JPH07208556A - 歯付ベルト - Google Patents

歯付ベルト

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JPH07208556A
JPH07208556A JP185694A JP185694A JPH07208556A JP H07208556 A JPH07208556 A JP H07208556A JP 185694 A JP185694 A JP 185694A JP 185694 A JP185694 A JP 185694A JP H07208556 A JPH07208556 A JP H07208556A
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JP
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rubber
tooth
layer
hydrogenated nitrile
organic peroxide
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JP185694A
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Inventor
Naoki Hamano
直樹 濱野
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性を保持しつつ、歯帆布コーティングゴ
ムの摩耗を低減する。 【構成】 歯付ベルト1の背ゴム層2及び歯ゴム層5の
背ゴム及び歯ゴムが水素化ニトリルゴムの有機過酸化物
架橋系ゴム組成物からなる。歯帆布層6の歯帆布を、水
素化ニトリルゴムの有機過酸化物架橋系ゴム組成物及び
硫黄の両者を含む架橋系ゴム組成物(歯帆布コーティン
グゴム)にて歯ゴム層5に接着する。これによって、耐
熱老化性に優れるのみならず耐摩耗性が著しく向上する
ことになる。歯帆布を歯ゴムに接着している架橋系ゴム
組成物は、水素化ニトリルゴム100g当たりに含硫黄
架橋剤0.5〜10gと水素化ニトリルゴム100g当
たりに有機過酸化物0.002〜0.025モルとを含
有する水素化ニトリルゴム組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用エンジ
ンのタイミングベルト等として用いられる歯付ベルトに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、歯付ベルトは、通常、クロロプレ
ンゴムを用いて製造されていたが、エンジンルームのコ
ンパクト化の要請等から、一層の耐熱性の向上が要求さ
れるようになっている。
【0003】そこで、耐熱性を得るために、特開昭51
−36247号公報、特開昭60−121341号公報
に記載されるように、背ゴムや歯ゴムにクロロスルホン
化ポリエチレンゴムを用いた歯付ベルトや、特開昭60
−172749号公報に記載されるように、ベルト本体
に水素化ニトリルゴムの含硫黄架橋系ゴム組成物を用い
た歯付ベルトが知られているが、その耐熱性はなお十分
とはいい難い。
【0004】そのため、特開昭64−87937号公報
等に記載されるように、より一層の耐熱性を確保するこ
とができる歯付ベルトとして、ベルトの背ゴム及び歯ゴ
ムに水素化ニトリルゴムの有機過酸化物架橋系ゴム組成
物を用いた歯付ベルトが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな歯付ベルトでは、背ゴム及び歯ゴムを水素化ニトリ
ルゴムの有機過酸化物架橋系ゴム組成物で構成すると共
に、歯帆布を歯ゴムに水素化ニトリルゴムの含硫黄架橋
系ゴム組成物で架橋接着しているため、背ゴム及び歯ゴ
ムに含有される有機過酸化物量が少ないと、ベルトの耐
熱性は向上し、耐熱寿命は延びるが、歯ゴムの弾性率が
低いために負荷寿命の向上は望めない。また、高負荷に
耐えるように有機過酸化物量を多くし、歯ゴムの弾性率
を上げると、ベルトを加圧成形加硫処理をする際に、歯
ゴムの有機過酸化物が、歯帆布層を歯ゴム層に接着する
ために歯帆布にコーティングされているゴム(以下歯帆
布コーティングゴムという)へ移行し、歯ゴムの架橋密
度を低下させると共に、移行してきた有機過酸化物によ
りできたラジカルが硫黄の加硫を阻害するため、歯帆布
コーティングゴムの架橋密度をも低下させてしまい、結
果として歯帆布コーティングゴムの摩耗量が大きくなっ
てしまう。
【0006】また、背ゴム、歯ゴムだけでなく、歯帆布
コーティングゴムも水素化ニトリルゴムの有機過酸化物
架橋系ゴム組成物で構成するようにすると、歯帆布への
歯帆布コーティングゴムの接着が十分でないために、歯
帆布が早期に剥離してしまうおそれがある。
【0007】そこで、本発明は、水素化ニトリルゴムの
有機過酸化物架橋系ゴム組成物を、背ゴム及び歯ゴムに
用いた歯付ベルトにおいて、耐熱性、特に耐熱老化性と
耐熱走行寿命を保持しつつ、歯帆布コーティングゴムの
摩耗を低減することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、背ゴ
ム層、心線層、歯ゴム層及び歯帆布層が上側から順に積
層され、上記背ゴム層及び歯ゴム層の背ゴム及び歯ゴム
が、水素化ニトリルゴムの有機過酸化物架橋系ゴム組成
物からなる歯付ベルトであって、上記歯帆布層の歯帆布
が、水素化ニトリルゴムの有機過酸化物及び硫黄の両者
を含む架橋系ゴム組成物にてコーティング処理され、該
コーティング処理された架橋系ゴム組成物にて上記歯帆
布層が歯ゴム層に接着されている構成とする。
【0009】請求項2の発明においては、歯帆布層を歯
ゴム層に接着している架橋系ゴム組成物が、水素添加率
80%以上の水素化ニトリルゴム100g当たりに含硫
黄架橋剤0.5〜10g、有機過酸化物0.002〜
0.025モルをそれぞれ含有する水素化ニトリルゴム
組成物である。
【0010】ところで、本発明において用いられる水素
化ニトリルゴムは、ニトリルゴムが含有する二重結合を
水素添加して、熱老化における硫黄の再結合反応を起り
にくくすることによって、硫黄の再結合反応に基づくゴ
ム弾性の低下を防止し、それによってニトリルゴムの利
点である耐油性を保持しつつ、耐熱性を改善したゴムで
あって、本発明においては、水素添加率が80%以上の
水素化ニトリルゴムが好適に用いられる。水素添加率が
80%よりも少ないときは、得られる歯付ベルトが耐熱
性になお劣ることになるからである。
【0011】本発明において用いられる背ゴム層の背ゴ
ム及び歯ゴム層の歯ゴムとしては、水素化ニトリルゴム
の有機過酸化物架橋系ゴム組成物が用いられる。有機過
酸化物量が水素化ニトリルゴム100gに対して0.0
02モルよりも少ないときは、架橋反応が十分でなく、
ベルトとしては弾性率が低いために負荷寿命が悪く、実
用がほとんど不可能である一方、有機過酸化物量が0.
025モルを越えるときは、ベルトの弾性率が高すぎ
て、伸びが小さくなり、屈曲寿命が劣ることから、有機
過酸化物量は、水素化ニトリルゴム100gに対して
0.002〜0.025モルの範囲にあることが望まし
い。
【0012】また、有機過酸化物架橋剤としては、特に
限定されるものではなく、例えばジクミルパーオキサイ
ド、2,5 −ジメチル−2,5 ージ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5 −ジメチル−2,5 −ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3 、ベンゾイルパーオキサイ
ド、2,4 −ジクロルジベンゾイルパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、2,5 −ジメチル−2,5 −ジ(ベンゾイルパー
オキシ)ヘキサン等が用いられる。
【0013】上記の如き未加硫の水素化ニトリルゴムの
有機過酸化物架橋系ゴム組成物は、通常、ゴム工業で使
用されるロール、バンバリーミキサー、ニーダー等によ
り混練されてなるものである。また、この未加硫のゴム
組成物には、上記各成分と共にカーボンブラック、シリ
カ等の補強剤、炭酸カルシウム、タルク等の充填剤、ト
リアリルイソシアヌレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、フェニレンビスマレイミド等の架橋助
剤、可塑剤、安定剤、加工助剤等の種々の薬剤を必要に
応じて適宜添加される。
【0014】歯ゴム層に歯帆布層を接着するために歯帆
布にコーティング処理される歯帆布コーティングゴム
は、水素化ニトリルゴムの、有機過酸化物及び硫黄の両
者を含む架橋系ゴム組成物である。即ち、水素化ニトリ
ルゴム、含硫黄架橋剤、及び有機過酸化物架橋剤にて構
成される。
【0015】また、含硫黄架橋剤としては、硫黄そのも
ののほか、例えば4,4'−ジチオビスモルホリン、テトラ
メチルチウラムモノスルフィド、テトラメチチルチウラ
ムジスルフィド、2 −(4 −モルホリノジチオ)ベンゾ
チアゾール等が用いられる。有機過酸化物架橋剤として
は、上記背ゴム及び歯ゴムの架橋剤として用いた有機過
酸化物が用いられる。さらに、歯帆布コーティングゴム
は、必要に応じて、充填剤、軟化剤、加硫助剤、加硫促
進剤、老化防止剤等の添加剤を適宜含有してもよい。
【0016】また、歯帆布コーティングゴムには、いわ
ゆるHRH配合(Hexamethylenetetramine-resorcino
l)を構成するための所要の添加剤を添加することもで
きる。ここに、HRH配合としては、通常、シリカ、メ
チレンメチレン受容体及びメチレン供与体が用いられ
る。かかるメチレン受容体及びメチレン供与体として
は、従来より知られているものが任意に用いられるが、
代表的には、例えばメチレン受容体としてはレゾルシノ
ールやその誘導体、メチレン供与体としてはヘキサメチ
レンテトラミンやその誘導体が用いられる。
【0017】この歯帆布コーティングゴムゴムは、含硫
黄架橋剤及び有機過酸化物架橋剤を水素化ニトリルゴム
が未加硫の状態で適宜の有機溶剤に溶解させてなるいわ
ゆる糊ゴムであって、水素化ニトリルゴム100gに対
し、含硫黄架橋剤0.5〜10g、有機過酸化物0.0
02〜0.025モルを含有する。尚、有機溶剤として
は、例えばトルエン、メチルエチルケトンが好ましく用
いられるが、これらに限定されるものではない。
【0018】ここで、水素化ニトリルゴム100gに対
し、含硫黄架橋剤0.5〜10gとしているのは、歯帆
布コーティングゴムとして背ゴム及び歯ゴムと同じ組成
を有する水素化ニトリルゴムの有機過酸化物架橋系ゴム
組成物のみを用いるとき、並びに水素化ニトリルゴムの
有機過酸化物及び硫黄の両者を含む架橋系ゴム組成物で
あるが、水素化ニトリルゴム100gに対し含硫黄架橋
剤が0.5gより少ないときは、歯ゴム層と歯帆布層と
の間の接着力が弱く、かつ経時安定性に劣るからであ
り、また、水素化ニトリルゴムの有機過酸化物及び硫黄
の両者を含む架橋系ゴム組成物であるが、水素化ニトリ
ルゴム100gに対し含硫黄架橋剤が10gを越えると
き、並びに水素化ニトリルゴムの含硫黄架橋系ゴム組成
物のみを用いるときは、ベルトの成形時に歯帆布コーテ
ィングゴムの架橋密度が低下するために、ベルトの耐摩
耗性が著しく低下するからである。水素化ニトリルゴム
100gに対し、含硫黄架橋剤0.5〜10gとしてい
るのは、上記背ゴム及び歯ゴムと同様に、耐熱性を確保
して、ベルトとして必要な弾性率を確保するためであ
る。
【0019】有機溶剤は、ゴム組成物100重量部に対
し、通常、600〜900重量部の範囲で用いられる
が、この溶剤量も特に限定されるものではなく、得られ
る接着剤組成物の粘度が最適になるように選ばれる。溶
剤量があまりに少ないときは、得られる糊ゴムの粘度が
高すぎて作業性が悪くなる一方、溶剤量があまりにも多
いときは、ゴム糊の粘度が低すぎて歯帆布をコーティン
グ処理したときに歯帆布への付着量が少なく、歯帆布層
と歯ゴム層との間に強固な接着性を得ることができない
からである。
【0020】また、本発明における歯帆布としては、例
えばナイロン繊維、アラミド繊維等からなるものが用い
られ、また、心線としては、例えばガラス繊維、ナイロ
ン繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維等よりなるも
のが用いられるが、歯帆布及び心線共にこれらに限定さ
れるものではない。
【0021】本発明に係る歯付ベルトは、従来より知ら
れている通常の方法で製造される。即ち、前述した接着
ゴムを塗布し、乾燥させた帆布をベルトの歯溝形状を有
する金型に巻き掛け、その上に心線と水素化ニトリルゴ
ムの有機過酸化物架橋系ゴム組成物の未加硫シートを巻
き付け、圧力釜内で加圧成形加硫処理した後、輪切りす
ることによって歯付ベルトが得られる。
【0022】
【作用】請求項1の発明によれば、背ゴム層の背ゴム及
び歯ゴム層の歯ゴムが水素化ニトリルゴムの有機過酸化
物架橋系ゴム組成物からなるだけでなく、歯帆布層の歯
帆布が、水素化ニトリルゴムの有機過酸化物及び硫黄の
両者を含む架橋系ゴム組成物にてコーティング処理さ
れ、該コーティング処理された架橋系ゴム組成物にて上
記歯帆布層が歯ゴム層に接着されているので、耐熱老化
性に優れるのみならず、耐摩耗性が著しく向上すること
により、耐久寿命も向上することになる。
【0023】また、請求項2の発明によれば、特に歯帆
布と歯ゴムを接着している架橋系ゴム組成物が、水素化
ニトリルゴム100g当たりに含硫黄架橋剤0.5〜1
0g、有機過酸化物0.002〜0.025モルをそれ
ぞれ含有する水素化ニトリルゴム組成物であるので、上
記作用を顕著に奏する。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って説明す
る。
【0025】概略構成を図1に示すように、歯付ベルト
1は、背ゴム層2、心線3を有する心線層4、歯ゴム層
5及び歯帆布層6が上側から順に積層されている。
【0026】上記背ゴム層2の背ゴム及び歯ゴム層5の
歯ゴムが水素化ニトリルゴムの有機過酸化物架橋系ゴム
組成物からなり、上記歯帆布層6の歯帆布が、水素化ニ
トリルゴムの有機過酸化物及び硫黄の両者を含む架橋系
ゴム組成物にてコーティング処理され、該コーティング
処理された架橋系ゴム組成物にて上記歯帆布層6が歯ゴ
ム層5に接着されている。そして、歯帆布層6を歯ゴム
層5に接着している架橋系ゴム組成物は、水素化ニトリ
ルゴム100g当たりに、含硫黄架橋剤0.5〜10g
と有機過酸化物0.002〜0.025モルとを含有す
る水素化ニトリルゴム組成物である。
【0027】まず、表1に本発明例及び比較例に用いる
水素化ニトリルゴムの有機過酸化物架橋系ゴム組成物
A、水素化ニトリルゴムの含硫黄架橋系のゴム組成物
B、水素化ニトリルゴムの硫黄及び有機過酸化物の両者
を含む架橋系ゴム組成物C〜Fの未加硫ゴム成分組成を
示す。
【0028】
【表1】 上記未加硫ゴム成分組成物を1mm厚さのシート状に
し、表2に示す組合せにて2枚のシートを加硫接着し
た。これらの加硫物の物性も表2に示す。
【0029】
【表2】 これらの結果から、有機過酸化物架橋系ゴム組成物と硫
黄及び有機過酸化物の両者を含む架橋系ゴム組成物との
組合せにより加硫接着させたゴム加硫物である本発明例
1は、有機過酸化物架橋系ゴム組成物と硫黄架橋系ゴム
組成物との組合せにより加硫接着させたゴム加硫物であ
る比較例2に比べて、耐熱性に優れると共に、耐摩耗性
にも優れていることが判る。
【0030】次に、表1に示すゴム組成物を表3に示す
組合せにて歯ゴム及び背ゴムと、歯帆布コーティングゴ
ムとに用い、歯帆布コーティングゴムをナイロン帆布に
コーティング処理して塗布し、乾燥させた後、前述した
ように、この歯帆布をベルトの歯溝形状を有する金型に
巻き付け、その上に心線であるガラスコードと背ゴム及
び歯ゴムとなるゴム組成物からなる未加硫ゴムシートと
を巻き付け、圧力釜内にて加硫した後、輪切りすること
により歯付ベルトを作成した。
【0031】この歯付ベルトを用いて負荷耐久試験及び
耐熱走行試験を行い、その結果も表3に示す。但し、比
較例3,8の耐熱走行試験及び負荷耐久試験において
は、歯帆布が歯ゴム層から剥離して早期に破壊した。
【0032】
【表3】 表3より、本発明例2〜4では耐熱走行寿命及び負荷耐
久寿命の両立を図ることが可能であることがわかる。
尚、比較例3、8は接着性に劣り、比較例4は負荷耐久
性に劣り、比較例5,6は耐熱性及び負荷耐久性が共に
十分とはいえないことがわかる。
【0033】尚、耐熱走行試験は、駆動プーリと従動プ
ーリとの間にアイドラ・プーリを介在させて19mm幅
の試験ベルトを巻回し、駆動プーリ回転数3000rpm
、ベルト初期張力15kgf とし、無負荷下で雰囲気温
度130℃±3℃でベルトを走行させ、走行開始時から
背ゴム又は歯ゴム(歯元)にクラックが発生するまでの
時間にて評価した。
【0034】負荷耐久試験は、駆動プーリと従動プーリ
との間に10mm幅の試験ベルトを巻回し、駆動プーリ回
転数6000rpm 、ベルト初期張力20kgf とし、負荷
4PSの下で雰囲気温度100℃±3℃でベルトを走行
させ、走行開始時から背ゴム又は歯ゴム(歯元)にクラ
ックが発生するまでの時間にて評価した。
【0035】
【発明の効果】請求項1の発明は、上記のように、背ゴ
ム層及び歯ゴム層の背ゴム及び歯ゴムを水素化ニトリル
ゴムの有機過酸化物架橋系ゴム組成物とした歯付ベルト
において、歯帆布層の歯帆布を水素化ニトリルゴムの有
機過酸化物及び硫黄の両者を含む架橋系ゴム組成物にて
コーティング処理し、該コーティング処理した架橋系ゴ
ム組成物にて歯帆布層を歯ゴム層に接着するようにして
いるので、耐熱老化性に優れるのみならず、耐摩耗性を
著しく向上させることが可能となり、耐久寿命も向上さ
せることができる。
【0036】また、請求項2の発明は、特に歯帆布と歯
ゴムを接着している架橋系ゴム組成物を、水素化ニトリ
ルゴム100g当たりに含硫黄架橋剤0.5〜10g及
び水素化ニトリルゴム100g当たりに有機過酸化物
0.002〜0.025モルの両者を含有する水素化ニ
トリルゴム組成物としているので、上記効果を確実かつ
顕著に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】歯付ベルトの概略構成図である。
【符号の説明】
1 歯付ベルト 2 背ゴム層 3 心線 4 心線層 5 歯ゴム層 6 歯帆布層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 背ゴム層、心線層、歯ゴム層及び歯帆布
    層が上側から順に積層され、上記背ゴム層の背ゴム及び
    歯ゴム層の歯ゴムが水素化ニトリルゴムの過酸化物架橋
    系ゴム組成物からなる歯付ベルトであって、 上記歯帆布層の歯帆布が、水素化ニトリルゴムの有機過
    酸化物及び硫黄の両者を含む架橋系ゴム組成物にてコー
    ティング処理され、該コーティング処理された架橋系ゴ
    ム組成物にて上記歯帆布層が歯ゴム層に接着されている
    ことを特徴とする歯付ベルト。
  2. 【請求項2】 歯帆布層を歯ゴム層に接着している架橋
    系ゴム組成物は、水素添加率80%以上の水素化ニトリ
    ルゴム100g当たりに含硫黄架橋剤0.5〜10g、
    有機過酸化物0.002〜0.025モルをそれぞれ含
    有する水素化ニトリルゴム組成物であるところの請求項
    1記載の歯付ベルト。
JP185694A 1994-01-13 1994-01-13 歯付ベルト Withdrawn JPH07208556A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6220983B1 (en) * 1998-04-20 2001-04-24 Mitsuboshi Belting Ltd. Toothed power transmission belt
WO2008070878A2 (en) * 2006-12-06 2008-06-12 Veyance Technologies, Inc. Elastomeric blend for vehicle timing belt

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