JPH07202633A - ディジタルフィルタ及び同ディジタルフィルタを用いたオーバサンプリング型アナログ/ディジタル変換器 - Google Patents

ディジタルフィルタ及び同ディジタルフィルタを用いたオーバサンプリング型アナログ/ディジタル変換器

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JPH07202633A
JPH07202633A JP5338575A JP33857593A JPH07202633A JP H07202633 A JPH07202633 A JP H07202633A JP 5338575 A JP5338575 A JP 5338575A JP 33857593 A JP33857593 A JP 33857593A JP H07202633 A JPH07202633 A JP H07202633A
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tap coefficient
convolution operation
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克善 嶋田
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H17/00Networks using digital techniques
    • H03H17/02Frequency selective networks
    • H03H17/0248Filters characterised by a particular frequency response or filtering method
    • H03H17/0264Filter sets with mutual related characteristics
    • H03H17/0266Filter banks
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H17/00Networks using digital techniques
    • H03H17/02Frequency selective networks
    • H03H17/0294Variable filters; Programmable filters

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ディジタルフィルタ及び同ディジ
タルフィルタを用いたオーバサンプリング型アナログ/
ディジタル変換器に関し、単純な制御回路によって、遮
断周波数を可変にする共に、乗算手段でゲイン補正演算
を行なえるようにし更にその機能を内部にもたせること
ができるようにすることを目的とする。 【構成】 タップ係数設定手段51と、タップ係数と入
力データを用いて畳み込み演算を施す畳み込み演算手段
52と、ゲイン誤差についての補正を行なうための補正
値を設定する補正値設定手段53とを備え、畳み込み演
算手段52が、遮断周波数を可変にすべく、同じタップ
係数または同じ入力データを用いて1回乃至複数回続け
て同じ畳み込み演算を行なう繰り返し畳み込み演算を行
なっては、上記のタップ係数または入力データを変更し
て、上記の繰り返し畳み込み演算を施す処理を繰り返し
行なうように構成されるとともに、補正値設定手段53
からの補正値を受けその乗算手段を用いてゲイン補正を
行なうように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(目次) 産業上の利用分野 従来の技術(図33〜図37) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1〜図8) 作用(図1〜図8) 実施例(図9〜図32) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタルフィルタ及
びこのディジタルフィルタを用いたオーバサンプリング
型アナログ/ディジタル変換器に関する。一般に、物理
探査,医療機器,計測器分野などにおいて得られるアナ
ログデータは、アナログ/ディジタル変換(A/D変
換)され、その出力としてのディジタル時系列データに
対し、フィルタリング処理を施してから、更にデータ処
理を施すことが行なわれる。
【0003】そして、この場合、ディジタル時系列デー
タに対し、複数の遮断周波数についてローパスフィルタ
リング処理を行なった場合、いずれの遮断特性も互いに
相似形であることが要求される。
【0004】
【従来の技術】例えば、従来より、A/D変換器とし
て、ΔΣ変調器とデシメーションフィルタ(FIR型デ
ィジタルフィルタを利用してデータの間引きを行なうデ
ィジタルローパスフィルタ)とを組み合わせたオーバサ
ンプリング型A/D変換器が開発されている。
【0005】ところで、デシメーションフィルタとして
使用されるFIR型ディジタルフィルタは、インパルス
応答が有限長であるディジタルフィルタで、タップ係数
と入力データとを用いて畳み込み演算を施すことによ
り、フィルタリング処理を施すもので、そのモデル図を
示すと、図33のようになる。また、FIR型ディジタ
ルフィルタのブロック図を示すと、図34のようにな
る。
【0006】各図において、1−0〜1−(N−1)
(Nは自然数)は1クロックタイムのディレイ回路、
2,2−0〜2−Nは乗算器、3,3′は加算器、4は
アキュムレータ(蓄積手段)、5,6はマルチプレク
サ、7は係数ベクトル設定手段、8はポインタ手段、9
はゲートである。このような構成により、ポインタ手段
8はマルチプレクサ5,6に対し入力を順次ずらして出
力していくような共通の制御信号Pを出し、これにより
各マルチプレクサ5,6は、入力X(i)(i=0〜
N)および対応する係数ベクトルH(i)を出力し、こ
れらが乗算器2(2−i)で掛け合わせられ、この乗算
結果とアキュムレータ4での累積情報とが加算器3,
3′で加算され、その後は、アキュムレータ4で、加算
結果が累積情報として蓄積される。そして、上記の畳み
込み演算をN回繰り返すと、ゲート9が開かれて、出力
Y(=ΣH(i)・X(i))が出力される。この出力
Yがフィルタ出力となる。
【0007】ところで、かかるデシメーションフィルタ
にて実施されるディジタルローパスフィルタリング処理
において、遮断周波数をfc,2×fc,3×fc,・
・・,N×fcのように可変とする場合、一般には、図
35に示すように、各遮断周波数に対応した複数の係数
ベクトルを格納したフィルタバンク7−1,・・,7−
Nを用意しておき、必要に応じて所望のフィルタバンク
7−iを選択して、必要とする係数ベクトクルを選択し
ている。
【0008】なお、オーバサンプリング型A/D変換器
に使用されるFIR型ローパスフィルタ(変換データの
間引き)に関しては、図36に示すように、遮断周波数
を可変とするために従属接続(タンデム接続)したハー
フバンドフィルタ(HBF)10−1,10−2,・
・,10−Nが用いられる。なお、11−1,11−
2,・・,11−Nはデシメータであり、fはサンプル
レートである。
【0009】ところで、A/D変換を行なうと、その変
換の際にゲイン誤差が生じる。そのゲイン誤差は、図3
7に示すように、除算器12を用い、ディジタルフィル
タの出力値を補正値レジスタ13にセットされた補正値
で割ることで補正できる。この図37を使って具体的に
説明する。即ち、ディジタルフィルタの入力に任意の2
値(通常+フルスケールと−フルスケール。ここではI
1,I2とする)を入力すると、フィルタ処理された値
が出力されるが、それぞれの入力値I1,I2,出力値
O1,O2から、 (O2−O1)/(I2−I1) ・・・ を予め求め、これを補正レジスタ13に格納しておく。
その後は、フィルタの出力を、補助レジスタ13に格納
されているデータで割ることでゲイン誤差を補正した値
を得ることができる。
【0010】しかし、この補正は、従来ディジタルフィ
ルタの外部にて、除算器12等を使用して行なわれてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記よ
うな従来の技術では、まず、通常のディジタルローパス
フィルタリング処理に対してフィルタバンクを用いる
時、各遮断周波数に対応した係数ベクトルを持たなけれ
ばならず、これによりLSI化する場合等に、多大な数
のゲートが必要となって効率が悪いという課題がある。
【0012】また、オーバサンプリング型A/D変換に
使用する(変換データの間引き)ハーフバンドフィルタ
の従属接続(タンデム接続)構成では、1/2N の間引
きにしか対応できず、さらに、各段の出力部でデータの
まるめ処理が必要である。さらに、遮断周波数によって
は不要となるフィルタが出てくるため、使用効率が悪
く、これを避ける方法としてフィルタを1つだけ持って
多重で使用することもできるが、これでは制御回路が複
雑になってしまう。
【0013】従って、より少ないフィルタ係数ベクトル
と単純な制御回路によって、遮断周波数を可変にできる
FIRフィルタが要求される。また、従来の技術では、
A/D変換の際のゲイン誤差を補正するために、ディジ
タルフィルタの外部に除算器を必要としており、このた
め構造の複雑化、ひいては演算手法の煩雑化を招くとい
う課題がある。
【0014】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、まず、単純な制御回路によって、遮断周波数
を可変にできるディジタルフィルタを提供することを目
的とする。また、本発明は、乗算手段でゲイン補正演算
を行なえるようにし、更にその機能を内部にもたせるこ
とができるようにしたディジタルフィルタを提供するこ
とを目的とする。
【0015】さらに、本発明は、上記のようなディジタ
ルフィルタをデシメーションフィルタとして有すること
により、単純な制御回路によって遮断周波数を可変にし
たり、A/D変換の際のゲイン誤差補正機能を内蔵させ
たりできるようにした、オーバサンプリング型アナログ
/ディジタル変換器を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】図1は第1の発明の原理
ブロック図で、この図1において、21はタップ係数を
設定するタップ係数設定手段であり、22はタップ係数
設定手段21からのタップ係数と入力データとを用いて
畳み込み演算を施す畳み込み演算手段であるが、この畳
み込み演算手段22は、遮断周波数を可変にすべく、同
じタップ係数または同じ入力データを用いて1回乃至複
数回続けて同じ畳み込み演算を行なう繰り返し畳み込み
演算を行なっては、上記のタップ係数または入力データ
を変更して、上記の繰り返し畳み込み演算を施す処理を
繰り返し行なうように構成されている(請求項1)。
【0017】また、この場合、同じタップ係数または同
じ入力データを1回乃至複数回続けて、該畳み込み演算
手段22へ供給するよう制御するポインタ手段を設ける
ようにしてもよい(請求項2)。さらに、タップ係数設
定手段21には、選択しうる最低の遮断周波数を実現し
うる数のタップ係数が設定されている(請求項3)。
【0018】図2は第2の発明の原理ブロック図で、こ
の図2は、アナログ/ディジタル変換に伴うゲイン誤差
についての補正を要する装置に使用するディジタルフィ
ルタに関するものである。そして、この図2において、
31はタップ係数を設定するタップ係数設定手段であ
り、32はタップ係数設定手段31からのタップ係数と
入力データとを用いて畳み込み演算を施す畳み込み演算
手段であり、33はゲイン誤差についての補正を行なう
ための補正値を設定する補正値設定手段であるが、この
発明にかかる畳み込み演算手段32は、補正値設定手段
33からの補正値を受けてその乗算手段を用いてゲイン
補正を行なうように構成されている(請求項4)。
【0019】そして、このとき、畳み込み演算手段32
は、タップ係数設定手段31からのタップ係数と入力デ
ータとに乗算演算を施す乗算手段34と、この乗算手段
34での乗算結果を累積情報に加算する加算手段35
と、この加算手段35での加算結果を累積情報として蓄
積する蓄積手段36とをそなえて構成されるとともに、
タップ係数設定手段31からのタップ係数または補正値
設定手段33からの補正値を選択的に乗算手段34へ出
力する第1セレクタ37と、第1セレクタ37でタップ
係数を選択しているときは累積手段36での累積結果を
加算手段35へ供給するとともに、第1セレクタ37で
補正値を選択すると、ゼロ情報を加算手段35へ供給す
る第2セレクタ38とをそなえて構成される(請求項
5)。
【0020】図3は第3の発明の原理ブロック図で、こ
の図3において、41は第1ディジタルフィルタ部であ
り、この第1ディジタルフィルタ部41は、第1タップ
係数を設定する第1タップ係数設定手段42と、第1タ
ップ係数設定手段41からの第1タップ係数と入力デー
タとを用いて畳み込み演算を施す第1畳み込み演算手段
43とをそなえ、遮断周波数を可変にすべく、第1畳み
込み演算手段43が、同じタップ係数または同じ入力デ
ータを用いて1回乃至複数回続けて同じ畳み込み演算を
行なう繰り返し畳み込み演算を行なっては、上記の第1
タップ係数または入力データを変更して、上記の繰り返
し畳み込み演算を施す処理を繰り返し行なうように構成
されている。
【0021】また、44は第2ディジタルフィルタ部
で、この第2ディジタルフィルタ部44は、第1ディジ
タルフィルタ部41の後段に設けられ、第2タップ係数
を設定する第2タップ係数設定手段45と、第2タップ
係数設定手段45からの第2タップ係数と入力データと
を用いて畳み込み演算を施す第2畳み込み演算手段46
とをそなえるとともに、ゲイン誤差についての補正を行
なうための補正値を設定する補正値設定手段47をそな
え、第2畳み込み演算手段46が、補正値設定手段47
からの補正値を受けてその乗算手段を用いてゲイン補正
を行なうように構成されている(請求項6)。
【0022】図4は第4の発明の原理ブロック図で、こ
の図4において、51はタップ係数を設定するタップ係
数設定手段であり、52はタップ係数設定手段51から
のタップ係数と入力データとを用いて畳み込み演算を施
す畳み込み演算手段であり、53はゲイン誤差について
の補正を行なうための補正値を設定する補正値設定手段
であるが、この場合、畳み込み演算手段52は、遮断周
波数を可変にすべく、同じタップ係数または同じ入力デ
ータを用いて1回乃至複数回続けて同じ畳み込み演算を
行なう繰り返し畳み込み演算を行なっては、上記のタッ
プ係数または入力データを変更して、上記の繰り返し畳
み込み演算を施す処理を繰り返し行なうように構成され
るとともに、補正値設定手段53からの補正値を受けて
その乗算手段を用いてゲイン補正を行なうように構成さ
れている(請求項7)。
【0023】図5は第5の発明の原理ブロック図で、こ
の図5は、アナログ/ディジタル変換部61の後段にデ
シメーションフィルタ62を有するオーバサンプリング
型アナログ/ディジタル変換器に関するもので、この場
合、デシメーションフィルタ62が、タップ係数を設定
するタップ係数設定手段63と、タップ係数設定手段6
3からのタップ係数と入力データとを用いて畳み込み演
算を施す畳み込み演算手段64とをそなえ、遮断周波数
を可変にすべく、畳み込み演算手段64が、同じタップ
係数または同じ入力データを用いて1回乃至複数回続け
て同じ畳み込み演算を行なう繰り返し畳み込み演算を行
なっては、上記のタップ係数または入力データを変更し
て、上記の繰り返し畳み込み演算を施す処理を繰り返し
行なうように構成されたディジタルフィルタとして構成
されている(請求項8)。
【0024】図6は第6の発明の原理ブロック図で、こ
の図6も、アナログ/ディジタル変換部71の後段にデ
シメーションフィルタ72を有するオーバサンプリング
型アナログ/ディジタル変換器に関するもので、この場
合、デシメーションフィルタ72が、タップ係数を設定
するタップ係数設定手段73と、タップ係数設定手段7
3からのタップ係数と入力データとを用いて畳み込み演
算を施す畳み込み演算手段74と、アナログ/ディジタ
ル変換部71によるアナログ/ディジタル変換に伴うゲ
イン誤差についての補正を行なうための補正値を設定す
る補正値設定手段75とをそなえ、畳み込み演算手段7
4が、補正値設定手段75からの補正値を受けてその乗
算手段を用いてゲイン補正を行なうように構成されたデ
ィジタルフィルタとして構成されている(請求項9)。
【0025】図7は第7の発明の原理ブロック図で、こ
の図7も、アナログ/ディジタル変換部81の後段にデ
シメーションフィルタ82を有するオーバサンプリング
型アナログ/ディジタル変換器に関するもので、この場
合、デシメーションフィルタ82が、複数のデシメーシ
ョンフィルタ部83,84をそなえて構成され、これら
のデシメーションフィルタ部のうちの所望のデシメーシ
ョンフィルタ部83が、第1タップ係数を設定する第1
タップ係数設定手段85と、第1タップ係数設定手段8
5からの第1タップ係数と入力データとを用いて畳み込
み演算を施す第1畳み込み演算手段86とをそなえ、遮
断周波数を可変にすべく、第1畳み込み演算手段86
が、同じタップ係数または同じ入力データを用いて1回
乃至複数回続けて同じ畳み込み演算を行なう繰り返し畳
み込み演算を行なっては、上記の第1タップ係数または
入力データを変更して、上記の繰り返し畳み込み演算を
施す処理を繰り返し行なうように構成されたディジタル
フィルタとして構成されるとともに、上記所望のデシメ
ーションフィルタ部83よりも後段のデシメーションフ
ィルタ部84が、第2タップ係数を設定する第2タップ
係数設定手段87と、第2タップ係数設定手段87から
の第2タップ係数と入力データとを用いて畳み込み演算
を施す第2畳み込み演算手段88と、アナログ/ディジ
タル変換部81によるアナログ/ディジタル変換に伴う
ゲイン誤差についての補正を行なうための補正値を設定
する補正値設定手段89とをそなえ、第2畳み込み演算
手段88が、補正値設定手段89からの補正値を受けて
その乗算手段を用いてゲイン補正を行なうように構成さ
れたディジタルフィルタとして構成されている(請求項
10)。
【0026】図8は第8の発明の原理ブロック図で、こ
の図8も、アナログ/ディジタル変換部711の後段に
デシメーションフィルタ721を有するオーバサンプリ
ング型アナログ/ディジタル変換器に関するもので、こ
の場合、デシメーションフィルタ721が、タップ係数
を設定するタップ係数設定手段731と、該タップ係数
設定手段731からのタップ係数と入力データとを用い
て畳み込み演算を施す畳み込み演算手段741とをそな
えるとともに、ゲイン誤差についての補正を行なうため
の補正値を設定する補正値設定手段751をそなえ、畳
み込み演算手段741が、遮断周波数を可変にすべく、
同じタップ係数または同じ入力データを用いて1回乃至
複数回続けて同じ畳み込み演算を行なう繰り返し畳み込
み演算を行なっては、上記のタップ係数または入力デー
タを変更して、上記の繰り返し畳み込み演算を施す処理
を繰り返し行なうように構成されるとともに、補正値設
定手段751からの補正値を受けてその乗算手段を用い
てゲイン補正を行なうように構成されたディジタルフィ
ルタとして構成されている(請求項11)。
【0027】
【作用】まず、図1に示す第1の発明にかかるディジタ
ルフィルタでは、畳み込み演算手段22が、同じタップ
係数または同じ入力データを用いて1回乃至複数回続け
て同じ畳み込み演算を行なう繰り返し畳み込み演算を行
なっては、上記のタップ係数または入力データを変更し
て、上記の繰り返し畳み込み演算を施す処理を繰り返し
行なうことにより、遮断周波数を可変にする(請求項
1)。
【0028】また、この場合、ポインタ手段によって、
同じタップ係数または同じ入力データを1回乃至複数回
続けて、畳み込み演算手段22へ供給するよう制御して
もよい(請求項2)。さらに、タップ係数設定手段21
に、選択しうる最低の遮断周波数を実現しうる数のタッ
プ係数を設定してもよい(請求項3)。
【0029】図2に示す第2の発明にかかるディジタル
フィルタでは、畳み込み演算手段32が、補正値設定手
段33からの補正値を受けてその乗算手段を用いてゲイ
ン補正を行なう(請求項4)。そして、このとき、畳み
込み演算手段32においては、乗算手段34で、タップ
係数設定手段31からのタップ係数と入力データとに乗
算演算を施し、加算手段35で、乗算手段34での乗算
結果を累積情報に加算し、更に蓄積手段36で、加算手
段35での加算結果を累積情報として蓄積することが行
なわれるが、畳み込み演算手段32によって、ゲイン補
正を行なうに際しては、第1セレクタ37を通じて、補
正値設定手段33からの補正値を選択して入力するとと
もに、第2セレクタ38を通じて、ゼロ情報を加算手段
35へ供給する(請求項5)。
【0030】また、図3に示す第3の発明にかかるディ
ジタルフィルタでは、第1ディジタルフィルタ部41の
第1畳み込み演算手段43で、同じタップ係数または同
じ入力データを用いて1回乃至複数回続けて同じ畳み込
み演算を行なう繰り返し畳み込み演算を行なっては、上
記の第1タップ係数または入力データを変更して、上記
の繰り返し畳み込み演算を施す処理を繰り返し行なうこ
とにより、遮断周波数を可変にする一方、第2ディジタ
ルフィルタ部44の第2畳み込み演算手段46が、補正
値設定手段47からの補正値を受けてその乗算手段を用
いてゲイン補正を行なう(請求項6)。
【0031】さらに、図4に示す第4の発明にかかるデ
ィジタルフィルタでは、畳み込み演算手段52は、遮断
周波数を可変にすべく、同じタップ係数または同じ入力
データを用いて1回乃至複数回続けて同じ畳み込み演算
を行なう繰り返し畳み込み演算を行なっては、上記のタ
ップ係数または入力データを変更して、上記の繰り返し
畳み込み演算を施す処理を繰り返し行なうとともに、補
正値設定手段53からの補正値を受けてその乗算手段を
用いてゲイン補正を行なう(請求項7)。
【0032】また、図5に示す第5の発明にかかるオー
バサンプリング型アナログ/ディジタル変換器では、ア
ナログ/ディジタル変換部61でアナログ/ディジタル
変換が施されたあと、デシメーションフィルタ62で間
引き処理が施されるが、このとき、デシメーションフィ
ルタ62の畳み込み演算手段64で、遮断周波数を可変
にすべく、同じタップ係数または同じ入力データを用い
て1回乃至複数回続けて同じ畳み込み演算を行なう繰り
返し畳み込み演算を行なっては、上記のタップ係数また
は入力データを変更して、上記の繰り返し畳み込み演算
を施す処理を繰り返し行なう(請求項8)。
【0033】さらに、図6に示す第6の発明にかかるオ
ーバサンプリング型アナログ/ディジタル変換器でも、
アナログ/ディジタル変換部71でアナログ/ディジタ
ル変換が施されたあと、デシメーションフィルタ72で
間引き処理が施されるが、このとき、デシメーションフ
ィルタ72の畳み込み演算手段74が、補正値設定手段
75からの補正値を受けてその乗算手段を用いてゲイン
補正を行なう(請求項9)。
【0034】図7に示す第7の発明にかかるオーバサン
プリング型アナログ/ディジタル変換器でも、アナログ
/ディジタル変換部81でアナログ/ディジタル変換が
施されたあと、デシメーションフィルタ82で間引き処
理が施されるが、このとき、デシメーションフィルタ8
2における所望のデシメーションフィルタ部83の第1
畳み込み演算手段86が、遮断周波数を可変にすべく、
同じタップ係数または同じ入力データを用いて1回乃至
複数回続けて同じ畳み込み演算を行なう繰り返し畳み込
み演算を行なっては、上記の第1タップ係数または入力
データを変更して、上記の繰り返し畳み込み演算を施す
処理を繰り返し行なうとともに、上記所望のデシメーシ
ョンフィルタ部83よりも後段のデシメーションフィル
タ部84の第2畳み込み演算手段88が、補正値設定手
段89からの補正値を受けてその乗算手段を用いてゲイ
ン補正を行なう(請求項10)。
【0035】図8に示す第8の発明にかかるオーバサン
プリング型アナログ/ディジタル変換器でも、アナログ
/ディジタル変換部711でアナログ/ディジタル変換
が施されたあと、デシメーションフィルタ721で間引
き処理が施されるが、このとき、デシメーションフィル
タ721における畳み込み演算手段741が、遮断周波
数を可変にすべく、同じタップ係数または同じ入力デー
タを用いて1回乃至複数回続けて同じ畳み込み演算を行
なう繰り返し畳み込み演算を行なっては、上記のタップ
係数または入力データを変更して、上記の繰り返し畳み
込み演算を施す処理を繰り返し行なうとともに、補正値
設定手段751からの補正値を受けてその乗算手段を用
いてゲイン補正を行なう(請求項11)。
【0036】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。さて、本実施例は、天然ガスや石油等の地下資源
の探査のためのデータを得るための地下資源探査データ
収集システムについてのものであるが、かかるシステム
では、図9に示すように、中央記録ユニット(CRU)
91に、ディジタルテレメトリケーブル91Aを介し
て、複数の遠隔ステーションユニット(RSU)92が
タンデム接続されている。
【0037】ここで、中央記録ユニット91は、信号処
理手段としてのCPUやメモリあるいは入出力インタフ
ェース等を含んで構成され、CPUにて、各遠隔ステー
ションユニット92からのディジタル収集データに適宜
の処理を施し、メモリに対しデータの記録処理を行なう
ものである。また、遠隔ステーションユニット92は、
地中の振動を検出する複数のジオフォーン(G)93か
らの検出信号(アナログ信号)について、A/D変換処
理を施すもので、このため、各遠隔ステーションユニッ
ト92は、図10に示すように、アナログスイッチ9
5,アナログフィルタ95A,オーバサンプリング型A
/D変換器96,レジスタ99−1〜99−3,リファ
レンス電源100等をそなえるほか、MPU92Mをそ
なえて構成されている。
【0038】ここで、アナログスイッチ95はレジスタ
99−1からの切替命令によりジオフォーン93からの
信号やリファレンス電源100からの信号を選択的に出
力するものである。アナログフィルタ95Aはアンチエ
リアシング等のために設けられるフィルタである。
【0039】オーバサンプリング型A/D変換器96
は、A/D変換部(ΔΣ変調部)97と、その後段にデ
シメーションフィルタ(間引きフィルタ、ローパスフィ
ルタ)98とをそなえて構成されることにより、まず、
A/D変換部97で、オーバーサンプリング毎の振幅を
標本化して高い周波数でディジタル信号に変換してか
ら、デシメーションフィルタ98にて、高い周波数成分
をカットすることにより、基本サンプリング周波数に相
当するレートのディジタルデータに変換することができ
るようになっている。
【0040】なお、地下資源探査データ収集システムで
は、地表に振動を与えてその反射波の振動をジオフォー
ン93で検出するため、検出信号のダイナミックレンジ
が広く、このようにダイナミックレンジの広いアナログ
信号をディジタル変換するには、このようなオーバサン
プリング型A/D変換器が適しているから、このシステ
ムでは、オーバサンプリング型A/D変換器をA/D変
換器として使用しているのである。
【0041】ところで、この例では、タップ数を減らす
ために、デシメーションフィルタ82を、図11に示す
ように、3つのディジタルフィルタ101〜103で構
成している。なお、各ディジタルフィルタ101〜10
3はLSI化されている。まず、第1ディジタルフィル
タ(第1デシメーションフィルタ部)101及び第3デ
ィジタルフィルタ(第3デシメーションフィルタ部)1
03は間引き率即ち遮断周波数が固定のフィルタである
が、タップ数は第1ディジタルフィルタ101の方が第
3ディジタルフィルタ103より多い。
【0042】また、第2ディジタルフィルタ(第2デシ
メーションフィルタ部)102は、間引き率即ち遮断周
波数を可変にしうるフィルタで、例えば4種類の間引き
ができるようになっている。なお、第2ディジタルフィ
ルタ102のタップ数は第1ディジタルフィルタ101
と同じである。さらに、第3ディジタルフィルタ102
は、A/D変換部97でのA/D変換に伴うゲイン誤差
を補正しうる機能を有している。
【0043】まず、遮断周波数を可変にしうる第2ディ
ジタルフィルタ102について詳細に説明する。即ち、
この第2ディジタルフィルタ102は、図12に示すよ
うに、8個の1クロックタイムのディレイ回路1−0〜
1−7,乗算器2,加算器3,アキュムレータ(蓄積手
段)4,マルチプレクサ5,6,係数ベクトル設定手段
(第1タップ係数設定手段)107,ポインタ手段10
8,ゲート9等をそなえて構成されている。
【0044】このような構成により、この第2ディジタ
ルフィルタ102では、ポインタ手段108がマルチプ
レクサ5,6に対し異なった制御信号P1,P2を出
し、これにより各マルチプレクサ5,6は、入力X
(i)(i=0〜N)および対応する係数ベクトルH
(i)を出力し、これらが乗算器2で掛け合わせられ、
この乗算結果とアキュムレータ4での累積情報とが加算
器3で加算され、その後は、アキュムレータ4で、加算
結果が累積情報として蓄積され、そして、上記の畳み込
み演算を9回繰り返すと、ゲート9が開かれて、出力Y
(=ΣH(i)・X(i))が出力されるのである。
【0045】従って、この第2ディジタルフィルタ10
2は、第1タップ係数設定手段(係数ベクトル設定手
段)107のほか、第1タップ係数設定手段107から
の係数ベクトル(第1タップ係数)H(i)と入力デー
タX(i)とを用いて畳み込み演算を施す第1畳み込み
演算手段109の機能を有していることになる。さら
に、この実施例では、遮断周波数を可変にすべく、この
第1畳み込み演算手段109が、異なった係数ベクトル
と同じ入力データを用いて1回乃至複数回続けて同じ畳
み込み演算を行なう繰り返し畳み込み演算を行なって
は、上記の係数ベクトル,入力データを変更して、上記
の繰り返し畳み込み演算を施す処理を繰り返し行なうよ
うに構成されている。
【0046】すなわち、この場合、ポインタ手段108
が、異なった係数ベクトルと同じ入力データを1回乃至
複数回続けて、畳み込み演算手段109へ供給するよう
制御信号P1,P2を出力するように構成されている。
このため、ポインタ手段108が、図13に示すよう
に、2つのN進カウンタ108A,108Cと2進カウ
ンタ108Bとをそなえて構成されている。
【0047】まず、N進カウンタ108Aには、間引き
数(遮断周波数情報)がセットされて、このカウンタ1
08Aから信号P0が出力されるとともに、N進カウン
タ108Cには、係数の数がセットされて、このカウン
タ108Cから係数ポインタ信号P2が出力されるよう
になっている。また、2進カウンタ108BはN進カウ
ンタ108Aのキャリーをクロックとして受けてデータ
ポインタ信号P1を出力しうるようになっている。な
お、N進カウンタ108CのキャリーでN進カウンタ1
08A,2進カウンタ108Bがリセットされるように
なっている。
【0048】これにより、信号P0は、クロックの立ち
上がりエッジでカウントアップし、キャリー0またはキ
ャリー2の立ち下がりエッジでクリアされ、信号P1
は、キャリー0の立ち下がりエッジでカウントアップ
し、キャリー2の立ち下がりエッジでクリアされ、信号
P2は、クロックの立ち下がりエッジでカウントアップ
し、キャリー2の立ち下がりエッジでクリアされるよう
になっている。
【0049】ここで、このような構成のポインタ手段1
08の出力例を係数タップ数が9の場合について示す
と、表1のようになる。
【0050】
【表1】
【0051】なお、この表1に示された遮断周波数f
c,2×fc,3×fc,4×fcのフィルタ特性を示
すと、図19(a)〜(d)のようになる。また、この
表1にも示されている係数の間引きが1/2の場合のポ
インタ手段108における各所の信号タイムチャートを
示すと、図16(a)〜(f)のようになり、係数の間
引きが1/3の場合のポインタ手段108における各所
の信号タイムチャートを示すと、図17(a)〜(f)
のようになり、係数の間引きが1/4の場合のポインタ
手段108における各所の信号タイムチャートを示す
と、図18(a)〜(f)のようになる。
【0052】従って、この第2ディジタルフィルタ10
2において、間引きを行なわない場合の係数ベクトル出
力,マルチプレクサ出力(入力時系列データ)、出力ゲ
ートでのタイムチャートを示すと、図14のようになる
一方、間引きを行なった場合(1/3に間引いた場合)
の係数ベクトル出力,マルチプレクサ出力(入力時系列
データ)、出力ゲートでのタイムチャートを示すと、図
15のようになる。
【0053】なお、間引きを行なわない場合の出力ゲー
ト9からの出力(第2ディジタルフィルタ102の出
力)Yは、 Y=H(0)×X(0)+H(1)×X(1)+・・+
H(8)×X(8) となり、1/3間引きを行なった場合の出力ゲート9か
らの出力(第2ディジタルフィルタ102の出力)Y
は、 Y=X(0)×〔H(0)+H(1)+H(2)〕 +X(1)×〔H(3)+H(4)+H(5)〕 +X(3)×〔H(6)+H(7)+H(8)〕 となる。
【0054】これから、この第1畳み込み演算手段10
9が、異なった係数ベクトルと同じ入力データを用いて
1回(間引きを行なわない場合)乃至複数回(間引きを
行なう場合)続けて同じ畳み込み演算を行なう繰り返し
畳み込み演算を行なっては、上記の係数ベクトル,入力
データを変更して、上記の繰り返し畳み込み演算を施す
処理を繰り返し行なっていることがわかる。そして、上
記のようにすることにより、遮断周波数を変えられるこ
とも分かる。
【0055】なお、係数ベクトル設定手段107には、
選択しうる最低の遮断周波数fcを実現しうる数(この
場合、9個)の係数ベクトル(タップ係数)が設定され
ていて、各遮断周波数2×fc,3×fc,4×fc用
として別個の係数ベクトル設定手段を有しているわけで
はない。これは、各遮断周波数fc,2×fc,3×f
c,4×fcのフィルタ特性と係数ベクトルとの関係
が、図19(a)〜(d),(e)〜(h)に示すよう
になっている、即ち、最低の遮断周波数fc以外の遮断
周波数を有するフィルタ特性で必要とされる係数ベクト
ルは、最低の遮断周波数fcを有するフィルタ特性で必
要とされる係数ベクトルに包含されるという、発明者の
知見に基づくものである。すなわち、最低の遮断周波数
fcを実現しうる数の係数ベクトルさえ用意しておけ
ば、他の遮断周波数2×fc,3×fc,4×fcのフ
ィルタ特性を実現できるのである。
【0056】このようにして、係数ベクトルの共用化を
はかりながら、ポインタ手段108からの制御信号P
1,P2をマルチプレクサ5,6毎に異ならせるだけ
で、簡単に遮断周波数を変更することができ、これによ
り、簡素な構成で遮断周波数可変型ディジタルフィルタ
を製作できる。このように簡素な構成のため、LSI化
も容易となる。そして、LSI化することにより、これ
をディジタルシグナルプロセッサで構成する場合に比
べ、ダウンサイジング化におおいに寄与することにな
る。
【0057】また、LSIによりディジタルFIRフィ
ルタを構成する場合に、フィルタバンク,まるめ回路,
制御回路の削減や簡略化によるゲート数の減少が可能と
なると共に、結果として設計の効率化も図れるのであ
る。また、係数の間引き方法として、隣り合った係数を
足し合わせて使用する(例えば1/3間引きの場合は3
ずつ足し合わせて新しい係数ベクトルを生成する)こと
で、情報の欠落を防止しているので、遮断周波数を変更
しても、ダイナミックレンジの劣化を招くことがない
〔図20(a),(b)参照〕。
【0058】なお、上記のように係数の間引き方法とし
て、隣り合った係数を足し合わせて使用する(例えば1
/3間引きの場合は3ずつ足し合わせて新しい係数ベク
トルを生成する)ことで情報の欠落を防止すれば、遮断
周波数を変更しても、ダイナミックレンジの劣化を招か
ないが、遮断周波数を変更することにより、ダイナミッ
クレンジの劣化を招来する〔図23(a),(b)参
照〕ことを許容するのであれば、次の手法でもよい。
【0059】すなわち、遮断周波数を変更する場合は、
係数ベクトルを間引き、この係数ベクトルの間引きによ
って生じた空き時間も休まずに同じ畳み込み演算を繰り
返し結果に足し込むようにする。この場合の第2ディジ
タルフィルタ102の構成は、図12に示すものと同様
の構成になり、ポインタ手段108からの信号P1,P
2の進め方を変更するだけで対応できる。
【0060】ここで、この場合のポインタ手段108の
出力例を係数タップ数が9の場合について示すと、表2
のようになる。
【0061】
【表2】
【0062】なお、この表2に示された遮断周波数f
c,2×fc,3×fc,4×fcのフィルタ特性を示
すと、図24(a)〜(d)のようになる。この場合、
第2ディジタルフィルタ102において、間引きを行な
わない場合の係数ベクトル出力,マルチプレクサ出力
(入力時系列データ)、出力ゲート出力のタイムチャー
トを示すと、図21のようになる一方、間引きを行なっ
た場合(1/3に間引いた場合)の係数ベクトル出力,
マルチプレクサ出力(入力時系列データ)、出力ゲート
出力のタイムチャートを示すと、図22のようになる。
【0063】なお、間引きを行なわない場合の出力ゲー
ト9からの出力(第2ディジタルフィルタ102の出
力)Yは、 Y=H(0)×X(0)+H(1)×X(1)+・・+
H(8)×X(8) となり、1/3間引きを行なった場合の出力ゲート9か
らの出力(第2ディジタルフィルタ102の出力)Y
は、 Y=3×〔H(0)×X(0)+H(3)×X(1)+
H(6)×X(2)〕 となる。
【0064】これから、この第1畳み込み演算手段10
9が、同じ係数ベクトルと同じ入力データを用いて1回
(間引きを行なわない場合)乃至複数回(間引きを行な
う場合)続けて同じ畳み込み演算を行なう繰り返し畳み
込み演算を行なっては、上記の係数ベクトル,入力デー
タを変更して、上記の繰り返し畳み込み演算を施す処理
を繰り返し行なっていることがわかる。そして、上記の
ようにすることにより、遮断周波数を変えられることも
分かる。
【0065】なお、この場合も、係数ベクトル設定手段
107には、選択しうる最低の遮断周波数fcを実現し
うる数(この場合、9個)の係数ベクトル(タップ係
数)が設定されていて、各遮断周波数2×fc,3×f
c,4×fc用として別個の係数ベクトル設定手段を有
しているわけではない。これも、各遮断周波数fc,2
×fc,3×fc,4×fcのフィルタ特性と係数ベク
トルとの関係が、図19(a)〜(d),(e)〜
(h)に示すようになっている、即ち、最低の遮断周波
数fc以外の遮断周波数を有するフィルタ特性で必要と
される係数ベクトルは、最低の遮断周波数fcを有する
フィルタ特性で必要とされる係数ベクトルに包含される
という、発明者の知見に起因している。すなわち、この
場合も、最低の遮断周波数fcを実現しうる数の係数ベ
クトルさえ用意しておけば、他の遮断周波数2×fc,
3×fc,4×fcのフィルタ特性を実現できるのであ
る。
【0066】このようにしても、係数ベクトルの共用化
をはかりながら、ポインタ手段108からの制御信号P
1,P2をマルチプレクサ5,6毎に異ならせるだけ
で、簡単に遮断周波数を変更することができ、これによ
り、簡素な構成で遮断周波数可変型ディジタルフィルタ
を製作でき、やはり簡素な構成のため、LSI化も容易
となる。また、LSIによりディジタルFIRフィルタ
を構成する場合に、フィルタバンク,まるめ回路,制御
回路の削減や簡略化によるゲート数の減少が可能となる
と共に、結果として設計の効率化も図れるのである。
【0067】なお、この場合、最低の遮断周波数の整数
倍(2,3,4倍)の遮断周波数を有する複数の遮断周
波数を選択しうるように設定しているが、この場合、最
低の遮断周波数を実現しうるタップ係数の数は、各遮断
周波数を最低の遮断周波数で割った値(2,3,4)の
最小公倍数(12)で割り切れる数(12の倍数)にす
れば、誤差の少ないフィルタリング処理が可能になる。
【0068】また、上記のように係数の間引き方法とし
て、隣り合った係数を足し合わせて使用する(例えば1
/3間引きの場合は3ずつ足し合わせて新しい係数ベク
トルを生成する)ことや、係数ベクトルを間引き、この
係数ベクトルの間引きによって生じた空き時間も休まず
に同じ畳み込み演算を繰り返し結果に足し込むようにす
る(係数を間引いて、1/(間引き率)倍する)ことの
ほか、次の手法でもよい。
【0069】すなわち、遮断周波数を変更する場合は、
係数ベクトルを間引くだけにする。この場合の第2ディ
ジタルフィルタ102の構成も、図12に示すものと同
様の構成になり、ポインタ手段108からの信号P1,
P2の進め方を変更するだけで対応できる。なお、この
場合の遮断周波数fc,2×fc,3×fc,4×fc
のフィルタ特性を示すと、図25(a)〜(d)のよう
になる。
【0070】また、間引きを行なわない場合の出力ゲー
ト9からの出力(第2ディジタルフィルタ102の出
力)Yは、 Y=H(0)×X(0)+H(1)×X(1)+・・+
H(8)×X(8) となり、例えば1/3間引きを行なった場合の出力ゲー
ト9からの出力(第2ディジタルフィルタ102の出
力)Yは、 Y=〔H(0)×X(0)+H(3)×X(1)+H
(6)×X(2)〕 となる。
【0071】これから、この第1畳み込み演算手段10
9が、同じ係数ベクトルと同じ入力データを用いて1回
(間引きを行なわない場合)乃至複数回(間引きを行な
う場合)続けて同じ畳み込み演算を行なう繰り返し畳み
込み演算を行なっては、上記の係数ベクトル,入力デー
タを変更して、上記の繰り返し畳み込み演算を施す処理
を繰り返し行なっていることがわかる。そして、上記の
ようにすることにより、遮断周波数を変えられることも
分かる。
【0072】なお、この場合も、係数ベクトル設定手段
107には、選択しうる最低の遮断周波数fcを実現し
うる数(この場合、9個)の係数ベクトル(タップ係
数)が設定されていて、各遮断周波数2×fc,3×f
c,4×fc用として別個の係数ベクトル設定手段を有
しているわけではない。これも、各遮断周波数fc,2
×fc,3×fc,4×fcのフィルタ特性と係数ベク
トルとの関係が、図25(a)〜(d),(e)〜
(h)に示すようになっている、即ち、最低の遮断周波
数fc以外の遮断周波数を有するフィルタ特性で必要と
される係数ベクトルは、最低の遮断周波数fcを有する
フィルタ特性で必要とされる係数ベクトルに包含される
という、発明者の知見に起因している。すなわち、この
場合も、最低の遮断周波数fcを実現しうる数の係数ベ
クトルさえ用意しておけば、他の遮断周波数2×fc,
3×fc,4×fcのフィルタ特性を実現できるのであ
る。
【0073】このようにしても、係数ベクトルの共用化
をはかりながら、ポインタ手段108からの制御信号P
1,P2をマルチプレクサ5,6毎に異ならせるだけ
で、簡単に遮断周波数を変更することができ、これによ
り、簡素な構成で遮断周波数可変型ディジタルフィルタ
を製作でき、やはり簡素な構成のため、LSI化も容易
となる。また、LSIによりディジタルFIRフィルタ
を構成する場合に、フィルタバンク,まるめ回路,制御
回路の削減や簡略化によるゲート数の減少が可能となる
と共に、結果として設計の効率化も図れるのである。
【0074】なお、この場合も、最低の遮断周波数の整
数倍(2,3,4倍)の遮断周波数を有する複数の遮断
周波数を選択しうるように設定しているが、この場合、
最低の遮断周波数を実現しうるタップ係数の数は、各遮
断周波数を最低の遮断周波数で割った値(2,3,4)
の最小公倍数(12)で割り切れる数(12の倍数)に
すれば、誤差の少ないフィルタリング処理が可能にな
る。
【0075】次に、A/D変換に伴うゲイン誤差を補正
しうる第3ディジタルフィルタ103について詳細に説
明する。即ち、この第3ディジタルフィルタ103は、
図26に示すように、係数ベクトルを設定する係数ベク
トル設定手段700,A/D変換に伴うゲイン誤差につ
いての補正を行なうための補正値を設定する補正値設定
用レジスタ(補正値設定手段)111,係数ベクトル設
定手段700からの係数ベクトル(タップ係数)と入力
データとに乗算演算を施す乗算器(乗算手段)200,
乗算器200での乗算結果を累積情報に加算する加算器
(加算手段)300と、この加算器300での加算結果
を累積情報として蓄積するアキュムレータ(蓄積手段)
400とをそなえて構成されるとともに、その他に、3
つセレクタ112,113,114をそなえている。そ
して、この第3ディジタルフィルタ103もLSI化さ
れている。
【0076】ここで、セレクタ(第1セレクタ)112
は、係数ベクトル設定手段700からのタップ係数また
は補正値設定用レジスタ111からの補正値を選択的に
乗算器200へ出力するもので、セレクタ113は、入
力データまたはアキュムレアタ400からの出力を選択
的に乗算器200へ出力するもので、セレクタ(第2セ
レクタ)114は、セレクタ112で係数ベクトルを選
択しているときはアキュムレータ400での累積結果を
加算器300へ供給するとともに、セレクタ112で補
正値を選択すると、ゼロ情報を加算器300へ供給する
ものである。
【0077】従って、この第3ディジタルフィルタ10
3は、係数ベクトル(第2タップ係数)を設定する係数
ベクトル設定手段(第2タップ係数設定手段)700
と、この係数ベクトル設定手段(第2タップ係数設定手
段)700からの係数ベクトル(第2タップ係数)と入
力データとを用いて畳み込み演算を施す第2畳み込み演
算手段800と、A/D変換部97によるA/D変換に
伴うゲイン誤差についての補正を行なうための補正値を
設定する補正値設定用レジスタ(補正値設定手段)11
1とをそなえ、第2畳み込み演算手段800が、補正値
設定手段111からの補正値を受けてその乗算器200
を用いてゲイン補正を行なうように構成されていること
になる。
【0078】なお、補正値設定用レジスタ111への補
正値の設定は、遠隔ステーションユニット92内のMP
Uからレジスタ99−2を通じて補正値を送ることによ
り行なわれる。次に、この補正値収集要領について、図
28,図29を用いて説明する。まず、サンプリング動
作は図28に示すような手順で行なわれる。すなわち、
サンプル・レートを設定してから、キャリブレーション
を行なったあと、サンプリング・データを収集するので
ある(ステップA1〜A3)。
【0079】そして、キャリブレーションの要領は図2
9に示す手順で行なわれる。すなわち、補正値を1.0
に相当する値に設定してから(ステップB1)、MPU
は、キャリブレート指令をレジスタ99−1に対して送
ると、アナログスイッチ95がリファレンス電源100
側に切り替わり、これにより、A/D変換部97にリフ
ァレンス電源100からの+フルスケール電圧(I1)
と−フルスケール電圧(I2)とが供給される。これに
より、フルスケール電圧印可時のデータをレジスタ99
−3を介してMPUが収集する(ステップB2〜B
5)。
【0080】そして、MPUは収集したデータに基づい
て、ゲイン誤差補正値を算出し(ステップB6)、この
ようにして求められた補正値をレジスタ99−2を通じ
て補正値設定用レジスタ111へ送り、この補正値設定
用レジスタ111に補正値を設定する(ステップB
7)。すなわち、まず、補正値設定用レジスタ111の
値(補正REGの初期値)は、補正を行なわないような
値(10進表現で1.0になる)にしておき、次いで、
フィルタの入力に任意の2値(通常は+フルスケールと
−フルスケール。ここではI1,I2とする)を入力
し、フィルタ処理されて出力される。その時のそれぞれ
の値をO1,O2とすると、 (I2−I1)/(O2−O1) ・・・ を予め求め、補正値として補正設定用レジスタ111に
格納するのである。
【0081】その後は、オーバサンプリング型A/D変
換器96で、A/D変換及びフィルタリングを始める
と、タップ数Nの場合、N回の演算までは従来のディジ
タルフィルタと同様の演算を行ない、N+1回目で、N
回目までの演算結果とゲイン補正値との乗算を行なう。
このとき、乗算結果とアキュムレータ400内のデータ
との加算は行なわない。即ち、乗算結果とゼロとの加算
を行なう。このようにして、タップ数Nの場合、N回の
積和と1回の乗算にてフィルタ処理及びゲイン補正が終
了する。このときの各所の状態を表すタイムチャートを
示すと、図30(a)〜(e)のようになる。
【0082】なお、この第3ディジタルフィルタ103
の信号ブロック図の形で示すと、図27のようになる。
この図27において、121は1クロックタイムのディ
レー回路、122は係数ベクトル乗算器、123は加算
器、124は補正値乗算器である。この図27から第3
ディジタルフィルタ103では、ゲイン補正時に、図中
の乗算器122及び加算器123は全て共通で使用でき
ることがわかる。そして、これは、見かけ上、フィルタ
のタップ数を1つ増やしたことになるが、1つ増えた、
いわば最終タップの計算の際に、それまでの積和の値と
補正値との乗算を行なわせていることになるのである。
【0083】また、本実施例では、ディジタルフィルタ
内の乗算器200を使用して補正演算を行なうが、その
一例として補正値を8ビットとし、8ビット×8ビット
の演算を行なう乗算器を使用するものとすると、もし乗
算器200として非負数用のものを使用しているのであ
れば、8ビットの補正値を、図31(a)のように、補
正値の最上位ビットを整数部とする固定少数点と考え
る。この時、補正を行なうデータと補正値との乗算結果
は、少数点の位置が7ビット左にシフトされて得られ
る。
【0084】また、乗算器200として2の補数用のも
のを使用しているのであれば、8ビットの補正値を、図
31(b)のように、補正値の最上位ビットを「0」と
し、次のビットが整数部となる固定少数点と考える。こ
の時、補正を行なうデータと補正値との乗算結果は、少
数点の位置が6ビット左にシフトされて得られる。どち
らの場合でも、8ビット補正値は、0以上2未満の数値
となる。これらの数値の例を、式の値,式の逆数の
値,式の逆数の値の2ビット表現として、表3に示
す。
【0085】
【表3】
【0086】以上のような補正値を使用し、上記の図2
6,図27に示した構成にすると、フィルタ処理を行な
った後、ゲイン補正の演算にディジタルフィルタ内の乗
算器を用いることができる。そのため、ゲイン補正がデ
ィジタルフィルタ内で行なうことができ、デイジタルフ
ィルタ外部に特別な回路を設ける必要がなくなる。これ
により、従来のように除算器とは異なり、乗算器による
補正で可能とし、更には補正のための乗算をディジタル
フィルタ内の乗算器にて行なうことにより、ゲイン補正
機能を備えるディジタルフィルタを実現することがで
き、ゲイン補正のための外部回路が不要になったのであ
る。また、LSI化も容易となる。
【0087】上述の構成により、ジオフォーン93から
の検出信号(アナログ信号)は、遠隔ステーションユニ
ット92でA/D変換されて、更に中央記録ユニット9
1に送られ、この中央記録ユニット91にて、各遠隔ス
テーションユニット92からのディジタル収集データに
適宜の処理を施して、メモリに対しデータの記録処理が
行なわれる。
【0088】そして、遠隔ステーションユニット92で
は、そのオーバサンプリング型A/D変換器96におけ
るA/D変換部97でA/D変換が施されたあと、デシ
メーションフィルタ98で間引き処理が施されるが、こ
のとき、デシメーションフィルタ98における第2ディ
ジタルフィルタ部102の第1畳み込み演算手段109
が、遮断周波数を可変にすべく、同じタップ係数または
同じ入力データを用いて1回乃至複数回続けて同じ畳み
込み演算を行なう繰り返し畳み込み演算を行なっては、
上記の係数ベクトル(第1タップ係数)または入力デー
タを変更して、上記の繰り返し畳み込み演算を施す処理
を繰り返し行なうとともに、第2ディジタルフィルタ部
102よりも後段の第3ディジタルフィルタ部103の
第2畳み込み演算手段800が、補正値設定用レジスタ
111からの補正値を受けてその乗算器200を用いて
ゲイン補正を行なう。
【0089】そして、第2ディジタルフィルタ部102
において、遮断周波数を変更するに際しては、係数ベク
トルの共用化をはかりながら、ポインタ手段108から
の制御信号P1,P2をマルチプレクサ5,6毎に異な
らせるだけでよいので、これにより、簡素な構成で遮断
周波数可変型ディジタルフィルタを製作でき、更に簡素
な構成のため、LSI化も容易となって、LSI化する
ことにより、これをディジタルシグナルプロセッサで構
成する場合に比べ、ダウンサイジング化におおいに寄与
することになる。すなわち、LSIによりディジタルF
IRフィルタを構成する場合に、フィルタバンク,まる
め回路,制御回路の削減や簡略化によるゲート数の減少
が可能となると共に、結果として設計の効率化が図れる
のである。
【0090】また、本実施例では、従来のゲイン補正値
を改良して乗算器による補正を可能とし、更に補正のた
めの乗算を、ディジタルフィルタ内の乗算器にて行なう
ことにより、ゲイン補正機能を備えるディジタルフィル
タを実現することができ、これによりゲイン補正の外部
回路が不要になったのである。なお、上記の実施例で
は、オーバサンプリング型A/D変換器のデシメーショ
ンフィルタ98に、本発明にかかる遮断周波数可変機能
とゲイン補正機能とを有する例を示したが、その他、次
のような実施の態様が可能である。
【0091】(1)デシメーションフィルタ98におけ
る第2ディジタルフィルタ部102にのみ、本発明にか
かる係数ベクトルを共用化して遮断周波数を可変にする
機能を付与し(その構成は図12参照)、第3ディジタ
ルフィルタ部103は、従来のゲイン補正機能をもつも
の(ゲイン補正の外部回路として除算器を持つもの:図
37の構成のもの参照)とする。このようにすれば、少
なくとも、係数ベクトルを共用化して遮断周波数を可変
にする機能を付与した効果(構成の簡素化,容易なLS
I化,ダウンサイジング化等)が得られる。
【0092】(2)デシメーションフィルタ98におけ
る第3ディジタルフィルタ部103にのみ、本発明にか
かるフィルタ内の乗算手段を使用したゲイン補正機能を
付与し(その構成は図26,27参照)、第2ディジタ
ルフィルタ部102は、従来通り、個々の遮断周波数毎
に係数ベクトルデータを保持し、遮断周波数変更時には
対応する係数ベクトルデータを使用するもの(図35参
照)とする。このようにすれば、少なくとも、フィルタ
内の乗算手段を使用したゲイン補正機能を付与した効果
(外部回路が不要になる等)が得られる。
【0093】また、上記の実施例では、オーバサンプリ
ング型A/D変換器のデシメーションフィルタ98を複
数のディジタルフィルタ101〜103に分割して構成
し、そのうちの第2ディジタルフィルタ102に、本発
明にかかる遮断周波数可変機能を付与し、第3ディジタ
ルフィルタ103に本発明にかかるゲイン補正機能を付
与した例を示したが、その他、タップ数等の増加を問題
にしなければ、デシメーションフィルタ98を単一のデ
ィジタルフィルタで構成し、このディジタルフィルタ
に、本発明にかかる遮断周波数可変機能及びゲイン補正
機能を付与してもよい。この場合の構成例は、図32の
ようになる。すなわち、この場合、デシメーションフィ
ルタ98が、係数ベクトル(タップ係数)を設定する係
数ベクトル設定手段(タップ係数設定手段)701と、
係数ベクトル設定手段701からの係数ベクトルと入力
データとを用いて畳み込み演算を施すべく、乗算器20
1,加算器301,アキュムレータ401,セレクタ1
12A,113A,114A等からなる畳み込み演算手
段801とをそなえるとともに、A/D変換に伴うゲイ
ン誤差についての補正を行なうための補正値を設定する
補正値設定手段111Aをそなえ、畳み込み演算手段8
01が、遮断周波数を可変にすべく、同じタップ係数ま
たは同じ入力データを用いて1回乃至複数回続けて同じ
畳み込み演算を行なう繰り返し畳み込み演算を行なって
は、上記のタップ係数または入力データを変更して、上
記の繰り返し畳み込み演算を施す処理を繰り返し行なう
ように構成されるとともに、補正値設定手段111Aか
らの補正値を受けてその乗算器201を用いてゲイン補
正を行なうように構成されているのである。これによ
り、係数ベクトルを共用化して遮断周波数を可変にする
機能を付与した効果(構成の簡素化,容易なLSI化,
ダウンサイジング化等)が得られるとともに、フィルタ
内の乗算手段を使用したゲイン補正機能を付与を付与し
た効果(外部回路が不要になる等)が得られる。
【0094】また、本発明は、上記の実施例のようにオ
ーバサンプリング型A/D変換器のデシメーションフィ
ルタに使用されるディジタルフィルタに、本発明にかか
る遮断周波数可変機能やゲイン補正機能を付与するほ
か、その他の用途に使用されるディジタルフィルタに、
本発明にかかる遮断周波数可変機能やゲイン補正機能を
付与してもよい。この場合、そのディジタルフィルタに
は、係数ベクトルを共用化して遮断周波数を可変にする
機能だけでもよく、フィルタ内の乗算手段を使用してゲ
イン補正を行なう機能だけでもよく、勿論の1つのディ
ジタルフィルタに、上記の両機能を付与してもよい。な
お、ディジタルフィルタに、フィルタ内の乗算手段を使
用してゲイン補正を行なう機能を付与するものに関して
は、FIR型ディジタルフィルタのほかに、IIR型デ
ィジタルフィルタにも適用することができる。
【0095】ディジタルフィルタに、係数ベクトルを共
用化して遮断周波数を可変にする機能だけを付加した場
合の構成例は、図12のようになり、このようにすれ
ば、構成の簡素化,容易なLSI化,ダウンサイジング
化等の効果が得られる。また、ディジタルフィルタに、
フィルタ内の乗算手段を使用してゲイン補正を行なう機
能を付加した場合の構成例は、図26,27のようにな
り、このようにすれば、外部回路が不要になる等の効果
が得られる。
【0096】さらに、ディジタルフィルタに、上記の両
機能を付与した場合の構成例は、図32のようになり、
このようにすれば、構成の簡素化,容易なLSI化,ダ
ウンサイジング化等の効果が得られるほか、外部回路が
不要になる等の効果が得られる。
【0097】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のディジタ
ルフィルタ(請求項1)によれば、タップ係数を設定す
るタップ係数設定手段と、該タップ係数設定手段からの
タップ係数と入力データとを用いて畳み込み演算を施す
畳み込み演算手段とをそなえ、遮断周波数を可変にすべ
く、該畳み込み演算手段が、同じタップ係数または同じ
入力データを用いて1回乃至複数回続けて同じ畳み込み
演算を行なう繰り返し畳み込み演算を行なっては、上記
のタップ係数または入力データを変更して、上記の繰り
返し畳み込み演算を施す処理を繰り返し行なうことによ
り、タップ係数を共用化して遮断周波数を可変にする機
能が付加された構成となっているので、簡素な構成で、
簡単に遮断周波数を変更することができ、これにより、
簡素な構成の遮断周波数可変型ディジタルフィルタを製
作できき、更にLSI化も容易となる。そして、LSI
化することにより、ダウンサイジング化におおいに寄与
する利点がある。
【0098】また、同じタップ係数または同じ入力デー
タを1回乃至複数回続けて、該畳み込み演算手段へ供給
するよう制御するポインタ手段が設けられているので
(請求項2)、タップ係数の共用化をはかりながら、ポ
インタ手段からの制御信号をタップ係数取り出し用また
は入力データ取り出し用のものとで異ならせるだけで、
簡単に遮断周波数を変更することができ、これにより、
簡素な構成で遮断周波数可変型ディジタルフィルタを製
作でき、更にはLSI化も容易となり、ダウンサイジン
グ化におおいに寄与する。
【0099】さらに、タップ係数設定手段には、選択し
うる最低の遮断周波数を実現しうる数のタップ係数が設
定されているので(請求項3)、タップ係数の共用化を
確実に行なえる利点がある。また、請求項4記載のディ
ジタルフィルタでは、アナログ/ディジタル変換に伴う
ゲイン誤差についての補正を要する装置に使用するディ
ジタルフィルタにおいて、タップ係数を設定するタップ
係数設定手段と、該タップ係数設定手段からのタップ係
数と入力データとを用いて畳み込み演算を施す畳み込み
演算手段とをそなえるとともに、該ゲイン誤差について
の補正を行なうための補正値を設定する補正値設定手段
をそなえ、該畳み込み演算手段が、該補正値設定手段か
らの補正値を受けてその乗算手段を用いてゲイン補正を
行なうことにより、フィルタ内の乗算手段を使用してゲ
イン補正を行なう機能が付加された構成となっているの
で、ゲイン補正機能を備えるディジタルフィルタを実現
することができ、これによりゲイン補正のための外部回
路が不要になり、また、LSI化も容易となる利点があ
る。
【0100】そして、この場合、該畳み込み演算手段
が、該タップ係数設定手段からのタップ係数と入力デー
タとに乗算演算を施す乗算手段と、該乗算手段での乗算
結果を累積情報に加算する加算手段と、該加算手段での
加算結果を累積情報として蓄積する蓄積手段とをそなえ
て構成されるとともに、該タップ係数設定手段からのタ
ップ係数または該補正値設定手段からの補正値を選択的
に該乗算手段へ出力する第1セレクタと、該第1セレク
タで該タップ係数を選択しているときは該累積手段での
累積結果を該加算手段へ供給するとともに、該第1セレ
クタで該補正値を選択すると、ゼロ情報を該加算手段へ
供給する第2セレクタとをそなえて構成されているの
で、ゲイン補正機能を内部で簡単に確実に構成できる利
点がある。
【0101】さらに請求項6記載の本発明のディジタル
フィルタでは、タップ係数を共用化して遮断周波数を可
変にする機能を備えた第1ディジタルフィルタ部を有す
るとともに、フィルタ内の乗算手段を使用してゲイン補
正を行なう機能を備えた第2ディジタルフィルタ部が該
第1ディジタルフィルタ部の後段に設けられているの
で、タップ数を増加させることなく、構成の簡素化,容
易なLSI化,ダウンサイジング化等の効果が得られる
とともに、外部回路が不要になる等の効果が得られる。
【0102】請求項7記載の本発明のディジタルフィル
タでは、畳み込み演算手段が、タップ係数を共用化して
遮断周波数を可変にする機能と、フィルタ内の乗算手段
を使用してゲイン補正を行なう機能とを備えているの
で、構成の簡素化,容易なLSI化,ダウンサイジング
化等の効果が得られるとともに、外部回路が不要になる
等の効果が得られる。
【0103】さらに、請求項8記載のオーバサンプリン
グ型アナログ/ディジタル変換器によれば、アナログ/
ディジタル変換部の後段にデシメーションフィルタを有
するオーバサンプリング型アナログ/ディジタル変換器
において、該デシメーションフィルタが、タップ係数を
共用化して遮断周波数を可変にする機能をそなえている
ので、オーバサンプリング型アナログ/ディジタル変換
器において、構成の簡素化,容易なLSI化,ダウンサ
イジング化等の効果が得られる。
【0104】また、請求項9記載のオーバサンプリング
型アナログ/ディジタル変換器によれば、アナログ/デ
ィジタル変換部の後段にデシメーションフィルタを有す
るオーバサンプリング型アナログ/ディジタル変換器に
おいて、デシメーションフィルタが、フィルタ内の乗算
手段を使用してゲイン補正を行なう機能を備えているの
で、オーバサンプリング型アナログ/ディジタル変換器
において、外部回路が不要になって、LSI化が容易に
なる等の効果がある。
【0105】さらに、請求項10記載のオーバサンプリ
ング型アナログ/ディジタル変換器によれば、アナログ
/ディジタル変換部の後段にデシメーションフィルタを
有するオーバサンプリング型アナログ/ディジタル変換
器において、デシメーションフィルタが、複数のデシメ
ーションフィルタ部をそなえて構成され、これらのデシ
メーションフィルタ部のうちの所望のデシメーションフ
ィルタ部が、タップ係数を共用化して遮断周波数を可変
にする機能をそなえたディジタルフィルタとして構成さ
れるとともに、上記所望のデシメーションフィルタ部よ
りも後段のデシメーションフィルタ部が、フィルタ内の
乗算手段を使用してゲイン補正を行なう機能を備えたデ
ィジタルフィルタとして構成されているので、オーバサ
ンプリング型アナログ/ディジタル変換器において、タ
ップ数の増加を招くことなく、構成の簡素化,容易なL
SI化,ダウンサイジング化等の効果が得られるととも
に、外部回路が不要になる等の効果が得られる。
【0106】また、請求項11記載の本発明のディジタ
ルフィルタを用いたオーバサンプリング型アナログ/デ
ィジタル変換器では、アナログ/ディジタル変換部の後
段にデシメーションフィルタを有するオーバサンプリン
グ型アナログ/ディジタル変換器において、該デシメー
ションフィルタが、タップ係数を共用化して遮断周波数
を可変にする機能及びフィルタ内の乗算手段を使用して
ゲイン補正を行なう機能を備えたディジタルフィルタと
して構成されているので、オーバサンプリング型アナロ
グ/ディジタル変換器において、構成の簡素化,容易な
LSI化,ダウンサイジング化等の効果が得られるとと
もに、外部回路が不要になる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の原理ブロック図である。
【図2】第2の発明の原理ブロック図である。
【図3】第3の発明の原理ブロック図である。
【図4】第4の発明の原理ブロック図である。
【図5】第5の発明の原理ブロック図である。
【図6】第6の発明の原理ブロック図である。
【図7】第7の発明の原理ブロック図である。
【図8】第8の発明の原理ブロック図である。
【図9】地下資源探査データ収集システムのブロック図
である。
【図10】本発明の一実施例としてのオーバサンプリン
グ型A/D変換器を使用している遠隔ステーションユニ
ットの要部を示すブロック図である。
【図11】本発明の一実施例としてのオーバサンプリン
グ型A/D変換器のデシメーションフィルタの概略構成
を示すブロック図である。
【図12】本発明の一実施例としてのデシメーションフ
ィルタの要部構成を示すブロック図である。
【図13】ポインタ手段のブロック図である。
【図14】本発明の一実施例の作用を説明するためのタ
イムチャートである。
【図15】本発明の一実施例の作用を説明するためのタ
イムチャートである。
【図16】本発明の一実施例の作用を説明するためのタ
イムチャートである。
【図17】本発明の一実施例の作用を説明するためのタ
イムチャートである。
【図18】本発明の一実施例の作用を説明するためのタ
イムチャートである。
【図19】係数ベクトルと周波数特性とを説明するため
の図である。
【図20】基本周波数特性と係数間引き後の特性とを比
較して示す図である。
【図21】本発明の一実施例の作用を説明するためのタ
イムチャートである。
【図22】本発明の一実施例の作用を説明するためのタ
イムチャートである。
【図23】基本周波数特性と係数間引き後の特性とを比
較して示す図である。
【図24】係数ベクトルと周波数特性とを説明するため
の図である。
【図25】係数ベクトルと周波数特性とを説明するため
の図である。
【図26】本発明の一実施例としてのデシメーションフ
ィルタの他の要部構成を示すブロック図である。
【図27】本発明の一実施例としてのデシメーションフ
ィルタの他の要部構成の信号ブロック図である。
【図28】本発明の一実施例の作用を説明するためのフ
ローチャートである。
【図29】本発明の一実施例の作用を説明するためのフ
ローチャートである。
【図30】本発明の一実施例の作用を説明するためのタ
イムチャートである。
【図31】補正値のビット並びを説明する図である。
【図32】本発明の一実施例としてのデシメーションフ
ィルタの更に他の要部構成を示すブロック図である。
【図33】FIR型ディジタルフィルタのモデル図であ
る。
【図34】FIR型ディジタルフィルタのブロック図で
ある。
【図35】FIR型ディジタルフィルタの他の例を示す
ブロック図である。
【図36】デシーメーションの例を説明するブロック図
である。
【図37】ゲイン補正のための構成例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1−0〜1−(N−1) ディレイ回路 2,2−0〜2−N 乗算器 3,3′ 加算器 4 アキュムレータ(蓄積手段) 5,6 マルチプレクサ 7 係数ベクトル設定手段 7−1,7−N フィルタバンク 8 ポインタ手段 9 ゲート 10−1,10−2,10−N ハーフバンドフィルタ 11−1,11−2,11−N デシメータ 21 タップ係数設定手段 22 畳み込み演算手段 31 タップ係数設定手段 32 畳み込み演算手段 33 補正値設定手段 34 乗算手段 35 加算手段 36 蓄積手段 37 第1セレクタ 38 第2セレクタ 41 第1ディジタルフィルタ部 42 第1タップ係数設定手段 43 第1畳み込み演算手段 44 第2ディジタルフィルタ部 45 第2タップ係数設定手段 46 第2畳み込み演算手段 47 補正値設定手段 51 タップ係数設定手段 52 畳み込み演算手段 53 補正値設定手段 61 アナログ/ディジタル変換部 62 デシメーションフィルタ 63 タップ係数設定手段 64 畳み込み演算手段 71 アナログ/ディジタル変換部 72 デシメーションフィルタ 73 タップ係数設定手段 74 畳み込み演算手段 75 補正値設定手段 81 アナログ/ディジタル変換部 82 デシメーションフィルタ 83,84 デシメーションフィルタ部 85 第1タップ係数設定手段 86 第1畳み込み演算手段 87 第2タップ係数設定手段 88 第2畳み込み演算手段 89 補正値設定手段 91 中央記録ユニット(CRU) 91A ディジタルテレメトリケーブル 91M MPU 92 遠隔ステーションユニット(RSU) 93 ジオフォーン(G) 95 アナログスイッチ 95A アナログフィルタ 96 オーバサンプリング型A/D変換器 97 A/D変換部(ΔΣ変調部) 98 デシメーションフィルタ 99−1〜99−3 レジスタ 100 リファレンス電源 101〜103 ディジタルフィルタ 107 係数ベクトル設定手段(第1タップ係数設定手
段) 108 ポインタ手段 108A,108C N進カウンタ 108B 2進カウンタ 109 第1畳み込み演算手段 111,111A 補正値設定用レジスタ(補正値設定
手段) 112〜114,112A〜114A セレクタ 121 ディレー回路 122 係数ベクトル乗算器 123 加算器 124 補正値乗算器 200,201 乗算器(乗算手段) 300,301 加算器(加算手段) 400,401 アキュムレータ(蓄積手段) 700,701 係数ベクトル設定手段 711 A/D変換部 721 デシメーションフィルタ 731 タップ係数設定手段 741 畳み込み演算手段 751 補正値設定手段 800,801 第2畳み込み演算手段

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タップ係数を設定するタップ係数設定手
    段(21)と、該タップ係数設定手段(21)からのタ
    ップ係数と入力データとを用いて畳み込み演算を施す畳
    み込み演算手段(22)とをそなえ、 遮断周波数を可変にすべく、該畳み込み演算手段(2
    2)が、同じタップ係数または同じ入力データを用いて
    1回乃至複数回続けて同じ畳み込み演算を行なう繰り返
    し畳み込み演算を行なっては、上記のタップ係数または
    入力データを変更して、上記の繰り返し畳み込み演算を
    施す処理を繰り返し行なうように構成されていることを
    特徴とする、ディジタルフィルタ。
  2. 【請求項2】 同じタップ係数または同じ入力データを
    1回乃至複数回続けて、該畳み込み演算手段(22)へ
    供給するよう制御するポインタ手段が設けられているこ
    とを特徴とする、請求項1記載のディジタルフィルタ。
  3. 【請求項3】 該タップ係数設定手段(21)には、選
    択しうる最低の遮断周波数を実現しうる数のタップ係数
    が設定されていることを特徴とする、請求項1記載のデ
    ィジタルフィルタ。
  4. 【請求項4】 アナログ/ディジタル変換に伴うゲイン
    誤差についての補正を要する装置に使用するディジタル
    フィルタにおいて、 タップ係数を設定するタップ係数設定手段(31)と、
    該タップ係数設定手段(31)からのタップ係数と入力
    データとを用いて畳み込み演算を施す畳み込み演算手段
    (32)とをそなえるとともに、 該ゲイン誤差についての補正を行なうための補正値を設
    定する補正値設定手段(33)をそなえ、 該畳み込み演算手段(32)が、該補正値設定手段(3
    3)からの補正値を受けてその乗算手段(34)を用い
    てゲイン補正を行なうように構成されていることを特徴
    とする、ディジタルフィルタ。
  5. 【請求項5】 該畳み込み演算手段(32)が、 該タップ係数設定手段(31)からのタップ係数と入力
    データとに乗算演算を施す乗算手段(34)と、該乗算
    手段(34)での乗算結果を累積情報に加算する加算手
    段(35)と、該加算手段(35)での加算結果を累積
    情報として蓄積する蓄積手段(36)とをそなえて構成
    されるとともに、 該タップ係数設定手段(31)からのタップ係数または
    該補正値設定手段(33)からの補正値を選択的に該乗
    算手段(34)へ出力する第1セレクタ(37)と、 該第1セレクタ(37)で該タップ係数を選択している
    ときは該累積手段(36)での累積結果を該加算手段
    (35)へ供給するとともに、該第1セレクタ(37)
    で該補正値を選択すると、ゼロ情報を該加算手段(3
    5)へ供給する第2セレクタ(38)とをそなえて構成
    されていることを特徴とする、請求項4記載のディジタ
    ルフィルタ。
  6. 【請求項6】 第1タップ係数を設定する第1タップ係
    数設定手段(42)と、該第1タップ係数設定手段(4
    2)からの第1タップ係数と入力データとを用いて畳み
    込み演算を施す第1畳み込み演算手段(43)とをそな
    え、遮断周波数を可変にすべく、該第1畳み込み演算手
    段(43)が、同じタップ係数または同じ入力データを
    用いて1回乃至複数回続けて同じ畳み込み演算を行なう
    繰り返し畳み込み演算を行なっては、上記の第1タップ
    係数または入力データを変更して、上記の繰り返し畳み
    込み演算を施す処理を繰り返し行なうように構成された
    第1ディジタルフィルタ部(41)を有するとともに、 第2タップ係数を設定する第2タップ係数設定手段(4
    5)と、該第2タップ係数設定手段(45)からの第2
    タップ係数と入力データとを用いて畳み込み演算を施す
    第2畳み込み演算手段(46)とをそなえるとともに、
    ゲイン誤差についての補正を行なうための補正値を設定
    する補正値設定手段(47)をそなえ、該第2畳み込み
    演算手段(46)が、該補正値設定手段(47)からの
    補正値を受けてその乗算手段を用いてゲイン補正を行な
    うように構成された第2ディジタルフィルタ部(44)
    が該第1ディジタルフィルタ部(41)の後段に設けら
    れていることを特徴とする、ディジタルフィルタ。
  7. 【請求項7】 タップ係数を設定するタップ係数設定手
    段(51)と、該タップ係数設定手段(51)からのタ
    ップ係数と入力データとを用いて畳み込み演算を施す畳
    み込み演算手段(52)とをそなえるとともに、 ゲイン誤差についての補正を行なうための補正値を設定
    する補正値設定手段(53)をそなえ、 該畳み込み演算手段(52)が、 遮断周波数を可変にすべく、同じタップ係数または同じ
    入力データを用いて1回乃至複数回続けて同じ畳み込み
    演算を行なう繰り返し畳み込み演算を行なっては、上記
    のタップ係数または入力データを変更して、上記の繰り
    返し畳み込み演算を施す処理を繰り返し行なうように構
    成されるとともに、 該補正値設定手段(53)からの補正値を受けてその乗
    算手段を用いてゲイン補正を行なうように構成されてい
    ることを特徴とする、ディジタルフィルタ。
  8. 【請求項8】 アナログ/ディジタル変換部(61)の
    後段にデシメーションフィルタ(62)を有するオーバ
    サンプリング型アナログ/ディジタル変換器において、 該デシメーションフィルタ(62)が、 タップ係数を設定するタップ係数設定手段(63)と、
    該タップ係数設定手段(63)からのタップ係数と入力
    データとを用いて畳み込み演算を施す畳み込み演算手段
    (64)とをそなえ、遮断周波数を可変にすべく、該畳
    み込み演算手段(64)が、同じタップ係数または同じ
    入力データを用いて1回乃至複数回続けて同じ畳み込み
    演算を行なう繰り返し畳み込み演算を行なっては、上記
    のタップ係数または入力データを変更して、上記の繰り
    返し畳み込み演算を施す処理を繰り返し行なうように構
    成されたディジタルフィルタとして構成されていること
    を特徴とする、ディジタルフィルタを用いたオーバサン
    プリング型アナログ/ディジタル変換器。
  9. 【請求項9】 アナログ/ディジタル変換部(71)の
    後段にデシメーションフィルタ(72)を有するオーバ
    サンプリング型アナログ/ディジタル変換器において、 該デシメーションフィルタ(72)が、 タップ係数を設定するタップ係数設定手段(73)と、
    該タップ係数設定手段(73)からのタップ係数と入力
    データとを用いて畳み込み演算を施す畳み込み演算手段
    (74)と、該アナログ/ディジタル変換部(71)に
    よるアナログ/ディジタル変換に伴うゲイン誤差につい
    ての補正を行なうための補正値を設定する補正値設定手
    段(75)とをそなえ、該畳み込み演算手段(74)
    が、該補正値設定手段(75)からの補正値を受けてそ
    の乗算手段を用いてゲイン補正を行なうように構成され
    たディジタルフィルタとして構成されていることを特徴
    とする、ディジタルフィルタを用いたオーバサンプリン
    グ型アナログ/ディジタル変換器。
  10. 【請求項10】 アナログ/ディジタル変換部(81)
    の後段にデシメーションフィルタ(82)を有するオー
    バサンプリング型アナログ/ディジタル変換器におい
    て、 該デシメーションフィルタ(82)が、複数のデシメー
    ションフィルタ部(83,84)をそなえて構成され、 これらのデシメーションフィルタ部のうちの所望のデシ
    メーションフィルタ部(83)が、 第1タップ係数を設定する第1タップ係数設定手段(8
    5)と、該第1タップ係数設定手段(85)からの第1
    タップ係数と入力データとを用いて畳み込み演算を施す
    第1畳み込み演算手段(86)とをそなえ、遮断周波数
    を可変にすべく、該第1畳み込み演算手段(86)が、
    同じタップ係数または同じ入力データを用いて1回乃至
    複数回続けて同じ畳み込み演算を行なう繰り返し畳み込
    み演算を行なっては、上記の第1タップ係数または入力
    データを変更して、上記の繰り返し畳み込み演算を施す
    処理を繰り返し行なうように構成されたディジタルフィ
    ルタとして構成されるとともに、 上記所望のデシメーションフィルタ部(83)よりも後
    段のデシメーションフィルタ部(84)が、 第2タップ係数を設定する第2タップ係数設定手段(8
    7)と、該第2タップ係数設定手段(87)からの第2
    タップ係数と入力データとを用いて畳み込み演算を施す
    第2畳み込み演算手段(88)と、該アナログ/ディジ
    タル変換部(81)によるアナログ/ディジタル変換に
    伴うゲイン誤差についての補正を行なうための補正値を
    設定する補正値設定手段(89)とをそなえ、該第2畳
    み込み演算手段(88)が、該補正値設定手段(89)
    からの補正値を受けてその乗算手段を用いてゲイン補正
    を行なうように構成されたディジタルフィルタとして構
    成されていることを特徴とする、ディジタルフィルタを
    用いたオーバサンプリング型アナログ/ディジタル変換
    器。
  11. 【請求項11】 アナログ/ディジタル変換部(71
    1)の後段にデシメーションフィルタ(721)を有す
    るオーバサンプリング型アナログ/ディジタル変換器に
    おいて、 該デシメーションフィルタ(721)が、タップ係数を
    設定するタップ係数設定手段(731)と、該タップ係
    数設定手段(731)からのタップ係数と入力データと
    を用いて畳み込み演算を施す畳み込み演算手段(74
    1)とをそなえるとともに、ゲイン誤差についての補正
    を行なうための補正値を設定する補正値設定手段(75
    1)をそなえ、該畳み込み演算手段(741)が、遮断
    周波数を可変にすべく、同じタップ係数または同じ入力
    データを用いて1回乃至複数回続けて同じ畳み込み演算
    を行なう繰り返し畳み込み演算を行なっては、上記のタ
    ップ係数または入力データを変更して、上記の繰り返し
    畳み込み演算を施す処理を繰り返し行なうように構成さ
    れるとともに、該補正値設定手段(751)からの補正
    値を受けてその乗算手段を用いてゲイン補正を行なうよ
    うに構成されたディジタルフィルタとして構成されてい
    ることを特徴とする、ディジタルフィルタを用いたオー
    バサンプリング型アナログ/ディジタル変換器。
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