JPH07198714A - 細胞活性度判定方法及び装置 - Google Patents

細胞活性度判定方法及び装置

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JPH07198714A
JPH07198714A JP5336864A JP33686493A JPH07198714A JP H07198714 A JPH07198714 A JP H07198714A JP 5336864 A JP5336864 A JP 5336864A JP 33686493 A JP33686493 A JP 33686493A JP H07198714 A JPH07198714 A JP H07198714A
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学 橋田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像処理を用いて細胞の活性度を動的に判定
することにより、細胞活性度の判定精度を向上させた細
胞活性度判定方法及び装置を提供する。 【構成】 顕微鏡1よりメチレンブルーで染色された酵
母の試料aの画像がCCDカメラ2でRGBの画像信号
として撮像され、画像処理装置3に入力される。この画
像処理装置3にてシェーディング,2値化,穴埋め,消
去,分離等の画像処理が行われ、染色された酵母が抽出
され、酵母の輝度(純度)が算出される。そして、パー
ソナルコンピュータ(パソコン)4にて輝度情報に基づ
いて、ヒストグラムが作成され、その平均値と標準偏差
とにより染色された酵母が生細胞か死細胞かを判定する
判定レベルが設定され、酵母の死細胞率が算出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば画像処理を用い
て細胞の活性度を判定する細胞活性度判定方法及び装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばメチレンブルー染色法によ
る酵母の死細胞率の測定では、測定者が目視により酵母
の染色の有無を判定し、染色された酵母を死細胞として
計数し、死細胞率を算出する方法が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、染色の有無の判定が目視により行われていた
ため、測定者個人の疲労や心理条件に基づく判定のばら
つきや、酵母の形状特徴について統一された表現法がな
かったため、工場間、或いは測定者間での誤差が大きい
という問題があった。
【0004】本発明は、上記課題を解決するために成さ
れたもので、画像処理を用いて細胞の活性度を判定する
ことにより、細胞活性度の判定精度を向上させた細胞活
性度判定方法及び装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による細胞活性度判定装置は以下の構成を備
える。即ち、画像処理を用いて細胞の活性度を判定する
細胞活性度判定装置であって、染色された細胞の画像を
画像信号として撮像する撮像手段と、前記撮像手段によ
り撮像された画像信号から、画像処理により前記染色さ
れた細胞の輝度情報を算出する算出手段と、前記算出手
段により算出された輝度情報に基づいて前記細胞の活性
度を判定する判定手段とを備える。
【0006】また、上記目的を達成するために、本発明
による細胞活性度判定方法は以下の工程を有する。即
ち、画像処理を用いて細胞の活性度を判定する細胞活性
度判定方法であって、染色された細胞の画像を画像信号
として撮像する撮像工程と、前記撮像工程により撮像さ
れた画像信号から、画像処理により前記染色された細胞
の輝度情報を算出する算出工程と、前記算出工程により
算出された輝度情報に基づいて前記細胞の活性度を判定
する判定工程とを有する。
【0007】
【作用】かかる構成において、染色された細胞の画像を
画像信号として撮像し、撮像された画像信号から、画像
処理により前記染色された細胞の輝度情報を算出し、そ
の輝度情報に基づいて前記細胞の活性度を判定するよう
に動作する。
【0008】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明に係る好適
な一実施例を詳細に説明する。尚、本発明に係る細胞活
性度判定装置として、本実施例では画像処理システムを
例に説明するが、本発明はこれだけに限らず種々の変形
が可能である。 <構成の説明>図1は、本実施例における画像処理シス
テムの構成例を示す図である。図中、1は顕微鏡であ
り、メチレンブルーで染色された酵母の試料aが載置さ
れる。2はCCDカメラであり、顕微鏡1からの画像を
レッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の多値画
像信号として撮像する。3は画像処理装置であり、CC
Dカメラ2によって撮像されたRGBの多値画像信号を
取り込み、詳細は後述する画像処理により染色された酵
母を抽出して酵母の輝度(純度)を算出する。4はパー
ソナルコンピュータ(パソコン)であり、画像処理装置
3により算出された輝度情報に基づいて、染色された酵
母が生細胞か死細胞かを判定する判定レベルを設定し、
酵母の死細胞率を算出する。5はモニターであり、画像
処理結果等を表示する。
【0009】尚、上述の画像処理装置3とパソコン4と
は、SCSI等のインタフェースで接続されている。 <画像処理の説明>かかる構成において、パソコン4か
ら測定開始が指示されると、CCDカメラ2によって撮
像された試料aのRGB信号(1画素:8ビット)が画
像処理装置3に入力され、所定の画像処理が行われる。
【0010】ここで、画像処理装置3における画像処理
について図2に示すフローチャートに従って以下に説明
する。まず、ステップS1において、入力されたRGB
の画像信号のうち、Bの補色関係にあるRの信号のみを
純度信号として変換し、続くステップS2において、不
均一な背景を均一にするためにシェーディング処理を施
す。これにより、酵母とのコントラストを付けることが
できる。次に、ステップS3において、酵母の信号を取
り込める所定のレベルで画像信号を2値化し、ステップ
S4において、2値化された画像信号の穴埋め処理を行
う。この処理は、染色されていない酵母(生細胞)が、
図3の(a)に示すように、エッジ部のみでドーナツ型
になっているため、同(b)に示すように穴埋めを行
い、染色されている酵母(死細胞)と同様に扱えるよう
にするためである。
【0011】次に、ステップS5において、穴埋め処理
された画像信号からゴミやノイズを取り除くために、所
定の面積(酵母と考えられる面積)以上、又は以下のも
のを消去する。尚、酵母と同面積のゴミ等については、
画像の形状、例えば真円度により振り分けて消去する。
この指定面積外消去処理を終了すると、ステップS6に
進み、公知の縮小・拡大処理を繰り返し、重なっている
酵母について一つ一つ計数できるように分離する。そし
て、ステップS7において、分離された酵母の画像と上
述の純度に変換された画像とから各酵母の輝度(純度)
を求める。
【0012】具体的には、図4の(a)に示す分離され
た2値化画像と同(b)に示す純度画像(上述のステッ
プS2で得られた画像)とを対比し、2値化画像の
“1”の画素に対応する純度画像の画素、即ち、図4に
示す例では、図中に示すA〜Hの各画素の値(0〜25
5)から平均値を求め、その平均値を酵母の輝度(純
度)とするものである。そして、この輝度の算出処理を
全酵母について行い、図5に示すような輝度のヒストグ
ラムを作成する。
【0013】<判定レベルの説明>以上の画像処理によ
り全酵母について輝度情報が算出されると、その輝度情
報が画像処理装置3からパソコン4へ送られ、パソコン
4で酵母の死細胞率を算出するために、生細胞か死細胞
かを判定する判定レベルが算出される。この算出方法
は、まず染色されていない酵母が分布する側で度数が増
減する所(図5に示す例ではa点)で区切り、このa点
から輝度の明るい方を染色されている酵母が分布する領
域(図5の例ではb点まで)とし、このa−b点間の分
布の平均値と標準偏差とを求め、次式に示す算出式から
判定レベル(図5の例ではc点)を算出する。
【0014】
【数1】
【0015】以上説明したように、本実施例によれば、
上述の算出式に従って判定レベルを動的に算出している
ため、図6に示すような顕微鏡からの入力画像の状態変
化によるシフトや感度変化に対しても正確な判定レベル
を設定することができる。更に、画像処理を用いて染色
された酵母を抽出しているので、酵母の染色度を定量化
して判定でき、形状特徴を数値化して表現できる。そし
て、測定者の官能にたよらない判定を行うことが可能と
なる。
【0016】また、上述の算出式はプログラム化が可能
であるため、連続検査に対応できる自動測定装置を提供
することも可能である。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像処理を用いて細胞の活性度を判定することにより、
細胞活性度の判定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例における画像処理システムの構成を示
す図である。
【図2】本実施例における画像処理を示すフローチャー
トである。
【図3】2値化された酵母と穴埋め処理を説明するため
の図である。
【図4】2値画像と純度画像より酵母の輝度を求める処
理を説明するための図である。
【図5】全酵母について作成した輝度のヒストグラムを
示す図である。
【図6】判定レベルの問題点を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 顕微鏡 2 CCDカメラ 3 画像処理装置 4 パーソナルコンピュータ 5 モニター
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【数1】 ここで係数Kは従来の目視レベルに合せるための数値で
あり、3.5〜5.0の範囲である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 7/00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像処理を用いて細胞の活性度を判定す
    る細胞活性度判定装置であって、 染色された細胞の画像を画像信号として撮像する撮像手
    段と、 前記撮像手段により撮像された画像信号から、画像処理
    により前記染色された細胞の輝度情報を算出する算出手
    段と、 前記算出手段により算出された輝度情報に基づいて前記
    細胞の活性度を判定する判定手段と、 を備えることを特徴とする細胞活性度判定装置。
  2. 【請求項2】 前記判定手段は、前記輝度情報のヒスト
    グラムを作成し、該ヒストグラムの平均値、標準偏差に
    より判定レベルを設定し、前記細胞の活性度を判定する
    ことを特徴とする請求項1記載の細胞活性度判定装置。
  3. 【請求項3】 前記判定レベルは、平均値に標準偏差の
    定数倍を加算した値であることを特徴とする請求項2記
    載の細胞活性度判定装置。
  4. 【請求項4】 画像処理を用いて細胞の活性度を判定す
    る細胞活性度判定方法であって、 染色された細胞の画像を画像信号として撮像する撮像工
    程と、 前記撮像工程により撮像された画像信号から、画像処理
    により前記染色された細胞の輝度情報を算出する算出工
    程と、 前記算出工程により算出された輝度情報に基づいて前記
    細胞の活性度を判定する判定工程と、 を有することを特徴とする細胞活性度判定方法。
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