JPH07202779A - 衛星通信方式 - Google Patents
衛星通信方式Info
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- JPH07202779A JPH07202779A JP33734293A JP33734293A JPH07202779A JP H07202779 A JPH07202779 A JP H07202779A JP 33734293 A JP33734293 A JP 33734293A JP 33734293 A JP33734293 A JP 33734293A JP H07202779 A JPH07202779 A JP H07202779A
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Abstract
伝送路のスループットを低下させることなくデータ伝送
の信頼性を効率よく十分に向上させて地球局の規模を小
とすることができる衛星通信方式を提供する。 【構成】 衛星回線制御局15は、複数の補助地球局B
が受信する受信信号の品質を表す受信信号品質データを
常時収集している。ここで、送信地球局Aにおいてベー
スバンド信号のビット誤り率を測定する。この測定によ
り所望のビット誤り率を得ることができなかった場合、
衛星回線制御局15は受信地球局Aに対して、補助地球
局Bを割り当てる。これにより、通信状態において、受
信地球局Aは、必要に応じて、割り当てられた補助地球
局Bから転送データを読み出す。こうして、受信データ
が補完される。
Description
おいて、誤り率の低い通信を行うための衛星通信方式に
関する。
が長いことと、通信衛星の重量的または電力的制限とか
ら、通信衛星側の送信電力を伝搬距離に見合うだけ十分
に確保できない。このため、衛星側から送信される信号
は、伝搬路の影響を受け易く、通信衛星と地上との間の
極めて長い伝搬距離(約37,000km)に応じた信号減衰
や、降雨等の気象条件による信号減衰、更に他のシステ
ムからの干渉、送受信機自身が発生するノイズ等が加わ
り、妨害やノイズの電力に対する信号電力の比が低下す
る。
して得られる信号の誤り率を増大させる主要な原因とな
っている。したがって、衛星通信において通信の信頼性
を確保するためには、余裕(以後、マージンと称す)を
十分に大きく設定した設計を行う必要がある。
の対策の例を以下に示す。 a: 地球局の受信アンテナ径を増大させる。 b: 通信衛星の出力電力を増大させる。 c: 地球局の受信機を高価なローノイズタイプにす
る。 d: 誤り訂正符号を用いる。
誤り率をある程度低減することができる。しかしなが
ら、例えば、ディジタル信号の伝送において、転送速度
が数Mbps以上である伝送路において、ビット誤り率
が10-10 といった高信頼性を実現し、99.9%とい
った高い可動率を得ることは不可能である。したがっ
て、スループット(処理量)を犠牲にし、ビット誤りが
発生した場合には、同一データの再送を行って、誤りの
ないデータ通信を行う「再送訂正(ARQ(Automatic
request for repetition))方式」を採用することにな
る。
について図5を参照して説明する。図5は、従来の衛星
通信方式を適用したシステムの構成例を示すブロック図
であり、ディジタル信号を送信する送信地球局と、当該
信号を通信衛星を介して受信する受信地球局との構成が
示されている。
ラ、2はデータバッファ、3は符号化器、4は送受信
機、9はリピート・コントローラである。また、受信地
球局において、5は送受信機、6は復号器、7は出力コ
ントローラ/データバッファ、8はリピート・コントロ
ーラである。各部1〜9の機能については、この図に示
すシステムによる衛星通信処理の動作に含めて、以下に
説明する。
1が受信地球局向けの送信データを複数のブロックに分
割する。そして、分割された各ブロックが、順次、デー
タバッファ2に転写される。データバッファ2では、転
写されたブロックに、同期情報やブロック間の順番等を
表す制御ビットが付加される。データバッファ2におい
て加工されたブロックは、符号化器3において誤り検出
のための冗長パリティシンボルを付加され、ブロック符
号化された後、送受信機4へ供給される。
ら供給されたブロックを通信衛星に向けて送信する。通
信衛星で受信されたブロックは受信地球局へ向けて送信
され、受信地球局の送受信機5で受信される。送受信機
5は送受信機4と同一機能を有し、受信したブロックを
復調する。復調されたブロックは、復号器6で誤り検出
され、出力コントローラ/データバッファ7へ供給され
る。
されると、その旨を表す信号がリピート・コントローラ
8へ供給される。リピート・コントローラ8はビット誤
りが発生したことを表す信号が供給されると、例えば、
出力コントローラ/データバッファ7へ当該ブロックの
出力を停止するよう所定の信号を供給する。出力コント
ローラ/データバッファ7はリピート・コントローラ8
から供給される信号に応じて当該ブロックのデータ端末
への出力を制御するものであり、この場合、ビット誤り
が発生したブロックはデータ端末に出力されない。
ローラ8は、送受信機5、通信衛星を介して、送信地球
局へ再送要求応答を送信する。送信地球局において、送
受信機4を介して再送要求応答を受け取ると、リピート
・コントローラ9は、データバッファ2に転写されて残
存しているブロックの再送信を指示する。こうして、ビ
ット誤りが発生したブロックが再送される。
信号が復号器6から供給されると、リピート・コントロ
ーラ8は、当該ブロックが正しく受信されたという確認
応答を、送受信機5、通信衛星を介して送信地球局へ送
信する。送信地球局において、送受信機4を介して確認
応答を受けると、リピート・コントローラ9は次のブロ
ックを送信するよう送信コントローラ1へ所定の信号を
供給する。
送距離が極めて長いため、伝送遅延も大きくなる。した
がって、上述したように、受信地球局から送信地球局へ
確認応答が到達するまで、次のブロックの送信を行うこ
とができない従来の衛星通信方式では、衛星回線の利用
効率が低く抑えられてしまうという欠点があった。そこ
で、衛星回線の利用効率を最大とするための方式とし
て、送信地球局側では、信号の送信処理を連続的に(確
認応答を待つこと無く)行い、再送要求応答が受信され
たブロックを、現在送信中のブロックと次に送信される
べきブロックとの間に挟み込んで送信する「選択再送方
式」が、一般的に用いられている。
地球局とでブロックの順番を正しく対応させるため、受
信地球局では、再送されるブロックを待つ間に受信した
新たなブロックを一時記憶しておく為のバッファメモリ
が必要になる。同じく、送信地球局側でも、確認応答を
受信していないブロックを蓄えるためのバッファメモリ
が必要になる。
は、再送要求応答を送信してから再送されたブロックが
受信されるまでの時間遅延は、約0.5秒〜0.6秒で
ある。これは、通信の分野において、極めて長い時間で
あり、この間に新たに受信されるブロックを一時保持す
るバッファメモリは、伝送速度が大である場合、極めて
大なる記憶容量を必要とし、コスト高となるという問題
がある。
は、再々送信が必要になる場合もあるため、数Mbps
の転送速度で伝送を行う場合でも、現実的には、回線の
ビット誤り率(BER)が10-5より良好でなければ伝
送を行うことができないという欠点もある。このような
制約により、受信専用局であっても地球局を小型化する
こと、特にアンテナ径を小型化することは極めて困難で
ある。また、同一データを複数の受信地球局へ配信する
同報通信を行う場合には、再送要求応答および再送処理
が受信局の数に応じて増加するので、再送訂正処理のた
めの負荷が大となるとともに、信号のスループットが大
きく低下するという問題もある。
ものであり、コスト上昇を小とし、高誤り率の回線で
も、伝送路のスループットを低下させることなくデータ
伝送の信頼性を効率よく十分に向上させて地球局の規模
を小とすることができる衛星通信方式を提供することを
目的とする。
受信地球局とが通信衛星を介してディジタル通信を行う
衛星通信方式において、該ディジタル通信を補助するた
めの衛星回線制御局と、少なくとも一つの補助地球局と
が存在し、前記衛星回線制御局は、前記各補助地球局の
受信信号レベル、または雑音エネルギーに対する信号エ
ネルギーの比、または復調したディジタル信号の誤り率
等の受信信号品質データを収集する機能と、該受信信号
品質データと該受信地球局に予め設定された誤り率とか
ら判断して該受信地球局に対してディジタル信号の転送
を行う補助地球局を選択して割り当てる機能を有し、該
受信地球局では、通信衛星からのディジタル信号を受信
して復調する手段と、ディジタル信号中の誤りの有無を
確認する手段と、誤りが無いことを確認したディジタル
信号を保存する記憶装置と、必要な場合には該衛星回線
制御局に補助地球局の割り当てを要求する手段と、該デ
ィジタル信号に誤りが有った場合に該当部分を該補助地
球局に対して選択再送要求する手段と、該補助地球局か
ら地上網を介して転送された該ディジタル信号の該当部
分を受信し、先に受信して該記憶装置に蓄えた誤りを含
まないディジタル信号との順序を正しく並べ直して取り
出す手段とを有し、該補助地球局は通信衛星を介して該
ディジタル信号を受信可能な位置に設置され、該ディジ
タル信号を受信して復調する手段と、ディジタル信号中
の誤りの有無を確認する手段と、誤りが無いことを確認
したディジタル信号を保存する記憶装置と該地球局から
の要求に従いディジタル信号の該当部分を該記憶装置か
ら取り出し、該受信地球局に地上回線にて送信する手段
とを有することを特徴としている。
ら記憶装置内のディジタル信号の特定部分の選択再送要
求を受けると、当該部分が正しく受信されていれば記憶
装置より読み出してこれを送信する。衛星回線制御局は
各補助地球局の受信信号レベル、または雑音エネルギー
に対する信号エネルギーの比、または復調したディジタ
ル信号の誤り率等の受信信号品質データを収集するとと
もに、該受信信号品質データと該受信地球局に予め設定
された誤り率とから判断して該受信地球局に対してディ
ジタル信号の転送を行う補助地球局を選択して割り当て
る。受信地球局は、ディジタル通信を開始するときに、
受信信号レベル、または雑音エネルギーに対する信号エ
ネルギーの比、または復調したディジタル信号の誤り率
等の受信信号品質データを確認し、予め設定された誤り
率を確保できないと判断したときには衛星回線制御局に
補助地球局の割当を要請する。これを受けて、衛星回線
制御局では補助地球局の受信信号品質が受信地球局の予
め設定された誤り率より良く、かつ使用可能であるか否
か等を判断して、該受信地球局に対してディジタル信号
の転送を行う補助地球局を選択して割り当てる。補助地
球局は該当する信号の受信準備を行うとともに、受信地
球局との間での選択再送要求/転送をするための回線の
接続を行い、これらの準備を整えた後に送信地球局がデ
ィジタル信号の送信を始める。受信地球局は、受信した
ディジタル信号の一部に誤りがあり、かつ誤り訂正に失
敗した場合、補助地球局に該ディジタル信号部分の選択
再送を要求する。補助地球局では要求に応じて信号を読
み出し、受信地球局に対して再送信を行う。このよう
に、地上網を介して受信地球局に接続される補助地球局
および衛星回線制御局を設けたため、コスト上昇を小と
し、高誤り率の回線でも、伝送路のスループットを低下
させることなくデータ伝送の信頼性が効率よく十分に向
上する。すなわち、地球局の規模を小とすることが可能
となる。
ついて説明する。図1は本発明の一実施例による衛星通
信方式を適用したシステムの構成を示すブロック図であ
り、受信地球局A,B、受信地球局A,Bを接続する地
球上に敷設された通信網(以後、地上網と称す)、当該
地上網に接続された衛星回線制御局15、および送信地
球局Cが示されている。なお、受信地球局Bは、受信地
球局Aの補助的役割を果たすため、以後、補助地球局B
と称す。補助地球局Bは複数用意されており、衛星回線
制御局15により一つが選択される。
球局Bが同じ周波数帯域を使用した他の衛星通信を行う
ことに対して何の制限も加えないため、補助地球局Bは
通常の受信地球局Aを兼ねることが可能である。換言す
れば、どの受信地球局Aも、データ転送機能(後述す
る)を付加することにより、他の受信地球局Aのための
補助地球局Bになり得る。
ク化を施してn(nは自然数)ビット毎のブロックに分
割し、各ブロックに誤り検出/誤り訂正用の符号を付加
して、順次送信する。一方、受信地球局Aと補助地球局
Bとは、一部構成が共通しているため、まず、共通する
部分について説明する。10A,10Bは衛星から供給
される電波を集束させて受信する受信アンテナ、11
A,11Bは受信アンテナで受信された電波を、元のベ
ースバンド信号(ディジタル信号)に復調する受信装置
である。
11Bから出力されるベースバンド信号を誤り検出/誤
り訂正するためのブロックに分割し、各ブロックに、順
次、誤り検出/誤り訂正処理を行う誤り検出/訂正回路
である。さらに、13A,13Bは、誤りのないデー
タ、および誤り訂正が成功した受信データを記憶するメ
モリであり、後述する記憶容量を有する。
なる部分について説明する。受信地球局Aにおいて、1
4Aはデータ組立コントローラであり、メモリ13Aに
記憶された受信データと補助地球局Bから供給される転
送データとの順番を信号送信時の順番にして順にデータ
端末へ出力する。一方、補助地球局Bにおいて、14B
は再送コントローラであり、受信地球局Aの誤り検出/
訂正回路12Aから地上網を介して為される選択再送要
求に応じたデータをメモリ13Bから読み出し、転送デ
ータとして地上網を介して受信地球局Aのデータ組立コ
ントローラ14Aへ供給する。
の記憶容量について説明する。衛星回線を通じてのデー
タ転送レート(回線速度)をTR、受信地球局Aから送
信された選択再送要求が補助地球局Bに受信されるまで
の回線遅延時間をDT1 、補助地球局Bが選択再送要求
を受信してからメモリ13B内の該当する信号部分を読
み出すための処理時間をPTとすると、補助地球局Bの
メモリ13Bの記憶容量(SB )は、下式(1)に示さ
れる条件を満足するよう設定される。 SB ≧ TR × ( DT1 + PT ) … (1)
接続する伝送路の長さが100km程度であり、受信地
球局Aから送信される選択再送要求を当該伝送路を介し
て補助地球局Bへ伝送する場合には、回線遅延時間(D
T1 )と、処理時間(PT)とは、合わせて高々10m
s程度であると考えられる。したがって、衛星通信の回
線速度を200Mbpsとした場合、メモリ13Bの記
憶容量(SB )は2Mbit(250Kbyte)程度
で良いことになる。ただし、メモリ13Bの記憶内容
は、記憶時刻が古いものから順次書き換えられるように
する。
容量(SA )は、再送コントローラ14Bから送信され
る転送データが受信地球局Aに受信されるまでの回線遅
延時間をDT2 とすると、下式(2)に示される条件を
満足するよう設定される。 SA ≧ TR × ( DT1 + PT + DT2 ) … (2) 回線遅延時間(DT2 )とデータ処理時間(PT)と
は、合わせて高々20ms程度見込めばよく、例えば、
回線速度を200Mbpsとした場合、必要な記憶容量
(SA )は4Mbit(500kbyte)程度でよ
い。もちろん、メモリ13Bも上述したメモリ13Aと
同様に、その記憶内容は、記憶時刻が古いものから順次
書き換えられる。
ュータ等の普及に伴って低下しているため、上述したメ
モリ13A,13Bの記憶容量は、低コストで実現可能
である。また、選択再送要求および転送データを送受す
るデータ再送制御は、受信地球局Aおよび補助地球局B
に設置されるモデム(図示略)に対して極めて僅かな機
能付加を行うことにより実現できる。
地球局Bにおける受信信号レベル、または雑音エネルギ
ーに対する信号エネルギーの比(Eb /No )、または
復調したベースバンド信号のビット誤り率等の受信信号
品質データを、地上網を介して常時収集する。衛星回線
制御局15は、収集した受信信号品質データに基づい
て、補助地球局Bを決定する。なお、この衛星回線制御
局15の機能を、送信地球局Cまたは受信地球局Aに含
ませることも可能である。
動作について、図2を参照して説明する。図2は本発明
の一実施例による衛星通信方式を適用したシステムの通
信シーケンスを表す図であり、この図において、白抜き
矢印は呼制御信号を示し、黒塗矢印は通信信号を示す。
また、この図に示すシーケンスは〜の8ブロックに
大別することが可能であり、〜の各ブロック内のシ
ーケンスは図中上方から順に行われる。
球局Bが受信する受信信号の品質を表す受信信号品質デ
ータを収集する。この処理は、以下に述べる動作が行わ
れている間にも継続されて行われる。 通信を始める際に、送信地球局Cがパイロット信号
等を送出し、受信地球局Aが通信衛星を介して受信した
当該信号の搬送波電波の強度を測定する。または、受信
した信号を復調して得られるベースバンド信号のビット
誤り率の測定等を行う。ここでは、所望のビット誤り率
を得ることができなかったものとする。
ることができなかった場合、受信地球局Aは、衛星回線
制御局15に対して、補助地球局Bの割当要求を行う。 割当要求が為されると、衛星回線制御局15は、収
集している受信信号品質データに基づいて、所望のビッ
ト誤り率を得ることができる補助地球局Bを選択し、そ
の旨を受信地球局Aおよび選択された補助地球局Bへ通
知する。こうして、補助地球局割当が為される。
球局Aは、割り当てられた補助地球局Bに地上網を介し
て回線を接続してデータ補完の準備を整える。そして、
受信地球局Aは、受信準備完了時に、衛星回線制御局1
5および送信地球局Cに設定完了通知を送信する。 設定完了通知を受信した送信地球局Cと受信地球局
Aとが送受信を開始する。ここで、受信地球局Aは、必
要に応じて、補助地球局Bに選択再送要求を行い、誤り
検出され、かつ誤り訂正できなかったブロックに対応す
る転送データを受信する。
続されている補助地球局Bでの受信状況が悪化し、所望
のビット誤り率が得られなくなると、当該補助地球局B
は、再割当要求を衛星回線制御局15に対して行う。こ
れにより、衛星回線制御局15は、送信地球局Cと受信
地球局Aとの衛星回線を一時停止する。また、受信地球
局Aは再割当要求を行った補助地球局Bを解放する。
いる受信信号品質データに基づいて、所望のビット誤り
率をえることができる他の補助地球局Bを受信地球局A
に割り当てる。そして、と同じシーケンスで通信を再
開する。もし、送信地球局Cが受信を開始した当初は受
信状況が良く、補助地球局Bを用いる必要がなかった場
合でも、途中で受信状況が悪化してきた場合には、衛星
回線制御局15により、補助地球局Bが受信地球局Aに
割り当てられる。
了通知を受信地球局Aおよび当該受信地球局Aに割り当
てられている補助地球局Bへ終了通知を送信し、受信地
球局Aとの衛星回線を切断する。これにより、受信地球
局Aは当該受信地球局Aに割り当てられている補助地球
局Bを解放し、その旨を表す解放通知を衛星回線制御局
15へ送信する。こうして、通信処理が行われる。
4を参照して説明する。ただし、説明が煩雑化するのを
防ぐため、送信地球局Cは十分大きな送信アンテナと送
信機を有し、システム全体の品質は受信地球局Aの性能
で決定されるものとする。また、信号は4相位相変調さ
れたQPSK信号であり、使用周波数は20GHzとす
る。さらに、回線のビット誤り率(BER)に対する要
求値を1×10-10 とし、晴天時にはこの要求値を満足
して更にマージンが存在するものとする。
において、伝送路に加わる雑音はランダム雑音と考える
ことができる。受信フィルタに入力信号波形に整合した
整合フィルタを用いた場合に、フィルタ入力における信
号1bitあたりのエネルギー(Eb )とランダム雑音
の電力密度(No )との比(Eb /No )と、ビット誤
り率との関係は、理論的に図3に示すような特性となる
ことが知られている。
係を示す特性図であり、この図において、ビット誤り率
が1×10-10 である場合には、Eb /No は13dB
である。ここでは、晴天時にはマージンが3dBあるも
のとし、Eb /No は16dBとなるものとする。
一例を示す特性図であり、東京に関するものである。こ
こで、年間確率とは、降雨減衰量が所定の値以上である
確率をいう。図4に示す特性は、10年以上にわたる日
本の各地の統計値から算出したものである。図4に示す
ように、年間確率で0.3%の豪雨状態では、降雨減衰
量が7.5dBとなるため、Eb /No は8.5dBに
なってしまう。
×10-10 でのEb /No (13dB)との差4.5d
Bは、受信アンテナ利得を増大させることにより埋め合
わされることになる。ところで、衛星通信用の高周波・
高利得アンテナの場合、アンテナ利得と価格とは、ほぼ
比例関係にあり、利得を4.5dB増大させる(約3倍
にする)と、アンテナ単体の価格も約3倍となる。
ラ境面等の境面アンテナが用いられる。この型のアンテ
ナでは、利得の大きさに比例してアンテナの面積も増大
するので、アンテナ設置に必要な面積や取付用の構造物
の対風速強度等も、利得の大きさに比例して大きくする
必要がある等、波及効果によるコスト上昇は、アンテナ
単独の価格差の数倍以上となる筈である。
け上の利得向上を図ることも考えられるが、誤り訂正符
号化の特徴として、Eb /No が8dB程度と小さい値
である場合、誤り訂正により得られる見かけ上の利得は
小となる。実際には、ローノイズアンプの雑音発生、局
部発信機の位相雑音発生、フィルタの特性が理想範囲か
ら外れること等による受信信号劣化が生じ、誤り訂正符
号化による利得は、この劣化分を補う程度しか発生しな
い。
したシステムでは、データ転送機能を持つ受信地球局A
には、Eb /No が8.5dBであり、かつビット誤り
率は1×10-4である状態において、ベースバンド信号
の受信に失敗したブロックは、地上網を使用して転送す
れば良いことになる。例えば、6Mbpsの回線で、ブ
ロック長が100程度の場合、伝送信号全体の約1/1
00のブロックを転送すれば良いことになるため、再送
用の回線のデータ転送速度(ETR)は、下式(3)に
より求められる。 ETR = 6 × ( 1 / 100) … (3)
は60Kbpsとなり、64KbpsのISDNのBチ
ャネル1本で十分である。また、この再送用の回線を使
う必要が生じるのは、3dBのマージンを越える降雨が
ある状態においてである。このような状態は、図4から
明らかなように、平均的な年において、1%程度の時間
確率となるため、衛星回線使用料に比較した場合、再送
用の回線使用料は極めて僅かなものとなる。
用いる場合、補助地球局Bの受信状況が問題となる。年
間確率1%以下といった大雨は、局所的に発生すること
が統計的に分かっており、例えば、年間確率0.3%の
豪雨時に、豪雨地域から30km離れた地区では、年間
確率1.1%程度の降り方になっている。年間確率が
1.1%程度の降雨時の降雨減衰量は、約3.3dB
(図4参照)であるので、Eb /No は約12.7dB
となり、ビット誤り率が1×10-9以下となるが、この
ような低利得でない状態の時には、誤り訂正による見か
け上の利得も、受信後の劣化を数dB上回ることが期待
できる。
ビット誤り率の要求値(1×10-1 0 )を下回ったもの
となる。このように、受信地球局Aの近傍にある補助地
球局Bでも十分に再送訂正可能であることが分かる。し
たがって、補助地球局Bからのデータ転送を受けること
により、受信地球局Aにおいて所望のビット誤り率を確
保することが可能となる。
よれば、コスト上昇を小とし、高ビット誤り率の回線で
も、伝送路のスループットを低下させることなくデータ
伝送の信頼性を効率よく十分に向上させて地球局の規模
を小とすることができる。また、受信地球局A(補助地
球局B)が、相互に地上網を介して補完することによ
り、従来の方式では困難であった同報通信時の再送方式
による伝送データの高信頼化を実現することができる。
補助地球局は受信地球局から記憶装置内のディジタル信
号の特定部分の選択再送要求を受けると、当該部分が正
しく受信されていれば記憶装置より読み出してこれを送
信する。衛星回線制御局は各補助地球局の受信信号レベ
ル、または雑音エネルギーに対する信号エネルギーの
比、または復調したディジタル信号の誤り率等の受信信
号品質データを収集するとともに、該受信信号品質デー
タと該受信地球局に予め設定された誤り率とから判断し
て該受信地球局に対してディジタル信号の転送を行う補
助地球局を選択して割り当てる。受信地球局は、ディジ
タル通信を開始するときに、受信信号レベル、または雑
音エネルギーに対する信号エネルギーの比、または復調
したディジタル信号の誤り率等の受信信号品質データを
確認し、予め設定された誤り率を確保できないと判断し
たときには衛星回線制御局に補助地球局の割当を要請す
る。これを受けて、衛星回線制御局では補助地球局の受
信信号品質が受信地球局の予め設定された誤り率より良
く、かつ使用可能であるか否か等を判断して、該受信地
球局に対してディジタル信号の転送を行う補助地球局を
選択して割り当てる。補助地球局は該当する信号の受信
準備を行うとともに、受信地球局との間での選択再送要
求/転送をするための回線の接続を行い、これらの準備
を整えた後に送信地球局がディジタル信号の送信を始め
る。受信地球局は、受信したディジタル信号の一部に誤
りがあり、かつ誤り訂正に失敗した場合、補助地球局に
該ディジタル信号部分の選択再送を要求する。補助地球
局では要求に応じて信号を読み出し、受信地球局に対し
て再送信を行う。このように、地上網を介して受信地球
局に接続される補助地球局および衛星回線制御局を設け
たため、コスト上昇を小とし、高誤り率の回線でも、伝
送路のスループットを低下させることなくデータ伝送の
信頼性を効率よく十分に向上させることができ、地球局
の規模を小とすることができるという効果がある。
たシステムの構成を示すブロック図である。
たシステムの通信シーケンスを表す図である。
す特性図である。
性図である。
例を示すブロック図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 送信地球局と受信地球局とが通信衛星
を介してディジタル通信を行う衛星通信方式において、 該ディジタル通信を補助するための衛星回線制御局と、
少なくとも一つの補助地球局とが存在し、 前記衛星回線制御局は、前記各補助地球局の受信信号レ
ベル、または雑音エネルギーに対する信号エネルギーの
比、または復調したディジタル信号の誤り率等の受信信
号品質データを収集する機能と、該受信信号品質データ
と該受信地球局に予め設定された誤り率とから判断して
該受信地球局に対してディジタル信号の転送を行う補助
地球局を選択して割り当てる機能を有し、 該受信地球局では、通信衛星からのディジタル信号を受
信して復調する手段と、ディジタル信号中の誤りの有無
を確認する手段と、誤りが無いことを確認したディジタ
ル信号を保存する記憶装置と、必要な場合には該衛星回
線制御局に補助地球局の割り当てを要求する手段と、該
ディジタル信号に誤りが有った場合に該当部分を該補助
地球局に対して選択再送要求する手段と、該補助地球局
から地上網を介して転送された該ディジタル信号の該当
部分を受信し、先に受信して該記憶装置に蓄えた誤りを
含まないディジタル信号との順序を正しく並べ直して取
り出す手段とを有し、 該補助地球局は通信衛星を介して該ディジタル信号を受
信可能な位置に設置され、該ディジタル信号を受信して
復調する手段と、ディジタル信号中の誤りの有無を確認
する手段と、誤りが無いことを確認したディジタル信号
を保存する記憶装置と該地球局からの要求に従いディジ
タル信号の該当部分を該記憶装置から取り出し、該受信
地球局に地上回線にて送信する手段とを有することを特
徴とした衛星通信方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33734293A JP3319480B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 衛星通信方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33734293A JP3319480B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 衛星通信方式 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07202779A true JPH07202779A (ja) | 1995-08-04 |
JP3319480B2 JP3319480B2 (ja) | 2002-09-03 |
Family
ID=18307733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33734293A Expired - Fee Related JP3319480B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 衛星通信方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3319480B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6463260B1 (en) | 1998-09-29 | 2002-10-08 | Fujitsu Limited | Data delivery in satellite communication system |
JP2012191633A (ja) * | 1998-05-08 | 2012-10-04 | Qualcomm Inc | 遠隔場所に高画質画像および高音質音声のプログラムを配給する装置および方法 |
US8813137B2 (en) | 1998-05-08 | 2014-08-19 | Qualcomm Incorporated | Apparatus and method for decoding digital image and audio signals |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP33734293A patent/JP3319480B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012191633A (ja) * | 1998-05-08 | 2012-10-04 | Qualcomm Inc | 遠隔場所に高画質画像および高音質音声のプログラムを配給する装置および方法 |
US8813137B2 (en) | 1998-05-08 | 2014-08-19 | Qualcomm Incorporated | Apparatus and method for decoding digital image and audio signals |
US6463260B1 (en) | 1998-09-29 | 2002-10-08 | Fujitsu Limited | Data delivery in satellite communication system |
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Publication number | Publication date |
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