JPH07200554A - 文章読み上げ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、記号等の特殊文字が書かれているテ
キストデータを読み上げる場合、記号についてはある特
別な効果音をつけ、また、記号によって囲まれる語、
句、文章がある場合は、その語、句、文章の読み上げ方
を修飾してその記号に反映させた文章読み上げ装置を構
築することを主な特徴とする。 【構成】読み上げ制御装置４により、読み出された文章
データのテキスト中に記号等の特殊文字が存在したら、
その記号の種類に応じて効果音で表現したり、予め定め
られた記号によって囲まれた語、句、文章にはその記号
によって音量の変化、音の高低、速度の変更、音声素片
の変更を行う。音声合成装置５ならびに効果音発声装置
７は読み上げ方制御装置のコントロールに従い、発声速
度、音声素片、出力音量、音質等を可変として外部へ出
力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は文章読み上げ装置の改
良に関する。

【０００２】

【従来の技術】ワードプロセッサやテキストエディタ等
で作成した文章から１文字ずつ文字を認識し、音声信号
に変換し、かつその音声信号を合成することで、その文
章を読み上げる文章読み上げ装置は、通常テキストデー
タから直接自然な音声信号を合成して、各種の文章の内
容を耳で聞き取ることが出来るので各種の用途がある。

【０００３】従来、このような文章読み上げ装置では、
文章中のテキストデータを一定の読みで読み上げるだけ
のものであった。また、ワードプロセッサ等で作成され
た文章は、鍵括弧「 」や二重丸

【発明が解決しようとする課題】上述した従来例に従え
ば、読み上げ文章に記号が入っていた場合、記号そのも
のの名称を読み上げていたり、あるいは単に「記号」と
読み上げていたので、記号の持つ特別な意味が文章読み
上げに反映されていなかったり、また、聞いていても違
和感があった。また、記号によって区切られた語、句、
文章はある意味での文字修飾であり、この文字修飾によ
って特別な情報をただ単に「記号」や「括弧」等の音声
信号で表現していたので違和感があったり、読み上げに
うまく反映出来なかったという問題があった。

【０００４】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、文章読み上げ装置において、記号等の特殊文字が
書かれているテキストデータを読み上げる場合、各種記
号についてはある特別な効果音をつけたり、また、記号
によって囲まれる語、句、文章がある場合は、その語、
句、文章の読み上げ方を音量の変更、音の高低、速度の
変更、男女別音声の変更等により読み上げの際に記号に
反映させて、読み上げ機能を向上させた文章読み上げ装
置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の文章読み上げ装
置は、テキストデータを音声データに変換する文章読み
上げ手段と、この文章読み上げ手段にてテキストデータ
を読み上げる際に、テキストデータ中に予め定義された
コードが含まれていた場合には、そのコードに応じた種
類の特殊音をそのコードがあったテキストデータ中の位
置に応じた時点で発生させる特殊音声生成手段とを具備
することを特徴とする。更に、読み上げ方を変更する読
み上げ方制御手段を具備し、テキストデータ中に含まれ
るあらかじめ定義されたコードの種類に応じて読み上げ
方を変更することも特徴とする。読み上げ方制御手段に
よる読み上げ方の変更は、音量の変更、読み上げ速度の
変更、男性音声と女性音声の変更、音質の変更等の全て
もしくは一部を含む。

【０００６】

【作用】本発明は、読み上げ制御装置により、読み出さ
れた文章データのテキスト中に記号等の特殊文字が存在
したら、その記号の種類に応じて効果音で表現したり、
あらかじめ定められた記号によって囲まれた語、句、文
章にはその記号によって音量の変化、音の高低、速度の
変更、音声素片の変更を行う。音声合成装置ならびに効
果音発声装置は読み上げ方制御装置のコントロールに従
い、発声速度、音声素片、出力音量、音質等を可変とし
て外部へ出力する。

【０００７】このことにより、記号が入った文章を読み
上げる際に記号を効果音として出力することで記号自体
の役割を結果音を用いて文章読み上げに反映することが
できるため、文章読み上げを聞きとる際に文章を目で読
む時と同様に記号の結果を得ることが可能となる。ま
た、予め定められた記号によって囲まれた語、句、文章
には、かこまれている語、句、文章の読み上げを音量の
変更、読み上げ速度の変更、男性音声、女性音声の変更
などで読み上げ音を変更することによって、記号を読み
上げに反映させることが出来るため、強調効果を得るこ
とが出来る。

【０００８】

【実施例】以下、図面を使用して本発明実施例について
説明する。図１は本発明の実施例を示すブロック図であ
る。図において、符号１は読み上げる文章データを記憶
する文章データ記憶装置であり、半導体メモリーまたは
磁気ディスク装置にて構成される。符号２は文章データ
読み出し装置であり、文章データ記憶装置１からテキス
トデータを読み出すブロックである。

【０００９】符号３は文章データ読み出し装置２で読み
出したテキストデータに対して、単語分割、読み、アク
セント、息継ぎ等の日本語解析を行ない、音声記号列
（韻律情報、音韻系列）を得るための日本語解析装置で
ある。

【００１０】符号４は読み上げ制御装置であり、読み出
した文章データに予め設定してある記号が読み出された
場合には、その記号の種類に応じて効果音を鳴らした
り、読み上げの音量の変化、発音速度の変更、音声素片
の変更等を制御する。

【００１１】符号５は音声合成装置であり、日本語解析
装置３によって生成された音声記号列（韻律情報、音韻
系列）から必要なパラメータと、後述する音声素片ファ
イル格納装置９から音声素片を抽出し、デジタル信号処
理してデジタル発声データに変換する。尚、この音声合
成装置５は外部からのコントロールによって読み上げ速
度と音声素片の変更が出来る。

【００１２】符号６は解析辞書で日本語解析装置３にお
けるアクセント、読み、息継ぎ等の情報を決定するため
の辞書である。符号７は効果音発生装置であり、外部か
らのコントロールによってチャイム等の効果音を生成す
る。

【００１３】符号８はＤ／Ａコンバータであり、音声合
成装置５からのデジタル発生データを実際にアナログの
音声信号に変換する。符号９は音声素片ファイル格納装
置であり、ここに何種類か複数の音声素片ファイルが格
納されている。音声素片を変えることで異なる声質の話
者を設定することができる。

【００１４】符号１０は増幅器であり、ここでアナログ
音声信号を電圧／電力増幅する。尚、この増幅器１０は
外部からのコントロールによって電圧利得を大きく、あ
るいは小さくすることで発声音声を変更することが出来
る。

【００１５】符号１１はローパスフィルタであり、Ｄ／
Ａコンバータ８から出力されるアナログ音声信号に含ま
れる不要な高周波成分を除去する。符号１２はイヤホン
ジャックであり、このイヤホンジャック１２を介してア
ナログ音声信号を外部に出力する。このイヤホンジャッ
ク１２にイヤーホンを直接接続するか、パワーアンプ内
蔵スピーカを接続することで読み上げ音声を聞くことが
出来る。

【００１６】図２乃至図４は本発明実施例の動作を説明
するために引用した図である。以下、図２乃至図４を参
照しながら図１に示す本発明実施例の動作について説明
する。

【００１７】文書データ読み出し装置２は、文書データ
記憶装置１から１文字分のテキストデータを読み出す
（図２ステップＡ）。文書データ読み出し装置２は読み
出した文字が記号であるか否かを判別し（ステップ
Ｂ）、記号でなければそのテキストデータを日本語解析
装置３に送る。

【００１８】日本語解析装置３は一定サイズの文字コー
ドバッファを持っているので、このバッファに空きがな
ければ、バッファの文字読み上げが終了してバッファに
空きが出来るまで待つ（ステップＤ）。そして日本語解
析装置３は、日本語解析装置３内に溜まった文字データ
を日本語解析して、単語分割、アクセント、息継ぎ等の
情報を解析辞書６から得て音声記号列（韻律情報と音律
系列）を生成する。

【００１９】音声記号列は音声合成装置５に送られ、音
声合成装置５では音声素片ファイル格納装置９から必要
な音声素片を取り出し、必要なパラメータを抽出してそ
のパラメータをデジタル信号処理してデジタル発声デー
タに変換する。

【００２０】ディジタル発声データはＤ／Ａコンバータ
８にてＤ／Ａ変換される。Ｄ／Ａ変換された音声データ
はローパスフィルタ１１によって不要な高調波成分が取
り除かれイヤホンジャック１２経由で外部に出力され
る。

【００２１】尚、文書データ読み出し装置２によって読
み出された文字が記号であれば（ステップＢ）、図３に
示す読み上げ方制御ルーチンによる制御に移行し、日本
語解析装置３内蔵の文字データバッファが全て読み上げ
られるのを待つ（ステップＦ）。

【００２２】ここでは読み出された記号に対応して効果
音声生成装置７により予め各記号に対応させてあるチャ
イムを鳴らす（ステップＧ）。予め定められた記号とは
図４に表で示す記号であり、それぞれに対応するチャイ
ムをそれぞれ鳴らす。

【００２３】読み出された記号に従って読み上げ制御装
置４は次のように読み上げ方を制御する。即ち、読み出
された記号が“「”であった場合、音声合成装置５で使
われる音声素片を変えて設定し、“」”であった場合に
は通常の音声素片に設定する。音声素片を変更すること
で話者の声質を変更することができる。

【００２４】以上の動作は図３のステップＨ、Ｉ、Ｊ、
Ｋに示されている。一方、読み出された記号が“（”で
あった場合には増幅器１０の利得を大きなレベルとし設
定音量を大にし、“）”であった場合には通常の音量レ
ベルに設定する（ステップＬ、Ｍ、Ｎ、Ｏ）。

【００２５】このように記号による効果音の付加、読み
上げ音量の変更、音声素片の変更処理が終了したらテキ
ストデータの読み上げを再開する。上記の動作により、
文書読み上げの際に、記号が読み込まれたら記号に応じ
てチャイムなどの効果音を鳴らし、記号が鍵カッ
コ“「”だったら読み上げの音声素片を変更し、記号が
括弧“（”であったならば大きな音量で読み上げること
を可能とする。このことにより、文書データ中の記号に
応じて読み上げに変化を付けることができる。尚、本発
明実施例では、記号に対応するチャイムについては＊、

【発明の効果】以上説明のように本発明に従えば、記号
が入った文章を読み上げる際に記号を効果音として出力
することで、記号自体の役割を結果音を用いて文章読み
上げに反映することができるため、文章読み上げを聞き
とる際に文章を目で読む時と同様に記号の結果を得るこ
とが可能となる。また、予め定められた記号によって囲
まれた語、句、文章には、囲まれている語、句、文章の
読み上げを音量の変更、読み上げ速度の変更、男性音
声、女性音声の変更等で読み上げ音を変更することによ
って、記号を読み上げに反映させることが出来るため、
強調効果を得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示すブロック図。

【図２】本発明の実施例の動作を示すフローチャート。

【図３】本発明の実施例の動作（読み方制御）を示すフ
ローチャート。

【図４】記号に対応する効果音の種類を示す図。

【符号の説明】

１…文書データ記憶装置、２…文章データ読み出し装
置、３…日本語解析装置、４…読み上げ制御装置、５…
音声合成装置、６…解析辞書、７…効果音生成装置、８
…Ｄ／Ａコンバータ、９…音声素片ファイル格納装置、
１０…増幅器、１１…ローパスフィルタ、１２…イヤホ
ンジャック。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 テキストデータを音声データに変換する
   文章読み上げ手段と、この文章読み上げ手段にてテキス
   トデータを読み上げる際に、テキストデータ中に予め定
   義されたコードが含まれていた場合には、そのコードに
   応じた種類の特殊音をそのコードがあったテキストデー
   タ中の位置に応じた時点で発生させる特殊音声生成手段
   とを具備することを特徴とする文章読み上げ装置。
2. 【請求項２】 読み上げ方を変更する読み上げ方制御手
   段を具備し、テキストデータ中に含まれる予め定義され
   たコードの種類に応じて読み上げ方を変更することを特
   徴とする文章読み上げ装置。
3. 【請求項３】 読み上げ方制御手段による読み上げ方の
   変更は、音量の変更、読み上げ速度の変更、男性音声と
   女性音声の変更、音質の変更等の全てもしくは一部を含
   むことを特徴とする請求項目２記載の文章読み上げ装
   置。
4. 【請求項４】 読み上げる文章データを記憶する文章デ
   ータ記憶装置と、文章データ記憶装置からテキストデー
   タを読み出す文章データ読み出し装置と、文章データ読
   み出し装置を介して読み出されたテキストデータに対し
   解析辞書を用いて日本語解析を行い、音声記号列を得る
   日本語解析装置と、文章データ読み出し装置を介して読
   みだした文章データのテキスト中に記号等特殊文字が存
   在したら、その記号の種類に応じて効果音で表現した
   り、予め定められた記号によって囲まれた語、句、文章
   には、その記号によって音修飾を行う読み上げ方制御装
   置と、読み上げ方制御装置によりコントロールされ、音
   声合成、効果音生成を行なう音声出力装置とを具備する
   ことを特徴とする文章読み上げ装置。