JPH07199397A - 写真要素 - Google Patents

写真要素

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JPH07199397A
JPH07199397A JP6311610A JP31161094A JPH07199397A JP H07199397 A JPH07199397 A JP H07199397A JP 6311610 A JP6311610 A JP 6311610A JP 31161094 A JP31161094 A JP 31161094A JP H07199397 A JPH07199397 A JP H07199397A
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JP
Japan
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silver halide
emulsion
organic compound
silver
acid substituent
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JP6311610A
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English (en)
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Gladys L Macintyre
ルイーズ マシンタイアー グラディス
Roger Lok
ロック ロジャー
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/06Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with non-macromolecular additives
    • G03C1/08Sensitivity-increasing substances
    • G03C1/10Organic substances
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/06Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with non-macromolecular additives
    • G03C1/34Fog-inhibitors; Stabilisers; Agents inhibiting latent image regression

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 支持体上にハロゲン化銀乳剤層を有する写真
要素を提供することを目的とする。 【構成】 前記乳剤層は、チオスルホン酸置換基を有す
る有機化合物、スルフィン酸置換基を有する有機化合物
およびアミンボランを含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真要素に関する。詳
細には、高感度および優れた耐貯蔵変化を示す新規写真
ハロゲン化銀要素に関する。
【0002】
【従来の技術】一世紀以上も前から、化学輻射線に感光
性であり、そしてそのような輻射線に対して露光し、潜
像を形成し、次いで現像により有用な可視画像を得るこ
とができる特定の材料は知られている。ほとんど独占的
に、これらの輻射線感光材料の商業用途は、別の輻射線
感光材料よりも優れた感光性を示すハロゲン化銀の領域
であった。それらの幾つかは、ハロゲン化銀が使用され
てきた期間と同じくらい前から既知であった。そのよう
な優れた感度により、弱光状況で、またはカメラ(もし
くは別の露光手段)の機械的特性が最適露光を妨げるよ
うな状況でそれらを利用することができるので、カメラ
および別の写真装置における用途について、ハロゲン化
銀の実用性が増した。
【0003】ハロゲン化銀結晶の感度およびそれらが含
有されている写真要素を改良することが望ましいため
に、写真化学者は何年間もハロゲン化銀乳剤の調製方法
もしくはその成分を変える試みを行ってきた。典型的に
は、写真乳剤の調製方法は、以下の工程からなる。 1.保護コロイドの溶液へのハロゲン化銀の微結晶(粒
子)の分散体の形成。 2.所望の粒径を得るための物理的熟成(ripening) 。 3.洗浄によりまたは凝固により過剰の可溶性塩から分
散体を除去し、続いて塩を含まない媒体へ再分散。 4.熱処理(増感剤の存在下で行うことが多い)して感
光度を増強。前記処理は、期間後熟成、第2熟成、化学
熟成もしくは熟成(digestion)である。 5.所望の特性を与える薬剤、例えば、増感色素、カブ
リ防止剤および安定剤ならびに硬化剤の添加。
【0004】これらの工程中に、写真化学者は、所定の
乳剤特性を最適にするために、追加の成分を乳剤に添加
するか、または乳剤が調製される条件を変えてきた。そ
のような特性の1つはコントラストであり、そしてコン
トラストが最大となることが一般的には望ましい。硬調
は、乳剤における鮮鋭度に直接関連しているので望まし
い。コントラストの測度の1つは、乳剤のD−logE
曲線の足部分の鮮鋭度である。足部分の鮮鋭度とは、通
常、足部分の相対濃度を意味する。例えば、シャープな
(鋭い)足は比較的低い(小さい)足濃度に相当し、そ
してソフトな足は比較的高い(大きな)足濃度に相当す
る。一般的には、足濃度が測定される点は、 0.3log
E速い感度点であり、それは濃度が 1.0と等しいD−l
ogE曲線の点として定義される。
【0005】ドーパント(dopant, 化学的不純物)もし
くは粒子表面改質剤として種々の遷移金属を使用するこ
とにより、写真乳剤のコントラストを改良できることは
既知である。ドーパントは、ハロゲン化銀沈殿中に乳剤
へ添加される物質であり、それは、典型的にはハロゲン
化銀粒子の内部構造の中に組み入れられる。対照的に、
粒子表面改質剤は沈殿後に添加され、従ってハロゲン化
銀粒子の内部構造よりもむしろハロゲン化銀粒子の表面
と関連するようになる。
【0006】最近では、ニトロシルもしくはチオニトロ
シル配位子を有する遷移金属錯体を含む乳剤ドーパント
が記載されている。欧州特許出願番号第 0325235号およ
び同第 0457298号明細書には、そのような錯体の1つ、
すなわちペンタシアノニトロシル第二鉄カリウムの用途
が開示されている。第2の型のドーパント、ニトロシル
レニウムもしくはチオニトロシルレニウムが、米国特許
第 4,835,093号明細書に開示されており、そして第3の
型のドーパント、ペンタクロロニトロシルオスミウム酸
二セシウムが、米国特許第 4,933,272号明細書に開示さ
れている。第3の型は、特定の場合において写真乳剤の
コントラストを増強することが知られている。しかしな
がら、感度の低減を伴うという犠牲が払われる。乳剤の
感度(sensitivity,もしくは「スピード,speed 」)
は、 1.0の濃度を与えるlogE×100 における光の相
対量の逆数として通常定義される。
【0007】ハロゲン化銀乳剤のpHおよび/またはpAg
を調整することにより、写真感度を増強できることは、
当該技術分野で認められている。また、ある種の型の化
学増感剤の添加により、写真感度を増強できることが知
られている。種々の型の増感剤が確認されている。常用
されるものは、金および硫黄化合物であり、これらは両
方とも、電子もしくは光子トラップをハロゲン化銀結晶
表面上に形成することにより、乳剤感度を増強すると考
えられている。また、別の遷移金属の添加により増感が
達成される。特に、プラチナ塩を用いた増感はゼラチン
により強く妨害されるとはいえ、プラチナ塩が使用され
てきた。さらに、イリジウム塩ならびにロジウム、オス
ミウムおよびルテニウムの錯イオンが、化学増感剤とし
て使用されてきた。感度におけるこれらの金属の全効果
が、それらの原子価状態に依存することは明らかであ
る。
【0008】還元増感が別の手段であり、それによって
感度増強を得ることができる。既知還元剤としては、塩
化第一スズ、アスコルビン酸(欧州特許出願番号第 036
9491号および同第 0369424号明細書に記載)ならびにジ
メチルアミンボラン(米国特許第 4,150,093号および同
第 3,782,959号明細書)が挙げられる。しかしながら、
そのような増感剤、ならびに前記の別の型の増感剤の使
用は、無差別で望ましくない銀原子への銀イオンの還元
を引き起こすことが多い。銀原子は、現像中に、画像形
成露光の作用と関連していない、広範にもしくは局部的
に現像された濃度を上げる。この濃度は、通常カブリと
称され、乳剤のD−logE曲線における最低濃度(D
min )として測定されることが多い。
【0009】写真画像と露光されていない領域との識別
力が低減されたことを示しているため、カブリは望まし
くない。従って、得られる画質は最適のものよりも悪
い。塩化銀乳剤は、臭化銀もしくはヨウ化銀(またはそ
れらの混合物)を含有する乳剤よりも還元されやすく、
この問題はより厳しいものである。カブリと密接に関連
した問題は、化学増感されていようとそうでなかろう
と、それらの貯蔵(熟成,aging)中の望ましくないセン
シトメトリー変化−−例えば、感度増強−−を示すとい
う、ハロゲン化銀乳剤の傾向である。これらの貯蔵変化
に耐性である乳剤の性能は、乳剤の安定性(もしくは
「性能維持(keeping ability )」)と呼ばれる。
【0010】乳剤の安定性を改良するために、そしてカ
ブリの生成を調節するために、カブリ防止剤および安定
剤として既知である化学物質を乳剤に添加することが知
られている。これらの化合物の幾つかは両方の立場で機
能することが多いため、1種の化合物のみが添加され
る。既知カブリ防止剤としては、メルカプトテトラゾー
ル類、テトラアザインデン類、ベンゾチアゾリウム塩
類、およびチオスルホネート類が挙げられる。特に、チ
オスルホネート類は、近年多くの研究目的とされたき
た。それらの用途の具体例は、以下の文献:欧州特許出
願番号第 0369424号、同第 0435355号、同第 0371338
号、同第 0368304号および同第 0348934号明細書、米国
特許第 5,079,138号明細書、ドイツ特許第 3,908,835号
明細書、JO3,237,453 ならびにJP4,083,241、そしてS.
Gahler in Veroff. Wiss. Photolab. Wolfen X, 63(196
5) およびZ.Wiss. Photo. 63 133 (1969) に見出すこと
ができる。
【0011】チオスルホネート類、特にそれらのアルカ
リ塩類は、特に分解しやすいという欠点を有する。注意
深く調整しないと、そのような分解により、変わりやす
い感度および高いカブリを示す受け入れられない写真乳
剤が生成されることが多くなる。チオスルホネート類の
作用するカブリ防止剤/安定剤の改良方法の1つは、ス
ルフィン酸塩に加えて、それらを乳剤に組み入れること
である。米国特許第 2,394,198号明細書は、大量のチオ
スルホネートをハロゲン化銀乳剤に添加することによ
り、スルフィン酸塩類の作用の改良を開示している。特
開平3-208041号公報には、より明瞭なカブリ防止効果を
与えるチオスルホネート類およびチオスルフィネート類
の粒子形成中における使用が開示されている。欧州特許
出願番号第 0358170号明細書には、直接ポジ乳剤におけ
るチオスルホネート類およびスルフィネート類の使用が
開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】チオスルホネート類お
よびスルフィネート類の組み合わせが既知であるとはい
え、この組み合わせを含有する乳剤は所望の感度および
耐貯蔵変化性を欠くものである。従って、チオスルホネ
ート類およびスルフィネート類を含有し、そして高感度
および耐貯蔵変化性を示す写真乳剤を提供することが望
まれる。さらに、そのような乳剤が、著しく低いコント
ラストを示すことなく、それらの特性を示すことが望ま
しい。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に、
チオスルホン酸置換基を有する有機化合物、スルフィン
酸置換基を有する有機化合物およびアミンボランを含有
するハロゲン化銀乳剤層を有する支持体を含んでなる写
真要素を提供する。ハロゲン化銀乳剤中のこれらの化合
物の組み合わせ、そして特に主として塩化銀である乳剤
は、高感度および優れた耐貯蔵変化性という有利な特性
を乳剤に与える。前記化合物を、ニトロシルもしくはチ
オニトロシル配位子を含む遷移金属錯体および周期表の
V族からX族より選ばれる遷移金属と供に乳剤に使用す
る場合には、乳剤のコントラストを著しく損なうことな
く本発明の利点が実現される。
【0014】また、本発明は、ハロゲン化銀乳剤の感度
および安定性を改良する方法を提供する。そのような方
法は、乳剤に、チオスルホン酸置換基を有する有機化合
物、スルフィン酸置換基を有する有機化合物およびアミ
ンボランを添加することを含んでなる。好ましい態様で
は、前記方法は、遷移金属錯体を乳剤に添加する工程も
含んでなる。
【0015】
【具体的な態様】本発明は、幾つかの添加剤を含み、そ
して高感度および安定性という所望の特性を示すハロゲ
ン化銀要素に関する。特に、本発明により考えられる要
素は、カブリ防止/安定化・化合物の組み合わせを含有
する。これらのうち第1にチオスルホン酸置換基を有す
る有機化合物が挙げられ、第2にスルフィン酸置換基を
有する有機化合物が挙げられる。それらは、下記式Iお
よびIIでそれぞれの構造が定義される。 R1 −SO2 S−M1 (式I) R2 −SO2 S−M2 (式II)
【0016】各化合物について、R置換基は、R1 であ
ろうとR2 であろうと、独立して、置換されていてもま
たは置換されていなくてもよい、脂肪族基、炭素環基
(アリールを包含する)もしくは複素環基を表す。好ま
しくは、R置換基が、独立して、非置換もしくは置換の
炭素原子数1〜22個のアルキル基、非置換もしくは置換
の炭素原子数6〜20個のアリール基、または非置換もし
くは置換の1つ以上のヘテロ原子を有する3員〜15員複
素環基からなる群より選ばれる。適当な脂肪族基の具体
例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペン
チル、ヘキシル、オクチル、エチルヘキシル、デシル、
ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、イソプロピ
ル、t−ブチル、ブテニル、プロパルギルおよびブチニ
ルが挙げられる。
【0017】適当な炭素環基の具体例としては、フェニ
ル、トリル、ナフチル、シクロヘプタトリエニル、シク
ロヘキシル、シクロオクタトリエニルおよびシクロノナ
トリエニルが挙げられる。適当な複素環基の具体例とし
ては、ピロール、フラン、テトラヒドロフラン、ピリジ
ン、ピコリン、ピペリジン、モルホリン、ピロリジン、
チオフェン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾー
ル、セレナゾール、テルラゾール、トリアゾール、テト
ラゾールおよびオキサジアゾールが挙げられる。R1
しくはR2 の置換基に適する基としては、アルキル基
(例えば、メチル、エチル、ヘキシル)、フルオロアル
キル基(例えば、トリフルオロメチル)、アルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシ、オクチルオキシ)、ア
リール基(例えば、フェニル、ナフチル、トリル)、ヒ
ドロキシ基、ハロゲン基、アリールオキシ基(例えば、
フェノキシ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、
ブチルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチ
オ)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブ
チリル、ヴァレリル)、スルホニル基(例えば、メチル
スルホニル、フェニルスルホニル)、アシルアミノ基、
スルホニルアミノ基、アシルオキシ基(例えば、アセト
キシ、ベンゾキシ)、カルボキシ基、シアノ基、スルホ
基、およびアミノ基が挙げられる。
【0018】R置換基は、さらに1つ以上の二価連結基
と結合していてもよい。その連結基としては、1つの原
子、または少なくとも1原子の炭素、窒素、硫黄もしく
は酸素を含有する基を包含する。具体例としては、アル
キレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレン、
O、S、NH、COおよびSO2 が挙げられる。そのよ
うな連結基がカブリ防止/安定化・化合物に存在する場
合には、その化合物はポリマーであり、その繰り返し単
位は式IもしくはIIで定義される化合物および二価連結
基である。式IおよびIIで表される化合物のそれぞれに
ついて、M1 およびM2 は、独立して、一、二もしくは
三価カチオンのいずれかを表す。従って、M1 およびM
2としては、金属イオン、例えば、ナトリウムイオン、
カリウムイオン、カルシウムイオンおよびリチウムイオ
ン、ならびにアンモニウムイオンおよびホスホニウムイ
オンが挙げられる。好ましくは、M1 およびM2 がナト
リウムイオンを表す。
【0019】本発明の好ましい態様では、乳剤は、チオ
スルホン酸置換基を有する有機化合物(式I)をハロゲ
ン化銀1モルあたり約10〜約2300ミリグラムの量で、そ
してスルフィン酸置換基を有する有機化合物(式II)を
ハロゲン化銀1モルあたり約10〜約20,000ミリグラムの
量で、チオスルホン酸置換基を含有する化合物対スルフ
ィン酸置換基を含有する化合物の重量比が約20:1〜約1:
20となるように、含有する。好ましくは、乳剤が、チオ
スルホン酸置換基を有する有機化合物をハロゲン化銀1
モルあたり約 100〜約1500ミリグラムの量で、そしてス
ルフィン酸置換基を有する有機化合物をハロゲン化銀1
モルあたり約 100〜約15,000ミリグラムの量で、チオス
ルホン酸置換基を含有する化合物対スルフィン酸置換基
を含有する化合物の重量比が約10:1〜約1:10となるよう
に、含有する。最適には、前記化合物が、それぞれ、ト
リルチオスルホン酸塩およびトリルスルフィン酸塩であ
る。それら、およびカブリ防止剤/安定剤の別の好まし
い具体例は、当該技術分野で既知の方法および例えば、
Journal of Organic Chemistry, vol. 53, p.386 (198
8) およびChemical Abstracts, vol. 59, 9777eに記載
されている方法により合成できる。
【0020】本発明に従って考慮される要素は、また下
記構造式により通常定義されるアミンボランも含有す
る。 R3 4 5 NBH3 上式中、R3 、R4 およびR5 は、水素原子、置換され
ていても置換されていなくてもよい脂肪族基、炭素環基
(アリールを包含する)もしくは複素環基を表す。最適
には、R3 が、1〜20個の炭素原子を有するアルキルも
しくはヒドロキシアルキル基であり、そしてR4 および
5 が、各々1〜20個の炭素原子を有するアルキルもし
くはヒドロキシアルキル基、または水素原子である。
【0021】適当な脂肪族基の具体例としては、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
オクチル、エチルヘキシル、デシル、ドデシル、ヘキサ
デシル、オクタデシル、イソプロピル、t−ブチル、ブ
テニル、プロパルギルおよびブチニルが挙げられる。適
当な炭素環基の具体例としては、フェニル、トリル、ナ
フチル、シクロヘプタトリエニル、シクロヘキシル、シ
クロオクタトリエニルおよびシクロノナトリエニルが挙
げられる。適当な複素環基の具体例としては、ピロー
ル、フラン、テトラヒドロフラン、ピリジン、ピコリ
ン、ピペリジン、モルホリン、ピロリジン、チオフェ
ン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、セレナ
ゾール、テルラゾール、トリアゾール、テトラゾールお
よびオキサジアゾールが挙げられる。R3 、R4 および
5 の置換に適する置換基としては、R1 もしくはR2
について開示されたものが挙げられる。
【0022】本発明に適する特定のアミンボランの具体
例としては、トリメチルアミンボラン、第3級ブチルア
ミンボラン、ジメチルドデシルアミンボラン、エタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、ピリジンボランおよび
ピコリンボランが挙げられる。好ましくは、アミンボラ
ンは、ハロゲン化銀1モルあたり約 0.001〜約 1.0ミリ
グラムの量で乳剤中に組み入れられる。組み入れられる
アミンボランのより好ましいレベルは、ハロゲン化銀1
モルあたり約0.02〜約 0.2ミリグラムの量である。理想
的には、本発明のアミンボランがジメチルアミンボラン
であり、そしてそれがハロゲン化銀1モルあたり約0.05
〜約 0.1ミリグラム相当の量で乳剤中に組み入れられ
る。アミンボラン還元増感剤、ならびに式IおよびIIの
化合物は、写真要素の製造中のいずれかの時点で、黒白
もしくはカラー乳剤に添加してもよい。とはいえ、沈殿
後および支持体上へ乳剤を塗布する直前にそれらを添加
することが好ましい。
【0023】また、主として塩化銀からなる乳剤に前記
化合物を添加することも好ましい。本発明の利点が、い
ずれかの既知型(臭化銀、塩化銀もしくはヨウ化銀また
はそれらの混合物)あるいは形状(すなわち、立方体
状、八面体状、12面体状、球状もしくは平板状)のハロ
ゲン化銀粒子を含有する乳剤に存在すると考えられると
はいえ、塩化銀の含有量が少なくとも70モルパーセント
であり、そしてヨウ化銀の含有量が2モルパーセント未
満であることが好ましい。98モルパーセントの塩化銀を
含有する乳剤であって、残りのハロゲン化銀が臭化銀お
よびヨウ化銀である乳剤がさらに好ましい。最も好まし
いものは、単独ハロゲン化銀として塩化銀を含有する乳
剤である。本発明に使用される粒子の型に関係なく、本
発明の所定の態様では、そのような粒子の内部もしくは
外部がドーパントもしくは粒子表面改質剤により改質さ
れることが好ましい。改質された粒子を利用して、乳剤
が、還元増感剤を含有する乳剤で認められることが多い
コントラストの喪失を示すことなく、高感度および優れ
た安定性という所望の特性を示すようにすることができ
る。
【0024】本発明に適するドーパントもしくは粒子表
面改質剤は、好ましくは遷移金属錯体である。それは、
一般的には、以下の式で定義される。 〔MLm (NZ)〕n 上式中、Mは、American Chemical Society で採用さ
れ、そして Chemical and Engineering News, 1985年2
月4日,26ページ,に刊行された周期表のV族からX族
より選ばれる遷移金属であり、Zは、酸素もしくは硫黄
であり、そして窒素と共にニトロシルもしくはチオニト
ロシル配位子を形成し、Lは、ニトロシルもしくはチオ
ニトロシル配位子のほかの配位子を表し、mは、4〜7
であり、好ましくは5もしくは6であり、そしてnは、
ゼロ、−1、−2もしくは−3である。
【0025】Lで定義された上記配位子は、実質的には
いずれかの既知型の配位子を表すことができる。幾つか
の配位子の組み合わせが考えられる。好ましい配位子の
特定の具体例としては、アコ配位子、ハライド配位子、
シアニド配位子、シアナト配位子、チオシアナト配位
子、セレノシアナト配位子、テルロシアナト配位子、ア
ジド配位子、および別のニトロシルもしくはチオニトロ
シル配位子が挙げられる。好ましいドーパント類および
粒子表面改質剤類としては、以下のものが挙げられる。
【0026】
【化1】
【0027】
【化2】
【0028】
【化3】
【0029】
【化4】
【0030】最も好ましいものは、〔Os(NO)Cl
5 -2である。好ましくは、それを適用中、それがカチ
オン、すなわち、2Cs+1と結合してCs2 Os(N
O)Cl5 を形成する。本発明のハロゲン化銀粒子がド
ーパントにより改質される場合には、各ハロゲン化銀粒
子のコア(核)領域の93パーセントに組み入れられるこ
と、すなわち、粒子の容量の93パーセントが形成される
まで、沈殿中にそれを添加することが好ましい。しかし
ながら、それがハロゲン化銀粒子の表面下に位置する限
り、沈殿段階の後にそれを乳剤に添加してもよい。
【0031】本発明のハロゲン化銀粒子を粒子表面改質
剤で改質する場合には、臭化銀担体中のハロゲン化銀粒
子の表面に沿って所々に改質剤を付着させることが好ま
しい。そのような場合には、臭化銀担体の結晶総ハロゲ
ン化物含有量は約2モルパーセント未満であり、好まし
くは約1モルパーセント未満である。最適には、臭化銀
担体がリップマン(Lippmann)臭化物乳剤である。それ
は、平均粒径約0.05ミクロンの極めて微細な臭化銀粒子
乳剤である。そのような乳剤は、所定レベルの粒子表面
改質剤がその粒子に含まれているだろう。これらの乳剤
は、大量の本発明のハロゲン化銀粒子の存在下で熟成さ
れる。次いで、それらは、より大きな粒子の表面上で再
結晶され、従って粒子表面改質剤が配達される。
【0032】リップマン臭化物担体が、ハロゲン化銀粒
子における総ハロゲン化物の約2モルパーセント未満
(そして好ましくは約1モルパーセント未満)であるの
で、それらは巨大な粒子の周囲にシェル(殻)を形成す
ることはない。むしろ、それらは粒子の表面に沿って所
々に付着する。一般的には、ハロゲン化銀粒子の角にそ
れらの付着層が形成される。また、粒子表面改質剤を沈
殿後の乳剤に単独で、または臭化カリウムの溶液と共に
添加することにより、本発明の乳剤を生成できる。
【0033】本発明で用いられるドーパントもしくは粒
子表面改質剤は、好ましくは熟成剤の存在下で熟成させ
た塩化銀乳剤に適用される。また、ハロゲン化銀1モル
あたり約0.01〜約10マイクログラムの量でそれらを乳剤
に添加することが好ましく、ハロゲン化銀1モルあたり
約 0.1〜約 5.0マイクログラムの量でそれらを添加する
ことがより好ましく、そしてハロゲン化銀1モルあたり
約0.75〜約 2.0マイクログラムの量でそれらを添加する
ことが最も好ましい。本発明は、いずれの乳剤を調製す
るための既知技法で実施してもよい。そのような技法と
しては、通常利用さえるもの、例えば、シングル・ジェ
ットもしくはダブルジェット沈殿が挙げられる。また
は、それらとしては、別個のミキサーもしくは第1容器
(第2容器で後期成長を行う)でのハロゲン化銀粒子の
核生成によりハロゲン化銀乳剤を生成することが挙げら
れる。これらの技法のすべてについて、リサーチ・ディ
スクロージャー(Research Disclosure), 1989年12月,
308119, Sections I-IV, 993-1000 ページで検討されて
いる特許を参照されたい。
【0034】ハロゲン化銀粒子の沈殿後、乳剤を洗浄し
て過剰の塩を除去する。次いで、先に引用したリサーチ
・ディスクロージャー 308119 に開示される従来の方法
のいずれかを用いて、それらを化学もしくは分光増感で
きる。本発明に従って使用できる特定の増感色素として
は、ポリメチン色素クラスが挙げられ、これは、さらに
シアニン類、メロシアニン類、シアニン類およびメロシ
アニン類の複合体(すなわち、三核、四核および多核シ
アニン類およびメロシアニン類)、オキソノール類、ヘ
ミオキソノール類、スチリル類、メロスチリル類および
ストレプトシアニン類を包含する。使用できる別の色素
が、リサーチ・ディスクロージャー 308119 に開示され
ている。
【0035】本発明に従って使用できる化学増感剤とし
ては、金および硫黄クラスの増感剤、もしくは前記遷移
金属増感剤が挙げられる。さらに、それらは既知カブリ
防止剤もしくは安定剤、例えば、リサーチ・ディスクロ
ージャー 308119, Section VI に開示されるものと組み
合わせることができる。それらは、ハロゲン化物イオン
類、クロロパラデート類およびクロロパラダイト類を包
含しうる。さらに、それらは、第4級アンモニウム塩
類、テルラゾリウム塩類、ならびにマグネシウム、カル
シウム、カドミウム、コバルト、マンガンおよび亜鉛な
どの遷移金属の水溶性無機塩類を包含しうる。増感後、
乳剤をいずれかの適当なカプラー(2当量もしくは4当
量のいずれか)および/またはカプラー分散剤と組み合
わせて、所望のカラーフィルムもしくはプリント用写真
感光材料を作ることができ、また、それらを黒白写真フ
ィルムおよびプリント材料に使用することができる。本
発明に従って使用できるカプラーは、リサーチ・ディス
クロージャー Vol.176, 1978, Section 17643 VIIIおよ
リサーチ・ディスクロージャー 308119 Section VII
に記載されている。これらの開示すべてが、引用するこ
とにより本明細書中に組み入れられる。
【0036】本発明の乳剤は、好ましくはネガ型である
が、ポジ型であってもよい。それらは写真要素に組み入
れられ、そして露光された上で、いずれかの既知方法
(例えば、米国特許第 3,822,129号明細書およびリサー
チ・ディスクロージャー 308119 Section XIX に記載の
方法)により処理される。典型的には、カラー写真要素
は、いずれか既知サイジング(sizing)方法により一定
の大きさに作成したフィルムもしくは紙であってもよい
支持体、および少なくとも3種の異なる色形成性乳剤層
を含んでなる。また、典型的には、要素は、追加の層、
例えば、フィルター層、中間層、オーバーコート層、下
塗り層などを含む。それは、蛍光増白剤類、ステイン防
止剤類、硬化剤類、可塑剤類および滑剤類、ならびにマ
ット剤類および現像改質剤類を含んでもよい。それらの
各々の特定の具体例およびそれらの適用方法は、先に引
用したリサーチ・ディスクロージャー 308119 および
サーチ・ディスクロージャー 17643に開示されている
(両方とも引用することにより本明細書中に組み入れら
れる)。
【0037】前述のとおり、本発明は、ハロゲン化銀乳
剤の感度および安定性を改良する方法にも関する。その
ような方法は、乳剤に、写真的に有効な量のチオスルホ
ン酸置換基を有する有機化合物、スルフィン酸置換基を
有する有機化合物およびアミンボランを添加すること、
を含んでなる。好ましい態様では、その方法は、写真的
に有効な量の遷移金属錯体を乳剤に添加するという更な
る工程も含んでなる。写真的に有効な量とは、幾つかの
所望の写真効果達成するのに必要な量を意味する。その
ような量は、本発明の好ましい写真要素についての先の
検討で例示されている。以下の特定の具体例を参照する
ことにより、本発明をより良く認識できるだろう。それ
らは、本発明の乳剤ならびにそれらの製造方法および用
途を、徹底的にではないが具体的に示すことを目的とし
ている。
【0038】実施例 乳剤の調製 乳剤調製に利用する溶液 溶液A ゼラチン 21.0 g 1,8−ジチオオクタンジオール 128.0 mg 蒸留水 502.0 mL 溶液B 硝酸銀 170.0 g 塩化第二水銀 0.085 mg 蒸留水 327.6 mL 溶液C 塩化ナトリウム 58.0 g 蒸留水 338.3 mL 溶液D 塩化ナトリウム 53.9 g Cs2 Os(NO)Cl5 0.75 μg 蒸留水 314.6 mL
【0039】実施例1〜4の調製 実施例1を、溶液Aを反応容器に入れて46℃でそれを攪
拌することにより行った。 1.5pCl に銀ポテンシャルを
調節しながら、溶液BおよびCを同時に一定流速で60分
間かけて添加した。次いで、乳剤を洗浄して過剰の塩を
除去した。それを40℃に加熱した後、 7.5ミリグラムの
金増感化合物を米国特許第 2,642,361号明細書に記載の
ように添加した。次いで乳剤を60℃で熟成し、そして 2
80ミリグラムのイエロー色素、 104ミリグラムの1−
(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラ
ゾールおよび1033ミリグラムの臭化カリウムを添加し
た。1076mg/m2 銀のイエロー形成性カプラー アルファ
−(4−(4−ベンジルオキシ−フェニル−スルホニ
ル)フェノキシ)−アルファ(ピバリル)−2−クロロ
−5−(ガンマ−(2,4−ジ−5−アミルフェノキ
シ)ブチルアミド)アセトアニリド)と共に 280mg/m2
銀で、乳剤を紙支持体上に塗布した。ビニルスルホン硬
化剤を加えた、ゲルオーバーコート1076mg/m2 を、保護
層として塗布した。その塗膜を、 0.1秒間、段階タブレ
ットを介してWratten (Eastman Kodak Company の商
標)2C フィルターを用いて露光し、そして以下のよう
に35℃で処理した。
【0040】 発色現像 45秒間 漂白−定着(FeEDTA) 45秒間 洗浄 90秒間 現像液の組成: 水 800mL トリエタノールアミン 100% 11mL ポリスチレンスルホン酸リチウム 30% 0.25 mL 亜硫酸カリウム 45% 0.5mL N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 85% 6mL ベンゼンスルホン酸, 2.3g 5−〔〔4−〔ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕−6− メトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル〕アミノ〕−2− 〔2−〔4−〔〔4−メトキシ−6−〔(2−スルホエチル) アミノ〕−1,3,5−トリアジン−2−イル〕アミノ〕−2− スルホフェニル〕エテニル〕 硫酸リチウム 2.7g 1−ヒドロキシエチル−1,1−ジホスホン酸 60% 0.8mL 塩化カリウム 1.8g 臭化カリウム 0.02 g メタンスルホナミド,N−(2−((4−アミノ−3− 4.55 g メチルフェニル)エチルアミノ)エチル)スルフェート (2:3) 炭酸カリウム 23g 水を加えて 1.0リットルに調製 pH 10.12
【0041】実施例2は、乳剤を支持体上に塗布する直
前に、ハロゲン化銀1モルあたりトリルチオスルホネー
ト(TSS) 480mgおよびハロゲン化銀1モルあたりト
リルスルフィネート(TS)4800mgを添加したこと(こ
の2種の化合物は水性溶液に共同溶解させた)を除い
て、実施例1のように調製した。実施例3は、ハロゲン
化銀1モルあたり0.08mgのレベルのジメチルアミンボラ
ン(DMAB)で乳剤を処理したことを除いて、実施例
1のように調製した。実施例4は、乳剤を支持体上に塗
布する直前に、ハロゲン化銀1モルあたりトリルチオス
ルホネート 480mgおよびハロゲン化銀1モルあたりトリ
ルスルフィネート4800mgを添加したこと(この2種の化
合物は水性溶液に共同溶解させた)を除いて、実施例1
のように調製した。また、ハロゲン化銀1モルあたり0.
08mgのレベルのジメチルアミンボランで乳剤を処理し
た。試料を10分間60℃で加熱し、次いで塗布して処理し
た。
【0042】前記乳剤沈殿物のすべてが、立方体であり
かつエッジ長さ0.58ミクロンの粒子を有するものであっ
た。結果を第1表に示す。それは、各乳剤D−logE
曲線上のセンシトメトリー・データの点に対応する。実
施例1は、アミンボラン、またはカブリ防止剤/安定剤
・化合物の組み合わせで改質されていない乳剤に対応す
る。この実施例から分かるように、乳剤の感度は 100で
あり、そしてそのコントラスト(足)は 0.290である。
また、乳剤は、感度ならびにそれぞれ+0.16および+
0.112の足変化で示されるように、時間経過に対して本
質的な不安定性も示す。
【0043】実施例2(TSS/TSのみ)および実施
例3(DMABのみ)は、本発明に従って利用される添
加剤のいずれか一方のみを含有する乳剤に対応する。両
実施例で安定性の改良が認められる。しかしながら、そ
のような安定性は、実施例2では感度喪失の犠牲を払っ
ており、そして実施例3では著しいコントラスト喪失の
犠牲を払っている( 0.290〜0.346 の足の軟化)。実施
例4に具体的に示される本発明は、感度増強および優れ
た安定性を示す乳剤に関する。その乳剤は、ほんのわず
かなコントラスト喪失のみでそのような特性を示し、還
元増感剤により与えられるコントラスト崩壊(実施例
3)および足の鮮鋭さにおけるカブリ防止剤/安定剤の
無益な性質を付与された品質は予測されなかった。
【0044】
【表1】
【0045】1 Cs2 Os(NO)Cl5 のミリグラ
ム数/ハロゲン化銀1モル 2 濃度 1.0を生成するためのLogE×100 における
光の相対量の逆数 3 感度点よりも 0.3LogE速い点の濃度値 4 100°F(37.8℃)および湿度50%で2週間インキ
ュベーションしたときの感度LogEの変化 5 100°F(37.8℃)および湿度50%における最低濃
度の変化 6 100°F(37.8℃)および湿度50%で2週間インキ
ュベーションしたときの足濃度の変化
【0046】実施例5〜16の調製 実施例5を、溶液Aを反応容器に入れて46℃でそれを攪
拌することにより行った。粒子容量の93パーセントが形
成されるまで、溶液BおよびDを同時に一定流速で添加
した。銀ポテンシャルを 1.5pCl に調節した。粒子容量
の93パーセントが形成された後、残りの反応のために、
同じ流速を維持しながら、溶液Dの代わりに溶液Cを用
いた。乳剤の総沈澱時間は60分間であった。次いで乳剤
を洗浄して過剰の塩を除去し、そして前記のように塗布
して処理した。実施例6は、乳剤を支持体上に塗布する
直前に、ハロゲン化銀1モルあたりトリルチオスルホネ
ート(TSS) 480mgおよびハロゲン化銀1モルあたり
トリルスルフィネート(TS)4800mgを添加したこと
(この2種の化合物は水性溶液に共同溶解させた)を除
いて、実施例5のように調製して処理した。
【0047】実施例7は、ハロゲン化銀1モルあたり0.
08mgのレベルのジメチルアミンボラン(DMAB)で乳
剤を処理したことを除いて、実施例5のように調製し
た。試料を10分間60℃で加熱し、次いで塗布して処理し
た。実施例8は、乳剤を支持体上に塗布する直前に、ハ
ロゲン化銀1モルあたりトリルチオスルホネート 480mg
およびハロゲン化銀1モルあたりトリルスルフィネート
4800mgを添加したこと(この2種の化合物は水性溶液に
共同溶解させた)を除いて、実施例5のように調製し
た。また、ハロゲン化銀1モルあたり0.08mgのレベルの
ジメチルアミンボランで乳剤を処理した。試料を10分間
60℃で加熱し、次いで塗布して処理した。
【0048】実施例9は、Cs2 Os(NO)Cl5
量を1.25ミリグラムに増加させたことを除いて、実施例
5と同様の方法で調製して処理した。実施例10は、実
施例5の代わりに実施例9を用いたことを除いて、実施
例6のように調製して処理した。実施例11は、実施例
5の代わりに実施例9を用いたことを除いて、実施例7
のように調製して処理した。実施例12は、実施例5の
代わりに実施例9を用いたことを除いて、実施例8のよ
うに調製して処理した。実施例13は、Cs2 Os(N
O)Cl5 の量を 2.0ミリグラムに増加させたことを除
いて、実施例5と同様の方法で調製して処理した。実施
例14は、実施例5の代わりに実施例13を用いたこと
を除いて、実施例6のように調製して処理した。実施例
15は、実施例5の代わりに実施例13を用いたことを
除いて、実施例7のように調製して処理した。実施例1
6は、実施例5の代わりに実施例13を用いたことを除
いて、実施例8のように調製して処理した。
【0049】前記乳剤沈殿物のすべてが、立方体であり
かつエッジ長さ0.58ミクロンの粒子を有するものであっ
た。結果を第2表に示す。それは、各乳剤D−logE
曲線上のセンシトメトリー・データの点に対応する。デ
ータは、カブリ防止剤/安定剤および還元増感剤の有利
な効果が、ニトロシルもしくはチオニトロシル配位子を
含有する遷移金属錯体でドーピングした乳剤で認められ
ることを、具体的に示している。
【0050】
【表2】
【0051】1 Cs2 Os(NO)Cl5 のミリグラ
ム数/ハロゲン化銀1モル 2 濃度 1.0を生成するためのLogE×100 における
光の相対量の逆数 3 感度点よりも 0.3LogE速い点の濃度値 4 100°F(37.8℃)および湿度50%で2週間インキ
ュベーションしたときの感度LogEの変化 5 100°F(37.8℃)および湿度50%における最低濃
度の変化 6 100°F(37.8℃)および湿度50%で2週間インキ
ュベーションしたときの足濃度の変化
【0052】本発明をその好ましい態様を特に参照して
詳細に記載してきたが、変更および修正が本発明の精神
および範囲内で可能であることは認められるであろう。
本発明の更なる具体的な態様を、請求項1に関連させ
て、以下に列挙する。 2.前記乳剤層が、主に塩化銀であるハロゲン化銀粒子
を含んでなる、請求項1に記載の写真要素。 3.前記ハロゲン化銀粒子が、少なくとも70モルパーセ
ントの塩化銀および2モルパーセント未満のヨウ化銀を
含み、残りのハロゲン化銀が臭化銀である、具体的な態
様2に記載の写真要素。 4.前記ハロゲン化銀粒子が、少なくとも98モルパーセ
ントの塩化銀を含み、残りのハロゲン化銀が臭化銀およ
びヨウ化銀である、具体的な態様3に記載の写真要素。 5.塩化物が、前記ハロゲン化銀粒子における単独ハロ
ゲン化物である、具体的な態様4に記載の写真要素。
【0053】6.前記チオスルホン酸置換基を有する有
機化合物が、次式 R1 −SO2 S−M1 (上式中、R1 は、置換されていてもまたは置換されて
いなくてもよい、脂肪族基、炭素環基もしくは複素環基
を表し、そしてM1 は、一、二もしくは三価カチオンの
いずれかを表す)を満たし、そして前記スルフィン酸置
換基を有する有機化合物が、次式 R2 −SO2 S−M2 (上式中、R2 は、置換されていてもまたは置換されて
いなくてもよい、脂肪族基、炭素環基もしくは複素環基
を表し、そしてM2 は、一、二もしくは三価カチオンを
表す)を満たす、具体的な態様2に記載の写真要素。 7.前記チオスルホン酸置換基を有する有機化合物がハ
ロゲン化銀1モルあたり約20〜約2300ミリグラムの量で
あり、そして前記スルフィン酸置換基を有する有機化合
物がハロゲン化銀1モルあたり約10〜約20,000ミリグラ
ムの量であり、チオスルホン酸置換基を含有する化合物
対スルフィン酸置換基を含有する化合物の重量比が約2
0:1〜約1:20である、具体的な態様6に記載の写真要
素。 8.前記チオスルホン酸置換基を有する有機化合物がハ
ロゲン化銀1モルあたり約 100〜約1500ミリグラムの量
であり、そして前記スルフィン酸置換基を有する有機化
合物がハロゲン化銀1モルあたり約 100〜約15,000ミリ
グラムの量であり、チオスルホン酸置換基を含有する化
合物対スルフィン酸置換基を含有する化合物の重量比が
約10:1〜約1:10である、具体的な態様7に記載の写真要
素。
【0054】9.前記チオスルホン酸置換基を含有する
有機化合物が、トリルチオスルホン酸塩であり、そして
前記スルフィン酸置換基を有する有機化合物が、トリル
スルフィン酸塩である、具体的な態様8に記載の写真要
素。 10.前記アミンボランが、次式 R3 4 5 NBH3 (上式中、R3 、R4 およびR5 は、水素原子、置換さ
れていても置換されていなくてもよい、脂肪族基、炭素
環基もしくは複素環基を表す)を満足する、具体的な態
様9に記載の写真要素。 11.ハロゲン化銀1モルあたり約 0.001〜約 1.0ミリ
グラムの量でアミンボランを含んでなる、具体的な態様
10に記載の写真要素。 12.ハロゲン化銀1モルあたり約0.02〜約 0.2ミリグ
ラムの量でアミンボランを含んでなる、具体的な態様1
1に記載の写真要素。 13.前記アミンボランがジメチルアミンボランであ
る、具体的な態様12に記載の写真要素。 14.ハロゲン化銀1モルあたり約0.05〜約 0.1ミリグ
ラム相当の量でジメチルアミンボランを含んでなる、具
体的な態様13に記載の写真要素。
【0055】15.次式 〔MLm (NZ)〕n (上式中、Mは、周期表のV族からX族より選ばれる遷
移金属であり、Zは、酸素もしくは硫黄であり、そして
窒素と共にニトロシルもしくはチオニトロシル配位子を
形成し、Lは、配位子を表し、mは、4〜7であり、そ
してnは、ゼロ、−1、−2もしくは−3である)で示
される遷移金属錯体を含んでなる、具体的な態様14に
記載の写真要素。 16.Mがオスミウムである、具体的な態様15に記載
の写真要素。 17.遷移金属錯体が〔Os(NO)Cl5 -2であ
る、具体的な態様16に記載の写真要素。 18.ハロゲン化銀1モルあたり約0.01〜約10マイクロ
グラムの量で〔Os(NO)Cl5 -2を含んでなる、
具体的な態様17に記載の写真要素。
【0056】19.支持体およびハロゲン化銀乳剤層を
含んでなる写真要素であって、前記乳剤層が、チオスル
ホン酸化合物、スルフィン酸化合物およびアミンボラン
を含み、そして前記乳剤層が、主に塩化銀でありかつニ
トロシルもしくはチオニトロシル配位子および周期表の
V族からX族より選ばれる遷移金属を含んだドーパント
を内部に含むハロゲン化銀粒子を含んでなる、写真要
素。 20.ハロゲン化銀乳剤の感度および安定性を改良する
方法であって、前記乳剤に、写真的に有効な量のチオス
ルホン酸置換基を有する有機化合物、スルフィン酸置換
基を有する有機化合物およびアミンボランを添加するこ
とを、含んでなる方法。 21.前記乳剤に、写真的に有効な量の次式 〔MLm (NZ)〕n (上式中、Mは、周期表のV族からX族より選ばれる遷
移金属であり、Zは、酸素もしくは硫黄であり、そして
窒素と共にニトロシルもしくはチオニトロシル配位子を
形成し、Lは、配位子を表し、mは、4〜7であり、そ
してnは、ゼロ、−1、−2もしくは−3である)で示
される遷移金属錯体を添加することを、更に含んでなる
具体的な態様20に記載の方法。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、チオスルホン酸置換基を有
    する有機化合物、スルフィン酸置換基を有する有機化合
    物およびアミンボランを含有するハロゲン化銀乳剤層を
    有する支持体を含んでなる写真要素。
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