JPH07209341A - 光電界センサ - Google Patents

光電界センサ

Info

Publication number
JPH07209341A
JPH07209341A JP6004531A JP453194A JPH07209341A JP H07209341 A JPH07209341 A JP H07209341A JP 6004531 A JP6004531 A JP 6004531A JP 453194 A JP453194 A JP 453194A JP H07209341 A JPH07209341 A JP H07209341A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric field
optical
field sensor
light
waveform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6004531A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3704368B2 (ja
Inventor
Takanobu Tanabe
高信 田辺
Yuichi Togano
祐一 戸叶
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP00453194A priority Critical patent/JP3704368B2/ja
Application filed by Tokin Corp filed Critical Tokin Corp
Priority to DE69431538T priority patent/DE69431538T2/de
Priority to DE69432825T priority patent/DE69432825T2/de
Priority to EP00100913A priority patent/EP0999455B1/en
Priority to KR1019950700889A priority patent/KR100238713B1/ko
Priority to EP94919861A priority patent/EP0668506A4/en
Priority to PCT/JP1994/001102 priority patent/WO1995002191A1/ja
Priority to CNB941904741A priority patent/CN1136456C/zh
Priority to CA002144079A priority patent/CA2144079C/en
Priority to EP00100936A priority patent/EP0997738B1/en
Priority to US08/397,083 priority patent/US5583637A/en
Publication of JPH07209341A publication Critical patent/JPH07209341A/ja
Priority to CN00124187A priority patent/CN1289929A/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP3704368B2 publication Critical patent/JP3704368B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 精度を要求される装置が不要で,かつ温度特
性を向上する事が可能であり,安価で簡単な工程で光電
界センサに導電性膜を形成できるとともに,外界との干
渉を遮断し,汚れや異物の混入を防止することが容易で
あり,パッケージ後のパッケージ材からの静電界を除去
し,測定電界に擾乱を与えないようなパッケージ材質を
備えた光電界センサを提供すること。 【構成】 電気光学効果を有する光学結晶を断熱効果を
有する材料で固定包囲した。また,光学結晶基板全面に
導電性の樹脂を塗布し,さらに,変調電極間にシリコン
樹脂を塗布した。また,光学部品を表面を帯電防止処理
した塩化ビニール等からなるプラスチック素材を用いた
箱の中に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,EMC測定(ノイズ測
定)に代表されるフィールド内の電界強度を測定するた
めに用いる,光電界センサの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来,図7(a)で示される光電界セン
サが用いられている。図示のように,光電界センサは,
LiNbO3 基板上にTi拡散により光導波路型分岐干
渉計を作製し,分岐した2本の光導波路の内の1本に電
極を設け,この光変調器を硝子容器1に収納固定し,光
変調器の電極をアンテナ2に接続している。そして,光
変調器の光入射側に偏波保持ファイバー3,光出射側に
シングルモードファイバー4を接続して構成している。
ところで,光電界センサに内蔵する光変調器は,電気光
学効果を持つ光学結晶基板上に,入射光を2分岐した
後,合波させる構造の光導波路を形成し,分岐された2
本のそれぞれの光導波路近傍に電極を配置する構造を有
している。自然または強制発生した電界は,アンテナを
通して前記電極に伝わり,光導波路に位相変調を生じさ
せる。この後合波された光は,強度変調を起こすため,
電界に応じた光強度を得られる特徴を有している。
【0003】図8は従来の光導波路マッハツェンダー干
渉計を示す図で,図7(a)の光変調器に用いられてい
る。図8で示すように,光導波路マッハツェンダー干渉
計は,光導波路12,12を分岐後,分岐された一方ま
たは両方の光導波路12,12に結晶軸に平行な電界
を,変調電極22,22を介して印加して導波路の位相
を変動させ,再び合波させる形状を備えており,その印
加電圧によって合波後の光強度を変動させることから,
光強度の測定により,変調電極22,22に印加される
微小電圧を測定するような電界センサとして用いること
が可能である。
【0004】図9は図8のマッハツェンダー干渉計の光
変調特性を示す図である。図9に示すように,マッハツ
ェンダー干渉計によって強度変調された光の出力強度
(相対強度)は,印加電圧に対して三角関数波(正弦)
曲線に従って変化する。そこで,印加電圧0Vの時に,
この三角関数波の直線的な変化部分(極大値と極小値の
中点)に光強度が位置するように調整(光学バイアス調
整)しておけば,電界センサとして印加電界に対する光
強度の変化量が微小電圧に対して比例関係を示すことに
なり,印加電界を光強度で測る事ができる。つまり,電
界センサとして用いる場合にはこのような特性を必要と
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし,従来の光電界
センサにおいて,電極間は数μmと非常に狭く,その電
極間にアルカリイオン等の異物が混入すると,電極間に
電圧が印加された時に蓄電圧として残留し,印加電圧に
対する光変調度が変動してしまう。高周波よりむしろ低
周波でこの変動は起こりやすい。(直流電流が一番影響
を受ける DCドリフト)こうなってしまっては,光電
界センサの測定精度を劣化させることになる。また,こ
の種の光電界センサに温度変化を与えると,結晶内部で
キャリアの移動が起こり,結果として出射光の不安定な
特性(温度ドリフト)になってしまう。この特性変動
は,温度変化が急激であるほど顕著であり,微少な温度
変化に対しても敏感に変動する。この温度ドリフトを図
7(b),及び図7(c)を用いて簡単に説明する。図
7(b)では,光電界センサは,周囲の温度が30℃と
いう条件下に置かれている。このとき,偏波保持ファイ
バー3(図7(a))に入射する光が,この光電界セン
サを通りシングルモードファイバー4から出力される正
常な光の波形がAで,横軸が印加電界,縦軸が光強度を
表しており,ここではアンテナへの印加電界が0[V]
の時,光強度が極大値と極小値の中点にあるように調節
されている。図7(c)は,温度ドリフトを受けた場合
のシングルモードファイバー4から出射する光の波形B
を示す図である。波形Bではアンテナへの印加電界が0
[V]のとき,光強度が入射光の波形Aより位相でπ/
4ズレている。このズレが温度ドリフトであり,光電界
センサの温度特性を劣化させ,感度を不安定にしてい
る。
【0006】この温度特性改善対策として,従来の光電
界センサに用いられる光変調器では,光学結晶にドリフ
トした量と等しく極性が逆となる歪を,ペルチェ素子等
による物理的応力を印加したり変調電界に歪と逆の電界
を追加する,等の間接的な補償方法はあった。また,こ
の特性変動は,基板表面に導電性膜を形成し,結晶内で
電荷を相殺するような構造をとることで,防止すること
ができることが知られている。
【0007】しかし,実質的に温度特性の劣化原因とな
る光変調器への熱伝導を,抑制するような構造を持った
光電界センサは,従来にはなかった。また,上記したよ
うに,光変調器の出力をモニターし温度ドリフト量を測
定,これを相殺する歪を加えるためには,これらの機構
を動作させるための装置が必要となり,更に,精度も要
求される。更に,上記したように,一般的な光変調器と
しては,半導体膜Si等の導電性膜でこの特性変動を抑
えているが,スパッタや真空蒸着の方法が採られている
ため,その工程時間の長期化が問題となっていた。
【0008】一方,通常上記したようなマッハツェンダ
ー干渉計を作製すると,基板となるLiNbO3 特性や
素子の製作条件等によって,前記印加電圧による光変調
特性は違ってくる。具体的には,半波長電圧や損失等の
特性の再現性はとれるが,印加電圧0Vでの光強度を,
電界センサとして必要とされる極大値と極小値の中点に
合わせることはむづかしい。そのため,作製後の導波路
に歪みを与えて調整する方法(光学バイアス調整)がと
られるのが一般的である。
【0009】また,電界センサは,金属性のアンテナに
よって電界を受け,光変調器の電極部分に印加電圧を発
生させる形状を用いている。この時,センサの周りにア
ンテナ以外の金属が存在すると,電界センサの周りに発
生している電界を乱してしまう。このことから,アンテ
ナ以外の金属成分を除去するため,そのパッケージも非
金属で作製するのがよい。一般的にはプラスチック等の
樹脂を用いている。このようにして作られた電界センサ
は,その特性からμVオーダーの電界強度を測定するた
め,その周りに発生する電界の影響を受け易い。また,
プラスチック等の樹脂製のパッケージ等で発生する静電
界は,光学バイアスを変動させる程にも達する。このよ
うなパッケージによる静電界は,湿度等の変動に大きく
関与してしまうため,常に一定の光学バイアスの素子に
することは,困難である。しかし,光強度特性が0Vの
印加電圧で極大値と極小値の中点にあれば静電界による
光学バイアス移動はある程度は無視できることから,従
来はパッケージ後の光学バイアスの調節に重点がおかれ
ていた。
【0010】そこで,本発明の第1の技術的課題は,光
電界センサ外部の熱変動が光学結晶に熱伝導されるのを
抑える構造により,精度を要求される装置が不要で,か
つ温度特性を向上する事が可能な光電界センサを提供す
ることにある。
【0011】また,本発明の第2の技術的課題は,安価
で簡単な工程により導電性膜を形成した光電界センサを
提供することにある。
【0012】また,本発明の第3の技術的課題は,異物
が混入しやすい電極間に安定な特性を有する物質を塗布
することにより,外界との干渉を遮断し,汚れや異物の
混入を容易に防止できる光電界センサを提供することに
ある。
【0013】更に,本発明の第4の技術的課題は,パッ
ケージ後のパッケージ材からの静電界を除去し,測定電
界に擾乱を与えない構造を有する光電界センサを提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,電気光
学効果を有する光学結晶を備え,該光学結晶の透過光の
強度または位相または偏光方向を,該光学結晶に接続さ
れたアンテナを介して該光学結晶中に電界印加すること
によって変化させるように設定された光電界センサにお
いて,該光学結晶は断熱効果を有する材料で固定包囲さ
れていることを特徴とする光電界センサが得られる。即
ち,本発明においては,熱伝導率の低い材料,気泡を含
んだ材料,これら両方を兼ね備えた材料等の,断熱効果
を有する材料でできた容器に光変調器を収納固定する,
あるいは,光変調器を収納固定した容器を断熱効果を有
する材料で覆うことで,光変調器外部からの熱伝導を抑
えるものである。
【0015】ここで,本発明において,光学結晶基板上
に入射光を2分岐した後合波させ出射光とする分岐干渉
計を光導波路によって形成し,その分岐した光導波路近
傍に設置した電極にアンテナを接続して透過光の強度を
変化させるように構成することが好ましい。
【0016】また,本発明によれば,電気光学効果を持
つ光学結晶基板上に形成された光導波路近傍に少なくと
も一対の変調電極を配置し,前記一対の変調電極に自然
または強制発生する電界を導く事によって生じる光強度
変化を利用して電界強度を測定するようにした光電界セ
ンサにおいて,前記光学結晶基板全面に導電性の樹脂を
塗布したことを特徴とする光電界センサが得られる。即
ち,本発明においては,導電性膜として導電性樹脂膜を
用い,この導電性膜を結晶基板全面に塗布した事によ
り,温度変化によって発生する不安定な電荷を移動させ
て相殺する構造をとる。尚,使用する導電性膜は,ドリ
フトに影響の無いよう,抵抗値や材質を吟味する必要が
ある。
【0017】また,本発明によれば,電気光学効果を持
つ光学結晶基板上に形成された光導波路近傍に少なくと
も一対の変調電極とを配置し,前記変調電極に自然また
は強制発生する電界を導く事によって生じる光強度変化
を利用して電界強度を測定するようにした光電界センサ
において,前記変調電極間にシリコン樹脂を塗布するこ
とを特徴とする光電界センサが得られる。即ち,本発明
においては,シリコン樹脂を利用する。この物質は外界
との遮断性がよいばかりか,速乾性に富み,塗布も容易
に行えるという利点を有する。また,よけいな不安定イ
オンが存在しないので,それ自身が電圧変動を導くよう
な異物にならず,長期信頼性に富んだ物質であることに
着目されている。
【0018】また,本発明によれば,光学結晶を含む光
学部品により構成され,自然または強制発生する電界に
よって,そこを通過する光の強度変化を生じさせて,前
記電界の強度を測定するようにした光電界センサにおい
て,前記光学部品は表面を帯電防止処理したプラスチッ
ク素材を用いた箱の中に配置されていることを特徴とす
る電界センサが得られる。即ち,本発明においては,従
来用いられていたプラスチック等の樹脂表面に半導体並
みの導電率を持たせる事によって帯電防止を可能とした
素材を用いている。このプラスチック素材は,塩化ビニ
ールを含む素材であることが好ましい。
【0019】
【作用】本発明においては,光電界センサの周囲温度変
化による影響が,光変調器の光学結晶には小さく抑えら
れ,温度特性が良好な光電界センサを提供する事が可能
となる。
【0020】また,本発明においては,従来問題となっ
ていた光電界センサの温度特性向上に寄与するばかりで
なく,比較的安価で工程時間の要しない,生産性のよい
光電界センサを提供することが可能になる。
【0021】また,本発明においては,シリコン樹脂を
塗布する際の異物の混入を避けさえすれば,長期的に安
定な特性を有する光電界センサを提供することが可能と
なる。また,特定の設備を必要とせず,作業自体が非常
に容易であるため,これによる工程時間の長期化はほと
んどない。
【0022】また,本発明においては,プラスチック素
材を用いることにより,パッケージ材質から発生する静
電界をなくす事が出来るようになり,擾乱影響のない電
界を測定出来る電界センサを提供する事が可能となる。
【0023】
【実施例】以下,本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0024】(実施例1)図1は本発明の実施例1に係
る電界センサを示す図である。図1で示すように,Li
NbO3 基板上にTi拡散により光導波路型分岐干渉計
を作製し,分岐した2本の光導波路の内の1本に電極を
設け,この光変調器を硝子容器1に収納固定し,光変調
器の電極をアンテナ2に接続している。光変調器の光入
射側に偏波保持ファイバー3,光出射側にシングルモー
ドファイバー4を接続しており,これらを合わせて光電
界センサとしている。図1ではこの光電界センサの周囲
が30℃という条件下に置いている。このとき,偏波保
持ファイバー3に入射する光がこの光電界センサ本体を
経てシングルモードファイバー4から出射する光の正常
な波形がCで,横軸が印加電界,縦軸が光強度を表して
おり,ここではアンテナへの印加電界が0[V]の時,
光強度が極大値と極小値の中点にあるように調節されて
いる。以上までは,従来と同様の構成を有する。本発明
の実施例1に係る光電界センサは,断熱効果を有する発
泡スチロール5で覆われている点で従来例とは異なる。
ここで,図7(c)に示すように,従来では,シングル
モードファイバー4から出射する光が温度ドリフトを受
けた波形Bとなっている。この波形Bでは,前述したよ
うに,アンテナへの印加電界が0[V]のとき,光強度
が入射光の波形A(図7(b)参照)より位相でπ/4
ズレている。このズレが温度ドリフトであり,光電界セ
ンサの温度特性を劣化させ,感度を不安定にするという
欠点を有している。しかし,本発明の実施例1に係る光
電界センサにおいては,図1(b)に示すように,偏波
保持ファイバー3に入射する光がこの光電界センサを経
てシングルモードファイバー4から出射する光の正常な
波形をCとして0点調整をしたときに,ここではアンテ
ナへの印加電界が0[V]の時,光強度が極大値と極小
値の中点にある点で従来と同様であるが,しかし,図1
(c)に示すように,シングルモードファイバー4から
出射する光の波形Dが,波形Cと重なり,温度ドリフト
を受けていない点で異なる。即ち,波形Dではアンテナ
への印加電界が0[V]のとき,光強度が0[V]とな
っており,正常の出射光の波形Cから変動していない。
よって,発泡スチロール5によって,光電界センサの温
度ドリフトが抑制され,温度特性が良好で,安定した感
度が得られている。
【0025】以上のような結果から,本発明の実施例1
による断熱効果を有する材料を用いた光電界センサは,
周囲の温度変化による温度ドリフトの影響を抑制し,温
度特性の向上をはかり,センサの感度を安定に保つ事が
できる。
【0026】(実施例2)図2は本発明の実施例2に係
る光電界センサの要部を示す図である。図2で示すよう
に,LiNbO3 結晶X基板11上にTi(膜厚800
A)熱拡散光導波路(以下,単に光導波路と呼ぶ)12
を,分岐後再び合流するような分岐干渉型光導波路に形
成し,分岐後合流するまでの間に変調電極13を形成し
たマッハツェンダー形光干渉計20を作製した。素子の
両端に75mmの微小ダイポールアンテナ(図示せず)
を2本それぞれの変調電極13に図8に示すものと同様
に接続した。この光入力側には定偏波光ファイバを,出
力側にはシングルモード光ファイバを接続した(図示せ
ず)。入力光は1.3μm波長のレーザ光とし,出力さ
れた光はO/E変換して測定した。このようにして作製
された光電界センサの微小ダイポール部に直流電圧を印
加して印加電圧に対する光出力の強度変化から,半波長
電圧Vπを導いた。
【0027】このようにして作製された光電界センサの
光変調器部に,本発明の導電性スプレを塗布して導電性
樹脂膜14を形成し(工程時間5秒/個程度であっ
た),温度変化に対して出射光強度がどのように変化す
るかを恒温漕内で確認した。温度は−10℃〜60℃で
10℃ステップで行った。比較対照のため,導電性スプ
レ等の加工を行わない光電界センサも同様な試験を行っ
た。試験のデータは,光強度から図3のSG曲線25を
元に電圧シフトとして取り扱い,半波長電圧Vで規格化
した。
【0028】導電性スプレを使用しない光電界センサ
は,光強度が安定せず,25℃付近でも強弱の変動が起
こった。また,温度変化に対しても半波長電圧以上のシ
フト量が確認された。これに対して本発明を利用した光
電界センサは,25℃付近でも光強度変動はなく,−1
0℃〜60℃の温度環境下でも光学バイアスシフト量
は,±0.3%(半波長電圧で規格化)以下であること
が確認された。
【0029】以上のような結果から,本発明の実施例2
によれば,光電界センサの温度特性向上に有効であるこ
とが確認できた。また,実施例2からも本発明が従来の
方法に比べて非常に安価で容易な工程で済むため,生産
性向上に大いに寄与することが確認された。
【0030】(実施例3)図4は本発明の実施例3に係
る光電界センサの要部を示す図である。図4で示すよう
に,LiNbO3 結晶X基板11上にTi(膜厚800
A)熱拡散光導波路12を,分岐後再び合流するような
分岐干渉型光導波路に形成し,分岐後合流するまでの間
に変調電極13を形成したマッハツェンダー形光干渉計
を実施例2と同様に作製し,実施例3では光導波路12
に隣接する変調電極13部分にシリコン樹脂17を塗布
した。素子の両端に75mmの微小ダイポールアンテナ
を2本それぞれの変調電極13に接続した。光入力側に
は定偏波光ファイバを,出力側にはシングルモード光フ
ァイバを接続した(図示せず)。入力光は1.3μm波
長のレーザ光とし,出力された光はO/E変換して測定
した。このようにして作製された光電界センサの微小ダ
イポール部に直流電圧を印加して印加電圧に対する光出
力の強度変化から,半波長電圧Vπを導いた。
【0031】このようにして作製された光電界センサ
に,特性劣化の起こりやすいDC電圧(12V)を印加
100時間放置して,DCドリフト量を測定した。同様
にシリコン樹脂を塗布しない試料も測定し,比較の対称
とした。
【0032】測定後,粗悪な環境をつくるため,一般水
道水で加湿された60℃60%の恒温恒湿試験を100
時間行った後,同様にDCドリフト測定を行ったとこ
ろ,初期DCドリフト量までの時間がシリコン樹脂を塗
布したものは変化しなかったのに対し,シリコン樹脂を
塗布しない試料は10倍以上も時間が短縮した。
【0033】このことから,本発明の実施例3に係る光
電界センサを利用すると,工程が非常に安易であるにも
関わらず,DCドリフト量の変動を抑え,安定な光電界
センサを提供することができることが確認された。
【0034】(実施例4)図6は本発明の実施例4に係
る光電界センサを示す図である。図6をも参照して,L
iNbO3 結晶Z基板21上に図8のような従来と同様
のマッハツェンダー干渉計パターンをTiパターンで作
製した後,熱拡散によって光導波路12を作製した。そ
の後,導波路12面にSiO2 膜を形成し,その上に変
調電極22のパターンを形成した。光導波路へのレーザ
光の入出射の為,端面研磨を施して入射光側には定偏波
ファイバ3を,出射光側にはシングルモードファイバー
4を接続した。このようにしてできた素子の光変調特性
は従来と同様に図9に示すような特性を示す。以上まで
は,従来と同様の構成を有する。その後,本発明の実施
例4では,更に,変調電極22に電界検知用アンテナ2
を接続して全体を図6で示すようにパッケージした。な
お,図6において,アンテナの図示は省略されている。
また,パッケージ組上げは有機接着剤を使用して外気が
内部素子に影響を与えないように密封した。
【0035】このとき,本発明の実施例4に係る帯電防
止処理を施した塩化ビニール板と比較のための何の処理
も施していない塩化ビニール板の2種類を用いて,別々
にパッケージ組上げを行い帯電測定を行った。まず,先
の2種類のパッケージに同じ強さの電界を加え,一定時
間経過後にそれぞれの帯電量を測定しその値を比較し
た。その結果,電界を加えた30秒後に,本発明の実施
例4に係る帯電防止処理パッケージでは帯電量がほとん
ど見られなかったのに対し,何の処理も施していない比
較例に係るパッケージでは印加電界強度の約半分に相当
する帯電量が測定された。
【0036】以上のような結果から,本発明の実施例4
によるパッケージを用いた光電界センサは,パッケージ
の帯電による周囲電界への擾乱影響がないため,測定し
ようとする電界のみを光変調する事が出来る。
【0037】
【発明の効果】以上,説明したように,本発明では,光
電界センサ外部の熱変動が光学結晶に熱伝導されるのを
抑える構造により,精度を要求される装置が不要で,か
つ温度特性を向上する事が可能な光電界センサを提供す
ることができる。
【0038】また,本発明では,安価で簡単な工程によ
り導電性膜を形成した光電界センサを提供することがで
きる。
【0039】また,本発明では,異物が混入しやすい電
極間に安定な特性,即ち,余計なイオンを持たず,信頼
性の良い,物質を塗布することにより,外界との干渉を
遮断し,汚れや異物の混入を容易に防止できる光電界セ
ンサを提供することができる。
【0040】更に,本発明では,パッケージ後のパッケ
ージ材からの静電界を除去し,測定電界に擾乱を与えな
い構造を有する光電界センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施例1に係る光電界センサ
を示す図である。(b)及び(c)は(a)の光電界セ
ンサの光強度と電界との関係の温度による影響を説明す
るのに供する図である。
【図2】(a)は本発明の実施例2に係る光電界センサ
を示す平面図である。(b)は(a)の光電界センサの
A−A線断面図である。
【図3】図2の光電界センサの印加電圧と出力光との関
係を示す図である。
【図4】(a)は本発明の実施例3に係る光電界センサ
を示す平面図である。(b)は(a)の光電界センサの
A−A線断面図である。
【図5】図4の光電界センサの印加電圧と出力光との関
係を示す図である。
【図6】本発明の実施例4に係る光電界センサを示す図
である。
【図7】(a)は従来例に係る光電界センサを示す図で
ある。(b)及び(c)は(a)の光電界センサの光強
度と電界との関係の温度による影響を説明するのに供す
る図である。
【図8】(a)は従来の他の例に係る光電界センサを示
す平面図である。(b)は(a)の光電界センサの入力
光の時間と光強度との関係を示す図である。(c)は
(a)の光電界センサの電界信号の電圧と時間との関係
を示す図である。(d)は(a)の光電界センサの出力
光の時間と光強度との関係を示す図である。
【図9】図8の光電界センサの印加電圧による光変調特
性を示す図である。
【符号の説明】
1 硝子容器 2 アンテナ 3 偏波保持ファイバー 4 シングルモードファイバー 11 LiNbO3 結晶X基板 12 光導波路 13 変調電極 14 導電性ン樹脂膜 17 シリコン樹脂 20 マッハツェンダー形光干渉計 21 LiNbO3 結晶Z基板 22 変調用電極パターン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気光学効果を有する光学結晶を備え,
    該光学結晶の透過光の強度または位相または偏光方向
    を,該光学結晶に接続されたアンテナを介して該光学結
    晶中に電界印加することによって変化させるように設定
    された光電界センサにおいて,該光学結晶は断熱効果を
    有する材料で固定包囲されていることを特徴とする光電
    界センサ。
  2. 【請求項2】 電気光学効果を持つ光学結晶基板上に形
    成された光導波路近傍に少なくとも一対の変調電極を配
    置し,前記一対の変調電極に自然または強制発生する電
    界を導く事によって生じる光強度変化を利用して電界強
    度を測定するようにした光電界センサにおいて,前記光
    学結晶基板全面に導電性の樹脂を塗布したことを特徴と
    する光電界センサ。
  3. 【請求項3】 電気光学効果を持つ光学結晶基板上に形
    成された光導波路近傍に少なくとも一対の変調電極を配
    置し,前記変調電極に自然または強制発生する電界を導
    く事によって生じる光強度変化を利用して電界強度を測
    定するようにした光電界センサにおいて,前記変調電極
    間にシリコン樹脂を塗布することを特徴とする光電界セ
    ンサ。
  4. 【請求項4】 光学結晶を含む光学部品により構成さ
    れ,自然または強制発生する電界によって,そこを通過
    する光の強度変化を生じさせて,前記電界の強度を測定
    するようにした光電界センサにおいて,前記光学部品は
    表面を帯電防止処理したプラスチック素材を用いた箱の
    中に配置されていることを特徴とする電界センサ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電界センサにおいて,前
    記プラスチック素材は,塩化ビニールを含むことを特徴
    とする電界センサ。
JP00453194A 1993-07-07 1994-01-20 光電界センサ Expired - Fee Related JP3704368B2 (ja)

Priority Applications (12)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00453194A JP3704368B2 (ja) 1994-01-20 1994-01-20 光電界センサ
CA002144079A CA2144079C (en) 1993-07-07 1994-07-07 Optical electric field sensor using optical components having electrooptical effect.
EP00100913A EP0999455B1 (en) 1993-07-07 1994-07-07 Optical electric field sensor
KR1019950700889A KR100238713B1 (ko) 1993-07-07 1994-07-07 광전계 센서
EP94919861A EP0668506A4 (en) 1993-07-07 1994-07-07 OPTICAL ELECTRIC FIELD SENSOR.
PCT/JP1994/001102 WO1995002191A1 (fr) 1993-07-07 1994-07-07 Capteur optique de champ electrique
DE69431538T DE69431538T2 (de) 1993-07-07 1994-07-07 Optischer Sensor für elektrische Felder
DE69432825T DE69432825T2 (de) 1993-07-07 1994-07-07 Optischer Sensor für elektrische Felder
EP00100936A EP0997738B1 (en) 1993-07-07 1994-07-07 Optical electric field sensor
US08/397,083 US5583637A (en) 1993-07-07 1994-07-07 Optical electric field sensor using optical component having electrooptical effect
CNB941904741A CN1136456C (zh) 1993-07-07 1994-07-07 光电传感器
CN00124187A CN1289929A (zh) 1993-07-07 2000-08-15 光电传感器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00453194A JP3704368B2 (ja) 1994-01-20 1994-01-20 光電界センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07209341A true JPH07209341A (ja) 1995-08-11
JP3704368B2 JP3704368B2 (ja) 2005-10-12

Family

ID=11586632

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00453194A Expired - Fee Related JP3704368B2 (ja) 1993-07-07 1994-01-20 光電界センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3704368B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006003619A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Aisin Seiki Co Ltd マッハツェンダ型光変調器
JP2015207575A (ja) * 2014-04-17 2015-11-19 日本電気株式会社 レーザモジュール、レーザモジュールの温度調整方法
JP2017133926A (ja) * 2016-01-27 2017-08-03 日本電信電話株式会社 電界検出装置
JP2021039056A (ja) * 2019-09-05 2021-03-11 日本放送協会 光電界センサヘッド

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108957152B (zh) * 2018-07-02 2021-06-18 昆明理工大学 一种基于波长解调的集成光波导电场传感器系统及其测量方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006003619A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Aisin Seiki Co Ltd マッハツェンダ型光変調器
JP4538721B2 (ja) * 2004-06-17 2010-09-08 アイシン精機株式会社 マッハツェンダ型光変調器
JP2015207575A (ja) * 2014-04-17 2015-11-19 日本電気株式会社 レーザモジュール、レーザモジュールの温度調整方法
JP2017133926A (ja) * 2016-01-27 2017-08-03 日本電信電話株式会社 電界検出装置
JP2021039056A (ja) * 2019-09-05 2021-03-11 日本放送協会 光電界センサヘッド

Also Published As

Publication number Publication date
JP3704368B2 (ja) 2005-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5583637A (en) Optical electric field sensor using optical component having electrooptical effect
US6479979B1 (en) Opto-electric device for measuring the root-mean-square value of an alternating current voltage
Meier et al. Integrated optical E-field probes with segmented modulator electrodes
Long et al. GaN linear electro‐optic effect
US6978056B2 (en) Waveguide modulators having bias control with reduced temperature dependence
CA2144076C (en) Electric field sensor having sensor head with unbalanced electric field shield to shield branched optical waveguides against an applied electric field
US20060245679A1 (en) Electromagnetic field sensing apparatus
Ogawa et al. A guided-wave optical electric field sensor with improved temperature stability
JPH07209341A (ja) 光電界センサ
JPH10260328A (ja) 光変調素子
RU2589450C1 (ru) Волоконно-оптический гироскоп
JPH08262117A (ja) 電気信号測定装置
JPH09211035A (ja) 電界測定装置
JPH0989961A (ja) 電界検出装置
JPH019933Y2 (ja)
JPH08122376A (ja) 電界センサ及び電界センサ素子
JPH07159464A (ja) 光電界センサの光学バイアス調整方法
JP2673485B2 (ja) 電界の検出方法
JPH0720176A (ja) 光電界センサ
JP2004212136A (ja) 電界センシング装置およびその製造方法
JP3355503B2 (ja) 電界センサ
JPH1073793A (ja) 光変調器の安定化装置
JP3398191B2 (ja) 導波路型光制御デバイス
JP3355502B2 (ja) 電界センサ
JP2000230955A (ja) 導波路型電界センサヘッドおよび電界センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050725

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080729

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090729

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090729

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100729

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110729

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110729

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120729

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees