JPH07198660A - トイレット設置型尿分析ユニット - Google Patents

トイレット設置型尿分析ユニット

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JPH07198660A
JPH07198660A JP5354284A JP35428493A JPH07198660A JP H07198660 A JPH07198660 A JP H07198660A JP 5354284 A JP5354284 A JP 5354284A JP 35428493 A JP35428493 A JP 35428493A JP H07198660 A JPH07198660 A JP H07198660A
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toilet
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syringe pump
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千秋 中山
Kuniaki Shinohara
邦彰 篠原
Toshio Oguro
利雄 小黒
Hiroyuki Tsuboi
宏之 坪井
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 市販の標準型の便器を備えたトイレットに簡
単に設置することが可能な尿分析ユニットの提供。 【構成】 尿分析ユニットのハウジング22は、標準型の
便器に搭載される。ハウジングには電動シリンジポンプ
52と電動切換え弁202とポーラログラフ・セル254とキャ
リヤ液タンク54が収容される。電動切換え弁は、シリン
ジポンプに連通する第1ポート224と、尿サンプリング
装置に連通する第2ポートと、キャリヤ液タンクに連通
する第3ポートと、ポーラログラフ・セルに連通する第
4ポートを有し、第1ポートを第2、第3、又は第4ポ
ートに択一的に接続する。便器に排泄された尿は尿サン
プリング装置によりサンプリングされ、キャリヤ液と共
にポーラログラフ・セル254に送られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭やオフィスその他
のトイレットにおいて個人が排泄した尿をその場でサン
プリングして尿分析を行うことの可能な尿分析ユニット
に関する。より詳しくは、本発明は、標準型の便器を備
えたトイレットを利用して尿分析を行うことの可能な尿
分析ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】人々の長寿高齢化に伴い、健康管理に関
する各人の関心が高まっている。尿は個人の健康状態に
関する重要な情報源であり、尿糖、尿蛋白、ウロビリノ
ーゲン、潜血、その他の尿成分を定量分析することによ
り、糖尿病のようなすい臓障害や肝臓障害や腎臓障害そ
の他の機能障害を非侵襲方式で検査することができる。
そこで、家庭や職場その他のトイレットを利用して尿の
サンプリングと分析を行い、個人の健康チェックを支援
することの可能な、尿分析機能を備えたトイレットが提
案されている。
【0003】例えば、特開昭59-217844号、特開昭63-18
4057号、特開昭63-290961号、特開平1-178866号、特開
平4-191660号には、洋式便器のボウル面に採尿部を形成
し、ボウル面に排泄された尿を採尿部に集めてサンプリ
ングすることが提案されている。採取された尿サンプル
は、液体クロマトグラフ法、試験紙法、或いはポーラロ
グラフ法(ボルタンメトリー法)により分析されるよう
になっている。
【0004】これらの装置の難点は、ボウル面に採尿部
が形成された尿サンプリング可能な特殊便器を必要とす
ることである。斯る特殊便器は、標準型の便器とは別個
に特別に製造しなければならず、従って大量生産による
コストダウンが難かしいので、一般家庭や職場やオフィ
スに普及させるには余りに高価である。また、通常のボ
ウル形状の標準型の便器を備えた既設のトイレットを改
造する場合には、先ず既存の便器を撤去し、次に尿分析
専用の特殊便器を設置しなければならないので、工事に
多大な費用と手数を要すると共に、既存設備の廃棄を招
く。更に、便器洗浄後にはボウル面の採尿部には洗浄水
が残留し、サンプリングすべき新たな尿を希釈するの
で、良好な検体をサンプリングできないおそれがある。
また、ボウル面に採尿部が形成されているので、尿サン
プルは古い尿や他の排泄物によって汚染される。
【0005】実開平5-30764号には、尿サンプリング装
置を便座に付設することが提案されている。このため、
コップ状の採尿容器を支持するアームが旋回可能に便座
に取付けてある。このサンプリング方式においては、便
器のボウル空間内の空中で尿をサンプリングするので、
特製の便器を必要とせず、通常の標準型の便器を利用し
て尿分析ができるという利点がある。
【0006】この装置においては、便座の側方には反応
液容器やポンプや吸光光度計からなる測定部が配置して
あり、採尿装置によってサンプリングされた尿サンプル
は所定の割合で反応液と混合され、グルコースの定量分
析に付される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】実開平5-30764号の図
7に示された実施例においては、反応液はポンプ24に
よって吸光光度計27に送られ、尿サンプルは手動のマ
イクロシリンジ11によって反応液搬送流路に注入され
る。このやり方では、尿サンプルの計量と反応液搬送流
路への注入とを人手により行わねばならないので、操作
が面倒であり、かつ、かなりの注意力を要するものと考
えられる。
【0008】実開平5-30764号の図8に示された自動型
の実施例においては、反応液は、同様に、ポンプ24に
よって吸光光度計27に送られるが、尿サンプルは自動
採取シリンジ12又は13からなる自動採取装置30と
混合弁31によって計量され、反応液搬送流路に注入さ
れるようになっている。この実施例では、反応液搬送用
のポンプ24に加えて、サンプルを計量し反応液搬送流
路に注入するためのシリンジポンプ12又は13と混合
弁31とが必要である。このように、少なくとも合計2
つのポンプと1つの混合弁とを測定部34に配置しなけ
ればならないので、分析装置が大型かつ複雑となる。
【0009】同様な数の構成要素は、例えば特開平4-36
6743号や特開平4-77662号に開示された汎用の自動分析
装置においても必要とされる。即ち、本出願の図26に
模式的に示したように、キャリヤ液搬送系に1つのポン
プを配置すると共に、サンプル搬送系には他の1つのポ
ンプを配置し、サンプル計量機能とサンプル導入機能を
有する切換え弁を2つの流路に跨がって配置しなければ
ならない。
【0010】ところで、標準型の便器を利用した尿分析
装置には、既存のトイレットに容易に設置することがで
きること、トイレットの限られたスペースに設置するこ
とができること、トイレットの日常の使用や清掃の支障
を来すことがないこと、などが要求される。このため、
斯る尿分析装置の設計上の課題は、できるだけ小型でコ
ンパクトに分析装置を構成しなければならないというこ
とである。また、多くの人々が尿分析による健康チェッ
クの利益を享受できるようにするためには、尿分析装置
はできるだけ安価であることが望ましい。
【0011】本発明の目的は、標準型の便器を利用して
尿分析を行うことが可能で、小型かつコンパクトな尿分
析ユニットを提供することである。
【0012】他の見地においては、本発明の目的は、標
準型の便器を利用して尿分析を行うことが可能で、部品
点数がより少なく、構造簡素で安価な尿分析ユニットを
提供することである。
【0013】更に他の見地においては、本発明の目的
は、標準型の便器を利用して尿分析を行うことが可能
で、尿サンプルの計量と搬送を単一のシリンジポンプに
よって行うことの可能な尿分析ユニットを提供すること
である。
【0014】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段および作用の概要】本発明
の尿分析ユニットは、標準型便器(ボウル面に採尿部が
形成されていない通常の便器)を備えたトイレットを利
用して尿分析を行うもので、このため、標準型便器にお
いて尿サンプルを採取することの可能な尿サンプリング
装置を備えている。尿分析ユニットは更にハウジングを
備え、このハウジングは便器の上面、便器のリム、又は
トイレの壁に設置することができる。このハウジングに
は、電動シリンジポンプと、キャリヤ液又は試薬を貯蔵
するタンクと、尿分析用フローセルと、電動切換え弁が
収蔵される。
【0015】電動切換え弁は、シリンジポンプのポンプ
室に接続された第1ポートと、尿サンプリング装置に接
続された第2ポートと、タンクに接続された第3ポート
と、フローセルに接続された第4ポートを備えてなり、
第1ポートを第2、第3、又は第4ポートに択一的に接
続するようになっている。電動切換え弁は、好ましくは
ロータリ弁からなる。
【0016】電動シリンジポンプと電動切換え弁は制御
演算装置によって制御される。本発明の一態様において
は、シリンジポンプと切換え弁は、尿サンプリング装置
によってサンプリングされた尿サンプルをポンプ室に吸
引し、計量された量の尿サンプルをフローセルに向かっ
て射出し、斯く射出された尿サンプルをキャリヤ液によ
ってフローセルに送るようになっている。
【0017】このように、本発明の尿分析ユニットにお
いては、電動シリンジポンプと電動切換え弁は、互いに
協働して、尿のサンプリングと、尿サンプルの計量と、
キャリヤ液への尿サンプルの導入と、キャリヤ液および
尿サンプルのフローセルへの搬送との4つの機能を遂行
するので、従来技術において必要とされていたポンプを
1つ省略することができる。従って、分析ユニットの部
品点数を低減し、小型でコンパクトな尿分析ユニットを
実現することができる。
【0018】フローセルは、好ましくは、尿サンプル中
の所定の成分(例えば、グルコース)を反応させる酵素
(例えば、グルコース酸化酵素)を担持した作用極を備
えたポーラログラフ・セルからなり、尿サンプル中のグ
ルコース濃度に応じた電気信号を出力する。フローセル
の出力は制御演算装置に入力され、制御演算装置はフロ
ーセル出力に基づいて尿サンプル中のグルコース濃度を
演算する。
【0019】本発明の他の態様においては、シリンジポ
ンプと切換え弁は、尿サンプルと試薬をポンプ室に吸引
し、尿サンプルと試薬との混合物をフローセルに搬送す
るようになっている。
【0020】本発明の上記特徴や効果、ならびに、他の
特徴や効果は、以下の実施例の記載に従いより詳しく説
明する。
【0021】
【実施例】図1は標準型の便器に本発明の尿分析ユニッ
トの第1実施例を取付けたところを示し、図2は尿分析
ユニットのハウジングを分解したところを示し、図3は
尿分析ユニットの便座と尿サンプリング装置を分解した
ところを示す。
【0022】これらの図面を参照するに、トイレット1
0は市販の標準型の水洗便器12を有し、この便器12
には本発明の尿分析ユニット14が取付けられている。
尿分析ユニット14は、ヴォルテックス型、サイフォン
型、サイフォンジェット型、ウォシュダウン型、その他
の形式の標準型の便器に取付けることができる。標準型
の便器12は、通常のボウル(便鉢)部16と洗浄水供
給部18を有する。図示した実施例では、洗浄水供給部
はシスターン取付け部18からなり、この取付け部18
には従来型のシスターン20が周知の態様で取付けてあ
る。シスターンに代えて洗浄弁を備えた洗浄管から洗浄
水を供給する形式の標準型の便器にも本発明の尿分析ユ
ニットは取付けることができる。
【0023】尿分析ユニット14は、後述するように便
器12に固定されるハウジング22と、このハウジング
22に回動可能に装着された便座24を有する。図示し
た実施例では、便座24にはボウル空間16内の空中で
尿をサンプリングできるようになった尿サンプリング装
置26が組み込んであり、1つの組立体28(以下、便
座アッセンブリと言う)を形成している。ハウジング2
2には、また、従来型の便蓋30を開閉可能に装着する
ことができる。尿分析ユニット14を制御し分析結果を
出力するための制御ユニット32はトイレット側方の壁
に設置することができる。
【0024】尿分析ユニット14のハウジング22は、
例えば図2に示したように、フレーム34と、上部ケー
シング36と、左右の下部ケーシング38および40と
で構成することができる。ハウジング22のこれらの部
品は樹脂の射出成形により製造することができ、ビスな
どにより互いに一体に締結することによりハウジング2
2を形成する。図2に示したように、標準型の便器12
にはボウル部16と洗浄水供給部18との間において1
対の便座取付け穴42が設けてあり、これらの便座取付
け穴42を利用してハウジングが取付けられる。このた
め、ハウジング22のフレーム34は、実公昭63-6291
号に開示されたようにフレーム34の下面に2本のTボ
ルト44をT溝嵌合により取付け、便座取付け穴42に
これらのTボルトを挿通し、対応するナット46を締結
することにより、ボウル部16とシスターン取付け部1
8との間において便器12の上面48に固定される。
【0025】図2からよく分かるように、フレーム34
は便器12に対して横断方向に延長する中央部分とこの
中央部分の両端から夫々前方へ延長する側方部分を有
し、上部ケーシング36もフレーム34に対応する形状
になっている。従って、フレーム34と上部ケーシング
36と左右の下部ケーシング38および40は互いに協
働してハウジングの中央部分22Cと左側方部分22L
と右側方部分22R(図1)を形成する。
【0026】図2に示したように、ハウジングの左側方
部分22Lには、便座アッセンブリ28によってサンプ
リングされた尿サンプルを分析する測定ユニット50
と、尿サンプルやキャリヤ液を測定ユニット50に搬送
する電動シリンジポンプ52と、キャリヤ液タンク54
と、較正液タンク56が収容されている。ハウジング左
側方部分22Lには、また、指血圧計ユニット58を配
置し、被験者の左第2指に係合させることにより血圧を
測定するようにしてもよい。図示した実施例では、ハウ
ジング中央部分22Cには、洗浄ノズル60を備えた従
来型のビデ装置62と、従来型の温風乾燥装置64と、
オゾナイザーからなる従来型の脱臭装置66が配置して
あり、尿分析ユニット14を備えたトイレット10を通
常の目的で使用する際に夫々の機能を提供するようにな
っている。しかし、これらの追加的機能は不可欠ではな
く、省略することができる。ハウジングの右側方部分2
2Rには、ユニット14の電源装置68やビデ装置の操
作盤70を収納することができる。
【0027】主として図3から図8を参照しながら便座
アッセンブリ28を説明する。図3に切欠いて示したよ
うに、便座24は耐衝撃性樹脂などからなる上部半体2
4Aと下部半体24Bとを例えば超音波溶接によって接
合することにより形成することができ、便座を温めるた
めの電気ヒーター線72を必要に応じて配線することが
できる。便座24は任意のヒンジを用いてハウジング2
2に回動可能に装着することができ、好ましくは実願平
5-19341号に開示されたリテーナブロックを用いてその
ヒンジ部74をハウジング22の軸受け部76(図2)
に係合させることにより装着する。
【0028】便器12を焼成する際に生じる焼成歪みに
適合させるため、便座24は便器12のリム78の上面
に対して4点で支持するのが好ましい。このため、図3
に破線で示したように、便座24の下面にはクッション
付きの2つの脚部80を設けることができる。他の2点
においては、便座24は、後述する採尿部ケース82に
設けた2つの脚部84によって支持することができる。
図8からよく分かるように、脚部80又は84があるの
で、便器のリム78の上面86と便座24の下面88と
の間には約1.5〜2cmの高さの環状隙間が確保され
る。この環状隙間の一部を有効利用することにより、尿
サンプリング装置26の一部を収納することができる。
図3および図8からよく分かるように、便座24の下面
には下方に開口する凹み90および92が形成してあ
り、尿サンプリング装置26の一部は、更に、後述の如
くこれらの凹みに収納される。
【0029】尿サンプリング装置26は、便器12のボ
ウル16に排泄された尿のサンプルを採尿容器によりボ
ウル空間内の空中で採取し、サンプリング後には採尿容
器を便座24下方の収納位置に収納すると共に、採尿容
器を自動的に洗浄するように構成されている。図3から
図8を参照しながら、尿サンプリング装置26の実施態
様の一例を説明する。図示した実施例においては、尿サ
ンプリング装置26は、略クランク形状のスイングアー
ム94と、このスイングアームの自由端に着脱可能に装
着された細長い採尿容器96と、スイングアーム94を
駆動する駆動部98と、採尿部ケース82とを備えてい
る。スイングアーム94は、図5および図7に示したよ
うに、中央エルボ100と、端部エルボ102と、両者
を連結するパイプ104と、スピンドル106とで構成
することができる。
【0030】図6および図7に示したように、採尿容器
96は、細長い上部開口108および樋状の凹み110
を有する本体112と大径の基部114とで構成するこ
とができ、Oリング116を用いて端部エルボ102に
液密かつ着脱自在に装着することができる。本体の凹み
110は基部114に向かって傾斜しており、凹み11
0内に降り注がれた尿が基部114とエルボ102によ
って形成された尿溜まり118に集積するようになって
いる。本体112の外周を金網120などで覆うことに
より、被験者から排泄された尿が採尿容器96に衝突し
て周囲に飛散するのを防止すると共に、尿サンプルを効
果的に採取できるようにするのが好ましい。尿溜まり1
18に集積した尿は、エルボ102の内部通路とスイン
グアーム94およびそのスピンドル106内を延長する
可撓性チューブ122を介して、シリンジポンプ52の
吸引と圧送作用によりハウジング22内の測定ユニット
50に送られる。気泡を含まない尿のみを吸引して測定
ユニットへ送るため、エルボ102には、尿溜まり11
8の底部に開口するL字管124を設けるのが好まし
い。また、尿溜まり118に十分な量の尿が溜まったこ
とを検出するため、上下方向に離間された一対の電極1
26と128をエルボ102に設けることができる。こ
れらの電極はリード線130を介して側方ハウジング2
2L内に配置した測定ユニット50の制御回路に接続す
ることができる。
【0031】概略的に述べれば、図示した実施例では、
スイングアーム94を駆動する駆動部98は、図8から
よく分かるように、スイングアーム94に回動運動と並
進運動とを与えることにより、採尿容器96を便座前部
下方の収納位置からボウル空間内の異なる種々の採尿位
置へと(およびその逆に)移動させるようになってい
る。しかし、スイングアーム94の回転のみにより採尿
容器96を移動させるように構成してもよい。
【0032】より詳しくは、図3から図5を参照する
に、駆動部98は便座24の下面にビスなどにより適宜
固定された採尿部ケース82に収蔵してある。駆動部9
8はケース82に摺動自在に装着されたスライダー13
2を備え、このスライダー132は採尿部ケース82に
固定された1対のガイド134によって便器12の長軸
にほぼ平行に摺動するべく案内されている。スライダー
132にはラック136が固定してあり、このラック1
36にはケース82に固定された減速ギヤ付きステッピ
ングモータ138の出力軸のピニオン140が噛み合っ
ている。従って、モータ138をいづれかの方向に回転
させれば、スライダー132は前後に並進運動を行う。
モータ138は側方ハウジング22L内の制御回路(後
述)によって制御される。
【0033】スイングアーム94は回転可能に、かつ、
スライダー132と共に移動するようにスライダー13
2に軸支されている。このため、図5からよく分かるよ
うに、スライダー132には1対のトラニオン軸受14
2が設けてあり、スイングアーム94のスピンドル10
6を軸支している。スピンドル106には軸孔が形成し
てあり、可撓性チューブ122やリード線130が通し
てある。
【0034】駆動部98は、更に、スイングアーム94
の回転角位置を規制するレバー/カム機構144を備え
ており、モータ138によってスライダー132を前後
に変位させる際に採尿容器96の位置を制御するように
なっている。即ち、図5からよく分かるように、2つの
軸受142の間においてスイングアーム94のスピンド
ル106にはレバー146が一体回転するべく嵌合して
あり、このレバー146の先端にはローラーの形のカム
フォロワ148が支持してある。カムフォロワ148は
採尿部ケース82にビスなどにより適宜固定されたカム
プレート150と協働するもので、このカムプレート1
50には、2つの段違いの水平カム面152および15
4と、傾斜カム面156が形成してある。スイングアー
ム94のスピンドル106にはリターン・コイルスプリ
ング158の一端が固定してあり、このスプリングの他
端は軸受142に固定してある。リターン・スプリング
158の予荷重は、図8においてスイングアーム94を
時計方向に回転付勢するべく設定されている。
【0035】尿サンプリング装置26のスイングアーム
94とその駆動部98が装着された採尿部ケース82は
ビスなどにより便座24に強固に固定され、尿サンプリ
ング装置組み込み型の便座アッセンブリ28が形成され
る。図3および図8に示したように、便座24の下面に
は駆動部98に対応する形状の凹み90が予め形成して
あるので、駆動部98の構成要素、例えば、モーター1
38、ピニオン140、カムプレート150、レバー1
46、カムフォロワ148は部分的にこの凹み90に収
蔵される。このように便座24内のスペースを有効に利
用して尿サンプリング装置26の構成要素を収容するの
で、便座アッセンブリをコンパクトにすることができ
る。
【0036】次に、主として図8を参照しながらこの尿
サンプリング装置26の作動を説明するに、非使用時に
はスライダー132は前進位置にあり、カムフォロワ1
48はカムプレート150の第1水平カム面152に係
合している。従って、スイングアーム94はリターン・
スプリング158の作用により跳ね上げられており、採
尿容器96は便座24の下方において採尿部ケース82
内の収納位置(位置A)に格納されている。この状態で
便座アッセンブリ28を開閉させ、トイレットを通常の
用便の目的に使用することができる。
【0037】尿のサンプリングと分析にあたり、被験者
が便座24に着座し、制御ユニット32に設けられたス
イッチを押すと、モータ138が回転してラック・ピニ
オン機構140/136によりスライダー132を後退させ始
め、先ず、採尿容器96をその収納位置から水平に後方
に引き出す。カムフォロワ148がカムプレート150
の傾斜カム面156に係合すると、レバー146はスイ
ングアーム94の回動を開始する(位置B)。カムフォ
ロワ148が傾斜カム面156に更に乗り上げるにつれ
て、スイングアームは後退しながら回動し、採尿容器9
6を図8に示した湾曲した軌跡に沿って変位させる。モ
ータ138が更に回転すると、カムフォロワ148はカ
ムプレート150の第2水平カム面154に係合するに
至り(位置C)、それ以後はスイングアーム94の姿勢
を維持したまゝで後端位置Dまで並進移動させる。一般
に放尿方向には男女差があり、男性の場合には尿柱は比
較的前方に落下し、女性の場合には後方に落下すると共
に、個人差がある。従って、モータ138の制御スイッ
チと制御回路は、男性の場合には位置B〜C間で採尿容
器96を自動的に停止させ、女性の場合には位置C〜D
間で停止させるようにすると共に、被験者が位置を微調
整できるように構成するのが好ましい。被験者は適切な
位置に採尿容器96が持ち来された時に採尿容器96に
向かって放尿することができる。
【0038】採尿容器96に落下した尿は、樋状の凹み
110に沿って流下し、尿溜まり118に溜まる。この
ようにしてサンプリングされた尿は、ハウジング22内
に設けたシリンジポンプ52によりL字管124および
可撓性チューブ122を介して吸引し、測定ユニット5
0に搬送して、定量分析に付される。尿サンプルの吸引
は、電極126および128からの信号により尿溜まり
118内に電極126のレベルまで尿が集積したことが
検出された時に自動的に行うことができる。
【0039】尿のサンプリングと測定ユニットへの搬送
が終わると、スライダー132を前進させる方向にモー
タ138を回転させれば、スイングアーム94の前進と
上方への回動に伴い採尿容器96は位置Bへと戻り、次
いでスイングアームの並進運動により採尿容器96は収
納位置Aへと復帰し、この位置で待機する。採尿容器9
6は細長に形成されているので、図8に示したように便
座24の下面88と便器リム部78の上面86との間の
狭い空間に格納される。
【0040】尿サンプリング後には、尿で汚れた採尿容
器96を洗浄するのが好ましい。このため、図3および
図4に示したように、採尿部ケース82には洗浄室16
0を形成すると共に、この洗浄室160に臨んで洗浄ノ
ズル162を配置するのが好ましい。洗浄ノズル162
にはホース164と電磁弁(後述)を介してシスターン
20からの圧力洗浄水を供給することができる。或い
は、ホース164をビデ装置62の給水バルブに接続し
てもよい。図3に示したように、採尿部ケース82には
開閉式のカバー166を設け、洗浄中に洗浄室160を
閉鎖することにより洗浄水の飛散を防止することができ
る。この開閉カバー166は適当なリンク(図示せず)
を介してレバー/カム機構144に連動させ、採尿容器
96が洗浄室160内に出入りする際にはカバー166
を開け、採尿容器96が洗浄室内の収納位置に戻ったと
きにはカバー166を閉じるようにすることができる。
図8からよく分かるように、便座24には開閉カバー1
66に向かって開口する凹み92が形成してあり、この
凹み92内のスペースを利用して開閉カバー166に開
閉運動を行わせるようになっている。
【0041】使用済みの洗浄水は確実にボウル16内に
排出させるのが好ましい。このため、図3および図4に
示したように、採尿部ケース82には、洗浄室160か
ら便器の左右のリム78に沿って後方に延長する1対の
排水樋168を形成することができる。これらの排水樋
168は図8からよく分かるように後方に向かって下向
きに傾斜させてあり、これらの排水樋168の後端はケ
ース82に取付けた傾斜した排水管170に連通させて
ある。従って、便座アッセンブリ28が水平姿勢にある
時には、洗浄ノズル162から噴射された洗浄水は排水
樋168の傾斜に沿って後方へ流れ、排水管170から
ボウル16内に排出される。排水管170は傾斜させて
あるので、便座アッセンブリ28を跳ね上げた時には、
排水樋168内に残留する洗浄水の滴は排水管170か
らボウル16内に落下する。
【0042】図3に示したように、採尿部ケース82の
後部には切欠き172が形成してあり、スイングアーム
94からの可撓性チューブ122やリード線や洗浄水供
給ホース164を挿通させたアダプタ174を係合させ
るようになっている。このアダプタ174があるので、
尿サンプリング装置26とハウジング22との間の配管
や配線の取り回しを簡素化することができると共に、便
座アッセンブリ28の回動時に配管や配線が受け得る破
損を防止することができる。
【0043】次に、図9から図11を参照しながら、電
動シリンジポンプ52の実施形態の一例を説明する。図
示した実施例においては、この電動シリンジポンプ52
は、尿サンプリング装置26によって採取された尿サン
プルを測定ユニット50に搬送する搬送系の主要部とし
て作用する共に、尿分析に必要な後述する種々の機能を
実行するようになっている。また、図示した実施例にお
いては、電動シリンジポンプ52には電動ロータリバル
ブ202が同軸的に組み込んであり、極めてコンパクト
な一体型のモジュール200を形成している。しかし、
シリンジポンプ52とロータリバルブ202は別体に形
成してもよい。
【0044】シリンジポンプ52はシリンダ孔204が
形成された本体206を有し、このシリンダ孔にはシー
ルリング208を備えたピストン210が摺動可能に嵌
合してあって、容積可変のポンプ室212を形成してい
る。ピストン210はステッピングモータ214によっ
て往復駆動されるもので、モータ214の出力軸にはリ
ードスクリュー216が連結してあり、このリードスク
リューにはナット218が嵌合してある。ピストン21
0のスカートには直径方向に対向する1対の回り止めピ
ン220が貫通させてあり、これらのピン220の先端
はナット218にネジ込まれている。回り止めピン22
0は本体206に形成された1対の軸方向スロット22
2に係合している。従って、モータ214をいづれかの
方向に回転させれば、ナット218と共にピストン21
0が上下に駆動され、ポンプ室212内に液体を吸引
し、或いは液体を送出する。ポンプ室212は中央ポー
ト224に通じており、液体はこのポートを介してロー
タリバルブ202に出入りする。
【0045】ロータリバルブ202は減速ギヤ付きのス
テッピングモータ226によって回転駆動される円盤形
のロータ228を備え、このロータ228はモジュール
200の頭部に形成された円柱形の凹み230に回転可
能に精密嵌合されている。ロータ228の下面と凹み2
30の底面は平坦に精密加工してあると共に、ロータ2
28はコイルばね232によって凹み230の底面に付
勢されており、ロータ228の下面が凹み230の底面
に液密に接触するようになっている。ロータ228に
は、シリンジポンプ52の中央ポート224に整列対向
した中央ポート234が設けてあると共に、この中央ポ
ート234から半径方向外側にオフセットされた外側ポ
ート236が形成してあり、これらのポート234と2
36は水平な内部通路238によって互いに連通されて
いる。
【0046】凹み230の底面には、ロータ228の外
側ポート236と同じ半径方向オフセット距離におい
て、円周方向等間隔に離間された例えば6つのポート2
40A〜240Fが開口させてあり、これらのポート2
40A〜240Fはモジュール頭部に形成された内部通
路242A〜242Fによってニップル244A〜24
4Fに夫々連通している。これらのニップル244A〜
244Fには、図18を参照して後述するように、尿分
析ユニット14の構成要素から延長するホースや管路が
夫々接続される。
【0047】ロータリバルブ202はこのような構成で
あるから、モータ226を駆動することによりロータ2
28の外側ポート236がポート240A〜240Fの
いづれかに整列するまでロータ228を回転させれば、
シリンジポンプ52のポンプ室212はニップル244
A〜244Fのいづれかに接続される。この位置でシリ
ンジポンプ52を作動させれば、ポート240A〜24
0Fのいづれかから液体を吸引し、或いはいづれかのポ
ートに液体を送出することができる。
【0048】次に、図12から図17を参照しながら、
測定ユニット50を説明する。図示した実施例において
は、測定ユニット50はグルコース酸化酵素固定化膜を
備えたポーラログラフ・セルにより尿サンプル中の尿糖
(グルコース)を定量分析するように構成されている。
しかし、尿蛋白、潜血、その他の尿成分について分析を
行うように構成することも可能である。
【0049】図12に示したように、測定ユニット50
は、例えば、ハウジング22のフレーム34に固定され
る取付け基板250と、ビスなどによりこの基板に適宜
固定されるソケット部材252と、このソケット252
に着脱自在かつ交換可能に嵌合されるポーラログラフ・
セル254とで構成することができ、取付け基板250
の裏側には尿分析ユニット14の制御回路256を搭載
した回路基板258を配置することができる。
【0050】図13の分解図からよく分かるように、ポ
ーラログラフ・セル254は、プラスチックなどからな
る基板260と、電極を担持したセラミック基板262
と、シリコーンゴムなどからなるスペーサ264と、プ
ラスチックなどからなる上板266とをビスなどにより
互いに一体的に液密に締結することにより構成すること
ができる。セラミック基板262は例えばアルミナセラ
ミックからなり、金属ペーストの印刷と焼成により白金
の作用極268と白金の対極270と銀/塩化銀の参照
極272とが形成されている。夫々の電極には端子27
4が形成してあり、これらの端子274には上板266
に設けたピン276が夫々電気接触させてある。スペー
サ264には電極の領域において開口278が切欠いて
あり、図14に示したように電解室280を形成するよ
うになっている。上板266にはこの電解室280に連
通する1対のニップル282が形成してあり、電解室に
尿サンプルとキャリヤ液を供給するようになっている。
これらのニップル282の外周にはOリング284が嵌
めてあり、このポーラログラフ・セル254をソケット
部材252に装着した時に、ソケット部材252の接続
孔286にニップル282が液密に嵌合し、搬送チュー
ブ288および290を介して電解室280に尿サンプ
ルとキャリヤ液を通過させるようになっている。ソケッ
ト部材252には、また、ピン276に係合するピン穴
292が設けてあり、3種の電極268、270、27
2をリード線294に夫々接続するようになっている。
【0051】図15に示したように、白金の作用極26
8は、アルブミンや酢酸セルローズのように過酸化水素
を選択的に透過させる物質からなる選択透過膜296
と、グルコース・オキシダーゼ(GOD)固定化膜29
8とで被覆されている。GOD固定化膜298は、GO
D(例えば、SIGMA社G7141)とアルブミンを4対1の割
合で水に溶解し、溶解液を選択透過膜296上に滴下し
た後、グルタルアルデヒド雰囲気中に約30分間暴露す
ることにより形成することができる。電解室280内の
尿サンプル中のグルコースがGOD固定化膜に接触する
と、GODはグルコース(C6126)を酸化して次の
ようにグルコノラクトン(C6106)と過酸化水素
(H22)を生成する。
【0052】 C6126 + O2 → C6106 + H22 (1) 生成したH22が選択透過膜296を透過して白金の作
用極268に達すると、白金の触媒作用によりH22
作用極268に電子を与えながら水と酸素に分解され
る。選択透過膜296があるので、H22より大きな分
子量の妨害物質が作用極268に到達するのが防止され
る。
【0053】図16に示したように、尿サンプル中のグ
ルコースの定量分析に際しては、ポテンショスタットに
より、参照極272に対する作用極268の電位が正の
一定値(例えば+0.6V)になるように作用極268
と対極270との間に印加される電圧が可変制御され
る。作用極268と対極270との間を流れる電流は過
酸化水素の発生量に応じて変化する。従って、作用極2
68と対極270との間を流れる電流を制御回路256
によって検出することにより、過酸化水素の発生量を検
出し、これに基づいて、尿サンプル中のグルコース濃度
を演算することができる。
【0054】図17には、制御ユニット32と制御回路
256の構成の一例を示す。トイレットの壁に設置され
た制御ユニット32は、プログラムされたマイクロコン
ピュータ300と、複数の操作スイッチ302と、ユー
ザーに対する指示や尿分析結果を表示する液晶表示パネ
ル304と、尿分析結果やデータ・トレンドを出力する
プリンタユニット306と、尿分析データを格納するフ
ラッシュメモリ308などで構成することができる。操
作スイッチ302としては、男性用尿分析開始スイッチ
302aと女性用開始スイッチ302bとを別々に設け
ることができ、男性用スイッチ302aが押された時に
は採尿容器96が予め設定された男性用採尿位置(例え
ば、図8の位置B〜C間の適切な位置)に自動的に持ち
来たされ、女性用スイッチ302bが押された時には採
尿容器が女性用採尿位置(C〜D間の適切な位置)に持
ち来たされるようにすることができる。更に、操作スイ
ッチ302には、予め設定された男性用又は女性用採尿
位置から採尿容器96を被験者の操作により個人差に応
じて前後に微動させるための微調整スイッチ302cお
よび302dを設けることができる。
【0055】制御回路256は尿分析ユニット14の構
成要素を後述のフローチャートの如く制御するべくプロ
グラムされたマイクロコンピュータ310を有する。ポ
ーラログラフ・セル254の作用極268と対極270
との間を流れる電流は増幅回路312により増幅された
後、マイクロコンピュータ310のA/D変換回路に入
力される。尿検知センサ314は採尿容器96の尿検出
電極126と128との間のギャップの電気抵抗を検出
することにより採尿容器96の尿溜まり118に尿が溜
まったかどうかを検知するもので、その出力はマイクロ
コンピュータ310のA/D変換回路に入力される。マ
イクロコンピュータ310は、夫々のドライバを介し
て、スイングアーム駆動用モータ138、ロータリバル
ブ駆動用モータ226、ピストン駆動用モータ214、
および、洗浄ノズル162に洗浄水を供給するための電
磁弁316を駆動する。マイクロコンピュータ300と
310とは通信ケーブル318によって接続されてお
り、トランシーバ320および322を介してシリアル
通信によりデータの伝送を行う。
【0056】次に、図18の模式図と図19のフローチ
ャートを併せて参照しながら、尿分析ユニット14の作
動の一態様を説明する。被験者が尿分析開始スイッチ3
02a又は302bを押すと、マイクロコンピュータ3
10はスイングアーム駆動モータ138を回転させ、採
尿容器96を予め設定された採尿位置に移動させると共
に、微調整スイッチ302c又は302dに応じて採尿
容器96を所望位置に位置決めする。採尿容器の位置決
めが終わると、被験者は採尿容器に向かって放尿し、尿
のサンプリングを開始させることができる。尿検知セン
サ314からの信号により採尿容器96の尿溜まり11
8に尿が溜まったことが検知されると、マイクロコンピ
ュータ310はロータリバルブ駆動モータ226を駆動
し、シリンジポンプ52の中央ポート224がロータリ
バルブの第2ポート240Bに整列するまでロータ22
8を回転させることにより、シリンジポンプ52のポン
プ室212を採尿容器96に接続する。この状態で、マ
イクロコンピュータ310はシリンジポンプ52のピス
トン駆動モータ214を駆動してピストン210を下降
させ、例えば約2mlの尿サンプルをシリンジポンプ5
2に吸引させる。
【0057】次に、ロータリバルブを再び駆動し、中央
ポート224をロータリバルブの第3ポート240Cに
整列させることにより、シリンジポンプ52を排出管路
324(図18)に接続する。この位置でピストン駆動
モータ214を駆動してシリンジポンプ52のピストン
を上昇させ、ポンプ室内の尿サンプルの一部を排出管路
324を介して便器12のボウルに放出させる。これに
より、ポンプ室のエア抜きが行われるので、尿サンプル
と共にポンプ室内に空気が吸引されていたとしても気泡
がポーラログラフ・セル254に送られるのが防止され
る。
【0058】次に、ロータリバルブを再び駆動し、中央
ポート224をロータリバルブの第1ポート240Aに
整列させ、ポンプ室212をポーラログラフ・セル25
4に接続する。この位置でシリンジポンプ52のピスト
ンを更に上昇させ、約10〜20μlの尿サンプルを搬
送チューブ288に打ち込む。再びロータリバルブを駆
動してポンプ室を排出管路324に接続し、ピストンを
上死点まで上昇させることによりポンプ室内の余剰の尿
をボウルに廃棄する。
【0059】尿サンプルの打ち込みが終わると、シリン
ジポンプ52のポンプ室を洗浄水によって洗浄する。こ
れは、ロータリバルブを回転させてシリンジポンプ52
のポンプ室をシスターン20に接続させた上で、ピスト
ンを下降させてシスターンの洗浄水をポンプ室に吸引さ
せ、次に、ロータリバルブを駆動してポンプ室を排出管
路324に接続し、ピストンを上昇させることにより行
われる。シリンジポンプの洗浄は1回以上行うことがで
きる。
【0060】次に、ロータリバルブを再び回転させ、シ
リンジポンプ52の中央ポート224をロータリバルブ
の第5ポート240Eに整列させることにより、シリン
ジポンプ52を管路326を介してキャリヤ液タンク5
4に接続させる。タンク54内のキャリヤ液は主として
尿サンプルをポーラログラフ・セル254に送る作用を
するものであるが、このキャリヤ液にはポーラログラフ
・セルの安定な作動に必要な緩衝作用を行うKH2PO4
やNa2HPO4のようなpH調節剤やKClのような塩
素イオン強度調節剤を添加してあって、キャリヤ液は緩
衝液としても作用する。キャリヤ液は、また、ポーラロ
グラフ・セル254に送られる尿サンプルを希釈する役
割も持っている。
【0061】前述のようにシリンジポンプ52をキャリ
ヤ液タンク54に接続させたならば、シリンジポンプ5
2を作動させ、キャリヤ液をキャリヤ液タンク54から
ポンプ室212内に吸引させた後、再びロータリバルブ
を切り換え、ピストン210を上昇させてキャリヤ液を
第1ポート240Aに射出させる。これにより、先に搬
送チューブ288内に打ち込まれた約10〜20μlの
尿サンプルは、搬送チューブ288内でキャリヤ液と混
合され希釈されながらポーラログラフ・セル254に送
られ、混合物はセルを通過しながら搬送チューブ290
から便器ボウル内に排出される。キャリヤ液の射出速度
は、尿サンプルが少なくとも約30倍に希釈された上で
ポーラログラフ・セルを通過するように選ぶことができ
る。また、キャリヤ液の射出量は例えば約2〜4mlに
することができる。この量にすれば、尿サンプルとキャ
リヤ液との混合物がポーラログラフ・セルを通過した後
には、搬送チューブ288とポーラログラフ・セル25
4は再び新たなキャリヤ液で満たされる。
【0062】尿サンプルとキャリヤ液との混合物がポー
ラログラフ・セル254を通過するに伴い、作用極26
8のGOD固定化膜298のところでは上記式(1)に
従い混合物中の尿グルコース濃度に応じて過酸化水素が
発生し、前述したようにポーラログラフ・セルの作用極
268と対極270との間には過酸化水素発生量に応じ
た電流が流れる。この電流は増幅回路312により増幅
され、マイクロコンピュータ310のA/D変換回路に
入力され、電流値に変換される。マイクロコンピュータ
310は得られた電流値のデータをシリアル通信により
制御ユニット32のマイクロコンピュータ300に伝送
する。マイクロコンピュータ300は電流値データに基
づいて尿糖値を演算し、表示パネル304に表示する。
尿糖値のデータは、また、フラッシュメモリ308に格
納される。マイクロコンピュータ300には被験者の指
示に応じて尿糖値のトレンドを演算させ、プリンタユニ
ット306から出力させることができる。
【0063】尿分析又は尿サンプリングが終わると、マ
イクロコンピュータ310はスイングアーム駆動モータ
138を駆動して、採尿容器96を収納位置A(図8)
に復帰させる。次に、電磁弁316が開かれ、洗浄ノズ
ル162に圧力洗浄水を供給することにより採尿容器9
6が洗浄される。
【0064】尿分析が反復されるに伴い、ポーラログラ
フ・セル254の酵素固定化膜298のグルコース・オ
キシダーゼの活性が次第に低下し、セルの出力が経時的
に低下することがある。そこで、定期的にセル出力を較
正するのが好ましい。このため、所与の既知の濃度のグ
ルコース標準液(較正液)を較正液タンク56内に貯蔵
しておき、尿サンプルに代えてこの較正液をセルに送っ
て、グルコース標準液に対するセル出力を定期的に測定
し、実際の尿分析に際しては、グルコース標準液に対す
るセル出力に基づいて尿分析時のセル出力を補正するこ
とにより尿糖値を演算することができる。ポーラログラ
フ・セル254が所定の寿命期間使用されたならば、古
いセル254をソケット252から外し、新たなセルと
簡単に交換することができる。
【0065】次に、図20を参照しながら、本発明の尿
分析ユニットの第2実施例を説明する。前述した第1実
施例との主な相違点は、尿サンプリング装置26の駆動
部98をハウジングの左側方部分22L内に配置したこ
とである。従って、図20には前述した第1実施例の構
成要素と共通する構成要素は同じ参照番号で示し、相違
点のみについて説明するに、ハウジング22には従来型
の便座400が回動可能に取付けてある。ハウジング側
方部分22L内には第1実施例のスイングアーム駆動部
98と同様のスイングアーム駆動部(図示せず)が配置
してあり、採尿容器96をボウル空間内で移動させるよ
うになっている。スイングアーム94のスピンドルは第
1実施例よりも長くしてあり、ハウジング側方部分22
Lに形成したスロット402を介して便器12のリム7
8を越えてボウル16内に延長させてある。
【0066】スイングアーム94を収納位置に収納し、
かつ、この収納位置で洗浄するため、ハウジング側方部
分22Lには収納洗浄部404を備えた収納ケース40
6が取付けてある。図21に示したように、この収納ケ
ース406は便器のリム78に支持されるようになって
おり、収納洗浄部404には第1実施例の洗浄ノズル1
62と同様の洗浄ノズル(図示省略)が設けてある。こ
の第2実施例においては、尿のサンプリングに際しては
採尿容器96は第1実施例と同様にスイングアームの回
動運動と並進運動により位置決めすることができるが、
収納洗浄部404への収納に際してはスイングアームの
回動運動のみにより収納位置に持ち来される。その他の
点に関しては、この第2実施例の尿分析動作は第1実施
例について前述したところと実質的に同様であり、改め
て説明することを要しないであろう。
【0067】図22および図23は、本発明の第3実施
例に係る尿分析ユニットのレイアウトを示す。第1実施
例との相違点は、キャリヤ液タンクやシリンジポンプ/
ロータリバルブ・モジュールやポーラログラフ・セルを
収容するハウジング500をトイレットの側壁に設置し
たことである。このため、便器12に装着したハウジン
グ22は専らビデ装置や温風乾燥装置を収容するべく設
計してあり、ハウジング22の側方延長部分は省略して
ある。ハウジング22の端部には、ビデ装置などを制御
するための制御ボックス502が配置してある。尿サン
プリング装置26は第1実施例と同様の態様で便座24
に取付けてある。尿サンプリング装置26によって採取
された尿サンプルは導管504によりハウジング500
内のシリンジポンプに送られ、廃液は導管506を介し
て便器内に捨てられる。
【0068】壁に装着したハウジング500には、第1
実施例と同様に操作スイッチ302や液晶表示部304
やプリンタ306が設けてある。図23からよく分かる
ように、壁装着ハウジング500内には、キャリヤ液タ
ンク54、較正液タンク56、シリンジポンプ/ロータ
リバルブ・モジュール200、ポーラログラフ・セル2
54を備えた測定ユニット50、及び尿分析ユニットの
制御演算回路を収容した制御ボックス508が配置して
ある。ハウジングの前面には目盛り付きの窓510が設
けてあり、キャリヤ液や較正液の残量を監視できるよう
になっている。第3実施例の尿分析動作は第1実施例と
同様である。
【0069】図24および図25は、本発明の尿分析ユ
ニットの第4実施例を示す。第1実施例の構成要素と共
通する構成要素は同じ参照番号で示してある。この実施
例においては、尿分析ユニット600は便器のリム78
に鉤掛けされるようになっている。尿分析ユニット60
0はハウジング602を有し、このハウジングは互いに
スナップ嵌めされた上下2つの半体で形成することがで
きる。ハウジング602内には、第1実施例と同様のキ
ャリヤ液タンク54、較正液タンク(図示せず)、シリ
ンジポンプ/ロータリバルブ・モジュール200、ポー
ラログラフ・セル254、および制御演算回路(図示せ
ず)が収蔵してある。
【0070】ハウジング602の上部には尿サンプリン
グ装置26のスイングアーム94が軸支してあり、モー
タ604とギヤ機構により採尿容器96を便器12のボ
ウル16内で回転させることにより尿をサンプリングす
るようになっている。ハウジング602にはフックとし
て作用する垂直ラグ606が形成してあり、分析ユニッ
ト600を便器のリム78に鉤掛けできるようになって
いる。ハウジング602には、更に、リム78の内側輪
郭に沿って湾曲した支持体608が設けてあり、この支
持体608の先端には採尿容器96を収納し洗浄するた
めの収納洗浄ケース610が設けてある。収納洗浄ケー
ス610には便器リム78に当接する水平ラグ612が
形成してあり、分析ユニット600を便器のリム78に
掛けた時に収納洗浄ケース610がリムによって位置決
めされ、かつ、支持されるようになっている。収納洗浄
ケース610には洗浄ノズル162が設けてあり、ケー
ス610内に収納された採尿容器96を洗浄するように
なっている。洗浄ノズル162への洗浄水は水道管に接
続された洗浄水導管614から供給され、洗浄水の供給
はハウジング602内に配置された電磁弁(図示せず)
によって制御することができる。
【0071】この実施例においては、ハウジング602
の上部に設けた尿分析開始スイッチ616を押すとモー
タ604が作動し、回転運動のみによりスイングアーム
94を採尿位置まで移動させ、尿のサンプリングが開始
される。以後は、第1実施例の作動について前述したの
と同様に、尿サンプルはキャリヤ液によりポーラログラ
フ・セル254に送られ、尿分析結果はハウジング60
2の上部に設けた液晶表示パネル618に表示される。
この実施例では従来型の便座24を使用することができ
るので、尿分析ユニット600は極めて簡単に標準型の
便器に取付けることができる。
【0072】以上には本発明の特定の実施例を記載した
が、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の
設計変更を施すことができる。例えば、ポーラログラフ
・セル254の作用極はグルコース・オキシダーゼの固
定化膜を備え、ポーラログラフ・セルはグルコースを検
出するものとして説明したが、尿グルコース以外の尿成
分について測定を行うように構成することもできる。ま
た、タンク54にはキャリヤ液に代えて尿分析用の試薬
を貯蔵し、シリンジポンプ52のポンプ室212に吸引
された尿サンプルに試薬を添加し、尿サンプルと試薬を
ポンプ室内で混合した上で、吸光光度計方式やポーラロ
グラフ方式のフローセルに送ることもできる。また、尿
のサンプリングは、ハウジングの中央部分22C内に伸
縮型の駆動部を配置し、採尿容器をボウル内に進退させ
ることにより行うこともできる。
【0073】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の尿分析ユ
ニット14(又は600)においては、シリンジポンプ5
2とロータリバルブ202は、互いに協働して、尿サン
プルの吸引と、尿サンプルの計量と、キャリヤ液への尿
サンプルの導入と、尿サンプルおよびキャリヤ液のポー
ラログラフ・セル254への搬送との4つの機能を果た
すので、図26に例示した従来装置に較べてポンプを1
つ減らすことができる。その結果、ハウジングを小型か
つコンパクトにすることができ、トイレットの限られた
スペースに容易に設置することができる。また、このよ
うにハウジングが小型化されるので、尿分析ユニットが
トイレットの日常の使用や清掃の支障を来すことがな
い。従って、尿分析機能を備えた使い勝手の良いトイレ
ットを実現することができる。
【0074】他の観点においては、部品点数が減少し、
尿分析ユニットの構造と組立が簡素化されるので、安価
な尿分析ユニットを提供することができ、多くの人々が
尿分析による健康チェックの利益を享受することができ
る。
【0075】更に他の観点においては、尿分析ユニット
の構成要素が簡素化されるので、便器に搭載したハウジ
ング22にはビデ装置などを配置することが可能とな
り、付加的機能を備えた快適なトイレットを実現するこ
とができる。
【0076】酵素固定化膜を担持したポーラログラフ・
セルを使用する実施態様においては、高価な酵素試薬を
消費しないので、尿分析のランニングコストを低減する
ことができる。
【0077】尿分析ユニット600を便器のリム78に
掛けるようにした実施態様においては、従来型の便座2
4を使用することができるので、尿分析ユニット600
を極めて簡単に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係る尿分析ユニ
ットを標準型の便器に取付けたところを示す斜視図であ
る。
【図2】図2は、図1に示した尿分析ユニットのハウジ
ングの分解斜視図である。
【図3】図3は、図1に示した尿分析ユニットの便座ア
ッセンブリの1部切欠き分解斜視図である。
【図4】図4は、便座アッセンブリの尿サンプリング装
置の平面図で、便座とカムプレートと開閉カバーを取り
外したところを示し、便座は2点鎖線で示してあり、便
器は3点鎖線で示してある。
【図5】図5は、スイングアーム駆動部の1部の1部切
欠き拡大分解斜視図である。
【図6】図6は、スイングアームに装着した採尿容器を
上から見たところを示す。
【図7】図7は、図6のVII−VII線に沿った断面図であ
る。
【図8】図8は、図4のVIII−VIII線に沿った模式的断
面図で、スイングアームと採尿容器が種々の異なる位置
にあるところを示す。
【図9】図9は、ロータリバルブ付きシリンジポンプの
分解斜視図である。
【図10】図10は、図9のX−X線に沿った断面図であ
る。
【図11】図11は、図10のXI−XI線に沿った平面図
で、ロータを取り外したところを示す。
【図12】図12は、測定ユニットの1部切欠き分解斜
視図である。
【図13】図13は、ポーラログラフ・セルの拡大分解
斜視図である。
【図14】図14は、図13のXIV−XIV線に沿ったポー
ラログラフ・セルの断面図である。
【図15】図15は、図13のXV−XV線に沿った作用極
の拡大断面図である。
【図16】図16は、ポーラログラフ・セルの電極にポ
テンショスタットと増幅回路を接続したところを示す配
線図である。
【図17】図17は、制御ユニットと制御回路のブロッ
ク図である。
【図18】図18は、尿分析ユニットの搬送系統を示す
模式図である。
【図19】図19は、尿分析ユニットの動作を示すフロ
ーチャートである。
【図20】図20は、本発明の第2実施例に係る尿分析
ユニットを標準型の便器に取付けたところを示す斜視図
である。
【図21】図21は、図20のXXI−XXI線に沿った断面
図である。
【図22】図22は、本発明の第3実施例に係る尿分析
ユニットを標準型の便器に取付けたところを示す斜視図
である。
【図23】図23は、図22に示したハウジングの内部
配置を示す斜視図である。
【図24】図24は、本発明の第4実施例に係る尿分析
ユニットを標準型の便器のリムに取付けたところを示す
斜視図である。
【図25】図25は、図24のXXV−XXV線に沿った断面
図である。
【図26】図26は、従来の分析装置の搬送系の模式図
である。
【符号の説明】
12: 標準型便器 14、600: 尿分析ユニット 22;500;602: 尿分析ユニットのハウジング 26: 尿サンプリング装置 52: 電動シリンジポンプ 54: キャリヤ液タンク 202:ロータリバルブ(電動切換え弁) 254:ポーラログラフ・セル(フロー・セル) 32/256:制御演算装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/493 B (72)発明者 小黒 利雄 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 坪井 宏之 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標準型便器を備えたトイレットにおいて
    尿分析を行うための尿分析ユニットであって:トイレッ
    トに設置されるハウジングと、 トイレットの前記標準型便器に排泄された尿のサンプル
    を採取する尿サンプリング装置と、 前記ハウジングに配置され、ポンプ室を備えた電動シリ
    ンジポンプと、 前記ハウジングに配置され、キャリヤ液を貯蔵するキャ
    リヤ液タンクと、 前記ハウジングに配置され、尿サンプル中の所定の成分
    の濃度に応じた電気信号を出力する尿分析用フローセル
    と、 前記ハウジングに配置され、前記シリンジポンプのポン
    プ室に接続された第1ポートと、前記尿サンプリング装
    置に接続された第2ポートと、前記キャリヤ液タンクに
    接続された第3ポートと、前記フローセルに接続された
    第4ポートを備え、前記第1ポートを前記第2、第3、
    又は第4ポートに択一的に接続するようになった電動切
    換え弁と、 トイレットに配置され、前記電動シリンジポンプおよび
    前記電動切換え弁を制御すると共に前記フローセルの出
    力に基づいて尿サンプル中の前記所定の成分の濃度を演
    算する制御演算装置、とを備えてなり、 前記シリンジポンプおよび切換え弁は、前記尿サンプリ
    ング装置によってサンプリングされた尿サンプルをポン
    プ室に吸引し、計量された量の尿サンプルをフローセル
    に向かって射出し、斯く射出された尿サンプルをキャリ
    ヤ液によってフローセルに送ることを特徴とする尿分析
    ユニット。
  2. 【請求項2】 前記ハウジングは標準型便器のボウル部
    と洗浄水供給部との間において便器の上面に搭載される
    ことを特徴とする請求項1に基づく尿分析ユニット。
  3. 【請求項3】 前記ハウジングは標準型便器のリムに着
    脱自在に装着されることを特徴とする請求項1に基づく
    尿分析ユニット。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングはトイレの壁に設置され
    ることを特徴とする請求項1に基づく尿分析ユニット。
  5. 【請求項5】 前記電動切換え弁はロータリ弁である請
    求項1に基づく尿分析ユニット。
  6. 【請求項6】 前記電動切換え弁とロータリ弁とは実質
    的に互いに同軸的に配置されており、1つの一体のモジ
    ュールを構成している請求項5に基づく尿分析ユニッ
    ト。
  7. 【請求項7】 前記尿分析用フローセルは、尿サンプル
    中の所定の成分を反応させる酵素を担持した作用極を備
    えたポーラログラフ・セルであることを特徴とする請求
    項1に基づく尿分析ユニット。
  8. 【請求項8】 前記酵素は尿サンプル中のグルコースを
    酸化する酵素であり、前記ポーラログラフ・セルは尿サ
    ンプル中のグルコースの濃度に応じた電気信号を出力す
    ることを特徴とする請求項7に基づく尿分析ユニット。
  9. 【請求項9】 前記電動切換え弁は、更に、較正液供給
    源に接続された第5のポートを備えており、前記尿分析
    用フローセルに較正液を供給するようになっている請求
    項1に基づく尿分析ユニット。
  10. 【請求項10】 前記電動切換え弁は、更に、洗浄水供
    給源に接続されたポートを備えており、シリンジポンプ
    のポンプ室に洗浄水を供給するようになっている請求項
    1に基づく尿分析ユニット。
  11. 【請求項11】 標準型便器を備えたトイレットにおい
    て尿分析を行うための尿分析ユニットであって:トイレ
    ットに設置されるハウジングと、 トイレットの前記標準型便器に排泄された尿のサンプル
    を採取する尿サンプリング装置と、 前記ハウジングに配置され、ポンプ室を備えた電動シリ
    ンジポンプと、 前記ハウジングに配置され、尿サンプル中の所定の成分
    と反応する試薬を貯蔵する試薬タンクと、 前記ハウジングに配置され、前記成分の濃度に応じた電
    気信号を出力する尿分析用フローセルと、 前記ハウジングに配置され、前記シリンジポンプのポン
    プ室に接続された第1ポートと、前記尿サンプリング装
    置に接続された第2ポートと、前記試薬タンクに接続さ
    れた第3ポートと、前記フローセルに接続された第4ポ
    ートを備え、前記第1ポートを前記第2、第3、又は第
    4ポートに択一的に接続するようになった電動切換え弁
    と、 トイレットに配置され、前記電動シリンジポンプおよび
    前記電動切換え弁を制御すると共に前記フローセルの出
    力に基づいて尿サンプル中の前記所定の成分の濃度を演
    算する制御演算装置、とを備えてなり、 前記シリンジポンプおよび切換え弁は、前記尿サンプリ
    ング装置からの尿サンプルと試薬タンクからの試薬を前
    記ポンプ室に吸引し、尿サンプルと試薬との混合物を前
    記フローセルに搬送することを特徴とする尿分析ユニッ
    ト。
  12. 【請求項12】 標準型便器を備えたトイレットにおい
    て尿分析を行うための尿分析ユニットであって:トイレ
    ットに設置されるハウジングと、 トイレットの前記標準型便器に排泄された尿のサンプル
    を採取する尿サンプリング装置と、 前記ハウジングに配置され、ポンプ室を備えた電動シリ
    ンジポンプと、 前記ハウジングに配置され、キャリヤ液を貯蔵するキャ
    リヤ液タンクと、 前記ハウジングに配置され、尿サンプル中のグルコース
    を酸化する酵素を担持した作用極を備え、グルコース濃
    度に応じた電気信号を出力するポーラログラフ・セル
    と、 前記ハウジングに配置され、前記シリンジポンプのポン
    プ室に接続された第1ポートと、前記尿サンプリング装
    置に接続された第2ポートと、前記キャリヤ液タンクに
    接続された第3ポートと、前記ポーラログラフ・セルに
    接続された第4ポートを備え、前記第1ポートを前記第
    2、第3、又は第4ポートに択一的に接続するようにな
    ったロータリ型電動切換え弁と、 トイレットに配置され、前記電動シリンジポンプおよび
    前記電動切換え弁を制御すると共に前記ポーラログラフ
    ・セルの出力に基づいて尿サンプル中のグルコースの濃
    度を演算する制御演算装置、とを備えてなり、 前記シリンジポンプおよび切換え弁は、尿サンプリング
    装置によってサンプリングされた尿サンプルをポンプ室
    に吸引し、計量された量の尿サンプルをキャリヤ液と共
    にポーラログラフ・セルに送ることを特徴とする尿分析
    ユニット。
  13. 【請求項13】 標準型便器を備えたトイレットにおい
    て尿分析を行うための尿分析ユニットであって:前記標
    準型便器のリムに着脱自在に装着されるハウジングと、 便器に排泄された尿のサンプルを採取するべく前記ハウ
    ジングに支持された尿サンプリング装置と、 前記ハウジングに収容され、ポンプ室を備えた電動シリ
    ンジポンプと、 前記ハウジングに収容され、キャリヤ液を貯蔵するキャ
    リヤ液タンクと、 前記ハウジングに収容され、尿サンプル中のグルコース
    を酸化する酵素を担持した作用極を備え、グルコース濃
    度に応じた電気信号を出力するポーラログラフ・セル
    と、 前記ハウジングに収容され、前記シリンジポンプのポン
    プ室に接続された第1ポートと、前記尿サンプリング装
    置に接続された第2ポートと、前記キャリヤ液タンクに
    接続された第3ポートと、前記ポーラログラフ・セルに
    接続された第4ポートを備え、前記第1ポートを前記第
    2、第3、又は第4ポートに択一的に接続するようにな
    ったロータリ型電動切換え弁と、 トイレットに配置され、前記電動シリンジポンプおよび
    前記電動切換え弁を制御すると共に前記ポーラログラフ
    ・セルの出力に基づいて尿サンプル中のグルコースの濃
    度を演算する制御演算装置、とを備えてなり、 前記シリンジポンプおよび切換え弁は、尿サンプリング
    装置によってサンプリングされた尿サンプルをポンプ室
    に吸引し、計量された量の尿サンプルをキャリヤ液と共
    にポーラログラフ・セルに送ることを特徴とする尿分析
    ユニット。
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