JPH07201817A - 有機材料膜の剥離方法 - Google Patents

有機材料膜の剥離方法

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JPH07201817A
JPH07201817A JP33505693A JP33505693A JPH07201817A JP H07201817 A JPH07201817 A JP H07201817A JP 33505693 A JP33505693 A JP 33505693A JP 33505693 A JP33505693 A JP 33505693A JP H07201817 A JPH07201817 A JP H07201817A
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Masaya Kobayashi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レジスト膜等の有機材料膜の剥離方法に関
し、開口をもつ有機材料を完全に剥離することができる
有機材料膜の剥離方法を提供する。 【構成】 開口3をもつ有機材料膜であるレジスト膜2
を形成した下地基板1に、炭素を有する有機化合物ガス
を含んだガス中でプラズマ処理を施すことによって、こ
のレジスト膜2の表面に形成された炭化、変質層4を除
去するとともに、このレジスト膜2の開口3内に露出す
る下地基板1の上に炭化水素膜6を堆積する第1のステ
ップの処理を行い、引き続いて、酸素を含んだガス中で
プラズマ処理を施す第2のステップのプラズマ処理を行
うことによって、従来の有機材料膜の剥離方法において
生じていた、プラズマ中のイオン衝撃によって下地基板
材料からスパッタされる下地基板材料の粒子がレジスト
膜2に再付着して、エッチングレートが小さい下地基板
材料堆積層が生じるのを防ぎ、レジスト膜2を完全に剥
離できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下地基板上に形成され
たフォトレジスト膜、レジスト膜、保護膜等の有機材料
膜の剥離方法に関する。半導体装置の製造工程、マイク
ロマシニング工程等において、不純物イオンを選択的に
イオン注入する際、または、選択的にドライエッチング
する際には、マスクとして用いたレジスト膜を、その工
程の終了後に完全に除去することが必要である。
【0002】しかし、イオン注入、ドライエッチング等
の工程におけるイオン照射によってレジスト膜の表面が
炭化したり、注入するドーパントであるりん(P)や硼
素(B)を含むポリマーを形成して変質するため、これ
を除去(剥離)することが困難になる場合がある。
【0003】
【従来の技術】従来、レジスト膜の剥離方法として、プ
ラズマアッシング装置を用い、酸素(O2 )ガスを主成
分とするプラズマを生成し、レジスト膜が形成された下
地基板を、このプラズマ中のイオンが消滅するに充分な
距離だけ下流に配置してアッシングすることによって、
プラズマ中のイオンの衝撃による下地基板の損傷を低減
し、酸素、水素のラジカルによってレジスト膜を剥離す
るダウンフローアッシング法が知られている。
【0004】また、このアッシング装置を用い、酸素
(O2 )ガスにフッ素系ガスを添加して、アッシングレ
ートを大きくする方法も知られている。また、RIE装
置等を用いて下地基板上のレジスト膜をプラズマ中で処
理し、イオン照射によって変質レジスト膜の表面をイオ
ンで叩きながらアッシングする方法も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のレジ
スト膜の剥離方法によると、形成されたままで変質して
いないレジスト膜を剥離する際には問題を生じないが、
ドライエッチング工程やイオン注入工程等におけるイオ
ン照射によって表面が炭化したり、注入するドーパント
であるりん(P)や硼素(B)を含むポリマーを形成し
て変質した場合、酸素(O2 )ガスによるアッシングレ
ートが小さいため、炭化または変質したレジスト膜の残
渣が残ってしまうという問題があった。
【0006】また、フッ素系ガスを添加したアッシング
法によると、アッシングレートは改善されるが、レジス
ト膜の開口内に露出しているウェーハの表面、配線層で
あるポリシリコン(Si)、絶縁材料である二酸化シリ
コン(SiO2 )等(下地基板)に損傷を与えるという
問題があった。また、RIE装置等によるイオン照射を
利用するプラズマアッシング法による場合は、炭化また
は変質したレジスト膜のアッシングレートは改善される
が、下地基板から下地基板材料の粒子がスパッタされて
レジスト膜に再付着して下地基板材料堆積層を生じ、こ
れが後のドライエッチングによって除去されないで残渣
を生じることがわかった。なお、この問題はレジスト膜
だけでなく、一般に保護膜等の有機材料膜のアッシング
やパターニング工程においても同様に生じることがわか
った。
【0007】図3は、従来のイオン照射を利用した有機
材料膜の剥離方法の説明図であり、(A)〜(C)は各
工程を示している。この図において、41は下地基板、
42はレジスト膜、43は開口、44はレジスト変質
層、45はプラズマ中のイオン、46はレジストの反応
生成物、47はスパッタエッチング粒子、48は下地基
板材料堆積層である。
【0008】この説明図によって従来のイオン照射によ
るアッシング法を説明する。
【0009】第1工程(図3(A)参照) 配線層であるポリシリコン(Si)や絶縁材料である二
酸化シリコン(SiO 2 )からなる下地基板41の上に
形成された、開口43をもつレジスト膜42をマスクに
して下地基板41に不純物イオン注入すると、レジスト
膜42の表面が炭化され、あるいは、注入する不純物で
あるりん(P)や硼素(B)を含むポリマーが形成され
て変質層(以下、「レジスト変質層」という)44を生
じる。なお、不純物イオン注入する場合の他、ドライエ
ッチング等のプラズマ処理によっても、レジスト膜42
の表面が炭化される。
【0010】第2工程(図3(B)参照) ドライエッチングまたはイオン注入が終了した後、この
工程で用いたレジスト膜42をプラズマに曝し、プラズ
マ中のイオン45の物理的なエネルギーを利用してレジ
スト変質層44をアッシングする。このプラズマによっ
てレジスト変質層44をアッシングする工程によって、
レジスト膜42の開口43の底面に露出しているSiや
SiO2 からなる下地基板41の表面も同時にイオンで
叩かれるため、下地基板41を構成する材料からなるス
パッタエッチング粒子47を生じ、このスパッタエッチ
ング粒子47がレジスト変質層44を除去した後のレジ
スト膜42の開口43の側壁に再付着して下地基板材料
堆積層48を生じる。
【0011】第3工程(図3(C)参照) その後、引き続いてレジスト膜42の酸素ラジカル等に
よるアッシングを継続して、レジスト膜42を二酸化炭
素、水蒸気等のレジストの反応生成物46にして除去す
る。
【0012】この方法によると、レジスト膜42を剥離
するためのアッシングにおいては前工程で生じた下地基
板材料堆積層48のエッチングレートが小さいため、レ
ジスト膜42をアッシングした後に、下地基板材料堆積
層48が下地基板41の上に残留し、その上にさらに絶
縁膜等を形成する際に平坦性が損なわれるという問題が
生じる。
【0013】本発明は、基板上に形成された開口をもつ
有機材料膜を完全に剥離することができる有機材料膜の
剥離方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる有機材
料膜の剥離方法においては、前記の課題を達成するた
め、開口をもつ有機材料膜を形成した下地基板に、炭素
を有する有機化合物ガスを含んだガス中でプラズマ処理
を施す第1のステップと、酸素を含んだガス中でプラズ
マ処理を施す第2のステップを採用した。
【0015】この場合、第1のステップにおいて、炭素
を有する有機化合物ガスを5〜30体積%の範囲で含ま
せたガス中でプラズマ処理を行うことができ、また、こ
の場合、炭素を有する有機化合物ガスとして炭化水素、
または、水酸基、アルデヒド基等の官能基を有するCと
HとOの元素からなる有機化合物ガスを用いることがで
きる。
【0016】また、この場合、第1のステップにおい
て、炭素を有する有機化合物ガスに、酸素、二酸化炭素
の少なくとも1種、あるいは、水素、水蒸気、過酸化水
素のうち少なくとも1種を添加することができる。
【0017】また、この場合、第2のステップにおい
て、酸素を含んだガスを流量制御して供給しながらプラ
ズマを発生させ、有機材料膜を有する下地基板をこのプ
ラズマの下流に配置することができる。
【0018】また、これらの場合、有機材料膜をレジス
ト膜とすることができる。
【0019】
【作用】図1は、本発明の有機材料膜の剥離方法の原理
説明図であり、(A)〜(C)は各工程を示している。
この図において、1は下地基板、2はレジスト膜、3は
開口、4はレジスト変質層、5はプラズマ中のイオン、
6は炭化水素堆積膜、7はレジスト反応生成物である。
【0020】第1工程(図1(A)参照) 配線層であるポリシリコン(Si)や絶縁膜である二酸
化シリコン(SiO2)が形成された基板(下地基板)
1の上に形成された、開口3を有するレジスト膜2をマ
スクにして下地基板1に不純物をイオン注入する場合、
あるいは、下地基板1をドライエッチングする場合に、
レジスト膜2の表面が炭化され、あるいは、注入する不
純物であるりん(P)や硼素(B)を含むポリマーを形
成して変質層4を生じる。
【0021】第2工程(図1(B)参照) イオン注入またはドライエッチングが終了した後、炭素
を有する有機化合物ガスを含んだガスプラズマを用い
て、開口3をもつレジスト膜2が形成された下地基板に
第1のステップの処理を行う。
【0022】この第1のステップの処理中に、炭素を有
する有機化合物ガスの炭素と、炭素を有する有機化合物
ガス自身、または、反応ガス、キャリアガス等の水素が
反応して、開口3内のポリシリコン(Si)または二酸
化シリコン(SiO2 )の表面に炭化水素堆積膜6が形
成され、この炭化水素堆積膜6によって配線層または絶
縁膜の表面がイオン照射から保護されるため、ポリシリ
コン(Si)または二酸化シリコン(SiO2 )の表面
が物理的にスパッタエッチングされるのを防ぐことがで
きる。
【0023】また、この際、処理ガス中にフッ素、ハロ
ゲン等の下地基板1の単結晶シリコン(Si)、ポリシ
リコン(Si)、二酸化シリコン(SiO2 )等を化学
的にエッチングするガスが含まれていないため、配線層
や絶縁膜がエッチングされて損傷を受け、または厚さが
減少することがない。
【0024】一方、レジスト膜の炭化、変質層は、処理
ガスが解離して生じた水素ラジカルまたは酸素ラジカル
とイオン衝撃との相互作用により水蒸気や二酸化炭素等
のレジスト反応生成物7になり除去される。
【0025】第3工程(図1(C)参照) レジスト膜の炭化、変質層を除去した後に、第2のステ
ップである酸素を主としたガスを用いたプラズマ処理を
行い、レジスト膜2および炭化水素堆積膜6を除去す
る。
【0026】このプラズマ処理として、有機材料膜をも
つ下地基板をプラズマの下流に置くプラズマダウンスト
リーム処理を用い、下地基板の表面のイオン衝撃を低減
することが望ましい。本発明の有機材料膜の剥離方法に
よると、従来の技術において発生していた下地基板材料
堆積層が存在しないため、下地基板上に残渣を残すこと
なくレジスト膜を完全に剥離することができる。
【0027】この工程において、炭素を有する有機化合
物ガスに水素を加えると、イオン注入工程中にレジスト
に打ち込まれたりん(P)を含む変質層を揮発性物質に
変換して有効に除去することができる。また、炭素を有
する有機化合物ガスに水蒸気、過酸化水素、酸素、二酸
化炭素を添加すると、レジスト膜を一酸化炭素(CO)
や二酸化炭素(CO2 )等に変換して有効に除去するこ
とができる。
【0028】また、基板上に残ったレジスト膜に酸素を
含んだガス中でプラズマ処理を施す第2のステップにお
いて、酸素を含んだガスを流量制御して供給してプラズ
マの密度を制御することによってアッシングを最適化
し、レジスト膜を有する下地基板をプラズマの下流に配
置してイオンを消滅させるプラズマダウンストリーム処
理を用いることによって、イオン照射による下地基板の
損傷を低減することができる。
【0029】以上、本発明の有機材料膜の剥離方法を、
レジスト膜を剥離する場合を例にとって説明したが、本
発明は、フォトレジスト膜、レジスト膜、ポリイミド膜
等、広い範囲の有機材料膜をパターニング、あるいは、
剥離する場合に適用することができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、まず、
本発明の有機材料膜の剥離方法に用いることができる装
置を説明する。
【0031】図2は、本発明の有機材料膜の剥離方法を
実施するための装置の構成説明図である。この図におい
て、11は第1チャンバー、12はマスフローコントロ
ーラ、13はシャワー型対向電極、14は処理室、15
は排気口、16は圧力制御バルブ、17は真空ポンプ、
18は被処理基板、19はRF装置、20は恒温槽、2
1はRF電源、22は搬送アーム、23は搬送室、24
は第2チャンバー、25は処理ステージ、26はヒータ
ー、27はマスフローコントローラー、28はプラズマ
発生室、29はシャワーヘッド、30はプラズマ処理
室、31は排気口、32は圧力制御バルブ、33は真空
ポンプ、34はμ波電源、35はマグネトロン、36は
導波管、37はμ波透過窓である。
【0032】この装置は、第1チャンバー11と第2チ
ャンバー24からなる2チャンバー式で、本発明による
2つのステップの処理を行うように構成されている。そ
して、平行板RIE装置である第1チャンバー11に
は、マスフローコントローラ12を通して、処理ガスを
組成するガスがそれぞれ流量制御されて導入される。こ
の処理ガスは、シャワー型対向電極13の格子状、メッ
シュ状等の複数の開口を通して処理室14内に供給さ
れ、排気口15から圧力制御バルブ16によって流量を
調節して処理室14内の圧力を制御しながら真空ポンプ
17によって排気される。
【0033】被処理基板18を載置するRF装置19
は、水冷式であり、冷却用水の水温は恒温槽20によっ
て制御される。そして、RF電極19に、RF電源21
より13.56MHzのRF電力を供給し処理ガスのプ
ラズマを発生させ、被処理基板18に第1ステップの処
理を施す。
【0034】第1ステップの処理を終了した後、被処理
基板18は、搬送アーム22によって、減圧された状態
のまま搬送室23を通り、第2チャンバー24であるマ
イクロ波(μ波)ダウンフロー装置に搬送され、ヒータ
ー26により昇温される処理ステージ25に載置され
る。そして、処理ガスを組成するガスは、マスフローコ
ントローラー27によってそれぞれ流量制御されて第2
チャンバー24に導入される。
【0035】この処理ガスは、プラズマ発生室28に導
入され、シャワーヘッド29を通り、プラズマ処理室3
0内に導かれ、排気口31を通り、圧力制御バルブ32
によって、プラズマ発生室28およびプラズマ処理室3
0内の圧力を所定圧力に制御しながら真空ポンプ33に
よって排気される。
【0036】処理ガスは、μ波電源34とマグネトロン
35により発生し導波管36、石英製μ波透過窓37を
通りプラズマ発生室28内に導かれるμ波によってプラ
ズマ発生室28内でプラズマ化され、第2ステップの処
理に用いられる。
【0037】この第2ステップの処理によると、シャワ
ーヘッド29により、μ波電界が遮断されるため、プラ
ズマ処理室30内には発生せず、また、イオン、電子は
シャワーヘッド29を通り抜ける段階で、再結合して消
滅してしまうため、被処理基板18へのイオン衝撃がな
く、酸素ラジカル等の電気的に中性な粒子による化学反
応によってアッシングが進む。
【0038】本発明の有機材料膜の剥離方法の効果を確
認するために、図2によって説明した装置を用い、炭素
を有する有機化合物ガスとしてメタンを採用し、これに
水素と水蒸気を添加した水素/水蒸気/メタンの混合ガ
ス、および、炭素を有する有機化合物ガスとしてベンゼ
ンを採用し、これに水素と水蒸気を添加した水素/水蒸
気/ベンゼンの混合ガスを用いて実験を行った結果を示
す。
【0039】これらの実験で使用した試料は、SiO2
が150Å形成された直径6インチのSi基板の上にノ
ボラック樹脂系のポジ型レジストを約1μm塗布し、9
0℃のホットプレートで、90秒ベークした後、りん
(P)をイオンエネルギー70keVで、1×1016
/cm2 のドーズ量でイオン注入したものである。この
Pのイオン注入によって、レジスト膜に表面から約25
00Åの深さの炭化、変質層を生じていた。
【0040】(第1実施例)レジスト膜が形成された下
地基板を処理室14(図2参照、以下同じ)に搬送し、
第1のチャンバー11に、水素、水蒸気、メタンをそれ
ぞれ400/100/150の割合で導入してプラズマ
を発生させて、第1のステップのアッシング処理を行っ
た。
【0041】このとき、上記のレジスト膜の変質層のエ
ッチングレートは2100Å/minであった。第1の
ステップの処理によってレジスト膜の炭化、変質層を除
去した後、レジスト膜を有する下地基板18を、μ波ダ
ウンフローチャンバーである第2のチャンバー24に移
し、第2のステップ処理を行った。
【0042】アッシングガスはO2 であるが、このとき
の変質していないレジスト膜のアッシングレートは60
00Å/minであった。第1のステップの処理時間を
90秒、第2のステップの処理時間を90秒としたと
き、イオン注入によって炭化、変質したレジスト膜を残
渣を残さない状態で完全に剥離することができた。ま
た、このとき下地基板18のSiO2 膜厚の減少は観察
されなかった。
【0043】(第2実施例)レジスト膜が形成された下
地基板18を処理室14に搬送し、第1のチャンバー1
1に水素、水蒸気、ベンゼンをそれぞれ400/100
/50の割合で導入してプラズマを発生させて、第1の
ステップのアッシング処理を行った。
【0044】このとき、上記レジスト変質層のエッチン
グレートは1800Å/minであった。第1のステッ
プの処理によってレジスト膜の炭化、変質層を除去した
後、被処理基板18を、μ波ダウンフローチャンバーで
ある第2のチャンバー24内に移し、ここで酸素
(O2 )を処理ガスとする第2のステップの処理を行っ
た。このときの変質していないレジスト膜のアッシング
レートは6000Å/minであった。
【0045】第1のステップ処理時間を90秒とし、第
2のステップ処理時間を90秒としたとき、イオン注入
レジストを残渣が全く残さなれない状態で完全に剥離す
ることができた。また、このとき下地基板上のSiO2
膜の膜厚の減少は観測されなかった。
【0046】第1実施例と第2実施例においては、炭素
を有する有機化合物であるメタンを23体積%、ベンゼ
ンを9体積%含ませたが、炭素を有する有機化合物ガス
を5〜30体積%含ませたとき、下地基板の表面を炭化
水素層によって覆い、プラズマ中のイオン照射によって
下地基板材料がスパッタされるのを防ぐことができ、か
つ、レジスト膜を完全に剥離することができた。炭素を
有する有機化合物が5体積%より少ないと、炭化水素層
の厚さが不足して下地基板の表面を保護することができ
ず、有機化合物が30体積%より多いと、炭化水素層が
過剰に堆積して、その剥離が困難になる。
【0047】なお、この場合、炭素を有する有機化合物
に添加した酸素、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(C
2 )は、アシッシングする際に、レジスト膜を一酸化
炭素(CO)や二酸化炭素(CO2 )に変換して有効に
除去することができる効果を有し、水素、水蒸気は、レ
ジスト膜のりん(P)を含む変質層を揮発性物質に変換
して有効に除去することができる効果を生じる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の有機膜の
剥離方法を用いると、下地基板上に形成された配線層、
絶縁膜、素子等に損傷を与えることなく、炭化、変質し
たレジスト膜等の有機材料膜を効果的に剥離することが
でき、半導体装置の製造技術分野、マイクロマシニング
技術分野等において寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機材料膜の剥離方法の原理説明図で
あり、(A)〜(C)は各工程を示している。
【図2】本発明の有機材料膜の剥離方法を実施するため
の装置の説明図である。
【図3】従来のイオン照射を利用した有機材料膜の剥離
方法の説明図であり、(A)〜(C)は各工程を示して
いる。
【符号の説明】
1 下地基板 2 レジスト膜 3 開口 4 レジスト変質層 5 プラズマ中のイオン 6 炭化水素堆積膜 7 レジストスパッタ粒子 11 第1チャンバー 12 マスフローコントローラ 13 シャワー型対向電極 14 処理室 15 排気口 16 圧力制御バルブ 17 真空ポンプ 18 被処理基板 19 RF装置 20 恒温槽 21 RF電源 22 搬送アーム 23 搬送室 24 第2チャンバー 25 処理ステージ 26 ヒーター 27 マスフローコントローラー 28 プラズマ発生室 29 シャワーヘッド 30 プラズマ処理室 31 排気口 32 圧力制御バルブ 33 真空ポンプ 34 μ波電源 35 マグネトロン 36 導波管 37 μ波透過窓 41 下地基板 42 レジスト膜 43 開口 44 レジスト変質層 45 プラズマ中のイオン 46 下地基板スパッタエッチング粒子 47 基板材料堆積物 48 下地基板材料堆積層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口をもつ有機材料膜を形成した下地基
    板に、炭素を有する有機化合物ガスを含んだガス中でプ
    ラズマ処理を施す第1のステップと、酸素を含んだガス
    中でプラズマ処理を施す第2のステップを加えることを
    特徴とする有機材料膜の剥離方法。
  2. 【請求項2】 第1のステップにおいて、炭素を有する
    有機化合物ガスを5〜30体積%含ませることを特徴と
    する請求項1に記載された有機材料膜の剥離方法。
  3. 【請求項3】 第1のステップにおいて、炭素を有する
    有機化合物ガスが、炭化水素、または、水酸基、アルデ
    ヒド基等の官能基を有するCとHとOの元素からなる有
    機化合物ガスであることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載された有機材料膜の剥離方法。
  4. 【請求項4】 第1のステップにおいて、炭素を有する
    有機化合物ガスに酸素、二酸化炭素の少なくとも1種を
    添加することを特徴とする請求項1から請求項3までの
    いずれか1項に記載された有機材料膜の剥離方法。
  5. 【請求項5】 第1のステップにおいて、炭素を有する
    有機化合物ガスに水素を添加することを特徴とする請求
    項1から請求項4までのいずれか1項に記載された有機
    材料膜の剥離方法。
  6. 【請求項6】 第1のステップにおいて、炭素を有する
    有機化合物ガスに水蒸気、過酸化水素のうち少なくとも
    1種を添加することを特徴とする請求項1から請求項5
    までのいずれか1項に記載された有機材料膜の剥離方
    法。
  7. 【請求項7】 第2のステップにおいて、酸素を含んだ
    ガスを流量制御して供給しながらプラズマを発生させ、
    有機材料膜を有する下地基板を該プラズマの下流に配置
    することを特徴とする請求項1から請求項6までのいず
    れか1項に記載された有機膜の剥離方法。
  8. 【請求項8】 有機材料膜がレジスト膜であることを特
    徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記
    載された有機膜の剥離方法。
JP33505693A 1993-12-28 1993-12-28 有機材料膜の剥離方法 Expired - Lifetime JP3360185B2 (ja)

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