JPH07200047A - プラント運転システムにおける操作装置およびその誤操作防止処理方法 - Google Patents

プラント運転システムにおける操作装置およびその誤操作防止処理方法

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JPH07200047A
JPH07200047A JP5335331A JP33533193A JPH07200047A JP H07200047 A JPH07200047 A JP H07200047A JP 5335331 A JP5335331 A JP 5335331A JP 33533193 A JP33533193 A JP 33533193A JP H07200047 A JPH07200047 A JP H07200047A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラントの運転をタッチパネル等を介して操
作する際に、運転員の誤った判断や操作ミスによる誤操
作を防止する。 【構成】 操作判定部9はプロセス入出力処理部2から
プラント1の状態を表すデータを取り込んで、操作すべ
き操作機器を決定する。指示入力処理部8は、操作画面
からの運転員の指示を受けて操作判定部9に供給する。
操作判定部9は決定した操作機器と指示入力処理部8か
ら操作機器とを比較して、それらが一致した場合に指示
入力処理部8に操作許可信号を送る。指示入力処理部8
は操作指示をプロセス入出力処理部2に送り、プラント
1の操作を実行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラント運転システ
ムにおける操作装置およびその誤操作防止方法に係り、
例えば原子力発電プラント等の大規模プラントシステム
の監視操作盤または中央制御盤に用いられるプラント運
転システムにおける操作装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は例えば、特開平1ー15250
1号公報に示された従来のプラント運転システムにおけ
る操作装置、いわゆるタッチオペレーション装置のシス
テム構成を示す図である。この図において、1は操作対
象となるプラントであり、例えば、制御機器1a、駆動
回路1b、プロセス制御装置1cおよび各種バルブ1d
などを備えている。2はプラント1の各部からプラント
プロセス量を取り込み、プラント1に操作指示を与える
プロセス入出力処理部、3はプロセス入出力処理部2か
らのデータに基づいてCRT(画面表示装置)5に操作
画面を表示する表示画面制御部、4は表示画面制御部3
を介して表示される操作画面のデータ、例えば操作スイ
ッチ等の画面構成要素の情報を格納している画面表示情
報記憶部、5は監視操作盤に設置されたCRTなどの画
面表示装置であり、その画面上には操作のためのタッチ
パネル5aが装着されている。6は監視操作盤の盤面上
に設けられた操作許可スイッチ、7は操作許可スイッチ
6が押下されているか否かを検出する接点入力処理部、
8は表示画面制御部3からのデータを受けてCRT5画
面に表示されている表示画面の内容および操作スイッチ
の位置を検出して運転員が指示入力したタッチパネル5
aの位置から操作内容を検出する指示入力処理部であ
り、接点入力処理部7にて操作許可スイッチ6の押下を
検出している際に、タッチパネル5aから検出した操作
指示をプロセス入出力処理部2に供給する処理部であ
る。また、この指示入力処理部8は、接点入力処理部7
にて操作許可スイッチ6の押下を検出していない場合に
タッチパネル5aから操作指示を検出した際には、誤操
作と判定して表示画面制御部3を介して操作のやり直し
を促すメッセージなどをCRT5に表示させる。
【0003】次に動作について説明する。プラント1の
動作状態において、プロセス入出力処理部2はプラント
1からのプラントプロセス量を取り込み、そのデータを
表示画面制御部3に供給する。これを受けた表示画面制
御部3では、そのデータに基づいて適切な操作画面およ
び画面表示要素の情報を画面表示情報記憶部4から選択
して読み出し、操作スイッチを含んだ操作画面をCRT
5に表示させる。つまり、このタッチオペレーションで
は、基本的には監視操作盤等の盤面上の操作スイッチを
そのままCRT5の画面上に表現するものであり、タッ
チパネル5aを介してCRT5の画面を操作することに
より、ハードウエアスイッチにて構成された操作盤と変
わりない機能を有している。CRT5に表示される画面
は、タッチパネル5aを介して自由に変更することが可
能であり、その際の画面に表示される操作指示入力エリ
ア、すなわち、操作機器の表示内容および位置は各画面
毎に異なっている。したがって、表示画面制御部3にて
現在、表示されている画面がいずれの操作画面であっ
て、いずれの位置に操作スイッチが表示されているかの
情報を有しており、これらの情報はCRT5への操作画
面の表示とともに指示入力処理部8へ供給されている。
【0004】これにより、CRT5の画面に表示された
操作スイッチを運転員がハードウエアにて実現された操
作スイッチと同様に、タッチパネル5aを介して入力操
作すると、指示入力処理部8はその操作位置から表示さ
れた操作画面の操作スイッチの位置を検出して、その押
下を検出する。この際に、画面上の視差の関係から運転
員の意図したエリアと異なったエリアに指示入力が入力
されたり、何かの拍子で誤って異なった操作機器に指示
入力が入ったりした場合に、誤操作となる。
【0005】このため、CRT5に表示された操作画面
のそれぞれの操作スイッチを操作指示する場合に、誤操
作防止のために盤面上にハードウエアとして設けられた
操作許可スイッチ7を運転員が同時に押すことにより、
指示入力処理部8は、タッチパネル5aと接点入力処理
部7からの2つの指示入力信号のAND条件を操作許可
の認定と判断して、両指示入力信号があった場合に、運
転員からの指示入力があったものとして取り扱ってい
る。操作許可スイッチ7の押下がなく、タッチパネル5
aの操作のみを検出した場合には、指示入力処理部8は
誤操作と判定して、表示画面制御部3を介してCRT画
面に再度の入力を促す。
【0006】以上のように従来のプラント運転システム
における操作装置は、CRT5のタッチオペレーション
とともに操作許可スイッチ7の機械的な保護装置を付加
して、操作を多段にすることにより、運転員が誤った操
作を実施しないようにしていた。また、CRT5の画面
に表示する操作スイッチの数あるいは操作範囲を表示画
面制御部3にて切り替えて限定することにより、誤操作
の割合を減少させるとともに、運転員が誤った操作を行
った場合に、指示入力処理部8から表示画面制御部を介
して再度入力させる指示を画面に表示させるなどの措置
がとられていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のプラント運転シ
ステムにおける操作装置は以上のように構成されている
ので、タッチパネル5aを介して実行されるCRT5へ
のタッチオペレーションの際に、操作盤に別に設けられ
た操作許可スイッチ6を操作の度毎に押下しなければな
らず、この結果、操作が多段となり、操作が煩雑になる
という問題点があった。また、この際に、CRT5の画
面の監視と盤面上の操作許可スイッチ7のボタン操作が
同時に要求されて、ボタン操作のために監視しているC
RT5の画面から目を離すことになり、画面を見たまま
の監視と操作の一体化の必要性から操作性および運転操
作の信頼性に欠けるという問題点があった。
【0008】また、従来の操作装置では、誤操作防止の
ための操作許可スイッチ6が設けられているにもかかわ
らず、その操作許可スイッチ6の押下の後に誤操作した
場合に該当操作をプロテクトするための措置が講じられ
ていないという問題があった。この場合、必要な操作機
器の選択が運転員まかせであるので、緊急時にいずれの
操作機器を操作するか誤判断する可能性が高く、さらに
運転員の判断に関して支援がないため、操作における誤
操作防止の観点から何んらかの支援がさらに必要であっ
た。
【0009】請求項1ないし請求項7の発明は上記のよ
うな問題点を解消するためになされたものであり、従来
のタッチオペレーションにおける誤操作を防止し、さら
に操作性および信頼性を向上させることができるプラン
ト運転システムにおける操作装置および誤操作防止方法
を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るプ
ラント運転システムにおける操作装置は、プラントの状
態を表すプロセスデータをプロセス入出力処理部から受
けてプラントの状態を検出し、その際にタッチパネルが
装着された表示画面からの運転員の操作指示を指示入力
処理部を介して受けて、この操作指示がそのときのプラ
ントの状態に適した操作であるか否かを判断する操作判
定部が設けられ、この操作判定部にて操作が適切である
と判断された場合にのみ、その操作指示をプロセス入出
力処理部を介してプラントの操作機器に供給する構成で
ある。
【0011】請求項2の発明に係るプラント運転システ
ムにおける操作装置は、プラントのそれぞれの運転モー
ドにおいて達成すべきプラント運転目標を頂点として、
それを維持するための機能とその実現手段とを体系的
に、かつ階層的に記述したプラント機能階層化モデルを
記憶するプラント機能階層化モデル記憶部と、プラント
の運転要領書に記載された知識および運転員が運転操作
に関して有する経験的知識に基づいて形成された運転操
作知識データを記憶する運転操作知識記憶部と、プラン
ト機能階層化モデルの各プラント機能とその機能毎に運
転要領書に基づいて設定された対応操作機器の関係を記
述した操作機器知識データを記憶する操作機器知識記憶
部と、プロセス入出力処理部を介してプラントのプロセ
スデータを取り込み、このプロセスデータに基づいてプ
ラント機能階層化モデルの要素である各プラント機能の
異常状態の評価を行い、運転操作知識データの知識に基
づいて異常状態範囲を絞り込んで運転員が対応操作実施
のため注目すると考えられるプラント機能群を決定する
プラント状態把握処理部と、プラント状態把握処理部に
て決定されたプラント機能群に対して操作機器知識デー
タに基づいて運転員が操作すると考えられる操作機器を
決定する操作機器決定部と、操作機器決定部にて決定さ
れた操作機器名称と指示入力処理部から送られてくる実
際に運転員が指示入力した操作機器名称とを比較して操
作機器の一致もしくは不一致を判断して、比較結果が一
致している際に適切な操作であると判定して指示入力処
理部に操作実行許可命令を供給する誤操作判断処理部と
を備える操作判定部を設けたものである。
【0012】請求項3の発明に係るプラント運転システ
ムにおける操作装置は、プラントの状態を表すプロセス
データをプロセス入出力処理部から受けてプラントの状
態を検出し、この検出結果に基づいてそのときのプラン
トの状態に適した操作機器を他の操作機器と区別して画
面表示装置に表示画面制御部を介して表示させる操作判
定部が設けられ、その際に表示画面制御部にて画面表示
装置に他の操作機器と区別して表示された操作機器がタ
ッチパネルを介して操作された場合に、その操作指示を
プロセス入出力処理部を介してプラントの操作機器に供
給する構成である。
【0013】請求項4の発明に係るプラント運転システ
ムにおける操作装置は、プラントのそれぞれの運転モー
ドにおいて達成すべきプラント運転目標を頂点として、
それを維持するための機能とその実現手段とを体系的
に、かつ階層的に記述したプラント機能階層化モデルを
記憶するプラント機能階層化モデル記憶部と、プラント
の運転要領書に記載された知識および運転員が運転操作
に関して有する経験的知識に基づいて形成された運転操
作知識データを記憶する運転操作知識記憶部と、プラン
ト機能階層化モデルの各プラント機能とその機能毎に運
転要領書に基づいて設定された対応操作機器の関係を記
述した操作機器知識データを記憶する操作機器知識記憶
部と、プロセス入出力処理部を介してプラントのプロセ
スデータを取り込み、このプロセスデータに基づいてプ
ラント機能階層化モデルの要素である各プラント機能の
異常状態の評価を行い、運転操作知識データの知識に基
づいて異常状態範囲を絞り込んで運転員が対応操作実施
のため注目すると考えられるプラント機能群を決定する
プラント状態把握処理部と、プラント状態把握処理部に
て決定されたプラント機能群に対して操作機器知識デー
タに基づいて運転員が操作すると考えられる操作機器を
決定して、この決定結果に基づいてそのときのプラント
の状態に適した操作機器を他の操作機器と区別して表示
させる情報を表示画面制御部に供給する操作機器決定部
とを備えた操作判定部を設けたものである。
【0014】請求項5の発明に係るプラント運転システ
ムにおける操作装置は、プラントの状態を表すプロセス
データをプロセス入出力処理部から受けてプラントの状
態を検出し、この検出結果に基づいてそのときのプラン
トの状態に適した操作機器を他の操作機器と区別して画
面表示装置に表示画面制御部を介して表示させ、その表
示画面にて操作された操作指示を指示入力処理部から受
けた際に、その操作指示が他の操作機器と区別して表示
された操作機器を操作したものか否かを判断して、さら
に表示画面制御部を介して運転員が操作指示した操作機
器を操作実施させるか否かを確認するための操作許可ス
イッチを画面表示装置に表示させる操作判定部が設けら
れ、この操作判定部にて他の操作機器と区別された操作
機器が操作されことが判定された後に、タッチパネルを
介して操作許可スイッチが操作された場合にのみ、その
操作機器の操作指示をプロセス入出力処理部を介してプ
ラントの操作機器に供給する構成である。
【0015】請求項6の発明に係るプラント運転システ
ムにおける操作装置は、プラントのそれぞれの運転モー
ドにおいて達成すべきプラント運転目標を頂点として、
それを維持するための機能とその実現手段とを体系的
に、かつ階層的に記述したプラント機能階層化モデルを
記憶するプラント機能階層化モデル記憶部と、プラント
の運転要領書に記載された知識および運転員が運転操作
に関して有する経験的知識に基づいて形成された運転操
作知識データを記憶する運転操作知識記憶部と、プラン
ト機能階層化モデルの各プラント機能とその機能毎に運
転要領書に基づいて設定された対応操作機器の関係を記
述した操作機器知識データを記憶する操作機器知識記憶
部と、プロセス入出力処理部を介してプラントのプロセ
スデータを取り込み、このプロセスデータに基づいてプ
ラント機能階層化モデルの要素である各プラント機能の
異常状態の評価を行い、運転操作知識データの知識に基
づいて異常状態範囲を絞り込んで運転員が対応操作実施
のため注目すると考えられるプラント機能群を決定する
プラント状態把握処理部と、プラント状態把握処理部に
て決定されたプラント機能群に対して操作機器知識デー
タに基づいて運転員が操作すると考えられる操作機器を
決定して、この決定結果に基づいてそのときのプラント
の状態に適した操作機器を他の操作機器と区別して表示
させる情報を表示画面制御部に供給する操作機器決定部
と、この操作機器決定部にて決定された操作機器名称と
指示入力処理部から送られてくる実際に運転員が指示入
力した操作機器名称とを比較して操作機器の一致もしく
は不一致を判断し、比較結果が一致している際にその操
作を実施させるか否かを運転員に確認するための操作許
可スイッチの表示を示す情報を表示画面制御部に供給す
る誤操作判断処理部とを備えた操作判定部を設けたもの
である。
【0016】請求項7の発明に係るプラント運転システ
ムにおける操作装置は、誤操作判断処理部にて操作機器
の比較結果が不一致と判定された際に、該当操作による
プラントの状態の影響を予測して、その予測情報を表示
画面制御部を介して表示装置に表示させる操作予測処理
部を有する操作判定部を設けたものである。
【0017】
【作用】請求項1の発明によるプラント運転システムに
おける操作装置は、プラントの動作状態において、操作
判定部にてプラントの状態を表すプロセスデータをプロ
セス入出力処理部を介して受けてプラントの状態を検出
し、その際にタッチパネルが装着された画面表示装置か
らの運転員の操作指示を指示入力処理部を介して受け
て、この操作指示がそのときのプラントの状態に適した
操作であるか否かを判断する。この結果、操作が適切で
あると判断された場合にのみ、その操作指示をプロセス
入出力処理部を介してプラントの操作機器に供給して操
作を実行させる。
【0018】請求項2の発明によるプラント運転システ
ムにおける操作装置は、まず、プラント状態把握処理部
にて、プロセス入出力処理部を介してプラントのプロセ
スデータを取り込み、このプロセスデータに基づいてプ
ラント機能階層化モデルの要素である各プラント機能の
異常状態の評価を行い、次いで、運転操作知識データの
知識に基づいて異常状態範囲を絞り込んで運転員が対応
操作実施のため注目すると考えられるプラント機能群を
決定する。次いで、プラント状態把握処理部にて決定さ
れたプラント機能群に対して操作機器決定部にて操作機
器知識データに基づいて運転員が操作すると考えられる
操作機器を決定する。次いで、操作機器決定部にて決定
された操作機器名称と指示入力処理部から送られてくる
実際に運転員が指示入力した操作機器名称とを誤操作判
断処理部にて比較して操作機器の一致もしくは不一致を
判断して、比較結果が一致している際に適切な操作であ
ると判定して指示入力処理部に操作実行許可命令を供給
し、その操作を有効とする。
【0019】請求項3の発明によるプラント運転システ
ムにおける操作装置は、操作判定部にてプラントの状態
を表すプロセスデータをプロセス入出力処理部から受け
てプラントの状態を検出し、この検出結果に基づいてそ
のときのプラントの状態に適した操作機器を他の操作機
器と区別して画面表示装置に表示画面制御部を介して表
示させる。これにより、表示画面制御部にて画面表示装
置に他の操作機器と区別して表示された操作機器がタッ
チパネルを介して操作された場合に、その操作指示をプ
ロセス入出力処理部を介してプラントの操作機器に供給
して操作を実行させる。
【0020】請求項4の発明によるプラント運転システ
ムにおける操作装置は、プラント状態把握処理部にてプ
ロセス入出力処理部を介してプラントのプロセスデータ
を取り込み、このプロセスデータに基づいてプラント機
能階層化モデルの要素である各プラント機能の異常状態
の評価を行い、運転操作知識データの知識に基づいて異
常状態範囲を絞り込んで運転員が対応操作実施のため注
目すると考えられるプラント機能群を決定する。プラン
ト状態把握処理部にて決定されたプラント機能群に対し
て操作機器決定部にて操作機器知識データに基づいて運
転員が操作すると考えられる操作機器を決定して、この
決定結果に基づいてそのときのプラントの状態に適した
操作機器を他の操作機器と区別して表示させる情報を表
示画面制御部に供給する。これにより、画面表示装置
に、そのときのプラントの状態に適した操作機器が他の
操作機器と区別して表示され、この表示により運転者は
そのときのプラントの状態に適した操作機器を有効に選
択して操作し易くなる。
【0021】請求項5の発明によるプラント運転システ
ムにおける操作装置は、操作判定部にてプラントの状態
を表すプロセスデータをプロセス入出力処理部から受け
てプラントの状態を検出し、この検出結果に基づいてそ
のときのプラントの状態に適した操作機器を他の操作機
器と区別して画面表示装置に表示画面制御部を介して表
示させる。これにより、画面表示装置に、そのときのプ
ラントの状態に適した操作機器が他の操作機器と区別し
て表示され、この表示により運転者はそのときのプラン
トの状態に適した操作機器を有効に選択して操作し易く
なる。次いで、その表示画面にて操作された操作指示を
指示入力処理部から操作判定部にて受けた際に、その操
作指示が他の操作機器と区別して表示された操作機器を
操作したものか否かを判断して、さらに表示画面制御部
を介して運転員が操作指示した操作機器を操作実施させ
るか否かを確認するための操作許可スイッチを画面表示
装置に表示させる。次いで、タッチパネルを介して操作
許可スイッチが操作された場合にのみ、その操作機器の
操作指示をプロセス入出力処理部を介してプラントの操
作機器に供給して、その操作を実行させる。
【0022】請求項6の発明によるプラント運転システ
ムにおける操作装置は、プラント状態把握処理部にてプ
ロセス入出力処理部を介してプラントのプロセスデータ
を取り込み、このプロセスデータに基づいてプラント機
能階層化モデルの要素である各プラント機能の異常状態
の評価を行い、運転操作知識データの知識に基づいて異
常状態範囲を絞り込んで運転員が対応操作実施のため注
目すると考えられるプラント機能群を決定する。次い
で、プラント状態把握処理部にて決定されたプラント機
能群に対して操作機器決定部にて操作機器知識データに
基づいて運転員が操作すると考えられる操作機器を決定
して、この決定結果に基づいてそのときのプラントの状
態に適した操作機器を他の操作機器と区別して表示させ
る情報を表示画面制御部に供給する。これにより、画面
表示装置に、そのときのプラントの状態に適した操作機
器が他の操作機器と区別して表示され、この表示により
運転者はそのときのプラントの状態に適した操作機器を
有効に選択して操作し易くなる。次いで、操作機器決定
部にて決定された操作機器名称と指示入力処理部から送
られくる実際に運転員が指示入力した操作機器名称とを
誤操作判断処理部にて比較して操作機器の一致もしくは
不一致を判断し、比較結果が一致している際にその操作
を実施させるか否かを運転員に確認するための操作許可
スイッチの表示を示す情報を表示画面制御部に供給す
る。この結果、さらに操作許可スイッチが操作された場
合にのみ、操作指示をプロセス入出力処理部を介してプ
ラントに供給して、その操作を実行させる。
【0023】請求項7の発明によるプラント運転システ
ムにおける操作装置は、さらに誤操作判断処理部にて操
作機器の比較結果が不一致と判定された際に、該当操作
によるプラントの状態の影響を操作予測処理部にて予測
して、その予測情報を表示画面制御部を介して表示手段
に表示させる。これにより、運転員に誤操作によるプラ
ントへの影響を知らせ、操作を再確認させる。
【0024】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は請求項1の発明の一実施例によるプラント
運転システムにおける操作装置のシステム構成を示すブ
ロック図であり、従来技術である図10の相当部分には
同一符号を付してその説明を省略する。この図におい
て、9はプラント1の状態に基づいて操作すべき操作機
器を推定して操作が適切に行われているか否かを判定す
る操作判定部である。この操作判定部9において、10
はプラント入出力処理部2からプラント1の状態を表す
プロセスデータを取り込んで、プラント1の状態を把握
するプラント状態把握処理部であり、後述するプラント
機能階層化モデル記憶部11および運転操作知識記憶部
12にあらかじめ格納されたプラント1のモデルデータ
および操作ルールに基づいて各プラント機能の異常状態
の評価および異常状態範囲の絞り込みを行って操作すべ
きプラント機能群を決定する処理部である。13はプラ
ント状態把握処理部10にて決定されたプラント機能群
の中から運転員が操作すべき操作機器を決定する操作機
器決定部であり、後述する操作機器知識記憶部14にあ
らかじめ格納された操作機器データに基づいて操作機器
を決定する処理部である。15は操作機器決定部13に
て決定された操作機器と指示入力処理部8からの指示入
力情報にて表される操作機器とを比較して、操作が適切
か否かを判断する誤操作判断処理部であり、操作が適切
な場合には操作実行許可命令Iを指示入力処理部8に送
出して操作を有効とする処理部である。
【0025】図2は上記各部のさらに詳細な構成を示す
機能ブロック図である。この図において、プラント状態
把握処理部10は、プロセス量入力部10aと、運転目
標決定部10bと、階層化モデル読出部10cと、操作
知識読出部10dと、注目範囲推定部10eとを有して
いる。プロセス量入力部10aは、プロセス入出力処理
部2にてプラント1から取り込んだプロセス量を所定の
診断実行周期毎に入力するデータ入力部であり、取り込
んだプロセス量を随時、運転目標決定部10bに供給す
るとともに、特に、プラント1にて警報が発生された場
合にその警報を表す信号を運転目標決定部10bに報知
して、かつプラント1の異常原因を特徴付けるプロセス
量を選択して注目範囲推定部10eに供給する。運転目
標決定部10cは、操作知識読出部10dを介して読み
出した運転目標決定ルールに従って運転目標を決定し
て、階層化モデル読出部10cに読出指示を供給する処
理部であり、プロセス量入力部10aからプロセス量お
よび警報信号を受けた際に随時、プラント1の操作目標
を決定する。階層化モデル読出部10bは、プラント機
能階層化モデル記憶部10に格納されている複数のプラ
ント機能階層化モデルの中から、運転目標決定部10b
にて決定された運転目標を含むプラント機能階層化モデ
ルを選択して読み出すデータ読出部である。操作知識読
出部10dは、運転目標決定部10bおよび注目範囲推
定部10eにてそれぞれの処理に用いられる運転目標決
定ルールおよび注目範囲推定ルールを運転操作知識記憶
部11から適宜、読み出すデータ読出部である。注目範
囲推定部10eは、階層化モデル読出部10cにて読み
出されたプラント機能階層化モデル、つまり運転目標決
定部10bにて決定した運転目標を含む階層化モデルの
異常の進展状況および現在の異常事象が本モデルのどの
階層レベルに属するかをプロセス量入力部10aからの
プロセス量および操作知識読出部10dにて読み出した
注目範囲推定ルールに従って推定して、本モデル上での
異常状態範囲を絞り込む処理部である。
【0026】また、操作機器決定部13は、注目機器抽
出部13aと、機器知識読出部13bと、操作機器推定
部13cとを有している。注目機器抽出部13aは、プ
ラント状態把握処理部10の注目範囲推定部10eにて
絞り込んだ階層化モデルの注目範囲推定領域のうちの一
つを選択して操作機器推定部13cに供給する処理部で
ある。例えば、図3に示すように、プラント状態に応じ
て運転員の注目範囲は一般に単一ではないため、複数の
注目範囲を扱う必要がある。このため、複数の注目範囲
推定領域の優先順位は、前述の注目範囲推定ルールが用
いられて優先度が決定される。図4では、ユニットB,
C,Eが異常の場合、ユニットB,Cが階層関係を有す
るので、ユニットCはユニットBの焦点領域内に含まれ
ることになる。また、ユニットBの方がユニットEより
優先度が高いとすると、ユニットBを頂点とする注目範
囲が優先度が高い。これによって、運転員が注目すべき
領域の枠組みと順位付けが決定され、その順位に従って
注目機器が選択される。機器知識読出部13bは、操作
機器知識記憶部14から操作機器データを読み出して操
作機器推定部13cに供給するデータ読出部である。操
作機器推定部13cは、注目機器抽出部13aからの注
目機器のうち運転員が操作すべき機器を機器知識読出部
13bを介して読み出した操作機器データに基づいて推
定する処理部である。
【0027】また、本実施例の誤操作判断処理部15
は、操作機器抽出部15aと、操作指示読込部15b
と、判断部15cとを有している。操作機器抽出部15
aは、操作機器決定部13にて決定された操作機器の名
称データを順次抽出する処理部であり、取り込んだ機器
名称データを蓄積するバッファなどを含む。操作指示読
込部15bは、操作指示入力処理部8にて検出した操作
員の指示入力による操作機器の名称データを読み込むデ
ータ入力部である。判断部15cは、操作指示読込部1
5bからの操作機器名称と操作機器抽出部15aの機器
名称とを比較して操作が適切か否かを判断し、操作が適
切な場合には操作実行許可命令Iを指示入力処理部8に
送出する処理部である。
【0028】図1に戻って、プラント機能階層化モデル
記憶部11は、プラント1の運転モードにおける達成す
べきプラント運転目標を頂点として、これを維持するた
めの機能とその実現手段を体系的に、かつ階層的に表現
したプラント機能階層化モデルをデータベースとして格
納している第1の記憶手段である。プラント機能階層化
モデルは、運転員がプラント1に対して有する機能イメ
ージを知識ベースとして具現化されたものである。つま
り、プラント機能階層化モデルは、プラントの各運転モ
ードにおいて、運転員が達成すべきプラント運転目標、
例えば加圧水型原子炉(PWR)運転プラントでは、出
力運転状態維持と、温態停止状態維持と、冷態停止状態
維持などを頂点として、以下、それらの機能を維持する
ための運転上の諸機能およびそれらの実現手段が運転操
作と関連付けられて、その重要度に従って体系的に、か
つ階層的に展開されたモデルである。
【0029】例えば、図4には加圧水型原子力(PW
R)発電プラントの場合に、出力運転状態維持A1を目
標レベルAとするプラント機能階層化モデルの例が示さ
れている。加圧水型原子力(PWR)発電プラントにお
いて、出力運転状態A1を維持するためには、炉心出力
の制御と、炉心出力分布の制御と、一次冷却材保有量の
制御と、炉心熱除去機能の制御と、一次冷却系の健全性
確保と(以上図示略)、ヒートシンク制御B1と、電気
エネルギーへの変換B2等が本質的な機能であり、これ
らが次のレベルの機能目標となる。一般的には、これら
はクリティカルアベイラビリティ ファンクション(Cr
itical Availability Functions )として知られてい
る。さらに、ヒートシンク制御B1に関しては、蒸気流
量制御B3および蒸気発生器(SG)保有水維持B3が
支援機能であり、これら2つの機能が上記機能とともに
次のレベルの機能目標Bとなる。また、SG保有水維持
B3に関しては主給水ポンプ速度制御C1およびSG水
位制御C2などが次の制御レベルCに位置付けられる。
以下、各機能に応じて、検出器D1〜D3、制御系回路
D4、弁D5、配管等の設備/ 機器レベルDまで順次展
開されている。
【0030】このモデルにおいて、ある機器が故障し、
放置するとその影響が波及して、順次上位の機能が維持
できなくなりやがては最上位にまで到達して、プラント
トリップに至る。この意味でプラント機能階層化モデル
は異常の波及の様子を表現しているとも見なせる。すな
わち、図中、各機能間が枝線にて関係づけられている
が、これは異常の波及パスを示している。したがって、
上位の機能、例えばSG水位制御機能C2が侵害されて
いるとすると、その下位の機能群であるSG水位検出器
D1や主給水流量制御弁D5などの中に原因候補がある
と予想される。
【0031】このように本実施例のプラント機能階層化
モデルでは、プラントの各機能目標が階層構造の節(ユ
ニット)として表現されており、各ユニット間を結ぶ枝
(ブランチ)は結ばれたユニット間に機能的支配関係が
あることを示している。したがって、プラント機能階層
化モデルの上位ユニットと下位ユニットとの間の関係に
は次のa,b,cのような点が考慮されている。 a.上位ユニットは、下位ユニットが達成すべき目標あ
るいは上位機能を表わしており、逆に下位ユニットは上
位ユニットを達成するための支援機能あるいは下位機能
を表わす。 b.上位ユニットは抽象性が高く下位ユニットを包括し
た上位概念を表わしており、逆に、下位ユニットは具体
性が高く上位ユニットを具体化した下位概念を表わす。 c.上位ユニットは深層防御におけるより深い防御機能
を表わし、下位ユニットはより浅い防御機能を表わす。 以上のように、本実施例におけるプラント機能階層化モ
デルのデータは、特に種々のプラント状態下において、
運転員が中央制御室において実施する対応操作を念頭に
入れ、プラント機能や設計等の情報を用いて構成されて
いる。
【0032】再び、図1に戻って運転操作知識記憶部1
2は、運転要領書に記載された運転知識および運転員が
運転操作に関して有する経験的知識などに基づいて形成
された操作ルールをプログラム化した運転操作知識デー
タが格納された第2の記憶部である。本実施例では、プ
ラント状態把握処理部10の運転目標決定部10bにて
用いられる運転目標決定ルールと、注目機能推定部10
eにて用いられる注目範囲推定ルールなどが格納されて
いる。運転目標決定ルールは、プロセス量やプラント1
に発生した警報から、維持すべき運転モード、例えばP
WR運転プラントでは出力運転、温態停止、冷態停止等
を決定して、以下の処理で使用する監視すべきプラント
機能階層化モデルを選択するルールであり、例えば、次
のように条件(if)および実行(then)形式により構成され
ている。 (例) if SI信号:発生 then プラント機能階層化モデル:冷態停止維持用
選択 この場合、プラント1からSI信号という警報信号が発生
されているという条件に対して、冷態停止維持を運転目
標とするプラント機能階層化モデルの選択を実行する。
【0033】また、注目範囲推定ルールは、プラント1
の異常徴候情報、例えば、プロセス量の閾値計算、プラ
ント1に発生した警報および各種診断機能からの診断結
果から運転員がいずれの制御機能を優先して注目すべき
かを推定するルールである。すなわち、運転員が最優先
にて注目すべきである領域と考えられるプラント機能階
層化モデル上の機能範囲(サブセット)を抽出するルー
ルであり、運転目標決定ルールと同様に、次のように条
件(if)および実行(then)形式により構成されている。 (例) if ユニット「加圧器圧力制御」およびユ
ニット「加圧器水位制御」:機能低下または放射線モニ
タ:徴候あり then ユニット「加圧器水位制御」:優先度の高い注
目範囲 この場合、プラント1のプロセスデータにて加圧器圧力
制御ユニットおよび加圧器水位制御ユニットに機能低下
の徴候または放射線をモニタする必要があるという条件
に対して、優先度の高い注目範囲としては加圧器水位制
御の機能の選択を実行する。
【0034】このように本実施例における運転操作知識
データベースは、運転員の運転経験から得られたプラン
ト運転ノウハウやその行動様式を運転員との直接インタ
ビュ等により抽出したり、運転要領書に記述されている
運転操作に関する知識をまとめたものであり、条件(if)
および実行(then)形式により構成された上記2つのルー
ルを有している。
【0035】一方、操作機器記憶部14は、運転員が操
作を行う操作機器名称とプラント機能階層化モデルの要
素である各プラント機能との対応を記述した対応表を運
転要領書に基づいて、あらかじめ作成された操作機器デ
ータベースを記憶する第3の記憶部である。本実施例に
おける操作機器知識データベースの一例を表1として次
に示す。
【0036】
【表1】
【0037】次に動作について説明する。プラント1の
動作状態において、プロセス入出力処理部2にてプラン
ト1の各部からプラント1の各部の状態を表すプロセス
データを受けると、そのデータはプラント状態把握処理
部10のプロセス量入力部10aにて順次、診断実行周
期毎に取り込まれて、運転目標決定部10bおよび注目
範囲推定部10eに供給される。プロセスデータを受け
た運転目標決定部10bは操作知識読出部10dを介し
て運転操作知識データベースから運転目標決定ルールを
読み出して、このルールに従ってプラント機能階層化モ
デル記憶部11に格納されている複数のプラント機能階
層化モデルの中から、いずれのプラント機能階層化モデ
ルを使用するか決定する。例えば、SWR運転プラント
の場合に、運転目標決定部10bにプロセス量入力部1
0aを介してプラント1にて発生したSI信号を受ける
と、その条件に従って冷態停止維持を運転目標と決定し
て、その結果の指示信号を階層化モデル読出部10cに
供給する。これにより、プラント階層化モデル読出部1
0cは、冷態停止維持を頂点とするプラント機能階層化
モデルを階層化モデル記憶部11から選択して読み出
し、これを注目範囲推定部10eに供給する。
【0038】次いで、運転目標決定部10bにて決定し
た運転目標を頂点とするプラント機能階層化モデルを受
けた注目範囲推定部10eでは、そのモデルの要素であ
る各プラント機能の異常状態をその動特性モデルおよび
プロセス量入力部10aからの異常原因を特徴付けるプ
ロセス量を用いて評価する。特に、多重性のある検出器
の場合は多数決原理、制御器やフィルタ等の機器につい
てはモデル比較法を用いて評価する。次いで、注目範囲
推定部10eでは、プラント機能階層化モデルと実際に
プラント1で発生している現象を評価した結果とを対比
させて、プラント機能階層化モデル上での異常の進展状
況および異常の程度の分析を行い、現在の異常事象が本
モデルのいずれの階層レベルに属するかを検出して、本
モデル上での異常状態範囲を絞り込む。この際に、注目
範囲推定部10eは、操作知識読出部10dを介して運
転操作知識記憶部12に格納されている運転操作知識デ
ータベースの注目範囲推定ルールを読み出して、そのル
ールに従って注目範囲を推定する。
【0039】例えば、プラントの異常発生時において、
運転員はまず発生した警報(異常)をすべて監視の対象
として位置付け、その中から真に監視すべき情報を優先
度を考慮して選択、判断している。ここでの処理は、こ
のような運転員の行動様式を以下の手順で実現する。ま
ず、プラント機能階層化モデルの各ユニットのうち、活
性化されたユニット、つまりユニット評価により機能が
喪失していると判定されたユニットを運転員の注目の対
象として抽出する。機器の故障や事故等により異常とな
っているユニット(活性化ユニット)は監視すべき範囲
内のユニットの少なくとも1つであることから、異常と
なっているユニットを頂点とし、図3に示すように下位
側への末広がりの領域(三角形)を定義する。次いで、
プラント機能階層化モデルの構造的特徴に基づいて、モ
デルの上位側ほど重要度が高いから、活性化されている
ユニットのうち、上位側のユニットの監視を優先する。
【0040】したがって、ユニット間の位置的包含関連
を調べ、注目範囲推定領域に包含関係が成立する場合
に、注目範囲推定領域をより包括的な観点から定める。
例えばPWR発電プラントの場合、「加圧器水位偏差
大」を表す警報と「加圧器水位低」を表す警報がプラン
ト1にて発信されているのであれば、運転員は「加圧器
水位低」に関連する情報に注目範囲を移すことに相当す
る。この場合、図3に示すように、プラント状態に応じ
て運転員の注目範囲は一般に単一ではないため、複数の
注目範囲を取り扱う必要がある。このため、複数の注目
範囲推定領域の優先順位は、前述の注目範囲推定ルール
を用いて優先度を決定する。例えば、図3ではユニット
B,C,Eが異常の場合、ユニットB,Cが階層関係を
有するので、ユニットCはユニットBの焦点領域内に含
まれることになる。また、ユニットBの方がユニットE
より優先度が高いとすると、ユニットBを頂点とする注
目範囲が優先度が高い。これによって、運転員が注目す
べき領域の枠組みと順位付けを決定する。以上のように
注目範囲推定部10eにて階層化モデルの注目範囲が決
定されると、これらが操作機器決定部13の注目機器抽
出部13aにて順次抽出されて、操作機器推定部13c
に供給される。
【0041】次いで、操作機器推定部13cでは、機器
知識読出部13bを介して操作機器記憶部14から操作
機器データベースを読み出して、このデータベースに基
づいて異常となったプラント機能階層化モデルのプラン
ト機能に対応する操作機器を決定する。操作機器推定部
13cにて推定された操作機器の名称は、順次誤操作判
断処理部15の推定機器抽出部15aにて抽出されて、
そのバッファなどに格納される。一方、表示画面制御部
3ではプロセス入出力処理部2からのプロセスデータに
基づいて所定の操作画面をCRT(画面表示装置)5に
表示する。その画面を見た運転員は運転要領書に記載さ
れた運転知識および運転員が運転操作に関して有する経
験的知識などに基づいてタッチパネル5aを介して所望
の操作機器を操作する。その操作指示は指示入力処理部
8を介して誤操作判断処理部15の操作指示読込部15
bに供給される。これにより、判断部15cは操作指示
読込部15bに供給された運転員の操作指示による操作
機器の名称と推定機器抽出部15aにて抽出された推定
機器の名称とを比較して、誤操作判断を行う。
【0042】この場合、誤操作判断処理部15の判断部
15cは、操作機器が一致するものには指示入力処理部
8に操作実行許可命令を供給し、一致しない操作機器に
ついては誤操作信号を供給する。したがって、指示入力
処理部8では誤操作判断処理部15から操作実行許可命
令を受けた場合、つまり、選択した操作が適切な場合に
は、タッチパネル5aを介して入力された操作指示を有
効として、その指示をプロセス入出力処理部2に供給し
て、プラント1の操作を実行させる。一方、操作が適切
でない場合には、運転員の操作指示を無効として、表示
画面制御部3に誤操作が行われたことを表す画面等を生
成させてCRT5に表示させる。これにより、操作員は
誤操作を確認して、再度、入力指示をやり直す。この結
果、本装置では誤操作の場合にはその操作が実行され
ず、運転員の操作指示が適切な場合のみ、その操作が実
行される。
【0043】以上説明したように、本実施例のプラント
運転システムにおける操作装置は、プラント機能階層化
モデルと、運転操作知識と、操作機器知識とをそれぞれ
の記憶部11、12、14にデータベースとして備え、
これらとプラント1の状態を表すプロセスデータに基づ
いてプラント状態把握部10にてプラント1の状態を把
握して、操作機器決定部13にて操作すべき機器を決定
し、これとタッチパネル5aが装着されたCRT5の画
面を介して運転員にて操作された機器とを誤操作判断処
理部15にて比較して操作が適切か否かを判断して、プ
ラント1の操作を行わせるので、誤操作の場合にはその
操作が実行されず、運転員の操作指示が適切な場合の
み、その操作が実行されて、有効に誤操作防止処理が実
現される。
【0044】なお、本実施例では、プラント階層化モデ
ルなどのデータを加圧水型原子力発電プラントにおける
例を挙げて説明したが、本発明では他の炉型の原子力プ
ラントや原子力プラント以外の他のプラントに適用して
もよく、この場合、上記実施例と同様に、プラント機能
に関するモデルと運転ノウハウに関する知識とをそれぞ
れのデータベースとして構築するとよい。
【0045】また、上記実施例では、説明の都合上、プ
ラント状態把握処理部10、操作機器決定部13および
誤操作判断処理部15の各処理部、またはプラント機能
階層化モデル記憶部11、運転操作知識記憶部12、操
作機器知識記憶部14などの各記憶部を個別に設置した
場合について説明したが、これらは中央演算処理装置お
よび記憶装置などのそれぞれ1つのハードウェア内にて
一体化してもよい。
【0046】実施例2.図5は請求項3の発明の一実施
例によるプラント運転システムにおける操作装置のシス
テム構成を示すブロック図である。この図において、上
記実施例である図1と異なる点は、操作判定部9の出力
が表示画面制御部3に接続されて誤操作判断処理部15
が省かれている点である。すなわち、本実施例における
操作判定部9は、プラント1の状態に基づいてそのとき
に操作すべき操作機器を決定してその決定情報を表示画
面制御部3に供給する処理部である。表示画面制御部3
はプロセス量入出力部2からのプロセスデータと、操作
判定部9からの決定情報とを受けて画面情報記憶部4か
らの画面情報を読み出し、操作判定部9にて決定した操
作機器を他の操作機器と区別してCRT5に表示する制
御部である。
【0047】図6は本実施例における表示画面制御部3
の機能構成例を示すブロック図である。この図におい
て、3aはプロセス入出力処理部2からプロセスデータ
を入力するプロセスデータ入力部、3bは画面表示情報
記憶部4から画面構成要素情報を読み出す画面情報読出
部、3cは操作判定部9の操作機器決定部13から決定
された操作機器の情報を抽出する操作機器抽出部、3d
はプロセスデータ入力部3aからのプロセスデータに基
づいて操作画面を設定する表示画面設定部である。この
表示画面設定部3dは設定した操作画面のうち操作機器
抽出部3cからの機器情報、つまり、操作判定部9にて
決定された操作すべき操作機器を他の操作機器と区別し
てCRT5に表示させるデータを出力する。また、3e
は画面表示設定部3dからの表示情報に基づいてCRT
5を制御して操作画面を表示するCRT制御部である。
【0048】次に動作について説明する。まず、上記実
施例と同様に、操作判定部9のプラント状態把握処理部
10にてプロセス入出力処理部2からプラントのプロセ
スデータを取り込み、このプロセスデータに基づいて運
転目標を決定し、その運転目標を頂点とするプラント機
能階層化モデルをプラント機能階層化モデル記憶部11
から読み出し、その要素である各プラント機能の異常状
態の評価を行う。次いで、プラント状態把握処理部10
にて評価結果と運転操作知識記憶部12から読み出した
運転操作知識データに基づいて異常状態範囲を絞り込ん
で運転員が対応操作実施のため注目すると考えられるプ
ラント機能群を決定する。次いで、操作機器知識決定部
13にてプラント状態把握処理部10において決定され
たプラント機能群に対して操作機器知識記憶部14から
の操作機器知識データに基づいて運転員が操作すると考
えられる操作機器を決定し、この決定情報を表示画面制
御部3の操作機器抽出部3cに供給する。操作判定部9
から操作機器の決定情報を受けた表示画面制御部3で
は、操作判定部9と同様にプロセス入出力処理部2から
プロセスデータ入力部3aを介して表示画面設定部3c
にプロセスデータを入力している。これにより、表示画
面設定部3dではプロセスデータに基づいて画面情報読
出部3bを介してCRT5に表示する操作機器の画面表
示情報を画面表示記憶部4から読み出し、その操作機器
のうち操作機器抽出部3cを介して抽出した機器情報に
て表す操作機器を他の操作機器と区別して表示するため
のデータを生成してCRT制御部3eおよび指示入力処
理部8に出力する。この結果、CRT制御部3eは操作
判定部9にて決定した操作機器を他の操作機器と区別し
た操作画面をCRT5に表示する。次いで、この表示画
面を見た運転員は、その中から操作すべき操作機器を選
択してタッチパネル5aを介して操作指示する。次い
で、この操作指示が指示入力処理部8に供給されると、
指示入力処理部8はその操作指示による操作機器を表示
画面制御部3から受けた画面情報、つまり操作判定部9
にて決定した操作機器と他の操作機器とを区別した表示
情報からいずれの操作機器が操作されたか否かを検出す
る。この結果、指示入力処理部8は他の操作機器と区別
して表示された操作機器が運転員により操作されたこと
を検出した場合にはその操作指示をプロセス入出力処理
部2に供給して操作を実行させる。また、他の操作機器
と区別された操作機器以外の操作機器が操作されたこと
を検出した場合には表示画面制御部3に誤操作のメッセ
ージなどを供給してその操作指示を無効とする。
【0049】以上のように本実施例における操作装置
は、操作判定部9にて決定された操作機器を表示画面制
御部3を介してそのとき操作画面に表示される他の操作
機器と区別してCRT5に表示させるので、運転員の誤
操作の可能性を軽減して、操作性のよい装置を実現する
ことができ、また、他の操作機器と区別された操作機器
の操作指示のみを受けつけてその操作を実行させ、他の
場合にはその操作を無効として誤操作を確実に防止する
ことができる。
【0050】実施例3.図7は請求項5の発明の一実施
例によるプラント運転システムにおける操作装置のシス
テム構成を示す図である。この図において、上記実施例
である図1と異なる点は、操作判定部9における操作機
器決定部13の出力と誤操作判断部15の出力とが表示
画面制御部3に接続されて、操作判定部9にて決定した
現在、操作すべき操作機器の表示の区別および操作確認
をCRT5に実施させる点であり、特に、プラント運転
および運用上、重要な操作機器に対して操作が実施され
る場合に適用されるものである。つまり、本実施例にお
ける操作判定部9は操作機器決定部13にて決定した操
作機器の情報を表示画面制御部3に供給して他の操作機
器と区別した表示を実行させ、かつ、その画面にて操作
された操作指示が適切であるか否かを誤操作判断処理部
15にて判断し、操作が適切な場合にその操作を実行さ
せるか否かを運転員に再確認させるための操作許可実行
信号を表示画面制御部3に送る処理部である。表示画面
制御部3は操作判定部9にて決定した操作機器を他の操
作機器と区別してCRT5に表示させるとともに、操作
判定部9から操作許可実行信号が供給された際に、その
操作を実行するか否かを運転員に確認させる操作許可ス
イッチをCRT5に表示させる制御部である。すなわ
ち、本実施例における表示画面制御部3は、図8に示す
ように操作判定部9の誤操作判断処理部15から操作実
行許可信号を受けた際に、操作許可スイッチの情報を表
示画面設定部3cに供給する操作許可スイッチ設定部3
fを有している。
【0051】次に動作について説明する。まず、上記各
実施例と同様に、操作判定部9のプラント状態把握処理
部10にてプロセス入出力処理部2からプラントのプロ
セスデータを取り込み、このプロセスデータに基づいて
運転目標を決定し、その運転目標を頂点とするプラント
機能階層化モデルをプラント機能階層化モデル記憶部1
1から読み出し、その要素である各プラント機能の異常
状態の評価を行う。次いで、プラント状態把握処理部1
0にて評価結果と運転操作知識記憶部12から読み出し
た運転操作知識データに基づいて異常状態範囲を絞り込
んで運転員が対応操作実施のため注目すると考えられる
プラント機能群を決定する。次いで、操作機器決定部1
3にてプラント状態把握処理部10において決定された
プラント機能群に対して操作機器知識記憶部14からの
操作機器知識データに基づいて運転員が操作すると考え
られる操作機器を決定し、この決定情報を誤操作判断部
15および表示画面制御部3の操作機器抽出部3dに供
給する。操作判定部9から操作機器の決定情報を受けた
表示画面制御部3では、操作判定部9と同様にプロセス
入出力処理部2からプロセスデータ入力部3aを介して
表示画面設定部3cにプロセスデータを入力している。
これにより、表示画面設定部3cではプロセスデータに
基づいて画面情報読出部3bを介してCRT5に表示す
る操作機器の画面表示情報を画面表示情報記憶部4から
読み出し、その操作機器のうち操作機器抽出部3dを介
して抽出した機器情報にて表す操作機器を他の操作機器
と区別して表示するためのデータを生成して、CRT制
御部3eに出力する。この結果、CRT制御部3eは操
作判定部9にて決定した操作機器を他の操作機器と区別
した操作画面をCRT5に表示する。次いで、この表示
画面を見た運転員は、その中から操作すべき操作機器を
選択してタッチパネル5aを介して操作指示する。次い
で、この操作指示が指示入力処理部8に供給されると、
指示入力処理部8はその操作指示を操作判定部9の誤操
作判断部15に供給する。次いで、誤操作判断部15で
は、指示入力処理部8からの操作指示にて表される操作
機器と操作機器決定部13からの操作機器とを比較し
て、それらが一致する場合には操作許可実行信号を表示
画面制御部の操作許可スイッチ設定部3fに供給する。
これにより、操作許可スイッチ設定部3fでは運転員に
操作の実行を許可するか否かを再確認させるための許可
スイッチの表示の情報を表示画面設定部3cに送って、
CRT制御部3eを介してCRT5に許可スイッチを表
示させる。この表示画面を見た運転員はその表示画面ま
たは前画面にて操作した操作機器の操作を確認して、そ
の操作を実行する場合には、タッチパネル5aを介して
許可スイッチを押下する。次いで、この操作指示が指示
入力処理部8に供給されると、指示入力処理部8はその
操作指示をプロセス入出力処理部2に送り、操作を実行
させる。
【0052】以上のように本実施例における操作装置
は、操作判定部9の誤操作判断部15にて操作が適切で
あるかを否かを判断して、その操作が適切である場合に
表示画面制御部3を介して操作許可スイッチをCRT5
に表示させるので、運転員に操作実施の意思の有無を確
認することができる。また、該当操作機器の指示入力信
号と操作実行許可スイッチの指示入力の両者がある場合
に限り、プロセス構成要素を制御するので、誤操作に対
するプロテクトも確実に行われている。したがって、操
作機器の妥当性がシステムによって確認されていても、
再度運転員に操作の必要性を確認させて、操作を実行さ
せているので、特に重要な操作機器に対する誤操作防止
を考慮した信頼性の高い装置を実現することができる。
【0053】実施例4.図9は請求項7の発明の一実施
例によるプラント運転システムにおける操作装置のシス
テム構成を示すブロック図である。この図において、上
記実施例である図1と異なる点は、操作判定部9に、誤
操作の際にプラントの状態を予測して、その予測結果を
表示画面制御部3を介してCRT5に表示させる操作予
測処理部16が設けられている点である。つまり、操作
予測処理部16は、誤操作判断処理部15にて操作指示
が誤操作であると判定した場合に、指示入力された操作
に対する予測処理を行い、該当操作が入力された場合の
将来のプラント状態を表示画面制御部3に送り、運転員
に説明情報として提供することにより、誤操作に対する
プロテクトだけでなく誤操作に対する説明情報を提示す
る。これにより、本実施例における操作装置は、さらに
使いやすく、操作性のよい装置を実現している。予測処
理としては、定性的な予測を基本として、必要に応じて
シミュレータ等を用いた定量的な予測も実施する。
【0054】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
プラントの状態を表すプロセスデータからプラントの状
態を検出し、この検出結果に基づいて運転員の操作指示
がそのときのプラントの状態に適した操作であるか否か
を判断する操作判定部を設け、この操作判定部にて操作
が適切であると判断された場合にのみ、その操作を実行
させるように構成したので、運転員の誤った判断や操作
ミスによって誤操作した場合にその操作が実行されるこ
となく、誤操作によるプラントへの影響を確実に防止す
ることができる効果がある。
【0055】請求項2の発明によれば、プラント機能階
層化モデルと、運転操作知識データと、操作機器知識デ
ータとをそれぞれ格納する各記憶部とを備え、それらの
記憶部からのデータを用いてプロセス量を評価して運転
員が注目する範囲を絞り込むプラント状態把握処理部
と、その結果に基づいて操作すべき操作機器を決定する
操作機器決定部と、その結果の操作機器と実際に運転員
が操作した操作機器とを比較して操作の妥当性を判断す
る誤操作判断処理部とを備える操作判定部を設けるよう
に構成したので、操作するプラントの機能および特性に
適合した的確な操作判定を実現することができる効果が
ある。
【0056】請求項3の発明によれば、プラントの状態
を表すプロセスデータからプラントの状態を検出し、こ
の検出結果に基づいてそのときのプラントの状態に適し
た操作機器を他の操作機器と区別して画面表示装置に表
示させる操作判定部を設け、その際に他の操作機器と区
別して表示された操作機器が操作された場合にプラント
の操作を実行させるように構成したので、運転員の判断
を容易にして誤操作を的確に防止することができる効果
がある。
【0057】請求項4の発明によれば、プラント機能階
層化モデルと、運転操作知識データと、操作機器知識デ
ータとをそれぞれ格納する各記憶部とを備え、それらの
記憶部からのデータを用いてプロセス量を評価して運転
員が注目する範囲を絞り込むプラント状態把握処理部
と、プラント状態把握処理部にて決定されたプラント機
能群に対して操作機器知識データに基づいて運転員が操
作すると考えられる操作機器を決定して、この決定結果
に基づいてそのときのプラントの状態に適した操作機器
を他の操作機器と区別して表示させる情報を表示画面制
御部に供給する操作機器決定部とを備える操作判定部を
設けるように構成したので、操作するプラントの機能お
よび特性に適合した的確な操作画面を表示して、操作性
を向上させることができる効果がある。
【0058】請求項5の発明によれば、プラントの状態
を表すプロセスデータからプラントの状態を検出し、こ
の検出結果に基づいてそのときのプラントの状態に適し
た操作機器を他の操作機器と区別して画面表示装置に表
示させ、その表示画面にて操作された操作指示を指示入
力処理部から受けた際に、その操作指示が他の操作機器
と区別して表示された操作機器を操作したものか否かを
判断して、さらに運転員が操作指示した操作機器を操作
実施させるか否かを確認するための操作許可スイッチを
画面表示装置に表示させる操作判定部を設け、この操作
判定部にて他の操作機器と区別された操作機器が操作さ
れことが判定された後に、表示された操作許可スイッチ
が操作された場合にのみ、その操作を実行させるように
構成したので、例えば、重要な操作機器に対する操作の
信頼性を高めることができる効果がある。
【0059】請求項6の発明によれば、プラント機能階
層化モデルと、運転操作知識データと、操作機器知識デ
ータとをそれぞれ格納する各記憶部とを備え、それらの
記憶部からのデータを用いてプロセス量を評価して運転
員が注目する範囲を絞り込むプラント状態把握処理部
と、プラント状態把握処理部にて決定されたプラント機
能群に対して操作機器知識データに基づいて運転員が操
作すると考えられる操作機器を決定して、この決定結果
に基づいてそのときのプラントの状態に適した操作機器
を他の操作機器と区別して表示させる情報を表示画面制
御部に供給する操作機器決定部と、この操作機器決定部
にて決定された操作機器名称と指示入力処理部から送ら
れてくる実際に運転員が指示入力した操作機器名称とを
比較して操作機器の一致もしくは不一致を判断し、比較
結果が一致している際にその操作を実施させるか否かを
運転員に確認するための操作許可スイッチの表示を示す
情報を表示画面制御部に供給する誤操作判断処理部とを
備えた操作判定部を設けるように構成したので、操作す
るプラントの機能および特性に適合した的確な操作画面
を表示して操作性を向上させることができるとともに、
その画面上での操作を再確認させて操作の信頼性を向上
させることができる効果がある。
【0060】請求項7の発明によれば、操作が誤操作で
あると判定された際に、該当操作によるプラントの状態
の影響を予測して、その予測情報を表示させる操作予測
処理部を操作判定部に設けるように構成したので、運転
員に操作の状態を確認させて特に、誤判断による誤操作
を確実に防止し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例によるプラント運転
システムにおける操作装置のシステム構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1の実施例による操作装置における操作判定
部の詳細を示す機能ブロック図である。
【図3】図1の実施例における注目範囲の絞り込み領域
を説明するための図である。
【図4】図1の実施例におけるプラント機能階層化モデ
ルの一例を示す図である。
【図5】請求項3の発明の一実施例によるプラント運転
システムにおける操作装置のシステム構成を示すブロッ
ク図である。
【図6】図5の実施例による操作装置における表示画面
制御部の詳細を示す機能ブロック図である。
【図7】請求項5の発明の一実施例によるプラント運転
システムにおける操作装置のシステム構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】図7の実施例による操作装置における表示画面
制御部の詳細を示す機能ブロック図である。
【図9】請求項7の発明の一実施例によるプラント運転
システムにおける操作装置のシステム構成を示すブロッ
ク図である。
【図10】従来のプラント運転システムにおける操作装
置のシステム構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 プラント 2 プロセス入出力処理部 3 表示画面制御部 4 画面表示情報記憶部 5 画面表示装置 5a タッチパネル 8 指示入力処理部 9 操作判定部 10 プラント状態把握処理部 11 プラント機能階層化モデル記憶部 12 運転操作知識記憶部 13 操作機器決定部 14 操作機器知識記憶部 15 誤操作判断処理部 16 操作予測処理部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】図10は例えば、特開平1−15250
1号公報に示された従来のプラント運転システムにおけ
る操作装置、いわゆるタッチオペレーション装置のシス
テム構成を示す図である。この図において、1は操作対
象となるプラントであり、例えば、制御機器1a,駆動
回路1b、プロセス制御装置1cおよび各種検出器1d
などを備えている。2はプラント1の各部からプラント
プロセス量を取り込み、プラント1に操作指示を与える
プロセス入出力処理部、3はプロセス入出力処理部2か
らのデータに基づいてCRT(画面表示装置)5に操作
画面を表示する表示画面制御部、4は表示画面制御部3
を介して表示される操作画面のデータ、例えば操作スイ
ッチ等の画面構成要素の情報を格納している画面表示情
報記憶部、5は監視操作盤に設置されたCRTなどの画
面表示装置であり、その画面上には操作のためのタッチ
パネル5aが装着されている。6は監視操作盤の盤面上
に設けられた操作許可スイッチ、7は操作許可スイッチ
6が押下されているか否かを検出する接点入力処理部、
8は表示画面制御部3からのデータを受けてCRT5画
面に表示されている表示画面の内容および操作スイッチ
の位置を検出して運転員が指示入力したタッチパネル5
aの位置から操作内容を検出する指示入力処理部であ
り、接点入力処理部7にて操作許可スイッチ6の押下を
検出している際に、タッチパネル5aから検出した操作
指示をプロセス入出力処理部2に供給する処理部であ
る。また、この指示入力処理部8は、接点入力処理部7
にて操作許可スイッチ6の押下を検出していない場合に
タッチパネル5aから操作指示を検出した際には、誤操
作と判定して表示画面制御部3を介して操作のやり直し
を促すメッセージなどをCRT5に表示させる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】このため、CRT5に表示された操作画面
のそれぞれの操作スイッチを操作指示する場合に、誤操
作防止のために盤面上にハードウエアとして設けられた
操作許可スイッチ6を運転員が同時に押すことにより、
指示入力処理部8は、タッチパネル5aと接点入力処理
部7からの2つの指示入力信号のAND条件を操作許可
の認定と判断して、両指示入力信号があった場合に、運
転員からの指示入力があったものとして取り扱ってい
る。操作許可スイッチ6の押下がなく、タッチパネル5
aの操作のみを検出した場合には、指示入力処理部8は
誤操作と判定して、表示画面制御部3を介してCRT画
面に再度の入力を促す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】以上のように従来のプラント運転システム
における操作装置は、CRT5のタッチオペレーション
とともに操作許可スイッチ6の機械的な保護装置を付加
して、操作を多段にすることにより、運転員が誤った操
作を実施しないようにしていた。また、CRT5の画面
に表示する操作スイッチの数あるいは操作範囲を表示画
面制御部3にて切り替えて限定することにより、誤操作
の割合を減少させるとともに、運転員が誤った操作を行
った場合に、指示入力処理部8から表示画面制御部を介
して再度入力させる指示を画面に表示させるなどの措置
がとられていた。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のプラント運転シ
ステムにおける操作装置は以上のように構成されている
ので、タッチパネル5aを介して実行されるCRT5へ
のタッチオペレーションの際に、操作盤に別に設けられ
た操作許可スイッチ6を操作の度毎に押下しなければな
らず、この結果、操作が多段となり、操作が煩雑になる
という問題点があった。また、この際に、CRT5の画
面の監視と盤面上の操作許可スイッチ6のボタン操作が
同時に要求されて、ボタン操作のために監視しているC
RT5の画面から目を離すことになり、画面を見たまま
の監視と操作の一体化の必要性から操作性および運転操
作の信頼性に欠けるという問題点があった。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】図2は上記各部のさらに詳細な構成を示す
機能ブロック図である。この図において、プラント状態
把握処理部10は、プロセス量入力部10aと、運転目
標決定部10bと、階層化モデル読出部10cと、操作
知識読出部10dと、注目範囲推定部10eとを有して
いる。プロセス量入力部10aは、プロセス入出力処理
部2にてプラント1から取り込んだプロセス量を所定の
診断実行周期毎に入力するデータ入力部であり、取り込
んだプロセス量を随時、運転目標決定部10bに供給す
るとともに、特に、プラント1にて警報が発生された場
合にその警報を表す信号を運転目標決定部10bに報知
して、かつプラント1の異常原因を特徴付けるプロセス
量を選択して注目範囲推定部10eに供給する。運転目
標決定部10bは、操作知識読出部10dを介して読み
出した運転目標決定ルールに従って運転目標を決定し
て、階層化モデル読出部10cに読出指示を供給する処
理部であり、プロセス量入力部10aからプロセス量お
よび警報信号を受けた際に随時、プラント1の操作目標
を決定する。階層化モデル読出部10cは、プラント機
能階層化モデル記憶部10に格納されている複数のプラ
ント機能階層化モデルの中から、運転目標決定部10b
にて決定された運転目標を含むプラント機能階層化モデ
ルを選択して読み出すデータ読出部である。操作知識読
出部10dは、運転目標決定部10bおよび注目範囲推
定部10eにてそれぞれの処理に用いられる運転目標決
定ルールおよび注目範囲推定ルールを運転操作知識記憶
部11から適宜、読み出すデータ読出部である。注目範
囲推定部10eは、階層化モデル読出部10cにて読み
出されたプラント機能階層化モデル、つまり運転目標決
定部10bにて決定した運転目標を含む階層化モデルの
異常の進展状況および現在の異常事象が本モデルのどの
階層レベルに属するかをプロセス量入力部10aからの
プロセス量および操作知識読出部10dにて読み出した
注目範囲推定ルールに従って推定して、本モデル上での
異常状態範囲を絞り込む処理部である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】また、操作機器決定部13は、注目機器抽
出部13aと、機器知識読出部13bと、操作機器推定
部13cとを有している。注目機器抽出部13aは、プ
ラント状態把握処理部10の注目範囲推定部10eにて
絞り込んだ階層化モデルの注目範囲推定領域のうちの一
つを選択して操作機器推定部13cに供給する処理部で
ある。例えば、図3に示すように、プラント状態に応じ
て運転員の注目範囲は一般に単一ではないため、複数の
注目範囲を扱う必要がある。このため、複数の注目範囲
推定領域の優先順位は、前述の注目範囲推定ルールが用
いられて優先度が決定される。図3では、ユニットB,
C,Eが異常の場合、ユニットB,Cが階層関係を有す
るので、ユニットCはユニットBの焦点領域内に含まれ
ることになる。また、ユニットBの方がユニットEより
優先度が高いとすると、ユニットBを頂点とする注目範
囲が優先度が高い。これによって、運転員が注目すべき
領域の枠組みと順位付けが決定され、その順位に従って
注目機器が選択される。機器知識読出部13bは、操作
機器知識記憶部14から操作機器データを読み出して操
作機器推定部13cに供給するデータ読出部である。操
作機器推定部13cは、注目機器抽出部13aからの注
目機器のうち運転員が操作すべき機器を機器知識読出部
13bを介して読み出した操作機器データに基づいて推
定する処理部である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】また、本実施例の誤操作判断処理部15
は、推定機器抽出部15aと、操作指示読込部15b
と、判断部15cとを有している。推定機器抽出部15
は、操作機器決定部13にて決定された操作機器の名
称データを順次抽出する処理部であり、取り込んだ機器
名称データを蓄積するバッファなどを含む。操作指示読
込部15bは、指示入力処理部8にて検出した操作員の
指示入力による操作機器の名称データを読み込むデータ
入力部である。判断部15cは、操作指示読込部15b
からの操作機器名称と推定機器抽出部15aの機器名称
とを比較して操作が適切か否かを判断し、操作が適切な
場合には操作実行許可命令Iを指示入力処理部8に送出
する処理部である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】例えば、図4には加圧水型原子力(PW
R)発電プラントの場合に、出力運転状態維持A1を目
標レベルAとするプラント機能階層化モデルの例が示さ
れている。加圧水型原子力(PWR)発電プラントにお
いて、出力運転状態A1を維持するためには、炉心出力
の制御と、炉心出力分布の制御と、一次冷却材保有量の
制御と、炉心熱除去機能の制御と、一次冷却系の健全性
確保と(以上図示略)、ヒートシンク制御B1と、電気
エネルギーへの変換B2等が本質的な機能であり、これ
らが次のレベルの機能目標となる。一般的には、これら
はクリティカルアベイラビリティ ファンクション(Cr
itical Availability Functions )として知られてい
る。さらに、ヒートシンク制御B1に関しては、蒸気流
量制御B3および蒸気発生器(SG)保有水維持B4
支援機能であり、これら2つの機能が上記機能とともに
次のレベルの機能目標Bとなる。また、SG保有水維持
B4に関しては主給水ポンプ速度制御C1およびSG水
位制御C2などが次の制御レベルCに位置付けられる。
以下、各機能に応じて、検出器D1〜D3、制御系回路
D4、弁D5、配管等の設備/機器レベルDまで順次展
開されている。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】次に動作について説明する。プラント1の
動作状態において、プロセス入出力処理部2にてプラン
ト1の各部からプラント1の各部の状態を表すプロセス
データを受けると、そのデータはプラント状態把握処理
部10のプロセス量入力部10aにて順次、診断実行周
期毎に取り込まれて、運転目標決定部10bおよび注目
範囲推定部10eに供給される。プロセスデータを受け
た運転目標決定部10bは操作知識読出部10dを介し
て運転操作知識データベースから運転目標決定ルールを
読み出して、このルールに従ってプラント機能階層化モ
デル記憶部11に格納されている複数のプラント機能階
層化モデルの中から、いずれのプラント機能階層化モデ
ルを使用するか決定する。例えば、PWR運転プラント
の場合に、運転目標決定部10bにプロセス量入力部1
0aを介してプラント1にて発生したSI信号を受ける
と、その条件に従って冷態停止維持を運転目標と決定し
て、その結果の指示信号を階層化モデル読出部10cに
供給する。これにより、プラント階層化モデル読出部1
0cは、冷態停止維持を頂点とするプラント機能階層化
モデルを階層化モデル記憶部11から選択して読み出
し、これを注目範囲推定部10eに供給する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】次に動作について説明する。まず、上記実
施例と同様に、操作判定部9のプラント状態把握処理部
10にてプロセス入出力処理部2からプラントのプロセ
スデータを取り込み、このプロセスデータに基づいて運
転目標を決定し、その運転目標を頂点とするプラント機
能階層化モデルをプラント機能階層化モデル記憶部11
から読み出し、その要素である各プラント機能の異常状
態の評価を行う。次いで、プラント状態把握処理部10
にて評価結果と運転操作知識記憶部12から読み出した
運転操作知識データに基づいて異常状態範囲を絞り込ん
で運転員が対応操作実施のため注目すると考えられるプ
ラント機能群を決定する。次いで、操作機器決定部13
にてプラント状態把握処理部10において決定されたプ
ラント機能群に対して操作機器知識記憶部14からの操
作機器知識データに基づいて運転員が操作すると考えら
れる操作機器を決定し、この決定情報を表示画面制御部
3の操作機器抽出部3cに供給する。操作判定部9から
操作機器の決定情報を受けた表示画面制御部3では、操
作判定部9と同様にプロセス入出力処理部2からプロセ
スデータ入力部3aを介して表示画面設定部3dにプロ
セスデータを入力している。これにより、表示画面設定
部3dではプロセスデータに基づいて画面情報読出部3
bを介してCRT5に表示する操作機器の画面表示情報
を画面表示記憶部4から読み出し、その操作機器のうち
操作機器抽出部3cを介して抽出した機器情報にて表す
操作機器を他の操作機器と区別して表示するためのデー
タを生成してCRT制御部3eおよび指示入力処理部8
に出力する。この結果、CRT制御部3eは操作判定部
9にて決定した操作機器を他の操作機器と区別した操作
画面をCRT5に表示する。次いで、この表示画面を見
た運転員は、その中から操作すべき操作機器を選択して
タッチパネル5aを介して操作指示する。次いで、この
操作指示が指示入力処理部8に供給されると、指示入力
処理部8はその操作指示による操作機器を表示画面制御
部3から受けた画面情報、つまり操作判定部9にて決定
した操作機器と他の操作機器とを区別した表示情報から
いずれの操作機器が操作されたか否かを検出する。この
結果、指示入力処理部8は他の操作機器と区別して表示
された操作機器が運転員により操作されたことを検出し
た場合にはその操作指示をプロセス入出力処理部2に供
給して操作を実行させる。また、他の操作機器と区別さ
れた操作機器以外の操作機器が操作されたことを検出し
た場合には表示画面制御部3に誤操作のメッセージなど
を供給してその操作指示を無効とする。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラントを監視および操作するプラント
    監視操作盤に、プラントの監視画面および操作画面を表
    示する画面表示装置が設けられ、該画面表示装置の表面
    に、操作画面が表示された際に運転員が操作を行うタッ
    チパネルが装着されたプラント運転システムにおける操
    作装置において、前記画面表示装置に表示されるプラン
    トの操作機器を表す画面構成要素がそれぞれ格納された
    画面表示情報記憶部と、該画面表示情報記憶部から前記
    画面構成要素を読み出して前記画面表示装置に操作画面
    を表示する表示画面制御部と、該表示画面制御部が前記
    画面表示装置に表示している画面構成要素の情報を受け
    て、該情報に基づいて前記タッチパネルを介して指示入
    力された操作機器を検出する指示入力処理部と、前記表
    示画面制御部にプラントの状態を表すプロセス量のデー
    タを供給するとともに、前記指示入力処理部にて検出し
    た操作指示をプラントの操作機器に供給するプロセス入
    出力処理部と、前記プロセス入出力処理部からプロセス
    データを受けてプラントの状態を検出し、前記指示入力
    処理部にて検出した操作指示がそのときのプラントの状
    態に適した操作であるか否かを判断する操作判定部とを
    有し、前記指示入力処理部は、前記操作判定部にて操作
    が適切であると判断された場合にのみ、その操作指示を
    前記プロセス入出力処理部に供給することを特徴とする
    プラント運転システムにおける操作装置。
  2. 【請求項2】 前記操作判定部は、プラントのそれぞれ
    の運転モードにおいて達成すべきプラント運転目標を頂
    点として、それを維持するための機能とその実現手段と
    を体系的に、かつ階層的に記述したプラント機能階層化
    モデルを記憶するプラント機能階層化モデル記憶部と、
    プラントの運転要領書に記載された知識および運転員が
    運転操作に関して有する経験的知識に基づいて形成され
    た運転操作知識データを記憶する運転操作知識記憶部
    と、前記プラント機能階層化モデルの各プラント機能と
    その機能毎に運転要領書に基づいて設定された対応操作
    機器の関係を記述した操作機器知識データを記憶する操
    作機器知識記憶部と、前記プロセス入出力処理部を介し
    てプラントのプロセスデータを取り込み、該プロセスデ
    ータに基づいて前記プラント機能階層化モデルの要素で
    ある各プラント機能の異常状態の評価を行い、前記運転
    操作知識データの知識に基づいて異常状態範囲を絞り込
    んで運転員が対応操作実施のため注目すると考えられる
    プラント機能群を決定するプラント状態把握処理部と、
    該プラント状態把握処理部にて決定されたプラント機能
    群に対して前記操作機器知識データに基づいて運転員が
    操作すると考えられる操作機器を決定する操作機器決定
    部と、前記操作機器決定部にて決定された操作機器名称
    と前記指示入力処理部から送られてくる実際に運転員が
    指示入力した操作機器名称とを比較して操作機器の一致
    もしくは不一致を判断し、比較結果が一致している際に
    適切な操作であると判定して前記指示入力処理部に操作
    実行許可命令を供給する誤操作判断処理部とを備えるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のプラント運転システム
    における操作装置。
  3. 【請求項3】 プラントを監視および操作するプラント
    監視操作盤に、プラントの監視画面および操作画面が表
    示される画面表示装置が設けられ、該画面表示装置の表
    面に、操作画面が表示された際に運転員が操作を行うタ
    ッチパネルが装着されたプラント運転システムにおける
    操作装置において、前記画面表示装置に表示されるプラ
    ントの操作機器を表す画面構成要素がそれぞれ格納され
    た画面表示情報記憶部と、該画面表示情報記憶部から前
    記画面構成要素を読み出して前記画面表示装置に操作画
    面を表示する表示画面制御部と、該表示画面制御部が前
    記画面表示装置に表示している画面構成要素の情報を受
    けて、該情報に基づいて前記タッチパネルを介して指示
    入力された操作機器を検出する指示入力処理部と、前記
    表示画面制御部にプラントの状態を表すプロセス量のデ
    ータを供給するとともに、前記指示入力処理部にて検出
    した操作指示をプラントの操作機器に供給するプロセス
    入出力処理部と、前記プロセス入出力処理部からプロセ
    スデータを受けてプラントの状態を検出し、該検出結果
    に基づいてそのときのプラントの状態に適した操作機器
    を他の操作機器と区別して前記画面表示装置に前記表示
    画面制御部を介して表示させる操作判定部とを有し、前
    記指示入力処理部は、前記表示画面制御部にて前記画面
    表示装置に他の操作機器と区別して表示された操作機器
    が前記タッチパネルを介して操作された場合に、その操
    作指示を前記プロセス入出力処理部に供給することを特
    徴とするプラント運転システムにおける操作装置。
  4. 【請求項4】 前記操作判定部は、プラントのそれぞれ
    の運転モードにおいて達成すべきプラント運転目標を頂
    点として、それを維持するための機能とその実現手段と
    を体系的に、かつ階層的に記述したプラント機能階層化
    モデルを記憶するプラント機能階層化モデル記憶部と、
    プラントの運転要領書に記載された知識および運転員が
    運転操作に関して有する経験的知識に基づいて形成され
    た運転操作知識データを記憶する運転操作知識記憶部
    と、前記プラント機能階層化モデルの各プラント機能と
    その機能毎に運転要領書に基づいて設定された対応操作
    機器の関係を記述した操作機器知識データを記憶する操
    作機器知識記憶部と、前記プロセス入出力処理部を介し
    てプラントのプロセスデータを取り込み、該プロセスデ
    ータに基づいて前記プラント機能階層化モデルの要素で
    ある各プラント機能の異常状態の評価を行い、前記運転
    操作知識データの知識に基づいて異常状態範囲を絞り込
    んで運転員が対応操作実施のため注目すると考えられる
    プラント機能群を決定するプラント状態把握処理部と、
    該プラント状態把握処理部にて決定されたプラント機能
    群に対して前記操作機器知識データに基づいて運転員が
    操作すると考えられる操作機器を決定して、該決定結果
    に基づいてそのときのプラントの状態に適した操作機器
    を他の操作機器と区別して表示させる情報を前記表示画
    面制御部に供給する操作機器決定部とを備えたことを特
    徴とする請求項3項に記載のプラント運転システムにお
    ける操作装置。
  5. 【請求項5】 プラントを監視および操作するプラント
    監視操作盤に、プラントの監視画面および操作画面が表
    示される画面表示装置が設けられ、該画面表示装置の表
    面に、操作画面が表示された際に運転員が操作を行うタ
    ッチパネルが装着されたプラント運転システムにおける
    操作装置において、前記画面表示装置に表示されるプラ
    ントの操作機器を表す画面構成要素がそれぞれ格納され
    た画面表示情報記憶部と、該画面表示情報記憶部から前
    記画面構成要素を読み出して前記画面表示装置に操作画
    面を表示する表示画面制御部と、該表示画面制御部が前
    記画面表示装置に表示している画面構成要素の情報を受
    けて、該情報に基づいて前記タッチパネルを介して指示
    入力された操作機器を検出する指示入力処理部と、前記
    表示画面制御部にプラントの状態を表すプロセス量のデ
    ータを供給するとともに、前記指示入力処理部にて検出
    した操作指示をプラントの操作機器に供給するプロセス
    入出力処理部と、前記プロセス入出力処理部からプロセ
    スデータを受けてプラントの状態を検出し、該検出結果
    に基づいてそのときのプラントの状態に適した操作機器
    を他の操作機器と区別して前記画面表示装置に前記表示
    画面制御部を介して表示させる操作判定部であって、そ
    の表示画面にて操作された操作指示を前記指示入力処理
    部から受けた際に、その操作指示が他の操作機器と区別
    して表示された操作機器を操作したものか否かを判断し
    て、さらに前記表示画面制御部を介して運転員が操作指
    示した操作機器を操作実施させるか否かを確認するため
    の操作許可スイッチを前記画面表示装置に表示させる操
    作判定部とを有し、前記指示入力処理部は、前記操作判
    定部にて他の操作機器と区別された操作機器が操作され
    ことが判定された後に、タッチパネルを介して前記操作
    許可スイッチが操作された場合にのみ、その操作機器の
    操作指示をプロセス入出力処理部に供給することを特徴
    とするプラント運転システムにおける操作装置。
  6. 【請求項6】 前記操作判定部は、プラントのそれぞ
    れの運転モードにおいて達成すべきプラント運転目標を
    頂点として、それを維持するための機能とその実現手段
    とを体系的に、かつ階層的に記述したプラント機能階層
    化モデルを記憶するプラント機能階層化モデル記憶部
    と、プラントの運転要領書に記載された知識および運転
    員が運転操作に関して有する経験的知識に基づいて形成
    された運転操作知識データを記憶する運転操作知識記憶
    部と、前記プラント機能階層化モデルの各プラント機能
    とその機能毎に運転要領書に基づいて設定された対応操
    作機器の関係を記述した操作機器知識データを記憶する
    操作機器知識記憶部と、前記プロセス入出力処理部を介
    してプラントのプロセスデータを取り込み、該プロセス
    データに基づいて前記プラント機能階層化モデルの要素
    である各プラント機能の異常状態の評価を行い、前記運
    転操作知識データの知識に基づいて異常状態範囲を絞り
    込んで運転員が対応操作実施のため注目すると考えられ
    るプラント機能群を決定するプラント状態把握処理部
    と、該プラント状態把握処理部にて決定されたプラント
    機能群に対して前記操作機器知識データに基づいて運転
    員が操作すると考えられる操作機器を決定して、該決定
    結果に基づいてそのときのプラントの状態に適した操作
    機器を他の操作機器と区別して表示させる情報を前記表
    示画面制御部に供給する操作機器決定部と、 該操作機
    器決定部にて決定された操作機器名称と前記指示入力処
    理部から送られてくる実際に運転員が指示入力した操作
    機器名称とを比較して操作機器の一致もしくは不一致を
    判断し、比較結果が一致している際にその操作を実施さ
    せるか否かを運転員に確認するための操作許可スイッチ
    の表示を示す情報を前記表示画面制御部に供給する誤操
    作判断処理部とを備えたことを特徴とする請求項5に記
    載のプラント運転システムにおける操作装置。
  7. 【請求項7】 前記操作判定部は、さらに前記誤操作判
    断処理部にて操作機器の比較結果が不一致と判定された
    際に、該当操作によるプラントの状態の影響を予測し
    て、その予測情報を前記表示画面制御部を介して画面表
    示手段に表示させる操作予測処理部を有することを特徴
    とする請求項6に記載のプラント運転システムにおける
    操作装置。
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