JPH07204874A - 厚板切断方法およびその装置 - Google Patents

厚板切断方法およびその装置

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JPH07204874A
JPH07204874A JP6001591A JP159194A JPH07204874A JP H07204874 A JPH07204874 A JP H07204874A JP 6001591 A JP6001591 A JP 6001591A JP 159194 A JP159194 A JP 159194A JP H07204874 A JPH07204874 A JP H07204874A
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JP
Japan
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cutting
laser beam
thick plate
cut
injection
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JP6001591A
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Takeshi O
健 王
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Shinmaywa Industries Ltd
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Shin Meiva Industry Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】材料の切込み操作を繰り返し行い、各切込み操
作において切り取り領域を小刻みに変化させることによ
り切断最大板厚を増加させる。 【構成】加工ヘッド1を材料11の切断線Dに沿って移
動させていく。材料11の上面側からレーザビームを射
出して材料11の下面に達する切断溝21を形成する切
込み操作を行う。切込み操作を切断線Dの全長にわたっ
て繰り返す。各切込み操作で、レーザビームの射出角度
θを加工ヘッド1の移動中に変化させ、材料11の板厚
を少なくとも3つに分けて切断する。射出角度θを交互
に増減させる。切断溝21の溝奥面に常にレーザビーム
の焦点位置を合わせながら切断溝21を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属板等の厚板を切断
する厚板切断方法およびその装置に関し、特に切断でき
る最大板厚の増加対策に係る。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属板等の厚板を切断する厚
板切断方法およびその装置として、例えば切断用高エネ
ルギー媒体であるレーザビームを用いたものが知られて
いる。レーザビームによる切断はプラズマによる切断よ
りも精密切断ができる他切断面の変質が少ないという特
徴を有するが、レーザビームの切断能力が比較的小さい
ため、厚板を切断できるようにすることが求められてい
る。その対策として、レーザ発振器の出力を向上させる
ことによって切断できる最大板厚(切断最大板厚)を増
加させることができるが、出力を上げるとエネルギー密
度が高くなるために光学部品の損耗が著しく、ビーム品
質が劣化する等の問題が生じる。
【0003】そこで、レーザ発振器の出力はそのままに
して切断最大板厚を増加させることが求めれ、例えば特
開平3−258474号公報に開示されているような厚
板切断方法が提案されている。該厚板切断方法は、同公
報の第1図に示されているように、レーザビームを射出
する射出手段としての加工ヘッドを、ワークの表面の法
線を中心線として互いに反対側に傾斜した2つの姿勢に
交互に変化させ、それぞれの姿勢からレーザビームを射
出してワークを切断するようにしている。これにより、
ワークの板厚を2つに分けて切断し、切断最大板厚をレ
ーザビームの切断能力の2倍近くにまで増加していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報(特
開平3−258474号)の厚板切断方法に対してさら
に切断最大板厚を増加させることが求められている。つ
まり、レーザビームによる切断は、切断できる板厚が増
加しているもののプラズマによる切断に比べれば未だ切
断最大板厚が小さい。このため、レーザビームの持つ、
精密切断ができる、高品質の切断面が得られる等の特徴
をもっと活かせるよう、切断最大板厚をいっそう増加さ
せることが望まれている。
【0005】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あって、切断作業を中断することなく材料の切込み操作
を繰り返し行い、各切込み操作において切り取り領域を
小刻みに変化させることにより切断最大板厚を増加させ
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明が講じた解決手段は、切断用高
エネルギー媒体を射出する射出手段によって所定板厚の
材料を切断する厚板切断方法として、次のような構成と
する。すなわち、上記射出手段および上記材料を該射出
手段が該材料の所定の切断線に沿って移動するように相
対移動させていき、上記材料の一面側から該材料に向か
って上記切断用高エネルギー媒体を射出し、上記切断線
の一部について上記材料の他面に達する切断溝を形成す
る切込み操作を行い、該切込み操作を行う際に、上記切
断線を含む垂直面内で該切断線に対する上記切断用高エ
ネルギー媒体の射出角度を上記射出手段の相対移動中に
変化させ、上記材料の板厚を少なくとも3つに分けて切
断溝を形成する。このようにして、上記切込み操作を上
記切断線の全長にわたって繰り返し行うことによって上
記材料を切断する。
【0007】請求項2に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1記載の厚板切断方法において、上記切断用高エ
ネルギー媒体の射出角度を所定の角度範囲で連続して変
化させるものである。
【0008】請求項3に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1または2記載の厚板切断方法において、上記切
断用高エネルギー媒体の射出角度を増加傾向と減少傾向
とに交互に変化させるものである。
【0009】請求項4に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1,2または3記載の厚板切断方法において、上
記射出手段をレーザビームを射出するレーザビーム射出
手段とする。
【0010】請求項5に係る発明が講じた解決手段は、
請求項4記載の厚板切断方法において、上記レーザビー
ムの焦点位置を上記切断溝内の材料表面に合わせながら
上記材料を切断していくものである。
【0011】請求項6に係る発明が講じた解決手段は、
厚板切断装置として射出手段と、移送手段と、射出角度
調節手段とを備えている。そして、上記射出手段は、切
断用高エネルギー媒体を射出することによって所定板厚
の材料を切断する。上記移送手段は、上記射出手段およ
び上記材料を該射出手段が該材料の切断線に沿って移動
するように相対移動させる。上記射出角度調節手段は、
上記材料の切断線を含む垂直面内で該切断線に対する上
記切断用高エネルギー媒体の射出角度を変化させる構成
とする。
【0012】請求項7に係る発明が講じた解決手段は、
請求項6記載の厚板切断装置において、上記射出手段を
レーザビームを射出するレーザビーム射出手段とする。
【0013】請求項8に係る発明が講じた解決手段は、
請求項7記載の厚板切断装置において、レーザビームの
焦点位置と上記レーザビーム射出手段の先端との間の距
離を調節する焦点位置調節手段を備えている。
【0014】
【作用】上記の構成により、各請求項に係る発明の厚板
切断方法および厚板切断装置では、1回の切込み操作で
板厚を少なくとも3つに分けて切断溝を形成しているの
で、従来よりも切り取り領域が小刻みに変化することに
なり、切断できる最大板厚(切断最大板厚)が増加す
る。
【0015】特に、請求項2に係る発明では、切断用高
エネルギー媒体の射出角度を所定の角度範囲で連続して
変化させているので、射出角度が無数に変化することに
なり、切断最大板厚がより増加する。
【0016】また、請求項3に係る発明では、切断用高
エネルギー媒体の射出角度を増加傾向と減少傾向とに交
互に変化させているので、加工ヘッドの無駄な動作が少
なくなる。
【0017】さらに、レーザビームにより切断を行う場
合に、請求項5に係る発明ではレーザビームの焦点を切
断溝内のレーザ照射位置の材料表面に位置合わせしてい
ると共に、請求項8に係る発明も焦点位置調節手段によ
り焦点の位置合わせができるので、切断溝内のレーザ照
射箇所が射出手段から遠くなっても切断が可能になり、
切断最大板厚がいっそう増加する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、本発明の第1実施例に係る厚板切断装置を
レーザ厚板切断装置Aに適用した例を示す。同図におい
て、1は上記レーザ厚板切断装置Aのレーザビーム射出
手段である加工ヘッドであって、該加工ヘッド1は内部
が中空になっており、円錐状のトーチ部3および直筒状
のレンズマウント部5が一体に設けられた構造である。
上記トーチ部3は、図中上部に設けられ内部に酸素等の
アシストガスが供給されるガス供給部7、および供給さ
れた酸素等のアシストガスが噴出する開口部9を有す
る。上記加工ヘッド1は、金属、非金属、木材等の板状
の材料11の上面側(一面側)に配置され、該上面側か
ら該材料11に向かってレーザビームを射出するように
なっている。Bはレーザビームの光軸である。
【0019】上記レンズマウント部5の内部にはレンズ
ユニット13が収容されている。該レンズユニット13
には、図示しないレーザ発振器からミラー等の光学部品
を介してレーザビームが導入され、該レーザビームを上
記開口部9を通じて外部の一点に集光させるように構成
されている。焦点距離(レンズユニット13の中心Oと
焦点位置Cとの間の距離)は、所定の値に固定されてい
る。上記レーザビームは、焦点Cが材料11表面に位置
合わせされているときに切断能力が最大になる。上記レ
ーザビームとしては、YAGレーザのような固体レー
ザ、またはCO2ガスレーザのようなガスレーザ、望ま
しくは厚板の切断に適したCO2 ガスレーザを用いる。
【0020】上記レーザ厚板切断装置Aには、加工ヘッ
ド1を該材料11の切断線D(図2参照)に沿って移動
させる移送手段15が設けられている。なお、材料11
を移動させることによって加工ヘッド1と材料11とを
相対移動させるようにしてもよい。また、上記加工ヘッ
ド1には、図1および図2に示すように、材料11の切
断線Dを含む垂直面E内で該切断線Dに対するレーザビ
ームの射出角度θを変化させる射出角度調節手段17が
設けられている。具体的に、該射出角度調節手段17
は、図1の2点鎖線に示すように、加工ヘッド1を上記
垂直面E内で回動させるようになっている。Fは材料1
1の切断面である。
【0021】上記レーザ厚板切断装置Aには焦点位置調
節手段19が設けられている。該焦点位置調節手段19
は、レンズユニット13をレーザビームの光軸方向に往
復移動させることによって、レーザビームの焦点位置C
と加工ヘッド1の先端1aとの間の距離を調節するよう
に構成されている。なお、上記焦点位置調節手段19
は、トーチ部3とレンズマウント部5とを別体に設ける
と共に、該レンズマウント部5にレンズユニット13を
移動不能に設けておき、上記トーチ部3とレンズマウン
ト部5とをレーザビームの光軸方向に互いに相対移動さ
せることによって焦点位置を変化させるようにしてもよ
い。
【0022】また、上記レーザ厚板切断装置Aには、図
示しないが、上記加工ヘッド1の先端1aと材料11の
上面との間の隙間Sの大きさを検出するセンサ、および
該加工ヘッド1を材料11に対して接近離間させる接離
手段を備え、切断作業中に上記隙間Sを常に所定の間隔
(例えば1〜2mm)に保持するようになっている。
【0023】次に、上記レーザ厚板切断装置Aを使用し
た厚板切断方法を図3〜図6に基づいて説明する。
【0024】上記厚板切断方法は、材料11の上面側か
ら該材料11に向かって上記レーザビームを射出して材
料11の下面に達する切断溝21を形成する切込み操作
を行い、該切込み操作を上記切断線Dの全長にわたって
繰り返し行うことによって上記材料11を切断するもの
である。図3および図4は1回目の切込み操作を示し、
図5および図6は2回目の切込み操作をそれぞれ示す。
以下、1回目および2回目の切込み操作について詳述す
る。
【0025】上記1回目の切込み操作では、図3に示す
ように、まず焦点位置調節手段19によりレーザビーム
の焦点位置を材料11の上面に設定すると共に、射出角
度調節手段17によりレーザビームの射出角度をθ1
設定しておく。そして、焦点位置を材料11の上面上に
保持したまま、加工ヘッド1を移送手段15によって右
方へ移動させていき、レーザビームを射出して切断を行
う。レーザビームの切断能力一杯の長さまで切断を続け
る。このとき、領域a1 2 3 1 が切断される。
【0026】次に、図4に示すように、上記加工ヘッド
1の移動およびレーザビームの射出を続けながら、レー
ザビームの射出角度をθ1 からθ2 (θ2 >θ1 )に増
加させ、領域a2 1 2 2 を切断する。このとき、
レーザビームの焦点を切断溝21内の材料11表面であ
る溝奥面上のa2 からb2 まで移動させる。さらに、レ
ーザビームの射出角度をθ2 からθ3 (θ3 =90°>
θ2 )に増加させ、領域b1 3 4 5 1 を切断す
る。このとき、焦点位置を溝奥面上のb1 からb5 まで
移動させる。これにより、1回目の切込み操作は終了す
る。
【0027】次に、上記2回目の切込み操作は、図5に
示すように、まず加工ヘッド1の移動およびレーザビー
ムの射出を続けながら、レーザビームの射出角度をθ3
からθ4 (θ4 <θ3 )に減少させ、領域b2 5 c 1
2 2 を切断する。このとき、焦点位置を溝奥面に沿
ってb5 からb2 を経てc2 まで移動させる。さらに、
レーザビームの射出角度をθ4 からθ5 (θ5 <θ4
に減少させ、領域a32 3 4 3 を切断する。こ
のとき、焦点位置を溝奥面に沿ってc2 からa3 まで移
動させ、さらに材料11の上面に沿ってc4 まで移動さ
せる。
【0028】次に、図6に示すように、上記加工ヘッド
1の移動およびレーザビームの射出を続けながら、レー
ザビームの射出角度をθ5 からθ6 (θ6 >θ5 )に増
加させ、領域c3 1 1 2 3 を切断する。このと
き、焦点位置を溝奥面に沿ってc1 からc3 を経てd2
まで移動させる。さらに、レーザビームの射出角度をθ
6 からθ7 (θ7 =90°>θ6 )に増加させ、領域d
1 4 3 4 1 を切断する。このとき、焦点位置を
溝奥面上のd1 からd4 まで移動させる。これにより、
2回目の切込み操作は終了する。以下同様にして切込み
操作を繰り返し行う。
【0029】上記2回の切込み操作において、1回目の
切込み操作は板厚を3つに分けて切断し、2回目の切込
み操作は板厚を4つに分けて切断するようになってい
る。また、1回目の切込み操作における射出角度は増加
傾向(θ1 〜θ3 )の変化をし、2回目の切込み操作に
おける射出角度は減少傾向の変化(θ3 〜θ5 )および
増加傾向の変化(θ5 〜θ7 )をするようになってい
る。
【0030】次に、別の厚板切断方法を図7〜図11に
基づいて説明する。まず、一回目の切込み操作は、図7
に示すように、射出角度θ8 で焦点位置を材料11上面
上に設定して加工ヘッド1を右方へ移動させ、領域e1
2 3 1 を切断する。次に、図8に示すように、焦
点位置をそのままにして加工ヘッド1の移動とレーザビ
ームの射出を続けながら、射出角度をθ8 からθ9 (θ
9 <θ8 )に減少させて領域e3 2 1 2 3 を切
断する。さらに、焦点位置をそのままにしておき、射出
角度をθ9 からθ10(θ10<θ9 )に減少させて領域f
2 3 4 2を切断する。切断後、焦点はf4 位置す
る。
【0031】さらに、図9に示すように、上記加工ヘッ
ド1の移動とレーザビームの射出を続けながら、射出角
度をθ10からθ11(θ11>θ10)に増加させて領域f3
12 1 2 3 を切断する。このとき、焦点位置
を溝奥面上のf3 からg2 まで移動させる。さらに、射
出角度をθ11からθ12(θ12>θ11)に増加させて領域
1 4 5 6 1 を切断する。このときの焦点位置
を溝奥面上のg1 からg6 まで移動させる。これによ
り、1回目の切込み操作は終了する。
【0032】上記2回目の切込み操作は、図10に示す
ように、まず射出角度をθ12からθ13(θ13<θ12)に
減少させて領域g2 6 1 2 2 を切断する。この
とき、焦点位置を溝奥面に沿ってg6 からg2 を経てh
2 まで移動させる。次に、射出角度をθ13からθ14(θ
14<θ13)に減少させて領域f4 2 3 4 4 を切
断する。このとき、焦点位置を溝奥面に沿ってh2 から
4 まで移動させ、さらに材料11上面に沿ってh4
で移動させる。
【0033】次に、図11に示すように、上記射出角度
をθ14からθ15(θ15>θ14)に増加させて領域h3
1 1 2 3 を切断する。このとき、焦点位置を溝奥
面上のh3 からi2 まで移動させる。次に、射出角度を
θ15からθ16(θ16>θ15)に増加させて領域i1 5
3 4 1 を切断する。このとき、焦点位置を溝奥面
上のi1 からi4 まで移動させる。これにより、2回目
の切込み操作は終了する。以下同様にして3回目以降の
切込み操作を行う。
【0034】上記厚板切断方法において、1回目の切込
み操作は板厚を5つに分けて切断し、2回目の切込み操
作は板厚を4つに分けて切断するようになっている。ま
た、各切込み操作における射出角度は、それぞれ増加傾
向および減少傾向の双方の変化をするようになってい
る。
【0035】以上のように、第1実施例の厚板切断方法
およびレーザ厚板切断装置Aによれば、1回の切込み操
作で板厚を少なくとも3つに分けて切断溝21を形成し
ているので、従来よりも切り取り領域が小刻みに変化す
ることになり、切断できる最大板厚(切断最大板厚)を
増加させることができる。
【0036】また、上記レーザビームの射出角度θを増
加傾向と減少傾向とに交互に変化させているので、加工
ヘッド1の無駄な動作を減少させることができ、切断時
間を短縮することができる。
【0037】さらに、上記レーザビームの焦点位置を切
断溝21内の溝奥面に合わせながら材料11を切断する
ようにしているので、切断溝21内のレーザ照射箇所が
材料11表面から遠くなっても切断ができるようにな
り、切断最大板厚をいっそう増加させることができる。
【0038】図12は本発明の第2実施例を示す。第2
実施例は、上記第1実施例のレーザ厚板切断装置Aを用
い、材料11の切断が終了するまでに切込み操作を繰り
返し行っている。そして、1回の切込み操作の間にレー
ザビームの射出角度θを連続的に変化させながら材料1
1に切断溝21を形成し、切断溝21の溝奥面を多数の
短い直線に分割して曲面に近い形状に形成していき、レ
ーザビームの切断能力を超える板厚を切断できるように
している。
【0039】各回の切込み操作における射出角度は1回
の減少傾向または増加傾向の変化をし、切込み操作毎に
増加傾向と減少傾向とが交互に変化するようになってい
る。また、レーザビームの焦点を切断溝21の溝奥面上
を移動させるものとし、上記溝奥面上の複数の焦点位置
をj1 〜j5 に例示する。該各焦点j1 〜j5 から延び
る接線はレーザビームの光軸Bであり、その射出角度は
それぞれα1 〜α5 である。
【0040】次に、上記厚板切断方法について説明する
と、まず射出角度α1 で焦点位置を材料11上面上に設
定し、材料右端から加工ヘッド1を左方へ移動させ、領
域j1 6 7 を切断する。次に、射出角度を連続して
減少(α1 〜α4 )させながら切断を行う。切込み操作
が溝奥面のj5 に達したとき、射出角度をα5 (=90
℃)に変化させて切断を行い、J8 まで垂直に切断して
1回目の切込み操作が終了する。2回目の切込み操作
は、射出角度をα5 から連続して増加させながら切断を
行う。以下、3回目以降の切込み操作は、各切込み操作
毎に射出角度の増減を交互に繰り返しながら切断を行
う。
【0041】このように、第2実施例によれば、上記第
1実施例と同様の作用効果に加えて、切込み操作を行う
際にレーザビームの射出角度αを所定の範囲で連続して
変化させるようにしているので、切り取り領域がいっそ
う小刻みに変化することになり、切断最大板厚をより増
加させることができる。
【0042】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、種々の変形例を包含するものである。上記
実施例では切断用高エネルギー媒体としてレーザビーム
を使用した切断例について説明したが、本発明は上記実
施例に限らずレーザビーム以外の切断用高エネルギー媒
体を用いた切断、例えば高温燃焼ガスによるガス切断、
高圧水流による切断、エネルギーが付与された砥粒等の
微粒子(研削性流体)の噴射による切断等についても適
用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、上記各請求項に係る発明
の厚板切断方法およびその装置によれば、1回の切込み
操作で板厚を少なくとも3つに分けて切断溝を形成して
いるので、従来よりも切り取り領域を小刻みに変化させ
ことができ、切断できる最大板厚(切断最大板厚)を増
加させることができる。
【0044】特に、請求項2に係る発明によれば、切断
用高エネルギー媒体の射出角度を所定の範囲で連続して
変化させているので、射出角度を無数に変化させること
ができ、切断最大板厚をより増加させることができる。
【0045】また、請求項3に係る発明によれば、射出
角度を増加傾向と減少傾向とに交互に変化させているの
で、加工ヘッドの無駄な動作を減少させることができ、
切断時間を短縮することができる。
【0046】さらに、レーザビームにより切断を行う場
合に、請求項5に係る発明ではレーザビームの焦点を切
断溝内のレーザ照射位置の材料表面に位置合わせしてい
ると共に、請求項8に係る発明も焦点位置調節手段によ
り焦点の位置合わせができるので、切断溝内のレーザ照
射箇所が射出手段から遠くなっても切断が可能になり、
切断最大板厚をいっそう増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るレーザ厚板切断装置
の概略構成図である。
【図2】切断を行う材料における切断線および切断面を
示す斜視図である。
【図3】厚板切断方法の1回目の切込み操作における前
段階を示す説明図である。
【図4】1回目の切込み操作の後段階を示す説明図であ
る。
【図5】2回目の切込み操作の前段階を示す説明図であ
る。
【図6】2回目の切込み操作の後段階を示す説明図であ
る。
【図7】別の厚板切断方法の1回目の切込み操作におけ
る第1段階を示す説明図である。
【図8】1回目の切込み操作の第2段階を示す説明図で
ある。
【図9】1回目の切込み操作の第3段階を示す説明図で
ある。
【図10】別の厚板切断方法の2回目の切込み操作の前
段階を示す説明図である。
【図11】2回目の切込み操作の後段階を示す説明図で
ある。
【図12】本発明の第2実施例に係る1回目の切込み操
作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 加工ヘッド(射出手段) 11 材料 15 移送手段 17 射出角度調節手段 19 焦点位置調節手段 21 切断溝 A レーザ厚板切断装置(厚板切断装置) C 焦点 D 切断線 E 垂直面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切断用高エネルギー媒体を射出する射出
    手段によって所定板厚の材料を切断する厚板切断方法で
    あって、 上記射出手段および上記材料を該射出手段が該材料の所
    定の切断線に沿って移動するように相対移動させてい
    き、 上記材料の一面側から該材料に向かって上記切断用高エ
    ネルギー媒体を射出し、上記切断線の一部について上記
    材料の他面に達する切断溝を形成する切込み操作を行
    い、 該切込み操作を行う際に、上記切断線を含む垂直面内で
    該切断線に対する上記切断用高エネルギー媒体の射出角
    度を上記射出手段の相対移動中に変化させ、上記材料の
    板厚を少なくとも3つに分けて切断溝を形成し、 上記切込み操作を上記切断線の全長にわたって繰り返し
    行うことによって上記材料を切断することを特徴とする
    厚板切断方法。
  2. 【請求項2】 上記切断用高エネルギー媒体の射出角度
    を所定の角度範囲で連続して変化させる請求項1記載の
    厚板切断方法。
  3. 【請求項3】 上記切断用高エネルギー媒体の射出角度
    を増加傾向と減少傾向とに交互に変化させる請求項1ま
    たは2記載の厚板切断方法。
  4. 【請求項4】 上記射出手段は、レーザビームを射出す
    るレーザビーム射出手段である請求項1,2または3記
    載の厚板切断方法。
  5. 【請求項5】 上記レーザビームの焦点位置を上記切断
    溝内の材料表面に合わせながら上記材料を切断していく
    請求項4記載の厚板切断方法。
  6. 【請求項6】 切断用高エネルギー媒体を射出すること
    によって所定板厚の材料を切断する射出手段と、 上記射出手段および上記材料を該射出手段が該材料の切
    断線に沿って移動するように相対移動させる移送手段
    と、 上記材料の切断線を含む垂直面内で該切断線に対する上
    記切断用高エネルギー媒体の射出角度を変化させる射出
    角度調節手段とを備えていることを特徴する厚板切断装
    置。
  7. 【請求項7】 上記射出手段がレーザビームを射出する
    レーザビーム射出手段である請求項6記載の厚板切断装
    置。
  8. 【請求項8】 レーザビームの焦点位置と上記レーザビ
    ーム射出手段の先端との間の距離を調節する焦点位置調
    節手段を備えていることを特徴とする請求項7記載の厚
    板切断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109116806A (zh) * 2017-06-23 2019-01-01 宝山钢铁股份有限公司 一种厚板切头剪最佳分段自动剪切控制系统
CN109491325A (zh) * 2017-09-12 2019-03-19 宝山钢铁股份有限公司 一种镰刀弯厚板最佳分段剪切控制系统

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CN109116806B (zh) * 2017-06-23 2021-02-19 宝山钢铁股份有限公司 一种厚板切头剪最佳分段自动剪切控制系统
CN109491325A (zh) * 2017-09-12 2019-03-19 宝山钢铁股份有限公司 一种镰刀弯厚板最佳分段剪切控制系统

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