JPH07198717A - カルパインによって特異的に分解されたフォドリン蛋白分解産物150kの分解部位に特異的な抗体、その作製方法及び該抗体を用いたフォドリン蛋白分解産物150kの認識方法 - Google Patents

カルパインによって特異的に分解されたフォドリン蛋白分解産物150kの分解部位に特異的な抗体、その作製方法及び該抗体を用いたフォドリン蛋白分解産物150kの認識方法

Info

Publication number
JPH07198717A
JPH07198717A JP34958893A JP34958893A JPH07198717A JP H07198717 A JPH07198717 A JP H07198717A JP 34958893 A JP34958893 A JP 34958893A JP 34958893 A JP34958893 A JP 34958893A JP H07198717 A JPH07198717 A JP H07198717A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fodrin
antibody
peptide
protein
calpain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34958893A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaomi Nishimichi
隆臣 西道
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IGAKU SEIBUTSUGAKU KENKYUSHO K
Medical and Biological Laboratories Co Ltd
Original Assignee
IGAKU SEIBUTSUGAKU KENKYUSHO K
Medical and Biological Laboratories Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IGAKU SEIBUTSUGAKU KENKYUSHO K, Medical and Biological Laboratories Co Ltd filed Critical IGAKU SEIBUTSUGAKU KENKYUSHO K
Priority to JP34958893A priority Critical patent/JPH07198717A/ja
Publication of JPH07198717A publication Critical patent/JPH07198717A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カルパインによって特異的に分解されたフォ
ドリン蛋白分解産物150Kの空間的な情報が得られる
抗体、その作製方法及び該抗体を用いたフォドリン蛋白
分解産物150Kの認識方法を提供する。 【構成】 フォドリンαサブユニットの150K分解産
物のN末に対応するペプチド(GMMPR)をペプチド
シーケンサーを用いて合成し、C末端に付加したシステ
インを介してKLHと結合させた後、高速液体クロマト
グラフィーによって精製した。次いで、この抗原をウサ
ギ1羽当たり0.25mg〜1mg、2〜3週間の間隔
で6回免疫し、最後の免疫から1週間の後採血し、抗原
ペプチドを固相化したアフィニティークロマトグラフィ
ーを用いてポリクローナル抗体を精製した。一次的虚血
と灌流の後のスナネズミ脳を20μmに薄切し、上記ポ
リクローナル抗体と反応させ、さらに染色することによ
って、150Kを特異的に認識することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルパインによって特
異的に分解されたフォドリン蛋白分解産物150Kの分
解部位に特異的な抗体、その作製方法及び該抗体を用い
たフォドリン蛋白分解産物150Kの認識方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】フォドリンは、脳に多量に存在する高分
子量の細胞骨格蛋白質で、脳の総蛋白質量の2%程度を
占める。フォドリンは、軸索輸送、神経分泌、記憶の物
質的痕跡づくりに重要な役割を果たしている。フォドリ
ンは、分子量230K(α)と220K(β)の2種の
サブユニットで構成され、自然状態でのフォドリンは、
分子量約970Kでα2β2の4量体である。
【0003】フォドリンは、ほぼ同時に4つの研究室で
発見された。筑波大学渡辺良雄研究室に居た下岡は、脳
に存在し、アクトミオシンATPーase活性を促進す
る高分子量のアクチン結合性蛋白質を見いだし、これを
ブラインアクチン結合性蛋白質(brain acti
n−binding protein)と名付けた。ま
た、レヴァイン(Levine)とウィラード(Wil
lard)は、アクチン結合性蛋白で皮質細胞に局在す
る蛋白を見いだし、フォドリンと命名した。さらに、垣
内研究室及ディヴィス(Davies)とクリー(Kl
ee)は、脳に存在する高分子量のカルモデュリン結合
性蛋白質を発見し、それぞれカルスペクチン及びカルモ
デュリン結合性蛋白Iと命名した。一方、フォドリン
は、赤血球裏打ち蛋白の一つのスペクトリンのアナログ
でもあることから、ブラインスペクトリン(brain
spectrin)とも呼ばれる。この蛋白質の呼称
は、世界的にはまだ統一されていないのが現状である
が、本明細書においては、一貫してフォドリンと呼ぶ。
【0004】一方、カルパインは、カルシウムによって
活性化される細胞内プロテアーゼである。カルパイン
は、分子量約80Kと30Kの2つのサブユニットから
なるヘテロダイマーであり、活性中心にシステインとヒ
スチジンを有するシステインプロテアーゼである。活性
中心のシステインは、通常は分子内に埋もれた形で存在
しており、Ca++濃度に依存して分子の表面に露出して
くる。即ち、カルパインの活性化には、Ca++の存在が
必要となる。
【0005】カルパインの名称についても確定されてお
らず、別名カルシウム依存性中性プロテアーゼ(cal
cium−activated neutral pr
otease、CANP)とも呼ばれる他、CDSP
(calcium−dependent sulhyd
ryl protease)や単にCDP(calci
um−dependent protease)と呼ば
れることがある。今日では、カルパインが最も一般的な
名称であると思われるので、本明細書においては、一貫
してカルパインと呼ぶ。
【0006】数あるカルパインの基質蛋白のなかで、フ
ォドリンは脳の機能の生理学及び病理学に関して多くの
学者の興味を引き付けている。というのは、フォドリン
は、長期増強及び虚血後の変性の両方において、カルパ
インの触媒による蛋白分解を受けると記載された最初の
ものだったからである。フォドリンは、カルパインによ
って230Kαサブユニットが特異的に分解されて15
0Kを産生することが明かとなっている。
【0007】従来、この反応が進行する情報は、電気泳
動を用いて観察していた。即ち、試料をSDS−PAG
E(SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動)のような
電気泳動によって分子の大きさで分離し、分子量から蛋
白質の存在を推定していた。また、ウエスタンブロット
では、上記のようにSDS−PAGEを行った後に、ゲ
ル中の蛋白質をニトロセルロースのような膜に転写し、
これに目的の蛋白質に対する抗体を一次抗体として反応
させ、さらにこの一次抗体に対する抗体と酵素の標識物
を二次抗体として反応させた後に、酵素反応によって酵
素基質を発色させることにより、分子量によって分けら
れた目的とする蛋白質だけを検出できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような電気泳動を用いる方法では、試料を溶液状態で電
気泳動にかけなければならず(組織中の蛋白であれば、
組織をホモゲナイズして抽出する)、組織内に目的とす
る蛋白質がどのように分布しているかといった空間的な
情報が得られなかった。従って、カルパインによるフォ
ドリンの分解過程において、どのステップが実際に、数
日に渡る複雑なカスケードの引き金になるのか、どのよ
うに他の因子と相互に関連しているのかについては未だ
明らかではなかった。このため、脳の機能の生理学及び
病理学を探索する医学分野においては、カルパインによ
り特異的に分解されるフォドリン蛋白分解産物150K
の空間的な情報を得る手段が望まれていた。
【0009】従って、本発明は、上記課題を解決し、カ
ルパインによって特異的に分解されたフォドリン蛋白分
解産物150Kの空間的な情報が得られる抗体、その作
製方法及び該抗体を用いたフォドリン蛋白分解産物15
0Kの認識方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本第1発
明は、カルパインによって特異的に分解されたフォドリ
ン蛋白分解産物150Kの分解部位に特異的な抗体にあ
る。本第2発明は、上記抗体がポリクローナル抗体であ
って、フォドリン蛋白分解産物150Kの分解部位であ
るN末端に対応するペプチドを合成し、該ペプチドにキ
ャリヤー蛋白質を結合させ、精製した後、これを生体内
に免疫してポリクローナル抗体を作製させ、該ポリクロ
ーナル抗体を採取し、精製することを特徴とする上記抗
体の作製方法にある。
【0011】本第3発明は、上記抗体がモノクローナル
抗体であって、フォドリン蛋白分解産物150Kの分解
部位であるN末端に対応するペプチドを合成し、該ペプ
チドにキャリヤー蛋白質を結合させ、精製した後、これ
を生体内に免疫してポリクローナル抗体を作製させ、上
記生体の脾臓細胞と骨髄腫細胞とを細胞融合させてハイ
ブリドーマ細胞を製造し、該ハイブリドーマ細胞を培養
することによって産生させたモノクローナル抗体を採取
し、精製することを特徴とする上記抗体の作製方法にあ
る。
【0012】本第4発明は、上記抗体を用いることを特
徴とするフォドリン蛋白分解産物150Kの認識方法に
ある。本発明者は、インタクトな蛋白から蛋白分解によ
って生じた分解物を特異的に区別できる抗体を発明し
た。即ち、本第1発明の抗体によれば、カルパインによ
って特異的に分解されたフォドリン蛋白分解産物150
Kの分解部位にのみ特異的であり、インタクトな230
Kαサブユニット及びゆっくりと産生されるβサブユニ
ットの160K分解産物とは全く反応しない。従来知ら
れている分子のXIドメインのPEST配列残基に対し
て反応する別の抗体では、インタクトな230Kと分解
された150Kの両者に反応する。
【0013】尚、PEST配列とは、カルモジュリン結
合蛋白質(フォドリンもそのひとつ)のなかで、プロリ
ン(P)、グルタミン酸(E)、アスパラギン酸
(D)、セリン(S)、スレオニン(T)に富んだ部分
で、カルモジュリンによって認識される部位を言う。カ
ルパインも同じ部位を認識すると思われる。PEST部
位は、非常に疎水性であり、表面ループを形成しやす
く、カルパインにとって接近しやすい構造となってい
る。
【0014】ここで、αサブユニットは、いくつかのド
メインからなっており、カルパインによる分解部位は、
XIドメインにあり、XIドメインからXIIドメイン
のアミノ酸配列の一部を示せば、以下の通りである。
【0015】
【数1】
【0016】(但し、Q:グルタミン、E:グルタミン
酸、V:バリン、Y:チロジン、G:グリシン、M:メ
チオニン、P:プロリン、R:アルギニン、D:アスパ
ラギン酸、T:スレオニン、S:セリン、K:リジン、
A:アラニン、W:トリプトファン、L:ロイシン、
H:ヒスチジン、F:フェニールアラニン、N:アスパ
ラギン、I:イソロイシン) このうち、カルパインによるフォドリンの分解部位は、
上記に米印で示したYとGの間である。
【0017】このため、組織内において、カルパインに
より特異的に分解されたフォドリン蛋白分解産物150
Kの空間的な情報を得ることができる。抗体としては、
ポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体を挙げるこ
とができる。
【0018】ポリクローナル抗体は、本第2発明のよう
にして得ることができる。一方、モノクローナル抗体に
ついては、本第3発明のようにして得ることができる。
ここで、ペプチドは、フォドリン蛋白分解産物150K
の分解部位であるN末端に対応するアミノ酸配列、例え
ば、「GMMPR」に従い、従来公知のペプチドシーケ
ンサーを用いて合成することができる。このポリクロー
ナル抗体の産生に用いられた抗原ペプチドは、5mer
と非常に小さなペプチドに対して設計されたものであ
り、蛋白分解産物のN末端の新しいアミノ酸グループは
エピトープに本質的な部分であることから、このポリク
ローナル抗体は、分解部位に対する高い特異性を持って
いる。
【0019】本第2発明及び第3発明において用いられ
る抗原ペプチドは、分子量が小さく、これを動物に免疫
することによって抗体を作製させることができないハプ
テンである。このため、これにキャリヤー蛋白質、例え
ば、ウシ血清アルブミン(BSA)やスカシガイヘモシ
アニン(KLH)のような蛋白質と結合させて高分子と
して免疫する必要がある。
【0020】抗原の精製方法としては、特に限定されな
いが、通常、クロマトグラフィーによって行う。免疫す
る生体としては、特に限定されないが、例えば、ウサ
ギ、ネズミ、ブタまたはニワトリ等が挙げられる。
【0021】得られた抗体、即ち、ポリクローナル抗体
またはモノクローナル抗体の精製方法としては、従来公
知のいずれの方法を用いてもよいが、通常、抗原ペプチ
ドを固相化したクロマトグラフィーによって行う。ま
た、第3発明において、細胞融合させる方法としては、
従来公知のいずれの方法も適用することができる。例え
ば、Kohler及びMilsteinの方法[Nat
ure、第256巻、495頁(1975年)参照]が
挙げられる。さらに、ハイブリドーマ細胞の培養は、例
えば、イン・ビトロ(例えば、培地中)またはイン・ビ
ボ(例えば、生体の腹腔内)で行うことができる。
【0022】本第4発明によれば、上記抗体がフォドリ
ン蛋白分解産物150Kの分解部位に特異的であること
から、上記抗体を用いることによって、インタクトなフ
ォドリンから分解されたフォドリン蛋白分解産物150
Kの空間的な分布を認識することができる。このため、
例えば、脳の海馬におけるフォドリン蛋白分解産物15
0Kの分布を調べることができ、従って、カルパインに
よってフォドリンが分解されていく空間的な情報を得る
ことができる。従って、カルパインによるフォドリンの
分解過程において、どのステップが実際に、数日に渡る
複雑なカスケードの引き金になるのか、どのように他の
因子と相互に関連しているのかについて、解明の一因と
なる。
【0023】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下に本発明の好適な実施例を説明す
る。 1.フォドリン蛋白分解産物150K抗原の作製 フォドリンαサブユニットの150K分解産物のN末に
対応するペプチド(GMMPR)をアプライドバイオシ
ステムズ社モデル430Aペプチドシーケンサーを用い
てチェンジ アンド メイエンホファー(Chang
and Meienhofer)の方法[Chang,
c.d.& Meienhofer,J.(1978)
Int,J.Pept.Protein Res,l
1,246−249]に従い合成し、そのC末端にシス
テイン残基を付加し、レナー(Lerner)ら[Le
rner,R.A.,Green,N.,Alexan
der,H.,Liu,F.,Sutcliffe,
J.G.,&Shinnick,T.M.(1981)
Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.
78,3403〜3407]の方法に従い、m−マレイ
ミドベンゾイルーNーヒドロキシスクシニミドを介して
KLH(スカシガイヘモシアニン)を結合させる。この
後、高速液体クロマトグラフィーによって精製した。
【0024】但し、 G:グリシン M:メチオニン P:プロリン R:アルギニン 2.フォドリン蛋白分解産物150Kに対するポリクロ
ーナル抗体の作製 上記1で合成した免疫原をウサギ1羽当たり0.25m
g〜1mg、2〜3週間の間隔で6回免疫した。初回及
び2回目の免疫にはそれぞれフロインドの完全アジュバ
ンド及び不完全アジュバンドを用いた。最後追加免疫の
後1週間で抗血清を得た。これを採血し、ポリクローナ
ル抗体のアフィニティー精製は、抗原ペプチドを固相化
したTSK AF−トレシル トーヨーピアール(TS
K AFーtresyl Toyopearl)650
Mを用いて行った。
【0025】3.フォドリン蛋白分解産物150Kに対
するモノクローナル抗体の作製 上記1で合成した免疫原をマウスに免疫した。このマウ
スの脾臓細胞とマウスのミエローマ細胞(骨髄腫細胞)
とをKohler及びMilsteinの方法[Nat
ure、第256巻、495頁(1975年)参照]に
より細胞融合してマウス・ハイブリドーマ細胞を製造し
た。さらに、このハイブリドーマ細胞をイン・ビトロ
(培地中)またはイン・ビボ(マウスの腹腔内)で培養
することによってモノクローナル抗体を産生させた。こ
のモノクローナル抗体は、上記2と同様に精製した。
【0026】4.スナネズミ前脳における虚血の誘導 体重50g〜70gのメスのスナネズミは、虚血〜再灌
流の間エーテルで麻酔し、体温は37℃に維持する。頸
部正中線を切開し、二つの通常の動脈瘤をクリップで咬
合する。10分後にクリップを除き、再灌流する。各グ
ループ4匹を15分、4時間、24時間、3日、7日後
にコントロールと共に解体する。
【0027】各時間において動物はペントバルビタール
(60mg/kg i.p.)のオーバードーズによっ
て安楽死させ、4℃で上向大動脈を5mMEDTA、5
mMメルカプトエタノール、250mMシュクロース、
0.1mM ロイペプシン(leupeptin)を含
む20mM トリスーHClバッファー(pH7.6)
50mlで灌流の後2%パラホルムアルデヒドで灌流す
る。
【0028】灌流後の脳は取り除き、同じ固定液で24
時間固定し、10〜20%シュクロースを含むPBSに
24時間浸す。 5.μーカルパインの精製 5kgのウサギ骨格筋を3倍量のバッファーA[20m
M Tris−HCl(pH7.5)、5mM EDT
A、10mM 2ーnercatoeethanol]
を加えてホモゲナイズし、1200gで15分間遠心す
る。上清は、ガラスウールを用いて濾過し、脂肪分を除
く。
【0029】この粗抽出物(14.2リットル)にバッ
ファーAで平衡化したDE−52(Whatman、D
EAEセルロースの商品名)2.3kgを加える。この
懸濁液をときどきかき混ぜながら、2時間静置した後、
吸着されなかった分画をデカンテーションによって除
く。残った樹脂にバッファーAを5リットル加え、懸濁
液を5×130cmのカラムに詰める。2.6リットル
のバッファーAで洗った後、吸着した蛋白質を0.0M
から0.6MまでのNaClの直線グラジエントをかけ
てバッファーAで溶出する。ここでは、カルパインとカ
ルパイン阻害物質がNaClの0.15M〜0.25M
の位置に一緒に溶出されてくるため、この両者を集め、
0.3MのNaClを含むバッファーAで平衡化された
フェニールセルロースCL−4Bカラム(2.6×25
cm)に添加する。カラムは、50mlの0.3M N
aCl加バッファーAで洗った後、バッファーAで溶出
させる。ここにおいて、カルパインはカラムに吸着され
るが、阻害物質はカラムを素通りする。カルパインの分
画を集め、DE−53(Whatman、1.0×40
cm、DEAEセルロースカラムの商品名)のカラムに
添加する。吸着した蛋白質は、0.0M〜0.3MのN
aClの直線的グラジエントで総量300mlのバッフ
ァーAで溶出する。カルパインの活性分画を集め、Na
Cl濃度を0.3Mに調整した後、フェニールセファロ
ースカラム(1.0×25cm)に添加し、0.3M
NaClバッファーAで洗浄する。NaCl濃度を0.
3Mから0.0Mへ減少的に、エチレングリコールを0
%から50%まで増加的に変化させながら、バッファー
A200mlで溶出する。
【0030】以上の4段階のクロマトグラフィーを経
て、カルパインは精製される。 6.フォドリンの精製 フォドリンの精製は、以下の文献に従い、行った。 J.Biol.Chem,267 24585〜245
90(1992);TakaomiC.Saido,M
asao Shibata,TadaomiTaken
awa,Hiromu Murofusi及びKoic
hi Suzuki(Positive Regula
tion of μーCalpainAction b
y Polyphosphoinosotides) 7.PEST配列に対する抗体の合成 フォドリンPEST配列に対する抗体は、以下のような
合成ペプチドを用い、フォドリン分解産物に対する抗体
と同様に作製した。
【0031】YGETAERLTQSHPESAEDL
QEKCTELC 尚、ペプチドの合成は、上記「1.抗原の作製」と同様
に行った。 8.免疫組織化学 一次的虚血と灌流の後のスナネズミ脳の染色は本質的に
次の通り行なった。即ち、固定した脳はクリオスタット
で20μmに薄切し、3%のノーマル ゴートセルム
(Normal Goat Serum)、0.3%H
22を含むPBSで室温30分間反応させた。次に、上
記のようにして得られたフォドリン蛋白分解産物150
Kに対するポリクローナル抗体あるいはPEST配列に
対する抗体で室温一晩反応、すすいだ後、ビオチン化ヤ
ギ抗ウサギIgG(ベクター社)で2時間、ABCーペ
ルオキシダーゼ錯体(ABC−peroxidase
complex)[ベクター社]で室温2時間反応、洗
浄後0.015%ジアミノベンチジンと0.003%H
22を含む50mM トリス−HClバッファー(pH
7.6)で発色させる。
【0032】遅延神経死は、再灌流後3日及び7日後の
クレシル紫染色切片中のピラミダルニューロン(pyr
amidal neuron)を数えることによって確
認する。 9.ウエスタンブロット 上記免疫組織化学で用いたのと同様な組織、即ち、一次
的虚血と灌流の後のスナネズミ脳を用いて、ウエスタン
ブロットを行った。ウエスタンブロットは、トビン(T
owbin)らの方法に従って行った。(Proc N
atl Acad Sci USA 76,4350〜
4354(1979)、TowbinH、Staehe
inT、GordonJ(Electrophoret
ic transfer of protein fr
om polyacrylamide gels to
nitrocellulose sheets:pr
ocedure and some applicat
ions)参照] 10.結果 (1)精製されたフォドリンのμーカルパインによる蛋
白分解 上記5で精製されたフォドリン(36μg/ml)を試
験管内で、100μMロイペプシンの存在下あるいは非
存在下において、経時的に、上記4で精製されたμーカ
ルパイン(2.5μg/ml)の触媒によって蛋白分解
し、SDS−PAGE及びウエスタンブロットによって
分析した。
【0033】SDS−PAGEの結果を図1、図2及び
図3に示す。図1は、クマシーブリリアントブルー(C
BB)によるゲルの染色を示す。上の矢印は、分解され
ていない分子量約230Kの完全なフォドリンαサブユ
ニットを示す。一方、下の矢印は、αサブユニットに由
来する分子量約150Kの蛋白分解産物に相当する。時
間とともに、230Kが150Kに分解されいていく過
程がわかる。また、図1で20分後において、150K
に反応するバンドは、システインプロテアーゼ阻害剤で
あるロイペプシン(leupeptin)によって産生
が阻害されていることがわかる。尚、右端のレーンは、
分子量マーカーである。
【0034】また、図2は、フォドリン蛋白分解産物1
50Kに対するポリクローナル抗体を用いた免疫染色、
図3は、抗フォドリンαサブユニットPEST配列に対
する抗体を用いた免疫染色を示す。図2から明らかなよ
うに、フォドリン蛋白分解産物150Kに対するポリク
ローナル抗体は、インタクトな230Kαサブユニット
には全然反応せず、μ−カルパインから生じた150K
に特異的に反応した。一方、図3から明らかなように、
PEST配列に対する抗体は、インタクトな230Kと
分解された150Kの両者に反応し、特異的でないこと
がわかる。
【0035】さらに、フォドリン蛋白分解産物150K
に対するポリクローナル抗体は、よりゆっくりと産生さ
れるβサブユニットの160K分解産物とも反応しなか
った[図1で△で示される位置]。 (2)スナネズミ脳の虚血前後でのウエスタンブロット
による分析 上記図2で示したように、スナネズミの全脳を可溶化し
てSDS−PAGEを行った後、ウエスタンブロットを
行った。
【0036】結果を図4に示す。図4(A)は、フォド
リン蛋白分解産物150Kに対するポリクローナル抗体
を用いて染色したもの、図4(B)は、100μg/m
lの抗原ペプチドの存在下で上記ポリクローナル抗体を
用いて染色したもの、図4(C)は、免疫前のIgGを
用いて染色したもの、更に図4(D)は、PEST配列
に対する抗体を用いて染色したものである。また、レー
ンNは、正常の動物(スナナズミ)の脳を用いた場合、
レーンIは、虚血後の動物の脳を用いた場合、またレー
ンCは、コントロールとして、フォドリン蛋白分解産物
150Kを用いた場合を示す。尚、矢印は、分子量を、
△は、フォドリン蛋白分解産物150Kを示す。
【0037】図4(A)のレーンIから、スナネズミ前
脳の一時的(10分)な虚血処理と、再灌流は、フォド
リンのαサブユニットの150Kフラグメントを産生す
ることがわかる。このことはセバート(Seuber
t)らの報告を再確認するものである。
【0038】図4(A)のレーンNから、フォドリン蛋
白分解産物150Kは正常の脳には存在しないことがわ
かり、フォドリン蛋白分解産物150Kに対するポリク
ローナル抗体は、十分特異的でBackの非特異的染色
を生じなかった。ここで、Backの非特異染色とは、
二次抗体が組織に非特異的に吸着し、抗原部位以外の背
景を非特異的に染色することをいう。
【0039】また、図4(B)及び図4(C)からわか
るように、抗原ペプチドの存在下での染色あるいは免疫
前のIgGでの染色は、150Kのバンドの消失をもた
らした。さらに、図4(D)から、フォドリンPEST
配列に対する抗体を用いた染色の結果は、全フォドリン
の一部のみ(5%未満)が蛋白分解されて150K断片
を生じていることを示している(△印)。
【0040】(3)虚血及び再灌流後の海馬におけるフ
ォドリン分解の免疫組織化学的観察 次に、空間的な情報を得るため、虚血後の脳の免疫組織
化学的観察を行ない、海馬におけるそのプロセスの特徴
的局在を見いだした。即ち、動物の前脳を10分間の虚
血処理した後、免疫組織化学的に観察した。一次抗体に
は、フォドリン蛋白分解産物150Kに対するポリクロ
ーナル抗体を1μg/mlの濃度で用いた。
【0041】結果を図5、図6、図7及び図8に示す。
図5は、コントロールとしての虚血前の正常海馬切片、
図6は、虚血処理15分後、図7は、虚血処理4時間
後、及び図8は、虚血処理24時間後を示す。図5〜図
8は、一時的虚血の後における海馬のフォドリン分解が
おきていることを証明するものである。虚血に先立つ通
常の状態の下では図4のウエスタンブロットの結果にし
たがって、フォドリン蛋白分解産物150Kに対するポ
リクローナル抗体での染色はほとんど見られず[図4
(A)]、このことは生理的条件下においては基本的に
フォドリンαサブユニット分子はインタクトな230K
として存在することを示している。
【0042】また、図6から、フォドリンの蛋白分解に
対応する反応性は、貫通線維(perforant p
ath)[図6において矢印で示す]、網状ー分子層
(stratum−lacunosum−molecu
lare)[図6において2重矢印で示す]、CA3セ
クターの上昇層(stratum oriens)[図
6において▲で示す]、CA1の上昇層(stratu
m oriens)[図6において▲▲で示す]に対す
る分子層のような特異的な領域において、15分以内に
極めて明白に現われた。
【0043】もし、この重要な裏打ち蛋白としてのフォ
ドリンの蛋白分解による修飾が、指摘されているように
(Simon et al.,1985;Lynch
and Muller,1990;Friedric
h,1990)、興奮性アミノ酸レセプターの幾何学的
変化あるいはシナプスの形態変化をもたらすとしたら、
ここで観察された変化は興奮性及び興奮伝達状態の見地
から、海馬のこれらの領域における劇的な交替をもたら
すかも知れない。
【0044】(4)フォドリンPEST配列に対する抗
体及び免疫前のフォドリン蛋白分解産物150Kに対す
るポリクローナル抗体を用いた海馬の免疫組織化学 次に、虚血前後の海馬のPEST配列に対する抗体を用
いた免疫染色を示す。図9は、虚血前の海馬をPEST
配列に対する抗体で染めたものである。図10は、虚血
15分後の海馬をPEST配列に対する抗体で染めたも
のである。また、図11は、虚血15分後の海馬をフォ
ドリン蛋白分解産物150Kに対するポリクローナル抗
体のコントロールとして、免疫前のIgGで染めたもの
である。これらから、蛋白分解の基質としてのフォドリ
ンが、基本的に海馬の全領域に存在すること、及びウエ
スタンブロットの結果により、その分布が変化していな
いことを示す[図4(D)]。
【0045】免疫前のIgGあるいは抗原ペプチドと競
合するフォドリン蛋白分解産物150Kに対するポリク
ローナル抗体を用いることによって、虚血後の海馬のど
こにも染色が見られないことから、観察の特異性が確認
された[図11]。 (5)結論 4〜24時間で徐々に消滅する15分後の網状ー分子層
(stratum−lacunosumーmolecu
lare)分子あるいはCA3の上昇層(stratu
m oriens)の免疫反応性[図7、図8]は、部
分分解産物の濃度がさらに下がり、新たにインタクトな
フォドリンに合成され、置き変わることを示している。
【0046】これとは極めて対象的に、最初の数時間の
間、弱い反応しか示さなかったCA1セクター全体は、
24時間前後におけるフォドリンの分解を示す強い永続
的な反応を示し始める[図8]。この反応性は虚血処理
の7日後まで続いた。
【0047】虚血によるCA1細胞の蛋白合成能の選択
的で回復不能な変性について、分解されたフォドリン分
子がこれ以後新たに合成された分子に変わらないだろう
ことを示している。CA1における蛋白分解の後期相
と、分子層やCA3における初期相との間のタイムラグ
は、病理学的情報伝達の複雑で重層的な出来事がこの期
間に含まれており、初期相は多分カスケードの引き金と
なる初期段階の一つであろうことを示している。
【0048】主に観察される神経の変性は、ただ主とし
てCA1セクターにおいて、虚血ショックの2〜3日後
にスタートするにすぎないので、我々は、この後期相の
蛋白分解反応が細胞死に含まれると考えるかも知れな
い。しかしながら、重要な、傷つきやすい神経であるC
A1の錐体細胞は、この段階でのCA1の他の領域に比
べて、分解フォドリンの弱い反応を示す。このことは、
神経の変性にとってこれに続く更なるステップが必要で
あることを示している。
【0049】反応過程の局在が、時間的経過に伴ってド
ラスチックに変わることの発見は、虚血後のカルパイン
の活性化が単に1つの細胞内における出来事ではなく、
多様な細胞間相互作用を含む病理学的な情報伝達の一部
であることを示している。貫通線維及びCA3からCA
1にかけての領域から移動する虚血後のフォドリン分解
の輪郭におけるいくつかの変化は、海馬の長期増強にお
いて興奮の流れが伝えられる過程と部分的には似通った
ものとなっている。この類似性は、ダイナミックな虚血
後の病理学的過程が少なくとも一部において情報伝達に
関連した器官を記憶の獲得に必要な反応のカスケードと
分かちあっていることを示す。
【0050】以上説明したように、上記実施例によれ
ば、フォドリン蛋白分解産物150Kに対するポリクロ
ーナル抗体によって、脳の変性における空間的情報を得
ることができた。この抗体は、上記実施例に限らず、さ
らに種々の免疫組織化学的観察に用い、あるいは種々の
免疫組織化学的観察と組み合わせて、種々の解明に役立
つことができる。
【0051】また、上記実施例では、フォドリン蛋白分
解産物150Kに対するポリクローナル抗体を用いて観
察した結果を示したが、フォドリン蛋白分解物150K
に対するモノクローナル抗体についても同様に生体の空
間的情報を得るのに有用であった。
【0052】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる
態様で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】カルパインによってフォドリンを分解した状態
をSDS−PAGEによって分析した、クマシーブリリ
アントブルー(CBB)によるゲルの電気泳動を示す写
真である。
【図2】カルパインによってフォドリンを分解した状態
をSDS−PAGEによって分析した、フォドリン蛋白
分解産物150Kに対するポリクローナル抗体を用いて
免疫染色した電気泳動を示す写真である。
【図3】カルパインによってフォドリンを分解した状態
をSDS−PAGEによって分析した、PEST配列に
対する抗体を用いで免疫染色した電気泳動を示す写真で
ある。
【図4】スナネズミ脳の虚血前後でウエスタンブロット
により分析した電気泳動を示す写真であり、(A)はフ
ォドリン蛋白分解産物150Kに対するポリクローナル
抗体を用いて染色したもの、(B)は100μg/ml
の抗原ペプチドの存在下で上記ポリクローナル抗体を用
いて染色したもの、(C)は免疫前のIgGを用いて染
色したもの、更に(D)はPEST配列に対する抗体を
用いて染色したものを示す。
【図5】虚血前の正常海馬切片におけるフォドリン蛋白
分解産物150Kに対するポリクローナル抗体により免
疫染色した生物の形態を示す写真である。
【図6】虚血処理15分後におけるフォドリン分解の進
行過程を示すフォドリン蛋白分解産物150Kに対する
ポリクローナル抗体により免疫染色した生物の形態を示
す写真である。
【図7】虚血処理4時間後におけるフォドリン分解の進
行過程を示すフォドリン蛋白分解産物150Kに対する
ポリクローナル抗体により免疫染色した生物の形態を示
す写真である。
【図8】虚血処理24時間後におけるフォドリン分解の
進行過程を示すフォドリン蛋白分解産物150Kに対す
るポリクローナル抗体により免疫染色した生物の形態を
示す写真である。
【図9】PEST配列に対する抗体を用いて虚血前の海
馬を免疫染色した生物の形態を示す写真である。
【図10】PEST配列に対する抗体を用いて虚血15
分後の海馬を免疫染色した生物の形態を示す写真であ
る。
【図11】フォドリン蛋白分解産物150Kに対するポ
リクローナル抗体のコントロールとして、免疫前のIg
Gを用いて虚血15分後の海馬を免疫染色した生物の形
態を示す写真である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルパインによって特異的に分解された
    フォドリン蛋白分解産物150Kの分解部位に特異的な
    抗体。
  2. 【請求項2】 上記抗体がポリクローナル抗体であっ
    て、フォドリン蛋白分解産物150Kの分解部位である
    N末端に対応するペプチドを合成し、該ペプチドにキャ
    リヤー蛋白質を結合させ、精製した後、これを生体内に
    免疫してポリクローナル抗体を作製させ、該ポリクロー
    ナル抗体を採取し、精製することを特徴とする請求項1
    記載の抗体の作製方法。
  3. 【請求項3】 上記抗体がモノクローナル抗体であっ
    て、フォドリン蛋白分解産物150Kの分解部位である
    N末端に対応するペプチドを合成し、該ペプチドにキャ
    リヤー蛋白質を結合させ、精製した後、これを生体内に
    免疫してポリクローナル抗体を作製させ、上記生体の脾
    臓細胞と骨髄腫細胞とを細胞融合させてハイブリドーマ
    細胞を製造し、該ハイブリドーマ細胞を培養することに
    よって産生させたモノクローナル抗体を採取し、精製す
    ることを特徴とする請求項1記載の抗体の作製方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の抗体を用いることを特徴
    とするフォドリン蛋白分解産物150Kの認識方法。
JP34958893A 1993-12-29 1993-12-29 カルパインによって特異的に分解されたフォドリン蛋白分解産物150kの分解部位に特異的な抗体、その作製方法及び該抗体を用いたフォドリン蛋白分解産物150kの認識方法 Pending JPH07198717A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34958893A JPH07198717A (ja) 1993-12-29 1993-12-29 カルパインによって特異的に分解されたフォドリン蛋白分解産物150kの分解部位に特異的な抗体、その作製方法及び該抗体を用いたフォドリン蛋白分解産物150kの認識方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34958893A JPH07198717A (ja) 1993-12-29 1993-12-29 カルパインによって特異的に分解されたフォドリン蛋白分解産物150kの分解部位に特異的な抗体、その作製方法及び該抗体を用いたフォドリン蛋白分解産物150kの認識方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07198717A true JPH07198717A (ja) 1995-08-01

Family

ID=18404741

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34958893A Pending JPH07198717A (ja) 1993-12-29 1993-12-29 カルパインによって特異的に分解されたフォドリン蛋白分解産物150kの分解部位に特異的な抗体、その作製方法及び該抗体を用いたフォドリン蛋白分解産物150kの認識方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07198717A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1840574A1 (en) * 2006-03-30 2007-10-03 Institut Pasteur Use of the alpha chain of brain spectrin and fragments thereof, for diagnosing cerebral diseases

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1840574A1 (en) * 2006-03-30 2007-10-03 Institut Pasteur Use of the alpha chain of brain spectrin and fragments thereof, for diagnosing cerebral diseases
WO2007113685A2 (en) 2006-03-30 2007-10-11 Institut Pasteur USE OF THE α CHAIN OF BRAIN SPECTRIN AND FRAGMENTS THEREOF, FOR DIAGNOSING CEREBRAL DISEASES
WO2007113685A3 (en) * 2006-03-30 2008-02-07 Pasteur Institut USE OF THE α CHAIN OF BRAIN SPECTRIN AND FRAGMENTS THEREOF, FOR DIAGNOSING CEREBRAL DISEASES
US8685662B2 (en) 2006-03-30 2014-04-01 Institut Pasteur Use of the α chain of brain spectrin and fragments thereof, for diagnosing cerebral diseases

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Yamamura et al. Monoclonal antibodies against myelin proteolipid protein: identification and characterization of two major determinants
Geiger et al. The participation of α-actinin in the capping of cell membrane components
Wheelock et al. Soluble 80‐kd fragment of cell‐CAM 120/80 disrupts cell‐cell adhesion
Fambrough et al. Acetylcholinesterase of human erythrocytes and neuromuscular junctions: homologies revealed by monoclonal antibodies.
Takata et al. Phosphotyrosine-modified proteins are concentrated at the membranes of epithelial and endothelial cells during tissue development in chick embryos.
AU633253B2 (en) Polypeptide-induced monoclonal antibodies to oncoproteins
JP4374316B2 (ja) β−アミロイドまたはその誘導体に対する抗体およびその用途
US6309863B1 (en) Methods for generating phosphorylation site-specific immunological reagents
US5716836A (en) Anti-sulfated tyrosine antibody specific for sulfated tyrosine, process for producing the same, and hybridoma capable of producing anti-sulfated tyrosine monoclonal antibody specific for sulfated tyrosine
Wilkinson et al. An epitope proximal to the carboxyl terminus of the α-subunit is located near the lobe tips of the phosphorylase kinase hexadecamer
EP0345750B1 (en) Polyfunctional protease
Benecke et al. Antibodies raised against synthetic peptides react with choline acetyltransferase in various immunoassays and in immunohistochemistry
JPH07198717A (ja) カルパインによって特異的に分解されたフォドリン蛋白分解産物150kの分解部位に特異的な抗体、その作製方法及び該抗体を用いたフォドリン蛋白分解産物150kの認識方法
JPH07173193A (ja) 生物学的活性ポリペプチド類
US5516643A (en) Immunochemical assays for cancer-associated SCM-recognition factor
CA1215010A (en) Monoclonal anti-ornithine decarboxylase antibody and method of producing same
JP2690956B2 (ja) 生体由来のタンパク質
JPH02152988A (ja) ペプチド化合物および該ペプチド化合物を使用して得られる抗血清および抗体
Ohshima et al. A monoclonal antibody disrupting cell-cell adhesion of rat ascites hepatoma cells
JP3167024B2 (ja) エンドセリン―3あるいはエンドセリン―3前駆体に対するモノクローナル抗体およびその用途
JPH06169793A (ja) モノクローナル抗体
CN113930408A (zh) 一种竹叶青pla2蛋白特异性短肽、抗竹叶青pla2蛋白抗体和蛇伤检测试剂盒
KR100513627B1 (ko) 술포닐화된 단백질에 특이적으로 결합하는 항체 및 그의 제조방법
Modugno et al. Isolation, Characterization and Comparison of Antipeptide and Antiprotein Rabbit Antibodies to the π-Isoform of Glutathione S-Transferase
JPH06319586A (ja) イン・ビボ糖化アルブミンに対するモノクローナル抗体