JPH07198561A - 希釈方法及びその装置 - Google Patents

希釈方法及びその装置

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JPH07198561A
JPH07198561A JP5350577A JP35057793A JPH07198561A JP H07198561 A JPH07198561 A JP H07198561A JP 5350577 A JP5350577 A JP 5350577A JP 35057793 A JP35057793 A JP 35057793A JP H07198561 A JPH07198561 A JP H07198561A
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Kazuhiro Inaba
一弘 稲葉
Yasuaki Yoshida
恭章 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検体を希釈して検査するときの検査精度及び
作業性を向上させる。 【構成】 検体及び希釈液を収容した多数の試験管10
を、ラック20に配列させた状態で、搬送機構30によ
って、所定の時間をおいて一時停止させつつ搬送させ
る。そして試験管10の搬送を一時停止させた状態にお
いて、混合位置Mにある試験管10の底部に、混合機構
40の回転子41を支持パッド44を介して密着させる
とともに、試験管10を所定量持ち上げさせる。その
後、持ち上げさせた試験管10の上端部を、保持機構6
0の保持具62によって挟持させ、この状態で、試験管
10の底部に上端部を支点として特定量偏心した平面円
運動をさせる所定の振動を、混合機構40の回転子41
によって試験管10に与えて希釈する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば菌数検査を行う
食品サンプルや薬品等の検体を、希釈液と混合させて所
定の希釈倍率に希釈する方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、食品の菌数検査や薬品試験は
公定法に従って行われている。この検査は所望の検体を
水等の適宜液により希釈して行う。したがって、検体を
正確に秤量し、そして滅菌処理した所定の容器に投入
し、さらに所定の量の滅菌処理された希釈液を投入し、
次に、ミキシングと称される工程で所定の希釈が行われ
る。この希釈は具体的には、例えば菌数検査を行う食品
サンプルである検体あるいは薬品等の検体を希釈液と混
合させて希釈する場合、この検体及び希釈液が収容され
た容器である試験管を作業者が適宜保持し、この試験管
の底部をモータ駆動等によって振動される振動板に押し
つけるようにして接触させる。このような作業者の操作
によって、試験管内の検体は振動板の振動によって希釈
液と混合され、所定の希釈がおこなわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述した従来の
希釈方法では、試験管と振動板との接触圧力、接触箇所
及び接触時間、試験管の保持姿勢等は、作業者によって
個人差があり、また同一作業者でも操作毎にバラツキを
生じるため、検体と希釈液の混合が均一に行われないと
いう問題があった。また作業に人間を介在させるため、
無菌状態での作業が事実上不可能であり、希釈された検
体を用いた検査の精度の向上が極めて困難であった。さ
らに検査精度を向上させようとした場合、無菌状態を確
保するための大掛かりな設備が必要となったり、作業者
に極めて大きな肉体的及び精神的負担を強いる結果とな
り、作業時間も増大するという問題があった。
【0004】本発明は、検体を希釈液と均一に混合させ
て安定かつ正確な希釈をすることができ、これにより検
体を用いた検査の精度を大幅に向上させることができる
希釈方法及びその装置を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、検
体を希釈液と混合させて希釈する方法であって、検体及
び希釈液を収容した複数の容器を、前記検体及び希釈液
の滞留する下方側と反対側の上方側を保持することによ
って所定の姿勢に維持したのち、前記容器の下方側の部
位を振動付与手段により押し上げてから、前記上方側を
保持手段により保持し、その後、前記振動付与手段にて
特定時間振動を加えて希釈水を作ることを特徴とする希
釈方法により達成される。
【0006】また本発明の上記目的は、検体を希釈液と
混合させて希釈する方法であって、検体及び希釈液を収
容した複数の容器を特定の配列状態で保持し、その配列
姿勢に維持しつつ間欠移動により所定の搬送経路を搬送
させるとともに、この間欠移動における一時停止の状態
のときに、前記搬送経路の近傍に配設された振動付与手
段により前記容器の下方側の部位を押し上げてから、前
記容器の上方側を保持手段により保持したのち前記振動
付与手段にて特定時間振動を加えて希釈水を作った後
に、前記振動付与手段ならびに前記保持手段による前記
容器の保持を解除して容器移動を許容することを特徴と
する希釈方法により達成される。
【0007】本発明の上記目的は、検体を希釈液と混合
させて希釈水をつくる希釈装置であって、検体及び希釈
液を収容する容器を特定の姿勢に保持するラックと、上
下移動可能で前記容器における検体及び希釈液の滞留す
る下側を保持して該容器に振動を加える振動付与手段
と、前記振動付与手段による振動を許容するべく前記容
器の上方側を弾性的に保持する保持手段とを備えたこと
を特徴とする希釈装置により達成される。
【0008】また本発明の上記目的は、検体を希釈液と
混合させて希釈水をつくる希釈装置であって、検体及び
希釈液を収容する複数の容器を保持したラックを間欠移
動させる搬送手段と、所定の位置にある前記容器を、上
下移動可能で前記容器の下側を保持して該容器に振動を
加える振動付与手段と、前記振動付与手段による振動を
許容するべく前記容器の上方側を弾性的に保持する保持
手段とを備えたことを特徴とする希釈装置により達成さ
れる。
【0009】
【作用】本発明に係る一つの希釈方法及び装置において
は、検体及び希釈液を収容した容器を、容器における検
体及び希釈液の滞留する下側と反対側(上側)の部位を
保持することによって所定の姿勢に維持するとともに、
この容器の下側の部位を振動付与手段にて持ち上げるよ
うにし、かつ上側を適宜保持して該振動付与手段にて振
動を生じさせることにより、容器内の液体を正確に回転
させることができ、検体の正確な希釈をすることができ
る。
【0010】また本発明に係る他の希釈方法並びに装置
においては、検体及び希釈液を収容した多数の容器を、
所定の時間をおいて一時停止させつつ搬送させる搬送手
段を用いるとともに、一時停止された状態において上述
の振動付与手段や保持手段を用いた希釈動作を行うこと
により、検体と希釈液とを正確かつ迅速に希釈するだけ
でなく、連続して多量の容器の希釈操作を行うことがで
きる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1は、本発明の一実施例である希釈装置の概略を示す概
略図である。先ず本装置の全体的な概略動作を説明す
る。図1において、原末・液体等の食品サンプルである
検体及び希釈液(水)を収容した容器である試験管10
は、その配列手段であるラック20に例えば二列に配列
され、搬送手段30によって、所定の時間をおいて移動
と一時停止を繰り返す間欠的な動作によりテーブル11
上を搬送される。なお、搬送手段30による搬送が一時
停止された状態において、所定の振動付与位置Mに位置
する試験管10はそれぞれ、下方側から上昇する振動付
与手段40により持ち上げられ、かつ上方側に配置され
た保持手段60によって保持された上端部を支点とし
て、底部に水平面上の円運動を生じる所定の振動が、こ
の振動付与手段40によって与えられ、検体を希釈水と
均一に混合させて希釈する。
【0012】ラック20の上面には、図1及び図4に示
すように、試験管10を挿入可能な挿入孔21が設けら
れ、かつ、ラック20の底板22には、各挿入孔21と
同一鉛直線上の対応する位置に、試験管10の底部を嵌
合可能な嵌合孔23が設けられる。挿入孔21及び嵌合
孔23はそれぞれ、ラック20の上面又は底板22にお
いて、搬送方向(矢印A方向)に所定の間隔L(図1)
をあけて複数個(本実施例では5個)、かつ、搬送方向
Aと直交する方向に所定の間隔P(図2)をおいて複数
列(本実施例では2列)に配置される。ラック20は、
各試験管10を挿入孔21に挿入させるとともに、試験
管10底部を対応する嵌合孔23に嵌合させることによ
り、試験管10を複数列に複数本(本実施例では2列に
5本ずつ、計10本)配列した状態で、それぞれ垂直に
起立させる。
【0013】搬送手段30においては、図1に示すよう
に、ラック20に係合された搬送ピン31が、基板32
の移動に伴って搬送方向Aに移動することにより、試験
管10の搬送方向Aの間隔Lと同一量だけ、ラック20
を搬送方向Aに移動させる。搬送ピン31は、ラック2
0を搬送方向Aに移動させた後、搬送台33の下降に伴
ってラック20に係合しない高さ位置まで下降され、基
板32の搬送方向Aと逆方向への移動に伴って、元の位
置まで戻される。以後、同様の動作を繰り返す。これに
より各ラック20は、所定の時間をおいて間欠的に、間
隔Lと同一量だけ搬送されることとなり、したがって各
ラック20において、搬送方向Aと直交する方向に並ん
だ各試験管10(本実施例では図2に示すように2本)
は、所定の振動付与位置Mに順次一時停止されつつ搬送
される。
【0014】各搬送ピン31は、搬送台33の上面に多
数(本実施例では、搬送方向Aに沿う2列に21本ず
つ、計42本)立設されており、上下動シリンダ34に
よる搬送台33の昇降に伴って、テーブル11に設けら
れたスリット12(図2及び図4)から上方に突出し、
ラック20に係合する高さ位置と、ラック20に係合し
ないテーブル11下方の高さ位置との間で上下動され
る。搬送ピン31の先端部は、上方に向けて先細りとな
るように、テーパー状に形成されており、スリット12
から上方に突出された際、各ラック20の搬送方向A後
端下部に滑らかに係合可能である。
【0015】搬送台33は、基板32上に設けられた上
下動シリンダ34のシリンダロッド35上端に、水平な
状態で固定されており、上下動シリンダ34の作動によ
って昇降され、各搬送ピン31を上下動させる。基板3
2は、ガイドロッド36に摺動自在に支持されており、
下面に固定されたブラケット37を介して、搬送シリン
ダ38のシリンダロッド39先端に連結される。ガイド
ロッド36は、テーブル11の下面に水平な状態で吊設
される。基板32は、搬送シリンダ38の作動によって
ガイドロッド36に沿って摺動され、搬送ピン31を搬
送方向Aに沿って往復動させる。
【0016】振動付与手段40においては、搬送手段3
0によるラック20の搬送が一時停止された状態におい
て、回転子41が、昇降シリンダ42による中段板50
の上昇に伴って上昇され、回転子41の先端の支持パッ
ド44を介して振動付与位置Mにある試験管10底部に
密着するとともに、所定量持ち上げる。そして回転子4
1は、試験管10上端部が後述する保持手段60の保持
具62によって適宜挟持された状態で、この試験管10
底部に、挟持された上端部を支点とする特定量偏心した
平面円運動をさせるような所定の振動を与える。なお、
この振動は後述する偏心器45を介して伝達されるモー
タ46の回転によって与える。
【0017】回転子41は図2に示すように、偏心器4
5のベアリングケース47上面に、搬送方向A(図1)
と直交する方向(図2中左右方向)に試験管10の間隔
Pと同一の間隔をあけて複数(本実施例では2本)設け
られており、偏心器45を介してモータ46の出力軸4
8に連動される。昇降シリンダ42は下段板42を介し
て固定されている。各回転子41は昇降シリンダ42に
よる中段板50の昇降に伴って、モータ46及び偏心器
45とともに昇降される。すなわち各回転子41は、上
端部にそれぞれ設けられた吸盤等の支持パッド44が、
テーブル11のスリット12及びラック20の嵌合孔2
3から上方に突出して試験管10底部に密着し、試験管
10を所定量持ち上げる高さ位置と、支持パッド44が
テーブル11下方に退出する高さ位置との間で昇降され
る。
【0018】モータ46は、上段板49の上面に適宜固
定されている。この上段板49は、中段板50上に周方
向に複数個(本実施例では4個)配置された防振ゴム5
1を介して、中段板50に固定されている。中段板50
は下段板43方向に垂直に張り出した複数(本実施例で
は4本)のガイドロッド52を備えており、このガイド
ロッド52が下段板43に設けられたスライド嵌通部材
59を嵌通して上下移動可能に支持されており、シリン
ダロッド53によって昇降される。
【0019】偏心器45は、モータ46の出力軸48と
回転子41との間に介在されている部材であり、モータ
46の回転を所定の振動に変換させる。この偏心器45
においては、図3に示すように、偏心ピン54の基端部
が、モータ46の出力軸48に、エキセントリックボス
55を介して所定量Hだけ偏心して連結されており、偏
心ピン54の上部には、ベアリングケース47がベアリ
ング56を介して相対回転可能に支持されている。この
ベアリングケース47には、図2に示すように、上段板
49との間に、バネ57が複数本張設されており、これ
らバネ57によって、ベアリングケース47は自由回転
を阻害され、回転子41に所定の振動を生じさせる。す
なわちベアリングケース47は、回転子41が支持パッ
ド44を介して密着する試験管10の底部に、保持手段
60の保持具62によって挟持された上端部を支点とし
て、特定量偏心した平面円運動を生じさせる。これらベ
アリングケース47及び回転子41の振動によって、試
験管10内の内容物は中心部に空洞を生じる図6に示す
ような竜巻状の渦流が発生し、検体が希釈液内に均一に
混合される。なお、偏心ピン54の基端部には、バラン
サ58(図3)が固定されており、ベアリングケース4
7の偏心回転に伴うモーメントを打ち消す構造となって
いる。
【0020】保持手段60は、振動付与位置M(図1)
において、振動付与手段40の回転子41によって所定
量持ち上げられた各試験管10の上端部を、ハンド部材
61の先端部分にて開閉可能な保持具62によって挟持
できる構成を備えている。このハンド部材61は、上下
一対また二対のガイドロッド63にて支持された取り付
け部80により水平方向に移動自在に支持されており、
水平移動シリンダ64のシリンダロッド65により移動
される。なお、ガイドロッド63は例えば、テーブル1
1上面に立設された垂直板66を嵌通して、搬送方向A
(図1)と直交する方向(図2中左右方向)に沿って水
平に移動する構成でも、又、このガイドロッド63は垂
直板66に固定されて、取り付け部80を嵌通した構造
により水平方向に移動自在にしてもよい。ハンド部材6
1は、水平移動シリンダ64によってガイドロッド63
に沿って摺動されて、保持具62が試験管10を挟持可
能な位置と、保持具62が搬送手段30による試験管1
0の搬送を阻害しない位置との間で往復動される。
【0021】保持具62は、図5に示すように、例えば
樹脂等の成形品である一対の本体67を、それぞれ空気
圧等により作動するハンド部材61(図2)の挟持部6
8に固定されており、この本体67の対向する面にはそ
れぞれ、試験管10の外形状に合わせて複数の試験管を
挟持できるように挟持溝69が形成されている。各本体
67は、挟持部68によって略平行の状態を維持して開
閉するように駆動される。また、この本体67の底面に
はそれぞれ、ゴム材70が設けられており、このゴム材
70は各挟持溝69の形状に沿ってわずかに内方に突出
している。すなわち保持具62は、挟持部68によって
各本体67が最も接近された状態において、ゴム材70
を介して試験管10を弾性的に確実挟持して、該試験管
10の振動を許容しつつ確実な保持を可能にする。また
各本体67が最も離間された状態において、試験管10
を開放する。
【0022】なお試験管10の選定にあたっては、混合
中の渦流発生に伴って希釈液の水位が上昇するため、例
えば混合前の水位の2倍以上の長さを有するものを選択
することが好ましく、また試験管10の開口部は、原末
等の検体の飛散防止と、隣接配置した試験管10の相互
汚染防止を図るため、検体及び希釈液を収容した後、図
6に示すように、閉塞部材14により適宜蓋をすること
が好ましい。
【0023】本実施例における装置の動作について説明
する。検体及び希釈液を収容した試験管10は、ラック
20に配列され、搬送手段30によって、所定の時間を
おいて一時停止されつつ、テーブル11上を搬送され
る。すなわち搬送手段30においては、搬送台33が上
下動シリンダ34の作動によって上昇され、搬送ピン3
1がテーブル11のスリット12から上方に突出して、
ラック20の搬送方向A後端下部に係合する。この状態
で、基板32が、搬送シリンダ38の作動によってガイ
ドロッド36に沿って搬送方向Aに所定量摺動され、上
下動シリンダ34とともに搬送ピン31及び搬送台33
を搬送方向Aに移動させる。これによりラック20は、
試験管10の間隔Lと同一量だけ搬送ピン31に押さ
れ、テーブル11上をガイドレール13に沿って搬送方
向Aに移動される。
【0024】その後、搬送ピン31及び搬送台33は、
上下動シリンダ34の作動によってテーブル11下方ま
で下降されるとともに、基板32が搬送シリンダ38の
作動によってガイドロッド36に沿って搬送方向Aと逆
方向に摺動されることにより、上下動シリンダ34とと
もに元の位置まで戻される。つまり搬送手段30におい
ては、搬送ピン31及び搬送台33の動作が、長方形状
を描くようなボックスモーションとなり、このような動
作が繰り返されることによって、ラック20を所定の時
間をおいて一時停止させつつ搬送させる。
【0025】搬送手段30によるラック20の搬送が一
時停止された状態において、振動付与位置Mにある試験
管10はそれぞれ、振動付与手段40の回転子41によ
って所定量持ち上げられるとともに、上端部を保持手段
60の保持具62によって挟持され、その後、挟持され
た上端部を支点として、底部に特定量偏心した平面円運
動を生じさせる所定の振動を、振動付与手段40によっ
て与えられる。
【0026】すなわち振動付与手段40においては、中
段板50が昇降シリンダ42の作動によってガイドロッ
ド52に沿って上方に摺動され、当然のことながらこれ
に伴って回転子41が、上段板49、モータ46及び偏
心器45とともに上昇される。そして回転子41は、テ
ーブル11のスリット12及びラック底板22の嵌合孔
23から上方に突出し、支持パッド44を介して試験管
10底部に密着するとともに、各試験管10を所定量持
ち上げる。
【0027】このとき保持手段60において、ハンド部
材61は水平移動シリンダ64の作動によってガイドロ
ッド63に沿って試験管10側(図2中左方)に摺動さ
れ、保持具62を試験管10の上端部近傍まで移動され
ている。そして、試験管10が持ち上げられてから、保
持具62の各本体67は、挟持部68によって最も接近
した状態となるように駆動され、各試験管10の上端部
を、ゴム材70を介して挟持溝69に挟持する。
【0028】そして振動付与手段40において、回転子
41は、挟持された試験管10の上端部を支点として、
試験管10底部に特定量偏心した平面円運動を生じさせ
る。すなわち振動付与手段40において、モータ46の
出力軸48が所定時間連続して回転し、これに伴ってエ
キセントリックボス55が回転すると、偏心ピン54
が、偏心量Hと同一の回転半径を以て、出力軸48の周
りを回転運動する。このときベアリングケース47は、
バネ57によって自由回転を阻害されることにより、偏
心ピン54との間で相対回転しつつ、偏心ピン54の回
転運動に合わせて水平方向に振動し、試験管10の底部
に上端部を支点とする特定量偏心した平面円運動を生じ
させる所定の振動が回転子41を介して各試験管10に
与えられる。この試験管10の振動(回転)は図示しな
い制御系により所定時間行われる。したがって、これに
より各試験管10内には、中心部に空洞を生じる図6に
示すような竜巻状の渦流が発生するが、この渦流の発生
状態はどのサンプルにおいても殆どバラ付きもなく同じ
状態とすることができ、検体を希釈液と混合状態を常時
一定にすることができる。
【0029】検体が希釈液と均一に混合された後、各試
験管10は、保持手段60の保持具62による挟持から
開放された後、振動付与手段40の回転子41の昇降シ
リンダ42による下降に伴って下降され、再び底部をラ
ック20における所定の嵌合孔23に嵌合される。そし
て搬送手段30によるラック20の搬送に伴って、振動
付与位置Mから搬送方向Aに送り出される。
【0030】以上のように上記実施例によれば、検体及
び希釈液を収容した試験管10を、搬送手段30によっ
て搬送させるとともに、搬送手段30による搬送が一時
停止された状態において、所定の振動付与位置Mに位置
する試験管10の底部に、保持手段60によって保持さ
れた上端部を支点として、特定量偏心した平面円運動を
生じる所定の振動を、振動付与手段40によって与える
ので、検体と希釈液との混合を人手を介在することなく
自動的に行うことができ、混合の均一性及び作業速度を
大幅に高めることができる。また上述のような自動化に
よって、無菌状態での希釈作業が容易に実現可能であ
る。これにより、作業性の向上だけでなく、希釈液と混
合して希釈された検体を用いた各種の検査の精度を、大
幅に向上させることができ、高い信頼性を確保できる。
なお上記実施例では、振動付与手段40のモータ46を
所定時間連続して回転させ、偏心器45から回転子41
及び支持パッド44を介して試験管10に所定の振動を
与えるように構成したが、一つのモードの希釈動作に限
るものではなく、検体の種類等によっては例えばモータ
46を間欠的に回転又は停止させる制御を行うことによ
り、極めて複雑な動作が必要な場合でも安定した動作を
確実に繰り返すことができる。
【0031】また上記実施例では、搬送手段30の搬送
台33を上下動シリンダ34によって昇降させるととも
に、基板32を搬送シリンダ38によって水平方向に往
復動させることにより、搬送ピン31及び搬送台33を
ボックスモーションで作動させ、ラック20を所定の時
間をおいて一時停止させつつ搬送させるように構成した
が、例えば搬送方向Aに沿って移動可能なチェーンを備
えたチェーンコンベヤを用い、チェーンの移動を所定の
時間をおいて間欠的に行うように構成してもよく、さら
にローラコンベヤ等、周知の種々の搬送手段で構成して
もよい。すなわち搬送手段としては、ラック20に配列
された試験管10を、所定の時間をおいて間欠的に搬送
することができればよく、上記実施例のものに限定され
ない。
【0032】さらに上記実施例では、振動付与手段40
の回転子41を、偏心器45のベアリングケース47上
に搬送方向Aと直交する方向に間隔Pと同一の間隔をあ
けて2本配置し、搬送方向Aと直交する方向に並んだ2
本の試験管10に、一括して所定の振動を与えるように
構成したが、回転子41を、ベアリングケース47上に
搬送方向Aと直交する方向に所定の間隔をあけてさらに
多数本配置してもよく、また搬送方向Aに沿う方向に所
定の間隔をあけて多数本配置してもよい。これらの構成
によれば、さらに多数本の試験管10に、一括して所定
の振動を与えることができ、作業時間の短縮を図ること
ができる。
【0033】また上記実施例では、保持手段60のハン
ド部材61を、ガイドロッド63に沿って水平方向に摺
動可能とし、保持具62を水平方向から試験管10に接
近又は離間させるように構成したが、ガイドロッド63
を垂直方向に沿って設けることにより、ハンド部材61
を垂直方向に摺動可能とし、保持具62を垂直方向から
試験管10に接近又は離間させるように構成してもよ
い。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、容器にお
ける検体及び希釈液の滞留する側の部位に、保持された
部位を支点とする水平運動を生じさせる所定の振動を与
えるので、検体を希釈液と常に均一に混合させて希釈す
ることができ、これにより希釈された検体を用いた検査
の精度を大幅に向上させることができる。さらに本発明
によれば、一時停止された状態において所定の位置にあ
る容器における検体及び希釈液の滞留する側と反対側の
部位を、所定の高さ位置で保持し、さらに容器における
検体及び希釈液の滞留する側の部位に、保持された部位
を支点とする水平運動を生じさせる所定の振動を与える
ので、検体を希釈液と常に均一に混合させて希釈するこ
とができ、これにより希釈された検体を用いた検査の精
度を大幅に向上させることができる。また本発明によれ
ば、振動付与手段によって、容器における検体及び希釈
液の滞留する側の部位に、保持手段によって保持された
部位を支点とする水平運動を生じさせる所定の振動を与
えるための条件が常に一定であるので、検体を希釈液と
常に均一に同じ条件で混合させて希釈することができ、
これにより希釈された検体を用いた検査の精度を大幅に
向上させることができる。さらに本発明によれば、搬送
手段による搬送が一時停止された状態において、所定の
位置にある容器の検体及び希釈液の滞留する側の部位
に、保持手段によって保持された部位を支点とする水平
運動を生じさせる所定の振動を、振動付与手段によって
与えるので、検査精度の向上だけでなく作業性の飛躍的
な向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である希釈装置の概略図であ
る。
【図2】図1の希釈装置の右側面図である。
【図3】図1に示した装置における振動付与手段のモー
タ部分ならびに偏心器を示す図である。
【図4】試験管を配列したラック及び搬送手段を示す斜
視図である。
【図5】保持手段の保持具を示す平面図である。
【図6】試験管の混合中の状態を示す概略図である。
【符号の説明】
10 容器(試験管) 20 ラック 30 搬送手段 40 振動付与手段 60 保持手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体を希釈液と混合させて希釈する方法
    であって、検体及び希釈液を収容した複数の容器を、前
    記検体及び希釈液の滞留する下方側と反対側の上方側を
    保持することによって所定の姿勢に維持したのち、前記
    容器の下方側の部位を振動付与手段により押し上げてか
    ら、前記上方側を保持手段により保持し、その後、前記
    振動付与手段にて特定時間振動を加えて希釈水を作るこ
    とを特徴とする希釈方法。
  2. 【請求項2】 検体を希釈液と混合させて希釈する方法
    であって、検体及び希釈液を収容した複数の容器を特定
    の配列状態で保持し、その配列姿勢に維持しつつ間欠移
    動により所定の搬送経路を搬送させるとともに、この間
    欠移動における一時停止の状態のときに、前記搬送経路
    の近傍に配設された振動付与手段により前記容器の下方
    側の部位を押し上げてから、前記容器の上方側を保持手
    段により保持したのち前記振動付与手段にて特定時間振
    動を加えて希釈水を作った後に、前記振動付与手段なら
    びに前記保持手段による前記容器の保持を解除して容器
    移動を許容することを特徴とする希釈方法。
  3. 【請求項3】 検体を希釈液と混合させて希釈水をつく
    る希釈装置であって、検体及び希釈液を収容する容器を
    特定の姿勢に保持するラックと、上下移動可能で前記容
    器における検体及び希釈液の滞留する下側を保持して該
    容器に振動を加える振動付与手段と、前記振動付与手段
    による振動を許容するべく前記容器の上方側を弾性的に
    保持する保持手段とを備えたことを特徴とする希釈装
    置。
  4. 【請求項4】 検体を希釈液と混合させて希釈水をつく
    る希釈装置であって、検体及び希釈液を収容する複数の
    容器を保持したラックを間欠移動させる搬送手段と、所
    定の位置にある前記容器を、上下移動可能で前記容器の
    下側を保持して該容器に振動を加える振動付与手段と、
    前記振動付与手段による振動を許容するべく前記容器の
    上方側を弾性的に保持する保持手段とを備えたことを特
    徴とする希釈装置。
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