JPH07201488A - 放熱装置 - Google Patents

放熱装置

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JPH07201488A
JPH07201488A JP33743293A JP33743293A JPH07201488A JP H07201488 A JPH07201488 A JP H07201488A JP 33743293 A JP33743293 A JP 33743293A JP 33743293 A JP33743293 A JP 33743293A JP H07201488 A JPH07201488 A JP H07201488A
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Kiyotoshi Nishida
精利 西田
Naoki Sakamoto
直樹 坂本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱交換用媒体の通路の構成が自由にできる放
熱装置を提供する。 【構成】 無酸素銅平板1、2に機械加工によって凹溝
5、6を設け接合して熱交換用媒体を流通する通路とす
る。さらにステンレス鋼平板3、4を接合する。接合に
は高温静水圧プレスを用いる。中央部にベリリウム箔を
ろう付したX線透過窓7をもつX線透過部を形成し、そ
の周囲に前記熱交換用媒体の通路を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁波発生装置に関す
るもので、特に放射光発生装置用のX線取出窓フランジ
用放熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X線窓は高真空のX線発生室からX線を
取り出すための窓であってフランジの形態に組込まれて
いる。この窓はX線発生室側の高真空部と外界の常圧部
とを仕切って気密性を保つとともに、効率よくX線を透
過することが要求される。放射光発生装置に用いられる
X線窓では、X線のほか高エネルギ粒子が飛来し、X線
窓の温度を上昇させてその強度を損う恐れがある。そこ
でこの熱を放散させるのに放熱装置を必要とする。
【0003】プラスチック成形用金型、コールドプレー
トなど平板状であって放熱性を要する装置において熱交
換用媒体を流す通路を構成するには、素材に貫通孔を形
成する方法がとられる。屈曲した通路を構成する場合に
は、交差する貫通孔を形成し、貫通孔の所要の端部を目
封止して通路を形成することが行われている。しかし、
この方法では複雑な通路を構成することは困難であり、
また、加工の都合上不必要な部分にも孔加工する必要を
生じることが多いなど、通路の構成が自由に行えないと
いう不都合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の現状を
背景としてなされたもので、その目的とするところは、
熱交換用媒体を流す通路の構成が自由にできる放熱装置
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の放熱装置は、 (1) 第1の金属平板と第2の金属平板とを接合し、
該二つの金属平板の少なくとも一方に凹溝を予め設けて
おき、接合することにより該凹溝から形成される通路に
熱交換用媒体を流通することを特徴とする。 (2) 第1の金属平板と第2の金属平板とを接合し、
前記第1の金属平板と第3の金属平板を接合し、前記第
2の金属平板と第4の金属平板を接合してなり、前記第
1の金属平板の接合面と前記第2の金属平板の接合面の
少なくとも一方に凹溝を予め設けておき、接合すること
により該凹溝から形成される通路に熱交換用媒体を流通
することを特徴とする。 (3) 第1の金属平板と第2の金属平板とを接合し、
該二つの金属平板の接合面の少なくとも一方に凹溝を予
め設けておき、接合することにより該凹溝から形成され
る通路に金属管が嵌合されてあり、この金属管に熱交換
用媒体を流通することを特徴とする。 (4) 第1の金属平板と第2の金属平板とを接合し、
前記第1の金属平板と第3の金属平板を接合し、前記第
2の金属平板と第4の金属平板を接合してなり、前記第
1の金属平板の接合面と前記第2の金属平板の接合面の
少なくとも一方に凹溝を予め設けておき、接合すること
により該凹溝から形成される通路に金属管が勘合されて
あり、この金属管に熱交換用媒体を流通することを特徴
とする。 (5) 前記(1)または(2)において、前記各金属
平板の中央部にあって、板厚方向にX線を透過させるX
線透過部を形成し、このX線透過部の周囲に形成された
前記通路に熱交換用媒体を流通することを特徴とする。 (6) 前記(3)または(4)において、前記各金属
平板の中央部にあって、板厚方向にX線を透過させるX
線透過部を形成し、このX線透過部の周囲に形成された
前記通路に熱交換用媒体を流通することを特徴とする。 (7) 前記(1)から(6)のいずれかにおいて、前
記金属平板の接合の方法が、拡散接合であることを特徴
とする。 (8) 前記(7)の製造方法において、前記金属平板
の接合の方法が、高温等方圧プレスによることを特徴と
する。 (8) 前記(7)の製造方法において、前記金属平板
の接合の方法が、高温一軸プレスによることを特徴とす
る。
【0006】以下、本発明の実施態様について具体的に
説明する。本発明における放熱装置を構成する材料とし
て、金属を用いることにより熱伝導性が良好で耐熱性、
強度が高く、価額も低廉な放熱装置とすることができ
る。好ましくはステンレス鋼、無酸素銅、アルミニウム
合金を用いる。本発明においては、金属平板に熱交換用
媒体を通じる所要の通路の形状をもつ溝を形成し、この
溝を第2の金属平板で覆って通路を形成するが、この溝
は切削などの機械加工法あるいはケミカルミリングなど
の金属加工法を適宜利用することによって加工されるの
で、通路の形状を任意に選ぶことができ、またその横断
面の形状も半円形、円形、矩形など任意の形状とするこ
とができる。
【0007】本発明の第5および第6の実施態様では、
金属平板の中央部の板厚方向にX線を透過させるX線透
過部を形成し、その周囲に熱交換用媒体を流通する前記
通路を形成してX線透過部の放熱を図っている。銅、ア
ルミニウムは熱伝導性のよい材料なので放熱装置用材料
として適している。ステンレス鋼、特にSUS304な
どのオーステナイト系ステンレス鋼は耐食性もよく、強
度も高い。オーステナイト系ステンレス鋼は熱伝導性が
やや劣るが、例えばX線窓フランジ用放熱装置のように
フランジの形態で用いられる場合には、フランジ面が金
属パッキンに負けない強度をもつので強固なシールをす
ることができるという利点がある。
【0008】なお、X線透過部にはベリリウムを使用す
るのが好ましい。何故ならベリリウムはX線吸収係数が
実用材料中で最も小さく、機械的特性にも優れているた
めである。本発明の第2および第4の実施態様では、第
1及び第2の金属平板を無酸素銅又はアルミニウム合金
とし、第3及び第4の金属板をステンレス鋼とすること
が好ましく、これによって前述のごとく放熱性が良く、
かつ、フランジ面の強度も高い放熱装置とすることがで
きる。
【0009】本発明の第3、第4および6の実施態様で
は、接合される第1の金属平板と第2の金属平板とによ
って形成される通路の部分に金属管を嵌合して接合し、
この金属管に熱交換用媒体を流通する。これによって、
金属平板を接合する際に生じる熱交換用媒体通路の変形
を防止することができる。本発明において、金属平板の
接合には高温静水圧プレスまたは高温一軸プレスを用
い、拡散接合によって接合することが好ましい。高温等
方圧プレス加工を実施する際に、凹溝部に嵌合させる金
属管を等方圧プレス用キャンに接合させ、等方圧プレス
中に等方圧が金属管内に及ぶようにするとよい。これに
よって、金属管を潰すことなく、凹溝と金属管を十分に
接合させることができる。上述のキャンニングの例を図
3に示す。
【0010】
【実施例】以下、本発明をX線取出し窓フランジ用放熱
装置に適用した例について、図面にもとづいて説明す
る。無酸素銅円盤1及び無酸素銅円盤2に機械加工によ
って、それぞれ半円形の凹溝5及び凹溝6を形成した。
凹溝5と凹溝6とが対面するように無酸素銅円盤1と無
酸素銅円盤2とを組合せて接合することにより、熱交換
用媒体を通じる通路を形成した。無酸素銅円盤1及び無
酸素銅円盤2の外側に、ステンレス鋼円盤3及びステン
レス鋼円盤4を接合した。これらの金属円盤を通常の高
温静水圧プレス処理法に従って缶詰し、高温静水圧プレ
ス装置を用いて加熱し、加圧処理して接合した。
【0011】無酸素銅円盤1、無酸素銅円盤2、ステン
レス鋼円盤3及びステンレス鋼円盤4の中央部に、これ
らの板厚方向に貫通孔を形成し、その一端にベリリウム
箔をろう付けすることによって大気を遮断し、X線を透
過するためのX線透過窓7を形成した。X線透過窓7の
周囲は前記熱交換用媒体を通じる通路によって取囲まれ
るように配置されている。
【0012】本X線取出し窓フランジ用放熱装置は周辺
部に形成されたボルト孔8に通したボルトによって、ス
テンレス鋼で形成されたフランジ面に配置したメタルシ
ールを介してX線発生装置に取付けられる。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
冷却媒の通路は取付け用のボルト孔位置等の干渉を受け
ることなく自由な冷却媒の通路の設計ができるので、X
透過窓及びその周辺部にたいして効果的な放熱装置を提
供することができる。また、フランジ面の材料を適切に
選ぶことができるので、フランジ面がメタルシールによ
って変形されることもなく、強固な締結が行えるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をX線取出し窓フランジ用放熱装置に適
用した場合の断面図である。
【図2】本発明をX線取出し窓フランジ用放熱装置に適
用した場合の平面図である。
【図3】本発明のキャンニング状態を示す横断面図であ
る。
【符号の説明】
1、2 無酸素銅円盤 3、4 ステンレス鋼円盤 5、6 凹溝 7 X線透過窓 8 ボルト孔 11 等方圧プレス用キャン 12 金属管 13 溶接部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の金属平板と第2の金属平板とを接
    合し、該二つの金属平板の少なくとも一方に凹溝を予め
    設けておき、接合することにより該凹溝から形成される
    通路に熱交換用媒体を流通することを特徴とする放熱装
    置。
  2. 【請求項2】 第1の金属平板と第2の金属平板とを接
    合し、前記第1の金属平板と第3の金属平板を接合し、
    前記第2の金属平板と第4の金属平板を接合してなり、
    前記第1の金属平板の接合面と前記第2の金属平板の接
    合面の少なくとも一方に凹溝を予め設けておき、接合す
    ることにより該凹溝から形成される通路に熱交換用媒体
    を流通することを特徴とする放熱装置。
  3. 【請求項3】 第1の金属平板と第2の金属平板とを接
    合し、該二つの金属平板の接合面の少なくとも一方に凹
    溝を予め設けておき、接合することにより該凹溝から形
    成される通路に金属管が嵌合されてあり、この金属管に
    熱交換用媒体を流通することを特徴とする放熱装置。
  4. 【請求項4】 第1の金属平板と第2の金属平板とを接
    合し、前記第1の金属平板と第3の金属平板を接合し、
    前記第2の金属平板と第4の金属平板を接合してなり、
    前記第1の金属平板の接合面と前記第2の金属平板の接
    合面の少なくとも一方に凹溝を予め設けておき、接合す
    ることにより該凹溝から形成される通路に金属管が勘合
    されてあり、この金属管に熱交換用媒体を流通すること
    を特徴とする放熱装置。
  5. 【請求項5】 前記各金属平板の中央部にあって、板厚
    方向にX線を透過させるX線透過部を形成し、このX線
    透過部の周囲に形成された前記通路に熱交換用媒体を流
    通することを特徴とする請求項1または2記載の放熱装
    置。
  6. 【請求項6】 前記各金属平板の中央部にあって、板厚
    方向にX線を透過させるX線透過部を形成し、このX線
    透過部の周囲に形成された前記通路に熱交換用媒体を流
    通することを特徴とする請求項3または4記載の放熱装
    置。
  7. 【請求項7】 前記金属平板の接合の方法が、拡散接合
    であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれ
    か一項に記載の放熱装置。
  8. 【請求項8】 前記金属平板の接合の方法が、高温等方
    圧プレスによることを特徴とする請求項7に記載の放熱
    装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記金属平板の接合の方法が、高温一軸
    プレスによることを特徴とする請求項7に記載の放熱装
    置の製造方法。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5951440U (ja) * 1982-08-27 1984-04-04 株式会社東芝 大容量x線管の冷却構造
JPH0393905A (ja) * 1989-09-05 1991-04-18 Nkk Corp 屋内人工スキー場の床構造
JPH057762A (ja) * 1991-07-05 1993-01-19 Mitsubishi Alum Co Ltd 真空チヤンバのガス供給用アダプタの冷却装置
JPH05175160A (ja) * 1991-12-20 1993-07-13 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd プラズマ処理装置

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