JPH07209526A - 光ファイバ集束体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】多数本のプラスチック光ファイバからなるライ
トガイドにおいて、光ファイバ束の光入射端部の口金へ
の固定時に用いられる接着剤に由来する光入射端部の劣
化を解消するとともに、異なる集束径を有するプラスチ
ック光ファイバ束を標準の口金で集束固定すること。 【構成】光ファイバ束の口金への集束固定手段として、
固定バーを有する口金及び結束バンドを用いる。また、
光ファイバ束中にダミーファイバを加えることにより、
集束径を調節することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は多数本の光ファイバを使
用したライトガイドに係り、特に照明装置に使用する光
ファイバ集束体に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から照明用のライトガイドとして
は、多数本のプラスチック光ファイバを集束し、その一
端を光源に対面した入射端部とし、他端を照明領域に配
置した出射端部として、光源からの光を照明領域に伝送
するものが知られている。この様なライトガイドの光入
射端部におけるプラスチック光ファイバ束の集束は、パ
イプ状の口金の中にプラスチック光ファイバの光入射端
部を挿入し、口金の中に接着剤を充填して端部の光ファ
イバ束を口金に固定し、その後余分な光ファイバを切断
してから光入射端面を研磨仕上げして使用するライトガ
イドが用いられてきた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし従来のライトガ
イドでは、光ファイバ束の光入射端部を口金に固定する
のに接着剤を用いているため、施工現場での繁雑な接着
固定作業が不可欠であるとともに、長期間使用している
と接着剤が着色し、これにより光入射端部が光源装置に
より過熱され、焦げ付きが発生するという不都合があっ
た。また、光ファイバの口金への取付には、光ファイバ
集束径に合致した口径を有する口金が必要であり、ファ
イバ本数が変われば、それに応じて適合する口径を有す
る口金を用意しなければならないという不都合があっ
た。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者らはこの様な問
題点を鑑みて鋭意検討した結果、次のような光ファイバ
集束体が上記課題を解決し得るものであることを見いだ
した。即ち、本発明による光ファイバ集束体は、多数本
のプラスチック光ファイバからなるライトガイドにおい
て、該ライトガイドの光入射端部の光ファイバ束を口金
へ固定する集束固定手段として、挿入口から突出した固
定バーを有する口金及び該光ファイバ束を固定バーに結
束する結束バンドを用いていることを特徴とする。

【０００５】まず、光ファイバ束の光入射端部をこの口
金に通し、先端を揃えた後、結束バンドにより光ファイ
バ束と固定バーを固定する。光ファイバはこれにより、
口金に固定されるため、従来必要であった接着剤は必要
ない。その後光入射端面を研磨処理、或いはホットカッ
トすることにより、従来と同等の導光性能を持ち、しか
も接着剤を用いないので、長期使用に耐えうる光ファイ
バ集束体を得ることができる。

【０００６】また、光ファイバ束中に光の伝送を行わな
いダミーファイバを含ませることにより、集束径の異な
る光ファイバ束を標準サイズの口金で集束させることが
可能であり、従来必要であった、集束径にあった口金を
用意する必要はない。本発明において用いられる光ファ
イバとは、芯鞘構造を有するプラスチック光ファイバで
あり、係るプラスチック光ファイバの芯材を構成する樹
脂としては透明性に優れたポリメチルメタアクリレー
ト、ポリカーボネート等が挙げられる。

【０００７】本発明において用いられる口金とは、光フ
ァイバ束の光入射端部を光源装置に固定するための部品
である。固定バーとは、口金の挿入口から突出し、光フ
ァイバ束を口金に固定するための部品であり、口金にネ
ジ等で固定出来るようにしておく。結束バンドとは、光
ファイバ束を結束するとともに、光ファイバ束を固定バ
ーに固定するために用いる。

【０００８】ダミーファイバとは、実際には光を伝送せ
ず、光ファイバ束の集束径を口金の口径に合わせるため
のファイバで、例えば塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン
樹脂等の材質のものを用いることができ、好ましくは軟
質樹脂を用いた方が口金に固定し易い。またダミーファ
イバの形状は中空または中実の棒状物であるが、光入射
端部は光源装置により加温されることを考慮すると、中
空であった方が中の空気の流通により冷却効果が期待さ
れ、好ましい。

【０００９】

【作用】多数本のプラスチック光ファイバからなるライ
トガイドにおいて、光ファイバ束を集束固定する口金と
して、固定バーを有する口金を使用する。光ファイバは
結束バンドにより固定バーに固定され、固定バーは口金
に固定されているので、接着剤を用いずに光ファイバ束
を口金に固定することができる。このため、接着剤使用
時に問題となっていた、光入射端部の焦げ付きの問題を
解消することができる。また、光ファイバ束中にダミー
ファイバを含ませることにより、集束径の異なる光ファ
イバ束を標準サイズの口金で集束させることができ、光
ファイバ集束径に応じて口径の合致した口金を用意する
不都合を無くすことが出来る。

【００１０】

【実施例】以下実施例に従って詳細に説明する。本発明
による光ファイバ集束体の説明図を図１に、その端面の
側面図を図２に示す。まずポリメチルメタアクリレート
を芯材とする光ファイバ４１を束にし、その回りを集束
径が口金１の口径と一致するように、塩化ビニル樹脂か
らなる中空のダミーファイバ４２で囲んだ。

【００１１】この光ファイバ束４の光入射端部を口金１
に挿入し、先端を揃えた後、口金１にネジで取り付けた
固定バー３にプラスチック光ファイバ束４を結束バンド
２で縛ることにより光入射端部の結束固定を行った。そ
の後光入射端面の研磨処理を行い、光入射端部を得た。
これにより、接着剤を使用することなく、実際には集束
半径が口金半径よりも小さい、プラスチック光ファイバ
４１からなる光ファイバ束が、ダミーファイバ４２を加
えることで、口金１に取り付けることが可能になった。

【００１２】

【発明の効果】以上詳述した如く、本発明による光ファ
イバ集束体では、光ファイバ束の口金への集束固定手段
として、固定バーを有する口金及び結束バンドを用いて
いるため、接着剤を用いずに口金と光ファイバ束の固定
を行うことが可能である。またファイバ束中にダミーフ
ァイバを加えることにより、異なる集束径の光ファイバ
束を標準サイズの口金で集束させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明における光ファイバ集束体の説明
図である。

【図２】図２は本発明における光ファイバ集束体におけ
る光入射端面の側面図である。

【符号の説明】

１；口金 ２；結束バンド ３；固定バー ４；プラスチック光ファイババンドル ４１；プラスチック光ファイバ ４２；ダミーファイバ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多数本のプラスチック光ファイバからなる
   ライトガイドにおいて、該ライトガイドの光入射端部の
   光ファイバ束を口金へ固定する集束固定手段として、挿
   入口から突出した固定バーを有する口金及び該光ファイ
   バ束を固定バーに結束する結束バンドを用いていること
   を特徴とする光ファイバ集束体。
2. 【請求項２】光ファイバ束中にダミーファイバを有する
   ことを特徴とする、請求項１記載の光ファイバ集束体。