JPH07209124A - エアバック膨張装置等のためのガス漏出検出器及び検出方法 - Google Patents

エアバック膨張装置等のためのガス漏出検出器及び検出方法

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JPH07209124A
JPH07209124A JP6309104A JP30910494A JPH07209124A JP H07209124 A JPH07209124 A JP H07209124A JP 6309104 A JP6309104 A JP 6309104A JP 30910494 A JP30910494 A JP 30910494A JP H07209124 A JPH07209124 A JP H07209124A
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    • G01M3/02Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum
    • G01M3/04Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum by detecting the presence of fluid at the leakage point
    • G01M3/16Investigating fluid-tightness of structures by using fluid or vacuum by detecting the presence of fluid at the leakage point using electric detection means

Abstract

(57)【要約】 【目的】エアバック装置におけるガス漏出を確実に検出
する。 【構成】車両乗員拘束装置(エアバック装置)10は、
発熱反応を生じる混合ガス18を収容する容器14を備
え、容器から放出される混合ガスで乗員拘束具(エアバ
ック)12を膨張させる。容器の一部を囲繞する封入体
40の中に配置された導電性のセンサ素子44が、容器
からガスが漏出した場合に、該ガスに暴露されて該セン
サ素子の電気抵抗が変化し、タイミング回路52によ
り、電源からの電流が間欠的にセンサ素子に供給され、
電気回路46により、センサ素子の電気抵抗の変化を検
出し、インジケータ手段54によってそれを表示する。
タイミング回路のオフ期間を24時間以上等に設定して
漏出ガスが封入体内のセンサ素子の近傍に蓄積されする
ようにし、かつオン期間を数μ秒程度にして漏洩ガスの
センサ素子による消費を少なくしているので、漏洩ガス
検出を確実に実行できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス容器からのガスの
漏出を検出するための検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】Timoshenko等による米国特許
第4164699号は、サーミスタを組み込んだ電気回
路を備えたガス検出器を開示している。そのサーミスタ
はプラチナ線である。プラチナ線は検出対象ガスを燃焼
させる触媒として機能する。この燃焼によってプラチナ
線の温度が上昇し、この温度上昇によってプラチナ線の
抵抗が変化する。この抵抗変化を電気回路で検出してい
る。
【0003】Fertig等による米国特許第4806
314号は、空気流中の汚染物質である低濃度の炭化水
素の検出に適した検出器を開示している。この検出器は
抵抗素子を含んでおり、この抵抗素子を空気流中に配置
している。抵抗素子にはパラジウムをコートしてある。
電流を流して抵抗素子を加熱すると、抵抗素子にコート
したパラジウムが触媒として機能し、空気流中の汚染物
質である炭化水素を発熱酸化反応によって酸化させる。
この検出器は更に第2の抵抗素子を含んでおり、この第
2抵抗素子を空気流中のパラジウム・コートした抵抗素
子の上流に配置している。第2抵抗素子には間欠的に電
流を流している。第2抵抗素子に電流を流している間
は、汚染物質である炭化水素がそこで酸化されてしまう
ため、パラジウム・コートした抵抗素子の表面では酸化
反応が起こらない。これによって、パラジウム・コート
した抵抗素子の基準ノイズ・レベルを得ている。
【0004】Pollによる米国特許第4854155
号は、触媒式ガス検出器を開示しており、この触媒式ガ
ス検出器は抵抗形ガス検出素子を組み込んだブリッジ回
路を備えている。ブリッジ回路の2つの端子に第1電源
回路が接続されている。ブリッジ回路は更に、タイマを
組み込んだ第2電源回路を備えている。このタイマ付の
第2電源回路の目的は、検出素子に比較的高い電圧の電
流を一時的に流すことによって、検出素子の表面に付着
した汚染物質を焼いて除去することにある。
【0005】
【発明の概要】本発明は、ガスの漏出を検出するための
検出器に関する。この検出器は導電性センサ素子を備え
ている。センサ素子は、ガスが漏出したときにその漏出
したガスに暴露されるように配置してある。センサ素子
は、電気回路の一部を成している。センサ素子の電気抵
抗は、センサ素子が漏出したガスに暴露されたときに変
化する。電気回路は更に電源を備えており、この電源
は、センサ素子に流す電流を間欠的に供給するためのタ
イミング手段を含んでいる。タイミング手段のオフ期間
の持続時間は比較的長く設定してある。これによって、
ガスの漏出が発生した場合に、そのガスがセンサ素子の
近傍に蓄積するようにしている。
【0006】本発明は、検出対象ガスが発熱反応性ガス
である場合に特に良好に適用し得るものである。発熱反
応性ガスの一例は水素である。センサ素子の材料は、セ
ンサ素子に電流を流すことによって触媒作用を発揮して
ガスの発熱反応を開始させる材料とすることが好まし
い。この発熱反応によってセンサ素子が加熱される。セ
ンサ素子の温度上昇によってセンサ素子の抵抗が変化す
る。一実施例においては、電気回路はインジケータ手段
を含んでいる。このインジケータ手段は、センサ素子の
抵抗の変化を検出し、それによって漏出が発生している
ことを表示する。別実施例においては、センサ素子をヒ
ューズとしてある。このセンサ素子は、漏出したガスの
発熱反応によって加熱されたならば、溶断するかまたは
相変化を発生して回路を遮断する。この回路の遮断をイ
ンジケータ手段が検出する。
【0007】更に別の実施例においては、センサ素子
を、漏出したガスを吸蔵しそれを吸蔵したということだ
けで抵抗が変化する材料を用いて形成してある。インジ
ケータ手段がこの抵抗の変化を検出して、漏出が発生し
ていることを表示する。センサ素子を形成する材料は、
発熱反応性ガスの発熱反応を触媒作用によって開始させ
ることができ、しかも吸蔵能力を有する材料とすること
が好ましい。タイミング手段のオフ期間には、漏出ガス
がセンサ素子に吸蔵される。タイミング手段のオン期間
には、その漏出ガスがセンサ素子から脱離されて、セン
サ素子の触媒作用によって発熱反応を発生する。これに
よってセンサ素子の温度が上昇する。この温度上昇によ
ってセンサ素子の抵抗が変化する。インジケータ手段が
この抵抗の変化を検出して、漏出が発生していることを
表示する。触媒としての能力と吸蔵能力との両方を備え
たセンサ素子の好適な材料の一例は、パラジウムであ
る。
【0008】本発明は特に車両乗員拘束装置に関する。
この拘束装置は、混合ガスを充填した容器を含んでい
る。混合ガスは、その成分の1つとして、発熱反応性ガ
スを含有している。本発明の漏出検出器のセンサ素子
を、容器の近傍に配置するようにしている。容器からの
ガスの漏出が発生したならば、そのガスが、センサ素子
に電流を流していない期間にセンサ素子の近傍に蓄積す
る。蓄積したガスの量が、センサ素子の抵抗の検出可能
な変化を発生させ得るものであったならば、容器からの
漏出が検出される。本発明は更に、以上に記載した漏出
検出器を使用した漏出検出方法にも関係している。
【0009】
【実施例】以下に図面を参照しつつ、本発明の実施例に
ついて説明して行く。本発明は、その一局面においては
ガス漏出検出器を提供する。本発明のガス漏出検出器
は、車両乗員拘束装置に用いるのに特に適している。車
両乗員拘束装置の一例は、本願の基礎米国出願の同時係
属出願であり本願の譲受人に譲渡されている米国特許出
願第947147号(1992年9月18日付出願)に
開示されている。図1はその車両乗員拘束装置10を模
式的に示した図である。図1について説明すると、車両
乗員拘束装置10は膨張可能な乗員拘束具12を含んで
おり、これは例えばエアバッグである。車両乗員拘束装
置10は更に、容器14を含んでいる。容器14は内部
空間16を有し、この内部空間16には混合ガス18が
充填されている。混合ガス18は、例えば、燃料ガス
と、燃料ガスを燃焼させるための酸化剤ガスと、不活性
ガスとを含有している。不活性ガスは、例えば、窒素、
アルゴン、或いは窒素とアルゴンの混合物等である。酸
化剤ガスは、酸素であっても良く、またその他の公知の
酸化剤ガスでも良い。燃料ガスは、好ましくは水素であ
るが、ただし、その他の燃料ガスでも良く、例えば、炭
化水素としたり、水素とその他の燃料ガスとの混合物と
したりすることができる。水素以外の燃料ガスの具体例
を挙げるならば、メタン、プロパン、アセチレン、それ
に一酸化炭素等がある。
【0010】混合ガス18の組成は様々なものにするこ
とができる。燃料ガスは、混合ガス18の全体に対して
2〜16モル%の割合にすることができる。酸化剤ガス
は、混合ガス18の全体に対して7〜98モル%の割合
にすることができる。混合ガス18の残部は不活性ガス
であり、不活性ガスは、混合ガス18の全体に対して0
〜91モル%の割合にすることができる。また、混合ガ
ス18は、10〜14モル%の水素と、15〜25モル
%の酸素と、61〜75モル%の不活性ガスとを含有し
たものとすることができる。好適な混合ガス18の一例
は、乾燥空気と水素とを混合したものである。乾燥空気
と水素との混合割合の範囲は、空気が86モル%で水素
が14モル%の割合から空気が92モル%で水素が8モ
ル%の割合までの範囲とすることができる。好適な混合
割合の範囲は、空気が90モル%で水素が10モル%の
割合から空気が87モル%で水素が13モル%の割合ま
での範囲である。
【0011】容器14内の混合ガス18は、普段の状態
で既に加圧状態におかれている。この普段の状態での圧
力の大きさは様々なファクタを勘案して決定され、それ
らファクタには、例えば、膨張させる車両乗員拘束具1
2の容積、膨張完了までの所要時間、目標とする膨張圧
力、混合ガス18を収容しておく容器14の容積、それ
に混合ガス18の各成分ガスの割合等がある。通常は、
容器14内の混合ガス18の圧力は、例えば500〜5
000ポンド/平方インチ(psi)(約35〜350
気圧)ほどである。容器14内の混合ガス18の圧力の
好適な範囲は、1000〜3000psi(約70〜2
10気圧)である。ただし本発明は、混合ガスの圧力が
どのような値であっても適用可能である。
【0012】図1に示した実施例は、本発明を適用する
ことのできる様々な実施例のうちの1つの具体例に過ぎ
ない。同図の実施例では、衝突を表わす車両の急減速が
発生したときに、減速度センサ22(公知構造の減速度
センサのうちの適当なものを使用すれば良い)が、容器
14の内部空間16に配設してある点火器24を作動さ
せる。これによって混合ガス18中の燃料ガスが点火さ
れる。酸化剤ガスによって燃料ガスの燃焼が維持され
る。燃料ガスの燃焼が進行するにつれて、その燃焼熱で
容器14内のガスが暖められて、容器14の内部空間1
6の圧力が上昇する。所定時間の後に、或いは内部空間
16の圧力が所定圧力に達したときに、容器14の端板
28が破裂して、暖められたガスがマニホルド30を介
して車両乗員拘束具12へ流入する。ガスが車両乗員拘
束具12の中へ流入するにつれてそのガスが車両乗員拘
束具12を膨張させ、車両の乗員を拘束する状態にす
る。
【0013】容器14は、混合ガス18を充填しておけ
る充分な引張強度を有する材料として、金属材料製とす
ることが好ましい。適当な金属材料の一例はアルミニウ
ムである。乗員拘束具12と容器14とを連通している
マニホルド30も金属材料製である。図示の実施例で
は、マニホルド30を容器14に、環状の溶接部32で
溶接してある。この溶接部32で漏出が発生するおそれ
があるため、その漏出を検出可能にしておくことが望ま
れている。この漏出は、乗員拘束装置10を装備した車
両を長期間に亙って使用しているうちに発生することも
あれば、乗員拘束装置10を車両に装備する以前に搬送
ないし保管している間に発生することもあり、更には、
乗員拘束装置10を車両に装備する取付作業中に発生す
ることもある。
【0014】本発明においては、漏出の検出を行なうた
めに、溶接部32の周囲を囲むようにして封入体40を
設けている。封入体40は、軽量で、薄肉の、例えば、
プラスチック、ガラス、或いは金属等の、適当なガス不
透過性材料で製作した部材である。封入体40は、大気
圧の雰囲気42を収容している。雰囲気42は酸素を含
有している。この雰囲気42は空気であって良い。封入
体40を薄肉の部材としても良いのは、高圧気体を封入
することを目的としていないからである。封入体40
は、容器14の溶接部32から雰囲気42の中へガスが
漏出した際に、その漏出したガスを収容することを目的
としたものである。ただし、封入体42と容器14の表
面との間の取付部は完全気密状態にしてもしなくても、
どちらでも良い。封入体40は、マニホルド30の周囲
を囲むようにして、適宜の取付方法を用いて容器14の
表面に取付ければ良く、それによって封入体40の外部
の大気と封入体40の内部の雰囲気42とを分離すれば
良い。図1では、図を分かり易くするために封入体40
の大きさを誇張してある。通常は封入体40の容積は小
さく、例えば約20〜100cm ほどである。
【0015】この漏出検出器は、封入体40の中に収容
したセンサ素子44を備えている。センサ素子44は導
電性である。センサ素子44は電気回路46の一部を成
しており、この電気回路46はリード線48及び50を
含んでいる。リード線48及び50は封入体40の壁面
を貫通して延在している。リード線48及び50は、封
入体40の壁面に固定しても良く、或いは、封入体40
の壁面に更に厚手の板材取付けて、その板材に固定する
ようにしても良い。リード線48及び50は、センサ素
子44が雰囲気42に暴露されるようにして、また、セ
ンサ素子44を溶接部32の比較的近くに位置させるよ
うにして、このセンサ素子44を支持している。電気回
路46は、電源(不図示)とタイミング回路(Tc )
52とを含んでいる。タイミング回路52は、オン期間
とオフ期間とを交互に繰り返すことによって、電源と協
働してセンサ素子44へ間欠的に電流を供給する機能を
果たしている。タイミング回路52のオフ期間の持続時
間は比較的長く設定し、例えば24〜48時間に設定す
るようにしている。これによって、容器14の溶接部3
2からのガスの漏出が発生している場合には、漏出した
ガスが封入体40の中に蓄積するようにしている。タイ
ミング回路52のオン期間の持続時間は比較的短く設定
し、例えば僅か数μ秒から数秒程度に設定するようにし
ているが、ただしこの長さは、センサ素子44に電流を
流すのに充分な長さである。
【0016】センサ素子44は、容器14から封入体4
0の中へ漏出した燃料ガスに暴露されたならば、その電
気抵抗が変化する。電気回路46はインジケータ手段5
4を含んでいる。インジケータ手段54は、タイミング
回路52のオン期間に、センサ素子44に電流が流れる
ときに、センサ素子44の電気抵抗の変化に応じた動作
をする。インジケータ手段54は、容器14からのガス
の漏出が発生しているときにそのことを表示し、従っ
て、車両乗員拘束装置が機能喪失しているおそれがある
ことを表示する。センサ素子44は、容器14から封入
体40の中へ漏出した燃料ガスを吸収して貯蔵する能力
(吸蔵能力)を備えた材料を用いて形成することが好ま
しい。容器14からの燃料ガスの漏出は、高速の漏出と
して発生することもあれば、低速の漏出として発生する
こともある。容器14からの漏出が高速の漏出である場
合には、容器14内の充填ガスが短期間のうちに、例え
ば1箇月も立たないうちに失われてしまうことがある。
また、その期間中、車両が全く使用されずにいることも
あり得る。従って、車両が使用されずにいる間に容器1
4内の充填ガスが失われてしまうことがあり得る。封入
体40は容器14の表面に対して必ずしも完全気密状態
で取付けられてはいないため、漏出した燃料ガスが、そ
の期間中に封入体40から外へ放散してしまうこともあ
り得る。吸蔵能力を備えたセンサ素子44を使用してい
れば、漏出した燃料ガスはセンサ素子44に効果的に貯
蔵される。車両の使用を再開したならば、タイミング回
路52のオン期間にセンサ素子44に電流が流れ、その
とき、センサ素子44に貯蔵されているガスの量は、検
出可能な充分な貯蔵量になっている。それが検出される
ことによって、インジケータ手段54が作動し、漏出が
発生していることを表示する。
【0017】ガスに暴露されたときにそのガスを吸蔵す
る能力を備えた本発明にとって有用な好適材料の一例
は、パラジウムである。パラジウムは効果的なガス貯蔵
能力を備えている。パラジウムは特に水素の貯蔵に効果
的である。ガス貯蔵能力を有するその他の材料には、バ
ナジウム、タンタル、チタン、ジルコニウム、トリウ
ム、それにセシウム等がある。吸蔵(吸収及び貯蔵)の
正確なメカニズムはまだ解明されていない。吸蔵は、物
理的吸着、化学的吸着、或いは水素化合物等をはじめと
する様々な化合物の生成によるものとも考えられ、更に
は、それらの組合せによるものとも考えられる。いずれ
にせよ、吸蔵が行なわれるのは、タイミング回路52が
センサ素子44に電流を流していない期間である。その
ためタイミング回路52のオフ期間の持続時間は、比較
的長く設定する必要がある。もし仮に、センサ素子44
に絶えず電流を流していたならば、漏出してくるガスが
絶えず消費されてしまうため、センサ素子44の抵抗に
検出可能な変化が生じなくなる。
【0018】本発明の一実施例では、センサ素子44
を、漏出した燃料ガスを吸収したならば、それを吸収し
たということだけで検出可能な抵抗変化を生じるような
ものとしている。その具体的な例は、パラジウムによる
水素の吸収である。パラジウムは、水素を吸収したとい
うことだけで検出可能な電気抵抗の変化を生じる。この
抵抗の変化は、センサ素子44に電流を流して高感度の
抵抗計測装置でセンサ素子44の抵抗を直接測定するこ
とによって、車両の使用中に検出される。本発明の1つ
の好適実施例では、センサ素子44の材料を、封入体4
0の中へ漏出した燃料ガスの発熱反応を触媒作用によっ
て促進する能力を備えた材料としている。タイミング回
路52のオン期間に、センサ素子44に電流が流れるこ
とによって、センサ素子44が活性化される。触媒物質
は多数の活性サイトを持っている。センサ素子44は、
例えば数μ秒から数秒ほどの短時間電流を流しただけ
で、その温度が100℃〜200℃に上昇する。この温
度は漏出ガスに燃焼反応を起こさせるのに充分な温度で
ある。その具体的な例は、封入体40の中へ水素が漏出
して、封入体40内で水素と酸素とが燃焼反応を起こす
場合である。この燃焼反応は不均一系反応である。一般
的に触媒物質の表面で進行する反応は、不均一系反応で
ある。この燃焼反応によってセンサ素子44が更に加熱
される。センサ素子44の温度が上昇すると、センサ素
子44の抵抗が増大し、この抵抗の増大が、電気回路4
6中のインジケータ手段54によって検出される。
【0019】容器14から封入体40の中への燃料ガス
の漏出は、極めて緩慢な漏出であることもあり、即ち、
例えば3〜4年かけて、或いはそれより更に長く、最長
では例えば15年ほどもかけてゆっくりと進行するよう
な漏出であることもある。もし、その漏出が、微視的な
漏出である場合には、即ち、ここに定義した「極めて緩
慢な漏出」より更に速度の遅い漏出であるならば、その
ような漏出は最早問題にはならない。容器14内の充填
ガスは、車両の寿命が尽きるまでもつか、或いは、少な
くとも通常考えられる次回の乗員拘束装置の保守整備が
行なわれるときまでもちさえすれば、それで良いからで
ある。ところが、上に定義した「極めて緩慢な漏出」が
発生している場合には、封入体40内の燃料ガス濃度が
非常に低い値にしかならないことがある。実際に測定し
て得た結果によれば、初期状態で容器14内の燃料ガス
濃度を約10〜13モル%とした場合に、オフ期間を2
4〜48時間もの長さにしても、封入体40の中に蓄積
した燃料ガスの濃度は約0.1モル%にしか達しなかっ
た。封入体40内の燃料ガス濃度が約5.5モル%以下
である場合には、センサ素子44の温度が低いと、触媒
作用によって反応を促進しない限りその燃料ガスの発熱
反応は発生しない。
【0020】そこで、触媒作用によって発熱反応を促進
する能力を備えたセンサ素子44を使用することによっ
て、封入体40内の燃料ガス濃度が非常に低くい場合に
も、その燃料ガスをセンサ素子44で検出できるように
している。触媒作用によって発熱燃焼反応を促進する能
力を備えた材料としては、白金族に属する金属元素があ
る。白金族には、白金、パラジウム、オスミウム、イリ
ジウム、ルテニウム、それにロジウムが含まれる。白金
族に属する金属の合金及び化合物を使用することも可能
であり、例えばパラジウム・ゴールド等を使用すること
ができる。センサ素子44は、触媒としての能力と吸蔵
能力との、両方を備えたものとすることが好ましい。パ
ラジウムは、これら2つの能力を共に備えた好適な材料
である。
【0021】パラジウム製センサ素子44は、漏出した
ガスに暴露されている状況下では、タイミング回路52
のオフ期間にそのガスを吸蔵する。ガスを吸蔵した後
に、そのセンサ素子44に数μ秒ないし数秒ほどの短時
間電流を流すと、それによってセンサ素子44の温度が
例えば100℃〜200℃に上昇する。すると、吸蔵の
逆のメカニズムである脱離が発生する。吸蔵のメカニズ
ムと同様に、脱離のメカニズムもまだ正確には解明され
ていない。脱離のメカニズムには、水素化合物の分解反
応が関与しているかも知れない。この脱離によって燃料
ガスが封入体40の中へ放出される。センサ素子の触媒
作用を有する表面には多数の活性サイトが存在してお
り、それら活性サイトが燃料ガスを封入体40内の酸素
と反応させて燃焼させる。この燃焼によってセンサ素子
44が更に加熱され、それが電気回路46で検出され
て、漏出が発生していることが表示される。
【0022】以下に幾つかの例を挙げて、本発明を更に
具体的に説明して行く。例 1 本発明のこの実施例では、センサ素子44としてパラジ
ウム・フィラメントを使用している。検出対象ガスは水
素である。パラジウム・フィラメントは触媒としての能
力と水素吸蔵能力とを共に備えている。電気回路として
は図2に示した電気回路46を使用した。尚、この図2
において、図1に示した構成要素と同一の機能を果たし
ている構成要素には同一の引用符号を付してある。セン
サ素子44は封入体40の中に配置した。封入体40は
図には模式的に示してある。リード線48及び50が封
入体40の壁面を貫通して延在しており、それらリード
線48及び50は、センサ素子44を封入体40の内部
の雰囲気42に暴露させるようにして、このセンサ素子
44を支持している。電気回路46は、タイミング回路
(Tc )52とブリッジ回路62とを含んでいる。タ
イミング回路52は電圧源(Vs )64から電力を受
け取っている。タイミング回路52はタイミング・スイ
ッチ(不図示)を備えたものであり、例えばモトローラ
社(Motorola Corporation)が発
売している「555」型タイマを使用することができ
る。この「555」型タイマでリレーを制御し、そのリ
レーによって、電圧源64から電気回路46のその他の
部分へ電流を流せるようにした。タイミング回路52
は、リード線66及び68を介してブリッジ回路62に
接続しており、このブリッジ回路62に、所定のオン期
間及びオフ期間をもって間欠的に電流を供給している。
【0023】ブリッジ回路62は、上述のセンサ素子4
4を含むと共に、更に抵抗器70、抵抗器(Rc )7
2、及び抵抗器74を含んでおり、それら抵抗器及びセ
ンサ素子44を、このブリッジ回路62の夫々の枝部分
を成すように接続してある。抵抗器70、72及び74
と同様に、センサ素子44もまた一種の抵抗器である。
抵抗器44及び70から成る枝部分は、抵抗器72及び
74から成る枝部分に対して並列に接続している。タイ
ミング回路52及び電圧源64は、ブリッジ回路62の
互いに並列なそれら枝部分の両端間に接続している。ブ
リッジ回路62は接続線76及び78を介して差動増幅
器80に接続しており、更にこの差動増幅器80がイン
ジケータ回路82に接続している。ブリッジ回路62の
中の抵抗器74は可変抵抗器であり、この可変抵抗器7
4を調節することによって、このブリッジ回路62の普
段の状態を、バランス状態にあって差動増幅器80へ送
出する出力電圧が0Vになっている状態にすることがで
きる。
【0024】一般的に、抵抗器の抵抗値は,周囲温度が
変動するとそれに応じて変化する。本発明の装置にとっ
ては、周囲温度の変動といえば、例えば車両内の温度の
変動であり、これは、例えば約−40℃〜+85℃とい
うような、非常に幅の大きな変動となり得る。抵抗器
(Rc )72は補償用抵抗器である。この補償用抵抗
器72の目的は、周囲温度の変動のために抵抗器44に
生じる抵抗変化と同じ大きさの抵抗変化を、その同じ周
囲温度の変動によって発生することにある。この抵抗器
72は、封入体84の中に収容するようにしている。抵
抗器72を収容する封入体84と抵抗器44を収容する
封入体40とは、同一の封入体とすることが好ましい。
抵抗器72は、抵抗器44と同じ材料で、抵抗器44と
同じ寸法に製作してある。ただし抵抗器72は、その表
面に、例えば金、ガラス、ニッケル、或いは鉛の被膜等
の、薄い非触媒性物質の被膜を被着して触媒能力を無力
化してあり、これによって抵抗器72の表面では触媒作
用が生じないようにしてある。別法として、この抵抗器
72を、パラジウムと同じ温度抵抗係数を有する非触媒
性材料製のフィラメントとしても良い。従って、ブリッ
ジ回路62は、可変抵抗器74を調節して一度バランス
させたならば、このブリッジ回路62が曝されている周
囲温度が変化してもそのバランス状態が維持される。
【0025】タイミング回路52のオン期間にブリッジ
回路62を流れる電流は、このブリッジ回路62の両方
の枝部分に均等に流れようとするため、この電流の流れ
それ自体によって非バランス状態が発生することはな
い。ただし、センサ素子44の表面で発熱反応が発生し
た場合には、抵抗器72の表面では常に発熱反応が発生
しないため、それによってブリッジ回路62に抵抗の非
バランス状態が生じる。そのため、センサ素子44と抵
抗器70との接続点と、抵抗器72と74との接続点と
の間に電圧差が発生する。この出力電圧差が差動増幅器
80によって増幅されてインジケータ回路82へ供給さ
れ、このインジケータ回路82が、非バランス状態が発
生したことを表示する。インジケータ回路82は、警告
インジケータ86とヒューズ88とを備えている。ヒュ
ーズ88の抵抗は警告インジケータ86の抵抗よりはる
かに小さい。そのため、増幅された電流は主としてヒュ
ーズ88を流れ、しかもこの電流は充分に大きな電流で
あることから、ヒューズ88を溶断させる。ヒューズ8
8が溶断したならば、それまでそこを流れていた電流が
警告インジケータ86に流れるようになり、それによっ
て警告インジケータ86が、ブリッジ回路62に非バラ
ンス状態が発生したことを表わす信号を発生する。
【0026】次にこの実施例の動作について説明する。
封入体40は、車両乗員拘束装置のガス容器の少なくと
も一部分を囲繞している。ガス容器内のガスは約10〜
13モル%の水素を含有している。ガス容器からの漏出
が発生していると、その水素が、タイミング回路52の
オフ期間に、センサ素子44のパラジウムに吸収され
る。このオフ期間中はセンサ素子に電流が流れておら
ず、水素の発熱反応は発生しない。なぜならば、パラジ
ウムは、約100℃〜200℃の温度にまで加熱されて
いなければ、低濃度の水素と酸素との反応を促進するた
めの効果的な触媒とはなり得ないからである。このオフ
期間中は、センサ素子44の温度は周囲温度に等しく、
従って、その反応を起こさせることのできる温度より充
分に低い温度になっている。タイミング回路52が次の
オン期間に入ってセンサ素子44に電流が流れたとき
に、センサ素子44は、100℃〜200℃の温度範囲
の温度にまで加熱される。すると、センサ素子44に吸
蔵されていた水素が脱離される。この脱離された水素
と、封入体40の中にガスのままで存在していたその他
の水素とが、この時点で発熱反応を起こして更なる熱を
発生する。このとき、充分な量の水素が反応して発熱反
応が充分な強度で発生したならば、電圧の非バランス状
態が発生してヒューズ88を溶断させ、警告インジケー
タ86を作動させる。
【0027】電気回路46のオフ期間は、極めて緩慢な
漏出を検出可能にするために、必要なものである。もし
仮に、パラジウム製センサ素子44を絶え間なく通電し
て加熱していたならば、漏出してくる水素がこのセンサ
素子44によって絶え間なく消費されてしまうことにな
る。従ってその場合には、極めて緩慢な漏出が発生して
いても、パラジウム製センサ素子の表面ないし内部に
も、またそのセンサ素子の周囲のガス領域にも、インジ
ケータ回路82を作動させるのに充分な量の水素が蓄積
しない。オフ期間の持続時間は、電圧の非バランスの大
きさを、ヒューズ88を溶断させるために必要なしきい
値の大きさにすることができるだけの充分な量の水素を
雰囲気42中に、またはセンサ素子44に蓄積させられ
るように、充分に長く設定すべきである。本発明の車両
乗員拘束装置10のオン期間の持続時間は、封入体40
の雰囲気42の中へ漏出してきた例えば水素等の燃料ガ
スの発熱反応をセンサ素子44が開始させる温度にまで
このセンサ素子44を加熱することのできるだけの、充
分な長さに設定してある。通常は、このオン期間の長さ
は、数μ秒から数秒までの範囲の長さに設定される。
【0028】タイミング回路52のオン期間及びオフ期
間の具体的な持続時間の長さは様々なファクタを勘案し
て決定される。それらファクタには、本発明の検出装置
を使用する具体的な用途、センサ素子の材料組成、増幅
器80及びインジケータ回路82の感度、電源64が供
給する電流の大きさ、センサ素子44の抵抗、それにセ
ンサ素子44の寸法等がある。次にこの実施例の試験結
果について説明する。試験にはパラジウム・フィラメン
トを図2の電気ブリッジ回路に組み込んで使用した。パ
ラジウム・フィラメントの寸法は直径が1ミル(約25
μm)で長さが25mmであった。このフィラメント
を、出力電圧(Vs )が2.8Vで出力電力(Pw
r)が164mWの電源に接続した。フィラメント44
の両端間の電圧(Vw )は1.27Vであった。フィ
ラメントの抵抗(Rf )は23.4℃の動作温度
(T)において9.845Ωであった。電源のオン期間
にフィラメントを流れる電流(Ima)は129mAで
あった。
【0029】図3はブリッジ回路の出力を時間の関数と
してプロットしたグラフである。先ず最初に、パラジウ
ム・フィラメントを空気(エア)だけから成る雰囲気に
暴露した。図3の下方の「ベースライン・エア」と付記
してある破線の曲線は、このときのブリッジ回路の出力
をミリボルト(mV)単位で示したものである。初めの
うちはブリッジ回路の出力は0Vのままであって、水平
線「a」の上をたどっていた。点「b」で電源をオンに
した。すると、ブリッジ回路の出力は初期一時的降下を
発生して点「c」へ降下し、この点「c」の電圧は、約
−23mVであった。この後、ブリッジ回路の出力は補
償用抵抗器(Rc )によってバランス状態へ引き戻さ
れて0Vに近い点「d」まで回復し、これ以後、この試
験を終えるまでブリッジ回路の出力はこの一定のレベル
に維持された。この試験では、補償用抵抗器(Rc )
を補償用抵抗器として機能し得る位置に(即ち、センサ
・フィラメントと同じ雰囲気中に)配置していなかった
ため、初期状態において、この補償用抵抗器(Rc )
の温度とセンサ・フィラメントの温度とが異なってい
た。そのため、点「c」において一時的降下を発生し、
一時的降下から回復した後の電圧も0V以下になったの
である。もし補償用抵抗器(Rc )を、実地に用いる
時と同じように配置してあったならば、ブリッジ回路の
出力応答はオン期間とオフ期間とを通して0Vの直線応
答になっていたはずである。
【0030】次に、以上と同じ試験を、空気に2.4モ
ル%の水素を混入した雰囲気の中で実行した。このとき
の試験結果を表わす曲線を、図3に実線で示した。この
試験では先ず、パラジウム・フィラメントを、水素を混
入した雰囲気中に短時間だけ放置した。この期間中はフ
ィラメントに電流を流さずにおいた。上述の第1回目の
試験と同様に、ブリッジ回路の出力は、オフ期間は0V
のままであった。オフ期間が終了した点「e」の時点
で、電源をオンにした。すると、ブリッジ回路の出力
は、上述のベースライン・エア試験のときと同様に、一
時的降下を発生して点「f」へ降下し、負電位になっ
た。もし補償用抵抗器がセンサ・フィラメントと同じ雰
囲気中に配置されていたならば、この一時的降下は発生
しなかったはずである。この第2回目の試験では、ブリ
ッジ回路の出力は、ベースライン・エア試験のときのよ
うに0Vの近くへ復帰するのではなく、急激に上昇して
点「g」において約95mVのピークを記録した。この
ことは、パラジウム・フィラメントの表面で水素の急激
な発熱反応が発生したために、パラジウム・フィラメン
トの温度が急激に上昇したことを表わしている。ブリッ
ジ回路の出力はこの後、曲線「h」に沿って徐々に減衰
して低下して行った。このことは、周辺ガス環境からゆ
っくりと水素が拡散してきて、発熱反応が継続している
ことを表わしている。全ての水素が消費されてしまう前
に出力電圧の測定を打ち切った。
【0031】図3のデータを得るために使用したのと同
じ試験装置を用いて、図4のデータを得た。この試験で
は、周囲温度(T)は22.6℃であった。この動作温
度におけるフィラメントの抵抗(Ff )は、9.868
Ωであった。このフィラメントを、アルゴン及び窒素に
11%の水素を混入した混合ガスに24時間に亙って暴
露した。この暴露の後に、混合ガスを排気して、水素を
混入させていない大気圧の空気を充填した。この試験の
その他のパラメータは、図3の試験におけるパラメータ
と同じにした。続いてフィラメントに電流を流した。す
ると、図4に実線で示した通りのブリッジ回路の出力応
答が得られた。図3に示した出力応答と同様に、非常に
鋭い出力の上昇及びピークが観測された。この出力の上
昇及びピークは、パラジウムに吸蔵されていた水素の発
熱反応が発生したことを表わしている。後から入れ替え
た空気から成る雰囲気には水素を混入させていないので
あるから、この発熱反応は、最初の混合ガスを排気する
までの24時間に亙る暴露によってパラジウム・フィラ
メントの内部ないし表面に貯蔵された水素によるもので
あることは間違いない。
【0032】図4のピークは図3のピークよりも鋭く、
ブリッジ回路の出力の減衰も図4のものの方が速いこと
が分かった。これらのことは、発熱反応に関与した水素
が、パラジウム・フィラメントに吸蔵されていた水素の
みであることを証明する更なる証拠となるものである。
以上の試験結果は更に、電流オン期間に警告インジケー
タを作動させることのできる充分な量の漏出ガスを、セ
ンサ素子の近傍に蓄積させるためには、電流オフ期間を
設けることが有用であるということをも証明している。
【0033】例 2 本発明のこの実施例は図5に示した構成を有する。図5
に示した回路は、抵抗器92(Rs )で表わしたセンサ
素子と、タイミング回路94(Tc )と、タイミング回
路94を介してセンサ素子92に接続した電源90とを
含んでいる。センサ素子92は、警告インジケータ96
に並列に接続してある。センサ素子92は、検出対象の
燃料ガスの発熱反応に暴露されたときには、例えば燃焼
反応や相変化のような、非可逆性で検出可能な、化学的
ないし物理的な変化を生じるものであり、その意味で、
このセンサ素子92はヒューズと同様に機能するもので
あるといえる。最も簡単な構成は、センサ素子92が溶
断することによって、それまでセンサ素子92を流れて
いた電流が遮断され、警告インジケータ96の方を流れ
るようになる構成である。
【0034】センサ素子92は二状態素子であり、その
材料としては、(a)溶断可能な、または変形性を有す
る、または燃焼容易な、導電性材料の細手の線材または
薄手の箔片を使用し、また(b)必要ならば更に触媒性
材料を使用する。このセンサ素子92を、オン期間に、
電源90からの電流によって、その線材または箔片の溶
融温度ないし反応温度に達する直前の温度にまで加熱す
る。例1の実施例と同様に、このセンサ素子92の抵抗
も警告インジケータ96の抵抗よりはるかに小さくして
あり、そのため電流は主としてセンサ素子92の方を流
れる。燃焼可能な燃料ガスが存在していないときには、
発熱反応は発生せず、そのためセンサ素子92の相変化
は起こらない。漏出してきた燃料ガスが存在していると
きには、発熱反応が促進される。これによってセンサ素
子92の温度が溶融温度ないし反応温度にまで上昇す
る。更にそれによって、センサ素子92が形成している
回路が開くため、電流が警告インジケータ96の方を流
れるようになる。
【0035】溶融温度が低い、または反応を起こし易い
という点でセンサ素子92に適した材料としては、例え
ば、アルミニウム、カドミウム、銅、鉛、マグネシウ
ム、モリブデン、ニオブ、パラジウム、銀、タンタル、
タリウム、錫、チタン、タングステン、亜鉛、それに様
々な合金等がある。触媒性被膜を形成するための適当な
材料としては、例えばパラジウムや白金をはじめとす
る、例1の実施例に関連して先に列挙した様々な材料が
ある。溶融という相変化を発生する材料を使用する代わ
りに、温度に応じて形状変化を生じる性質を有する、形
状記憶性の金属材料ないし合金材料や、金属間化合物形
成性の金属材料を使用することも可能である。それらを
使用する場合には、発熱反応によって発生する熱のため
にセンサ素子92の温度が相遷移温度にまで上昇する
と、それによってセンサ素子92の内部に大きな応力が
発生するため、それによってセンサ素子92が電気的接
続を断つようにしておく。形状変化ないし合金形成反応
を発生する材料としては、例えばニチノール(Nitinol
)をはじめとする、幾つもの特殊な金属材料や複合材
料が知られており、それらを使用することができる。
【0036】例 3 この例は、パラジウム製のセンサ素子について、その水
素吸収能力と、そのセンサ素子の抵抗の直接測定によっ
て吸収量を検出する能力とを例示するものである。セン
サ素子としてはパラジウム製の線材を使用した。この線
材の寸法は、長さが32mmで直径が0.001インチ
(約25μm)であった。この線材をフルーク社(Fluk
e Company )製の「8840-A」型のディジタル・マルチメ
ータに接続し、そこから更にコンピュータに接続した。
このコンピュータは、長時間に亙って1分毎にディジタ
ル・マルチメータの電圧測定値を記録するようにプログ
ラムしたものであった。
【0037】第1の試験は、窒素とアルゴンに12モル
%の水素を混入した混合ガスを使用して行なった。第2
の試験は、窒素とアルゴンに5.7モル%の水素を混入
した混合ガスを使用して行なった。どちらの試験でも1
リットル瓶を用意した。この瓶の中にセンサ素子を配置
した。この瓶の中に先ず空気を充填して最初の抵抗測定
を行ない、それによってセンサ素子の水素吸蔵率が0%
である場合の抵抗を表わす測定値を得た。次に、その瓶
の中へ、水素を混入した混合ガスを吹き込むことによっ
て、それまでの空気を排気して混合ガスに置換し、そし
て長時間に亙る抵抗測定を実行した。センサ素子がかな
りの量の水素を吸収した後の適当な時点で、その瓶の中
へ窒素を吹き込むことによって、それまでの混合ガスを
排気して窒素に置換した。再び長時間に亙る抵抗測定を
実行した。この第2回目の長時間に亙る抵抗測定の間
は、少量の窒素を積極的に瓶の中に流し続けて、センサ
素子から脱離した水素が瓶の中に蓄積するのを防止し
た。
【0038】以上の試験の結果を図6及び図7に示し
た。いずれの図も、センサ素子の抵抗比を試験の時間に
対してプロットしたグラフである。ここでいう抵抗比と
は、試験開始時刻からの経過時間で表わした夫々の時刻
におけるセンサ素子の抵抗を、試験開始時刻におけるセ
ンサ素子の抵抗(この抵抗の値は、センサ素子の水素吸
蔵率が0%のときの値を表わしている)で割った値であ
る。これらの図はいずれも、図の右辺に、センサ素子に
吸蔵された水素の原子比を表わす数字を記入してある。
それら原子比の値は、「“Palladium Hyd
rogen System”,by F.A.Lewi
s,Academic Press,1967」という
文献の、第11ページのグラフに基づいたものである。
同文献のそのグラフは、パラジウム製の線材に吸蔵され
た水素の原子比に対して、そのパラジウム製の線材の抵
抗をプロットしたグラフである。図6から分かるよう
に、センサ素子を、水素を混入させたガスに暴露させ始
めた直後にセンサ素子の抵抗は急激に上昇して、約15
00分(25時間)後には抵抗比が1.11以上の値に
達している。この抵抗比の値は、パラジウム製の線材の
水素吸蔵率が約0.09原子%であることを表わしてい
る。約1500分の時点で水素を吸収させるのを停止し
た。図7から分かるように、5.7モル%の水素を混入
した雰囲気を用いた場合にも、同様の結果が得られてい
る。
【0039】動作について説明すると、この例3のセン
サ素子も、例1及び例2のセンサ素子と同様に使用する
ことができる。車両乗員拘束装置に用いる場合には、乗
員拘束具を展張するために用いる水素混入ガスを収容し
ておく容器の少なくとも一部分を囲繞する封入体の中
に、このセンサ素子を配置する。封入体の中には、例え
ば空気を入れておくことが好ましい。センサ素子には間
欠的に電流を供給する。センサ素子は、例えば図2に示
したものと同様のブリッジ回路の中に組み込んでおく。
ガスを収容している容器から漏出が発生したならば、タ
イミング手段のオフ期間に、漏出した水素がセンサ素子
に吸蔵されて蓄積される。そして、タイミング手段のオ
ン期間にブリッジ回路の非バランス状態が発生し、その
非バランス状態が、例1及び例2における検出と同様に
してインジケータ手段によって検出される。
【0040】当業者であれば、以上の本発明の説明か
ら、本発明の様々な更なる改良、変更及び改変に想到す
るのは当然である。当業者が想到するそれら改良、変更
及び改変は全て、本発明の請求の範囲に包含されるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両乗員拘束装置と、本発明に係るその車両乗
員拘束装置のための漏出検出器とを示した模式図であ
る。
【図2】図1の車両乗員拘束装置のための、本発明の一
実施例に係るセンサ・フィラメントを組み込んだ電気ブ
リッジ回路の回路図である。
【図3】図2の電気ブリッジ回路に組み込んだパラジウ
ム・フィラメントの熱発生応答を示したグラフであり、
この応答は、空気に2.4%の水素を混入した混合ガス
にパラジウム・フィラメントを暴露したときの応答であ
る。
【図4】図2の電気ブリッジ回路に組み込んだパラジウ
ム・フィラメントの熱発生応答を示したグラフであり、
この応答は、パラジウム・フィラメントを、(a) アルゴ
ン及び窒素に11%の水素を混入した混合ガスに静的状
態で24時間暴露し、それに続いて、(b) その混合ガス
を排気して水素を混入していない大気圧の空気に暴露し
たときの応答である。
【図5】図1の車両乗員拘束装置のための、本発明の別
実施例に係るセンサ素子を組み込んだ電気回路の回路図
である。
【図6】12モル%の水素を混入した混合ガスに暴露し
たパラジウム・フィラメントの水素吸蔵率をプロットし
たグラフである。
【図7】5.7%モルの水素を混入した混合ガスに暴露
したパラジウム・フィラメントの水素吸蔵率をプロット
したグラフである。
【符号の説明】
10 車両乗員拘束装置 12 乗員拘束
具 14 容器 18 混合ガス 40 封入体 44 センサ素
子 46 電気回路 52 タイミン
グ回路 54 インジケータ手段 64 電源 82 インジケータ回路 90 電源 92 センサ素子 94 タイマ回
路 96 警告インジケータ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスの漏出を検出するための検出器にお
    いて、 (a)導電性のセンサ素子と、電源と、前記センサ素子
    に流す電流を前記電源から間欠的に供給するためのタイ
    ミング手段とを含んでいる電気回路と、 (b)前記ガスが漏出したときに前記センサ素子がその
    漏出したガスに暴露されるように該センサ素子を配置す
    るための手段と、を備えており、 前記センサ素子が、該センサ素子が前記ガスに暴露され
    たときに電気抵抗が変化する材料を用いて形成されてお
    り、 前記タイミング手段のオフ期間の持続時間が、前記セン
    サ素子にまたは該センサ素子の周囲に前記ガスを蓄積さ
    せることができるように長く設定されていることを特徴
    とするガス漏出検出器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の検出器において、前記ガ
    スが発熱反応性ガスであり、前記センサ素子の電気抵抗
    は該センサ素子の温度上昇に応じて変化し、前記センサ
    素子が、該センサ素子に電流を流すことによって前記ガ
    スの発熱反応を開始させることのできる材料を用いて形
    成されていることを特徴とする検出器。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の検出器において、前記セ
    ンサ素子が、触媒作用を有する材料を用いて形成されて
    おり、前記発熱反応が不均一系燃焼反応であることを特
    徴とする検出器。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の検出器において、前記発
    熱反応性ガスが水素であり、前記センサ素子の材料がパ
    ラジウムであることを特徴とする検出器。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の検出器において、前記タ
    イミング手段のオフ期間の持続時間を、検出可能な量の
    水素をパラジウムに吸蔵させることができるように充分
    に長く設定してあることを特徴とする検出器。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の検出器において、前記セ
    ンサ素子の形状が、フィラメント、箔、または薄膜の形
    状であることを特徴とする検出器。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の検出器において、前記セ
    ンサ素子が、前記電気回路を遮断するヒューズ材料であ
    ることを特徴とする検出器。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の検出器において、前記電
    気回路が、前記センサ素子の電気抵抗の変化に応答して
    動作するインジケータ手段を含んでいることを特徴とす
    る検出器。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の検出器において、前記イ
    ンジケータ手段がブリッジ回路を含んでおり、前記セン
    サ素子を該ブリッジ回路に組み込んであることを特徴と
    する検出器。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の検出器において、前記
    センサ素子が、漏出したガスを吸蔵しその吸蔵の結果と
    して抵抗が変化する材料を用いて形成されていることを
    特徴とする検出器。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の検出器において、前
    記センサ素子がパラジウムで形成されており、前記ガス
    が水素であり、前記タイミング手段のオフ期間の持続時
    間が、検出可能な量の水素をパラジウムに吸蔵させるこ
    とができるように充分に長く設定されていることを特徴
    とする検出器。
  12. 【請求項12】 車両乗員拘束具を膨張させるための膨
    張装置において、 (a)ガスを収容するための容器手段と、 (b)車両乗員拘束具と、 (c)前記ガスを前記車両乗員拘束具に流入させるため
    の手段と、 (d)前記容器手段からの漏出を検出するための漏出検
    出器であって、(1)導電性センサ素子と、電源と、前
    記センサ素子に流す電流を前記電源から間欠的に供給す
    るためのタイミング手段とを含んでいる電気回路と、
    (2)前記ガスが漏出したときに前記センサ素子がその
    漏出したガスに暴露されるように該センサ素子を配置す
    るための手段とを含んでいる漏出検出器とを備え、 前記センサ素子が、該センサ素子が前記ガスに暴露され
    たときに電気抵抗が変化する材料を用いて形成されてお
    り、 前記タイミング手段のオフ期間の持続時間が、前記セン
    サ素子にまたは該センサ素子の周囲に前記ガスを蓄積さ
    せることができるように長く設定されていることを特徴
    とする膨張装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の膨張装置において、
    前記ガスが発熱反応性ガスであり、前記センサ素子の電
    気抵抗は該センサ素子の温度上昇に応じて変化し、前記
    センサ素子を、該センサ素子に電流を流すことによって
    前記ガスの発熱反応を開始させることのできる材料を用
    いて形成してあることを特徴とする膨張装置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の膨張装置において、
    前記センサ素子が触媒作用を有する材料を用いて形成さ
    れており、前記発熱反応が不均一系燃焼反応であること
    を特徴とする膨張装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の膨張装置において、
    前記発熱反応性ガスが水素であり、前記センサ素子の材
    料がパラジウムであることを特徴とする膨張装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の膨張装置において、
    前記タイミング手段のオフ期間の持続時間が、検出可能
    な量の水素をパラジウムに吸蔵させることができるよう
    に充分に長く設定されていることを特徴とする膨張装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項14記載の膨張装置において、
    前記センサ素子の形状を、フィラメント、箔、または薄
    膜としたことを特徴とする膨張装置。
  18. 【請求項18】 請求項12記載の膨張装置において、
    前記センサ素子が、前記電気回路を遮断するヒューズ材
    料であることを特徴とする膨張装置。
  19. 【請求項19】 請求項12記載の膨張装置において、
    前記電気回路が、前記センサ素子の電気抵抗の変化に応
    答して動作するインジケータ手段を含んでいることを特
    徴とする膨張装置。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の膨張装置において、
    前記インジケータ手段がブリッジ回路を含んでおり、前
    記センサ素子が該ブリッジ回路に組み込まれていること
    を特徴とする膨張装置。
  21. 【請求項21】 請求項19記載の膨張装置において、
    前記センサ素子が、漏出したガスを吸蔵しその吸蔵の結
    果として抵抗が変化する材料を用いて形成されているこ
    とを特徴とする膨張装置。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の膨張装置において、
    前記センサ素子がパラジウムを用いて形成されており、
    前記ガスが水素であり、前記タイミング手段のオフ期間
    の持続時間が、検出可能な量の水素をパラジウムに吸蔵
    させることができるように充分に長く設定されているこ
    とを特徴とする膨張装置。
  23. 【請求項23】 請求項12記載の膨張装置において、
    該装置は、前記容器手段の少なくとも一部分を囲繞する
    封入体と、前記センサ素子を該封入体の中に配置するた
    めの手段とを備えていることを特徴とする膨張装置。
  24. 【請求項24】 周辺空気環境へのガスの漏出を検出す
    る方法において、 (a)導電性のセンサ素子を前記周辺空気環境に露出さ
    せるステップと、 (b)前記センサ素子の抵抗の変化に応じて動作するイ
    ンジケータ手段を用意するステップと、 (c)前記センサ素子に電流を間欠的に供給するステッ
    プと、 (d)漏出したガスを前記周辺空気環境に蓄積させるこ
    とができる長さの持続時間に亙って電流オフ期間を維持
    するステップとからなり、 前記センサ素子を、該センサ素子が前記ガスに暴露され
    たときに電気抵抗が変化する材料を用いて形成してある
    ことを特徴とするガス漏洩検出方法。
  25. 【請求項25】 請求項25記載の検出方法において、
    前記ガスが発熱反応性ガスであり、前記センサ素子の電
    気抵抗は該センサ素子の温度上昇に応じて変化し、前記
    センサ素子が、該センサ素子に電流を流すことによって
    前記ガスの発熱反応を開始させることのできる材料を用
    いて形成されていることを特徴とする検出方法。
  26. 【請求項26】 請求項26記載の検出方法において、
    前記センサ素子が、触媒作用を有する材料を用いて形成
    されており、前記発熱反応が不均一系燃焼反応であるこ
    とを特徴とする検出方法。
  27. 【請求項27】 請求項26記載の検出方法において、
    前記発熱反応性ガスが水素であり、前記センサ素子の材
    料がパラジウムであることを特徴とする検出方法。
  28. 【請求項28】 請求項27記載の検出方法において、
    前記電流オフ期間の持続時間が、検出可能な量の水素を
    パラジウムに吸蔵させることができるように充分に長く
    設定されていることを特徴とする検出方法。
  29. 【請求項29】 請求項24記載の検出方法において、
    前記センサ素子が、前記電気回路を遮断するヒューズ材
    料であることを特徴とする検出方法。
  30. 【請求項30】 請求項24記載の検出方法において、
    前記インジケータ手段がブリッジ回路を含んでおり、前
    記センサ素子が該ブリッジ回路に組み込まれていること
    を特徴とする検出方法。
  31. 【請求項31】 請求項24記載の検出方法において、
    前記センサ素子が、漏出したガスを吸収しその吸収の結
    果として抵抗が変化する材料を用いて形成されているこ
    とを特徴とする検出方法。
  32. 【請求項32】 請求項31記載の検出方法において、
    前記センサ素子がパラジウムを用いて形成されており、
    前記ガスが水素であることを特徴とする検出方法。
  33. 【請求項33】 酸素を含有している周辺空気環境への
    水素の漏出を検出する方法において、 (a)温度に応じて電気抵抗が変化する導電性のセンサ
    素子を前記周辺空気環境に露出させるステップと、 (b)前記センサ素子の抵抗の変化を検出するためのイ
    ンジケータ手段を用意するステップと、 (c)前記センサ素子に電流を間欠的に供給するステッ
    プと、 (d)漏出したガスを前記周辺空気環境に蓄積させるこ
    とができる長さの持続時間に亙って電流オフ期間を維持
    するステップであって、前記センサが、前記電流オフ期
    間に前記周辺空気環境に蓄積する水素を効果的に吸蔵す
    るパラジウム製の表面を有するものである、ステップ
    と、 (e)パラジウムから水素を脱離させ前記周辺空気環境
    の中で触媒作用によってその水素に発熱反応を起こさせ
    ることができる長さの持続時間に亙って前記センサ素子
    に電流を流すステップとを含んでいることを特徴とする
    水素漏洩検出方法。
  34. 【請求項34】 発熱反応性ガスによって乗員拘束具を
    展張させるようにした車両乗員拘束装置におけるガス収
    容用の容器からの該発熱反応性ガスの漏出を検出する方
    法において、 (a)前記容器の少なくとも一部分を囲繞する封入体を
    用意するステップと、 (b)導電性のセンサ素子を用意するステップと、 (c)前記封入体の内部に前記センサ素子を配置するス
    テップと、 (d)前記センサ素子の抵抗の変化に応じて動作するイ
    ンジケータ手段を用意するステップと、 (e)前記センサ素子に電流を間欠的に供給するステッ
    プと、 (f)漏出したガスを前記封入体の中に蓄積させること
    ができる長さの持続時間に亙って電流オフ期間を維持す
    るステップとを含んでおり、 前記センサ素子が、該センサ素子が前記ガスに暴露され
    たときに電気抵抗が変化する材料を用いて形成されてい
    ることを特徴とするガス漏洩検出方法。
  35. 【請求項35】 請求項34記載の検出方法において、
    前記センサ素子の電気抵抗は該センサ素子の温度上昇に
    応じて変化し、前記センサ素子が、該センサ素子に電流
    を流すことによって前記ガスの発熱反応を開始させるこ
    とのできる材料を用いて形成されていることを特徴とす
    る方法。
  36. 【請求項36】 請求項35記載の検出方法において、
    前記センサ素子が、触媒作用を有する材料を用いて形成
    されており、前記発熱反応が不均一系燃焼反応であるこ
    とを特徴とする検出方法。
  37. 【請求項37】 請求項36記載の検出方法において、
    前記発熱反応性ガスが水素であり、前記センサ素子の材
    料がパラジウムであることを特徴とする検出方法。
  38. 【請求項38】 請求項37記載の検出方法において、
    前記水素が前記パラジウムに吸蔵されるようにしたこと
    を特徴とする検出方法。
  39. 【請求項39】 請求項34記載の検出方法において、
    前記センサ素子が、漏出したガスを吸収しその吸収の結
    果として抵抗が変化する材料を用いて形成されているこ
    とを特徴とする検出方法。
  40. 【請求項40】 請求項39記載の検出方法において、
    前記センサ素子がパラジウムを用いて形成されており、
    前記ガスが水素であることを特徴とする検出方法。
  41. 【請求項41】 請求項34記載の検出方法において、
    前記センサ素子を電気回路の一部とし、該センサ素子
    を、該電気回路を遮断するヒューズ材料としたことを特
    徴とする請求項34記載の検出方法。
  42. 【請求項42】 請求項34記載の検出方法において、
    前記インジケータ手段がブリッジ回路を含んでおり、前
    記センサ素子が該ブリッジ回路に組み込まれていること
    を特徴とする検出方法。
  43. 【請求項43】 ガス発生源からのガスの漏出を検出す
    る方法において、前記ガス発生源の近傍に請求項1記載
    の検出器を配置することを特徴とする検出方法。
  44. 【請求項44】 車両乗員拘束装置のガス容器からのガ
    スの漏出を検出する方法において、前記ガス容器の少な
    くとも一部分の周囲に封入体を配置し、該封入体の中に
    請求項1記載の漏出検出器のセンサ素子を配置すること
    を特徴とする検出方法。
  45. 【請求項45】 ガスの漏出を検出するための検出器に
    おいて、 (a)導電性のセンサ素子と電源とを含んでいる電気回
    路と、 (b)前記ガスが漏出したときに前記センサ素子がその
    漏出したガスに暴露されるように該センサ素子を配置す
    るための手段と、 (c)前記センサ素子の抵抗の上昇に応じて動作するイ
    ンジケータ手段とを備えており、 前記センサ素子が、前記ガスに暴露されたときにそのガ
    スを吸蔵すると共にその吸蔵したガスの量に応じて電気
    抵抗が変化する材料を基本的材料として用いて形成され
    ていることを特徴とするガス漏洩検出器。
  46. 【請求項46】 請求項45記載の検出器において、前
    記センサ素子の材料がパラジウムであることを特徴とす
    る検出器。
  47. 【請求項47】 発熱反応性ガスの漏出を検出する検出
    器において、 (a)導電性センサ素子と電源とを含んでいる電気回路
    と、 (b) 前記ガスが漏出したときに前記センサ素子がそ
    の漏出したガスに暴露されるように該センサ素子を配置
    するための手段とを備えており、前記センサ素子が、該
    センサ素子に電流を流すことによって前記ガスの発熱反
    応を開始させることのできる触媒作用を有する材料と該
    センサ素子が所定の温度になったときに前記電気回路を
    遮断するヒューズ材料とを用いて形成されていることを
    特徴とする検出器。
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