、回転による遠心力も与えられ
るので、さらに乾燥能力が向上し、基板の乾燥不良を防
止することができる。アルコール系蒸気を吐出する前
に、前記基板を比較的低速で回転させることで、基板の
表面に付着している水滴を周辺方向に移すことが可能に
なり、その後高速で回転させることで、アルコール系蒸
気を吐出することなく、基板の上表面に付着している水
滴を除去できる。基板の裏面に付着している水滴は、そ
れでも残ることがあるが、基板を回転させつつ、アルコ
ール系蒸気を吐出することで、効果的に除去できる。
【0028】基板の裏面にのみアルコール系蒸気を吐出
することで、アルコール系蒸気の使用量を低減すること
ができ、その供給および回収コストを低減することがで
きる。アルコール系蒸気を吐出した後、比較的高速でス
ピン乾燥のみを行えば、アルコール系蒸気の雰囲気中で
スピン乾燥を行うことなり、基板の空気との摩擦による
帯電現象を低減することができる。また、アルコール系
蒸気雰囲気が、フレッシュエアーに置換されて行くた
め、酸チャンバーが近くにあるときの安全性を確保する
ことができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明に係る好ましい実施例を、図面
に基づき、詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に
係るウェーハリンス兼乾燥槽の模式的断面図、図2
(a)〜(d)はリンス工程および乾燥工程を示す概略
図である。
【0030】図1に示す本発明の一実施例に係るリンス
兼乾燥槽20は、図3に示す洗浄装置10のリンス兼乾
燥槽6の代わりに設置され、洗浄装置10の一部とな
る。洗浄装置10の第1洗浄槽2および第2洗浄槽4の
構成は、既に説明したので、その説明は省略する。
【0031】本実施例に係るリンス兼乾燥槽20は、ウ
ェーハ8をリンス処理した後、乾燥する槽であり、槽2
0の内部に、第3純水ノズル14c,14cおよび第4
純水ノズル14dが装着してある。第3純水ノズル14
c,14cは、ウェーハ8の両面位置に装着してあり、
純水をウェーハの両面にスプレー可能に配置してある。
第4純水ノズル14dは、ウェーハ8の上面位置に装着
してあり、微小振動(約1MHZ )が加えられた純水
(M-Sonic)をウェーハの上表面にスプレー可能に配置
してある。なお、この第4純水ノズル14dは、ウェー
ハの両面位置に配置しても良い。
【0032】本実施例では、このリンス兼乾燥槽20の
内部に、少なくともウェーハの裏面位置にIPA蒸気を
吐出するように、蒸気ノズル22を配置している。この
蒸気ノズル22からは、IPAの沸点以上に加熱された
IPA蒸気が吐出可能になっている。IPA蒸気の温度
は、特に限定されないが、80〜98℃程度である。
【0033】また、図5に示すように、リンス兼乾燥槽
20には、IPA蒸気の回収機構30を設けることが好
ましい。この回収機構30は、槽20内上部に配置され
た冷却パイプ(たとえば石英管)と、その下部に設置さ
れた受皿部33と、槽20外部に設置されたIPA温調
槽34とを有する。温調槽34ではIPAをヒータによ
り適温に加熱する。この温調槽34内IPAは、エアー
弁36およびスプレーポンプ38を通して、蒸気ノズル
22へ戻るように構成することができる。その経路中に
フィルターを配置しても良い。この回収機構30によ
り、IPA蒸気の使用量を低減することができ、製造コ
ストの低減に寄与する。
【0034】図3に示す第2洗浄槽4からリンス兼乾燥
槽20に搬送されたウェーハ8は、回転可能な第3回転
チャック16cに保持される。第3回転チャック16c
は、ウェーハ8の裏面にもスプレー処理が可能なように
構成してある。ウェーハ8は、図3に示す第2洗浄槽4
から図1に示すリンス兼乾燥槽20内にロボットハンド
などを用いて搬入される。リンス兼乾燥槽20の内部に
は、フレッシュクリーンエアーが常時導入されている。
【0035】図3に示す第1洗浄槽2および第2洗浄槽
で洗浄されたウェーハ8は、図1に示すリンス兼乾燥槽
20内に送り込まれ、そこで、第3回転チャック16c
に保持される。そこで、ウェーハ8は、まず図2(a)
に示すように、約1000rpm以下で回転しながら、
純水ノズル14c,14dから純水をスプレーし、最終
リンス処理を行い、残った薬液を十分除去する。その
後、図2(b)に示すように、約70rpm以下程度の
低速で、ウェーハ8を2〜3秒程度回転し、ウェーハ8
表面の水滴18を、遠心力が作用する位置まで移動させ
る。
【0036】その後、図2(c)に示すように、ウェー
ハ8の裏面側に設置されたIPAの蒸気ノズル22から
高温(80〜98℃)のIPA蒸気を吐出しながら、ウ
ェーハ8の回転数を2〜3秒間で、約3000rpm以
下程度まで上昇させ、30秒程度スピン乾燥を持続す
る。その結果、ウェーハ裏面に吐出されたIPA蒸気が
凝縮反応を起こし、効果的に水分を凝縮膜中に取り込
み、乾燥能力を向上させる。また、図2(d)に示すよ
うに、3000rpm程度の回転による遠心力も与えら
れるので、乾燥能力はさらに向上し、疎水面を有するウ
ェーハでも、ウェーハ裏面における乾燥不良はなくな
る。
【0037】最後に、乾燥したウェーハ8をアンローダ
ーに搬出し、ウェーハの洗浄および乾燥工程の1サイク
ルが終了する。次に、本発明の他の実施例に係るウェー
ハの乾燥方法について説明する。本実施例では、図3に
示す第1洗浄槽2および第2洗浄槽で洗浄されたウェー
ハ8を、図1に示すリンス兼乾燥槽20の第3回転チャ
ック16cに保持した後、まず図2(a)に示すよう
に、約1000rpm以下で回転しながら、純水ノズル
14c,14dから純水をスプレーし、最終リンス処理
を行い、残った薬液を十分除去する。その後、図2
(b)に示すように、約70rpm以下程度の低速で、
ウェーハ8を2〜3秒程度回転し、ウェーハ8表面の水
滴18を、遠心力が作用する位置まで移動させる。
【0038】その後、図2(c)に示すように、ウェー
ハ8の裏面側に設置されたIPAの蒸気ノズル22から
高温(80〜98℃)のIPA蒸気を吐出しながら、ウ
ェーハ8の回転数を2〜3秒間で、約3000rpm以
下程度まで上昇させ、15秒程度、IPA蒸気を吐出し
つつスピン乾燥を持続する。その後、蒸気ノズル22か
らのIPA蒸気の吐出を停止し、図2(c)に示すよう
に、スピン乾燥のみを15秒程度行う。
【0039】その結果、ウェーハ裏面に吐出されたIP
A蒸気が凝縮反応を起こし、効果的に水分を凝縮膜中に
取り込み、乾燥能力を向上させる。また、3000rp
m程度の回転による遠心力も与えられるので、乾燥能力
はさらに向上し、疎水面を有するウェーハでも、ウェー
ハ裏面における乾燥不良はなくなる。
【0040】さらに本実施例では、IPA蒸気の雰囲気
中でスピン乾燥を行うことなり、ウェーハの空気との摩
擦による帯電現象を低減することができる。また、IP
A蒸気雰囲気が、フレッシュエアーに置換されて行くた
め、酸チャンバー(図3に示す第2洗浄槽4)が近くに
あるときの安全性を確保することができる。
【0041】最後に、乾燥したウェーハ8をアンローダ
ーに搬出し、ウェーハの洗浄および乾燥工程の1サイク
ルが終了する。なお、本発明は、上述した実施例に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0042】たとえば本発明に係る基板の乾燥方法およ
び乾燥槽は、ウェーハの洗浄装置に限らず、ウェーハの
乾燥工程を必要とするその他の装置にも適用することが
できる。また、本発明に係る方法および装置は、ウェー
ハ以外のディスク基板を乾燥する方法および乾燥するた
めの装置および洗浄装置としても、ウェーハの場合と同
様にして用いることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、疎水面を有する基板の表裏面、特に裏面における乾
燥不良を有効に防止し、クリーンな基板を得ることがで
きる。そのため、基板乾燥後のパーティクルおよびヘー
ズ(Haze)がなくなり、それに起因する堆積膜の異常成
長や平坦性の劣化などがなくなる。
【0044】また、基板表面の帯電を防止することがで
き、パーティクルの付着も低減することができる。これ
らの結果、基板上への半導体デバイスの製造歩留まりが
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係るウェーハリンス
兼乾燥槽の模式的断面図である。
【図2】図2(a)〜(d)はリンス工程および乾燥工
程を示す概略図である。
【図3】図3はウェーハ洗浄装置全体の模式的断面図で
ある。
【図4】図4(a),(b)は従来の乾燥槽における問
題点を示す概略図である。
【図5】図5はIPA回収機構を有する本発明の他の実
施例に係るウェーハリンス兼乾燥槽の模式的断面図であ
る。
【符号の説明】
2… 第1洗浄槽 4… 第2洗浄槽 6,20… リンス兼乾燥室 8… ウェーハ 10… ウェーハ洗浄装置 12a,12b,12c… 洗浄ノズル 14a,14b,14c,14d… 純水ノズル 16a,16b,16c… 回転チャック 22… 蒸気ノズル 30…回収機構
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F26B 21/14

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枚葉式に基板を乾燥する方法において、
    乾燥すべき基板に対し、アルコール系蒸気を吐出し、基
    板を乾燥させる基板乾燥方法。
  2. 【請求項2】 前記アルコール系蒸気は、イソプロピル
    アルコール蒸気である請求項1に記載の基板乾燥方法。
  3. 【請求項3】 前記アルコール系蒸気が、沸点以上の高
    温である請求項1または2に記載の基板乾燥方法。
  4. 【請求項4】 前記基板を回転させつつ、当該基板に対
    して、アルコール系蒸気を吐出する請求項1〜3のいず
    れかに記載の基板乾燥方法。
  5. 【請求項5】 前記基板は、略水平状態で回転され、当
    該基板の裏面にのみ、アルコール系蒸気を吐出する請求
    項4に記載の基板乾燥方法。
  6. 【請求項6】 前記基板に対して、アルコール系蒸気を
    吐出する前に、前記基板を比較的低速で回転させる請求
    項4または5に記載の基板乾燥方法。
  7. 【請求項7】 前記基板に対して、アルコール系蒸気を
    吐出した後には、アルコール系蒸気を吐出することな
    く、比較的高速で基板を回転させる請求項4〜6のいず
    れかに記載の基板乾燥方法。
  8. 【請求項8】 基板を一枚づつ回転させる手段と、 前記基板の少なくとも裏面に、アルコール系蒸気を吐出
    する蒸気ノズル手段とを有する基板乾燥槽。
  9. 【請求項9】 前記基板の表裏面に対し、純水を吐出す
    る純水ノズル手段をさらに有する基板リンス兼基板乾燥
    槽。
  10. 【請求項10】 前記アルコール系蒸気を回収する機構
    をさらに有する請求項8または9に記載の基板乾燥槽。
  11. 【請求項11】 請求項8〜11のいずれかに記載の乾
    燥槽と、 この乾燥槽に送られてくる前の基板を一枚づつ回転させ
    る手段、および当該基板の表裏面に、洗浄液を吐出する
    洗浄ノズル手段を有する基板洗浄槽と、 を有するウェーハ洗浄装置。
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Cited By (23)

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