JPH07206765A - 安息香酸誘導体 - Google Patents

安息香酸誘導体

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JPH07206765A
JPH07206765A JP5333132A JP33313293A JPH07206765A JP H07206765 A JPH07206765 A JP H07206765A JP 5333132 A JP5333132 A JP 5333132A JP 33313293 A JP33313293 A JP 33313293A JP H07206765 A JPH07206765 A JP H07206765A
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JP
Japan
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cells
compound
formula
group
benzoic acid
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JP5333132A
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English (en)
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Soju Kaku
宗儒 郭
Ei Kan
鋭 韓
鳳鳴 ▼チュー▲
Homei Chu
Gyokei Ka
暁慶 何
Reiken Ka
麗娟 夏
Kazuya Kameo
一弥 亀尾
Shiro Nakaike
司郎 中池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MEDICINE INST CHINESE ACAD MEDICAL SCIENCE
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
MEDICINE INST CHINESE ACAD MEDICAL SCIENCE
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来に比べ優れた抗腫瘍作用および分化誘導
作用を有する化合物を提供すること。 【構成】 式 (式中、R1およびR2は同一または異なって水素原子ま
たは炭素原子数1〜5のアルキル基を示す。)で表され
る安息香酸誘導体およびその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は悪性腫瘍増殖の予防およ
び治療に有用な安息香酸誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】ビタミンA酸およびその類縁体は、悪性
腫瘍増殖の予防および治療ならびに座瘡、乾癬およびそ
の他の皮膚疾患の治療に用いられ、全身または局所的に
使用できる。ドイツ特許第3434948号、同第34
34942号、ヨーロッパ特許第2210118号およ
びH.KagechikaらのJ.Med.Chem,
第31巻,第2182〜2192頁(1988年)に
は、芳香環が置換したビニレン基、アミド結合、アゾ結
合、ケテン結合等により芳香族カルボン酸またはカルボ
ン酸と連結した化合物が、細胞分化誘導および皮膚疾患
の予防と治療の作用を持っていることが記載されてい
る。また、ヨーロッパ特許第212848号、同第21
1548号およびShudoらのChem.Phar
m.Bull.,第34巻,第121頁(1986年)
は、ジ−t−ブチルフェニル基を有する化合物類を開示
し、それらが喘息、アレルギーおよび乾癬等の治療に有
効であるとしている。しかしながら、今までに報告され
た化合物は、細胞分化誘導などの作用が十分でなくビタ
ミンA過剰症など毒性が強いため、臨床応用には至らな
かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
に比べ優れた抗腫瘍作用および分化誘導作用を有する化
合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的に
鑑み鋭意検討した結果、新たに合成した化合物が上記目
的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0005】本発明は、下記式[1]
【0006】
【0007】(式中、R1およびR2は同一または異なっ
て水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基を示
す。)で表される安息香酸誘導体およびその塩である。
【0008】本発明において、アルキル基とは直鎖状ま
たは分枝鎖状のアルキル基であり、たとえばメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イ
ソブチル基、ペンチル基などである。また、本発明に係
る化合物の塩とは薬理学的に許容されるものを意味し、
たとえばカリウム、ナトリウム、マグネシウム、アンモ
ニアなどの無機塩基またはトリエチルアミンなどの有機
塩基との塩が挙げられる。
【0009】本発明の化合物は、式[2]
【0010】
【0011】(式中、R1は前記と同意義である。)で
表されるアセトフェノン酸誘導体と下記式[3]
【0012】
【0013】(式中、R2は前記と同意義である。)で
表されるホルミル誘導体とを水酸化バリウムの存在下反
応させて製造することができる。
【0014】本発明化合物の投与方法としては非経口投
与、経口投与が挙げられる。その投与剤形は、非経口投
与の場合は注射剤であり、経口投与の場合には錠剤、顆
粒剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁剤から選ば
れるいずれか一つの剤形である。これらの投与剤形は、
患者の症状、年齢および治療の目的に応じて適宜選択す
ることができる。各種剤形の製剤の製造においては、常
用の賦形剤(たとえば、結晶セルロース、デンプン、乳
糖、マンニトールなど)、結合剤(たとえば、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンなど)、
滑沢剤(たとえば、ステアリン酸マグネシウム、タルク
など)、崩壊剤(たとえば、カルボキシメチルセルロー
スカルシウムなど)などを用いることができ、通常の製
造法(たとえば、第12改正日本薬局方に規定する方
法)を用いることができる。
【0015】投与量は、成人を治療する場合で0.1〜
500mgであり、これを1日1〜3回に分けて投与す
る。この投与量は、患者の年齢、体重および症状によっ
て適宜増減することができる。
【0016】
【発明の効果】本発明の化合物は、抗腫瘍作用および分
化誘導作用を有するため悪性腫瘍増殖の予防および治療
に有用である。
【0017】
【実施例】以下、実施例および試験例を挙げて本発明を
更に詳細に説明する。 実施例1 3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアセトフェノ
ン4.5g(18.3mmol)および4−ホルミル安
息香酸メチルを100mlの無水エタノールに溶かし、
乾燥した水酸化バリウムを6g加え、攪拌しながら10
時間加熱還流した。反応液を冷却後、水酸化ナトリウム
2gを20mlの水に溶かした溶液を加え、攪拌しなが
ら2時間加熱還流した。反応液を冷却後、塩酸でpH5
〜6に調製し、減圧下エタノールを留去した。残渣に1
00mlの水を加えて十分に攪拌し、固体を濾取し、乾
燥後エタノールで結晶させ、淡黄色結晶の4−[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
−3−オキソ−1−プロペニル]安息香酸4.5gを得
た。
【0018】mp 222〜224℃ 元素分析:C24284=380.46 計算値(%):C 75.75,H 7.42 実測値(%):C 75.73,H 7.381 H−NMR(DMSO−d6) δppm:1.42
(s,18H,t−Bu),7.52−8.00(m,
8H,Ar−H) MS m/e: 380(M+,30),365(M+−CH3,10
0),233(6) IR(KBr) ν(cm-1): 3620,2960,1780,1755,1605,
1570,1420,1320,1290,1210,
845,780
【0019】実施例2 3,5−ジ−t−ブチル−4−メトキシアセトフェノン
3.0g(11mmol)および4−ホルミル安息香酸
メチル1.88g(11mmol)を40mlの無水メ
タノールおよび5mlの20%ナトリウムメトキシド溶
液に加え、室温で4時間攪拌後、一夜放置した。反応液
に水10mlを加えて室温で一夜攪拌した。塩酸でpH
7にしてから減圧下で大部分のメタノールを留去し、再
び塩酸でpH2〜3にして析出した固体を濾取し、エタ
ノールで再結晶して4−[3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−メトキシフェニル)−3−オキソ−1−プロペ
ニル]安息香酸3.8gを得た。
【0020】mp 192〜194℃ 元素分析:C2530NO4=394.49 計算値(%):C 76.11,H 7.67 実測値(%):C 75.75,H 7.59 MS m/e:394(M+,10),378(1
2),261(50),247(100),149(9
9)
【0021】実施例3 実施例1と同様に、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシアセトフェノン0.65g(2.62mmol)
および2−ホルミル安息香酸メチル0.43g(2.6
2mmol)から2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)−3−オキソ−1−プロペ
ニル]安息香酸の粗生性物0.89gを得、これをエタ
ノールで結晶化させて黄色結晶0.72gを得た。
【0022】mp 105〜106℃ 元素分析:C24284=380.46 計算値(%):C 75.75,H 7.42 実測値(%):C 75.60,H 6.931 H−NMR(DMSO−d6) δppm:1.40
(s,18H,t−Bu),5.38,6.06(m,
2H,CH=CH),7.68(m,6H,Ar−H) MS m/e:380(M+,67),233(10
0) IR(KBr) ν(cm-1):3590,2960,
2910,1760,1660,1585,1420,
1350,1230,880,780,745
【0023】
【0024】試験例1[各種癌細胞増殖阻害作用] マウスP388白血病細胞(20000cells/m
l)、ヒト鼻咽頭癌KB細胞(10000cells/
ml)、ヒト小細胞肺癌H69細胞(50000cel
ls/ml)、ヒト卵巣癌A2780細胞(20000
cells/ml)またはヒト膀胱癌HT1197細胞
(30000cells/ml)を10%ウシ胎児血清
含有RPMI−1640培養液またはMEM培養液に懸
濁後、その0.1mlを96穴の培養用プレートに添加
し、37℃、5%炭酸ガス培養器中で24時間培養し
た。最終0.5%のDMSOで溶解した種々濃度の実施
例2で得られた化合物を0.1ml添加し、更に48、
72、120、72または96時間培養した。培養後、
PBSに溶解したMTT[3−(4,5−ジメチルチア
ゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウ
ムブロマイド]試薬を添加し更に4時間培養した。培養
終了後、培地を除去し、DMSO150μlを加え、イ
ムノリーダーNJ2000で540nmの吸光度を測定
した。コントロールの吸光度に対する薬物処理群の吸光
度の比を求め、Probit法により50%阻害濃度
(IC50)を計算した。結果を表1に示した。
【0025】
【表1】
【0026】試験例2[マウス大腸癌Colon26の
in vivoでの増殖に対する作用] 2.5×106cells/mlに調製したColon
26の細胞浮遊液0.2mlをCDF1マウス背部皮下
に移植した。実施例2で得られた化合物は5%アラビア
ゴムに懸濁し、移植後3日目より1日置きに4回経口投
与した。移植後10日目に腫瘍の大きさを測定し、以下
の式により腫瘍体積を算出した。
【0027】
【数1】
【0028】コントロールに対する薬物投与群の腫瘍体
積の割合から抑制率を算出し、表2に示した。
【0029】
【表2】
【0030】試験例3[ラット軟骨肉腫のin viv
oでの増殖に対する作用] 無菌条件下で採取した肉腫細胞をラット腋窩部皮下に移
植した。翌日より各濃度の実施例2で得られた化合物を
1日おきに4回経口投与した。移植後10日目に腫瘍を
摘出し、腫瘍重量を測定して抑制率を算出した。結果を
表3に示した。
【0031】
【表3】
【0032】試験例4[マウスLewis肺癌のin
vivoでの増殖に対する作用] 無菌条件下で採取した肺癌細胞をマウス腋窩部皮下に移
植した。翌日より各濃度の実施例2で得られた化合物を
1日おきに4回経口投与した。移植後10日目に腫瘍を
摘出し、腫瘍重量を測定して抑制率を算出した。結果を
表4に示した。
【0033】
【表4】
【0034】試験例5 [マウスB16メラノーマのi
n vivoでの増殖に対する作用] 無菌条件下で採取したメラノーマ細胞をマウス腋窩部皮
下に移植した。翌日より各濃度の実施例2で得られた化
合物を1日おきに3回経口投与した。移植後10日目に
腫瘍を摘出し、腫瘍重量を測定して抑制率を算出した。
結果を表5に示した。
【0035】
【表5】
【0036】試験例6[マウスS180肉腫のin v
ivoでの増殖に対する作用] 無菌条件下で採取した肉腫細胞をマウス腋窩部皮下に移
植した。翌日より各濃度の実施例2で得られた化合物を
1日おきに3回経口投与した。移植後10日目に腫瘍を
摘出し、腫瘍重量を測定して抑制率を算出した。結果を
表6に示した。
【0037】
【表6】
【0038】試験例7[M5076肉腫移植マウスの生
存期間に対する作用] 無菌条件下で採取した肉腫細胞をマウス腋窩部皮下に移
植した。翌日より各濃度の実施例2で得られた化合物を
1日おきに4回経口投与した。各投与マウスの生存期間
を測定し、コントロールに対する薬物投与群の延命効果
T/C%を以下の式により算出した。結果を表7に示し
た。
【0039】
【数2】
【0040】
【表7】
【0041】試験例8[分化誘導活性] コリンズらの方法(Canser.Res.,第42
巻,第445〜449頁,1982年)に従って行っ
た。HL−60細胞1×105個/mlを10%の牛胎
仔血清添加RPMI−1640培地、ペニシリン100
U/ml、ストレプトマイシン100μg/ml、37
℃、5%CO2で培養した。実施例1で得られた化合物
およびオールトランスビタミンA酸は1%および0.1
%のエタノール溶液とし、対照としては0.1%のエタ
ノール溶液を用いた。培養開始時に、薬剤をそれぞれの
濃度になるように添加し、5日間培養後、NBT還元能
を指標として分化誘導活性を測定した。すなわち、培養
終了後、細胞を1000rpmで遠心分離して回収し、
0.1%NBT溶液0.5mlと12−O−テトラデカ
ノイルフォルボール−13−アセテート(TPA)20
0ngを加え、37℃で60分間反応させた。反応後の
細胞を遠心分離して集め、塗沫標本を作製、Wrigh
t−Giemsa染色液で染色した。顕微鏡下で1検体
につき200個の細胞を観察し、その内細胞質に青紫色
のホルマザン沈澱のあるものをNBT還元能陽性細胞し
とた。
【0042】その結果、ネガティブコントロール群では
100%の細胞が未熟な細胞であり、ポジティブコント
ロールのビタミンA酸では1×10-6Mでの分化率が9
5〜100%であり、本発明に係る化合物の50%分化
率(EC50)は7.1×10-7Mであった。
【0043】試験例9[癌遺伝子の発現に対するin
vitro試験] 既知の方法(Y.Lu et al,J.Biol.C
hem.,第263巻,第4891〜4894頁,19
88年)に従い、無菌条件下で10%の牛胎仔血清添加
RPMI−1640培地、ペニシリン100U/ml、
ストレプトマイシン100μg/ml、5%CO2、3
7℃で培養したHL−60細胞に異なる濃度の実施例1
で得られた化合物で処理した。2、6および12時間後
にそれぞれ細胞を採取し、その細胞をイソチオシアン酸
グアニジン(GIT)溶液[6Mイソチオシアン酸グア
ニジン、10mMクエン酸ナトリウム(pH7)、0.
5%ザルコシル、0.1M2−メルカプトエタノール]
に懸濁させ、振盪して細胞を破壊した。5.7M塩化セ
シウム−0.1MEDTA−Na(pH7.5)に上記
細胞ライゼートを重層し、174000G,20℃で1
6時間密度勾配遠心をした。無色透明な沈澱を全RNA
とし、それをDEPCで処理した水の中に溶解させ、6
5℃で変性後、Oligo−dTセルロースカラムを通
し緩衝溶液でOD(260nm)が0になるまで洗浄し
てからmRNAを溶出した。それをエタノールで沈澱さ
せた後DMSOで変性させ、1%アガロースゲル電気泳
動して、Northern転移法でmRNAをナイロン
膜上に固定した。ニックトランスレーションでDNAプ
ローブを標識した。32Pで標識したプローブをmRNA
に結合させ、オートラジオグラフィー法で癌遺伝子の発
現状態を測定した。
【0044】その結果を図1に示した。本発明化合物が
コントロールと比較して癌遺伝子発現を顕著に抑制する
ことが判明した。
【0045】試験例10 マウス骨髄細胞を用いた小核形成試験により、本発明化
合物の抗突然変異作用を評価した。小核形成はシクロフ
ォスファミド、DMBAにより誘導し、本発明に係る化
合物の拮抗作用を観察した。体重18〜22gのマウス
を1群5匹とし、実施例1で得られた化合物50mg/
kgまたは100mg/kgを経口で1日1回4日間連
続投与した。4日目の投与終了後、シクロフォスファミ
ド100mg/kgまたはDMBA25mg/kgを腹
腔内注射して小核形成誘導し、24時間後常法により小
核試験を行った。表8および9に示されるように、本発
明化合物は陽性対照群に比較し小核形成が有意に抑制さ
れた。
【0046】
【表8】
【0047】
【表9】
【0048】試験例11[マウス耳介腫脹モデルを用い
た抗プロモーター作用] ヘッカーらの方法(Naturemissenscha
feten,第54巻,第282頁,1967年)に従
って行った。
【0049】体重18〜22gのマウスを無作意にグル
ープわけし、1群7匹とした。実施例1で得られた化合
物50mg/kgまたは100mg/kgを経口で1日
1回4日間連続投与し、クロトン油を塗布後両耳に孔を
開けた。塗布した耳と塗布しない耳の腫脹の差を指標と
した。
【0050】その結果、対照群の両耳の腫脹の差は2
5.3±3.4mg(P<0.05)で、本発明化合物
群の場合は20.8mg±4.8mg(50mg/k
g)と19.9±3.9mg(100mg/kg)(P
<0.05)であった。従って、本発明化合物がマウス
の耳介腫脹に対する抑制作用を持っていると判断した。
【0051】試験例12[ラットの軟骨肉腫モデルを用
いた腫瘍成長に対する作用] 軟骨肉腫(1:3希釈液、0.5ml/匹)をラットの
皮下に接種後、2日毎に胃に直接投与法で実施例1で得
られた化合物5mg/kgまたは10mg/kgを9週
間連投した。7週目にラットの腫瘍の重さを測定した結
果、5mg/kgと10mg/kgはそれぞれ対照群に
対する腫瘍抑制率が98.7%,100%であった。こ
の結果は本発明化合物がラット可移植性軟骨肉腫に対し
て顕著な抑制作用を有することを示した。
【0052】試験例13 DMBAおよびクロトン油によるマウス皮膚乳頭腫をモ
デルとして使用し、本発明に係る化合物の化学発ガン物
質に対する拮抗作用を評価した。
【0053】体重18〜22gのマウスを無作意に1群
30匹3群にわけ、8%硫化ナトリウム水溶液で背部脱
毛した。1週間飼育後、脱毛したところに1回につき1
50ngDMBAを含んだ0.2mlのジメチルベンゾ
アントラセン−アセトン溶液を塗布し、週2回で2週間
投与した。3週間目から0.25%クロトン油−アセト
ン溶液を0.2ml/回塗布し、週2回で12週間投与
した。DMBAを塗布し始めた第1週から50mg/k
g、25mg/kgで実施例1で得られた化合物をマウ
スの背部に直接投与した。本発明化合物を2日毎に1
回、12週間投与し、各週の乳頭腫が発現した動物数と
各々の動物に発現した腫瘍数を記録した。
【0054】その結果、本発明化合物はコントロールと
比較して顕著な抑制作用を有し、その活性は投与依存的
であった(図2)。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例9におけるオートラジオグラフィー法で
の癌遺伝子の発現状態を示す。
【図2】試験例13における試験結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▼チュー▲ 鳳鳴 中華人民共和国北京市宣武区先農壇街1号 中国医学科学院葯物研究所内 (72)発明者 何 暁慶 中華人民共和国北京市宣武区先農壇街1号 中国医学科学院葯物研究所内 (72)発明者 夏 麗娟 中華人民共和国北京市宣武区先農壇街1号 中国医学科学院葯物研究所内 (72)発明者 亀尾 一弥 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 中池 司郎 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 (式中、R1およびR2は同一または異なって水素原子ま
    たは炭素原子数1〜5のアルキル基を示す。)で表され
    る安息香酸誘導体およびその塩。
JP5333132A 1993-12-27 1993-12-27 安息香酸誘導体 Pending JPH07206765A (ja)

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Cited By (2)

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