JP3450144B2 - 画像ノイズ分析方法 - Google Patents

画像ノイズ分析方法

Info

Publication number
JP3450144B2
JP3450144B2 JP00546197A JP546197A JP3450144B2 JP 3450144 B2 JP3450144 B2 JP 3450144B2 JP 00546197 A JP00546197 A JP 00546197A JP 546197 A JP546197 A JP 546197A JP 3450144 B2 JP3450144 B2 JP 3450144B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
density
noise
pixel
determination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP00546197A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10200755A (ja
Inventor
至 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd, Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to JP00546197A priority Critical patent/JP3450144B2/ja
Publication of JPH10200755A publication Critical patent/JPH10200755A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3450144B2 publication Critical patent/JP3450144B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像中のノイズに
関する情報を分析する画像ノイズ分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、画像処理装置は、原稿を入力ス
キャナなどによって光学的に読み取り、その読み取った
アナログ信号をディジタル信号に変換し、さらに階調補
正などを施した後に、所定の画像処理を行っている。従
って、画像処理装置が取り扱う画像データには、光学的
読み取り時や電気的な種々の変換処理時にノイズが混入
することがある。
【0003】このようなノイズを含んだままの画像デー
タに対して所定の画像処理、例えば輪郭強調処理を行う
と、そのノイズも強調されることとなり、出力された画
像の質を著しく劣化させることとなる。
【0004】そこで、このような場合には、画像中のノ
イズ混入状況に応じて輪郭強調処理の強度を最適に調整
する必要があり、画像中のノイズ情報について的確に把
握することが要求される。
【0005】画像中のノイズ情報を分析する手法とし
て、従来より、空間フィルタを使用する方法が実施され
ている。図14は、従来のノイズ情報分析用フィルタを
説明するための図である。図14(a)に示すように、
ノイズ情報分析用フィルタは所定のサイズの画素行列
(ここでは5×5の画素行列)であり、このフィルタを
画像上で走査することによりノイズ情報を得る。ここ
で、フィルタを構成する各画素の係数を図14(b)の
様に表すとすると、このフィルタからの出力Fx,yは次
式のようにして算出される。
【0006】
【数1】
【0007】数1において、Sx,yは、元画像の座標
(x,y)に位置する画素の濃度値である。「濃度値」
とは、画像を構成する各画素が有する濃度情報を表現す
る値であり、グレースケール画像の場合白黒の濃淡を示
す値であり、また、カラー画像の場合、例えば「R、
G、B」のそれぞれの濃度を示す値である。
【0008】図14(a)に示すフィルタの特徴は、中
央の画素(注目画素)の係数(K0,0)が正であり、他
の画素の係数は負となっていることである。この種のフ
ィルタはいわゆるラプラシアンフィルタと呼ばれるもの
であり、注目画素の濃度値と周辺画素の濃度値との差分
を算出することになるため、平滑な部分は大きなフィル
タ出力とならないが、ノイズのように急激な変化を示す
部分では大きなフィルタ出力が得られ、そのような高周
波成分を有する部分のみを抽出することができる。な
お、画像中の輪郭部分も比較的急峻な変化を示す部分で
あるが、ノイズと比較すると急峻の程度は相当に低く
(より周波数が低い)、ノイズ部分と分離抽出すること
は可能である。
【0009】従って、図14(a)に示すフィルタを画
像上で走査させることにより、ノイズ部分を抽出するこ
とが可能となり、画像の領域についてのノイズ分布、す
なわちいずれの領域にノイズが多く分布しているかとい
うことを認識することができるようになる。これを端的
に表現すると、ノイズ情報のうち「ノイズの位置情報」
を検出することが可能であると言える。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
手法によっては、濃度域についてのノイズ分布、すなわ
ち、例えば「シャドウ部分でノイズが多いか」というよ
うなことは検出することはできない。
【0011】また、従来の手法によってノイズの存在が
検出されたとしても、そのノイズの濃度値が周辺領域の
濃度値からどの程度乖離しているかを検知することはで
きない。
【0012】よって、従来の手法においては、「ノイズ
の位置情報」を検出することは可能であるが、「濃度値
についてのノイズ量およびノイズ強度」を検出すること
はできなかった。そして、画像に対して上記輪郭強調処
理をはじめとする種々の画像処理を施す場合には、「濃
度値についてのノイズ量およびノイズ強度」を知りたい
ことも多い。
【0013】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、濃度値についてのノイズ量およびノイズ強度を含
むノイズ情報を検出することができる画像ノイズ分析方
法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、画像中のノイズに関する情報を
分析する画像ノイズ分析方法であって、(a) 元画像を構
成する画素の濃度値に平滑化処理を施して平滑化画像を
得る平滑化画像作成工程と、(b) 濃度閾値を設定し、前
記濃度閾値を用いて複数の濃度区間を設定する濃度区間
設定工程と、(c)各画素につき、前記平滑化画像におけ
る濃度値が前記複数の濃度区間のいずれに属するかを判
定する判定工程と、(d) 各画素における前記平滑化画像
と前記元画像とのそれぞれの濃度値のうちの一方を、各
画素ごとの前記判定の結果に応じて選択して判定用画像
を作成する判定用画像作成工程と、(e) 前記判定用画像
の濃度度数分布と前記平滑化画像の濃度度数分布とを比
較することにより、前記濃度閾値におけるノイズ情報を
検出する工程と、を備えている。
【0015】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
に係る画像ノイズ分析方法において、前記濃度区間設定
工程に、前記平滑化画像の濃度度数分布に基づいて前記
複数の濃度閾値を設定する工程を含ませている。
【0016】また、請求項3の発明は、請求項1または
請求項2の発明に係る画像ノイズ分析方法において、
(f) 前記ノイズ情報を出力するノイズ情報出力工程をさ
らに備えている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。この明細書では、
まず、本発明に係る画像ノイズ分析方法の原理について
説明した後、具体的な実施の形態について説明する。
【0018】
【発明の原理】図1から図3を使用しつつ、本発明に係
る画像ノイズ分析方法の原理について説明する。図1
は、元画像、フィルタリング画像および判定用画像の画
像プロファイルを示す図である。また、図2は、図1の
フィルタリング画像および判定用画像の濃度ヒストグラ
ムである。ここで、図1(a)に示すように、元画像と
は、画像処理を施す前のノイズを含んだ画像であり、ま
た、フィルタリング画像とは、元画像に平滑化フィルタ
(後述する図8参照)を走査(平滑化処理)して得られ
る、ノイズが除去された画像である。なお、判定用画像
については後に詳述する。
【0019】図2(a)は、フィルタリング画像の濃度
ヒストグラムであるが、元画像の濃度ヒストグラムもほ
ぼ同様の分布となる。まず、このようになる理由につい
て、説明する。元画像には、本来の画像信号とノイズと
が混在しているため、元画像における濃度値”L1”の
度数は、本来の画像信号の度数とノイズの度数との和で
ある。一方、平滑化処理後のフィルタリング画像では、
ノイズが除去されているため、フィルタリング画像にお
ける濃度値”L1”の度数は、本来の画像信号の度数の
みである。ここで、注意すべきことは、元画像において
濃度値”L1”以外の値を有するノイズが、平滑化処理
の結果、本来の画像信号の濃度値”L1”に変換され、
その度数が元画像において濃度値”L1”を有する画像
信号の度数に加算される場合があることである。そし
て、同様の現象が、画像中の全濃度域に渡って起こり得
るため、結果として、元画像の濃度ヒストグラムとフィ
ルタリング画像の濃度ヒストグラムとはほぼ同様の分布
となる。
【0020】次に、図1(b)に示す判定用画像につい
て説明する。判定用画像とは、フィルタリング画像の濃
度値をある閾値”T”を基準にして判別し、当該閾値”
T”の前後でフィルタリング画像または元画像を選択
し、それらを組み合わせた画像である。例えば、図1
(b)のように、フィルタリング画像の濃度値が閾値”
T”未満ではフィルタリング画像を選択し、閾値”T”
以上では元画像を選択し、それらを合成して判定用画像
を得る。そして、この判定用画像の濃度ヒストグラム
に、本発明に係る画像ノイズ分析方法で利用する特徴が
現出することとなる。すなわち、図2(b)が判定用画
像の濃度ヒストグラムであり、図2(a)に示すフィル
タリング画像(あるいは元画像)の濃度ヒストグラムと
比較すると、閾値”T”の前後に濃度分布の変化が認め
られる。この変化は、判定用画像を構成する元画像のノ
イズであって濃度値が閾値”T”未満となる部分の度数
がフィルタリング画像の度数に加算されるために起こる
ものであり、図2(b)における閾値”T”以下の近傍
部分に増加分が認められる。逆に、判定用画像を構成す
るフィルタリング画像ではノイズが除去されており、そ
の濃度値が閾値”T”以上となる部分(平滑化処理を行
う前の元画像であれば、そのノイズであって濃度値が閾
値”T”以上となる部分)がない。従って、当該部分に
該当する度数が元画像の度数から減算されるため、図2
(b)における閾値”T”以上の近傍部分に減少分が認
められる。
【0021】上記判定用画像の濃度ヒストグラムからフ
ィルタリング画像(あるいは元画像)の濃度ヒストグラ
ムを減じると、図3に示すような濃度ヒストグラムが得
られ、これは閾値”T”近傍のノイズ情報を示すことと
なる。すなわち、この濃度ヒストグラムは、判定用画像
を構成する元画像のノイズであって閾値”T”を越えた
部分および判定用画像を構成するフィルタリング画像で
あって平滑化処理を行わなければ閾値”T”を越えてい
たであろうノイズ部分とが抽出されたものである。
【0022】図中において、βは閾値”T”近傍のノイ
ズの度数を示すものであり、換言するならば、濃度値”
T”近傍のノイズ量を示す指標であると言える。また、
図中において、αは、閾値”T”近傍においてノイズの
濃度値が周辺領域の濃度値からどの程度乖離しているか
を示すものであり、濃度値”T”近傍のノイズ強度を示
す指標であると言える。
【0023】従って、閾値として、ある濃度値を設定
し、上記内容の処理を行えば、その濃度値についてのノ
イズ量およびノイズ強度を検出することができる。
【0024】以上の内容を集約すると、本発明に係る画
像ノイズ分析方法は、 元画像の濃度ヒストグラムとフィルタリング画像の濃
度ヒストグラムとはほぼ同様の分布となる、 判定用画像の閾値の前後において、選択された元画像
のノイズの一部は閾値を越えて存在し、また、選択され
たフィルタリング画像では閾値を越えて存在する部分が
皆無である、という2つの性質を利用してノイズ情報の
検出を行っている。
【0025】
【ノイズ分析を行う装置の構成】以上のような原理に基
づいて、本発明に係る画像ノイズ分析方法は行われ、以
下、その具体的な実施形態について説明する。
【0026】まず、本発明に係る画像ノイズ分析方法を
実行するノイズ分析装置の概要について説明する。図4
は、本発明に係る画像ノイズ分析方法を実行するノイズ
分析装置の概略構成を示す機能ブロック図である。この
ノイズ分析装置は、画像処理部50と、操作部10と、
表示部20と、画像入力部30と、画像出力部40とを
備えている。
【0027】操作部10は、オペレータがノイズ分析装
置に対して指示を与えるための手段でありキーボードや
マウスで構成されている。そして、後述するように、こ
の操作部10は、閾値を入力する閾値入力手段としての
機能も有している。また、表示部20は、オペレータが
処理対象となる画像や画像処理部50からのメッセージ
を確認することができるディスプレイであり、ノイズ分
析結果である評価キーワードやノイズ情報グラフを表示
する機能を有する。また、画像入力部30は、処理対象
となるべき原稿を読み取り、ノイズ分析装置に読み取っ
た画像の画像信号を入力するための入力手段であり、画
像出力部40は、処理済みの画像を出力するための出力
手段(出力スキャナやイメージセッタなど)である。
【0028】上記のノイズ分析装置において、オペレー
タは、操作部10を介して適当なコマンドおよび設定す
べき閾値を画像処理部50に与えることにより、画像入
力部30から入力された画像に対しノイズ分析処理を行
うことができる。そして、オペレータは、表示部20に
より分析結果である評価キーワードやノイズ情報グラフ
を視認できる。
【0029】画像処理部50は、記憶部60とノイズ分
析部70とを備えている。記憶部60は画像処理のプロ
グラムや画像信号を記憶しておくRAMである。なお、
記憶部60には、補助的に磁気ディスクなどを接続し、
その磁気ディスクからプログラムやデータを読み出すよ
うにしてもよい。
【0030】図5は、ノイズ分析部70の構成を示す機
能ブロック図である。図示のように、ノイズ分析部70
は、フィルタリング処理部71と、判定用画像作成部7
2と、フィルタリング画像ヒストグラム作成部73と、
判定用画像ヒストグラム作成部74と、比較演算部75
と、ノイズ情報検出部76と、ノイズ情報出力部77と
を備えている。これら各処理部は、ノイズ分析処理用ソ
フトウェアに応じて実行される処理内容を表しており、
その処理内容については、さらに後述する。
【0031】
【ノイズ分析処理手順】次に、上記構成を有するノイズ
分析装置におけるノイズ分析処理手順について説明す
る。図6は、ノイズ分析処理手順を示すフローチャート
である。
【0032】まず、画像入力部30から入力した画像ま
たは予め入力され上記磁気ディスクなどに保管している
画像(これらを総称して以下「元画像」とする)に対し
てフィルタリング処理部71がフィルタリング処理を実
行し、フィルタリング画像を得る(ステップS1)。フ
ィルタリング画像とは、上述した如く、元画像に平滑化
フィルタを走査(平滑化処理)して得られるノイズが除
去された画像である。このフィルタリング処理の様子を
図7および図8を使用して説明する。
【0033】図7は、フィルタリング処理の概要を説明
する図である。図7(a)に示す元画像Iに対してX方
向を主走査方向とし、Y方向を副走査方向として1画素
ごとに平滑化フィルタFを走査させつつ処理対象の画素
(注目画素)OPを移動し、順次にフィルタリング処理
を実行する。なお、注目画素OPは、図7(b)に示す
ように、平滑化フィルタFの中心の画素である。また、
図7(b)の例では、5×5の画素行列からなる平滑化
フィルタFが使用されている。そして、平滑化フィルタ
Fの各画素成分に付与された係数に従って注目画素OP
の濃度値とその周辺画素の濃度値との加重平均を算出
し、得られた値を平滑化フィルタFの出力として注目画
素OPのフィルタリング処理後の濃度値とする。この処
理を、図中の画像Iの左上隅の画素から右下隅の画素に
至るまで順次実行し、フィルタリング画像を得る。
【0034】図8は、上記フィルタリング処理に使用す
る平滑化フィルタの例を示す図である。ここで、図8の
平滑化フィルタを構成する各画素の係数を図14(b)
の様に表すとすると、この平滑化フィルタからの出力U
x,yは次式のようにして算出される。
【0035】
【数2】
【0036】なお、数2において、Sx,yは、元画像の
座標(x,y)に位置する画素の濃度値である。
【0037】図8に示す平滑化フィルタの特徴は、当該
フィルタを構成する全ての画素の係数が正であり、局所
画素群の平均化、すなわち積分操作によってノイズなど
の高周波成分を除去する性質を有する。もっとも、図8
(a)に示す平滑化フィルタ(係数に重み付けがされて
いる)と図8(b)に示す平滑化フィルタ(係数が全て
等しい)とでは、フィルタの特性が異なり、その結果、
検出されるノイズ情報に差異が生じることとなるが、い
ずれにしてもここでのフィルタリング処理には、積分操
作を行うフィルタを使用する必要がある。なお、フィル
タは5×5の画素行列に限定されるものではなく、3×
3の画素行列であっても良い。
【0038】次に、ステップS2に進んで、閾値の設定
を行う。ここで考えている例においては、オペレータが
操作部10を介して閾値の設定入力を行うことになる
が、後述するように自動的に閾値を設定するようにして
もよい。ここで設定された閾値がノイズ情報を検出すべ
き濃度値となるので、オペレータはノイズ情報を知りた
い濃度値を閾値として設定入力する必要がある。設定す
べき閾値は1つであってもよいし、それ以上でもかまわ
ない。
【0039】次に、ステップS3に進み、判定用画像作
成部72が濃度区間の設定を行う。濃度区間の設定は、
上記設定された閾値がT1、T2・・・、Tnまであると
き、濃度値を0以上T1未満、T1以上T2未満、以下同
様にしてTn以上最大濃度値以下の(n+1)個の区間
に分割することによって行われる。
【0040】そして、濃度区間の設定後、ステップS4
に進み、判定用画像作成部72が判定用画像を作成す
る。判定用画像とは、上述したように、フィルタリング
画像の濃度値を閾値を基準にして判別し、当該閾値の前
後でフィルタリング画像と元画像とを組み合わせた画像
であり、設定された濃度区間ごとにフィルタリング画像
または元画像が割り当てられて構成されている。この判
定用画像の作成は、フィルタリング画像の画素ごとに判
断し、その画素の濃度値が属する濃度区間に応じてフィ
ルタリング画像または元画像が選択される。例えば、元
画像の画像信号(画像を構成する画素の濃度値の集合
体)を”S”、フィルタリング画像の画像信号を”U”
とすると、0≦U<T1のとき”U”を選択、T1≦U<
2のとき”S”を選択、以下、同様にして、nが奇数
であるとすると、Tn-1≦U<Tnのとき”U”を選択
(但し、nが偶数のとき”S”を選択)、Tn≦U≦最
大濃度値のとき”S”を選択(但し、nが偶数のとき”
U”を選択)、することによって判定用画像が作成され
る。
【0041】図9は、判定用画像の作成の様子を説明す
る図である。同図において、横軸はフィルタリング画像
の画素位置を示しており、その画素ごとに画素濃度値が
属する濃度区間に応じてフィルタリング画像または元画
像が選択されている。但し、同図においては、図示の便
宜上T1、T2、T3の3つの閾値のみを表示している。
【0042】なお、上記において、フィルタリング画像
の画素濃度値が0≦U<T1のとき元画像の画像信号”
S”(以下、単に元画像”S”と称し、他の画像信号に
ついても同様とする)を選択、T1≦U<T2のときフィ
ルタリング画像”U”を選択、以下同様の手順を繰り返
すようにしてもよい。すなわち、判定用画像の作成にお
いて重要なことは、設定された閾値を境界として濃度区
間ごとにフィルタリング画像と元画像とを交互に選択す
ることであり、個別の濃度区間においてどちらが選択さ
れてもかまわない。
【0043】以上のようにして判定用画像が作成される
と、次に、ステップS5に進み、ヒストグラム作成が行
われる。ここでは、フィルタリング画像ヒストグラム作
成部73がフィルタリング画像についての濃度ヒストグ
ラム”HU”を、判定用画像ヒストグラム作成部74が
判定用画像についての濃度ヒストグラム”HB”をそれ
ぞれ作成する。ステップS5で作成される濃度ヒストグ
ラムは、各画像における濃度値の度数分布である。な
お、発明の原理で述べたように、フィルタリング画像に
ついての濃度ヒストグラムと元画像についての濃度ヒス
トグラムとはほぼ同様の分布となるため、フィルタリン
グ画像ヒストグラム作成部73は元画像についての濃度
ヒストグラムを作成するようにしてもよい。
【0044】図10は、フィルタリング画像および判定
用画像についての濃度ヒストグラムを示す図である。図
示のように、閾値の近傍において、元画像”S”を選択
した側では判定用画像の濃度ヒストグラム”HB”がフ
ィルタリング画像の濃度ヒストグラム”HU”よりも度
数が少なくなっており、フィルタリング画像”U”を選
択した側では逆の傾向となっている。これは、発明の原
理において既述したように、判定用画像の閾値の前後に
おいて、選択された元画像のノイズの一部は閾値を越え
て存在し、また、選択されたフィルタリング画像では閾
値を越えて存在する部分が皆無であるという性質に起因
するものである。そして、設定された閾値を境界として
濃度区間ごとにフィルタリング画像と元画像とが交互に
選択されているため、設定されたそれぞれの閾値の近傍
において上記の現象は起こることとなる。なお、図10
においては、図示の便宜上T1、T2、の2つの閾値のみ
を表示している。
【0045】次に、ステップS6に進み、比較演算部7
5が比較演算を実行する。具体的には、判定用画像の濃
度ヒストグラム”HB”からフィルタリング画像の濃度
ヒストグラム”HU”を減算する。図11は、比較演算
後の濃度ヒストグラムを示す図である。この濃度ヒスト
グラムの意味するところは上記発明の原理と同様、閾値
近傍の「ノイズ情報」を示すものである。すなわち、図
中において、β1、β2はそれぞれ閾値”T1”、”T2
近傍のノイズの度数を示すものであり、それぞれ濃度
値”T1”、”T2”近傍のノイズ量を示す指標である。
また、図中において、α1、α2は、それぞれ閾値”
1”、”T2”近傍においてノイズの濃度値が周辺領域
の濃度値からどの程度乖離しているかを示すものであ
り、それぞれ濃度値”T1”、”T2”近傍のノイズ強度
を示す指標である。
【0046】そして、ノイズ情報検出部76がノイズ情
報、すなわち各閾値におけるノイズ量、ノイズ強度を検
出する(ステップS7)。ここでは、図11の濃度ヒス
トグラムを基にしてノイズ情報の検出が行われ、ノイズ
量”β1”、”β2”としては濃度ヒストグラム中の正の
度数ピークから負の度数ピークまでの度数差を検出す
る。また、ノイズ強度”α1”、”α2”としては正の度
数ピークの20%の度数に相当する濃度値から負の度数
ピークの20%の度数に相当する濃度値までの濃度値差
を検出する。なお、ノイズ強度の検出は、これに限定さ
れるものではなく、例えば度数ピークの10%を基準に
して検出を行ってもよい。
【0047】次に、ステップS8に進み、ノイズ情報出
力部77が上記検出されたノイズ情報を出力する。ノイ
ズ情報は、オペレータが把握できるように表示部20
(図4)に出力される。図12は、ノイズ情報の出力形
態の一例を示す図である。図示の如く、各閾値ごとに、
すなわち各濃度値についてのノイズ量およびノイズ強度
がグラフとして表示されており、濃度値についてのノイ
ズ情報が明瞭に把握できる。そして、標準的な画像につ
いての上記ノイズ情報グラフを予め作成しておけば、そ
れと比較することによってノイズ分布の特徴などが明ら
かとなる。
【0048】ノイズ情報の出力形態は、これに限定され
るものではなく、例えば、図11に示すようなグラフ
を、定量化される前の直接のノイズ情報として表示する
ようにしても良い。また、上記のノイズ量およびノイズ
強度は、原理上元画像における閾値近傍の画素数に依存
する(画素数の多いところにはノイズも多いと考えられ
る)こととなるが、このノイズ量およびノイズ強度をフ
ィルタリング画像の濃度度数分布に応じて規格化して表
示すれば、閾値近傍の画素数に依存することがなくな
る。
【0049】さらに、ノイズ情報の出力形態としては、
上記のようにグラフを表示することに限定されず、例え
ば評価キーワードを表示するようにしてもよい。具体的
には、標準的な画像についての上記ノイズ量およびノイ
ズ強度を予め測定し、記憶しておき、それと比較するこ
とによって「暗い部分にノイズが多い」「明るい部分に
ノイズが少ない」などの評価キーワードを得ることがで
きる。このような評価キーワードが表示されることによ
って、オペレータは画像のどの濃度域にノイズが多いか
或いは少ないかを知ることができ、画像処理に際して最
適なパラメータ設定が行える。
【0050】
【変形例】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態においては、オペレータが閾値の
設定入力を行っていたが、これを自動的に行わせるよう
にしてもよい。具体的には、図5において、フィルタリ
ング処理部71と判定用画像作成部72との間に閾値設
定部を設け、当該閾値設定部において図13に示すよう
なフィルタリング画像についての濃度ヒストグラムを作
成する。そして、その濃度ヒストグラムの度数の極大値
に対応する濃度値を閾値として設定する。以降の工程は
上記と同じである。
【0051】濃度ヒストグラムにおいて度数の極大値を
示す濃度値は、画像中において頻度が比較的高く大きな
面積を有している濃度値であり、このような濃度値につ
いてのノイズ情報を自動的に分析することが可能とな
る。なお、このときに閾値として設定する濃度値として
は、度数の極大値に対応する濃度値に限らず、度数の最
大値に対応する濃度値となどオペレータが必要とする特
性を有する度数に対応する濃度値を設定するようにして
もよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、元画像を構成する画素の濃度値に平滑化処理を
施して平滑化画像を得る平滑化画像作成工程と、濃度閾
値を設定し、その濃度閾値を用いて複数の濃度区間を設
定する濃度区間設定工程と、各画素につき平滑化画像に
おける濃度値が複数の濃度区間のいずれに属するかを判
定する判定工程と、各画素における平滑化画像と元画像
とのそれぞれの濃度値のうちの一方を、各画素ごとの判
定の結果に応じて選択して判定用画像を作成する判定用
画像作成工程と、判定用画像の濃度度数分布と平滑化画
像の濃度度数分布とを比較することにより、濃度閾値に
おけるノイズ情報を検出する工程とを備えているため、
各濃度閾値近傍のノイズ情報を抽出することが可能とな
り、各濃度閾値で表される濃度値についてのノイズ量お
よびノイズ強度を含むノイズ情報を検出することができ
る。
【0053】また、請求項2の発明によれば、濃度区間
設定工程に、前記平滑化画像の濃度度数分布に基づいて
前記複数の濃度閾値を設定する工程を含ませているた
め、所定の特性を有する度数に対応する濃度値を濃度閾
値として自動的にノイズ情報を分析することが可能とな
る。
【0054】また、請求項3の発明によれば、前記ノイ
ズ情報を出力するノイズ情報出力工程をさらに備えてい
るため、オペレータは濃度値についてのノイズ情報を明
瞭に把握でき、そのノイズ情報に基づいて的確な画像処
理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】元画像、フィルタリング画像および判定用画像
の画像プロファイルを示す図である。
【図2】図1のフィルタリング画像および判定用画像の
濃度ヒストグラムを示す図である。
【図3】ノイズ情報を表現する濃度ヒストグラムを示す
図である。
【図4】本発明に係る画像ノイズ分析方法を実行するノ
イズ分析装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図5】図4のノイズ分析部70の構成を示す機能ブロ
ック図である。
【図6】ノイズ分析処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図7】フィルタリング処理の概要を説明する図であ
る。
【図8】図7のフィルタリング処理に使用するフィルタ
の例を示す図である。
【図9】判定用画像の作成の様子を説明する図である。
【図10】フィルタリング画像および判定用画像につい
ての濃度ヒストグラムを示す図である。
【図11】比較演算後の濃度ヒストグラムを示す図であ
る。
【図12】ノイズ情報の出力形態の一例を示す図であ
る。
【図13】フィルタリング画像についての濃度ヒストグ
ラムを示す図である。
【図14】従来のノイズ情報分析用フィルタを説明する
ための図である。
【符号の説明】
10 操作部 20 表示部 70 ノイズ分析部 71 フィルタリング処理部 72 判定用画像作成部 73 フィルタリング画像ヒストグラム作成部 74 判定用画像ヒストグラム作成部 75 比較演算部 76 ノイズ情報検出部 77 ノイズ情報出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−200754(JP,A) 特開 平7−239911(JP,A) 特開 平5−91323(JP,A) 特開 平4−273769(JP,A) 特開 平2−157758(JP,A) 特開 昭61−79370(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 H04N 1/60

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像中のノイズに関する情報を分析する
    画像ノイズ分析方法であって、 (a) 元画像を構成する画素の濃度値に平滑化処理を施し
    て平滑化画像を得る平滑化画像作成工程と、 (b) 濃度閾値を設定し、前記濃度閾値を用いて複数の濃
    度区間を設定する濃度区間設定工程と、 (c) 各画素につき、前記平滑化画像における濃度値が前
    記複数の濃度区間のいずれに属するかを判定する判定工
    程と、 (d) 各画素における前記平滑化画像と前記元画像とのそ
    れぞれの濃度値のうちの一方を、各画素ごとの前記判定
    の結果に応じて選択して判定用画像を作成する判定用画
    像作成工程と、 (e) 前記判定用画像の濃度度数分布と前記平滑化画像の
    濃度度数分布とを比較することにより、前記濃度閾値に
    おけるノイズ情報を検出する工程と、を備えることを特
    徴とする画像ノイズ分析方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像ノイズ分析方法にお
    いて、 前記濃度区間設定工程は、前記平滑化画像の濃度度数分
    布に基づいて前記複数の濃度閾値を設定する工程を含む
    ことを特徴とする画像ノイズ分析方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の画像ノイ
    ズ分析方法において、 (f) 前記ノイズ情報を出力するノイズ情報出力工程をさ
    らに備えることを特徴とする画像ノイズ分析方法。
JP00546197A 1997-01-16 1997-01-16 画像ノイズ分析方法 Expired - Fee Related JP3450144B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00546197A JP3450144B2 (ja) 1997-01-16 1997-01-16 画像ノイズ分析方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00546197A JP3450144B2 (ja) 1997-01-16 1997-01-16 画像ノイズ分析方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10200755A JPH10200755A (ja) 1998-07-31
JP3450144B2 true JP3450144B2 (ja) 2003-09-22

Family

ID=11611877

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00546197A Expired - Fee Related JP3450144B2 (ja) 1997-01-16 1997-01-16 画像ノイズ分析方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3450144B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3831797B2 (ja) * 1999-02-26 2006-10-11 グローリー工業株式会社 濃度画像の2値化方法及び記録媒体
KR100339368B1 (ko) * 2000-07-18 2002-06-03 구자홍 영상 신호의 잡음 크기 추정 방법 및 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10200755A (ja) 1998-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100371470B1 (ko) 기울기-기반 지역 에지 검출을 위한 신규한 지각적 문턱값정하기 방법
JPH0766977A (ja) 画像処理装置
JP3046493B2 (ja) 画像処理装置
JP2010525486A (ja) 画像分割及び画像強調
JPH03206572A (ja) 階調変換自動化装置
JP2002310920A (ja) コンクリート壁のひび割れ検出方法およびその装置
US8064714B2 (en) Method for binarizing a digital gray value image to generate a binarized gray value image and arrangement for carrying out said method
US11068740B2 (en) Particle boundary identification
CN116363140A (zh) 一种中硼硅玻璃缺陷的检测方法、系统、装置及存储介质
JP2928714B2 (ja) 細胞活性度判定方法及び装置
KR100271261B1 (ko) 화상데이터처리방법및화상데이터처리장치
US7646892B2 (en) Image inspecting apparatus, image inspecting method, control program and computer-readable storage medium
US20040071342A1 (en) Method of detecting and segmenting characteristic areas in a picture and use of the method
JP3450144B2 (ja) 画像ノイズ分析方法
US5774578A (en) Apparatus for and method of utilizing density histograms for correcting objective images
CN115861304A (zh) 一种基于图像处理的钢中带状组织检测方法及系统
WO2019181072A1 (ja) 画像処理方法、コンピュータプログラムおよび記録媒体
JP2000357226A (ja) 濃淡画像の2値化方法および濃淡画像の2値化プログラムを記録した記録媒体
JPH1185976A (ja) 画像ノイズ分析方法および記録媒体
JP2004199391A (ja) 画像解析におけるしきい値決定方法とその装置、二値化装置並びに画像解析装置、学習機能付き情報処理方法と学習機能付き画像解析装置並びにそれらのための記録媒体
JPH08145907A (ja) 欠陥検査装置
JP5355292B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法
JPH10269352A (ja) 画像処理装置および方法
JP3941403B2 (ja) 画像濃淡ムラ検出方法及びこの検査装置
JPH10210297A (ja) 画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080711

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees