JPH07207324A - スクラップを原料とした溶融鉄の成分調整法 - Google Patents

スクラップを原料とした溶融鉄の成分調整法

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JPH07207324A
JPH07207324A JP540994A JP540994A JPH07207324A JP H07207324 A JPH07207324 A JP H07207324A JP 540994 A JP540994 A JP 540994A JP 540994 A JP540994 A JP 540994A JP H07207324 A JPH07207324 A JP H07207324A
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slag
scrap
furnace
metallurgical furnace
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JP540994A
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Hiroyuki Katayama
裕之 片山
Mitsutaka Matsuo
充高 松尾
Yoji Idemoto
庸司 出本
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Nippon Steel Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 硫黄を含む炭材を燃料としてスクラップ溶解
を行い硫黄の低い溶融鉄を得ること、およびダストやス
ラグなどの発生物を安定な形にできて環境にも悪影響を
及ぼさない、スクラップを溶解して得た溶融鉄の成分調
整法を提供する。 【構成】 冶金炉から溶融鉄を排出する前に、スラグの
T.Fを0.8%以下に下げる第1工程、溶融鉄の排出
時に溶融鉄t当たり10〜40kgのスラグを排出し、
スラグと溶融鉄と分離して系外に出す第2工程、冶金炉
内の溶融鉄に生石灰を加えて脱硫する第3工程、脱硫処
理後の溶融鉄を脱炭して溶鋼を得る第4工程を連続的に
行うこと、更には脱硫スラグ及び/又は冶金炉から発生
するダストを冶金炉にリサイクルして、これらを使用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は上底吹き可能な冶金炉を
用いてスクラップを原料とした溶融鉄の成分調整法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、資源、環境問題から、スクラップ
などの固体金属原料をリサイクル使用して、効率的に溶
融金属を製造することが技術課題となって来ている。そ
の金属スクラップの種類は種々のものがあるが、発生量
の多い鉄鋼スクラップを用いて溶融鉄を得る方法とし
て、従来は殆ど電気炉で行われて来た。しかし、電気炉
の場合は、スクラップの溶解・精錬に多くの電力を消費
するため、わが国のように電力価格が著しく高い国では
コストアップとして好ましくない。そこで、電気炉によ
らずに経済的にスクラップを溶解・精錬する方法とし
て、高送酸能力を有する転炉の余剰生産能力を利用して
安価な炭材を用いたスクラップの溶解・精錬方法が検討
されるようになって来た。
【0003】このような状況の中で、一般的には既存の
上底吹きの複合吹錬転炉を利用することで設備増を控え
ると共に、スクラップと一緒に炭材を炉内に装入し、酸
素ガスを上吹きして溶解・精錬する方法が提案されてい
る。また、既に特許出願人らが提案した特開平2−14
1511号公報のように、溶融物をガス攪拌できる反応
容器を用いて、溶融スラグ量を溶銑トン当たり350k
g以上とし、かつ硫黄含有量が0.40%以上の石炭を
用いて反応容器内に存在する遊離の固定炭素の量を溶融
スラグt当たり17kg以上に保って、上吹き吹酸する
鋼スクラップの溶解法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た上底吹きの複合吹錬においては、吹込みガス流による
炭材の炉外への飛散ロスが大きく、そのためにスクラッ
プの溶解熱源を安価な炭材に求める便益が十分に生かさ
れないという問題がある。この問題は炭材としての石炭
を使用する場合に著しく、また上吹O2 量の増加に伴っ
てダスト発生量も増加する。また、既に提案した特開平
2−141511号公報のように、上底吹きの複合吹錬
転炉を使用してスクラップの溶解を実施する際、多量の
溶融スラグが存在する状態で上吹き吹酸することから溶
銑は溶融スラグによって上吹き酸素や反応容器内のCO
2 ガスと遮断され、溶銑中のCの酸化が防止されて高い
二次燃焼率が得られることとダストの発生量を抑え溶銑
の歩留りを上げることが出来る方法であるが、しかし、
通常の石炭を用いて、ダストをリサイクルすると、溶銑
中の硫黄濃度が高く、また、ダスト及びスラグなどの発
生物による環境に悪影響を及ぼすという問題が残されて
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述したような問題を解
消し、硫黄を含む炭材を燃料としてスクラップ溶解を行
い硫黄の低い溶融鉄を得ること、およびダストやスラグ
などの発生物を安定な形にできて環境にも悪影響を及ぼ
さない、スクラップを溶解して得た溶融鉄の成分調整法
を提供することにある。その発明の要旨とするところ
は、 (1)ガスを上底吹きできる冶金炉で、高濃度の酸素含
有ガスを用い、炭材が燃焼した時に発生する熱によりス
クラップを溶解して溶融鉄を得る際に、冶金炉から溶融
鉄を排出する前にスラグのT.Feを0.8%以下に下
げる第1工程、溶融鉄の排出時に溶融鉄t当たり10〜
40kgのスラグを排出し、スラグを溶融鉄と分離して
系外に出す第2工程、溶融鉄に生石灰を加えて脱硫する
第3工程、脱硫処理後の溶融鉄を脱炭して溶鋼を得る第
4工程を連続的に行うことを特徴とするスクラップを原
料とした溶融鉄の成分調整法。
【0006】(2)(1)において、第3工程で脱硫し
て生成した脱硫スラグを第1工程で冶金炉にリサイクル
して、これを使用することを特徴とするスクラップを原
料とした溶融鉄の成分調整法。 (3)(1)において、第3工程で脱硫して生成した脱
硫スラグを第1工程で冶金炉にリサイクルし、かつ冶金
炉から発生するダストを冶金炉にリサイクルしてこれを
使用することを特徴とするスクラップを原料とした溶融
鉄の成分調整法。 (4)(1)において、第3工程で脱硫して生成した脱
硫スラグを第1工程で冶金炉にリサイクルし、かつ冶金
炉から発生するダストを550℃以上に加熱して硫黄分
を除去した後、冶金炉にリサイクルして、これを使用す
ることを特徴とするスクラップを原料とした溶融鉄の成
分調整法にある。
【0007】以下、本発明について図面に従って詳細に
説明する。図1は本発明に係るスクラップ溶解吹錬法を
使用する溶解炉の概念図である。図1に示すように、溶
解炉1は耐火物2で内張りされた、例えば転炉で、酸素
上吹ランス3を備えている。酸素上吹ランス3から酸素
ガスを溶融鉄5上の溶融スラグ4に吹き付ける。石炭や
コークスなどの炭材6及びスクラップ7を上方から投入
して炉内の溶融スラグ4上に装入される。これらの炭材
の燃焼発生ガスを有効に溶融スラグに伝えるために、炉
底からは底吹きガスによる、例えばN2 、CO、炭酸ガ
スなどの攪拌ガス8によって溶融鉄を攪拌して良好な伝
熱を行うことを目的とする。
【0008】
【作用】このように転炉の上方から酸素上吹ランスを通
して吹き込まれるのは酸素ガスである。この酸素ガスは
高濃度の酸素含有ガスであり、純酸素ガス、或いは70
%以上の酸素を含む比較的純度の低い酸素ガス、或いは
純酸素ガスと空気、窒素のような希釈ガスの混合物で、
酸素濃度を70%以上のものを言う。このような酸素ガ
スを溶融スラグ4の上から供給するものや、斜め上方よ
り吹いても良い。なお、複数の穴から酸素を供給すると
きは1部は微粉炭バーナーを利用することも可能であ
る。炭材及び造滓材並びにスクラップは主として上方よ
り投入される。この場合スクラップ投入は、予熱されな
いもの、予熱されたものを連続的投入ないしは間欠装入
のいずれを組合わせて、適宜分割して装入する。
【0009】そして、酸素ガスは炭材および発生COな
どの可燃ガス成分を燃焼させて発熱し、スクラップの溶
解熱を供給する。一方、底吹きガスには溶融物を攪拌す
る効果があり、伝熱進行に必要である。この底吹きガス
としては、前述したように、N2 ,CO,CO2 、アル
ゴンなどの1種ないしは2種以上の混合ガスを用いられ
る。この工程において、上吹き酸素ジェットとメタル浴
との直接接触を抑制することが重要な条件である。も
し、直接接触が起こるような条件で酸素吹酸すると、鉄
のダクト発生量が多くなり、かつ、二次燃焼率が低下し
て本発明の目的を著しく阻害するからである。また、底
吹きガス量が増える程溶融金属の乱れが激しくなるの
で、必要な遮断を行うための必要スラグ量も増える。一
方、溶融スラグ量の増加は二次燃焼率も向上させる作用
を有する。
【0010】この理由は溶融スラグ量が少ないと、上吹
き酸素が溶銑に吹き付けて溶銑中のCとO+C→COの
如くに反応してCOガスを発生させ、また、転炉中で生
成したCO2 ガスも上吹き酸素に巻き込まれて溶銑に吹
き付けられ、溶銑中のCとO+C→COの如くに反応し
てCOガスを多量発生させることによるものと考えられ
る。溶融スラグが多いと、溶銑は溶融スラグによって上
吹き酸素や転炉内のCO2 ガスと遮断されるか、この遮
断によって溶銑中のCの酸化が防止されて高い二次燃焼
率が得られると考えられる。
【0011】この2次燃焼率とは(CO2 +H2 O)/
(CO+CO2 +H2 O+H2 )×100%で定義さ
れ、高い程、酸素供給速度当たり、或いは排ガス量当た
りの発生熱量が増加するので設備の生産性が増加するの
で有利である。なお、2次燃焼率の調整は、酸素供給条
件と炭材量の組合せによって行うことが出来る。以上の
如く、本発明では従来の鋼スクラップの溶解法と異な
り、多量の溶融スラグがある状態で上吹き吹酸するが、
この多量の溶融スラグは造滓材等を用いて格別に生成さ
せる必要はなく、出滓に際して残留させて、この残留せ
しめた溶融スラグを次のチャージの種スラグとして用い
ると、溶融スラグは継続して使用できるため、簡易にか
つ安価に確保できる。
【0012】而して、本発明におけるスクラップ溶解に
おいて、通常得られる硫黄を含んだ炭材を用いて行う場
合、脱炭工程に送る溶融鉄の硫黄濃度を低くするため
に、スクラップ溶解炉から溶融鉄を出す前に、スラグの
T.Feを0.8%以下に下げてスラグと溶融鉄間の硫
黄分配比(スラグの硫黄濃度/溶融鉄の硫黄濃度)を高
めるものである。スラグのT.Feを0.8%越えると
硫黄分配比を十分大きくすることが出来ないのでスラグ
脱硫力が小さい。また、スラグの色が黒いので排出スラ
グの商品価値がさがり、スラグとして利用出来ない。た
だ、溶解時はT.Feが0.9%以上である方が効果的
に溶解できるので高い条件で行い、その後出湯前に炉内
のコークス量を増して酸化鉄の還元を進めるという操作
を行って、T.Feを0.8%以下に抑えるものであ
る。
【0013】次に、溶融鉄の排出時に溶融鉄t当たり1
0〜40kgのスラグを排出し、溶融鉄と分離して系外
に出すことにより、その分だけ硫黄は系外に出される。
スラグ量の出す量が40kgを越えると脱硫には有利で
あるが、スラグ発生量が増えて環境上好ましくない。ま
た、10kg未満では脱硫力が不十分である。従って溶
融鉄を出す時のスラグ量は溶融鉄t当たり10〜40k
gとする。次いで、炉外での効率的な脱硫及びスラグの
安定化を図るために、例えば、保持・脱硫炉にてフレッ
シュな生石灰を加えて溶融鉄のCが3%以上含む状態で
脱硫を行う。引き続いて脱炭炉、例えば転炉に装入して
溶鋼を得る。
【0014】一方、ダストの処理としては、溶解炉にお
いて主として炭材の不純物として持ち込まれた硫黄分の
大半は気化してダストに移行するので、このダストを溶
解炉に直接戻して処理する方法と、ダストを炉外で酸化
性雰囲気で加熱して、S+O2 =SO2 として硫黄分を
減少させてから溶解炉に戻して処理する方法とがある。
【0015】図2は本発明に係る処理フローを示す図で
ある。図2(A)に示すように、溶解炉内で溶融された
溶融鉄は保持・脱硫炉に送られ、生石灰によって、脱硫
された溶融鉄は脱炭炉である転炉にて溶鋼を得る、図2
(B)は保持・脱硫炉内で脱硫された後の脱硫スラグは
溶解炉にリサイクル使用する工程を示す。図2(C)は
溶解炉で発生したダストを溶解炉にリサイクル使用する
と共に、保持・脱硫炉内で発生した脱硫スラグを溶解炉
にリサイクル使用する工程を示す。
【0016】
【実施例】
実施例1 マグネシア−カーボンレンガで内張りした内容積180
3 の溶解炉を用いて、炉底に4本の底吹き羽口を設
け、溶銑中に窒素ガスを1400Nm3 /h吹き込むよ
うな炉を使用して、先ずスクラップのバーナー溶解によ
り溶融金属(溶銑)を作るか、或いは他の炉で溶かした
溶融金属50t溶解炉に装入する。スラグを作り、操業
を開始した。上吹きランスから25000Nm3 /hで
吹酸しつつ、鋼スクラップを装入し溶銑の温度が134
0〜1430℃の範囲内になるように供給速度を調整し
つつ装入し全部で70tの鋼スクラップを装入した。そ
して吹酸しつつコークス(固定炭素:82%、S:0.
04%、SiO2 :8%)を添加した。また、溶解炉内
には常にスラグ量35〜50tの間になるようにした。
一方、溶解炉にCaOを溶融鉄t当たり10kg投入し
てスラグ塩基度CaO/SiO2 =1.2に保持し、ス
ラグの硫黄分1.2%、スラグのT.Fe=1.0〜
1.5%(スクラップ溶解中)及び出湯前のスラグT.
Fe=0.6%とし、溶融鉄のC濃度は4.0%、Sは
0.03%であった。このときの二次燃焼率は90%で
あり、溶融鉄と一緒に出したスラグ量は溶融鉄t当たり
20kg、1回の溶融鉄量は180t出湯した。引続
き、溶解炉から出た溶融鉄を保持して脱炭炉に送るため
の時間調整を行うための、保持・脱硫炉において、誘導
電力により加熱しながら、窒素ガスと共に生石灰の粉を
溶融鉄t当たり10kgを吹込み、溶融鉄中の硫黄を
0.009%迄低下させた。次いで処理後の溶融鉄を転
炉で酸素を吹いてC0.05%、S0.008%の鋼を
得た。
【0017】実施例2 実施例1と同一溶解炉を使用して、スラグ塩基度CaO
/SiO2 =1.3に保持し、スラグの硫黄1.5%、
スラグのT.Fe=1.0〜1.5%(スクラップ溶解
中)及び出湯前のスラグT.Fe=0.6%とし、溶融
鉄のC濃度は4.0%、Sは0.03%であった。この
ときの二次燃焼率は90%であり、溶融鉄と一緒に出し
たスラグ量は溶融鉄t当たり20kg、1回の溶融鉄量
は180t出湯した。引続き、溶解炉から出た溶融鉄を
保持して脱炭炉に送るための時間調整を行うための、保
持・脱硫炉において、誘導電力により加熱しながら、窒
素ガスと共に生石灰の粉を溶融鉄t当たり10kgを吹
込み、溶融鉄中の硫黄を0.010%迄低下させた。一
方、この保持・脱硫炉より発生したスラグを溶解炉にリ
サイクル使用した。次いで処理後の溶融鉄を転炉で酸素
を吹いてC0.05%、S0.009%の鋼を得た。
【0018】実施例3 実施例1と同一溶解炉を使用して、溶解炉にCaOを溶
融鉄t当たり15kg投入してスラグ塩基度CaO/S
iO2 =1.3に保持し、スラグの硫黄分1.7%、ス
ラグのT.Fe=1.0〜1.5%(スクラップ溶解
中)及び出湯前のスラグT.Fe=0.5%とし、溶融
鉄のC濃度は3.9%、Sは0.04%であった。この
ときの二次燃焼率は90%であり、溶融鉄と一緒に出し
たスラグ量は溶融鉄t当たり25kg、1回の溶融鉄量
は180t出湯した。このとき溶解炉より発生するダス
トはT.Fe:35%、C:34%、T.S:3%、
T.Zn:3%であり、この溶解炉発生のダストを溶解
炉にリサイクル使用した。引続き、溶解炉から出た溶融
鉄を保持して脱炭炉に送るための時間調整を行うため
の、保持・脱硫炉において、誘導電力により加熱しなが
ら、窒素ガスと共に生石灰の粉を溶融鉄t当たり12k
gを吹込み、溶融鉄中の硫黄を0.011%迄低下させ
た。一方、この保持・脱硫炉より発生したスラグを溶解
炉にリサイクル使用した。次いで処理後の溶融鉄を転炉
で酸素を吹いてC0.07%、S0.010%の鋼を得
た。
【0019】実施例4 実施例1と同一溶解炉を使用して、スラグ塩基度CaO
/SiO2 =1.3に保持し、スラグの硫黄1.5%、
スラグのT.Fe=1.0〜1.5%(スクラップ溶解
中)及び出湯前のスラグT.Fe=0.5%とし、溶融
鉄のC濃度は3.9%、Sは0.03%であった。この
ときの二次燃焼率は90%であり、溶融鉄と一緒に出し
たスラグ量は溶融鉄t当たり25kg、1回の溶融鉄量
は180t出湯した。このとき、溶解炉より発生するダ
ストはT.Fe:33%、C:33%、T.S:3%、
T.Zn:7%であり、この溶解炉発生のダストをロー
タリーキルンで600℃に加熱した後の残査はT.F
e:67%、T.S:1%、T.Zn:1%であり、こ
れを溶解炉にリサイクル使用した。引続き、溶解炉から
出た溶融鉄を保持して脱炭炉に送るための時間調整を行
うための、保持・脱硫炉において、誘導電力により加熱
しながら、窒素ガスと共に生石灰の粉を溶融鉄t当たり
12kgを吹込み、溶融鉄中の硫黄を0.009%迄低
下させた。一方、この保持・脱硫炉より発生したスラグ
を溶解炉にリサイクル使用した。次いで処理後の溶融鉄
を転炉で酸素を吹いてC0.06%、S0.009%の
鋼を得た。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明を実施するこ
とによって、安価に入手出来る硫黄を含む炭材を燃料と
してスクラップ溶解によって、硫黄の低い溶融鉄を得る
ことが可能となり、また、ダストやスラグ等の発生物を
安定な形にできて、環境的にも全く悪影響を及ぼさない
工業上極めて優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクラップ溶解吹錬法に使用する
反応容器の概念図、
【図2】本発明に係る処理フローを示す図である。
【符号の説明】
1 溶解炉 2 耐火物 3 酸素上吹ランス 4 溶融スラグ 5 溶融鉄 6 炭材 7 スクラップ 8 攪拌ガス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスを上底吹きできる冶金炉で、高濃度
    の酸素含有ガスを用い、炭材が燃焼した時に発生する熱
    によりスクラップを溶解して溶融鉄を得る際に、冶金炉
    から溶融鉄を排出する前にスラグのT.Feを0.8%
    以下に下げる第1工程、溶融鉄の排出時に溶融鉄t当た
    り10〜40kgのスラグを排出し、スラグを溶融鉄と
    分離して系外に出す第2工程、溶融鉄に生石灰を加えて
    脱硫する第3工程、脱硫処理後の溶融鉄を脱炭して溶鋼
    を得る第4工程を連続的に行うことを特徴とするスクラ
    ップを原料とした溶融鉄の成分調整法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、第3工程で脱硫して
    生成した脱硫スラグを第1工程で冶金炉にリサイクルし
    て、これを使用することを特徴とするスクラップを原料
    とした溶融鉄の成分調整法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、第3工程で脱硫して
    生成した脱硫スラグを第1工程で冶金炉にリサイクル
    し、かつ冶金炉から発生するダストを冶金炉にリサイク
    ルして、これを使用することを特徴とするスクラップを
    原料とした溶融鉄の成分調整法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、第3工程で脱硫して
    生成した脱硫スラグを第1工程で冶金炉にリサイクル
    し、かつ冶金炉から発生するダストを550℃以上に加
    熱して硫黄分を除去した後、冶金炉にリサイクルして、
    これを使用することを特徴とするスクラップを原料とし
    た溶融鉄の成分調整法。
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