JPH10210297A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH10210297A
JPH10210297A JP9007466A JP746697A JPH10210297A JP H10210297 A JPH10210297 A JP H10210297A JP 9007466 A JP9007466 A JP 9007466A JP 746697 A JP746697 A JP 746697A JP H10210297 A JPH10210297 A JP H10210297A
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image
signal
contour
noise
processing
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JP9007466A
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Inventor
Itaru Furukawa
至 古川
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の種類や劣化の程度に関係なく、輪郭強
調処理時に一定の画像品質を得ることが可能な画像処理
装置を提供する。 【解決手段】 輪郭強調処理の処理対象画像に関して、
所定の濃度値についてのノイズ情報(ノイズ強度”α”
およびノイズ量”β”)を検出しておく。そのノイズ情
報に基づいてメイン補正係数参照テーブル修正部82が
メイン補正係数参照テーブルを修正する。次に、メイン
補正部83が修正後のメイン補正係数参照テーブルを参
照しつつ、主信号Sに応じたメイン補正係数kmを決定
し、輪郭強調信号km(S−U)が生成される。そし
て、エッジ補正部84が輪郭強調信号km(S−U)の
値に応じて補正済輪郭強調信号kekm(S−U)を生
成する。その後、補正済輪郭強調信号kekm(S−
U)と主信号Sとを加算して最終的な出力信号である輪
郭強調済信号Eを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像に対して輪郭
強調処理を含む所定の画像処理を行う画像処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、画像処理装置は、原稿を入力ス
キャナなどによって光学的に読み取り、その読み取った
アナログ信号をディジタル信号に変換した後、輪郭強調
処理やノイズ除去処理などの所定の画像処理を施し、出
力装置からフィルムや版として出力して、一連の画像処
理を行っている。
【0003】ここで、上記の輪郭強調処理は、画像中の
絵柄などの輪郭部分を強調し、その絵柄などの鮮鋭化を
図るために行われる。輪郭強調処理に際し、注目画素の
信号(以下「主信号S」)および当該注目画素の近傍領
域(注目画素を含んでも良い)の平均化された信号(以
下「平滑化信号U」)を画像より取り出し、両者の差信
号(S−U)をもって輪郭強調の基礎信号(以下「輪郭
信号」)としている。そして、通常は輪郭強調の強さを
適度なものにすべく、主信号Sの値に応じて輪郭信号に
適当な係数kを乗ずる形で増幅した信号を輪郭強調信号
k×(S−U)とし、さらに当該輪郭強調信号のレベル
に応じてこれを修正したエッジ補正済信号を主信号Sに
加算して当該注目画素の輪郭強調済信号とすることによ
り鮮鋭度の改善を行っている(以下この輪郭強調を「ア
ンシャープマスキング(USM)」という)。
【0004】ところで、一般に、画像中にはノイズも含
まれており、ノイズに上記USMを施すとそのノイズの
部分がさらに強調されることになる。そこで、USMに
おいては、一般にノイズの多いハイライト部(信号レベ
ルの高い部分)やシャドウ部(信号レベルの低い部分)
での係数kを小さくして、ノイズの強調を抑制するよう
にしている。
【0005】また、原稿には不透明で大きさ・形ともに
一様でない微粒子(いわゆる銀粒子または色素粒子)が
不規則に分散しており、原稿読み取り時における解像度
を高くすると、その微粒子が拡大されて画像上に再現さ
れる、いわゆる粒状性の問題が生じることがある。この
粒状性は変動レベルの小さい、即ち周辺画素の信号レベ
ルから大きく乖離していないノイズである。このような
粒状性を抑制すべく、USMにおいては、輪郭強調信号
のレベルが小さいときはエッジ補正済信号も小さくして
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記粒
状性の問題は原稿であるフィルムの種類や劣化状態によ
ってその程度が異なり、従来の技術によっては粒状性を
均一に抑制することは困難であった。すなわち、従来の
技術においては、主信号Sのレベルおよび輪郭強調信号
k×(S−U)のレベルに応じて輪郭強調の強さを調整
しており、同じ様な画像であっても粒状性の程度が軽い
場合には良好に抑制されるが、程度が重い場合には、粒
状性がさらに強調されて品質の劣化を招くことになる。
【0007】したがって、粒状性を均一に抑制するため
には原稿の粒状性の程度に応じてオペレータが輪郭強調
の強さを手動で調整することが必要となるが、原稿の粒
状性の程度を処理中に判断することは熟練したオペレー
タでなければ困難であり、通常は、最終的に出力されて
判断が可能となるものである。このような理由から、通
常は、画像処理装置のデフォルト値に従って処理を実行
することとなるが、上述の如くUSMの処理結果にばら
つきが生じ一定の画像品質を維持できないことになる。
【0008】また、熟練したオペレータであれば経験的
に粒状性を感知して輪郭強調の強さを手動で調整するこ
とが可能ではあるが、この調整は時間を要する場合が多
く、画像ごとに調整していたのでは処理効率が著しく劣
化することになる。さらには、熟練したオペレータが減
少しつつあるという問題もある。
【0009】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、画像の種類や劣化の程度に関係なく、輪郭強調
処理時に一定の画像品質を得ることが可能な画像処理装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、画像に対して輪郭強調処理を含
む所定の画像処理を行う画像処理装置であって、(a) 前
記画像の予め定められた濃度値についてノイズ情報を検
出するノイズ情報検出手段と、(b) 前記画像中の処理対
象となる注目画素を含む局所画素群の濃度値を平滑化
し、前記注目画素についての平滑化信号を得る平滑化信
号生成手段と、(c) 前記注目画素の平滑化処理前の元信
号から前記平滑化信号を減算して、輪郭信号を得る輪郭
信号生成手段と、(d) 前記元信号の値と前記ノイズ情報
とに応じて前記輪郭信号のゲイン係数を決定するゲイン
係数決定手段と、(e) 前記輪郭信号に前記ゲイン係数を
乗じて輪郭強調信号を生成し、該輪郭強調信号を前記元
信号に加算して輪郭強調済信号を生成する輪郭強調済信
号生成手段と、を備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0012】<A.画像処理装置の概略構成>まず、本
発明に係る画像処理装置の概略構成について説明する。
図1は、本発明に係る画像処理装置の概略構成を示す機
能ブロック図である。この画像処理装置は、画像処理部
50と、操作部10と、表示部20と、画像入力部30
と、画像出力部40とを備えている。
【0013】操作部10は、オペレータが画像処理装置
に対して指示を与えるための手段でありキーボードやマ
ウスで構成されている。そして、後述するように、この
操作部10は、閾値を入力する閾値入力手段としての機
能も有している。また、表示部20は、オペレータが処
理対象となる画像や画像処理部50からのメッセージを
確認することができるディスプレイである。また、画像
入力部30は、例えば入力スキャナであり、処理対象と
なるべき原稿を読み取り、画像処理装置に読み取った画
像の画像信号を入力するための入力手段である。さら
に、画像出力部40は、処理済みの画像を出力するため
の出力手段(例えば、出力スキャナやイメージセッタな
ど)である。
【0014】上記の画像処理装置において、オペレータ
は、操作部10を介して適当なコマンドおよび設定すべ
き閾値を画像処理部50に与えることにより、画像入力
部30から入力された画像に対し輪郭強調処理などの諸
処理を行うことができる。そして、オペレータは、表示
部20により処理結果を視認できるとともに、画像出力
部40から出力することによって、最終的な出力結果を
確認することもできる。
【0015】画像処理部50は、記憶部60とノイズ情
報検出手段70と輪郭強調処理部80とを備えている。
記憶部60は画像処理のプログラムや処理対象となる画
像信号を記憶しておくRAMである。なお、記憶部60
には、補助的に磁気ディスクなどを接続し、その磁気デ
ィスクからプログラムやデータを読み出すようにしても
よい。
【0016】図2は、ノイズ情報検出手段70の構成を
示す機能ブロック図である。また、図3は、輪郭強調処
理部80の構成を示す機能ブロック図である。図示のよ
うに、ノイズ情報検出手段70は、フィルタリング処理
部71と、判定用画像作成部72と、フィルタリング画
像ヒストグラム作成部73と、判定用画像ヒストグラム
作成部74と、比較演算部75と、ノイズ情報分析部7
6とを備えている。また、輪郭強調処理部80は、平滑
化処理部81と、メイン補正係数参照テーブル修正部8
2と、メイン補正部83と、エッジ補正部84とを備え
ている。これらの各処理部は、画像処理用ソフトウェア
に応じて実行される処理内容を表しており、その処理内
容については、さらに後述する。
【0017】<B.画像処理の手順>図4は、上述の画
像処理装置における画像処理手順を示すフローチャート
である。ノイズ情報検出処理に先立って、処理対象とな
る画像が画像入力部30によって読み込まれる(ステッ
プS1)。読み込まれた画像は、ディジタル信号で表さ
れた画像信号として記憶部60に格納される。
【0018】画像入力が行われた後、ノイズ情報検出処
理が行われ(ステップS2)、その後、検出されたノイ
ズ情報に基づいて輪郭強調処理が実行される(ステップ
S3)。以下、これらの処理を順に説明する。
【0019】<B−1.ノイズ情報検出手順>まず、ノ
イズ情報検出処理手順について説明する。図5は、ノイ
ズ情報検出処理手順を示すフローチャートである。
【0020】最初に、画像入力部30から入力した画像
または予め入力され上記磁気ディスクなどに保管してい
る画像(これらを総称して以下「元画像」とする)に対
してフィルタリング処理部71がフィルタリング処理を
実行し、フィルタリング画像を得る(ステップS2
1)。「フィルタリング画像」とは、元画像に平滑化フ
ィルタを走査(平滑化処理)して得られるノイズが除去
された画像である。このフィルタリング処理の様子を図
7および図8を使用して説明する。
【0021】図7は、フィルタリング処理の概要を説明
する図である。図7(a)に示す元画像Iに対してX方
向を主走査方向とし、Y方向を副走査方向として1画素
ごとに平滑化フィルタFを走査させつつ処理対象の画素
(注目画素)OPを移動し、順次にフィルタリング処理
を実行する。なお、注目画素OPは、図7(b)に示す
ように、平滑化フィルタFの中心の画素である。また、
図7(b)の例では、5×5の画素行列からなる平滑化
フィルタFが使用されている。そして、平滑化フィルタ
Fの各画素成分に付与された係数に従って注目画素OP
の濃度値とその周辺画素の濃度値との加重平均を算出
し、得られた値を平滑化フィルタFの出力として注目画
素OPのフィルタリング処理後の濃度値とする。この処
理を、図中の画像Iの左上隅の画素から右下隅の画素に
至るまで順次実行し、フィルタリング画像を得る。ここ
で、「濃度値」とは、画像を構成する各画素が有する濃
度情報を表現する値であり、グレースケール画像の場合
白黒の濃淡を示す値であり、また、カラー画像の場合、
例えば「R、G、B」のそれぞれの濃度を示す値であ
る。そして、本明細書中においては、「濃度値」と「信
号のレベル」とは同義に使用する。
【0022】図8は、上記フィルタリング処理に使用す
る平滑化フィルタの例を示す図である。ここで、図8の
平滑化フィルタを構成する各画素の係数を図8(c)の
様に表すとすると、この平滑化フィルタからの出力U
x,yは、次式に従って算出され、フィルタリング画像が
得られる。
【0023】
【数1】
【0024】数1において、Sx,yは、元画像の座標
(x,y)に位置する画素の濃度値であり、これらの集
合が元画像の画像信号(主信号)”S”である(以下、
その他の画像信号についても同様とする)。
【0025】図8に示す平滑化フィルタの特徴は、いず
れも積分操作によってノイズなどの高周波成分を除去す
る性質を有することである。もっとも、図8(a)に示
す平滑化フィルタ(係数に重み付けがされている)と図
8(b)に示す平滑化フィルタ(係数が全て等しい)と
では、フィルタの特性が異なり、その結果、検出される
ノイズ情報に差異が生じることとなるが、いずれにして
もここでのフィルタリング処理には、積分操作を行うフ
ィルタを使用している。なお、フィルタは5×5の画素
行列に限定されるものではなく、3×3の画素行列であ
っても良い。さらに、上記ではフィルタリング処理に平
滑化フィルタを使用する例を示しているが、同様の効果
を有するメディアンフィルタを使用することもできる。
【0026】次に、ステップS22に進んで、閾値の設
定を行う。ここで考えている例においては、オペレータ
が操作部10を介して閾値の設定入力を行う。ここで設
定された閾値がノイズ情報を検出すべき濃度値となるの
で、オペレータはノイズ情報を知りたい濃度値を閾値と
して設定入力する必要がある。設定すべき閾値は1つで
あってもよいし、それ以上でもかまわない。
【0027】なお、閾値を自動的に設定するようにして
もよい。自動的に閾値を設定する具体的な手法として
は、例えば、フィルタリング画像の濃度ヒストグラムを
作成し、その極大値に対応する濃度値を閾値として設定
する様にすればよい。
【0028】次に、ステップS23に進み、判定用画像
作成部72が濃度区間の設定を行う。濃度区間の設定
は、上記設定された閾値がT1、T2・・・、Tnである
とき、濃度値を0以上T1未満、T1以上T2未満、以下
同様にしてTn以上最大濃度値以下の(n+1)個の区
間に分割することによって行われる。
【0029】そして、濃度区間の設定後、ステップS2
4に進み、判定用画像作成部72が判定用画像を作成す
る。ここで、「判定用画像」とは、フィルタリング画像
の濃度値を閾値を基準にして判別し、当該閾値の前後で
フィルタリング画像と元画像とを組み合わせた画像であ
り、設定された濃度区間ごとにフィルタリング画像また
は元画像が割り当てられて構成されている。この判定用
画像の作成は、フィルタリング画像の画素ごとに判断
し、その画素の濃度値が属する濃度区間に応じてフィル
タリング画像または元画像が選択される。例えば、元画
像の画像信号を”S”、フィルタリング画像の画像信号
を”U”とすると、0≦U<T1のとき”U”を選択、
1≦U<T2のとき”S”を選択、以下、同様にして、
nが奇数であるとすると、Tn-1≦U<Tnのとき”U”
を選択(但し、nが偶数のとき”S”を選択)、Tn
U≦最大濃度値のとき”S”を選択(但し、nが偶数の
とき”U”を選択)、することによって判定用画像が作
成される。
【0030】図9は、判定用画像の作成の様子を説明す
る図である。同図において、横軸はフィルタリング画像
の画素位置を示しており、その画素ごとに画素濃度値が
属する濃度区間に応じてフィルタリング画像の画像信
号”U”(以下、単にフィルタリング画像”U”と称
し、他の画像信号についても同様とする)または元画
像”S”が選択されている。但し、同図においては、図
示の便宜上T1、T2、T3の3つの閾値のみを表示して
いる。
【0031】なお、上記において、フィルタリング画像
の画素濃度値が0≦U<T1のとき元画像”S”を選
択、T1≦U<T2のときフィルタリング画像”U”を選
択、以下同様の手順を繰り返すようにしてもよい。すな
わち、判定用画像の作成において重要なことは、設定さ
れた閾値を境界として濃度区間ごとにフィルタリング画
像と元画像とを交互に選択することであり、個々の濃度
区間においてどちらが選択されてもかまわない。
【0032】以上のようにして判定用画像が作成される
と、次に、ステップS25に進み、ヒストグラム作成が
行われる。ここでは、フィルタリング画像ヒストグラム
作成部73がフィルタリング画像についての濃度ヒスト
グラム”HU”を、判定用画像ヒストグラム作成部74
が判定用画像についての濃度ヒストグラム”HB”をそ
れぞれ作成する。ステップS25で作成される濃度ヒス
トグラムは、各画像における濃度値の度数分布である。
【0033】図10は、フィルタリング画像および判定
用画像についての濃度ヒストグラムを示す図である。図
示のように、閾値の近傍において、元画像”S”を選択
した側では判定用画像の濃度ヒストグラム”HB”がフ
ィルタリング画像の濃度ヒストグラム”HU”よりも度
数が少なくなっており、フィルタリング画像”U”を選
択した側では逆の傾向となっている。これは、判定用画
像の閾値の前後において、選択された元画像のノイズの
一部は閾値を越えて存在し、また、選択されたフィルタ
リング画像では閾値を越えて存在する部分が皆無である
という性質に起因するものである。そして、設定された
閾値を境界として濃度区間ごとにフィルタリング画像と
元画像とが交互に選択されているため、設定されたそれ
ぞれの閾値の近傍において上記の現象は起こることとな
る。なお、図10においては、図示の便宜上T1、T2
の2つの閾値のみを表示している。
【0034】次に、ステップS26に進み、比較演算部
75が比較演算を実行する。具体的には、判定用画像の
濃度ヒストグラム”HB”からフィルタリング画像の濃
度ヒストグラム”HU”を減算する。図11は、比較演
算後の濃度ヒストグラムを示す図である。この濃度ヒス
トグラムの意味するところは閾値近傍の「ノイズ情報」
である。すなわち、図中において、β1、β2はそれぞれ
閾値”T1”、”T2”近傍のノイズの度数を示すもので
あり、それぞれ濃度値”T1”、”T2”近傍のノイズ量
を示す指標である。また、図中において、α1、α2は、
それぞれ閾値”T1”、”T2”近傍においてノイズの濃
度値が周辺領域の濃度値からどの程度乖離しているかを
示すものであり、それぞれ濃度値”T1”、”T2”近傍
のノイズ強度を示す指標である。
【0035】そして、ノイズ情報分析部76がノイズ情
報、すなわち各閾値におけるノイズ量、ノイズ強度を分
析する(ステップS27)。ここでは、図11の濃度ヒ
ストグラムを基にしてノイズ情報の分析が行われ、ノイ
ズ量”β1”、”β2”としては濃度ヒストグラム中の正
の度数ピークから負の度数ピークまでの度数差を測定す
る。また、ノイズ強度”α1”、”α2”としては正の度
数ピークの20%の度数に相当する濃度値から負の度数
ピークの20%の度数に相当する濃度値までの濃度値差
を測定する。なお、ノイズ強度の測定は、これに限定さ
れるものではなく、例えば度数ピークの10%を基準に
して測定を行ってもよい。
【0036】<B−2.輪郭強調処理手順>以上のよう
にして求められた各閾値についてのノイズ強度およびノ
イズ量は輪郭強調処理部80(図1参照)に伝達され、
それらノイズ情報に基づいて輪郭強調処理が実行される
こととなる。図6は、輪郭強調処理手順を示すフローチ
ャートである。
【0037】この輪郭強調処理部80の特徴は、メイン
補正係数参照テーブル修正部82(図3参照)を有して
いることであり、即ちまず、当該修正部が処理対象画像
の濃度値についてのノイズ情報を基にしてメイン補正係
数参照テーブルの修正を行う(ステップS31)。図1
2は、メイン補正係数参照テーブルを示す図である。こ
のテーブルは、一種のルックアップテーブルであり、後
述する如く、輪郭強調の強さであるメイン補正係数(ゲ
イン係数)kmを決定するためのものである。
【0038】メイン補正係数参照テーブルの修正に際し
ては、まず、処理対象画像(上記元画像)のノイズ情報
に基づいて、濃度値についてのノイズ強度およびノイズ
量の関数が作成される。具体的には、各閾値についての
ノイズ強度およびノイズ量が求められているので、それ
らに基づいて補間処理を行うことによって濃度値につい
てのノイズ情報の関数、即ちノイズ強度α(t)、ノイ
ズ量β(t)が求められる。なお、”t”は濃度値を示
す。
【0039】また、一連の画像処理に先立って、予め標
準画像(一般的な画像)のノイズ情報の濃度値について
の関数、即ちノイズ強度α0(t)およびノイズ量β0
(t)を求めておく。なお、標準画像のノイズ情報の求
め方は、本実施形態で説明したのと同様の手法によれば
よく、そのノイズ情報に基づいて補間処理を行うことに
よってノイズ情報の関数が求められる。
【0040】そして、次式に従ってメイン補正係数関数
km(t)を算出する。
【0041】
【数2】
【0042】この式において、km0(t)は上記標準
画像について予め作成されたメイン補正係数関数であり
図12の点線で示される。また、係数AおよびBは、そ
れぞれノイズ強度およびノイズ量についての修正係数で
あり、正の値をとる。「数2」に従えば、例えば、処理
対象となっている画像の濃度値t1におけるノイズ強度
およびノイズ量が標準画像のノイズ強度およびノイズ量
よりも大きい場合は、補正係数km(t1)は小さくな
り、逆に濃度値t2におけるノイズ強度およびノイズ量
が標準画像のノイズ強度およびノイズ量よりも小さい場
合は、補正係数km(t2)は大きくなる。換言すれ
ば、処理対象となっている画像のノイズ強度およびノイ
ズ量が標準画像のそれらよりも大きい場合は、輪郭強調
の程度が弱められ、逆に、処理対象画像のノイズ強度お
よびノイズ量が標準画像のそれらよりも小さい場合は、
輪郭強調の程度が強められる。
【0043】以上のようにして補正係数km参照テーブ
ルが修正された結果、例えば、図12の実線で示すよう
な補正係数関数km(t)となる。そして、以降、修正
後の補正係数km参照テーブルを利用しつつ輪郭強調処
理を行うことになる。なお、図6においてステップS3
1の処理は一つの画像につき一度行われる処理である
が、ステップS32以降は一つの画像の各画素ごとに実
行される処理である。
【0044】図13は、郭強調処理の過程を説明するた
めの図である。この図において、横軸方向は、画素位置
を示し、また、縦軸方向は画素の濃度値を示している。
図示のように、元画像の画像信号(主信号)Sには画素
位置によってレベルの高低、すなわち濃淡があり、この
濃淡の境界部分が画像の輪郭部分である。ここでの輪郭
強調処理は、既に説明したUSM処理である。したがっ
て、輪郭強調処理では、まず、平滑化処理部81(図
3)が元画像に図8(a)(b)のような平滑化フィル
タを適用し、「数1」に従って注目画素を含む局所画素
群の濃度値の加重平均を算出し、フィルタリング画像の
画像信号(平滑化信号)Uを得る(ステップS32)。
そして、主信号Sから平滑化信号Uを減算して輪郭強調
の基礎信号となる輪郭信号(S−U)を生成する(ステ
ップS33)。
【0045】次に、メイン補正部83(図3)が修正後
の補正係数km参照テーブル(図12の実線)を参照し
つつメイン補正係数kmを決定する(ステップS3
4)。すなわち、メイン補正部83が主信号Sの値(元
画像の濃度値)に応じたメイン補正係数kmを決定す
る。そして、ステップS35に進み、輪郭信号(S−
U)にメイン補正係数kmを乗じて輪郭強調信号km
(S−U)を生成する(ステップS36)。
【0046】さらに、その後、エッジ補正部84がエッ
ジ補正を実行する(ステップS37)。エッジ補正部8
4は、図14に示すようなエッジ補正用のルックアップ
テーブルを有しており、入力された輪郭強調信号km
(S−U)に基づいて補正済輪郭強調信号kekm(S
−U)を出力する。図14に示すエッジ補正用のルック
アップテーブルでは、入力された輪郭強調信号km(S
−U)の値が小さいときは出力も小さくなり、また、入
力値が大きいときは出力も大きくなる。したがって、粒
状性のような変動レベルの小さいノイズの強調を抑制す
ることが可能となる。
【0047】次に、ステップS38に進み、主信号Sに
補正済輪郭強調信号kekm(S−U)を加算して輪郭
強調済信号Eを生成する。この輪郭強調済信号Eが輪郭
強調処理部80からの最終的な出力信号となる。
【0048】以上より、元画像の座標(x,y)に位置
する注目画素についての最終的な出力信号は次式により
算出されることとなる。
【0049】
【数3】
【0050】そして、最後に処理対象画像の全画素につ
いて上記処理が終了したか否かが判別される(ステップ
S39)。ここで、全画素について処理が終了している
場合には、輪郭強調処理が終了することになる。一方、
全画素について処理が終了していない場合には、注目画
素を移動してステップS32〜S38までの処理を繰り
返して行う。注目画素の移動は、例えば図7において説
明したのと同様にすればよい。
【0051】以上のようにすれば、処理対象となってい
る画像の濃度値についてのノイズ強度およびノイズ量に
応じてメイン補正係数kmが修正され、その修正された
メイン補正係数kmに基づいて輪郭強調処理が実行され
る。すなわち、処理対象となっている画像の濃度値につ
いてのノイズ強度およびノイズ量が大きい場合は、輪郭
強調の程度を弱め(メイン補正係数kmを小さくし)、
逆に、ノイズ強度およびノイズ量が小さい場合は、輪郭
強調の程度を強める(メイン補正係数kmを大きくす
る)。そして、その結果、画像中の全ての濃度領域で適
切なメイン補正係数kmによって輪郭強調処理が行われ
ることとなり、修正画像の種類や劣化の程度に関係なく
輪郭強調処理時に一定の画像品質を得ることが可能とな
る。
【0052】なお、本実施形態においては、ノイズ情報
に基づいてメイン補正係数参照テーブルの修正を行い、
そのテーブルから主信号Sの値に応じたメイン補正係数
kmを決定していたが、これに限定されるものではな
く、ノイズ情報と主信号Sの値に基づいてメイン補正係
数kmを決定する構成であればかまわない。
【0053】また、上記実施形態において、エッジ補正
部84は常に必要ではなく、これがなくても画像中の全
ての濃度領域で適切なメイン補正係数kmによって輪郭
強調処理を実行することができる。もっとも、エッジ補
正部84を備えていた方が、より効果的に粒状性のよう
な変動レベルの小さいノイズの強調を抑制することが可
能となる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像の予め定められた濃度値についてノイズ情報を検出
するノイズ情報検出手段と、画像中の処理対象となる注
目画素を含む局所画素群の濃度値を平滑化し注目画素に
ついての平滑化信号を得る平滑化信号生成手段と、注目
画素の平滑化処理前の元信号から平滑化信号を減算して
輪郭信号を得る輪郭信号生成手段と、元信号の値とノイ
ズ情報とに応じて輪郭信号のゲイン係数を決定するゲイ
ン係数決定手段と、輪郭信号にゲイン係数を乗じて輪郭
強調信号を生成し、該輪郭強調信号を元信号に加算して
輪郭強調済信号を生成する輪郭強調済信号生成手段とを
備えているため、画像中の全ての濃度値について適切に
修正されたゲイン係数によって輪郭強調処理が行われる
こととなり、その結果、修正画像の種類や劣化の程度に
関係なく輪郭強調処理時に一定の画像品質を得ることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置の概略構成を示す機
能ブロック図である。
【図2】図1のノイズ情報検出手段の構成を示す機能ブ
ロック図である。
【図3】図1の輪郭強調処理部の構成を示す機能ブロッ
ク図である。
【図4】図1の画像処理装置における画像処理手順を示
すフローチャートである。
【図5】図4のノイズ情報検出処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図6】輪郭強調処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図7】フィルタリング処理の概要を説明する図であ
る。
【図8】図7のフィルタリング処理に使用する平滑化フ
ィルタの例を示す図である。
【図9】判定用画像の作成の様子を説明する図である。
【図10】フィルタリング画像および判定用画像につい
ての濃度ヒストグラムを示す図である。
【図11】比較演算後の濃度ヒストグラムを示す図であ
る。
【図12】メイン補正係数参照テーブルを示す図であ
る。
【図13】郭強調処理の過程を説明するための図であ
る。
【図14】エッジ補正用のルックアップテーブルを示す
図である。
【符号の説明】
70 ノイズ情報検出手段 80 輪郭強調処理部 81 平滑化処理部 82 メイン補正係数参照テーブル修正部 83 メイン補正部 84 エッジ補正部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像に対して輪郭強調処理を含む所定の
    画像処理を行う画像処理装置であって、 (a) 前記画像の予め定められた濃度値についてノイズ情
    報を検出するノイズ情報検出手段と、 (b) 前記画像中の処理対象となる注目画素を含む局所画
    素群の濃度値を平滑化し、前記注目画素についての平滑
    化信号を得る平滑化信号生成手段と、 (c) 前記注目画素の平滑化処理前の元信号から前記平滑
    化信号を減算して、輪郭信号を得る輪郭信号生成手段
    と、 (d) 前記元信号の値と前記ノイズ情報とに応じて前記輪
    郭信号のゲイン係数を決定するゲイン係数決定手段と、 (e) 前記輪郭信号に前記ゲイン係数を乗じて輪郭強調信
    号を生成し、該輪郭強調信号を前記元信号に加算して輪
    郭強調済信号を生成する輪郭強調済信号生成手段と、を
    備えることを特徴とする画像処理装置。
JP9007466A 1997-01-20 1997-01-20 画像処理装置 Pending JPH10210297A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008206182A (ja) * 2001-05-30 2008-09-04 Senshin Capital Llc 適応可能なエラー拡散を利用するレンダリング画像
JP2016517975A (ja) * 2013-03-22 2016-06-20 マーベル ワールド トレード リミテッド ガイデットフィルタベースのディテール強調

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JP2008206182A (ja) * 2001-05-30 2008-09-04 Senshin Capital Llc 適応可能なエラー拡散を利用するレンダリング画像
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