JPH07207456A - 金属被覆用組成物の被膜形成方法 - Google Patents
金属被覆用組成物の被膜形成方法Info
- Publication number
- JPH07207456A JPH07207456A JP226394A JP226394A JPH07207456A JP H07207456 A JPH07207456 A JP H07207456A JP 226394 A JP226394 A JP 226394A JP 226394 A JP226394 A JP 226394A JP H07207456 A JPH07207456 A JP H07207456A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal
- coating composition
- film
- metal coating
- forming
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 この発明の目的は、密着性および耐食性能に
優れる緻密な被膜を金属基材表面に均一に形成すること
ができる金属被覆用組成物の被膜形成方法を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 上記目的を達成するための請求項1に記載の
発明は、金属被覆用組成物を金属基材に塗布した後に、
前記金属基材に対して送風を行ない、その後50〜20
0℃で予備焼付を行ない、さらに250〜380℃で本
焼付を行なうことを特徴とする金属被覆用組成物の被膜
形成方法である。
優れる緻密な被膜を金属基材表面に均一に形成すること
ができる金属被覆用組成物の被膜形成方法を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 上記目的を達成するための請求項1に記載の
発明は、金属被覆用組成物を金属基材に塗布した後に、
前記金属基材に対して送風を行ない、その後50〜20
0℃で予備焼付を行ない、さらに250〜380℃で本
焼付を行なうことを特徴とする金属被覆用組成物の被膜
形成方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属被覆用組成物の
被膜形成方法に関し、詳しくは、密着性および耐食性能
に優れる緻密な被膜を金属基材表面に均一に形成するこ
とのできる金属被覆用組成物の被膜形成方法に関する。
被膜形成方法に関し、詳しくは、密着性および耐食性能
に優れる緻密な被膜を金属基材表面に均一に形成するこ
とのできる金属被覆用組成物の被膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】鉄鋼を主
とする金属を防食するために使用される金属被覆用組成
物として種々の組成物が知られている。優れた耐食性能
を与える金属被覆用組成物として、特公昭60−502
28号公報に記載されている、無水クロム酸と亜鉛およ
びアルミニウムなどの金属粉末とを含有する金属被覆用
組成物がある。その一つとしてダクロディップ(登録商
標、(株)日本ダクロシャムロック製)が市販されてい
る。
とする金属を防食するために使用される金属被覆用組成
物として種々の組成物が知られている。優れた耐食性能
を与える金属被覆用組成物として、特公昭60−502
28号公報に記載されている、無水クロム酸と亜鉛およ
びアルミニウムなどの金属粉末とを含有する金属被覆用
組成物がある。その一つとしてダクロディップ(登録商
標、(株)日本ダクロシャムロック製)が市販されてい
る。
【0003】このダクロディップ(登録商標)は、通
常、無水クロム酸および水を主成分として含む第一成分
と、金属粉末およびプロピレングリコールなどのオキソ
ヒドロキシ低分子量エーテルを含有する第二成分並びに
増粘剤との組合せとして使用者に提供される。
常、無水クロム酸および水を主成分として含む第一成分
と、金属粉末およびプロピレングリコールなどのオキソ
ヒドロキシ低分子量エーテルを含有する第二成分並びに
増粘剤との組合せとして使用者に提供される。
【0004】この金属被覆組成物を用いた金属基材上へ
の被膜形成は、以下のように行なわれる。すなわち、使
用者は、使用時に前記第一成分と前記第二成分および前
記増粘剤とを混合し、被膜を設けようとする金属基材の
表面に混合して得られた金属被覆用組成物を塗布する。
塗布量は、通常、前記金属基材表面に数ミクロン以上の
被膜を形成するのに必要な量である。そして、この金属
被覆用組成物塗布後の金属基材を、焼付工程において所
定温度で所定時間加熱する。この加熱によって金属基材
上に被膜が形成される。この被膜は鉄鋼の塩水に対する
防食に優れた効果を有する。
の被膜形成は、以下のように行なわれる。すなわち、使
用者は、使用時に前記第一成分と前記第二成分および前
記増粘剤とを混合し、被膜を設けようとする金属基材の
表面に混合して得られた金属被覆用組成物を塗布する。
塗布量は、通常、前記金属基材表面に数ミクロン以上の
被膜を形成するのに必要な量である。そして、この金属
被覆用組成物塗布後の金属基材を、焼付工程において所
定温度で所定時間加熱する。この加熱によって金属基材
上に被膜が形成される。この被膜は鉄鋼の塩水に対する
防食に優れた効果を有する。
【0005】従来の前記焼付工程においては、前記金属
被覆用組成物塗布後の金属基材は、先ず予備焼付として
雰囲気温度が50〜200℃に保持されたボックス型熱
風循環炉、コンベア型熱風循環炉等の焼付炉内に所定時
間保持される。この予備焼付において、水分等の揮発成
分が揮発する。前記予備焼付の後、本焼付が行なわれ
る。前記本焼付は、雰囲気温度が250〜380℃に保
持されたボックス型熱風循環炉、コンベア型熱風循環炉
等の焼付炉内に予備焼付後の金属基材を所定時間保持す
ることにより行なう。この本焼付において、前記金属被
覆用組成物が被膜を形成する。
被覆用組成物塗布後の金属基材は、先ず予備焼付として
雰囲気温度が50〜200℃に保持されたボックス型熱
風循環炉、コンベア型熱風循環炉等の焼付炉内に所定時
間保持される。この予備焼付において、水分等の揮発成
分が揮発する。前記予備焼付の後、本焼付が行なわれ
る。前記本焼付は、雰囲気温度が250〜380℃に保
持されたボックス型熱風循環炉、コンベア型熱風循環炉
等の焼付炉内に予備焼付後の金属基材を所定時間保持す
ることにより行なう。この本焼付において、前記金属被
覆用組成物が被膜を形成する。
【0006】本焼付後の金属基材は、焼付炉から取り出
した後放冷させるか、あるいは強制的に冷却する。
した後放冷させるか、あるいは強制的に冷却する。
【0007】密着性および耐食性能に優れる緻密な被膜
を形成するためには、前記予備焼付時に緩やかに溶媒成
分を揮発させること、および本焼付時に被膜形成反応が
可能である温度に所定時間金属基材を保持することが重
要である。
を形成するためには、前記予備焼付時に緩やかに溶媒成
分を揮発させること、および本焼付時に被膜形成反応が
可能である温度に所定時間金属基材を保持することが重
要である。
【0008】上記のようにして形成される金属被覆用組
成物による被膜は、一般のめっきあるいは塗料と同様に
その厚さを厚くすることにより、その耐食性能を向上さ
せることができる。上記従来の方法によると、前記被膜
の厚さ(膜厚)があまり厚くないときには、膜厚に応じ
た耐食性能を有する被膜を形成することが可能であっ
た。
成物による被膜は、一般のめっきあるいは塗料と同様に
その厚さを厚くすることにより、その耐食性能を向上さ
せることができる。上記従来の方法によると、前記被膜
の厚さ(膜厚)があまり厚くないときには、膜厚に応じ
た耐食性能を有する被膜を形成することが可能であっ
た。
【0009】しかしながら、近年ではより高い耐食性能
を有する表面処理が要求されるのにともない、より被膜
の膜厚を厚くする必要が生じた。そうすると、従来の被
膜形成方法では、金属基材上に形成する皮膜の膜厚を増
加させようとすると液だれが発生し、その結果、高い耐
食性能を有する皮膜を金属基材上に均一に形成すること
が不可能であった。例えば、金属基材が板状部材等であ
るときには、皮膜形成処理時における縦方向の上部に位
置した部分に形成される皮膜と縦方向の下部に位置した
部分に形成される皮膜との間に膜厚の差が生じ、下部に
比べて形成される膜厚の薄い上部では期待される耐食性
能が得られず、金属部材がネジ部品等であるときには、
ネジ部等にタマリが生じ、締結時に前記タマリが生じた
部分の被膜が削り取られるあるいは剥ぎ取られることに
よって十分な耐食性能が得られないという問題が生じ
た。
を有する表面処理が要求されるのにともない、より被膜
の膜厚を厚くする必要が生じた。そうすると、従来の被
膜形成方法では、金属基材上に形成する皮膜の膜厚を増
加させようとすると液だれが発生し、その結果、高い耐
食性能を有する皮膜を金属基材上に均一に形成すること
が不可能であった。例えば、金属基材が板状部材等であ
るときには、皮膜形成処理時における縦方向の上部に位
置した部分に形成される皮膜と縦方向の下部に位置した
部分に形成される皮膜との間に膜厚の差が生じ、下部に
比べて形成される膜厚の薄い上部では期待される耐食性
能が得られず、金属部材がネジ部品等であるときには、
ネジ部等にタマリが生じ、締結時に前記タマリが生じた
部分の被膜が削り取られるあるいは剥ぎ取られることに
よって十分な耐食性能が得られないという問題が生じ
た。
【0010】薄い皮膜を形成する場合には液だれが生じ
ず、厚い皮膜を形成させる場合には液だれが生じること
の原因は以下のように推測される。
ず、厚い皮膜を形成させる場合には液だれが生じること
の原因は以下のように推測される。
【0011】通常、金属被覆用組成物は温度が上昇する
と急速に粘度が低下することが知られている。したがっ
て、焼付工程において加熱されると金属基材に塗布され
た金属被覆用組成物の粘度は急速に低下する。このとき
膜厚が小さいときには、同時に水分等が揮発することに
よって粘度を増加させる作用が大きく働くことにより液
だれが生じる粘度までには粘度が減少しない。一方膜厚
がある程度以上であると水分等の揮発量が相対的に減少
することにより、結果的に粘度の減少が大きくなり液だ
れが発生する。
と急速に粘度が低下することが知られている。したがっ
て、焼付工程において加熱されると金属基材に塗布され
た金属被覆用組成物の粘度は急速に低下する。このとき
膜厚が小さいときには、同時に水分等が揮発することに
よって粘度を増加させる作用が大きく働くことにより液
だれが生じる粘度までには粘度が減少しない。一方膜厚
がある程度以上であると水分等の揮発量が相対的に減少
することにより、結果的に粘度の減少が大きくなり液だ
れが発生する。
【0012】この発明は、上記事情に基づいて完成され
たものである。この発明の目的は、密着性および耐食性
能に優れた緻密な被膜を金属基材表面に均一に形成する
ことができる金属被覆用組成物の被膜形成方法を提供す
ることを目的とする。
たものである。この発明の目的は、密着性および耐食性
能に優れた緻密な被膜を金属基材表面に均一に形成する
ことができる金属被覆用組成物の被膜形成方法を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、使用する増粘剤の変更あるいは予備焼付の条件の検
討等の諸種の検討をこの発明者らが行なった結果、金属
被覆用組成物塗布後の金属基材を、送風により予備焼付
前に乾燥させることにより、液だれを発生させず、密着
性および耐食性能に優れる緻密な被膜を金属基材表面に
均一に形成することができることを見出し、この発明を
完成した。
に、使用する増粘剤の変更あるいは予備焼付の条件の検
討等の諸種の検討をこの発明者らが行なった結果、金属
被覆用組成物塗布後の金属基材を、送風により予備焼付
前に乾燥させることにより、液だれを発生させず、密着
性および耐食性能に優れる緻密な被膜を金属基材表面に
均一に形成することができることを見出し、この発明を
完成した。
【0014】すなわち、上記課題を解決するための請求
項1に記載の発明は、金属被覆用組成物を金属基材に塗
布した後に、前記金属基材に対して送風を行ない、その
後50〜200℃で予備焼付を行ない、さらに250〜
380℃で本焼付を行なうことを特徴とする金属被覆用
組成物の被膜形成方法であり、請求項2に記載の発明
は、金属被覆用組成物を金属基材に塗布した後に、前記
金属基材に対して送風を行ない、その後50〜200℃
で予備焼付を行ない、さらに250〜380℃で本焼付
を行なうことにより、付着重量30mg/dm2以上で
ある被膜を形成することを特徴とする金属被覆用組成物
の被膜形成方法であり、請求項3に記載の発明は、前記
金属被覆用組成物が水溶性クロム酸化合物と金属粉末と
を含有する金属被覆用組成物である前記請求項1または
2に記載の金属被覆用組成物の被膜形成方法であり、請
求項4に記載の発明は、前記金属被覆用組成物が、無水
クロム酸と金属とpH調整剤とオキソヒドロキシ低分子
量エーテルと増粘剤とを含有してなる前記請求項1また
は2に記載の金属被覆用組成物の被膜形成方法であり、
請求項5に記載の発明は、前記金属被覆用組成物が、ホ
ウ酸または酸化ホウ素、水溶性クロム酸化合物、亜鉛も
しくはアルミニウムまたはその混合物もしくはこれらの
合金、グリコール化合物、ならびに水および/または有
機溶剤を含有してなる前記請求項1または2に記載の金
属被覆用組成物の被膜形成方法であり、請求項6に記載
の発明は、温度5〜40℃である空気を前記金属基材に
送風する前記請求項1〜5のいずれかに記載の金属被覆
用組成物の被膜形成方法であり、請求項7に記載の発明
は、前記送風時における前記金属基材近傍における風速
が0.5〜20m/sである前記請求項1〜6のいずれ
かに記載の金属被覆用組成物の被膜形成方法であり、請
求項8に記載の発明は、相対湿度10〜90%である空
気を前記金属基材に送風する前記請求項1〜7のいずれ
かに記載の金属被覆用組成物の被膜形成方法であり、請
求項9に記載の発明は、前記送風を15秒〜30分間行
なう前記請求項1〜8のいずれかに記載の金属被覆用組
成物の被膜形成方法である。
項1に記載の発明は、金属被覆用組成物を金属基材に塗
布した後に、前記金属基材に対して送風を行ない、その
後50〜200℃で予備焼付を行ない、さらに250〜
380℃で本焼付を行なうことを特徴とする金属被覆用
組成物の被膜形成方法であり、請求項2に記載の発明
は、金属被覆用組成物を金属基材に塗布した後に、前記
金属基材に対して送風を行ない、その後50〜200℃
で予備焼付を行ない、さらに250〜380℃で本焼付
を行なうことにより、付着重量30mg/dm2以上で
ある被膜を形成することを特徴とする金属被覆用組成物
の被膜形成方法であり、請求項3に記載の発明は、前記
金属被覆用組成物が水溶性クロム酸化合物と金属粉末と
を含有する金属被覆用組成物である前記請求項1または
2に記載の金属被覆用組成物の被膜形成方法であり、請
求項4に記載の発明は、前記金属被覆用組成物が、無水
クロム酸と金属とpH調整剤とオキソヒドロキシ低分子
量エーテルと増粘剤とを含有してなる前記請求項1また
は2に記載の金属被覆用組成物の被膜形成方法であり、
請求項5に記載の発明は、前記金属被覆用組成物が、ホ
ウ酸または酸化ホウ素、水溶性クロム酸化合物、亜鉛も
しくはアルミニウムまたはその混合物もしくはこれらの
合金、グリコール化合物、ならびに水および/または有
機溶剤を含有してなる前記請求項1または2に記載の金
属被覆用組成物の被膜形成方法であり、請求項6に記載
の発明は、温度5〜40℃である空気を前記金属基材に
送風する前記請求項1〜5のいずれかに記載の金属被覆
用組成物の被膜形成方法であり、請求項7に記載の発明
は、前記送風時における前記金属基材近傍における風速
が0.5〜20m/sである前記請求項1〜6のいずれ
かに記載の金属被覆用組成物の被膜形成方法であり、請
求項8に記載の発明は、相対湿度10〜90%である空
気を前記金属基材に送風する前記請求項1〜7のいずれ
かに記載の金属被覆用組成物の被膜形成方法であり、請
求項9に記載の発明は、前記送風を15秒〜30分間行
なう前記請求項1〜8のいずれかに記載の金属被覆用組
成物の被膜形成方法である。
【0015】以下にこの発明を詳細に説明する。
【0016】この発明における金属被覆用組成物は、水
溶性クロム酸化合物と金属粉末とを含有してなり、具体
的に言うと、無水クロム酸と金属とpH調整剤とオキソ
ヒドロキシ低分子量エーテルと増粘剤とを含有してな
り、さらに具体的に言うと、ホウ酸および/または酸化
ホウ素、水溶性クロム酸化合物、亜鉛もしくはアルミニ
ウムまたはその混合物もしくはこれらの合金、グリコー
ル化合物、ならびに水および/または有機溶剤を含有し
てなる。
溶性クロム酸化合物と金属粉末とを含有してなり、具体
的に言うと、無水クロム酸と金属とpH調整剤とオキソ
ヒドロキシ低分子量エーテルと増粘剤とを含有してな
り、さらに具体的に言うと、ホウ酸および/または酸化
ホウ素、水溶性クロム酸化合物、亜鉛もしくはアルミニ
ウムまたはその混合物もしくはこれらの合金、グリコー
ル化合物、ならびに水および/または有機溶剤を含有し
てなる。
【0017】前記水溶性クロム酸化合物としては、特に
制限はなくそれ自体公知の化合物を用いることができ、
例えば無水クロム酸、クロム酸カルシウムおよびクロム
酸マグネシウムなどのクロム酸の水溶性金属塩、並びに
重クロム酸亜鉛、重クロム酸カリウム、重クロム酸ナト
リウム、重クロム酸マグネシウムおよび重クロム酸カル
シウムなどの重クロム酸塩を挙げることができる。
制限はなくそれ自体公知の化合物を用いることができ、
例えば無水クロム酸、クロム酸カルシウムおよびクロム
酸マグネシウムなどのクロム酸の水溶性金属塩、並びに
重クロム酸亜鉛、重クロム酸カリウム、重クロム酸ナト
リウム、重クロム酸マグネシウムおよび重クロム酸カル
シウムなどの重クロム酸塩を挙げることができる。
【0018】金属被覆用組成物に含有される金属として
は、標準電極電位の負の絶対値が鉄よりも大きい限り、
その種類に特に制限はなく、たとえば亜鉛単体、アルミ
ニウム単体、これらの混合物およびこれらの合金等を挙
げることができる。金属被覆用組成物に使用される金属
の形態としても特に制限がないのであるが、粉末である
のが好ましく、特に、厚さ0.1〜0.5μmで、その
最長部の長さが15μm以下であるフレークであるのが
好ましい。
は、標準電極電位の負の絶対値が鉄よりも大きい限り、
その種類に特に制限はなく、たとえば亜鉛単体、アルミ
ニウム単体、これらの混合物およびこれらの合金等を挙
げることができる。金属被覆用組成物に使用される金属
の形態としても特に制限がないのであるが、粉末である
のが好ましく、特に、厚さ0.1〜0.5μmで、その
最長部の長さが15μm以下であるフレークであるのが
好ましい。
【0019】ホウ酸としては一般に市販されるオルトホ
ウ酸を好適に使用することができ、メタホウ酸およびテ
トラホウ酸も使用することができ、ホウ酸と均等な物質
としてホウ酸に代えて酸化ホウ素をも使用することがで
きる。
ウ酸を好適に使用することができ、メタホウ酸およびテ
トラホウ酸も使用することができ、ホウ酸と均等な物質
としてホウ酸に代えて酸化ホウ素をも使用することがで
きる。
【0020】ホウ酸および/または酸化ホウ素を使用す
る場合、その含有量は、ホウ酸および/または酸化ホウ
素と水溶性クロム酸化合物との合計重量に対して通常1
0〜75重量%であり、好ましくは15〜50重量%で
ある。このようなホウ酸および/または酸化ホウ素の含
有量が前記範囲内にあると、塩水、淡水の両環境に対し
て優れた防食作用を発揮する組成物を得ることができ
る。
る場合、その含有量は、ホウ酸および/または酸化ホウ
素と水溶性クロム酸化合物との合計重量に対して通常1
0〜75重量%であり、好ましくは15〜50重量%で
ある。このようなホウ酸および/または酸化ホウ素の含
有量が前記範囲内にあると、塩水、淡水の両環境に対し
て優れた防食作用を発揮する組成物を得ることができ
る。
【0021】オキソヒドロキシ低分子量エーテルとして
は、グリコールおよびその低分子量エーテル型重合体な
どのグリコール化合物等を使用することができ、具体的
には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
エチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエ
チレングリコール、トリプロピレングリコール、ジアセ
トンアルコールおよび近似同族体並びにそれらの混合物
を挙げることができる。これらのエーテル類は、水溶性
クロム酸化合物に対して還元剤として作用してクロム酸
化合物に変えることができ、しかも、金属被覆用組成物
が金属基材の表面に塗布されてから加熱される際、被膜
を形成する途上において徐々に揮発することにより溶剤
等の沸騰的揮発を防止し、均一な防食層の形成を容易に
することができる。
は、グリコールおよびその低分子量エーテル型重合体な
どのグリコール化合物等を使用することができ、具体的
には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
エチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエ
チレングリコール、トリプロピレングリコール、ジアセ
トンアルコールおよび近似同族体並びにそれらの混合物
を挙げることができる。これらのエーテル類は、水溶性
クロム酸化合物に対して還元剤として作用してクロム酸
化合物に変えることができ、しかも、金属被覆用組成物
が金属基材の表面に塗布されてから加熱される際、被膜
を形成する途上において徐々に揮発することにより溶剤
等の沸騰的揮発を防止し、均一な防食層の形成を容易に
することができる。
【0022】前記pH調整剤は、水溶性クロム酸化合物
が強酸性である場合に使用すると有効である。このpH
調整剤は混合液のpHを3.0から6.0の間に調整す
るために使用するものであって、通常、リチウム、スト
ロンチウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム、亜
鉛、カドミウムのようなリチウムおよび周期律表第IIA
族またはそれより数値の大きい族に属する金属の酸化物
および水酸化物から選択することができる。このpH調
整剤は、金属被覆用組成物のpHを3〜6の間に調整
し、金属被覆用組成物の貯蔵安定性を最良の状態に保
ち、亜鉛粉末と液中の酸類とが急激に反応して被覆層の
密着性が劣化したり、外観が黒ずんだりするのを防止す
ることができる。
が強酸性である場合に使用すると有効である。このpH
調整剤は混合液のpHを3.0から6.0の間に調整す
るために使用するものであって、通常、リチウム、スト
ロンチウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム、亜
鉛、カドミウムのようなリチウムおよび周期律表第IIA
族またはそれより数値の大きい族に属する金属の酸化物
および水酸化物から選択することができる。このpH調
整剤は、金属被覆用組成物のpHを3〜6の間に調整
し、金属被覆用組成物の貯蔵安定性を最良の状態に保
ち、亜鉛粉末と液中の酸類とが急激に反応して被覆層の
密着性が劣化したり、外観が黒ずんだりするのを防止す
ることができる。
【0023】前記増粘剤としては、ヒドロキシエチルセ
ルロースなどを挙げることができる。
ルロースなどを挙げることができる。
【0024】金属被覆用組成物は必要に応じて湿潤剤を
含有しても良い。この記湿潤剤は前記亜鉛粉末の懸濁分
散を助けるために使用される。この湿潤剤としては、非
イオン系界面活性剤特にアルキルフェノールポリエトキ
シ付加化合物たとえばサンプノコ社製の「ノブコ159
2」(登録商標)などを挙げることができる。
含有しても良い。この記湿潤剤は前記亜鉛粉末の懸濁分
散を助けるために使用される。この湿潤剤としては、非
イオン系界面活性剤特にアルキルフェノールポリエトキ
シ付加化合物たとえばサンプノコ社製の「ノブコ159
2」(登録商標)などを挙げることができる。
【0025】この発明における金属被覆用組成物は、ホ
ウ酸および/または酸化ホウ素ならびに水溶性クロム酸
化合物を酸化合物とすると、亜鉛もしくはアルミニウム
またはその混合物もしくはこれらの合金からなる金属を
10〜40重量%、好ましくは15〜30重量%、酸化
合物を1〜12重量%、好ましくは2〜8重量%、グリ
コール化合物を7〜30重量%、ならびに水および/ま
たは有機溶剤、pH調整剤などの残部を適宜量含有して
なるのが好ましい。
ウ酸および/または酸化ホウ素ならびに水溶性クロム酸
化合物を酸化合物とすると、亜鉛もしくはアルミニウム
またはその混合物もしくはこれらの合金からなる金属を
10〜40重量%、好ましくは15〜30重量%、酸化
合物を1〜12重量%、好ましくは2〜8重量%、グリ
コール化合物を7〜30重量%、ならびに水および/ま
たは有機溶剤、pH調整剤などの残部を適宜量含有して
なるのが好ましい。
【0026】好ましい金属被覆用組成物として、特公昭
60−50228号公報に記載されている、無水クロム
酸、亜鉛およびアルミニウムなどの金属、金属の酸化物
および水酸化物などのpH調整剤、ポリグリコール類な
どのオキソヒドロキシ低分子量エーテル並びに溶剤を含
有する組成物(ダクロディップ(登録商標(株)日本ダ
クロシャムロック製)として市販されている。)を挙げ
ることができる。
60−50228号公報に記載されている、無水クロム
酸、亜鉛およびアルミニウムなどの金属、金属の酸化物
および水酸化物などのpH調整剤、ポリグリコール類な
どのオキソヒドロキシ低分子量エーテル並びに溶剤を含
有する組成物(ダクロディップ(登録商標(株)日本ダ
クロシャムロック製)として市販されている。)を挙げ
ることができる。
【0027】この発明における金属被覆用組成物は、前
記各成分を公知の方法により、例えば高速攪拌機等を用
いて混合することにより調製することができる。また、
このような金属被覆用組成物は、通常、無水クロム酸お
よび水を主成分として含有する第一成分、金属粉末およ
びプロピレングリコールなどのオキソヒドロキシ低分子
量エーテルを含有する第二成分、ならびに増粘剤の組合
せとして使用者に提供され、使用者は、使用時にこれら
を混合して使用に供する。
記各成分を公知の方法により、例えば高速攪拌機等を用
いて混合することにより調製することができる。また、
このような金属被覆用組成物は、通常、無水クロム酸お
よび水を主成分として含有する第一成分、金属粉末およ
びプロピレングリコールなどのオキソヒドロキシ低分子
量エーテルを含有する第二成分、ならびに増粘剤の組合
せとして使用者に提供され、使用者は、使用時にこれら
を混合して使用に供する。
【0028】このような組成物を用いた金属基材上への
被膜形成は、以下のように行なわれる。すなわち、混合
して得られた金属被覆用組成物を金属基材表面に塗布す
る。塗布量は、前記金属基材表面に最終的に数μm以上
の皮膜を形成するのに必要な量である。前記塗布は、例
えば刷毛塗り、タンポ塗り、吹付塗装、ホットスプレー
塗装、エアスプレー塗装、静電塗装、ローラー塗装、カ
ーテンフロー塗装、流し塗装、浸漬塗装、電着塗装、へ
ら塗り等公知の方法により行なうことができる。浸漬塗
装を採用する場合は、浸漬後にさらに、遠心振り切りま
たは振動によって余滴を除去しても良い。
被膜形成は、以下のように行なわれる。すなわち、混合
して得られた金属被覆用組成物を金属基材表面に塗布す
る。塗布量は、前記金属基材表面に最終的に数μm以上
の皮膜を形成するのに必要な量である。前記塗布は、例
えば刷毛塗り、タンポ塗り、吹付塗装、ホットスプレー
塗装、エアスプレー塗装、静電塗装、ローラー塗装、カ
ーテンフロー塗装、流し塗装、浸漬塗装、電着塗装、へ
ら塗り等公知の方法により行なうことができる。浸漬塗
装を採用する場合は、浸漬後にさらに、遠心振り切りま
たは振動によって余滴を除去しても良い。
【0029】この発明において重要なことは、金属基材
に金属被覆用組成物を塗布した後であって予備焼付の前
に、その金属被覆用組成物の塗布層に対して送風を行な
うことである。
に金属被覆用組成物を塗布した後であって予備焼付の前
に、その金属被覆用組成物の塗布層に対して送風を行な
うことである。
【0030】上記送風によって、ある程度以上の膜厚を
有するにもかかわらず、液だれが防止され、密着性およ
び耐食性能に優れる緻密な被膜を金属基材表面に均一に
形成させることができる。
有するにもかかわらず、液だれが防止され、密着性およ
び耐食性能に優れる緻密な被膜を金属基材表面に均一に
形成させることができる。
【0031】ある程度以上の膜厚とは、一回の被膜形成
処理で形成される膜厚が約1μ以上であり、一回の被膜
形成処理で金属基材上に形成される被膜の重量として示
すと約30mg/dm2 以上である。
処理で形成される膜厚が約1μ以上であり、一回の被膜
形成処理で金属基材上に形成される被膜の重量として示
すと約30mg/dm2 以上である。
【0032】この発明において、送風される空気の温度
は5℃〜40℃が好ましく、特に10℃〜35℃が好ま
しい。前記温度が5℃未満であると水分等を揮発させる
効果に劣り、一方40℃より高温であると予備焼付と同
様に粘度の低下を招くので好ましくない。
は5℃〜40℃が好ましく、特に10℃〜35℃が好ま
しい。前記温度が5℃未満であると水分等を揮発させる
効果に劣り、一方40℃より高温であると予備焼付と同
様に粘度の低下を招くので好ましくない。
【0033】この発明において、送風時の金属基材近傍
における風速は通常0.5m/s〜20m/sであり、
好ましくは1m/s〜15m/sである。前記風速が
0.5m/s未満であると水分を揮発させる効果が期待
されず、一方、20m/sより大であると風圧により金
属基材自体の飛散を招くので好ましくない。
における風速は通常0.5m/s〜20m/sであり、
好ましくは1m/s〜15m/sである。前記風速が
0.5m/s未満であると水分を揮発させる効果が期待
されず、一方、20m/sより大であると風圧により金
属基材自体の飛散を招くので好ましくない。
【0034】この発明において、送風される空気の相対
湿度は10%〜90%が好ましく、特に20%〜80%
が好ましい。前記相対湿度が90%より高いと水分等を
揮発させる効果に劣り、一方前記相対湿度が10%未満
であると、相対湿度が低いほど効果が高いが空気の除湿
のためのコストに見合う効果が得られない。
湿度は10%〜90%が好ましく、特に20%〜80%
が好ましい。前記相対湿度が90%より高いと水分等を
揮発させる効果に劣り、一方前記相対湿度が10%未満
であると、相対湿度が低いほど効果が高いが空気の除湿
のためのコストに見合う効果が得られない。
【0035】この発明における送風時間は通常15秒〜
30分間であり、好ましくは30秒〜20分である。前
記送風時間が15秒未満であると水分等が揮発が不十分
であり、一方30分以上であると、送風時間に見合った
効果が得られず経済的に好ましくない。
30分間であり、好ましくは30秒〜20分である。前
記送風時間が15秒未満であると水分等が揮発が不十分
であり、一方30分以上であると、送風時間に見合った
効果が得られず経済的に好ましくない。
【0036】この発明における送風とは、上記空気に限
定されず窒素ガス、酸素ガス、不活性ガス等のガスを送
風するものであっても良い。
定されず窒素ガス、酸素ガス、不活性ガス等のガスを送
風するものであっても良い。
【0037】前記送風後に、金属基材に塗布された金属
被覆用組成物の予備焼付として、雰囲気温度が50〜2
00℃に保持されたボックス型やコンベア型の熱風循環
炉(LPG燃焼炉または電気炉)、遠赤外線加熱炉、赤
外線加熱炉、高周波誘導加熱炉等の焼付炉内に金属基材
が所定時間保持される。その後、本焼付として雰囲気温
度が250〜380℃に保持された上記焼付炉から選択
される焼付炉内に所定時間保持される。この焼付工程に
おいて被膜形成反応が進行することにより金属基材表面
に被膜が形成される。前記金属被覆組成物の塗布および
前記焼付工程からなる被覆処理は、必要であれば、繰り
返して行うことができる。
被覆用組成物の予備焼付として、雰囲気温度が50〜2
00℃に保持されたボックス型やコンベア型の熱風循環
炉(LPG燃焼炉または電気炉)、遠赤外線加熱炉、赤
外線加熱炉、高周波誘導加熱炉等の焼付炉内に金属基材
が所定時間保持される。その後、本焼付として雰囲気温
度が250〜380℃に保持された上記焼付炉から選択
される焼付炉内に所定時間保持される。この焼付工程に
おいて被膜形成反応が進行することにより金属基材表面
に被膜が形成される。前記金属被覆組成物の塗布および
前記焼付工程からなる被覆処理は、必要であれば、繰り
返して行うことができる。
【0038】この発明における金属基材としては、その
大きさ、形状等に特に制限はなく、公知の金属基材を使
用することができる。この発明の方法は、特に鉄鋼の防
食に優れた効果を発揮するので、鉄鋼基材を使用するこ
とも多い。但し、この方法においては、アルカリクリー
ナーまたは塩素系蒸気洗浄溶剤等で、被覆される金属基
材表面の埃や油脂を予め取り除いておくのが好ましい。
大きさ、形状等に特に制限はなく、公知の金属基材を使
用することができる。この発明の方法は、特に鉄鋼の防
食に優れた効果を発揮するので、鉄鋼基材を使用するこ
とも多い。但し、この方法においては、アルカリクリー
ナーまたは塩素系蒸気洗浄溶剤等で、被覆される金属基
材表面の埃や油脂を予め取り除いておくのが好ましい。
【0039】
【実施例】以下、この発明を実施例により詳細に説明す
る。
る。
【0040】(実施例1)金属被覆用組成物として、ダ
クロディップ(登録商標)DX310を使用して、以下
に示す試験用金属基材に対し被膜を形成した。
クロディップ(登録商標)DX310を使用して、以下
に示す試験用金属基材に対し被膜を形成した。
【0041】試験用金属基材として、SPCC−SD
(0.8×70×150mm)のテストパネルを前処理
として、アルカリ脱脂、ナイロンたわしによる表面研
磨、水洗および乾燥をこの順に行なったもの、およびM
10軟鋼ボルト(全長47mm、重量約22g)を前処
理として溶剤蒸気洗浄およびドライホーニング処理をこ
の順に行ったものをそれぞれ使用した。
(0.8×70×150mm)のテストパネルを前処理
として、アルカリ脱脂、ナイロンたわしによる表面研
磨、水洗および乾燥をこの順に行なったもの、およびM
10軟鋼ボルト(全長47mm、重量約22g)を前処
理として溶剤蒸気洗浄およびドライホーニング処理をこ
の順に行ったものをそれぞれ使用した。
【0042】前記ダクロディップ(登録商標)DX31
0は所定の方法によって混合し、使用可能な状態として
使用した。
0は所定の方法によって混合し、使用可能な状態として
使用した。
【0043】上記金属基材に対して、前記テストパネル
の場合には液浸漬・引き上げ法により、前記ボルトの場
合には液浸漬・遠心振り切り法により前記金属被覆用組
成物の塗布を行なった。
の場合には液浸漬・引き上げ法により、前記ボルトの場
合には液浸漬・遠心振り切り法により前記金属被覆用組
成物の塗布を行なった。
【0044】前記塗布を施した後の金属基材に対して送
風を行なった。送風の条件は、風速3m/s、温度25
℃、相対湿度75%、送風時間5分間とした。
風を行なった。送風の条件は、風速3m/s、温度25
℃、相対湿度75%、送風時間5分間とした。
【0045】送風を行なった後、100℃に設定された
電気加熱式熱風循環炉中で予備焼付を10分間行ない、
さらに昇温させ基材の温度が300℃に達してから同温
度下に5分間保持した。前記5分間の保持後、前記電気
加熱式熱風循環炉がら取り出した。このときの平均付着
重量は、150mg/dm2 であった。
電気加熱式熱風循環炉中で予備焼付を10分間行ない、
さらに昇温させ基材の温度が300℃に達してから同温
度下に5分間保持した。前記5分間の保持後、前記電気
加熱式熱風循環炉がら取り出した。このときの平均付着
重量は、150mg/dm2 であった。
【0046】(実施例2〜20)送風の条件(風速、温
度、相対湿度および送風時)および平均付着重量を表1
に記載した通りに変更した他は、実施例と同様にして、
前記金属基材上に金属被覆用組成物による被膜を形成し
た。
度、相対湿度および送風時)および平均付着重量を表1
に記載した通りに変更した他は、実施例と同様にして、
前記金属基材上に金属被覆用組成物による被膜を形成し
た。
【0047】(比較例1)前記金属被覆用組成物の塗布
を施した後の金属基材に対して送風を行なわず、3分間
室温に放置した後に100℃に設定された電気加熱式熱
風循環炉中で予備焼付を10分間行なった他は、実施例
1と同様にして前記金属基材上に金属被覆用組成物によ
る被膜を形成した。このときの平均付着重量は、150
mg/dm2 であった。
を施した後の金属基材に対して送風を行なわず、3分間
室温に放置した後に100℃に設定された電気加熱式熱
風循環炉中で予備焼付を10分間行なった他は、実施例
1と同様にして前記金属基材上に金属被覆用組成物によ
る被膜を形成した。このときの平均付着重量は、150
mg/dm2 であった。
【0048】(比較例2〜4)平均付着重量を表1に記
載したように変更した他は、比較例1と同様にして前記
金属基材上に金属被覆用組成物による被膜を形成した。
載したように変更した他は、比較例1と同様にして前記
金属基材上に金属被覆用組成物による被膜を形成した。
【0049】(評 価)前記実施例1〜20および比較
例1〜4で得られた、被膜あるいは被膜の形成された金
属基材について下記に示した内容および方法による評価
を行ない、結果を表2に示した。
例1〜4で得られた、被膜あるいは被膜の形成された金
属基材について下記に示した内容および方法による評価
を行ない、結果を表2に示した。
【0050】1)膜厚の測定 被膜形成処理されたテストパネルの上端および下端から
それぞれ2cmの位置における膜厚をパーマスコープ
(電磁式膜厚計:フィッシャー社製)により測定した 2)耐食性能 被膜形成処理されたボルトをM8ナット(亜鉛めっき
品)に螺合し、エアーレンチを使用して締付および取り
外しを行ない、その後にそのボルトを複合サイクル腐食
試験(CCT)により評価した。なお、表2中の耐食性
能(CCT)の欄における数値は、数値が大きいほど耐
食性能に優れることを示している。
それぞれ2cmの位置における膜厚をパーマスコープ
(電磁式膜厚計:フィッシャー社製)により測定した 2)耐食性能 被膜形成処理されたボルトをM8ナット(亜鉛めっき
品)に螺合し、エアーレンチを使用して締付および取り
外しを行ない、その後にそのボルトを複合サイクル腐食
試験(CCT)により評価した。なお、表2中の耐食性
能(CCT)の欄における数値は、数値が大きいほど耐
食性能に優れることを示している。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】この発明の金属被覆用組成物の被膜形成
方法によると、液だれを発生させずに皮膜の厚みを増加
させることができ、密着性および耐食性能に優れる緻密
な被膜を金属基材表面に均一に形成することができる。
方法によると、液だれを発生させずに皮膜の厚みを増加
させることができ、密着性および耐食性能に優れる緻密
な被膜を金属基材表面に均一に形成することができる。
【0054】この発明は、ある程度以上の膜厚を有する
皮膜を形成するときに効果を発揮する。前記ある程度の
膜厚とは、一回の被膜形成処理で形成される膜厚が約1
μ以上であり、一回の被膜形成処理で金属基材上に形成
される被膜の重量として示すと約30mg/dm2 以上
である。
皮膜を形成するときに効果を発揮する。前記ある程度の
膜厚とは、一回の被膜形成処理で形成される膜厚が約1
μ以上であり、一回の被膜形成処理で金属基材上に形成
される被膜の重量として示すと約30mg/dm2 以上
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B05D 7/24 302 A 7717−4D 303 C 7717−4D
Claims (9)
- 【請求項1】 金属被覆用組成物を金属基材に塗布した
後に、前記金属基材に対して送風を行ない、その後50
〜200℃で予備焼付を行ない、さらに250〜380
℃で本焼付を行なうことを特徴とする金属被覆用組成物
の被膜形成方法。 - 【請求項2】 金属被覆用組成物を金属基材に塗布した
後に、前記金属基材に対して送風を行ない、その後50
〜200℃で予備焼付を行ない、さらに250〜380
℃で本焼付を行なうことにより、付着重量30mg/d
m2 以上である被膜を形成することを特徴とする金属被
覆用組成物の被膜形成方法。 - 【請求項3】 前記金属被覆用組成物が水溶性クロム酸
化合物と金属粉末とを含有する金属被覆用組成物である
前記請求項1または2に記載の金属被覆用組成物の被膜
形成方法。 - 【請求項4】 前記金属被覆用組成物が、無水クロム酸
と金属とpH調整剤とオキソヒドロキシ低分子量エーテ
ルと増粘剤とを含有してなる前記請求項1または2に記
載の金属被覆用組成物の被膜形成方法。 - 【請求項5】 前記金属被覆用組成物が、ホウ酸または
酸化ホウ素、水溶性クロム酸化合物、亜鉛もしくはアル
ミニウムまたはその混合物もしくはこれらの合金、グリ
コール化合物、ならびに水および/または有機溶剤を含
有してなる前記請求項1または2に記載の金属被覆用組
成物の被膜形成方法。 - 【請求項6】 温度5〜40℃である空気を前記金属基
材に送風する前記請求項1〜5のいずれかに記載の金属
被覆用組成物の被膜形成方法。 - 【請求項7】 前記送風時における前記金属基材近傍に
おける風速が0.5〜20m/sである前記請求項1〜
6のいずれかに記載の金属被覆用組成物の被膜形成方
法。 - 【請求項8】 相対湿度10〜90%である空気を前記
金属基材に送風する前記請求項1〜7のいずれかに記載
の金属被覆用組成物の被膜形成方法。 - 【請求項9】 前記送風を15秒〜30分間行なう前記
請求項1〜8のいずれかに記載の金属被覆用組成物の被
膜形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP226394A JPH07207456A (ja) | 1994-01-13 | 1994-01-13 | 金属被覆用組成物の被膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP226394A JPH07207456A (ja) | 1994-01-13 | 1994-01-13 | 金属被覆用組成物の被膜形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07207456A true JPH07207456A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=11524490
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP226394A Withdrawn JPH07207456A (ja) | 1994-01-13 | 1994-01-13 | 金属被覆用組成物の被膜形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07207456A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100721974B1 (ko) * | 2006-04-28 | 2007-05-25 | 주식회사 드림텍 | 금속부품 세척방법 |
JP2009255020A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-11-05 | Daihatsu Metal Co Ltd | 金属部品の塗装方法及び塗装システム |
-
1994
- 1994-01-13 JP JP226394A patent/JPH07207456A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100721974B1 (ko) * | 2006-04-28 | 2007-05-25 | 주식회사 드림텍 | 금속부품 세척방법 |
JP2009255020A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-11-05 | Daihatsu Metal Co Ltd | 金属部品の塗装方法及び塗装システム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0808883B1 (en) | Water-reducible coating composition for providing corrosion protection | |
CA1132887A (en) | Composition and method for coating metal surfaces | |
EP0056269B1 (en) | Silicate treatment for coated substrate | |
RU2660490C2 (ru) | Состав антикоррозионного покрытия | |
KR20110073519A (ko) | 금속 표면 상의 변형가능한 부식 보호층의 제조 방법 | |
CA1138181A (en) | Anticorrosive coating composition | |
JP6087650B2 (ja) | 塗料、塗装物品、及び塗料の製造方法 | |
US4487815A (en) | Temperature resistant coating composite | |
JPH0551672B2 (ja) | ||
US1989925A (en) | Process of treating galvanized sheets | |
JPH07207456A (ja) | 金属被覆用組成物の被膜形成方法 | |
JP3609912B2 (ja) | ボルトの被膜形成方法 | |
JP6087649B2 (ja) | 塗料、及び塗装物品 | |
EP0278283B1 (en) | Chromium-containing low-cure coating composition | |
JP2014080635A (ja) | 水性クロムフリー処理液及び処理被膜 | |
US2567108A (en) | Unsubstituted ethylene polymer coating compositions | |
JPH0748678A (ja) | 表面被覆処理方法 | |
JPH04143296A (ja) | 塗膜の鮮映性にすぐれる電着塗装鋼板及びその製造方法 | |
JPH0214252A (ja) | 下塗り用粉体塗料組成物 | |
JPH07316443A (ja) | 水性樹脂組成物 | |
JPH07132574A (ja) | 金属表面の被覆方法 | |
JPH04281881A (ja) | 塗装鋼板の製造方法 | |
JPH06198248A (ja) | 粉体塗料用無機ジンク一次防錆塗料の気相促進硬化方法 | |
US1183217A (en) | Composition for metal-coating of ferrous articles. | |
JP2004068028A (ja) | 防食性に優れた鉄鋼製品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010403 |