JPH0720565B2 - 内部混合エアースプレーガン - Google Patents

内部混合エアースプレーガン

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JPH0720565B2
JPH0720565B2 JP1100539A JP10053989A JPH0720565B2 JP H0720565 B2 JPH0720565 B2 JP H0720565B2 JP 1100539 A JP1100539 A JP 1100539A JP 10053989 A JP10053989 A JP 10053989A JP H0720565 B2 JPH0720565 B2 JP H0720565B2
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spray
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信義 森田
一 岩田
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岩田塗装機工業株式会社
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は圧縮空気により塗料等の液体を噴霧化し、吹付
ける内部混合エアースプレーガンに関し、詳しくは吹付
空気圧力を1kgf/cm2以下の低い圧力として使用する場合
のスプレーガンに係わるものである。
〈従来の技術〉 一般に、所謂エアースプレーガンと呼ばれる吹付ガン
は、多くが塗料等を吹付ける塗装に使用されている。霧
化手段に圧縮空気を用いるエアースプレーガンは、その
霧化手段によって内部混合方式と外部混合方式とに大き
く分けられている。
この内部混合方式はスプレーガンの霧化頭内部で塗料と
圧縮空気を混合し、先端の噴霧口から噴出霧化させるも
のであり、外部混合方式は霧化頭に塗料噴出口と空気噴
出口がそれぞれ外部に面して開口しており、塗料噴出口
より噴出する液状の塗料流を、その塗料流の周囲に拡散
噴出される空気流によって分散霧化させるものである。
これらのスプレーガンは塗料の噴出に圧縮空気の吸引力
を利用するが、数kgf/cm2の圧力でポンプ等の供給装置
により圧送噴出させるかであり、塗料の噴出のみでは霧
化されないものである。また、空気は塗料を霧化させる
ためのエネルギーとして使用されるもので、通常2〜5k
gf/cm2、或いはその前後の圧力が使用される。例えば第
2図A、Bに示す如き内部混合式スプレーガンは、塗料
ノズルaが空気キャップb内に開口し、ニードル弁cに
よってノズル口dが開閉され塗料の噴出が制御される構
造である。このノズル口dの周囲に送られてきた圧縮空
気によって塗料は空気キャップbの内部で分散され、ノ
ズル口dに対面して空気キャップbの中心部に開口する
噴霧口eより塗料が外部に噴霧される。
この噴霧口eは、一般には円形であるが、スプレーの条
件によってはしばしば長円形、矩形の開口形状をしたも
のが用いられている。この種のエアースプレーガンは塗
料粒子の大きさが外部混合方式のスプレーガンに比べ粗
いため、塗面の平滑性が余り要求されない建築物の壁塗
料や接着剤等の特殊のスプレーガンとして用いられる。
これに対し外部混合式は、所謂エアースプレーガンとし
て一般的に用いられ、各種の塗料、塗装条件に適合する
ものが既に知られている。この外部混合エアースプレー
ガンに共通する点は、中心部に塗料ノズルの噴出口があ
り、この噴出口は霧化頭の外部に臨んでいる。更にこの
噴出口の周囲は円環状の空気孔が設けられ、前記噴出口
より噴出する塗料流を囲むように圧縮空気が噴出され
る。即ち、塗料と圧縮空気が別々に噴出し、霧化頭の前
方で混合霧化されるものである。通常、この種のスプレ
ーガンの多くは上記霧化された塗料に対し、その両側に
一対の側面空気孔を設け、前記の噴霧流に対し両側面よ
り圧縮空気を吹付け、噴霧パターンの形状を調整する構
成が採られている。従って、中心部で円形のパターンと
して噴霧された噴霧流は、側面空気孔の噴出圧力、若し
くは噴出量を変化させることによって噴霧されたパター
ンの偏平化が調整されることになる。しかも、外部での
混合であるため、圧縮空気の量(圧力)を増加すればす
るほど、噴霧粒子を細かくすることが可能である。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、従来のエアースプレーガンにあっては、空気に
よって霧化を行うため、塗料の飛散という問題があり、
塗着効率や環境衛生の面で好ましからざる結果を生じて
いる。特に、空気の吹付け圧力を高める程その傾向が著
しくなり、低圧での吹付けが望まれている。だが、塗面
の仕上がりを考慮すると、霧化粒子の微細化が重要であ
り、そのためには高圧の空気による塗料の微細化が必要
であって、相反する現象にあるため、現状では塗料の飛
散、塗着効率、環境衛生を犠牲としているのが殆どであ
る。
しかしながら、資源の有効利用、環境の保全はこれから
益々重要視されてくるものであり、低圧霧化によりエア
ースプレーガンが必要となっている。
尚、塗料等の霧化方法は空気のみに限られないことか
ら、例えばノズルより高圧の塗料を大気中に噴射し、大
気との衝突によって霧化を行うエアレス方式も一般化さ
れている。しかし、この場合の工業的スプレーガンは10
0kgf/cm2という高圧の塗料圧力を必要とし、特種のポン
プを用い、且つ危険性がある等の問題をもっている。こ
のため、塗料圧力を数10kgf/cm2に低下させると共に。
テール防止のために圧縮空気を併用したエアーミックス
スプレーガンも使われているが、上記の問題点は依然と
して残り、空気の圧力も十分低いものとは言えないのが
実情であって、満足のいくスプレーガンは得られていな
い。
本発明は上記した実情は考慮し、低圧のエアースプレー
ガンを実現するため、吹付け圧力を1kgf/cm2以下の低圧
とし、噴霧粒子を従来のエアースプレーガンと同様にま
で微細化でき、仕上がりを損なうことのない内部混合エ
アースプレーガンを提供することを目的としたものであ
る。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は空気キャップ内に開口する塗料ノズルより噴出
する塗料に塗料ノズルの周囲から圧縮空気を噴射して混
合させて塗料と空気の混合気流を形成し、該混合気流を
空気キャップの中心孔より外部に噴霧する内部混合エア
ースプレーガンにおいて、前記空気キャップの中心孔は
混合気流を導入する入口側を円筒内面とし、該円筒内面
に続く出口側の内面を円錐形状とし、且つ出口側の外面
を同じく円錐形状としてほぼ同じ肉厚をもたせると共
に、中心孔の出口側先端に外側よりほぼV状の溝を切欠
してほぼ唇状の開口を形成したものである。
又、本発明は、上記した内部混合エアースプレーガンで
あって、空気キャップの内面をテーパー状に形成し、塗
料ノズルの噴出口との間に空気通路間隙を形成すると共
に、塗料ノズルの噴出口を、噴射された塗料流が前記テ
ーパー状の空気キャップ内面に衝突するよう、末広がり
のテーパー状に形成し、且つ、塗料ノズルの噴出口の外
径が空気キャップの中心孔の円筒内面の通路径より僅か
に大となるようにしたものである。
〈作用〉 上記のような構成のため、空気キャップ内にその噴霧口
が開口する塗料ノズルより噴出した塗料は、塗料ノズル
の先端周囲より送られた圧縮空気により混合分散が図ら
れ混合気流となって空気キャップの中心孔に導入され
る。この空気キャップの中心孔は混合気流が導入される
入口側を円筒内面とし、出口側を円錐形内面として形成
されているため、混合気流は中心孔内で十分に混合され
た上で先端の噴霧口より外部に噴霧される。
又、塗料ノズルの噴出口先端は末広がりのテーパーとな
っていることから、噴出する塗料は塗料ノズルの噴出口
先端より噴出される時は遥かに大きな通路面積となって
おり、塗料が分散し易く、且つ噴出口と空気キャップの
内面との間の間隙より導入される圧縮空気との接触面積
が極めて大きいものとなり、塗料と空気の混合が十分に
行われ、微細に混合された混合気流が前記空気キャップ
の中心孔に導入され、最終的には先端の噴霧口より噴霧
される。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明すれ
ば次の通りである。
第1図は本発明を構成する霧化頭を示す断面図で、この
霧化頭は公知のエアースプレーガンに取り付けられ、塗
料及び空気が夫々の通路から送り込まれる。1は塗料ノ
ズルで、比較的硬い鋼材で作られるが、最近は水系の塗
料も多く使われることから不銹鋼が用いられることが多
くなった。この塗料ノズル1の中心内部には塗料通路2
が形成され、先端に噴出口3を設けている。噴出口3は
内側にテーパー状に形成したシート4を設け、該シート
4にその先端が当接するニードル弁5が塗料の噴出を制
御する仕組みとなっている。又、噴出口3はその先端開
口部を末広がりのテーパー状に形成されている。塗料ノ
ズル1の外側はエアースプレーガン本体10に取り付けら
れたとき、該エアースプレーガン本体の空気通路6と連
通する通路7が空気キャップ8のキャップ内面15との間
の隙間によって形成されている。塗料ノズル1には空気
キャップ8が同一軸線上に取付けられ、カバー9により
スプレーガン本体10に固定一体化された状態で使用され
る。
空気キャップ8には前記塗料ノズル1の噴出口3と相対
して中心孔18が形成されており、該中心孔18は噴出口3
に臨む入口側に該噴出口3の外径より通路径を僅かに小
とした円筒内面12が形成され、続いて出口側に向って円
錐形内面13が形成され、且つ出口側の外面を同じく円錐
形外面16に形成し、中心孔18の出口側先端をほぼ同じ肉
厚をもたせると共に、その中心に対し外側よりV状溝14
を切欠することにより、ほぼ唇状の開口を形成した噴霧
口11が形成されている。
尚、中心孔18の円錐形内面13は、例えば先端に向かって
円弧を形成する砲弾形若しくは球面状に形成することも
でき、又、中心孔18の先端の噴霧口11は唇状開口を形成
するためV字状に溝を切欠するものに限らず、台形形状
に溝を切欠することもある。
ここにおいて、前記通路7を通って導入された圧縮空気
は、空気キャップ内面15と前記塗料ノズル1の噴出口3
の外径との隙間より中心部に流れ込み、噴出口3の先端
部で噴出した塗料と混合され霧状に分散され、混合気流
として噴霧口11より外部に噴霧される。この噴霧口11は
前記の如く唇状の開口をしているため、ほぼ長円形の噴
霧パターンとなって吹付けられる。
この場合、空気キャップ8の中心孔18の周囲の外面は円
錐形内面13と同じく円錐形外面16で形成されているた
め、噴霧口11より噴出する混合気流によって周囲の空気
がこの円錐形外面16に沿って吸引され、噴霧口11の開口
端に周囲の空気が流れ込むことによって塗料の分散を促
進させることになる。
又、噴霧口11の開口部は円錐形内面13と円錐形外面16に
挟まれたほぼ同じ薄い肉厚をもってエッジとして形成さ
れることになり、噴霧された塗料粒子は噴霧口11の開口
端のエッジ効果により均一な分散がなされる。この効果
を上げるために噴霧口11の開口部を薄く形成することが
必須で、実施例では約0.6mmとした。又、この肉厚は1mm
以下が望ましく、エッジ効果による塗料粒子の分散の均
一化を図るにはより薄い方が望ましいが、強度、耐久性
から自ずと決定される。
尚、実施例では他の外部混合式エアースプレーガンと同
様に空気キャップ8に形成した空気通路7′に連通する
側面空気孔17が空気キャップ8の先端に対向して形成さ
れ、噴霧口11から噴射される偏平状の混合気流に対し圧
縮空気を噴射し、噴霧パターンの調整が可能となってい
る。
〈発明の効果〉 上述のように本発明は、先端を末広がりの開口とした噴
出口をもつ塗料ノズルと、先端に噴霧口を有する中心孔
を形成した空気キャップを、塗料ノズルの周囲に空気通
路となる隙間を設けて同一軸線上に取付け、空気キャッ
プの中心孔をして前記噴出口に相対する入口側を円筒内
面とし、出口側に向かって内側を円錐形内面に形成し、
且つ外側も同じ肉厚の円錐形外面に形成して、その先端
にV状溝を切欠してほぼ唇状の開口をもつ噴霧口を形成
したことにより、塗料ノズルの噴出口より噴出した塗料
は前記末広がりに開口する噴出口にて先ず圧縮空気によ
って分散、混合されて空気キャップの中心孔に導入さ
れ、更に、中心孔は入口側を円筒内面とし出口側に向か
って円錐形内面に形成されるため、導入された塗料と空
気の混合気流は更に均一に分散混合され、先端の噴霧口
より噴霧される。
ここで、空気キャップに形成された噴霧口はほぼ唇状の
開口をもち、噴霧流は偏平なパターンとなって噴出する
が、中心孔の出口側の開口部の内外面が円錐形でほぼ均
一な薄い肉厚に形成されていることで、噴霧された塗料
粒子はエッジ効果により分散されると共に、噴霧口より
噴出される混合気流によって周囲の空気が中心孔の円錐
形外面に沿って吸引され、噴霧口の開口部端での塗料分
散を一層促進させることになる。
又、塗料ノズルの噴出口先端は末広がりのテーパーとな
っていることから、噴出する塗料は塗料ノズルの噴出口
先端より噴出されるときは、遥かに大きな通路面積とな
っており、塗料が分散しやすく、且つ噴出口と空気キャ
ップの内面との間の隙間より導入される圧縮空気との接
触面積が極めて大きいものとなり、塗料と空気の混合が
十分に行なわれ、微細に霧化された混合気流が最終的に
は空気キャップの中心孔先端の噴霧口より噴霧される。
又、中心孔の入口側の円筒内面に通じる通路径に対し前
記塗料ノズルの外径を僅かに大としたことにより、中心
孔に導入される混合気流は最大限の霧化効果を得ること
になる。即ち、塗料ノズルの外径が中心孔の円筒内面の
通路径より小さければ十分な圧縮空気との混合接触が得
られないまま中心孔に導入され、噴出口より噴霧される
ことになり、又、塗料ノズルの外径が大きすぎても分散
霧化された混合気流が中心孔の円筒内面の通路部で再結
合を起すため、内部混合霧化の効果が失われてしまうこ
とになる。
このため、本発明では、従来の内部混合エアースプレー
ガンでは不可能であった1kgf/cm2以下の低圧の圧縮空気
の吹付けであっても十分な霧化を達成でき、外部混合方
式のスプレーガンにおける3〜4kgf/cm2程度の噴霧性能
が達せられる。これにより低圧霧化による一般のスプレ
ー塗装が可能となって、塗料の望ましからざる飛散、環
境破壊などの社会的問題の解決に大きな効果を上げるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の要部を示す断面図、第2図A、Bは従
来のスプレーガンの断面図及び要部拡大断面図である。 1……塗料ノズル 2……塗料通路 3……噴出口 7……通路 8……空気キャップ 10……エアースプレーガン本体 11……噴霧口 12……円筒内面 13……円錐形内面 14……V状溝 15……空気キャップ内面 16……円錐形外面 18……中心孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気キャップ内に開口する塗料ノズルより
    噴出する塗料に塗料ノズルの周囲から圧縮空気を噴射し
    て混合させて塗料と空気の混合気流を形成し、該混合気
    流を空気キャップの中心孔より外部に噴霧する内部混合
    エアースプレーガンにおいて、前記空気キャップの中心
    孔は混合気流を導入する入口側を円筒内面とし、該円筒
    内面に続く出口側の内面を円錐形状とし、且つ出口側の
    外面を同じく円錐形状としてほぼ同じ肉厚をもたせると
    共に、中心孔の出口側先端に外側よりほぼV状の溝を切
    欠してほぼ唇状の開口を形成したことを特徴とする内部
    混合エアースプレーガン。
  2. 【請求項2】空気キャップ内に開口する塗料ノズルより
    噴出する塗料に塗料ノズルの周囲から圧縮空気を噴射し
    て混合させて塗料と空気の混合気流を形成し、該混合気
    流を唇状の開口を有する空気キャップの中心孔より外部
    に噴霧する内部混合エアースプレーガンにおいて、前記
    空気キャップの内面をテーパー状に形成し、塗料ノズル
    の噴出口との間に空気通路間隙を形成すると共に、塗料
    ノズルの噴出口を、噴射された塗料流が前記テーパー状
    の空気キャップ内面と衝突するよう、末広がりのテーパ
    ー状に形成し、且つ、塗料ノズルの噴出口の外径が空気
    キャップの中心孔の円筒内面の通路径より僅かに大とな
    るように形成したことを特徴とする内部混合エアースプ
    レーガン。
JP1100539A 1989-04-20 1989-04-20 内部混合エアースプレーガン Expired - Lifetime JPH0720565B2 (ja)

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JPH02280858A JPH02280858A (ja) 1990-11-16
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